Ⅰ 経営成績
株式会社TKCおよびその連結子会社等5社を含む連結グループの当第2四半期連結累計期間(以下、当第2四半期)における経営成績は、売上高が30,319百万円(前年同四半期連結累計期間比(以下、前期比)0.4%増)、営業利益は4,871百万円(前期比2.4%増)、経常利益は4,989百万円(前期比2.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,298百万円(前期比0.2%減)となりました。
その主たる要因は、地方公共団体事業部門において前期にあったマイナンバー制度開始に伴うソフトウエア売り上げおよびハードウエア売り上げが今期は減少したものの、会計事務所事業部門および地方公共団体事業部門の両部門におけるクラウドサービスの受注が順調に伸展したことによってこれを補ったことなどが挙げられます。
当第2四半期における部門別の売上高等の推移は以下のとおりです。
1.当社グループの第2四半期業績の推移
(1)会計事務所事業部門の売上高の推移
①会計事務所事業部門における売上高は21,369百万円(前期比3.6%増)、営業利益は4,265百万円(前期比6.8%増)となりました。
②「コンピューター・サービス売上高」は、前期比3.8%増となりました。これは、中堅企業向け統合型会計情報システム「FX4クラウド」や「税理士事務所オフィス・マネジメント・システム(OMS)」などのクラウドサービスのユーザー数が堅調に伸展したことによるものです。
③「ソフトウエア売上高」は、前期比6.2%増となりました。これは、平成30年度税制改正における特例事業承継税制の拡充などによって「相続税申告関連システム(TPS8000シリーズ)」のユーザー数が伸展したことに加え、前期に引き続きFX4クラウドおよび「e21まいスター」のユーザー数が伸展したことによるものです。
④「コンサルティング・サービス売上高」は、前期比13.7%減となりました。これは、FX4クラウド等のユーザー数が伸展したことに伴い、クライアント/サーバー型システムに関わる立ち上げ支援料およびハードウエア保守料収入が減少したことによるものです。
⑤「ハードウエア売上高」は、前期比8.5%減となりました。これはクラウドサービスへの移行増加に伴い需要が減少したことによります。
(2)地方公共団体事業部門の売上高の推移移
①地方公共団体事業部門における売上高は7,091百万円(前期比8.2%減)、営業利益は555百万円(前期比23.3%減)となりました。
②「コンピューター・サービス売上高」は、前期比4.4%増となりました。これは基幹系システムの新たな顧客を受注したことにより「データセンター利用売上」が増加したこと、「証明書コンビニ交付システム」や「課税資料イメージ管理システム」などのユーザー数が伸展したことによるものです。
③「ソフトウエア売上高」は、前期比14.3%増となりました。これは、子育てワンストップサービス導入に伴うシステム改修費が増加したこと、基幹系システムおよび公会計システムのユーザー数が伸展したことによるものです。
④「コンサルティング・サービス売上高」は、前期比31.2%減となりました。これは前期の情報セキュリティー体制の強化(市町村の庁内ネットワークの情報セキュリティー強靱化対策)に伴う関連の売り上げが、当期ではなくなったことによるものです。
⑤「ハードウエア売上高」は、前期比61.9%減となりました。これは前期にあった情報セキュリティー体制の強化(市町村の庁内ネットワークの情報セキュリティー強靱化対策)に伴うサーバーやネットワーク機器等の販売が、当期ではなくなったことによるものです。
(3)印刷事業部門(子会社:東京ラインプリンタ印刷株式会社)の売上高の推移
①印刷事業部門における売上高は1,858百万円(前期比0.4%増)、営業利益は47百万円(前期比40.1%増)の業績となりました。
②データプリントサービスの売上高は前期比3.6%増となりました。これは、前期受注した官公庁からの大口物件が今期は減少したものの、衆議院議員総選挙関連の受注、民間企業からの大口DM物件やビジネス・プロセス・アウトソーシング物件の受注が順調に推移したことによるものです。
③ビジネスフォーム関連の売上高は、前期比4.4%減となりました。これは、ビジネス帳票の需要減退が続いていることによるものです。
2.全社に関わる重要な事項
