第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

 当社は、『仕事を通じ社会に寄与する』『会社に関係するすべての人々の幸福を追求する』という「創業の理念」のもと、セキュリティ事業を中核事業として、お客さまから信頼される良質なサービスを提供することにより、社会の安全に貢献することを経営の基本方針としております。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、安心と信頼を創造する技術サービス企業を目指し、セキュリティ事業を中心とした事業の拡大及び業務全般における効率化と合理化の推進による、収益力の向上に取り組んでおり、経営指標としては「売上高」と「営業利益率」を重視しております。また、当社グループの従業員一人あたりの営業利益の向上を重要な指標の一つとして、中期的には一人あたり「100万円」を目指しております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、ブランドコンセプトを「Creative Security Partner」(CSP)として、単なる警備会社ではなく技術サービス企業へ「人と技術の融合」を推進し、前中期経営計画に引き続き4つの基本戦略を(「技術力の強化」「収益力の向上」「基盤の最適化」「グループ連携の強化」)を基に、「労働集約型企業」から「技術サービス企業」を目指します。

 

4つの基本戦略は、以下の通りであります。

 イ.技術力の強化 ~ DXの推進による機能向上と新たなビジネスへの展開 ~

 ロ.収益力の向上 ~ 高収益事業への経営資源の選択と集中 ~

 ハ.基盤の最適化 ~ 安心・やりがいのある職場環境と業務の効率化の追求 ~

 ニ.グループ連携の強化 ~ グループ全体としての連結経営の強化と収益力の向上 ~

 

 また、当社グループはCSR(企業の社会的責任)の取り組みとして「社会的課題の解決」と「企業の持続的成長」の両立を目指し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成にも貢献してまいります。

 

「SDGs」における5つに分類した達成目標は、以下の通りであります。

 イ.技術サービス企業を目指す

   ~ オープンイノベーションを活用した最新技術の警備利用を促進する ~

 ロ.安全・安心なまちづくり

   ~ オーダーメイドセキュリティの提供による大規模開発(まちづくり)への貢献 ~

 ハ.人づくりと職場環境の整備

   ~ 人材育成と安心で働きがいのある職場環境を目指す ~

 ニ.警備品質の向上とコンプライアンス

   ~ 契約先や社会の期待に応えるコンプライアンスの推進 ~

 ホ.環境への配慮

   ~ 警備事業を通じて接続可能な社会を実現するための環境への取り組み推進 ~

 

(4) 経営環境及び会社の対処すべき課題

 今後のわが国の経済は、新型コロナウイルスのワクチンの普及が進むにつれて、平常化し緩やかに回復基調に向かうことが期待されますが、再度の感染拡大などもあり、現時点では先行きは不透明な状況が続くものと予想されます。

 当社グループにおいては、次期連結会計年度は2019年4月11日に発表いたしました中期経営計画「Creative 2023」の3年目を迎えることとなりますが、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、当社グループを取り巻く事業環境が当初想定していたものから大きく変化しております。

 こうした情勢のもと、当社グループは中期経営計画を見直し、対象期間を2年間追加した中期経営計画「Creative 2025」(2022年2月期~2026年2月期)と改め、品川地区の大規模な再開発事業への警備サービスの提供を目指すとともに、コロナ禍における環境変化にも柔軟に対応できるよう、引き続き「技術力の強化」「収益力の向上」「基盤の最適化」「グループ連携の強化」の4つの基本戦略にもとづく新たな推進施策に取り組み、持続的な成長と更なる企業価値の向上に努めてまいります。

 

 デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進による、既存のビジネスモデルや業界構造を大きく変化させる新たなデジタル化の流れのもと、警備サービスの更なる機能向上及び新たなビジネスモデルへの展開を図ってまいります。

 そのような中、新たなビジネスモデルとして当社の駆付け体制を活用したサイバーセキュリティへの展開、コロナ禍における人との接触機会を減らすマンション無人受付「よくらす」の拡販、ドローンを利用した設備点検などの新サービスの検討及び提供に向けた取り組みを推進してまいります。

