文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、創業以来、「“食”を通じて国民生活の向上に寄与すること」を基本理念として、お客様の食生活への貢献を企業目的として取り組んでまいりました。また2012年度からは、ホテル事業の伸張を受け、 「“食”&“ホスピタリティ”を通じて国民生活の向上に寄与すること」を基本理念として、事業毎にコア戦略を明確にし、長期的かつ安定的な企業価値の向上を図ることを企業目的として取り組んでまいりました。今後におきましては、引き続き持続性のある成長に向けて対応すべく、如何なる時代においても経営基本理念を礎として、企業価値向上に向けて全社一丸となって取り組んでまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、2017年11月に2018年1月から2020年12月までの3年間を対象とする中期経営計画「Beyond 2020」を策定し、その最終年度である2020年度において、売上高1,500億円、連結経常利益75億円、連結経常利益率5.0%、ROA(総資産経常利益率)7.0%、ROE(株主資本利益率)8.0%をそれぞれ達成することを具体的な数値目標としております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社グループは、2010年9月に2020年度を最終年度とする長期ビジョン「ロイヤルグループ経営ビジョン2020」を策定し、その最終年度である2020年度において「日本で一番質の高い“食”&“ホスピタリティ”グループ」を目指しております。この期間においては、本年10月に予定される消費増税による消費低迷の懸念、引き続きの少子高齢化の進行による外食マーケット規模の縮小や労働力不足が起こることが想定される一方で、同業種のみならず他業種との競合激化や、原材料及び物流費等の上昇、食の安全安心に対する規制の強化、加えて海外における各地域に依然として残る地政学リスク、貿易摩擦の激化や中国経済の減速リスクなど、更なる外部環境の変化が想定されます。このような経営環境の中、当社グループが生き残りを図り、持続的な成長を確保するため、中長期的に以下の点を主たる重点施策としております。
① 生産性の向上
人材投資や既存店改装投資等を積極的に行うことで、質の成長、すなわち付加価値の向上を推進いたします。また、「てんや」を中心とした国内外での出店や、「ロイヤルホスト」、「リッチモンドホテル」等を出店することで、規模の成長を図ってまいります。加えて新商品、新業態、ロボティクス、ITの活用等の研究開発にも取り組むことで、現場の省人化を実現させ、規模の成長と効率性向上を進めてまいります。さらに、グループ内でのシナジーを発揮することにより、原材料及び物流費上昇を抑制いたします。
② 次の10年を見据えた企業価値向上
日本国内における人材採用は年々厳しさを増すなか、当社グループでは従業員が誇りを持って働ける企業グループを目指し、従業員への健康投資や、働く環境の整備、多様な働き方への対応等に取り組んでまいります。また、地域になくてはならない店づくりはもとより、社会における「人」と「食」に係る課題については当社グループにおける最重要課題と認識し、これらの課題に率先的に対応することで持続的成長につなげてまいります。
なお、成長戦略の一環として位置づけてきたM&A戦略については、今後の環境変化に対応可能な“食”&“ホスピタリティ”に係る事業や、持続性のある差異化要因を有する事業、ロイヤル経営理念と合致したモデルを基本方針として検討してまいります。これらの施策を着実に実行することにより、今後見込まれる経営環境の変化及び経営課題にしなやかに対応し、「日本で一番質の高い“食”&“ホスピタリティ”グループ」の実現を目指してまいります。また、食品企業として食の安全安心を第一に考え、企業の社会的責任を誠実に果たすことで、全てのステークホルダーに支持される企業グループを目指してまいります。
当社グループの経営成績、財政状態、株価に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中に記載する将来のリスクに関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
1.景気動向と競合
当社グループの経営成績は景気動向、特に個人消費の動向に大きく影響を受けます。国内経済においては、本年10月に予定されている消費増税による個人消費への影響が懸念される中、景気の先行きは楽観できない状況が継続することが予想されます。また、外食業界においては、顧客確保のための企業間競争は激化しており、既存店売上高は減少傾向にあります。今後も既存店売上高の減少が続く場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
2.食材等の仕入コスト変動