(1)TKCカスタマーサポートサービスビルの竣工
2018年3月16日、栃木県鹿沼市にTKCカスタマーサポートサービスビル(地上4階建て、延べ床面積4,991.99平方メートル)を竣工しました。当ビルは、顧客サポートの強化のために設立した100%子会社、TKCカスタマーサポートサービス株式会社(2017年10月5日設立)の拠点として4月2日より運用を開始しました。
3.会計事務所事業部門の事業内容と経営成績
会計事務所事業部門は、会社定款に定める事業目的(第2条第1項:「会計事務所の職域防衛と運命打開のため受託する計算センターの経営」)に基づき、お客さまである税理士または公認会計士(以下、TKC会員)が組織するTKC全国会との密接な連携の下で事業を展開しています。
(注)TKC全国会については、『TKC全国会のすべて』またはTKCグループホームページ(http://www.tkc.jp/)をご覧ください。
(1)TKC全国会の運動について
TKC全国会では、2014年1月に開催したTKC全国会政策発表会において、事業目的に「中小企業の存続・発展の支援」を新たに加え、その実現に向けた取り組みを行っています。その第1ステージ(2014年1月~2016年12月)では「TKC会員事務所の総合力の強化と会員数の拡大」をテーマとした運動を行ってきました。これに続き第2ステージ(2017年1月~2018年12月)では、以下の二つの重点運動を設定し、その実現に向けた積極的な取り組みを行っています。
①重点運動1:三大テーマに取り組み、社会的な役割を全うしよう!
1)「中小会計要領」に準拠した信頼性の高い決算書の作成と金融機関等への普及・啓発
2)「書面添付」の推進(租税法律主義に立脚した税理士業務の遂行)
3)「自計化」の推進(中小企業の存続・発展支援)
②重点運動2:事務所総合力を発揮し、高付加価値体制を構築しよう!
関与先企業等に対して、地域金融機関等と連携して、以下の3点を積極的に展開する。
1)「TKCモニタリング情報サービス」
2)「経営改善支援」
3)「創業」「事業承継」「海外展開支援」等
こうしたTKC全国会の運動は、当社が提供するシステムやサービスの活用が前提となっています。当社はその運動を支援し、中小企業の存続と発展に役立つコンピューター・サービス、ソフトウエアなどの開発・提供に積極的に取り組んでいます。
(2)TKC全国会の重点運動の支援について
当社ではTKC全国会の運動を支援するため、「TKC方式による自計化推進(FXシリーズの推進)」「優良関与先の離脱防止(FX4クラウドの推進)」「会員導入(TKC全国会への入会促進)」「税理士事務所オフィス・マネジメント・システム(OMS)の利用促進」を重点テーマとして活動を展開しています。
①TKC方式による自計化推進(FXシリーズの推進)
前期に引き続き「ユーザー企業のシステム利用満足度の向上」を図るためTKC会員事務所に対してa.「変動損益計算書」の活用をテーマとした所内研修会、b.事務所ごとの自計化推進目標とその具体的な対象企業の絞り込み、c.具体的な推進方法の検討――を行う自計化推進会議の開催を支援しています。
当期においては、決算期を迎える3月決算企業と個人事業者、PXシリーズの利用促進対象企業に絞った活動を会員事務所に対して提案しました。
こうした活動により、FXシリーズのユーザー数は2018年3月31日現在で約25万5,000社となりました。
②優良関与先の離脱防止(FX4クラウドの推進)
TKC会員の優良関与先の離脱防止と関与先拡大を目的として、年商5億~50億円規模の中堅企業向けに統合型会計情報システム「FX4クラウド」を提供するとともに以下の活動を展開しています。
1)TKC地域会と連携した研修会の実施
TKC会員事務所に対してFX4クラウド推進に関する動機付けを図るため、全国で20のTKC地域会が主催する会員事務所向け研修会の開催を支援しています。この研修会では、事例発表のほか、推進方法などについて活発な意見交換が行われ、新規実践事務所の開拓につながっています。
2)IT導入補助金制度を活用した自計化の推進
経済産業省は、中小企業の生産性向上を支援するため、2018年度もIT導入補助金制度を継続することを発表しました。当社ではこれを会計事務所主導による自計化推進の機会と捉え、TKC会員事務所への情報提供を実施するとともに、関与先への提案活動を支援しました。