 品川周辺で展開される大規模な再開発事業への警備サービスの提供を目指し、開発・設計段階から最も効率的な警備システムを実現する為のセキュリティコンサルタントにも引き続き力を入れ、本件をモデルケースとし更なる展開を図ってまいります。

 現場業務の改善と警備サービスの品質向上を目的として、ウェアラブルカメラの導入や自動指令システムの開発・導入を目指し、更なる業務の効率化及び生産性の向上にも取り組んでまいります。

 また、当社は今年の3月に創業55周年を迎えました。今後も当社グループは、安全・安心な社会づくりに向け「社会的課題の解決」と「事業の持続的成長」の両立を目指し、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献してまいります。

 新たな中期経営計画「Creative 2025」の推進により経営基盤を確固たるものとし、警備会社として大切な安全・安心と信頼をお客さまにお約束するとともに、「安心と信頼を創造する技術サービス企業」を目指してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を以下に掲載しています。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の早期対応に努めてまいります。

 

(1) 法規制に関するリスク

 当社グループでは、業務管理及び社員教育を徹底し、コンプライアンス意識の維持、向上に努めておりますが、以下の関係法令に違反して罰則の適用を受け、営業停止等の行政処分を受けた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

① 警備業法等

 セキュリティ事業の実施にあたっては、警備業法及び関係法令の規制を受けております。また、同法へ適確に対応すべく引き続き社員の資格取得を推進しております。

 なお、当社の他、子会社である関西シーエスピー㈱、新安全警備保障㈱、エスシーエスピー㈱、長野県パトロール㈱、長野県交通警備㈱、㈱特別警備保障、関連会社である㈱トーノーセキュリティ、ワールド警備保障㈱が同様に警備業法及び関係法令の規制を受けております。

② その他の法律等

 機械警備業務及び工事・機器販売の業務においては、契約先の施設に警報機器を設置しており、この設置工事に関して建設業法等の規制を受けております。

 また運輸警備業務においては、契約先の要請に応じ、現金輸送車を利用して現金等を輸送しているため、貨物自動車運送事業法等の規制を受けております。

(2) 情報管理及びプライバシー保護に関するリスク

 当社グループは、セキュリティ事業の各サービスの実施にあたって、業務運営上の必要から契約先の機密情報その他の情報を知り得る立場にあります。

 当社グループは、従来から徹底した管理体制と社員教育により、契約先の情報が外部に漏洩しないよう情報の管理及びプライバシー保護に努めております。当社はさらに、これらの情報管理体制をより強化して契約先との信頼関係を一層強固なものとするため、2003年5月に全社を挙げてISMS(情報セキュリティ・マネジメントシステム、2007年1月よりISO/IEC27001に移行)認証を取得いたしました。

 また、2005年4月から施行された個人情報保護法への対応については、当社内で「個人情報及び個人番号の保護に関する基本方針」(2015年11月1日改定)を定め、一連の個人情報保護に関する社内ルールを整備して、ISMSをベースにした情報管理を徹底させております。

 それらに加え、2020年1月には「CSPグループ情報セキュリティ基本方針」を制定し、情報セキュリティ事故の未然防止に努め、情報管理体制をより強化して契約先との信頼関係を一層強固なものとするため、グループを挙げて取り組んでおります。

 しかしながら、契約先の情報が外部に漏洩した場合には当社グループの信用が損なわれることとなり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 価格競争に関するリスク

 市場規模に比べて警備業者は大小とりまぜて9,908社(警察庁公表「令和元年における警備業の概況」より)と多数にのぼっており、同業者間の価格競争が年々激しくなっております。当社グループは、これらの同業他社と競合状態にあり、今後の価格競争の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 社員採用に関するリスク

