当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融施策を背景に企業収益や雇用環境の改善が見られ、国内景況は緩やかな回復基調で推移したものの、新興国経済の成長減速、原油価格の下落、株式市況の低迷、日銀によるマイナス金利導入等の影響もあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当警備業界におきましては、先端ICT技術を利用した犯罪対策や、サミットやオリンピックなどの国際イベントのテロ警戒等、セキュリティ強化への需要が高まっている一方で、最低賃金アップに伴う労務費の上昇や雇用環境の改善により採用が難しくなるなど、依然として厳しい事業環境に置かれております。
このような状況の中、当社グループは中期経営計画「CSPパワフル50計画」の4年目を迎え、CS(顧客満足)を重視するとともに、品質もコストも競争力のあるパワフルな企業を目指してまいりました。
福利厚生の一環として退職金制度の見直しを実施し、現行制度の一部を確定拠出年金に移換いたしました。これにより、従業員のセカンドライフ設計の柔軟性に広がりができ、将来を意識した計画を作成することで安心して働ける環境づくりができました。
ワークライフバランスを支援するフレックスタイム制度の導入や、女性活躍を推進する社内研修や社員をサポートする専用ホームページを開設するなど、ダイバーシティの積極的な推進に着手いたしました。
(セキュリティ事業)
常駐警備部門につきましては、前第3四半期連結累計期間に実施したM&Aの効果及び鉄道関連の臨時警備が堅調に推移したこともあり、売上高は230億1千7百万円(前連結会計年度比4.8%増)となりました。
機械警備部門につきましては、マンション管理会社向けの情報配信サービス「CSPアクトビラ・マンションタイプ」、マンション共用部向けサービス「見守りエスコート」などの新サービスを開始し、マンションセキュリティの付加価値向上に努めました。前第3四半期連結累計期間及び当第1四半期連結累計期間に実施したM&Aの効果も加わった結果、売上高は147億6千9百万円(前連結会計年度比9.6%増)となりました。
運輸警備部門につきましては、集配金・精査サービスの向上に注力した結果、売上高は29億2千1百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。
工事・機器販売部門につきましては、カメラシステム販売及び鉄道系ICカードが利用できる入退室管理システム「centrics(セントリックス)」などが好調だったこともあり、売上高は42億3千3百万円(前連結会計年度比21.8%増)となりました。
これらの結果、当連結会計年度のセキュリティ事業セグメントの売上高は449億4千2百万円(前連結会計年度比7.7%増)、セグメント利益(営業利益)は6億4千9百万円(前連結会計年度比25.1%減)となりました。
(ビル管理・不動産事業)
ビル管理・不動産事業につきましては、清掃業務や電気設備の保安業務等の建物総合管理サービス及び不動産賃貸を中心に事業を行っております。前第3四半期連結累計期間に実施したM&Aが寄与したこともあり、当連結会計年度のビル管理・不動産事業セグメントの売上高は14億9百万円(前連結会計年度比26.5%増)、セグメント利益(営業利益)は2億7千1百万円(前連結会計年度比24.6%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は463億5千1百万円(前連結会計年度比8.2%増)、利益面につきましては、給与及び手当に社員還元の一環として記念手当を引当したこともあり、営業利益は9億1千9百万円(同15.3%減)、経常利益は11億9千4百万円(同8.9%減)、退職金制度の見直しによる特別利益を計上したことで、当期純利益は16億5千2百万円(同138.0%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローで12億8千5百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローで16億9千3百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローで8億1千6百万円の減少の結果、前連結会計年度末に比べ12億2千4百万円減少し、38億3千5百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動で得られた資金は前連結会計年度に比べ23億7千1百万円減少し12億8千5百万円(前連結会計年度比64.9%減)であります。