こうした活動の結果、FX4クラウドのユーザー数は2018年3月31日現在で約1万1,200社となりました。
③「TKC会員事務所1万超事務所」に向けた活動
TKC全国会では、2020年12月末までにTKC会員事務所を1万超とするための運動へ取り組んでいます。当社はその達成に向けてTKC全国会と緊密に連携して会員導入活動を行っています。
当第2四半期においては、「中堅・大型事務所向けセミナー」「新規開業税理士向けセミナー」「公認会計士向けセミナー」を開催し、これに参加した250名超の未入会税理士・公認会計士に対して積極的な入会促進を行いました。
こうした活動の結果、2018年3月31日現在のTKC会員は約1万1,100名となり、TKC会員事務所数は9,500事務所超となっています。
④税理士事務所オフィス・マネジメント・システム(OMS)の促進
当社では、「税理士事務所オフィス・マネジメント・システム(OMS)」を会計事務所へ提供するサービスの基盤として位置付けています。
当第2四半期は、法人の電子申告の義務化や情報セキュリティーへの対応、TKCモニタリング情報サービスを活用した金融機関との提携強化、消費税の法務チェック――を訴求ポイントとした利用促進を行いました。
こうした活動の結果、OMS利用事務所数は2018年3月31日現在で約7,000事務所となりました。
(3)入会契約の改定について
当社は、2018年1月1日から入会契約書を改定しました。この改定は、①TKC全国会の戦略目標「TKC会員事務所1万超事務所」の達成②当社が会員事務所へ提供するサービスの基盤として位置づけているOMSとProFITの導入を支援することを目的としています。その内容はこれまで複数存在した入会契約の形態を一本化したほか、①入会金および基本会費の統一②基本会費を処理料金に全額充当する措置③OMS、ProFITの利用を前提とする契約に変更④基本プログラムセットの値引き⑤OMS、ProFITの利用料の無償化(入会から3年間に限る)――などで会員にとってこれまで以上に安価かつ便利にTKCのサービスを受けられる契約となっています。
当社では、既存会員へ新入会契約の説明を行うとともに、新契約への移行をご提案しています。
(4)FinTechサービスの提供
①関与先企業向けのFinTechサービス
FXシリーズの機能として無償で提供する「銀行信販データ受信機能」は、金融機関(法人口座)のインターネットバンキングサービス等の取引データや主要なクレジットカードの明細を自動受信し、あらかじめ設定した仕訳ルールをもとに正確な仕訳を簡単に計上できるクラウドサービスです。
当期においては、この機能の活用が仕訳入力の大幅な省力化につながる点を訴求し、FXシリーズの利用を促進しました。
②金融機関向けFinTechサービス
「TKCモニタリング情報サービス」は、TKC会員事務所が行う月次巡回監査により真実性、実在性、網羅性が確認された財務データを、TKC会員事務所が関与先企業の経営者からの依頼に基づいて無償で金融機関に提供するクラウドサービスです。
採用する金融機関からは、「入手した情報に基づき事前に分析できるので、密度の濃い面談ができる」「決算書や試算表を入手する目的ではなく、事業の内容をヒアリングする訪問になった」など、高い評価を得ています。当期においては、全国で20のTKC地域会とともに地域の金融機関に利用提案活動を行いました。
こうした活動の結果、当サービスは2018年3月31日現在で約330の金融機関に採用され、金融機関への情報提供は約3万件となっています。
(5)「適時・正確な記帳に基づく信頼性の高い計算書類の作成を支援する」ための活動
①中小会計要領の普及のための支援活動
TKC全国会では、関与先企業が準拠すべき会計基準として「中小企業の会計に関する基本要領」(中小会計要領)を推奨しています。これは、「自社の経営状況の把握に役立つ会計」「利害関係者(金融機関等)への情報提供に資する会計」「会計と税制の調和を図った上で、会社計算規則に準拠した会計」「中小企業に過重な負担を課さない会計」の考えに沿って作成されたものです。
当社は、その普及・活用に向けたTKC全国会の運動を支援するため、諸環境の整備と他の中小企業支援団体との連携を継続的に推進しています。
②「記帳適時性証明書」の発行