当社グループが使用する食材等の仕入コストは、天候や為替相場など様々な要因により大きく変動する可能性があります。特に昨今、様々な要因により、価格の変動幅が大きくなっております。こうした仕入価格の変動が経営成績に与える影響を極力抑制するための各種施策を実施しておりますが、価格上昇の影響をすべて回避することは困難であり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
3.食材調達
当社グループが使用する食材については、厳正な調達基準を設けるとともに調達先を選別するなど、安全な食材確保に努めておりますが、当社グループの使用する食材に健康被害をもたらすような食材が混入する等使用食材の安全性に疑義が呈された場合、風評被害を含め、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
4.品質保証管理
当社グループでは、飲食店営業、食品製造、食品販売、それぞれについて食品衛生法に基づき、各営業許可を取得し、営業、製造、販売を行っております。当社グループでは品質保証管理の重要性を十分認識した上で、従業員に対して品質保証管理の指導を徹底するとともに、定期的な検査により品質保証問題の発生防止を徹底しております。さらにグループ横断的に食材の品質衛生状態を管理する部署を強化するなど、品質保証管理の強化に努めておりますが、店舗、製造拠点、販売店において食中毒、異物混入等の品質保証問題が発生した場合には、営業停止あるいは風評悪化等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
5.労務関連
当社グループにおいては多くのパートタイム従業員が業務に従事しておりますが、今後社会保険、労働条件などに係る諸制度に変更がある場合、人件費の増加となり当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また同様にその他の従業員等につきましても、関連法令や労働環境に変化がある場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
6.人材の確保
当社グループの事業において円滑な運営を継続するためには、短時間労働者を含めた人材の確保及び育成が重要な課題となります。当社グループでは社員の配置転換、中途社員の採用等を行うなど、人材の確保に注力しておりますが、人材確保が予定どおり進まない場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
7.個人情報の取扱い
当社グループでは大量の営業目的の顧客情報や、特定個人情報を取り扱っております。当社グループは個人情報の漏洩を重要なリスクと認識し、その取扱いに関するルールを定め、厳重な管理取扱をグループ内に周知しておりますが、万が一個人情報の流出等の問題が発生した場合には、当社グループの信用に大きな影響を与えるとともに、損害賠償の責を負う可能性もあり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
8.自然災害
大規模な地震等の自然災害が発生した場合に備え、当社グループでは事業継続計画(BCP)の策定、防災訓練の実施、社員安否確認システムの整備などの対策を講じておりますが、被害状況によっては正常な事業活動の継続が困難となり、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
9.法的規制
当社グループの事業は食品衛生法を始めとして、様々な法的規制の枠組みの中で運営しております。食品に関わる法的規制は、昨今の消費・賞味期限表示や産地偽装に係る問題の続発等を受け、今後強化されることが予想されます。今後、法的規制が強化された場合、これに対応するための新たな費用の発生等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
10.出資・買収
当社では、外食産業に対する長期的展望の下、グループとして持続的な成長を遂げるため、出資・買収を展開しております。出資・買収に際しては、事前に十分な調査を行っておりますが、出資・買収の効果が当初想定したとおりに発現しない場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
11.賃貸借契約に基づく差入保証金の回収
当社グループが展開している飲食店、ホテルの大多数は土地建物を賃借して営業しており、当社グループは賃貸人に対して契約に基づき保証金を差し入れております。保証金を確実に回収するため賃貸人の状況には十分留意しておりますが、賃貸人の倒産等の事由により、回収が困難となった場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
12.会計制度・税制等の変更