増加の主な内容は、税金等調整前当期純利益26億2千2百万円、減価償却による資金の内部留保16億8千3百万円、仕入債務の増加1億4千8百万円、減少の主な内容は、退職給付信託返還益14億7千1百万円、退職給付に係る資産の増加11億7千万円、受取利息及び受取配当金2億2百万円、売上債権の増加1億8千5百万円、未払費用の減少1億2千9百万円などであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動の結果使用した資金は前連結会計年度に比べ4億9千6百万円増加し16億9千3百万円(同41.4%増)であり、その主な内容は、有形固定資産の取得による支出11億8千万円、無形固定資産の取得による支出2億4千6百万円、子会社株式の取得による支出3億1千6百万円などであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果減少した資金は前連結会計年度に比べ2億3千4百万円減少し、8億1千6百万円(同22.3%減)であり、その主な内容は、長期借入れによる収入2億7千万円、長期借入金の返済による支出4億8千9百万円、リース債務の返済による支出4億1千2百万円、社債の発行による収入3億円、配当金の支払4億8百万円などによるものであります。
当社グループは生産活動を行っておりませんが、当連結会計年度末日現在実施中のセグメントごとの契約件数は、次のとおりであります。
セグメント名称及び業務別名称 | 契約件数(件) | 前年同期比(%) |
(セキュリティ事業) |
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常駐警備 | 824 | 90.4 |
機械警備 | 99,334 | 102.9 |
運輸警備 | 2,820 | 107.1 |
小計 | 102,978 | 102.9 |
(ビル管理・不動産事業) | 5,612 | 104.6 |
合計 | 108,590 | 103.0 |
当連結会計年度におけるセグメントごとの業務別販売実績は、次のとおりであります。
セグメント名称及び業務別名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
(セキュリティ事業) |
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常駐警備 | 23,017,461 | 104.8 |
機械警備 | 14,769,585 | 109.6 |
運輸警備 | 2,921,694 | 104.5 |
工事・機器販売 | 4,233,379 | 121.8 |
小計 | 44,942,120 | 107.7 |
(ビル管理・不動産事業) | 1,409,426 | 126.5 |
合計 | 46,351,546 | 108.2 |
(注) 1 上記金額には消費税等を含んでおりません。
2 総販売実績に対する主な相手先別の販売実績の割合が10%未満のため、主要な販売先については記載を省略しております。
今後のわが国経済は、企業収益の向上、雇用環境の改善など、緩やかな景気回復の兆しが見込まれるものの、円安に伴う物価上昇などにより消費マインドは回復しておらず、新興国経済の下触れによる国内景気への影響が懸念されるなど、依然として先行きは不透明な状況となっております。
警備業界におきましては、欧州でのテロ事案を受けて、伊勢志摩サミットや東京オリンピック・パラリンピックなどの国際イベントに対する警戒感が高まっていることもあり、セキュリティ強化へのニーズは高い状態にありますが、採用状況は依然として厳しい状況にあり、サービス品質を維持しつつ、人的リソースを確保することが課題となっております。
こうした厳しい情勢のもとで当社は、創業50周年を見据えて策定した中期経営計画「CSPパワフル50計画」を着実に実行し、CS(顧客満足)を重視すると共に、品質においてもコストにおいても競争力のあるパワフルな企業を目指しております。
計画の最終年となる翌期は、引き続き画像関連及び鉄道関連の主力商品を中心に一層の業績拡大を目指すと共に、多様なニーズに柔軟に応えるため、国内のみならず、海外からも警備に適用できる最新の技術をいち早く取り込み、ビジネスに活用できる開発体制の強化を図ってまいります。
お客さまのカメラ映像を当社にて遠隔監視している画像センターについて、来春のサービス開始を目指してIPカメラ対応の開発を実施致します。これにより、様々なメーカーのIPカメラを接続可能とし、コスト削減とサービス拡充に寄与する見込みです。
多機能タブレットPC端末を、技術部門及び警務部門の一部に導入し、今まで事務所内でしか出来なかった業務処理を外出先からでも出来るように改善します。これにより、機械警備の新規開始をスピーディーに行えるようになり、また、技術員の移動や待ち時間を有効に活用できるなど、コスト削減等に寄与できると考えております。
