第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済政策により企業収益や雇用情勢の改善等、緩やかな回復基調ではあるものの、北朝鮮や中東情勢の地政学的リスクや英国のEU離脱問題、米国の政策転換等、海外経済の不確実性が高まり、依然として先行き不透明感が強く、予断を許さない状況が続いております。

 当業界におきましては、少子高齢化による労働人口縮小傾向が強まり、同業他社との人材確保競争の激化に伴い、募集費や人件費が増加し、さらに、生鮮食品を中心とした原材料費の高騰と相重なって、依然として厳しい経営環境が続いております。

 こうした状況のもとで、当社は、会社構造改革をさらに推進させ、売上目標の達成に努め、黒字化を目指してまいりました。

  まず、引き続き成果にこだわるセールスの徹底により、新規宴会需要の掘り起こしや既存顧客の囲い込みを確実に実行し、宴会売上の確保に努めてまいりました。

 さらに、一部店舗でインターネット予約台帳兼顧客管理システムを導入し、インターネット上での予約受注と顧客管理が可能となりました。これにより、店舗間の顧客管理の共有化を進め、ペーパーレス化による作業の効率化も含め、顧客満足度の向上を図ってまいりました。

 また、インターネット完結型予約サイトを導入し、インターネット予約の需要を掘り起こし、団塊ジュニア世代、さとり世代の顧客を囲い込み、売上強化を図りました。

 次に、婚礼ブランド「LUCIS(ルーキス)」においては、新規の成約組数が好調に推移し、「Coeur et Coeur(クーレクール)」「LA VIE CLAIR(ラ ヴィ クレール)」の3ブランドの合計の売上高が大幅増となりました。

 平成29年8月、恵比寿ガーデンプレイスタワー39階フロア全体のリニューアルが完了し、「LUCIS GARDEN 恵比寿」を新規出店いたしました。これまでの商品、営業スタイルを一新し、オープンキッチンを取り入れ、新たなビジネスモデルとしてダイニングを中心とした店舗となり、特に女性のお客様にご好評をいただいておりますが、収益貢献は次期以降となります。

 また、平成29年3月に東京都世田谷区の共同住宅用賃貸不動産、5月に千葉県習志野市の商業テナント用賃貸不動産を取得し、順調に稼働しております。

  経費面につきましては、原価管理の徹底及び勤務シフトの効率化や顧客・予約管理システム等の活用、販促方法の見直し等による徹底した経費の削減並びに税務調査による会計処理の見直し等により販売費及び一般管理費の売上高に対する比率が前年同期の56.9%から54.9%に改善いたしました。

 以上の結果、当事業年度の売上高は、前年同期比1.6%増の68億2,346万円となりました。営業利益は4,868万円(前年同期は営業損失1億5,497万円)、経常利益は5,005万円(前年同期は経常損失1億6,457万円)、当期純利益は前年同期比479.5%増の2,279万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は4億8,284万円となり前事業年度末と比較して14億2,530万円の減少となりました。

これは税引前当期純利益の計上並びに減価償却費の計上がありましたが、有形固定資産の取得による支出並びに 借入金の返済等によるものであります。

 

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は1億3,646万円となりました。(前年同期は1億4,393万円の収入)

これは主に、税引前当期純利益の計上及び減価償却費の計上並びに法人税等の支払などによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動より使用した資金は、12億4,022万円となりました。(前年同期は14億9,366万円の収入)

これは主に、LUCIS GARDEN恵比寿の出店及び賃貸用不動産2件の取得などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は3億2,154万円となりました。(前年同期は4億6,253万円の支出)

これは主に、借入金の返済によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産能力及び生産実績

当社は飲食店としての事業がほとんどを占めており実質的に単一セグメントのため、当事業年度の生産能力(客席数)及び生産実績(客数)を業態別に示すと次のとおりであります。

 

業態別

生産高

客席数(千人)

前年同期比(%)

客数(千人)

前年同期比(%)

中国料理

1,975

98.6

1,009

100.7

日本料理

11

42.5

8

41.5

合計

1,987

97.9

1,018

99.5

 

(注) 客席数につきましては、営業日数を乗じて算出しております。

 

(2) 販売実績

当社は飲食店としての事業がほとんどを占めており実質的に単一セグメントのため、当事業年度の販売実績を事業の業態別に示すと次のとおりであります。

 

業態別

販売高(千円)

前年同期比(%)

中国料理

6,630,738

102.1

日本料理

116,937

74.7

その他

75,790

123.3

合計

6,823,466

101.6

 