 良質な警備サービスを継続して提供するためには、常に優秀な人材を確保し、不断の教育、研修を通じてその知識、技能の維持、向上を図ることが欠かせません。当社グループでは年間を通じて採用業務を展開するとともに、専用の施設と専属のスタッフを配置して社員教育に取り組んでおりますが、少子化の時代を迎え、質・量の両面で必要な人員を確保できなくなった場合、事業の継続に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 技術の陳腐化に関するリスク

 機械警備業務における最近の傾向として、IT技術の進展により、画像解析等を利用した機械警備など、新たなサービスが登場しています。

 また、情報ネットワークの拡大に伴い、各種情報の漏洩、コンピュータ・ウィルスによるデータの破壊などの脅威から重要な情報資産を守るため、サイバーセキュリティの分野での需要も増大しております。

 当社グループでは、当該技術分野の研究・開発により、既存の機器・装置の陳腐化や犯罪の高度化・凶悪化に対応しておりますが、急速な環境変化への対応が遅れた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 大規模災害等に関するリスク

 当社グループでは災害発生時の対応について、普段より対応マニュアルの整備及び定期的な教育・訓練の実施等により、対策を講じております。また機械警備部門では、万一に備えて東京と長野に相互にバックアップ機能を持たせた全国ネットワーク(機械警備統合システムS21)を構築しております。

 しかしながら、広範囲に亘って大規模な地震や火災などが発生した場合には、公共の通信インフラの機能停止、道路、鉄道などの交通インフラの遮断などにより、当社グループが提供する各種のセキュリティサービスの実行に支障をきたすおそれがあります。また、当社が契約先に設置している警報機器等(当社資産)が損傷した場合には、修理・交換等の対応を余儀なくされる可能性があります。

 したがいまして、大規模な災害等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。

(7) 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に関するリスク

 当社は「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」(新型コロナウイルス感染症対策本部 2020年2月25日)に基づき、「新型コロナウイルス感染症に対する対応要領」を作成し、予防に関する備品の整備、社員教育、各関係機関からの情報収集等の体制を整えるなど、感染予防及び危機管理体制の確立に努めております。

 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の感染が広範囲に拡大し、警備を担当する社員の感染者が多数に至った場合には、お客さまへの感染を最大限防止するためにも、セキュリティサービスの実行を縮小及び停止せざるを得ない事態が発生する可能性があります。

 したがいまして、新型コロナウイルス感染症が大流行した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。

(8) 警備及び基幹システムに関するリスク

 当社グループでは、機械警備サービスの信号処理、警備サービスに係る契約の管理、代金の請求及び債権の回収・管理等の業務処理について、警備及び基幹システムを使用して統合的に管理しております。また、業務効率化、取引形態の多様化や制度改正に対応するため、随時、システムの改修を実施しております。
 システムの運用・改修については、システムの開発段階から納品までの品質管理の徹底を図っておりますが、災害の発生等によるシステム障害やシステムの改修に伴いプログラムの不具合が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9) 関連当事者との取引等に関するリスク

 当社グループと大株主(議決権所有比率25.4%)である東日本旅客鉄道㈱及びそのグループ会社との間の当連結会計年度における売上実績は、209億6千9百万円となり、全売上高の31.1%を占めております。

 当社は、1997年12月に東日本旅客鉄道㈱と「業務提携基本契約」を締結して以来、同社が管轄する各駅及び同社の本社ビル等の常駐・機械警備、同社及び同社グループの集配金業務(現金輸送等)などのセキュリティサービスの提供、並びに、新セキュリティシステムの共同開発等を行って、その提携関係を強化して参りました。また、今後もその提携関係は強化していく方針ですので、同社及び同社グループに対する売上比率は徐々に高まっていくものと思われます。

 したがいまして、同社の業績が著しく悪化した場合、あるいは当社との提携関係に変化が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 (業績等の概要)

(1) 当期の業績の概況及び財政状態

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、昨年4月に緊急事態宣言が発出されるなど、経済活動が停滞し厳しい状況で推移いたしました。その後、大都市を中心とした外出自粛や飲食店への協力要請等もあり、一時的な持ち直しの動きもみられましたが、再度の感染拡大に伴い今年の1月には緊急事態宣言が再発出され3月には宣言の解除となるも、経済情勢は引き続き低迷しており、先行きは不透明な状況で推移いたしました。