当社では、TKC会員が作成する決算書の信頼性を高め、関与先企業の円滑な資金調達に貢献することを目的として記帳適時性証明書を発行しています。これは過去データの遡及的な加除・訂正を禁止している当社の「データセンター利用方式による財務会計処理」の特長を生かしたもので、TKC会員が毎月、関与先企業に出向いて、正しい会計記帳を指導(月次巡回監査)しながら、月次決算、確定決算ならびに電子申告に至るまでの全ての業務プロセスを適時に完了したことを株式会社TKCが第三者として証明するものです。
当期においては、金融機関に対して、a.中小企業の決算書の信頼性は、TKC会員が実践する税理士法第33条の2に規定される「添付書面」、「記帳適時性証明書」、日本税理士会連合会が提供する「中小会計要領チェックリスト」により確認できる、b.金融機関ではTKCモニタリング情報サービスを利用することでこれらの証明書を入手できる――ことをアピールしました。
(6)「早期経営改善計画策定支援」への対応について
中小企業庁は、2017年5月10日に認定支援機関による経営改善計画策定支援事業の一環として、早期経営改善計画策定支援を公表しました。
TKC全国会では、この事業を重点運動テーマの趣旨に合致するものとして積極的に展開しており、当社はこれを支援するためのシステム改訂や研修会の開催に取り組んでいます。
(7)大企業市場への展開
TKCシステムの活用により上場企業を中心とする大企業の税務・会計業務の合理化に貢献するとともに、これらの企業およびそのグループ企業をTKC会員の関与先とするため積極的に活動しています。
当社は、大企業向けに「TKC連結グループソリューション」(連結会計システム「eCA-DRIVER」、連結納税システム「eConsoliTax」、税効果会計システム「eTaxEffect」、法人電子申告システム「ASP1000R」、統合型会計情報システム「FX5」、電子申告システム「e-TAXシリーズ」、固定資産管理システム「FAManager」、証憑ストレージサービス(TDS)、海外ビジネスモニター「OBMonitor」ほか)を積極的に推進しています。
当期においては、当社が提供するシステムの認知度・ブランド力の向上を図るためTKC全国会中堅・大企業支援研究会(会員数:約1,300名)やTKC全国会海外展開支援研究会(会員数:約580名)と連携し、大企業の電子申告義務化など「平成30年度税制改正」について解説するセミナーを開催したほか、「収益認識に関する会計基準等」「海外子会社のリスク管理」をテーマとしたセミナーを開催しました。また、当社システムユーザーに対しては、企業グループ全体の決算・申告にかかる業務を網羅する当社のシステムの強みを生かしたトータル提案を実施しました。
こうした活動の結果、TKC連結グループソリューションの利用企業数は、2018年3月31日現在で約2,800企業グループ(約1万9,000社)となり、日本の上場企業の売り上げトップ100社のうち80%超の企業に採用されています。
また、大企業の電子申告義務化への支援策の一つとして、ERPパッケージメーカー4社との間で各社が提供するシステムと当社の法人税電子申告システム(ASP1000R、eConsoliTax)とのデータ連携に向けた協議を開始しました。
(8)法律情報データベースの市場拡大
法律情報データベース「LEX/DBインターネット」は、明治8年の大審院判例から直近に公開された全ての法律分野にわたる判例等と当社独自ルートでの収集判例等を加え、その件数は29万件超(2018年3月31日現在)と、日本最大の収録件数となっています。また、LEX/DBインターネットを中核コンテンツとする総合法律情報データベース「TKCローライブラリー」は、92万2,000件超の文献情報、55の「専門誌等データベース」との連動など、収録情報総数は240万件を超え、TKC会員事務所をはじめ大学・法科大学院、官公庁、法律事務所、特許事務所、企業法務部など、そのユーザーは5万IDを超え、1万9,500超の機関で利用されています(2018年3月31日現在)。
当期においては、TKCローライブラリーの実務に役立つコンテンツを顧客別にパッケージ化(法律事務所向け「法律事務所パック」、企業法務向け「企業法務パック」)することで、実務での活用をアピールした販売促進に継続して注力しています。また、提携先である株式会社労働開発研究会と共同開発した労働法関連ポータルサイト「労働法EX+」(2017年3月提供)は、労働法学研究会会員向けおよびTKCローライブラリーのオプションコンテンツとして新たな販路での利用拡大につながっています。
