第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度は、決算期の統一を行う国内連結子会社(13社)の連結対象期間を、平成26年10月1日~平成27年12月31日として3ヶ月延長した15ヶ月としております。なお、国内連結子会社(13社)の前連結会計年度の連結対象期間は、平成25年10月1日~平成26年9月30日の12ヶ月であります。

当連結会計年度における世界経済は、米国経済に回復基調が見られるものの、欧州経済の回復の遅れ、中国・新興国経済の成長鈍化、これら地域経済の停滞に伴う資源開発市場が低迷しております。更には、下落が続く原油・資源価格と産油国経済の停滞、中東地区の政情不安、ドル高ユーロ安など、当社グループの海外計測機器事業を取巻く外部環境は、厳しい状況が継続しております。

一方、国内経済は、政府の景気対策により、企業の設備投資や個人消費が改善する傾向にあります。当社国内グループが関連する公共事業は、予算が抑制される中で、震災復興関連事業及び従来からの建設・開発型の事業が減少する傾向にありますが、地震、水害、土砂災害、火山等の防災分野、維持管理分野、環境分野などの事業に予算が配分される動きがあります。また、国内においてはマンション傾動問題等の地盤に係る瑕疵問題が発生しており、地盤への関心が高まる傾向にあります。

このような外部環境のもとで当社グループは、現中期経営計画に基づき、海外計測機器事業では市場における競争力を高める後継機の開発と事業領域を拡大する新製品の開発を推進するとともに、国内事業では、防災分野、環境分野、維持管理分野等の新たな社会ニーズに積極的に対応して参りました。 

この結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、国内連結子会社の連結対象期間を15ヶ月としている中で、受注高は、火山防災分野の大型業務(約35億円)を受注したことにより、494億5千9百万円(前年同期比106.8%)と増額となりましたが、売上高は、前連結会計年度からの繰越し受注残高が前年比で減少していたことなどから492億3千万円(同101.2%)と若干の増収にとどまりました。

損益は、海外においてドル高ユーロ安などの影響による米国子会社の競争力低下に伴い売上原価が悪化したことに加え、研究開発と人件費の増額などにより販売費及び一般管理費が増加し、海外事業の損失が拡大したことから、営業利益は21億8千8百万円(同52.0%)と減益となりました。経常利益は、営業利益の減少に伴い25億3千4百万(同54.5%)と減益となり、当期純利益は、海外事業で税金の還付があったことから23億6千1百万円(同66.5%)と減益幅を抑えることができました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

①  調査・コンサルティング事業

当連結会計年度における当事業の業績は、受注高が、火山防災分野の大型業務の受注により、381億5千万円(前年同期比111.9%)と増加いたしました。売上高は、期初の繰越し受注残高が低水準であったことなどから371億6百万円(同100.1%)と昨年水準にとどまりました。損益は人件費の増加と海外の海洋探査事業が損失を計上したことにより、営業利益は25億4千8百万円(同71.4%)と減益になりました。

②  計測機器事業(国内)

当連結会計年度における当事業の業績は、受注高は38億6千2百万円(前年同期比99.3%)と僅かに減少いたしましたが、売上高は42億1千7百万円(同116.9%)と増収になりました。損益は、人件費の増加に加えて採算の悪い案件を売上計上したことで売上原価と販売費及び一般管理費が悪化し、営業利益が4億9百万円(同85.7%)と減益になりました。

③  計測機器事業(海外)

当連結会計年度における当事業の業績は、資源・エネルギー関連市場及び中国・新興国市場の低迷や、ドル高ユーロ安による米国子会社の価格競争力の低下などにより、受注高は74億4千6百万円(前年同期比89.2%)と減少いたしました。売上高は、79億5百万円(同99.6%)と昨年水準を維持いたしました。