また、創業50周年を記念して、野菜のピーマンをモチーフに創作した当社オリジナルキャラクター「CSPman(呼称:シーエスピーマン)」を活用した販促にも積極的に取り組んでまいります。
引き続き、機械警備部門のM&Aを積極的に推し進め、CSPグループの収益力向上に繋がるよう努めてまいります。
今後も厳しい経営環境が続くと思われますが、CS(顧客満足)を柱に最先端技術を取り込むことで、競争力のある業界No.1の技術サービス企業を目指し邁進してまいります。
当社グループの事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に掲載しています。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の早期対応に努めてまいります。
(1) 情報管理及びプライバシー保護に関するリスク
当社グループは、セキュリティ事業の各サービスの実施にあたって、業務運営上の必要から契約先の機密情報その他の情報を知り得る立場にあります。
当社グループは、従来から徹底した管理体制と社員教育により、契約先の情報が外部に漏洩しないよう情報の管理及びプライバシー保護に努めております。当社はさらに、これらの情報管理体制をより強化して契約先との信頼関係を一層強固なものとするため、平成15年5月に全社を挙げてISMS(情報セキュリティ・マネジメントシステム、平成19年1月よりISO/IEC27001に移行)認証を取得いたしました。
また、平成17年4月から施行された個人情報保護法への対応については、当社内で「個人情報の保護に関する基本方針」を定め、一連の個人情報保護に関する社内ルールを整備して、ISMSをベースにした情報管理を徹底させております。機密情報、個人情報については、ネットワーク、システム上だけでなく、USBメモリ等の記録媒体についても管理の徹底に努めております。
しかしながら、契約先の情報が外部に漏洩した場合には当社グループの信用が損なわれることとなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 価格競争に関するリスク
市場規模に比べて警備業者は大小とりまぜて9,240社(警察庁公表「平成26年度における警備業の概況」より)と多数にのぼっており、同業者間の価格競争が年々激しくなっております。当社グループは、これらの同業他社と競合状態にあり、今後の価格競争の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 社員採用に関するリスク
良質な警備サービスを継続して提供するためには、常に優秀な人材を確保し、不断の教育、研修を通じてその知識、技能の維持、向上を図ることが欠かせません。当社グループでは年間を通じて採用業務を展開するとともに、専用の施設と専属のスタッフを配置して社員教育に取り組んでおりますが、少子化の時代を迎え、質・量の両面で必要な人員を確保できなくなった場合、事業の継続に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 技術の陳腐化に関するリスク
機械警備業務における最近の傾向として、IT技術の進展により、画像伝送システム等を利用した機械警備など、新たなサービスが登場しています。
また、情報ネットワークの拡大に伴い、各種情報の漏洩、コンピュータ・ウィルスによるデータの破壊などの脅威から重要な情報資産を守るため、サイバーセキュリティの分野での需要も増大しております。
当社グループでは、当該技術分野の研究・開発により、既存の機器・装置の陳腐化や犯罪の高度化・凶悪化に対応しておりますが、急速な環境変化への対応が遅れた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 法令に抵触した場合のリスク
当社グループでは、業務管理及び社員教育を徹底し、コンプライアンス意識の維持、向上に努めておりますが、以下の関係法令に違反して罰則の適用を受け、営業停止等の行政処分を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
① 警備業法等
セキュリティ事業の実施にあたっては、警備業法及び関係法令の規制を受けております。また、平成17年11月に施行されました同法の改正に対しては、適確に対応すべく引き続き社員の資格取得を推進しております。
なお、当社の他、子会社である関西シーエスピー㈱、新安全警備保障㈱、エスシーエスピー㈱、長野県パトロール㈱、長野県交通警備㈱、関連会社である㈱トーノーセキュリティ、㈱CSPほっとサービス、ワールド警備保障㈱が同様に警備業法及び関係法令の規制を受けております。
② その他の法律等
機械警備業務及び工事・機器販売の業務においては、契約先の施設に警報機器を設置しており、この設置工事に関して建設業法等の規制を受けております。