当警備業界におきましても各種イベントの延期や中止、営業活動の鈍化など、多大な影響が出ました。一方、お客さまに安全・安心を提供する本業界といたしましては、社員の感染による警備サービスの提供停止あるいは規模の縮小は、お客さまに多大な影響を及ぼすため、徹底した感染予防と拡大防止の対応を現在に至るまで継続しており、極めて緊迫した状況に置かれております。

このような状況の中、当社グループは中期経営計画「Creative 2023」に基づき、常駐警備と画像関連サービスを活用した機械警備を融合した新しいビジネスモデルを構築し、マーケットの拡大を図っております。また警備業界を取り巻く環境変化にも柔軟に対応できるよう、引き続き最新の技術をいち早く取り込み、お客さまの期待を超える「技術サービス企業」を目指して、事業を展開してまいりました。

鉄道関連施設を中心として、前年度好調であった大型の臨時警備の反動及び新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響により、常駐警備では前年比で減収となりました。一方、機械警備では駅、車両基地、変電所、線路沿線等の防犯カメラの一部をネットワーク化した「セキュリティセンター」を昨年より本格稼働いたしました。

また、機械警備における指令業務の品質向上とコスト削減を目的として、首都圏近郊の指令センターを統合し、「首都圏指令センター」として昨年の10月に開設しました。これにより業務の効率化と合わせて個別の指令センターでかかっていた維持費等のコストの削減を図ってまいります。

警備員の人員不足対策や警備品質の更なる向上を目指すために、警備ロボットの開発を推進し東日本旅客鉄道株式会社の高輪ゲートウェイ駅での実証配置を実施いたしました。今後の警備サービスへの本格導入を目指してまいります。

東日本旅客鉄道株式会社、東京都交通局、東京地下鉄株式会社との共同事業であります、改札通過通知サービス「まもレール」につきましては、今年の1月12日より「シニア(65歳以上)」と「障害をお持ちの方」まで見守り対象を拡大し、首都圏の496駅にてサービス提供を開始しました。

当社で約25年間着用してきた警備用の制服を、今年の2月から新しいデザインの制服にリニューアルいたしました。この新制服は、常駐警備、機械警備、運輸警備とそれぞれ個別のデザインであった制服を統一し、各警備事業の更なる融合を目指すとともに、機能性向上を第一に素材とデザインをゼロから見直し、当社グループの提供する警備サービスのブランド力強化を図りました。

 

(セキュリティ事業) 

常駐警備部門につきましては、前年度好調であった臨時警備の反動により、売上高は343億7千4百万円(前連結会計年度比6.7%減)となりました。

機械警備部門につきましては、画像関連サービスが好調に推移したことから、売上高は210億1千1百万円(前連結会計年度比10.5%増)となりました。

運輸警備部門につきましては、緊急事態宣言下における契約先の休業対応等の影響により、売上高は37億7千7百万円(前連結会計年度比1.5%減)となりました。

工事・機器販売部門につきましては、防犯カメラの設置販売を中心とした画像関連システムなどが堅調に推移し、売上高は65億7千5百万円(前連結会計年度比1.6%増)となりました。

これらの結果、当連結会計年度のセキュリティ事業セグメントの売上高は657億3千8百万円(前連結会計年度比0.6%減)、セグメント利益(営業利益)は41億7千6百万円(前連結会計年度比7.9%増)となりました。

 

(ビル管理・不動産事業)

ビル管理・不動産事業につきましては、清掃業務や電気設備の保安業務等の建物総合管理サービス及び不動産賃貸を中心に事業を行っております。当連結会計年度のビル管理・不動産事業セグメントの売上高は17億4百万円(前連結会計年度比3.2%増)、セグメント利益(営業利益)は4億5百万円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。

 