アカデミック市場では、「TKC法科大学院教育研究支援システム」を利用している56校の法科大学院に対し、その利用を基盤とした早期学修支援制度導入を提案し、文部科学省の「法科大学院公的支援見直し強化・加算プログラム」へ応募ができるよう支援しています。このシステムには学生の自学自習を支援する演習システム(「基礎力確認テスト」「短答式過去問題演習トレーニング」「論文演習セミナー」)と、「学習支援NAVI」「判例学習ドリル」を有しています。特に、司法試験に向けた学習計画と進捗管理および必須の判例学習と演習が行える機能は、司法試験合格者からもその利用効果について高い評価を得、年々ユーザーが拡大しています。
また、大学学部を対象とした「公務員試験学習ツール」の本格的な展開を開始し、15校が契約、45校がトライアル利用を行っています。今後、さらに利用を拡大すべく提案活動を強化しています。
加えて、「TKCローライブラリー(海外版)」の代理店販売については、韓国や台湾、中国をはじめとするアジア諸国、ドイツ、イギリス、アメリカなど各国の裁判所や政府機関、大学、法律事務所等からの引き合いがあり、2018年3月31日現在で70件超のライセンスが利用され、アジア諸国を中心に今後も利用拡大が見込まれています。
さらに、海外展開を強化するために名古屋大学のアジア法整備・法教育支援拠点であるアジア8カ所の「日本法教育研究センター」と連携し、アジア法律家人材育成における現地学生の論文作成でTKCローライブラリーの活用を推進しています。
4.地方公共団体事業部門の事業内容と経営成績
地方公共団体事業部門は、会社定款に定める事業目的(第2条第2項:「地方公共団体の行政効率向上のため受託する計算センターの経営」)に基づき、行政効率の向上による住民福祉の増進を支援することを目的として、専門特化した情報サービスを展開しています。
(1)地方公共団体向けクラウドサービスの開発・提供
当社では、全国の地方公共団体(主に市区町村)を対象とした「TKC行政クラウドサービス」を提供しています。これは、住民向けサービスおよび基幹系・庁内情報系の各種業務を支援する「TASKクラウドサービス」と、納税通知書などの大量一括出力処理を支援する「TASKアウトソーシングサービス」により構成されています。
特に、TASKクラウドサービスは、当社データセンターを運用拠点として全国の市区町村が共同で利用(単独利用・複数団体による共同利用のいずれも可)する単一のパッケージシステムであり、国が推進する「自治体クラウド」の観点から注目されています。
当第2四半期においては、TASKシリーズのうち基幹系業務(住民記録・税・福祉など)システムの機能強化および第2次開発(12システム)を進めるとともに、マイナンバー制度における国・地方間の情報連携への対応支援に取り組みました。また、2018年2月には神奈川県町村情報システム共同事業組合(14町村)のトップをきって、清川村と真鶴町において基幹系業務システムが本稼働となりました。残りの町村においても順次切り替えを進め、今期末までに13町村で基幹系業務システムの利用がスタートする予定です。
その他、積極的な提案活動を展開した結果、当社の基幹系業務システムは2018年3月31日現在で全国150団体に採用されています。
(2)住民向けクラウドサービスの拡充
マイナンバーカードの活用策として、住民の利便性向上の観点から「コンビニエンスストアにおける証明書等の交付」サービスを導入・検討する市区町村が急増しています。
当社では、これを実現するシステムとして「TASKクラウド証明書コンビニ交付システム」を提供しています。本システムは全国の市区町村を対象とした初のクラウドサービスとして数多くの稼働実績を持つことから、政令指定都市を含め全国から引き合いが相次いでいます。
当第2四半期においては、各種機能の強化拡充を図るほか全国の市区町村に対し積極的な提案活動を展開しました。その結果、TASKクラウド証明書コンビニ交付システムは2018年3月31日現在で全国60団体超に採用されています。
また、カードの利用拡大に向けた技術課題の検証などを目的として、2018年2月には兵庫県姫路市と神姫バス株式会社の協力を得てマイナンバーカード(公的個人認証サービス)を活用したバス優待乗車の実証実験に取り組みました。