また運輸警備業務においては、契約先の要請に応じ、現金輸送車を利用して現金等を輸送しているため、貨物自動車運送事業法等の規制を受けております。
(6) 大規模災害等に関するリスク
当社グループでは災害発生時の対応について、普段より対応マニュアルの整備及び定期的な教育・訓練の実施等により、対策を講じております。また機械警備部門では、万一に備えて東京と長野に相互にバックアップ機能を持たせた全国ネットワーク(機械警備統合システムS21)を構築しております。
しかしながら、広範囲に亘って大規模な地震や火災などが発生した場合には、公共の通信インフラの機能停止、道路、鉄道などの交通インフラの遮断などにより、当社グループが提供する各種のセキュリティサービスの実行に支障をきたすおそれがあります。また、当社が契約先に設置している警報機器等(当社資産)が損傷した場合には、修理・交換等の対応を余儀なくされる可能性があります。
したがいまして、大規模な災害等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。
(7) 新型インフルエンザの大流行に関するリスク
当社は「事業者・職場における新型インフルエンザ対策ガイドライン」(厚生労働省新型インフルエンザ専門家会議 平成19年3月26日)に基づき、「新型インフルエンザ対応マニュアル」を作成し、予防に関する備品の整備、社員教育、各関係機関からの情報収集等の体制を整えるなど、感染予防及び危機管理体制の確立に努めております。
しかしながら、新型インフルエンザの発生及び感染が広範囲に拡大し、警備を担当する社員の感染者が多数に至った場合には、お客さまへの感染を最大限防止するためにも、セキュリティサービスの実行を縮小及び停止せざるを得ない事態が発生する可能性があります。
したがいまして、新型インフルエンザが大流行した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。
(8) 基幹システムに関するリスク
当社グループでは、警備サービスに係る契約の管理、代金の請求及び債権の回収・管理等の業務処理について、基幹システムを使用して統合的に管理しております。また、業務効率化、取引形態の多様化や制度改正に対応するため、随時、基幹システムの改修を実施しております。
システムの運用・改修については、システムの開発段階から納品までの品質管理の徹底を図っておりますが、災害の発生等によるシステム障害やシステムの改修に伴いプログラムの不具合が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 関連当事者との取引等に関するリスク
当社グループと大株主(議決権所有比率25.4%)である東日本旅客鉄道㈱及びそのグループ会社との間の当連結会計年度における売上実績は、110億2千6百万円となり、全売上高の23.8%を占めております。
当社は、平成9年12月に東日本旅客鉄道㈱と「業務提携基本契約」を締結して以来、同社が管轄する各駅及び同社の本社ビル等の常駐・機械警備、同社及び同社グループの集配金業務(現金輸送等)などのセキュリティサービスの提供、並びに、新セキュリティシステムの共同開発等を行って、その提携関係を強化して参りました。また、今後もその提携関係は強化していく方針ですので、同社及び同社グループに対する売上比率は徐々に高まっていくものと思われます。
したがいまして、同社の業績が著しく悪化した場合、あるいは当社との提携関係に変化が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。
契約会社名 | 相手方の名称 | 契約の名称 | 契約内容 | 契約期間 |
セントラル警備 | 東日本旅客鉄 | 業務提携基本契約書 | 当社との資本提携及びJR東日本グループに対する警備サービスの提供に関する業務提携(対価:物件ごとの個別警備契約書による) | 平成9年12月18日締結、以後1年ごとの自動更新 |
当社グループの当連結会計年度におけるセグメントごとの研究開発活動は、次のとおりであります。
(1) セキュリティ事業
当社グループの研究開発活動は、主に子会社である株式会社CSPフロンティア研究所が行っております。フィジカルセキュリティとサイバーセキュリティの境界が無くなりつつある中で、多様化する市場ニーズを捉え、廉価で高品質なセキュリティシステムを開発することにより、お客さまの信頼を獲得することを基本方針としております。
① 汎用セキュリティ機器の開発
IP通信やモバイルサービスを取り込んだセキュリティ商品、様々なシチュエーションに対応できる簡易・低価格なカメラ(画像サーバー内蔵、無線通信、夜間撮影)の開発を行っております。
② カメラシステムの開発
既存のカメラを利用できる画像検知(解析)システム、次世代無線通信を利用した遠隔画像監視システムなどの開発を行っております。
③ 情報セキュリティについての開発