以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高は674億4千3百万円(前連結会計年度比0.5%減)、利益面につきましては、営業利益は45億8千4百万円(同7.6%増)、経常利益は49億8千6百万円(同7.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億2千8百万円(同8.9%増)となりました。

 

また資産は、前連結会計年度末に比べ44億円増加し、616億1千2百万円となりました。

負債は、前連結会計年度末に比べ8億4千5百万円増加し、301億8千7百万円となりました。一方、純資産は、前連結会計年度末に比べ35億5千5百万円増加し、314億2千4百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フローで68億4千3百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローで44億4千万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローで6億6千4百万円の減少の結果、前連結会計年度末に比べ17億3千8百万円増加し、97億4千万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動で得られた資金は前連結会計年度に比べ17億9千9百万円増加し68億4千3百万円(前連結会計年度比35.7%増)であり、その主な内容は、税金等調整前当期純利益49億8千8百万円、減価償却による資金の内部留保27億2千5百万円、固定資産除去損1億5百万円、仕入債務の減少2億1千7百万円、売上債権の増加1億8千9百万円などであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の投資活動の結果支出した資金は前連結会計年度に比べ14億2千9百万円増加し44億4千万円(同47.5%増)であり、その主な内容は、有形固定資産の取得による支出43億8千7百万円、無形固定資産の取得による支出4億5千7百万円、投資有価証券の売却による収入2億3千9百万円などであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度の財務活動の結果減少した資金は前連結会計年度に比べ10億9千1百万円減少し、6億6千4百万円(前連結会計年度は4億2千7百万円の増加)であり、その主な内容は、長期借入れによる収入27億8千万円、長期借入金の返済による支出15億3千6百万円、リース債務の返済による支出7億4千1百万円、配当金の支払5億8千4百万円、短期借入金の減額5億3千万円などによるものであります。

 

 (生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

 当社グループは生産活動を行っておりませんが、当連結会計年度末日現在実施中のセグメントごとの契約件数は、次のとおりであります。

セグメント名称及び業務別名称

契約件数(件)

前年同期比(%)

(セキュリティ事業)

 

 

常駐警備

855

99.2

機械警備

136,054

101.6

運輸警備

3,956

95.3

小計

140,865

101.4

(ビル管理・不動産事業)

7,113

107.9

合計

147,978

101.7

 

 

(2) 販売実績

 当連結会計年度におけるセグメントごとの業務別販売実績は、次のとおりであります。

セグメント名称及び業務別名称

金額(千円)

前年同期比(%)

(セキュリティ事業)

 

 

常駐警備

34,374,001

93.3

機械警備

21,011,710

110.5

運輸警備

3,777,717

98.5

工事・機器販売

6,575,446

101.6

小計

65,738,875

99.4

(ビル管理・不動産事業)

1,704,349

103.2

合計

67,443,224

99.5

 

(注) 1 上記金額には消費税等を含んでおりません。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

東日本旅客鉄道㈱

13,720,408

20.2

11,694,420

17.3

 

 

 

 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析及び今後の方針)

文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されており、連結財務諸表の作成にあたっては連結決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用の数値に影響を与える事項について、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積りを行った上で、継続して評価を行っております。ただし、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績については以下のとおりです。

① 概要

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高674億4千3百万円(前連結会計年度比0.5%減)、営業利益は45億8千4百万円(同7.6%増)、経常利益は49億8千6百万円(同7.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は31億2千8百万円(同8.9%増)となりました。
以下、連結財務諸表に重要な影響を与えた要因について分析いたします。

② 売上高

 売上高は、前連結会計年度に比較して3億7千万円の減収となりました。セキュリティ事業の常駐警備部門において、24億6千3百万円の減収(前連結会計年度比6.7%減)、機械警備部門において、19億9千万円の増収(同10.5%増)、運輸警備部門において、5千7百万円の減収(同1.5%減)、工事・機器販売部門において、1億6百万円の増収(同1.6%増)となったことが主な要因であります。