損益については、新製品の開発投資の継続により、販売費及び一般管理費が増加したことに加え、米国関連会社売却時の税還付のコンサルタント費用を計上したことにより、営業損失が7億8千8百万円(前年同期は1億3千1百万円の利益)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ54億8千8百万円増加(前年同期比342.2%)し、251億2千4百万円(同128.0%)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は20億4千7百万円(前年同期比49.1%)となりました。

これは主に、売上債権の増加12億1千9百万円(前年同期は4億円の資金増)等の資金の減少要因があった一方で、税金等調整前当期純利益26億7千7百万円(前年同期比55.8%)や減価償却費13億2千2百万円(同129.8%)等の資金の増加要因があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は40億4千6百万円(前年同期は17億5千6百万円の資金減)となりました。

これは主に、投資有価証券の取得による支出14億1千8百万円(前年同期比276.8%)や有形及び無形固定資産の取得による支出17億2千4百万円(同101.8%)等の資金の減少要因があった一方で、定期預金の払戻による収入59億8千9百万円(前年同期はなし)や有価証券の売却による収入16億6百万円(前年同期比144.2%)等の資金の増加要因があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は9億2百万円(前年同期比79.4%)となりました。

これは主に、配当金の支払額7億6千3百万円(同117.1%)等の資金の減少要因があったことによるものであります。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。

 

 

平成23年
12月期

平成24年
12月期

平成25年
12月期

平成26年
12月期

平成27年
12月期

自己資本比率(%)

82.4

83.0

80.1

81.2

81.9

時価ベースの自己資本比率(%)

40.6

43.3

58.0

62.2

44.3

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

0.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

270.9

434.0

207.8

 

※  自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

(注) 1  各指標は、いずれも連結ベースの財務数値によって算出しております。

2  株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

3  キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

4  平成23年12月期及び平成24年12月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載を省略しております。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成27年1月1日

至  平成27年12月31日)

前年同期比(%)

調査・コンサルティング事業

(百万円)

37,106

100.1

計測機器事業(国内)

(百万円)

4,217

116.9

計測機器事業(海外)

(百万円)

7,905

99.6

合計

(百万円)

49,230

101.2

 

(注) 1  金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高
(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高
(百万円)

前年同期比
(%)

調査・コンサルティング事業

38,150

111.9

15,752

107.1

計測機器事業(国内)

3,862

99.3

493

58.2

計測機器事業(海外)

7,446

89.2

1,422

75.6

合計

49,459

106.8

17,668

101.3

 

(注) 1  セグメント間の取引については相殺消去しております。

2  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成27年1月1日

至  平成27年12月31日)

前年同期比(%)

調査・コンサルティング事業

(百万円)

37,106

100.1

計測機器事業(国内)

(百万円)

4,217

116.9

計測機器事業(海外)

(百万円)

7,905

99.6

合計

(百万円)

49,230

101.2

 

(注) 1  セグメント間の取引については相殺消去しております。

2  最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自  平成26年1月1日

至  平成26年12月31日)

当連結会計年度

(自  平成27年1月1日

至  平成27年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

国土交通省

7,252

14.9

8,217

16.7

 

3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

OYO Step14の2年目である当連結会計年度は、海外では、中国・新興国の経済成長鈍化、原油・資源価格下落、中東地域の政情不安、米国経済の回復など、国内では、震災特需の終焉、社会インフラの老齢化と自然災害の増加、地盤関連の瑕疵問題増加、コーポレートガバナンスコードの適用など、社会情勢が引き続き変化しております。また、当社グループを取り巻く市場環境も、資源・エネルギー市場の低迷、ドル高ユーロ安、公共建設投資の抑制と多様化など大きく変化しており、当連結会計年度の業績に影響が表れております。

これらの外部環境の動向を踏まえ、今後の対処すべき課題を、下記のように整理しております。

a.予算が増加が抑制され多様化する公共投資分野における成長分野の拡大

b.地盤情報サービスを活用した国内事業の拡大

c.外部環境の厳しい海外事業の改善と事業領域の拡大

d.社会変化に伴う事業リスク対策の強化

e.企業価値向上を目指した資本効率の改善

 