(注) 上記金額には消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

今後の見通しにつきましては、政府による各種政策の効果により企業収益や雇用情勢は改善し、景気は引き続き緩やかな回復が予測されていますが、海外経済の見通しに不確実性が残るため、先行きは不透明なものと思われます。
 当社といたしましては、引き続き会社構造改革を推進させ、粗利益確保と損益分岐点の引き下げを確実に実行し、既存店の完全黒字化を目指してまいります。
 まず、多様化する顧客ニーズに対応するため市場の情報収集を行い、新規顧客開拓により、接待や周年パーティ等の粗利益率の高い宴会の受注強化に努めてまいります。また、併せて既存顧客への囲い込みについても確実に実行し売上増を図ってまいります。
 次に、婚礼ブランド「LUCIS(ルーキス)」においては、すでに成約組数が目標達成圏内にあり、長期的な目標を視野に、各媒体への積極的販促を継続して行い、「Coeur et Coeur(クーレクール)」「LA VIE CLAIR(ラ ヴィ クレール)」は、市場の再分析を行い、新たな顧客像への対応を進めてまいります。また、販促活動についても、従来の媒体に加えSNSも活用し、新規来館客数の増加、成約率のアップを図り、売上増加を目指してまいります。
 そして、ダイニング、宴会部門についても、新規顧客の開拓と併せ、グルメサイトへの訴求、WEB関連の広告をより強化しSNS等の活用も進め、各店舗において売上強化を図ってまいります。
 さらに、少子高齢化による労働人口減少への対策として、採用強化と離職防止に努めるとともに、継続的な従業員の教育訓練を計画的に実施し、商品やサービスの付加価値向上を図り、安定した企業収益の確保につなげてまいります。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、投資者の判断に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 景気動向と競合

当社の経営成績は景気動向、特に法人需要の動向に大きく影響を受けます。外食市場においては新規参入や中食の台頭等により競争は更に激しさを増しております。今後も景気の後退、競争の激化等が続いた場合、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 食材の安定確保

BSE問題、鳥インフルエンザ等の伝染病、異物混入問題等、食に対する不安が広まる中、良質な食材の量及び価格の両面における安定的確保が外食企業として成長を遂げるための不可欠な要素となっております。当社では良質な食材の安定的確保に向けて従来以上に慎重に取り組んでいく方針ですが、外的要因により当社の使用する食材の安全性に疑義が呈された場合、また、天候要因ならびに外国為替相場の動向等を反映して食材の仕入コストが大きく変動した場合などに当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 衛生管理

当社は、飲食店営業及び食品製造・販売について食品衛生法に基づき、各営業許可を取得し、事業を行っております。当社は衛生管理の重要性を十分認識した上で、従業員に対して衛生管理の指導を徹底するとともに、外部の検査機関による定期的な検査実施等により衛生問題の発生防止を徹底しております。しかしながら、店舗において食中毒等衛生上の問題が発生した場合には、営業停止あるいは風評悪化等により当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 個人情報の取扱に関するリスク

当社は営業目的で大量の顧客情報を取り扱っております。当社は個人情報の漏洩を重要なリスクと認識し、「個人情報保護にかかる規程」を制定し、厳重な管理取扱を社内に周知徹底しております。しかしながら、顧客情報の流出等の問題が発生した場合には、当社の信用及び、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 自然災害リスク

当社の事業所の多くは東京を中心とする関東圏及び、大阪を中心とする関西圏に集中しております。従って大規模な地震等の災害が発生した場合、被害状況によっては、正常な事業活動が行うことができなくなり、結果として当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 法的規制について

当社に関する主な法的規制には「食品衛生法」、「製造物責任法(PL法)」、「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)」等があります。これらの法規制が強化された場合や、今後新たな法律が制定された場合は、設備投資などの新たな費用が発生・増加することなどにより当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 敷金及び保証金について

当社は外食事業を展開するにあたり、店舗オーナーと賃貸借契約を結び敷金及び保証金の差入れを行っております。オーナーの経営状況によって、保証金の回収不能や店舗営業の継続に問題が発生した場合、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 固定資産の減損について

当社では減損会計を適用しておりますが、当社の保有資産について実質的価値の下落や収益性の低下等により減損処理がさらに必要となった場合、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社に関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成には、将来事象の結果に依存するため確定できない金額について、仮定の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意した上で会計上の見積りを行っております。

実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社が採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」1「財務諸表等」(1)「財務諸表」「注記事項」重要な会計方針をご参照下さい。

 