(3)地方税の電子申告への対応
一般社団法人地方税電子化協議会の認定委託先事業者として、同会が運営する地方税電子申告・電子納税のサービスをクラウド方式で提供するとともに、各団体が運用する税務システムとのデータ連携サービスを独自に開発・提供しています。
本サービスの推進にあたっては、アライアンスパートナー契約を結ぶ全国46社のシステム・ベンダーとともに提案活動を展開しており、現在「TASKクラウド地方税電子申告支援サービス」は、全都道府県・市区町村の4割以上にあたる740団体(2018年3月31日現在)に採用されています。
また、税務業務の効率化とコスト削減に加え、紙媒体に起因する情報漏えいの防止策となる「TASKクラウド課税資料イメージ管理サービス」も順調に受注数を伸ばし、2018年3月31日現在で110を超える団体に採用されています。
当第2四半期においては、総合行政ネットワーク(LGWAN)を介して確定申告書のデータをe-Tax(国税電子申告・納税システム)へ直接送信できる「TASKクラウド地方税電子申告支援サービス(e-Tax連携サービス)」の開発・提案を進めたほか、2年後の運用開始が見込まれる地方税共通納税システムに対応する新たなデータ連携サービスの開発・提案活動に取り組みました。
(4)地方公会計の統一的な基準への対応
市区町村においては、現行の「現金主義会計」(単式簿記)を補完する仕組みとして「発生主義会計」(複式簿記)を整備し、これを活用した財務書類などを作成・開示することが求められています。
当社では、これを支援するため国が推奨する日々仕訳方式に対応した「TASKクラウド公会計システム」とその関連システム「TASKクラウド固定資産管理システム」を提供しています。
当第2四半期においては、新たに経営支援のため財務書類活用機能などの開発を進めたほか、日々仕訳方式を採用する団体の6割以上でシステムが利用されている導入実績を強みとして新規顧客の開拓に取り組みました。その結果、TASKクラウド公会計システムは、2018年3月31日現在で神奈川県町村情報システム共同事業組合の構成団体をはじめ全国180を超える団体に採用されています。
(5)その他、法律および制度改正等への対応
2017年5月に『世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画』と『デジタル・ガバメント推進方針』が示され、IT戦略の重点施策として「デジタル・ガバメント」が位置付けられました。市区町村においては、その実行計画に沿って行政サービスを“デジタル”前提で見直し、利用者(行政、国民、事業者)全体の利便性向上を図ることが求められています。
これを支援するため、当第2四半期においては、新商品企画推進室を中心として、マイナンバーカードやマイナポータル、あるいはAIなど最先端ICTを活用した新製品・サービス(かんたん窓口システム、子育てワンストップ支援サービス、福祉相談支援システムなど)の調査・研究、開発を進めました。
また、地方公共団体を取り巻く急速な時代環境の変化を踏まえ、当社では新製品・サービスの企画、開発を一段と加速させるとともに、最新情報の収集・発信などお客さまへのサポート強化を目的として開発部門の組織再編(2018年4月1日付)に取り組みました。
5.印刷事業部門の事業内容と経営成績
当社グループの印刷事業部門は、データプリントサービス(DPS)事業およびビジネスフォームの印刷を軸に製造・販売を展開しています。
DPS分野では、2017年10月10日に行われた衆議院議員総選挙での選挙関連物件の受注、また民間企業からの大口DM物件、ビジネス・プロセス・アウトソーシングの定期案件受注により、売上高は前期に比べて増加しました。
ビジネスフォーム印刷分野では、一般的にビジネス帳票の需要が減少傾向にあるものの、当社においては、大手顧客からの定期的な帳票受注があるため、売上高は前期に対して小幅な減少となっています。
Ⅱ 財政状態
当第2四半期連結会計期間末における資産・負債及び純資産の状況は次のとおりです。
1.資産の部について
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、86,206百万円となり、前連結会計年度末85,428百万円と比較して777百万円増加しました。