インターネット、イントラネット、企業内のサーバー・パソコンの電子化された情報の漏洩、外部からの浸入、改ざん、ウイルス等の人的脅威、地震等の災害から貴重な情報を確実に守るサイバー領域のセキュリティ開発を行っております。
なお、上記の研究開発は、既存製品の流用及びその改造によるものが主であり、かかる費用が軽微なため、その他として計上しております。
(2) ビル管理・不動産事業
当連結会計年度は、当事業の研究開発活動は行っておりません。
文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、連結財務諸表の作成にあたっては連結決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りを行った上で、継続して評価を行っております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。
当社グループの当連結会計年度の経営成績については以下のとおりです。
① 概要
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高463億5千1百万円(前連結会計年度比8.2%増)、営業利益は9億1千9百万円(同15.3%減)、経常利益は11億9千4百万円(同8.9%減)、当期純利益は16億5千2百万円(同138.0%増)と増収増益となりました。
以下、連結財務諸表に重要な影響を与えた要因について分析いたします。
② 売上高
売上高は、前連結会計年度に比較して35億2千6百万円の増収となりました。セキュリティ事業の常駐警備部門において、10億6千1百万円の増収(前連結会計年度比4.8%増)、機械警備部門において、12億8千7百万円の増収(同9.6%増)、工事・機器販売部門において、7億5千7百万円の増収(同21.8%増)となったことが主な要因であります。
③ 売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益
売上総利益は前連結会計年度に比較して4億5千2百万円の増益(同5.6%増)、また、創業記念手当を計上したこともあり原価率が増加したことにより、売上総利益率は18.6%となり、前連結会計年度に比較して0.4ポイント低下しました。
また、販売費及び一般管理費は、退職給付費用2千8百万円の減少などがあったものの、給料及び手当1億4千6百万円の増加、賞与引当金繰入額5千8百万円の増加、法定福利費5千6百万円の増加、減価償却費7千6百万円の増加などがあり、前連結会計年度に比較して6億1千8百万円の増加(同8.8%増)、売上高に対する販売費及び一般管理費の構成比率は16.6%(0.1ポイント増加)となりました。
以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比較して1億6千6百万円の減益(同15.3%減)となりました。
④ 営業外損益、経常利益
当連結会計年度は、受取配当金2千6百万円の増加、受取保険金1千5百万円の増加などにより、営業外収益は前連結会計年度に比較して6千2百万円増加しました。一方、支払利息7百万円の増加などにより、営業外費用は前連結会計年度に比較して1千3百万円の増加となりました。その結果、経常利益は前連結会計年度に比較して1億1千7百万円の減収(同8.9%減)となりました。
⑤ 特別損益、税金等調整前当期純利益、当期純利益
特別利益は、投資有価証券売却益2千万円の減少、退職給付信託返還益14億7千1百万円の増加などにより、前連結会計年度に比較して14億5千1百万円の増加となりました。特別損失は、関係会社株式売却損1千8百万円の減少、退職給付制度終了損4千万円の増加などにより、前連結会計年度に比較して1千9百万円の増加となりました。その結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比較して13億1千4百万円の増益(同100.5%増)、当期純利益は前連結会計年度に比較して9億5千8百万円の増益(同138.0%増)となりました。
当社グループの当連結会計年度末の財政状態は以下のとおりです。
総資産は、現金及び預金の増加4億1千5百万円、未収警備料の増加1億8千8百万円、リース投資資産の増加1億8千6百万円、繰延税金資産の増加1億2千4百万円、投資有価証券の増加24億4千9百万円、長期預金の減少1億9千8百万円、退職給付に係る資産の減少29億8千1百万円などにより、前連結会計年度末に比べ3億6千7百万円増加し、421億5千6百万円(前連結会計年度比0.9%増)となりました。
負債は、買掛金の増加1億4千8百万円、預り金の増加10億8千3百万円、社債の増加1億3千1百万円、未払費用の減少1億2千9百万円、長期借入金の減少2億8千2百万円、繰延税金負債の減少8億6千3百万円などにより、前連結会計年度末に比べ12億2千7百万円増加し、224億6千4百万円(同5.8%増)となりました。