会計基準や税制の新たな導入・変更等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、税務申告における税務当局との見解の相違により、追加の税負担が生じる可能性があります。
経営者の視点による当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成におきましては、経営者による会計方針の選択適用、合理的な見積りが必要とされます。当該見積りにあたりましては、当社グループにおける過去の実績等を踏まえ合理的に判断しておりますが、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループが採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」に記載しておりますが、財政状態及び経営成績に特に重要な影響を与える会計方針と見積りは、以下のとおりと考えております。
① 固定資産の減損処理の測定基準
当社グループは、店舗、工場及び賃貸物件など多くの固定資産を有しております。これら固定資産につきまして減損の認識が必要とされた場合の回収可能価額は、「固定資産の減損に係る会計基準」等に従い合理的に算定しておりますが、資産グループの単位ごとに将来キャッシュ・フロー又は正味売却価額などを基礎としているため、前提が異なることとなった場合には、将来追加で減損処理が発生する可能性があります。
② 有価証券の評価基準
当社グループは、取引先の株式などの有価証券を保有しております。これらの有価証券につきましては、「金融商品に関する会計基準」及び社内で定める基準に従い適正に評価を行い、厳格な減損処理を行っておりますが、将来の市況悪化又は出資先の財政状態等の悪化により、追加で減損処理が発生する可能性があります。
③ 差入保証金の評価基準
当社グループは、飲食店舗、ホテルなどの賃借物件において、契約に基づき保証金を差し入れております。これらの保証金につきましては、賃貸人の財政状態等の把握によるリスク管理を行い、必要に応じ損失処理を行うこととしております。したがって、賃貸人の財政状態等の急激な悪化などに伴い、将来、損失処理が発生する可能性があります。
④ 繰延税金資産の計上基準
当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金を有しております。これらにかかる繰延税金資産の計上にあたりましては、「税効果会計に係る会計基準」及び社内で定める基準等に従い回収可能性を判断しており、将来の課税所得見積りは、機関決定された利益計画等を基礎にその実現可能性について十分な検討を行い、必要に応じて評価性引当額を計上しております。しかし、将来の経営環境の変化などにより回収可能見込額が変動した場合には、繰延税金資産の取崩又は追加計上が発生する可能性があります。
⑤ 資産除去債務の計上基準
当社グループは、飲食店舗、ホテルなどの賃借物件において、契約終了時の原状回復義務等に関して資産除去債務を計上しております。これらの資産除去債務につきましては、「資産除去債務に関する会計基準」等に従い合理的に見積りをしておりますが、将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、資産除去債務の見積り額が変動する可能性があります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
食品事業(百万円) |
8,145 |
98.5 |
|
合計(百万円) |
8,145 |
98.5 |
(注)1 金額は製造原価によっております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当社グループは、主に販売計画に基づいて生産計画を立てて生産しております。一部受注生産を行っておりますが、受注高及び受注残高の金額に重要性はありません。
③ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
外食事業(百万円) |
61,780 |
99.5 |
|
コントラクト事業(百万円) |
34,841 |
102.4 |
|
機内食事業(百万円) |
8,481 |
100.1 |
|
ホテル事業(百万円) |
28,682 |
106.5 |
|
食品事業(百万円) |
10,879 |
99.7 |
|
報告セグメント計(百万円) |
144,664 |
101.6 |
|
その他(百万円) |
167 |
104.2 |
|
合計(百万円) |
144,832 |
101.6 |
(注)1 セグメント間の取引を含めた金額によっております。
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