(2) 経営成績の分析

① 売上高及び営業利益

売上高は前年同期比1億861万円増の68億2,346万円となりました。これは主に、中食需要の高まりにより外食のみならず他業種との競合が激化するなか、依然として厳しい経営環境が続いている状況のもと、当社は、会社構造改革を推進し、黒字化を目指して成果主義セールス活動を徹底し、売上の拡大に注力したことなどによるものであります。

売上原価は前年同期比2,466万円減の30億2,586万円となりました。これは主に、効率化による製造コストの圧縮によるものであります。

販売費及び一般管理費は前年同期比7,037万円減の37億4,891万円となりました。これは主に、勤務シフトの効率化や顧客・予約管理システム等の活用並びに婚礼関連販促費の見直しにより広告宣伝費が減少したことなどによるものであります。

上記の結果、営業利益は4,868万円(前年同期は営業損失1億5,497万円)となりました。

 

② 営業外損益及び経常利益

営業外収益は前年同期比41万円減の1,276万円となり、営業外費用は前年同期比1,139万円減の1,139万円となりました。

上記の結果、経常利益は5,005万円(前年同期は経常損失1億6,457万円)となりました。

 

③ 特別損益、法人税等及び当期純利益

特別利益は前年同期比1億4,322万円減の1,297万円となりました。これは投資有価証券の売却益によるものであります。

特別損失は前年同期比2億1,966万円減の1,519万円となりました。固定資産除却損の計上によるものであります。

法人税等調整額は、買換資産圧縮積立金に係る繰延税金負債647万円を取り崩したことによるものであります。

以上の結果、当期純利益は2,279万円(前年同期は当期純利益393万円)となりました。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、第2「事業の状況」4「事業等のリスク」をご参照下さい。

 

 

(4) 財政状態の分析

① 資産

流動資産は賃貸用不動産の取得及び借入金の返済などにより、14億2,530万円減少したことなどにより、前事業年度末比12億4,470万円減の11億5,795万円となりました。

固定資産は主に有形固定資産が賃貸用不動産の取得及びLUCIS GARDEN恵比寿の出店などにより、8億3,172万円の増加、投資有価証券の売却及び時価評価により2,398万円減少したことなどにより、前事業年度末比8億1,430万円増の113億7,159万円となりました。

上記の結果、当事業年度末の総資産は前事業年度末比4億3,039万円減の125億2,955万円となりました。

 

② 負債

負債につきましては、未払法人税等が法人税の支払などにより1億5,130万円減少及び借入金が返済により3億2,112万円減少並びに、賃貸による預り保証金が6,148万円増加したことなどにより、前事業年度末比4億4,088万円減の22億3,719万円となりました。

 

③ 純資産

純資産につきましては、当期純利益2,279万円の計上などにより、前事業年度末比1,049万円増の102億9,235万円となりました。

上記の結果、当事業年度末の負債・純資産合計は前事業年度末比4億3,039万円減の125億2,955万円となりました。

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

当社は、複雑で高度化した社会のニーズに対応し、お客様にご満足頂くため、カスタマーズ・ヴァリューのある商品を創造・提供できる体制づくりを目指しております。その実現のために、ホスピタリティ精神にあふれる人材の育成、時代の要請に応える商品、業態や店舗の開発、管理部門の高度情報化に力を注いでまいります。

今後とも「豊かな食事文化を創造、提供する」ことを目指して、お客様一人ひとりのご要望にお応えするために、企業価値を高めながら社会と共に発展してまいりたいと考えております。

 

(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、第2「事業の状況」1「業績等の概要」(2)キャッシュ・フローの状況をご参照下さい。

なお、当社のキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

 

平成28年2月期

平成29年2月期

平成30年2月期

自己資本比率(%)

74.6

79.3

82.1

時価ベースの自己資本比率(%)

23.9

34.7

37.4

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

5.3

3.3

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

9.5

14.3

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※キャッシュ・フローは、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

また、利払いにつきましては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

平成28年2月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・ガバレッジ・レシオは、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。

 

(7) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社は「豊かな食事文化を創造、提供する」ことを企業使命とし、多目的な会食空間をお客様にご利用頂くために、食事の豊かさと楽しさを提供するホスピタリティの充実に努めると共に、企業価値の増大を目指してまいります。

特に、企業価値の増大を重要な経営課題と位置づけ、その目的を達成するために、お料理とサービスのより一層の充実に努めると共に、一方では全社的な業務の見直しを継続的に行い効率化を推進するなど、経営資源の有効かつ適切な投入を行ってまいります。