当事業年度におけるわが国経済は、政府及び日銀の経済政策による景気回復が期待されたものの、米国の利上げ、原油安、中国経済の低迷など世界経済の影響が懸念され、平成28年1月以降、為替や株価の変動が激しくなるなど、先行き不透明な状況で推移いたしました。
当業界におきましては、競合はより激しさを増しており、また労働需給逼迫に伴う人件費や求人費用の上昇など、依然として厳しい経営環境が続いております。
こうした状況のもとで、当社は、新「上野店」の成功を目指し、さらに、全店においてセールス活動を徹底し、売上の拡大に注力してまいりました。
まず、セールスの徹底により、宴会受注の強化に努めました。顧客名簿を増強し、セールスを継続的に実行してまいりました。
さらに、店舗ごとの販売促進策として、既存顧客や周辺顧客をご招待する内覧試食会を実施するなど、集客強化に努めました。
次に、婚礼ブランド「LUCIS(ルーキス)」「Coeur et Coeur(クーレクール)」「LA VIE CLAIR(ラ ヴィ クレール)」に加え、披露宴の入り口となる顔合わせ、食事会、そして二次会を含めた婚礼事業のさらなる強化を図ってまいりました。
そして、平成27年2月にオープンいたしました新「上野店」では、宴会部門、ダイニング部門は好調に推移する一方、婚礼部門が出遅れておりましたが、次期は良化し、当初の目標を大幅に上回る見込みです。
一方、オーナー側の都合により、平成27年5月「京都・ホテル京阪店」、平成28年1月「新宿店」をそれぞれ閉鎖いたしました。
また、松戸寮跡地に賃貸マンションが竣工、全室賃貸中と順調に推移しております。
当事業年度の売上高は、婚礼部門の出遅れや撤退店舗もあり、当初予想ほどの売上増とはならず、前年同期比5.0%増の62億1,786万円となりました。この影響による粗利益の減少に加え、人手不足による人件費増、婚礼関連販促費の先行負担、旧上野店の解体費用追加負担もあり、新「上野店」の償却費増をカバーするには至らず、営業損失は7億3,064万円(前年同期は営業損失5億6,747万円)、経常損失は6億9,654万円(前年同期は経常損失6億1,258万円)、当期純損失は6億9,902万円(前年同期は当期純利益21億2,504万円)となりました。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は7億3,307万円となり前事業年度末と比較して13億8,560万円の減少となりました。
これは税引前当期純損失の計上並びに前期末に計上した新「上野店」開業等の未払金や法人税の支払い、借入金の返金等及び減価償却費の計上によるものであります。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果に使用した資金は3億3,871万円となりました。(前年同期は7億8,634万円の支出)
これは主に、税引前当期純損失の計上並びに未払金及び法人税等の支払い、減価償却費並びに店舗閉鎖損失の計上などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動より使用した資金は、9億928万円となりました。(前年同期は33億3,934万円の収入)
これは主に、新「上野店」の固定資産並びに有価証券の取得及び新宿店の差入保証金の返還によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は1億3,759万円となりました。(前年同期は8億6,612万円の支出)
これは主に、借入金の返済によるものであります。
当社は飲食店としての事業がほとんどを占めており実質的に単一セグメントのため、当事業年度の生産能力(客席数)及び生産実績(客数)を業態別に示すと次のとおりであります。
業態別 | 生産高 | |||
客席数(千人) | 前年同期比(%) | 客数(千人) | 前年同期比(%) | |
中国料理 | 2,044 | 94.3 | 997 | 100.3 |
日本料理 | 73 | 56.2 | 38 | 76.8 |
合計 | 2,118 | 92.1 | 1,035 | 99.2 |
(注) 客席数につきましては、営業日数を乗じて算出しております。
当社は飲食店としての事業がほとんどを占めており実質的に単一セグメントのため、当事業年度の販売実績を事業の業態別に示すと次のとおりであります。
業態別 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
中国料理 | 5,922,153 | 106.7 |
日本料理 | 259,785 | 81.8 |
その他 | 35,923 | 66.7 |
合計 | 6,217,862 | 105.0 |
(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。
今後の見通しにつきましては、政府による経済政策などを背景に、景気回復が期待されますが、未だ景気の先行きは不透明なものと思われます。
当社といたしましては、会社構造改革を推進し、黒字化を目指してまいります。
まず、引き続き成果・内容を重視したセールスの徹底により、宴会売上の確保に努めてまいります。
次に、婚礼ブランド「LUCIS(ルーキス)」「Coeur et Coeur(クーレクール)」「LA VIE CLAIR(ラ ヴィ クレール)」に加え、各店においても、ウエディングにかかわるパーティの受注に注力し、顔合わせ、食事会、1.5次会、2次会の更なる強化を図ってまいります。