(3) 経営成績等の状況の概要及び分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの経営成績等の状況の概要及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、当社グループの経営成績等に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度の主要セグメントの期初の利益計画では、外食事業、コントラクト事業、ホテル事業において、前連結会計年度の経常利益に対しての増益を計画しておりました。セグメント別の経営成績に記載のとおり、コントラクト事業、ホテル事業においては、既存の店舗の好調などにより増益となりましたが、外食事業においては、想定を上回る自然災害やコスト上昇の影響に対し、「生産性の向上」の効果発現が遅れたことなどにより、期初の利益計画を下回り、前連結会計年度の経常利益に対しても減益となりました。また、機内食事業では、前連結会計年度の実績どおりの経常利益を計画しておりましたが、セグメント別の経営成績に記載のとおり、自然災害により主要拠点の一時操業停止などの影響を受けたことにより、減益となりました。今後におきましても、各セグメントにおいて、計画どおりに「生産性の向上」の各施策を進めていくことに加え、経営資源の有限性を再認識し、「選択と集中」を、よりスピード感を持って進めていくことで、中期経営計画「Beyond 2020」の数値目標の達成が近づくものと認識しております。
(売上高及び営業利益)
売上高(その他の営業収入を含む)は、前連結会計年度に比べ2,138百万円増加(+1.6%)し、137,701百万円となりました。
当連結会計年度におきましては、外食事業では、前期及び当期の閉店に伴う売上高の減少により減収となりました。一方で、グループ全体では、国内外におけるフランチャイズ出店12店舗を含め、合計44店舗の新規開店及び新たな営業受託などの店舗展開を行ったほか、各事業において既存店の売上高が堅調に推移したことなどにより増収となりました。なお、当社グループのセグメント別売上高は、「(2) 生産、受注及び販売の実績」に記載のとおりでございますが、ロイヤルホストを中心とする外食事業の占める割合が依然高い水準にあるため、引き続きバランスのとれたポートフォリオ構築を進めてまいります。
売上原価につきましては、コントラクト事業における売上高の増加を主因として、前連結会計年度に比べ334百万円増加(+0.8%)いたしました。なお、売上原価が売上高に占める比率(売上原価率)は、前連結会計年度から0.3ポイント改善し30.9%となっております。これは、原価率が相対的に低いホテル事業の売上シェアが増加したためであります。
販売費及び一般管理費につきましては、ホテル事業を中心に売上高が増加したことに伴い、前連結会計年度に比べ2,046百万円増加(+2.3%)いたしました。なお、販売費及び一般管理費が売上高に占める比率(販管費率)は、ホテル事業における新規開業費用や、システム開発、人材採用などのグループ横断的な施策費用の増加などにより、前連結会計年度に比べ0.5ポイント上昇し64.9%となっております。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比べ243百万円減少(△4.1%)し、5,709百万円となりました。また、売上高営業利益率は0.3ポイント低下し4.1%となっております。今後、お客様により高い価値の商品を提供する一方、業務効率を高めることで利益率を改善することが重要な課題と考えております。
(営業外損益及び経常利益)
営業外収益は、受取保険金の増加などにより、前連結会計年度に比べ43百万円増加(+5.3%)し、860百万円となりました。また、営業外費用は、リース債務の増加等に伴い、支払利息が68百万円増加したことを主因として、前連結会計年度に比べ91百万円増加(+12.8%)し、804百万円となりました。
この結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ291百万円減少(△4.8%)となり、5,765百万円となっております。
(特別損益及び税金等調整前当期純利益)
特別利益は、前連結会計年度に比べ508百万円減少(△94.1%)し、32百万円となりました。これは、前連結会計年度において、投資有価証券売却益349百万円及び固定資産売却益120百万円を計上したことなどによるものであります。また、特別損失は、前連結会計年度に比べ14百万円増加(+1.6%)し、936百万円となりました。これは、前連結会計年度において、連結子会社1社の退職一時金制度の確定拠出制度への移行決定による特別損失89百万円を計上した一方、当連結会計年度において、災害による損失として、平成30年台風21号及び平成30年北海道胆東部地震に関連する特別損失113百万円を計上したことなどによるものであります。
この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に比べ814百万円減少(△14.4%)となり、4,860百万円となっております。
