第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

Ⅰ 経営成績

 株式会社TKCおよびその連結子会社等6社を含む連結グループの当第2四半期連結累計期間(以下、当第2四半期)における経営成績は、売上高が31,936百万円(前期比5.3%増)、営業利益は4,678百万円(前期比4.0%減)、経常利益は4,850百万円(前期比2.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,466百万円(前期比5.1%増)となりました。
 これは、会計事務所事業部門において電子帳簿保存法の要件を満たす財務会計システムのユーザー数が伸展したこと、および法人税の電子申告義務化に伴い大企業向けの「法人電子申告システム(ASP1000R)」のユーザー数が伸展したことによってコンピューター・サービス売上高とソフトウエア売上高が増加したこと、ならびに地方公共団体事業部門における基幹系システムの利用団体が増加したことによってコンピューター・サービス売上高が増加したことによります。
 なお、営業利益および経常利益が前期と比較して減少している理由は、地方公共団体事業部門において、前期に計上した「マイナンバー制度」や「国民健康保険制度」の改正に伴うシステム改修による臨時の売上高および原価が当期は発生していないことによります。
 当第2四半期における部門別の売上高等の推移は以下の通りです。

1.当社グループの第2四半期業績の推移

(1)会計事務所事業部門の売上高の推移

 会計事務所事業部門における売上高は22,107百万円(前期比3.5%増)、営業利益は4,519百万円(前期比6.0%増)となりました。その内訳は以下の通りです。

①コンピューター・サービス売上高は、前期比4.1%増となりました。これはクラウドサービスによる中堅企業向け統合型会計情報システム「FX4クラウド」や「税理士事務所オフィス・マネジメント・システム(OMSクラウド)」などのユーザー数が伸展したことによります。

②ソフトウエア売上高は、前期比2.4%増となりました。これは電子帳簿保存法の要件を満たす財務会計システムのユーザー数が伸展したこと、および法人税の電子申告義務化に伴い大企業向けの「法人電子申告システム(ASP1000R)」のユーザー数が伸展したことによります。

③コンサルティング・サービス売上高は、前期比4.0%減となりました。これは「FX4クラウド」および「OMSクラウド」等のユーザー数が伸展したことに伴い、クライアント/サーバー型システムに関わる立ち上げ支援料およびハードウエア保守料収入が減少したことによります。

④ハードウエア売上高は、前期比1.4%増となりました。これは、Windows7のサポート終了が令和2年に予定されていることを受け、パソコンの買い換え需要が増加したことによります。

(2)地方公共団体事業部門の売上高の推移

 地方公共団体事業部門における売上高は7,948百万円(前期比12.1%増)、営業利益は119百万円(前期比78.6%減)となりました。その内訳は以下の通りです。

①コンピューター・サービス売上高は、前期比8.8%増となりました。これは前期新たに受注した基幹系システムユーザーからのアウトソーシング売上高やデータセンター利用売上高が増加したこと。さらに、LGWANクラウドサービスである「証明書コンビニ交付システム」や「課税資料イメージ管理システム」などのユーザー数が伸展したことによります。

②ソフトウエア売上高は、前期比15.3%減となりました。これは、前期に計上したマイナンバー制度へのシステム対応、国民健康保険制度および介護保険制度の改正に伴うシステム改修による売上高およびその原価が当期は発生しなかったことによります。

③コンサルティング・サービス売上高は、前期比54.3%増となりました。これは前期新たに受注した基幹系システムユーザーからのシステム導入に係る売上高が増加したことによります。

④ハードウエア売上高は、前期比139.8%増となりました。これは住基ネット関連機器などサーバーやネットワーク機器等の売上高が増加したことによります。

(3)印刷事業部門(子会社:株式会社TLP)の売上高の推移

 印刷事業部門における売上高は1,880百万円(前期比1.2%増)、営業利益は34百万円(前期比26.2%減)の業績となりました。その内訳は以下の通りです。

①データプリントサービス関連商品の売上高は前期比6.7%増となりました。これは官公庁からの受注増、民間企業からのDM受注増などによります。

②ビジネスフォーム関連の売上高は、前期比8.2%減となりました。これはビジネス帳票の需要減退が続いていることによります。

2.全社に関わる重要な事項
(1)「電子帳簿ソフト法的要件認証」を取得

 当社が会計事務所の関与先企業に提供する財務会計システム(FX2、FX4クラウド、e21まいスターなど)は、同業他社に先駆けて、平成31年3月29日、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)から「電子帳簿ソフト法的要件認証制度」の第1号認証を取得しました。電子帳簿ソフト法的要件認証制度は、国税関係帳簿の作成・保存を行う市販ソフトウエアが電子帳簿保存法の要件を満たしているかをチェックし、法的要件を充足していると認定したものに対して、JIIMAが認証を発行する制度です。