③ 売上総利益、販売費及び一般管理費、営業利益

 売上総利益は前連結会計年度に比較して7億5千5百万円の増益(同5.4%増)、売上総利益率は21.8%となり、前連結会計年度に比較して1.2ポイント増加しました。
 また、販売費及び一般管理費は、地代家賃1億円の増加などがあり、前連結会計年度に比較して4億3千1百万円の増加(同4.4%増)、売上高に対する販売費及び一般管理費の構成比率は15.0%(0.7ポイント増加)となりました。
 以上の結果、営業利益は前連結会計年度に比較して3億2千3百万円の増益(同7.6%増)となりました。

④ 営業外損益、経常利益

 当連結会計年度は、受取保険料5千2百万円の減少などにより、営業外収益は前連結会計年度に比較して2千1百万円減少しました。一方、営業外費用は前連結会計年度に比較して4千5百万円の減少となりました。その結果、経常利益は前連結会計年度に比較して3億4千7百万円の増益(同7.5%増)となりました。

⑤ 特別損益、税金等調整前当期純利益、親会社株主に帰属する当期純利益

 特別利益は、投資有価証券売却益1億3千3百万円の増加により、前連結会計年度に比較して1億3千3百万円増加しました。一方、特別損失は、前連結会計年度に比較して1億2千万円の増加となりました。その結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比較して3億6千万円の増益(同7.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比較して2億5千6百万円の増益(同8.9%増)となりました。

 

 

(3) 当連結会計年度末の財政状態の分析

 当社グループの当連結会計年度末の財政状態は以下のとおりです。

 総資産は、現金及び預金の増加21億7千1百万円、警報機器及び運搬具の増加22億1百万円、投資有価証券の増加9億9千8百万円、未収警備料の増加2億7千6百万円、退職給付に係る資産の増加2億5千1百万円、貯蔵品の減少7億2千4百万円、立替金の減少4億2千2百万円、土地の減少2億2千万円、建物及び構築物の減少1億8千3百万円などにより、前連結会計年度末に比べ44億円増加し、616億1千2百万円(前連結会計年度比7.7%増)となりました。

 負債は、長期借入金の増加8億7百万円、繰延税金負債の増加5億4千4百万円、預り金の減少4億9千9百万円、買掛金の減少2億1千7百万円などにより、前連結会計年度末に比べ8億4千5百万円増加し、301億8千7百万円(同2.9%増)となりました。

 純資産は、利益剰余金の増加25億4千3百万円、その他有価証券評価差額金の増加7億4千6百万円、退職給付に係る調整累計額の増加1億7百万円などにより、前連結会計年度末に比べ35億5千5百万円増加し、314億2千4百万円(同12.8%増)となりました。

 以上の結果、当連結会計年度末における自己資本比率は47.7%、1株当たり純資産は2,015円55銭となりました。

 

(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローの状況

 営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ17億9千9百万円増加し68億4千3百万円(前連結会計年度比35.7%増)であります。その主な内容は、税金等調整前当期純利益49億8千8百万円、減価償却による資金の内部留保27億2千5百万円、固定資産除却損1億5百万円、仕入債務の減少2億1千7百万円、売上債権の増加1億8千9百万円などであります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末に比べ使用した資金が14億2千9百万円増加し44億4千万円(同47.5%増)であり、その主な内容は、有形固定資産の取得による支出43億8千7百万円、無形固定資産の取得による支出4億5千7百万円、投資有価証券の売却による収入2億3千9百万円などであります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ10億9千1百万円減少し6億6千4百万円(前連結会計年度は4億2千7百万円増加)であります。その主な内容は、長期借入れによる収入27億8千万円、長期借入金の返済による支出15億3千6百万円、リース債務の返済による支出7億4千1百万円、配当金の支払5億8千4百万円、短期借入金の減額5億3千万円などによるものであります。

 以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローで68億4千3百万円の増加、投資活動によるキャッシュ・フローで44億4千万円の減少、財務活動によるキャッシュ・フローで6億6千4百万円の減少の結果、前連結会計年度末に比べ17億3千8百万円増加し、97億4千万円となりました。