(法人税等、当期純利益、非支配株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税等(「法人税、住民税及び事業税」並びに「法人税等調整額」の合計額)は、前連結会計年度に比べ12百万円減少(△0.6%)し、1,938百万円となりました。税金等調整前純利益に対する法人税等の負担率は39.9%となり、前連結会計年度と比較して5.5%増加しておりますが、前連結会計年度には、過年度に評価損を計上した土地等を売却したことなどにより、相対的に税金等の負担率が軽減されたことが主な要因となっております。
これらの結果、当期純利益は、前連結会計年度に比べ802百万円減少(△21.5%)し、2,922百万円となっております。
また、非支配株主に帰属する当期純利益は、ホテル事業を営む連結子会社など非支配株主が存在する連結子会社の当期純利益のうち、その持分に相当する額でありますが、前連結会計年度に比べ60百万円減少(△31.8%)し、130百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ741百万円減少(△21.0%)し、2,791百万円となっております。
セグメント別の経営成績の状況については、次のとおりであります。
(外食事業)
当社グループの基幹である外食事業におきましては、ホスピタリティ・レストラン「ロイヤルホスト」、天丼・天ぷら専門店「てんや」、ステーキ・ハンバーグ&サラダバー「カウボーイ家族」、ピザレストラン「シェーキーズ」、サラダバー&グリル「シズラー」などのチェーン店のほか、ビアレストラン、カフェ、各種専門店等の多種多様な飲食業態を展開しております。
主力の「ロイヤルホスト」におきましては、休業日を設け、営業日の人員体制を強化するなど、「働き方改革」を継続するとともに、高品質なステーキの提供や真鯛、ホタテなどの国産食材の採用など、より品質を重視したメニューを展開したほか、既存店舗の改装投資を行うなど「質の成長」に向けた施策を継続いたしました。
「てんや」におきましては、「質の成長」に向けた施策を継続するとともに、新たに国内に直営5店舗とフランチャイズ10店舗を出店いたしました。海外においては、タイで1店舗とフィリピンで1店舗をフランチャイズで出店し、香港でも新たにフランチャイズ契約を締結し1号店を出店しました。また、台湾では合弁会社を設立し1号店を出店するなど「規模の成長」に向けた施策を継続いたしました。
「専門店」におきましては、「シェーキーズ」、「シズラー」、「ロイヤルガーデンカフェ」、「ピンクベリー」のミドルサイズチェーンの出店を再開すると同時に、セルフオーダー、セルフレジ、事前決済、自動搬送機の実験を並行して行い、「規模の成長」と「効率性向上」に取り組みました。
当連結会計年度における売上高は、前期及び当期の閉店による減収の影響などにより61,780百万円(前年同期比△0.5%)となり、また、経常利益は、新規出店の開業費用などの計上により、2,778百万円(前年同期比△7.4%)となりました。
(コントラクト事業)
コントラクト事業におきましては、法人からの委託等により、空港ターミナルビル、高速道路サービスエリア、大型商業施設、オフィスビル、医療介護施設、百貨店、官公庁等において、それぞれの立地特性に合わせた多種多様な飲食業態を展開しております。
当連結会計年度におきましては、前期及び当期に新たに営業を受託したことや、当期に㈱チャウダーズを子会社化したことによる増収に加え、空港ターミナルビル店舗の売上高が堅調に推移したことなどにより、売上高は34,841百万円(前年同期比+2.4%)、経常利益は1,547百万円(前年同期比+8.8%)となりました。
(機内食事業)
機内食事業におきましては、関西国際空港、福岡空港及び那覇空港等において、国内外の航空会社より機内食の調製業務と搭載業務を受託しております。
当連結会計年度におきましては、既存取引先の航空会社との取引関係の深耕に努めるとともに、新規航空会社からの受注やインバウンドの増加などにより、好調な販売食数を維持しましたが、関西国際空港において、台風21号の上陸により、空港の一時閉鎖や、国際線の運航再開に時間を要するなどの影響を受けたことで、売上高は8,481百万円(前年同期比+0.1%)、経常利益は858百万円(前年同期比△10.5%)となりました。
(ホテル事業)
ホテル事業におきましては、「ひとと自然にやさしい、常にお客さまのために進化するホテル」を経営理念とし、全国に「リッチモンドホテル」等を40店舗展開しております。
当連結会計年度におきましても、接遇や朝食の品質向上にホテルスタッフが一丸となって取り組み、高い評価を受けている顧客満足度の維持・向上による「質の成長」の継続に加え、2月及び6月に新たに国内の直営ホテルを開業するなど、「規模の成長」についても計画的に進めました。当期にホテルを開業したことによる増収に加え、既存のホテルにおいても高稼働率を維持したことにより、当連結会計年度の売上高は28,682百万円(前年同期比+6.5%)、経常利益は4,291百万円(前年同期比+4.4%)となりました。