 今日、我が国においては多種類の財務会計システムが企業において利用されていますが、その中で「電子帳簿保存法」に完全準拠したものが極めて少ないのが実態です。当社の財務会計システムは企業を納税義務者ととらえ、法人税法又は所得税法に基づく青色申告制度の要件を満たすように設計されており、これから強く注目されていくものと期待しております。

(2)海外ビジネスモニターの内部監査支援機能に関する特許を取得

 「海外ビジネスモニター」(以下、OBM)の内部監査支援機能について平成31年1月11日、特許を取得しました(特許第6463532号)。
 OBMは、海外に進出している日系企業(海外子会社)の業績を日本の親会社が「見える化」できるクラウドサービスです。海外子会社が会計データを現地の会計システムから切り出してTISC(TKCインターネット・サービスセンター)にアップロードすると、日本の親会社は、海外子会社の業績を、統一した勘定科目体系に基づいて、かつ現地語を日本語または英語に自動翻訳した上で確認することができます。さらにOBMは、すべての会計データを自動的に分析し、ミスや不正と思われる取引を抽出する内部監査支援機能を搭載しています。この機能が「内部監査支援装置、内部監査支援方法および内部監査支援プログラム」に関する発明として特許が認められました。

(3)当社名誉会長によるTKC会員に対する株式無償譲渡について

 当社名誉会長である飯塚真玄氏は平成31年3月、税理士法第33条の2に規定される書面添付に取り組むTKC会員222名に対し、個人で保有する当社普通株式を無償譲渡されました。この無償譲渡は平成30年3月から令和4年3月までの5年間、100万株を上限として実施しているものです。対象となるのは「書面添付の推進」に取り組むTKC会員で、昨年に続き2回目となる譲渡を行いました。

 なお、飯塚真玄氏は平成18年にも弟故飯塚容晟氏(元当社副社長)と共に個人所有の当社株式合計300万株を6,657名のTKC会員に贈与されています。

3.会計事務所事業部門の営業活動と経営成績

 会計事務所事業部門は、会社定款に定める事業目的(第2条第1項:「会計事務所の職域防衛と運命打開のため受託する計算センターの経営」)に基づき、当社の顧客である税理士および公認会計士(以下、TKC会員)1万1,300名(平成31年3月末日現在)が組織するTKC全国会(会長:坂本孝司氏)との密接な連携の下で事業を展開しています。
(注)TKC全国会については、TKCグループホームページ(https://www.tkc.jp/)でご確認ください。

(1)TKC全国会が展開する運動について

 TKC全国会では、創設50周年(2021年)に向けての政策課題を踏まえて、2019年から2021年の3カ年の運動方針と2019年度戦略目標を発表しました。その内容は以下の通りです。
[TKCブランドで社会を変えるための運動方針]
①「TKC方式による書面添付」の推進(2019年度目標:法人書面添付13.4万社)
②「TKCモニタリング情報サービス」の推進(2019年度目標:12万社24万件)
③「TKC方式の自計化」の推進(2019年度目標:27.7万社)
 併せて、TKC全国会の取り組みが多くの金融機関から注目を集める中で、TKC会員事務所の経営基盤をさらに強固なものとするため、以下の強化策が打ち出されています。
①「TKC会計人の行動基準書」を理解し、実践しよう
②「巡回監査士」「巡回監査士補」を増大させよう
③「認定経営革新等支援機関」として経営助言業務を強化しよう