純資産は、利益剰余金の増加12億2千9万円、その他有価証券評価差額金の減少14億2千2百万円、退職給付に係る調整累計額の減少6億8千7百万円などにより、前連結会計年度末に比べ8億6千万円減少し、196億9千1百万円(同4.2%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は45.2%、1株当たり純資産は1,307円23銭となりました。
① キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ23億7千1百万円減少し、12億8千5百万円(前連結会計年度比64.9%減)であります。増加の主な内容は、税金等調整前当期純利益26億2千2百万円、減価償却による資金の内部留保16億8千3百万円、仕入債務1億4千8百万円、減少の主な内容は、退職給付信託返還益14億7千1百万円、退職給付に係る資産11億7千万円、受取利息及び受取配当金2億2百万円、売上債権1億8千5百万円、未払費用1億2千9百万円などであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ支出が4億9千6百万円増加し、16億9千3百万円(同41.4%増)であり、その主な内容は、有形固定資産の取得による支出11億8千万円、無形固定資産の取得による支出2億4千6百万円、子会社株式の取得による支出3億1千6百万円などであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ支出が2億3千4百万円減少し、8億1千6百万円(同22.3%減)であります。その主な内容は、長期借入れによる収入2億7千万円、長期借入金の返済による支出4億8千9百万円、リース債務の返済による支出4億1千2百万円、社債の発行による収入3億円、配当金の支払4億8百万円などによるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローで12億8千5百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローで16億9千3百万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローで8億1千6百万円の減少の結果、前連結会計年度末に比べ12億2千4百万円減少し、38億3千5百万円となりました。
② 資金需要について
当連結会計年度の設備投資として、機械警備先の増加に伴う警備先に設置する警報装置及びこれに対応するセンター装置の増設などに8億7千万円、賃貸向け不動産の設備リニューアル及びリフォームに伴い1千4百万円、総額14億4千2百万円を支出いたしました。
次期の当社グループの資金需要については、当連結会計年度に引き続き機械警備設備などに9億5千万円、不動産取得に3億1千万円、総額18億円の設備投資を予定しております。なお、この設備投資につきましては自己資金によって賄う予定であります。
当社グループは、『仕事を通じ社会に寄与する』『会社に関係するすべての人々の幸福を追求する』という「創業の理念」のもと、セキュリティ事業を中核事業として、お客さまから信頼される良質なサービスを提供することにより、社会の安全に貢献することを経営の基本方針としております。
新中期経営計画「CSPパワフル50計画」は創業50周年を見据えた5ヵ年計画で、この5年間でクリアすべき課題と具体的な施策を策定しました。目標数値は下表の通りであります。
CSPパワフル50計画の目標数値(期間:平成25年2月期から平成29年2月期) (単位:百万円) | |
| 連結売上高目標 |
45期 (平成29年2月期) | 50,000 |
当社グループは、「筋肉質でパワフルな会社」を目指します。
新中期経営計画中の3つの基本方針(「お客さまの信頼とご期待に応えるパワフルなグループ」「社員にとって働き甲斐があり人材豊かなグループ」「株主のご期待に応え成長し続けるグループ」)に沿って、徹底的にお客さまの立場に立ち、お客さまに価値を認めていただける商品・サービスを提供することを通じて、お客さまの信頼を得て、お客さまとのグッドパートナー関係の構築とソリューション営業の実現を目指します。
3つの基本方針を軸とした、当社グループの課題は、以下の通りであります。
・品質のさらなる向上と安定化への取り組み
・お客さまニーズに適した新商品を競争力のあるコストで提供する
・グループ総合力の強化
ロ.社員にとって働き甲斐があり人材豊かなグループ
・多様な人材の育成
・モチベーションの向上
・勤務環境の整備
ハ.株主のご期待に応え成長し続けるグループ
・コンプライアンスの強化
・効率的な経営体制の構築
・新事業領域への挑戦