(食品事業)
食品事業におきましては、主に当社グループの各事業における食品製造、購買、物流業務等のインフラ機能を担っているほか、グループ外企業向けの食品製造も行っております。また、「食の安全・安心」を強く意識した体制整備及び効率性を向上させる設備投資を継続して進めております。
当連結会計年度におきましては、グループ外企業向けの製造販売量が減少したことで、売上高は10,879百万円(前年同期比△0.3%)となりましたが、ロイヤルホストを中心としたグループ内向けの製造販売量の増加などが利益貢献し、経常利益は317百万円(前年同期比+15.2%)となりました。
(その他)
その他の事業は不動産賃貸等の事業であり、売上高は167百万円(前年同期比+4.2%)、経常利益は30百万円(前年同期比△49.2%)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
流動資産は、売掛金が449百万円増加した一方、現金及び預金が2,246百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末から1,685百万円減少(△8.2%)し、18,983百万円となりました。
固定資産のうち有形固定資産は、外食事業やホテル事業における新規出店や、既存店舗の改装・改修など、グループ全体で11,655百万円の設備投資(リース資産を含む)を実施しており、減価償却費5,477百万円、減損損失464百万円などの減少要因を差し引いた前連結会計年度末からの増加額は5,454百万円(+11.4%)であり、当連結会計年度には53,336百万円となりました。無形固定資産は、減価償却費の額が、各種システム構築に伴う投資等の額を上回っておりますが、当連結会計年度において、新たに株式を取得して連結子会社とした㈱チャウダーズののれん157百万円を計上したことなどにより、前連結会計年度末に比べ61百万円増加(+8.5%)し、791百万円となりました。また、投資その他の資産は、時価が下落したことなどにより投資有価証券が1,358百万円減少したことを主な要因として、前連結会計年度末に比べ1,440百万円減少(△5.2%)し、26,416百万円となりました。
これらにより、資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,389百万円増加(+2.5%)し、99,528百万円となりました。
(負債)
流動負債は、短期借入金が300百万円減少した一方、1年内返済予定の長期借入金が327百万円、リース債務(流動負債)が251百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べ256百万円増加(+1.5%)し、17,742百万円となりました。
固定負債は、連結子会社1社が、退職一時金制度を確定拠出制度へ移行させたことによる退職給付に係る負債の減少445百万円、その他有価証券評価差額金の減少等に伴う繰延税金負債の減少421百万円などの減少要因がありましたが、新たに2ホテルを開業したことによるリース資産の計上等に伴い、リース債務(固定負債)が3,669百万円増加したことを主な要因として、前連結会計年度末に比べ2,981百万円増加(+10.8%)し、30,660百万円となりました。
これらにより、負債合計は、前連結会計年度末に比べて3,238百万円増加(+7.2%)し、48,402百万円となりました。
(純資産)
純資産のうち、株主資本につきましては、「第5 経理の状況」に記載の連結株主資本等変動計算書のとおり、親会社株主に帰属する当期純利益2,791百万円を計上し、配当金1,003百万円を支払った結果、利益剰余金が1,787百万円増加したほか、当連結会計年度において、自己株式65万株を取得し、取得した株式と同数を消却をしたことなどにより、資本剰余金が1,175百万円減少し、自己株式が518百万円増加しており、株主資本全体では93百万円増加(+0.2%)して47,559百万円となりました。
その他の包括利益累計額は、時価の下落に伴う、その他有価証券評価差額金の減少1,186百万円を主な要因として1,193百万円減少(△33.9%)し、2,330百万円となりました。
以上により、株主資本にその他の包括利益累計額を加えた自己資本は49,889百万円となり、前連結会計年度末から1,100百万円減少(△2.2%)しております。なお、自己資本比率は、上記のとおり、分子である自己資本が減少し、分母となる総資産が増加したことにより50.1%となり、前連結会計年度末に比べ2.4ポイント低下しておりますが、当連結会計年度末においても、一定の目安とする自己資本比率50%以上を維持した健全な水準にあると判断しているものでございます。