(2)会計事務所事業部門による戦略目標達成に向けた活動

 当社では、TKC全国会が掲げる運動方針にもとづき、2019年度戦略目標の達成に向けた営業活動を展開しています。

①TKCモニタリング情報サービスの推進

 当第2四半期は、TKCモニタリング情報サービスの推進を会計事務所事業部門の最重要戦略目標に設定し、TKC会員事務所と金融機関にその普及を図りました。TKCモニタリング情報サービスは、TKC会員事務所が毎月の巡回監査と月次決算を実施した上で作成した月次試算表、年度決算書などの財務情報を、関与先企業の経営者からの依頼にもとづいて、無償で金融機関に開示するためのクラウドサービスです。開示のタイミングは、月次試算表の場合は月次決算終了直後、年度決算書の場合は税務署に対して電子申告した直後に行われます。
 当第2四半期は、金融機関に対して中小企業の決算書の信頼性は以下の3帳表で確認できることを訴求しました。

1)TKC会員が実践する税理士法第33条の2に基づく添付書面

2)株式会社TKCが、会社法第432条が定める帳簿の適時性及び決算書と法人税申告書の一気通貫を過去3年(36ヵ月)にわたって証明する「記帳適時性証明書」

3)日本税理士会連合会、全国信用保証連合会が制定した中小会計要領チェックリスト

 こうした活動の結果、当サービスを採用する金融機関は急速に増加し、平成31年3月末日現在で全国約400の金融機関に採用されています。また、7万7,000件を超える決算書等が金融機関に開示されました。

②TKC方式による自計化の推進(FXシリーズの推進)

 当第2四半期においては、令和元年10月に施行が予定される改正消費税法に対応するため、軽減税率導入に伴う実務上の注意点についてTKC会員事務所向けの研修会を全国で開催するとともに、事務所ごとに自計化推進目標の決定と対象企業の絞り込み、および具体的な推進方法を検討する自計化推進会議の開催を支援しました。その結果、FXシリーズのユーザー数は平成31年3月末日現在で26万社を突破しました。

③電子帳簿保存法への完全対応支援

 平成30年度税制改正において、所得税の申告に際して、1)帳簿の保管に関して電子帳簿保存法の適用を受けている場合、または2)電子申告を実施した場合は、青色申告の特別控除額を10万円優遇する旨の内容が盛り込まれました。これは、電子帳簿保存法に基づいて申告の基礎となる帳簿記録の加除訂正履歴を保存している事業者を税制上優遇するという点で画期的な改正であり、この流れは今後、法人税にも波及していくものと考えられています。
 また、前述の通り「FXシリーズ」をはじめとする当社システムは、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)から「電子帳簿ソフト法的要件認証」を受けています。この認証を受けたFXシリーズ等の普及を通じて電子帳簿保存法への完全対応を支援しています。

④会員導入(TKC全国会への入会促進)

 TKC全国会では、令和2年12月末日までにTKC会員事務所を1万超とする運動に取り組んでいます。当社はその達成に向けて、TKC全国会ニューメンバーズ・サービス委員会等と密接に連携して会員導入活動を展開しています。
 当第2四半期においては、中堅・大型事務所および独立開業を予定している税理士・公認会計士などを対象とした各種セミナーを開催し、新規入会を促進しました。
 こうした活動の結果、平成31年3月末日現在のTKC会員は約9,700会計事務所、1万1,300会員となりました。なお事務所数と会員数の違いは、1事務所に複数会員が所属することによります。

(3)「適時・正確な記帳に基づく信頼性の高い決算書の作成を支援する」ための活動

①「中小会計要領」の普及のための支援活動

 TKC全国会では、中小企業である関与先企業が準拠すべき会計基準として、平成24年2月に制定された「中小企業の会計に関する基本要領」(以下、中小会計要領)を推奨しています。本要領は、1)自社の経営状況の把握に役立つ会計、2)利害関係者(金融機関等)への情報提供に資する会計、3)会計と税制の調和を図った上で、会社計算規則に準拠した会計、4)中小企業に過重な負担を課さない会計――の考えに沿ったものとなっています。
 当社は、その普及・活用に向けたTKC全国会の運動を支援するため、教材等の整備と他の中小企業支援団体との連携に継続的に取り組んでいます。

