文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①社会貢献
当社は、オペレーティング・リースシステムを通じて、環境保護と経済成長が両立する社会の形成に貢献していくと同時に、社会・企業・従業員の平和と発展のため、事業活動に精励してまいります。
②環境方針
物の命を大切にする再生オペレーティング・リースシステムを推進し、廃棄物の減量化と省資源化に取り組みます。
原価や物価上昇などのコスト増加要因に対して、コスト削減や運営の効率化により、営業利益率および自己資本利益率とも5%を目標としております。
運営の効率化による人手不足への対応や外注工事のリース商品化による利益確保を図ってまいります。
外注工事および運賃などの原価の上昇や、物価高騰に対応した従業員の給料アップおよび人材確保のための人件費の増加を見込んでおり、以下の内容について取り組んでまいります。
・リース用資産の在庫状況および納期、採算を一体で重視した受注活動
・運営や業務の効率化により利益を捻出できる筋肉質な組織の構築
・安全衛生管理や商品などの市場ニーズへの対応による得意先満足度の向上
当社グループのサステナビリティに関する考え方および取組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、持続可能性の観点から企業価値を向上させるため、当社グループ等の取締役および部門責任者で構成されたリスクマネジメント委員会においてサステナビリティに関するリスクも含めた重要なリスクについて協議、決定し、結果を当委員会から取締役会に報告しました。
以降、当委員会を3カ月ごとに開催し、リスクマネジメントの運用状況の確認を行い、必要に応じて取締役会に報告し、取締役会にて監督してまいります。
当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社が将来にわたって成長していくためには、少子高齢化による労働力減少に対応できる人材確保のため人材の多様性の確保が必要であり、特に女性の育成が重要であると考えております。現在、女性の管理職への登用実績はありませんが、2023年12月に人事制度を刷新し、働き方にとらわれない職場環境の整備と人材の多様性の確保を進めております。
今後につきましては、職制転換制度を充実させるなどにより、女性の管理職への登用を実現させたいと考えております。
当社は、サステナビリティに関するリスクも含め、当社グループのリスク管理に関する基本方針を定めたリスクマネジメント規程に基づき、リスクマネジメント委員会において以下を実行します。
・リスクマネジメント方針の協議、決定
・リスク管理者によるリスク評価結果の確認、協議、決定
・リスク対応策の評価、協議、決定
・重要リスクの選定
・リスクマネジメントの運用状況の確認
重要リスクの分類は、当社グループに与える影響(財務、業務、環境、人命、評判)および発生の可能性を踏まえて行います。
◆温室効果ガス排出量
当社グループは以下のとおり温室効果ガスの削減に取り組んでおります。
Scope2はマーケット基準にて算定し、小数点以下は四捨五入しております。
温室効果ガスの主な削減方法としては、仮設建物やユニットハウスのパネルの材料であるウレタン発泡剤について、日本国内における製造を第57期/2024年度にてノンフロン化を実現しました。今後、中国合弁会社における製造においても同様に温室効果ガスの削減を進めてまいります。
◆人的資本
当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属するすべての会社の指標・目標としていないため、当社グループにおける記載が困難であることから当社単体での記載としています。
(注) 1 賃金については、性別に関係なく同一の基準を適用しております。男女の賃金の差異については、主に職能等級、勤続年数の差により生じたものであります。
2 賃金は、基本給、超過労働に対する報酬、賞与を含み、退職手当等を除いております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの経営成績および財政状況等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 自然災害やパンデミックに関するリスク
当社グループは、業務合理化を前提として業務方法について検討を行っております。しかしながら、大規模な自然災害やパンデミックが発生することにより、従業員が出社できず事業運営に支障が生じ、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 工場・配送センターの罹災に関するリスク
当社グループは、全国13カ所にリース用資産を保管する工場・配送センターを配置しております。1拠点が罹災し機能不全に陥ったとしても、他の拠点がカバーしリース用資産を供給しますが、復旧まで長期化した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 労働災害に関するリスク
当社が扱う仮設建物は、建築工事を伴うため労働災害が発生する可能性があり、安全管理部を中心として安全管理指導を全国展開しております。しかしながら、不測の労働災害により、お客様からの信頼を失い、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 物流に関するリスク
当社グループは、全国13カ所にリース用資産を保管する工場・配送センターを配置しております。自然災害等により道路が寸断されても、他の拠点がカバーしリース用資産を供給しますが、道路の復旧が長期化した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 情報・セキュリティに関するリスク
機密情報の紛失・誤用・改ざん等を防止するため、システムを含め情報管理に対して適切なセキュリティ対策を実施しています。しかしながら、コンピューターウイルスの感染・不正アクセスによる情報の消失・データ改ざん・個人情報や会社の機密情報の漏洩等が生じた場合、情報システムの停止または一時的な混乱等により、事業活動に甚大な支障をきたすとともに、顧客情報の流出により社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 原料調達・原料高騰のリスク
当社が扱う商品である仮設建物およびユニットハウスはリース商品であり、常時全国の工場・配送センターに一定の在庫を保管しており、その主原料である鉄骨、鋼板、ウレタン等の入手が一時的に困難な状態に陥ったり仕入価格が一時的に高騰しても、直ちに当社グループの経営成績には影響を与えることはありません。しかしながら、この状態が長期化した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7) コンプライアンスに関するリスク
当社グループは、当社行動指針を定め、コンプライアンスに関する研修を定期的に実施しております。しかしながら、法令違反や社会規範に反した行動等が発生した場合、お客様をはじめとしたステークホルダーからの信頼を失うことにより、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 市場動向等に関するリスク