また、非支配株主持分は、非支配株主を有する子会社を新たに連結対象としたことなどにより251百万円増加(+25.6%)して1,235百万円となっており、自己資本と非支配株主持分を合計した純資産全体では、前連結会計年度末に比べ848百万円減少(△1.6%)し、51,125百万円となっております。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、投資活動及び財務活動による支出が、営業活動による収入を上回ったため、前連結会計年度末に比べ2,246百万円減少(△29.7%)し、5,311百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フロー(収入)は、外食事業やコントラクト事業などの各事業における顧客からの売上代金の受取から、食材等の仕入、販売費及び一般管理費、法人税等の支払いを控除したキャッシュ・フローであります。当連結会計年度の法人税等の還付・支払前のキャッシュ・フロー(収入)は、前連結会計年度に比べ595百万円減少しており、法人税等の支払・還付によるキャッシュ・フロー(支出)が、276百万円増加したことから、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フロー全体では、前連結会計年度に比べ872百万円収入が減少し、8,478百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、各事業の新規出店や改装・改修などによる設備投資6,054百万円が主なものであります。前連結会計年度との比較では、設備投資による支出が824百万円増加し、また、前連結会計年度に有形固定資産の売却による収入756百万円があったことなどにより、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,841百万円支出が増加し、6,121百万円の支出となりました。
以上の結果、営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを控除したフリーキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ2,714百万円収入が減少し、2,357百万円の収入となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の増減のほか、自己株式の取得1,701百万円、ファイナンス・リース債務の返済1,372百万円、配当金の支払い1,003百万円などであります。前連結会計年度との比較では、当連結会計年度に自己株式を取得したことなどにより、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ2,011百万円支出が増加し、4,591百万円の支出となりました。
(資本の財源)
当社グループの事業活動において必要となる資金については、営業活動によるキャッシュ・フローで獲得した資金を充当することを基本とし、内部資金に不足が生じる場合については、金融機関からの借入による資金調達を行うほか、不動産賃貸借契約等に基づくファイナンス・リース取引などを行っております。
長期資金の調達については、事業計画に基づく資金の使途、資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適宜判断して実施しております。
なお、重要な設備の新設等の計画については「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画に記載のとおりであります。
(資金の流動性)
当社グループでは、国内の子会社に対してキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、グループ内の効率的な資金管理を行っており、各社・各部署からの報告に基づき適時に資金繰計画を作成・更新するとともに、手元流動性を維持するなど、当社において当社グループの流動性リスクを一元的に管理する体制を構築しております。
また、当社グループでは、運転資金の効率的な調達を行い、流動性を補完することを目的に、複数の金融機関との間に当座貸越契約を締結しております。当連結会計年度末における当座貸越極度額の合計は15,500百万円でありますが、当連結会計年度末時点において当該契約に基づく借入実行残高は無く、事業運営上必要な資金の流動性を十分に確保していると認識しております。
なお、当連結会計年度における当社グループの流動比率(流動負債に対する流動資産の割合)は107.0%であり、前連結会計年度から11.2ポイント低下しておりますが、現金による収入が収入の多くを占める当社グループの業種特性と照らした場合、流動比率100%を超える一定の健全な水準を維持しているものと判断しております。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。