②「記帳適時性証明書」の発行

 当社では、TKC会員が当社の会計システムを利用する際にTKCインターネット・サービスセンターに自動的に残される処理履歴データと時系列に保存されている会計データを活用して、金融機関などの第三者が客観的にTKC会員事務所の業務水準を判定するための資料となる「記帳適時性証明書」を無償で発行しています。
 このサービスは、TKC会員が作成する決算書と税務申告書の信頼性を高め、関与先企業の円滑な資金調達に貢献することを目的として開発されたものです。これは過去データの遡及的な加除・訂正を禁止している当社の「データセンター利用方式による財務会計処理」の特長を生かしたものであり、TKC会員が毎月、関与先企業に出向いて正しい会計記帳を指導(月次巡回監査)しながら、月次決算、確定決算ならびに電子申告に至るまでの全ての業務プロセスを一気通貫で適時に完了したことを、当社が第三者として証明するものです。

(4)大企業市場への展開

 当社は、TKCシステムの活用により上場企業を中心とする大企業の税務・会計業務の合理化に貢献するとともに、これらの企業およびその関連会社をTKC会員の関与先企業とするための活動を積極的に展開しています。
 この活動に資するシステムとして、「TKC連結グループソリューション」(連結会計システム「eCA-DRIVER」、連結納税システム「eConsoliTax」、税効果会計システム「eTaxEffect」、法人電子申告システム「ASP1000R」、統合型会計情報システム「FX5」、電子申告システム「e-TAXシリーズ」、固定資産管理システム「FAManager」、TKC証憑ストレージサービス「TDS」、海外ビジネスモニター「OBMonitor」ほか)を提供しています。
 当第2四半期においては当社システムに対する認知度とブランド力の向上を図るため、TKC全国会中堅・大企業支援研究会(平成31年3月末日現在の会員数は約1,320名)およびTKC全国会海外展開支援研究会(平成31年3月末日現在の会員数は約630名)と連携し、平成30年度税制改正で資本金1億円超の大法人に義務付けられた電子申告への対応のためのセミナーや、収益認識に関する会計基準の制定、海外子会社の不正リスク対応をテーマとしたセミナー等を開催し、提案活動を展開しました。
 こうした活動の結果、「TKC連結グループソリューション」の利用企業グループ数は、平成31年3月末日現在で約3,550企業グループとなりました。なお、当社の税務情報システムは日本の上場企業の売上トップ100社のうち90%超の企業で採用されています。

(5)法律情報データベースの市場拡大

 当社が独自に構築した法律情報データベース「LEX/DBインターネット」は、1875年の大審院判例から直近に公開された全法律分野にわたる判例・裁決等を収録しており、平成31年3月末日現在で29万6,000件超とわが国最大の文献収録件数を誇るサービスとなっています。
 また「LEX/DBインターネット」を中核とする総合的な法律情報データベースである「TKCローライブラリー」は、93万6,000件を超える論文等の所在情報に加えて、株式会社ぎょうせい殿、株式会社日本評論社殿、株式会社有斐閣殿、株式会社中央経済社ホールディングス殿、判例タイムズホールディングス株式会社殿などの法律専門出版社等18社が運用する57の法律情報データベースと連動しており、そのアクセス可能な情報総数は260万件を超えています。

①「TKCローライブラリー」の利用拡大

 「TKCローライブラリー」の販売促進では、実務に役立つコンテンツを顧客別にパッケージ化(法律事務所向け「法律事務所パック」、企業法務向け「企業法務パック」)することで、その活用をアピールすることに継続して取り組んできました。
 当第2四半期においては、TKC会員事務所をはじめ大学・法科大学院、官公庁、法律事務所、特許事務所、企業法務部などへの積極的な提案活動の結果、ユーザー数は5万IDを超え、平成31年3月末日現在で2万500超の諸機関で利用されています。

②アカデミック市場における展開

 「TKC法科大学院教育研究支援システム」を利用する54校の法科大学院に対し、システムの利用を基盤とした早期学修支援制度の導入を提案し、文部科学省の「法科大学院公的支援見直し強化・加算プログラム」に応募できるよう支援しています。
 また、当期から大学の学部を対象に「公務員試験学習ツール」の販売促進活動を本格化し、平成31年3月末日現在で16校が契約、60校がトライアル利用を開始しています。