また、販促の見直しを行い、インターネットを中心とした販促への移行を強化し、効果的な販促活動を行ってまいります。
そして、「上野店」においては、婚礼部門の販促を強化した結果、新規来館数が増え、婚礼売上の増加が期待されます。
平成28年5月、「千葉スカイウインドウズ東天紅」は改装に着手し、会議室ビジネスに挑戦いたします。なお、この改装時期にあわせて、「千葉スカイウインドウズ海燕亭」を閉店いたします。
さらに、平成28年6月、愛知県名古屋市名駅所在の“JPタワー名古屋”内の商業施設3階に「KITTE名古屋店」を新規出店することとなりました。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社の経営成績は景気動向、特に法人需要の動向に大きく影響を受けます。外食市場においては新規参入や中食の台頭等により競争は更に激しさを増しております。今後も景気の後退、競争の激化等が続いた場合、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
BSE問題、鳥インフルエンザ等の伝染病、異物混入問題等、食に対する不安が広まる中、良質な食材の量及び価格の両面における安定的確保が外食企業として成長を遂げるための不可欠な要素となっております。当社では良質な食材の安定的確保に向けて従来以上に慎重に取り組んでいく方針ですが、外的要因により当社の使用する食材の安全性に疑義が呈された場合、また、天候要因ならびに外国為替相場の動向等を反映して食材の仕入コストが大きく変動した場合などに当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、飲食店営業及び食品製造・販売について食品衛生法に基づき、各営業許可を取得し、事業を行っております。当社は衛生管理の重要性を十分認識した上で、従業員に対して衛生管理の指導を徹底するとともに、外部の検査機関による定期的な検査実施等により衛生問題の発生防止を徹底しております。しかしながら、店舗において食中毒等衛生上の問題が発生した場合には、営業停止あるいは風評悪化等により当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は営業目的で大量の顧客情報を取り扱っております。当社は個人情報の漏洩を重要なリスクと認識し、「個人情報保護にかかる規程」を制定し、厳重な管理取扱を社内に周知徹底しております。しかしながら、顧客情報の流出等の問題が発生した場合には、当社の信用及び、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の事業所の多くは東京を中心とする関東圏及び、大阪を中心とする関西圏に集中しております。従って大規模な地震等の災害が発生した場合、被害状況によっては、正常な事業活動が行うことができなくなり、結果として当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社に関する主な法的規制には「食品衛生法」、「製造物責任法(PL法)」、「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)」等があります。これらの法規制が強化された場合や、今後新たな法律が制定された場合は、設備投資などの新たな費用が発生・増加することなどにより当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は外食事業を展開するにあたり、店舗オーナーと賃貸借契約を結び敷金及び保証金の差入れを行っております。オーナーの経営状況によって、保証金の回収不能や店舗営業の継続に問題が発生した場合、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では減損会計を適用しておりますが、当社の保有資産について実質的価値の下落や収益性の低下等により減損処理がさらに必要となった場合、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当社に関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成には、将来事象の結果に依存するため確定できない金額について、仮定の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意した上で会計上の見積りを行っております。
実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社が採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」1「財務諸表等」(1)「財務諸表」「注記事項」重要な会計方針をご参照下さい。
売上高は前年同期比2億9,593万円増の62億1,786万円となりました。これは主に、米国の利上げ、原油安、中国経済の低迷など世界経済の影響が懸念され、為替や株価の変動が激しくなるなど、依然として厳しい経営環境が続いている状況のもと、当社は、新「上野店」の成功を目指し、さらに、全店においてセールス活動を徹底し、売上の拡大に注力したことなどによるものであります。
売上原価は前年同期比7,560万円増の29億2,990万円となりました。これは主に売上高の増加によるものであります。