(1)流動資産
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、30,521百万円となり、前連結会計年度末30,545百万円と比較して23百万円減少しました。
その主な理由は、「売掛金及び受取手形」が1,295百万円増加したものの、「現金及び預金」が1,216百万円、「その他」に含まれる「未収入金」が113百万円減少したことなどによるものです。
(2)固定資産
当第2四半期連結会計期間末における固定資産は、55,684百万円となり、前連結会計年度末54,883百万円と比較して、801百万円増加しました。
その主な理由は、「その他(純額)」に含まれる「建設仮勘定」が569百万円、「無形固定資産」が150百万円減少したものの、「建物及び構築物(純額)」が1,388百万円、「その他(純額)」に含まれる「工具器具備品」が273百万円増加したことなどによるものです。
2.負債の部について
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、15,472百万円となり、前連結会計年度末16,536百万円と比較して1,064百万円減少しました。
(1)流動負債
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、12,339百万円となり、前連結会計年度末13,345百万円と比較して、1,005百万円減少しました。
その主な理由は、「未払金」が941百万円、「賞与引当金」が120百万円減少したことなどによるものです。
(2)固定負債
当第2四半期連結会計期間末における固定負債は、3,132百万円となり、前連結会計年度末3,191百万円と比較して、58百万円減少しました。
その主な理由は、「退職給付に係る負債」が131百万円増加したものの、「その他」に含まれる「長期リース債務(転リース)」が93百万円減少したことなどによるものです。
3.純資産の部について
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、70,734百万円となり、前連結会計年度末68,892百万円と比較して1,842百万円増加しました。
その主な理由は、「利益剰余金」が1,716百万円増加したことなどによるものです。
なお、当第2四半期連結会計期間末における自己資本比率は、80.1%となり、前連結会計年度末78.8%と比較して1.3ポイント増加しました。
Ⅲ キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末に比べ1,216百万円減少し、15,822百万円になりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの概況とその主な理由は次のとおりです。
(1)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローについては、2,658百万円増加(前年同四半期比761百万円収入増)しました。その主な理由は、税金等調整前四半期純利益4,935百万円が計上されたこと等によるものです。
(2)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローについては、2,227百万円減少(前年同四半期比1,122百万円支出減)しました。その主な理由は、有形固定資産の取得1,496百万円を支払ったこと、および無形固定資産の取得658百万円を支払ったこと等によるものです。
(3)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローについては、1,646百万円減少(前年同四半期比260百万円支出増)しました。その主な理由は、平成29年9月期期末配当1,553百万円(1株当たり配当60円)を支払ったこと等によるものです。
Ⅳ 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
Ⅴ 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は80百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。