4.地方公共団体事業部門の営業活動と経営成績

 地方公共団体事業部門は、会社定款に定める事業目的(第2条第2項:「地方公共団体の行政効率向上のため受託する計算センターの経営」)に基づき、行政効率の向上による住民福祉の増進を支援することを目的として、専門特化した情報サービスを展開しています。

(1)地方公共団体向けクラウドサービスの開発・提供

 当社では、全国の地方公共団体(主に市区町村)を対象とした「TKC行政クラウドサービス」を提供しています。これは、「住民向けサービス」「基幹系サービス」「庁内情報系サービス」の各種業務を支援する「TASKクラウドサービス」と、納税通知書などの大量一括出力処理を支援する「TASKアウトソーシングサービス」により構成されています。
 特にTASKクラウドサービスは、当社データセンターを運用拠点として全国の市区町村が共同で利用する単一のパッケージシステムであることから、国(総務省)の「自治体クラウド」推進政策の観点からも注目されています。
 当第2四半期においては、平成31年春に本稼働を迎える新規受注団体の円滑なシステム移行を支援したほか、改元や消費税法改正等への対応など既存システムの機能強化に努めました。また、積極的な提案活動を展開した結果、当社の基幹系システムは平成31年3月末日現在で全国150を超える団体に採用されています。

(2)住民向けクラウドサービスの拡充

 マイナンバーカードの活用策として、コンビニエンスストアにおける証明書等の交付サービスを導入・検討する市区町村が増えています。
 当社では、これを実現するシステムとして「TASKクラウド証明書コンビニ交付システム」を提供しています。本システムは全国の市区町村を対象とした初のクラウドサービスとして数多くの稼働実績を持ち、平成31年3月末日現在で神戸市、北九州市などの政令指定都市を含め全国70を超える団体に採用されています。
 当第2四半期においては、各種機能の強化拡充を図るほか、本システムの仕組みを利用して庁内の窓口サービス改革を支援する「TASKクラウドかんたん窓口システム」とともに積極的な提案活動を実施しました。

(3)地方税電子申告のクラウド化への対応

 一般社団法人地方税電子化協議会(平成31年4月1日から地方共同法人地方税共同機構へ業務移行)の認定委託先事業者として、同協議会が運営する地方税電子申告・電子納税の標準システムサービスをクラウド方式で提供するとともに、当社独自の機能として各団体が運用する住民税等の税務システムとの「データ連携サービス」を開発・提供しています。
 また、本サービスの推進にあたっては、アライアンスパートナー契約を結ぶ全国47社とともに提案活動を展開しています。その結果、システムの中核をなす「TASKクラウド地方税電子申告支援サービス」は、平成31年3月末日現在で全都道府県・市区町村の4割以上に当たる760を超える団体に採用されています。
 当第2四半期においては、令和元年10月から全国一斉に運用がはじまる地方税共通納税システムに対応するため、データ連携サービスなど関連サービスの機能強化および積極的な提案活動に取り組みました。

(4)地方公会計の統一的な基準への対応

 市区町村においては、これまでの「現金主義会計」(単式簿記)に代えて「発生主義会計」(複式簿記)を採用して、財務書類などを作成・開示するとともに、そのデータを行政経営に活用することが求められています。
 これを支援するため、当社では国が推奨する日々仕訳方式に対応した「TASKクラウド公会計システム」とその関連システムとして「TASKクラウド固定資産管理システム」「TASKクラウド連結財務書類作成システム」を提供しています。
 当第2四半期においては、総務省の地方公会計の推進に関する研究会が示した経年・他団体比較を可能とする統一的な開示様式への対応など〈地方公会計情報の「見える化」と活用〉を支援する各種機能の開発・強化に取り組みました。また、新規顧客への提案活動を展開した結果、その利用団体数は、平成31年3月末日現在で全国で190団体以上に達しています。

(5)その他、法律および制度改正等への対応

 政府は、平成31年3月に行政手続きを原則オンライン化する「デジタル手続法案」を閣議決定し、今通常国会に提出しました。早ければ今国会にも成立の見込みで、これにより全国の市区町村には各種申請手続きに加え本人確認や手数料納付についてもオンライン化を図り、利用者(行政、国民、事業者)全体の利便性向上を図ることが求められます。
 こうした状況を踏まえて、当社では新製品・サービスの企画と開発を一段と加速するとともに最新情報の収集・発信など顧客サポートを強化するため、平成30年10月1日付でシステム企画本部を新設するなど大幅な組織変更を行いました。
 当第2四半期においては、システム企画本部を中心に営業・開発・運用の各部門が連携してデジタル・ガバメントに関する情報収集・発信へ取り組むとともに、最先端デジタル技術を活用した次世代システム・サービスの調査・研究、開発を進めました。