当社グループの主要なユーザーは、建設および石油化学業界などの民間企業と官公庁であります。これらの需要動向が、量および単価の両面で当社グループの受注状況に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要が拡大し、個人消費も緩やかな回復基調が続いていますが、資源および原材料価格の高騰による物価上昇の長期化や人手不足が懸念されるなど先行きが不透明な状況となっています。
このような状況のなか、当社グループはリース用資産の在庫状況および納期、採算を一体で重視した受注活動を行うとともに、一層のお得意先様満足を獲得すべく商品の品質向上および安全衛生管理の徹底を図っております。
以上の結果、売上高は18,397百万円(前期比7.1%増)となりました。
損益面につきましては、官公庁需要案件の受注単価がアップしたことなどにより原価率が前期よりも2.3ポイント改善し、営業利益は1,511百万円(前期比51.3%増)、経常利益は1,525百万円(前期比43.8%増)となりました。特別利益に連結子会社である日本キャビネット株式会社の枚方配送センター兼本社用地の固定資産売却益など89百万円、特別損失に固定資産除却損など45百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,069百万円(前期比58.4%増)となりました。
財政状態については、次のとおりであります。
(資産の部)
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度より2,110百万円増加し36,659百万円となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産が1,335百万円、リース用資産(純額)が448百万円増加したことによるものです。
(負債の部)
当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度より1,261百万円増加し19,579百万円となりました。これは主に、借入金(短期借入金、長期借入金)が1,569百万円増加したことによるものです。
(純資産の部)
当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度より848百万円増加し17,079百万円となりました。これは主に、利益剰余金が723百万円増加したことによるものです。
オペレーティングリース会社である当社グループは、営業用資産であるリース用資産の取得を、投資活動によるキャッシュ・フローと位置づけております。一方、リース用資産の減価償却費は非資金取引として営業活動によるキャッシュ・フローの減価償却費に含めて記載しております。
当連結会計年度の現金及び預金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より179百万円増加し1,972百万円となりました。
営業活動によるキャッシュフローは、1,028百万円の収入(前期は1,191百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,569百万円の計上による資金増加要因と、売上債権の増加額1,302百万円による資金減少要因によるものです。
投資活動によるキャッシュフローは、1,822百万円の支出(前期は3,589百万円の支出)となりました。これは主に、リース用資産の取得による支出1,866百万円によるものです。
財務活動によるキャッシュフローは、958百万円の収入(前期は1,588百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金による収入2,399百万円と短期借入金の純減額830百万円によるものです。
当社および連結子会社の事業は仮設建物リース業であり単一のセグメントであるため、生産、受注および販売の実績についてはセグメント別の記載を省略しております。
(注) 上記金額は、主にリース用資産の製造高であります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
この連結財務諸表の作成に当たっては、会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債および収益・費用に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価、見直しを行っておりますが、急激な環境の変化により、実際の結果と異なることがあります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
(売上高)
売上高は、前連結会計年度より1,221百万円増加し18,397百万円(前期比7.1%増)となりました。主な要因としては、官公庁需用案件の受注単価アップなどによるものです。
(売上総利益)
売上総利益は、前連結会計年度より650百万円増加し3,951百万円(前期比19.7%増)となりました。主な要因としては、官公庁需用案件の受注単価がアップしたことなどにより原価率が前期よりも2.3ポイント改善したことによるものです。
(営業利益)
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より137百万円増加し2,439百万円(前期比6.0%増)となりました。これらの結果、営業利益は前連結会計年度より512百万円増加し1,511百万円(前期比51.3%増)となりました。
(経常利益)
営業外収益は、受取賃貸料の増加などにより23百万円増加し222百万円となりました。営業外費用は、支払利息の増加などにより71百万円増加し208百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前連結会計年度より464百万円増加し1,525百万円(前期比43.8%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益に連結子会社である日本キャビネット株式会社の枚方配送センター兼本社用地の固定資産売却益など89百万円、特別損失に固定資産除却損など45百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度より394百万円増加し1,069百万円(前期比58.4%増)となりました。
(資本の財源および資金の流動性)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、専従協力業者ならびに外注業者の工事費と販売費及び一般管理費等のリース事業を運行するための管理費用であり、設備投資資金需要のうち主なものは、リース用資産の取得によるものであります。
運転資金の調達については、営業活動により得られたキャッシュ・フローおよびコミットメントライン等の融資枠による金融機関からの短期借入を基本としております。
設備投資資金の調達については、営業活動により得られたキャッシュ・フローおよび金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金など有利子負債残高は14,543百万円となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。