販売費及び一般管理費は前年同期比3億8,350万円増の40億1,860万円となりました。これは主に、売上は増加したものの減価償却費が3億3,601万円、人手不足による人件費増により給与手当が4,084万円増加したこと並びに婚礼関連販促費の先行負担により広告宣伝費が2,232万円増加したことなどによるものであります。
上記の結果、営業損失は7億3,064万円(前年同期は営業損失5億6,747万円)となりました。
営業外収益は前年同期比4,821万円増の5,871万円となり、営業外費用は前年同期比3,098万円減の2,461万円となりました。
上記の結果、経常損失は6億9,654万円(前年同期は経常損失6億1,258万円)となりました。
特別損失は前年同期比6億2,039万円減の6,342万円となりました。これは店舗閉店や旧上野店の解体費用追加に伴う閉鎖損失を5,735万円計上したことなどによるものであります。
法人税等調整額は、法定実効税率の変更により買換資産圧縮積立金に係る繰延税金負債4,298万円取り崩したこと並びに買換資産圧縮積立金の当期償却分に対応する繰延税金負債3,968万円を取り崩したことによるものであります。
以上の結果、当期純損失は6億9,902万円(前年同期は当期純利益21億2,504万円)となりました。
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2「事業の状況」4「事業等のリスク」をご参照下さい。
流動資産は現金及び預金が当期純損失の計上、前期末に計上した未払金及び未払法人税等の支払い並びに、借入金の返済などにより13億8,560万円減少したことなどにより、前事業年度末比10億6,836万円減の17億4,505万円となりました。
固定資産は主に有形固定資産が松戸賃貸マンションの建築等による取得で3億358万円を計上したものの、当期償却により5億6,988万円減少したこと並びに新宿店の閉店による2億2,246万円の差入保証金返還等により前事業年度末比5億7,219万円減の119億9,447万円となりました。
上記の結果、当事業年度末の総資産は前事業年度末比16億4,056万円減の137億3,952万円となりました。
負債につきましては、未払金が新「上野店」の開業費等の支払いにより6億5,210万円減少、未払法人税1億8,900万円の支払い並びに借入金が返済により1億3,690万円減少したこと等により、前事業年度末比8億9,091万円減の34億8,877万円となりました。
純資産につきましては、当期純損失6億9,902万円の計上並びに退職給付に関する会計基準等の適用により繰越利益剰余金が変更時差異の計上により6,497万円減少したこと等により前事業年度末比7億4,965万円減の102億5,075万円となりました。
上記の結果、当事業年度末の負債・純資産合計は前事業年度末比16億4,056万円減の137億3,952万円となりました。
当社は、複雑で高度化した社会のニーズに対応し、お客様にご満足頂くため、カスタマーズ・ヴァリューのある商品を創造・提供できる体制づくりを目指しております。その実現のために、ホスピタリティ精神にあふれる人材の育成、時代の要請に応える商品、業態や店舗の開発、管理部門の高度情報化に力を注いでまいります。
今後とも「豊かな食事文化を創造、提供する」ことを目指して、お客様一人ひとりのご要望にお応えするために、企業価値を高めながら社会と共に発展してまいりたいと考えております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、第2「事業の状況」1「業績等の概要」(2)キャッシュ・フローの状況をご参照下さい。
なお、当社のキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
| 平成26年2月期 | 平成27年2月期 | 平成28年2月期 |
自己資本比率(%) | 64.7 | 71.5 | 74.6 |
時価ベースの自己資本比率(%) | 37.5 | 33.6 | 23.9 |
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | ― | ― | ― |
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | ― | ― | ― |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※キャッシュ・フローは、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
また、利払いにつきましては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
平成26年2月期、平成27年2月期及び平成28年2月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・ガバレッジ・レシオは、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
当社は「豊かな食事文化を創造、提供する」ことを企業使命とし、多目的な会食空間をお客様にご利用頂くために、食事の豊かさと楽しさを提供するホスピタリティの充実に努めると共に、企業価値の増大を目指してまいります。
特に、企業価値の増大を重要な経営課題と位置づけ、その目的を達成するために、お料理とサービスのより一層の充実に努めると共に、一方では全社的な業務の見直しを継続的に行い効率化を推進するなど、経営資源の有効かつ適切な投入を行ってまいります。