5.印刷事業部門の営業活動と経営成績

 当社グループの印刷事業部門は、データプリントサービス(以下、DPS)事業およびビジネスフォームの印刷を基軸に事業展開しています。
 DPS分野では、今期は選挙関連のスポット受注がなかったという減少要因があったものの、官公庁の大口物件受注増、民間企業からのDM受注増により、売上高は前期に対して増加しました。
 ビジネスフォーム印刷分野では、ビジネス帳票の需要が減ったことにより、前期に対して売上高は減少となりました。

 

Ⅱ 財政状態

 当第2四半期連結会計期間末における資産・負債及び純資産の状況は次の通りです。

1.資産の部について

 当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、91,023百万円となり、前連結会計年度末90,202百万円と比較して821百万円増加しました。

(1)流動資産

 当第2四半期連結会計期間末における流動資産は、32,179百万円となり、前連結会計年度末31,747百万円と比較して431百万円増加しました。
 これは、現金及び預金が403百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が683百万円、その他に含まれるリース投資資産が177百万円増加したことなどによるものです。

(2)固定資産

 当第2四半期連結会計期間末における固定資産は、58,844百万円となり、前連結会計年度末58,454百万円と比較して、390百万円増加しました。
 これは、投資有価証券が1,502百万円、無形固定資産が317百万円減少したものの、長期預金が500百万円、有形固定資産のその他(純額)に含まれる工具器具備品が312百万円、建設仮勘定が237百万円、投資その他の資産のその他に含まれる長期リース投資資産が691百万円、長期繰延税金資産が485百万円増加したことなどによるものです。

2.負債の部について

 当第2四半期連結会計期間末における負債合計は、18,293百万円となり、前連結会計年度末17,651百万円と比較して641百万円増加しました。

(1)流動負債

 当第2四半期連結会計期間末における流動負債は、13,241百万円となり、前連結会計年度末13,955百万円と比較して、713百万円減少しました。
 これは、未払金が463百万円、賞与引当金が423百万円減少したことなどによるものです。

(2)固定負債

 当第2四半期連結会計期間末における固定負債は、5,051百万円となり、前連結会計年度末3,696百万円と比較して、1,355百万円増加しました。
 これは、固定負債のその他に含まれる長期リース債務(転リース)が691百万円、株式給付引当金が527百万円増加したことなどによるものです。

3.純資産の部について

 当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は、72,730百万円となり、前連結会計年度末72,550百万円と比較して179百万円増加しました。
 これは、新株予約権が235百万円、その他有価証券評価差額金が995百万円および自己株式の取得により827百万円減少したものの、利益剰余金が2,015百万円、資本剰余金が228百万円増加したことなどによるものです。
 なお、当第2四半期連結会計期間末における自己資本比率は、78.3%となり、前連結会計年度末78.6%と比較して0.2ポイント減少しました

 

Ⅲ キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末に比べ403百万円減少し、18,864百万円になりました。
 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの概況とその主な理由は次の通りです

(1)営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動によるキャッシュ・フローについては、3,651百万円増加(前年同四半期比993百万円収入増)しました。これは、税金等調整前四半期純利益5,114百万円が計上されたことなどによるものです。

(2)投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動によるキャッシュ・フローについては、1,932百万円減少(前年同四半期比295百万円支出減)しました。これは、有形固定資産の取得977百万円を支払ったこと、無形固定資産の取得506百万円を支払ったことなどによるものです。

(3)財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動によるキャッシュ・フローについては、2,123百万円減少(前年同四半期比477百万円支出増)しました。これは、平成30年9月期期末配当1,448百万円(1株当たり配当55円)を支払ったこと、および自己株式の取得による支出1,359百万円を支払ったことなどによるものです。

 

Ⅳ 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

Ⅴ 研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費はありません。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。