② 資金需要について

 当連結会計年度の設備投資として、機械警備先の増加に伴う警備先に設置する警報装置及びこれに対応するセンター装置の増設などに39億9千万円、総額50億7千3百万円を支出いたしました。
 次期の当社グループの資金需要については、当連結会計年度に引き続き機械警備設備などに18億円、総額26億円の設備投資を予定しております。なお、この設備投資につきましては自己資金及び長期借入金によって賄う予定であります。

 

(5) 経営者の問題認識について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が挙げられます。同感染症については、世界規模で感染が拡大しており現時点で、同感染症の終息見込みは立っておらず、感染者数の拡大に伴う経済活動停滞の長期化が懸念されます。

 当社グループの業績への影響につきましては、警備契約の大半が保有契約(臨時的な警備契約等を除く)であり、短期的な景気変動による影響は受けづらいものと考えております。ただし、経済活動の停滞により、当社の成長が一時的に鈍化する恐れはあります。これは、一部の取引先との商談の長期化や各種のイベント・プロジェクト等の中止が懸念されるためです。また、中長期的にはお客さま企業の業績の落ち込みによる警備業務の縮小の要請も懸念されます。

 このような影響への対策といたしまして、当社グループは警備サービスの品質維持・向上に努め、徹底した感染予防により当社グループの従業員から感染者を出さないことがもっとも重要であると考えております。また、お客さまにご満足いただける警備サービスを提供し続けるために、感染対策を考慮した警備サービスの検討を推進するとともに、従来から取り組んでまいりました、人による警備から“機械化・効率化”にもさらに注力してまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1)業務提携基本契約

契約会社名

相手方の名称

契約の名称

契約内容

契約期間

セントラル警備
保障株式会社(当社)

東日本旅客鉄
道株式会社
(JR東日本)

業務提携基本契約書

当社との資本提携及びJR東日本グループに対する警備サービスの提供に関する業務提携(対価:物件ごとの個別警備契約書による)

1997年12月18日締結、以後1年ごとの自動更新

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループの当連結会計年度におけるセグメントごとの研究開発活動は、次のとおりであります。

(1) セキュリティ事業

 当社グループの研究開発活動は、主に開発推進本部(開発企画部、研究開発部及び商品開発部)にて行っております。収益力の強化を目的としてネットワーク、無線通信、クラウド、AI及びロボットなど、様々な先進技術を警備サービスの高度化、高品質化のために活用し、付加価値の高いセキュリティシステムを開発することにより、多様化する市場ニーズを的確に捉え、お客さまの信頼を獲得することを基本方針としております。

 なお、当連結会計年度における研究開発費は253百万円であり、販売費及び一般管理費のその他に含まれております。また、研究開発に該当しない調査、企画、検証、品質管理等の活動においても研究開発と一体として行っており、これらの費用は別途、販売費及び一般管理費に含まれております。

① 汎用セキュリティサービスの開発

 IP通信やモバイルサービスを取り込んだセキュリティ商品、様々なシチュエーションに対応できる簡易・低価格なセンサーやカメラシステム(画像サーバー内蔵、無線通信、夜間撮影)を活用した警備サービスの開発を行っております。

② 画像セキュリティシステムの開発

 高感度カメラ、サーマルカメラなどを用いた画像解析システムや、ディープラーニングを活用したAI画像解析システム、次世代無線通信を利用したネットワークシステムなど、最先端技術をいち早く取り込み、人的警備サービスと融合した新たな画像監視システムなどの開発を行っております。

③ 情報セキュリティについての開発

 インターネット、イントラネット、企業内のサーバー・パソコンの電子化された情報の漏洩、外部からの浸入、改ざん、ウイルス等の人的脅威、地震等の災害から貴重な情報を確実に守るサイバー領域のセキュリティサービスの開発を推進しております。

 

(2) ビル管理・不動産事業

 当連結会計年度は、当事業の研究開発活動は行っておりません。