当社は、平成24年10月16日の取締役会において決議した「当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」(会社法施行規則第118条第3号、以下「基本方針」といいます。)並びに、この基本方針を実現するための取組み(同条第3号ロ)について、平成27年2月12日開催の取締役会で、この基本方針並びに基本方針を実現するための取組みを、一部修正の上継続することを決議しております。

当社は、平成27年5月の改正会社法施行及び同年6月の株式会社東京証券取引所によるコーポレートガバナンス・コード適用開始等の社会環境の変化を踏まえて検討を重ねた結果、平成28年2月12日開催の取締役会で、本基本方針を同日をもって廃止することを決議いたしました。
 なお、平成27年2月12日開催の取締役会で決議した基本方針の内容は、以下のとおりであります。

 

(1) 当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

上場会社である当社の株式は、株主及び投資家の皆様による自由な取引が認められており、当社の株式に対する大規模買付提案又はこれに類似する行為があった場合においても、当社の企業価値・株主共同の利益を害するものでない限り、一概に否定されるものではなく、最終的には株主全体の意思により判断されるべきものと考えております。

しかし、株式の大規模買付行為の中には、その目的などから見て、企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要する恐れがあるもの、対象となる会社の取締役会や株主が株式の大規模買付行為の内容などについて検討し、あるいは取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、対象となる会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との協議・交渉を必要とするものなど、対象となる会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。

この実現に資する取組みとして、当社は、当社の株式に対する大規模買付提案がなされた場合、当社の企業価値・株主共同の利益に資するか否かという観点から、まず、当社取締役会が情報の収集及び検討などを行い、その結果や当社取締役会としての意見を株主の皆様に開示することにより、当社の株主の皆様が十分な情報のもと、適切なご判断を行っていただけるような仕組みを構築することが不可欠であると考えております。

当社取締役会は、大規模買付行為がなされた場合には、株主の皆様から経営を負託された機関として、株主の皆様の意思を最大限尊重しつつ、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するよう適切に対処していく所存であります。

 

(2) 基本方針を実現するための当社の取組み

当社は、上記の基本方針の実現に資する特別な取組み(会社法施行規則第118条第3号ロ(1))として、中長期的な視点に基づいた経営への取組みこそが当社グループの企業価値・株主共同の利益の最大化に資するものと考えております。

 

 

  ① 長期事業計画の実行による企業価値向上のための取組み

当社グループは、「人と自然の調和を図るとともに 安全と安心を技術で支え 社業の発展を通じて社会に貢献する」との経営理念に基づき、社会・経済環境、営業環境等の急激な変化に対応した経営戦略の見直しを行い、実現したいビジョンを明確にした「応用地質グループ長期経営ビジョン(OYO2020)」を2009年に発表いたしました。
 このOYO2020では、2020年に向けて、日本のみならず世界が求める「持続可能な社会の構築」に貢献する、社会科学的な視点も備えた、地球科学に関わるグローバルな総合専門企業グループとなることを長期目標としております。
 

なお、当社が貢献すべき主要なテーマは以下のとおりであります。

イ.安全と安心の確保
ロ.地球環境問題への対応
ハ.エネルギー・資源問題への対応
ニ.豊かな暮らしを支える公共インフラ問題などへの対応

 

そして、2020年までの道程を助走も含めた三段跳びに例えて4段階に分け、2009年を第1期準備計画段階:「助走(具体的な一歩を踏み出す)」、2010年~2013年を第2期試行段階:「ホップ」、2014年~2017年を第3期施策展開段階:「ステップ」、そして2018年~2020年を改革の成果をあげ大きく発展する第4期飛躍段階:「ジャンプ」として推進しております。

 

  ② 長期経営ビジョンOYO2020における当社グループの基本戦略

イ.ブランド戦略

 当社は、1957年の設立以来、お客様の課題を十分に理解したうえで、ニーズを的確に把握し、最適なソリューションを提供することで、お客様の「信頼」「安心」「期待」にお応えすることがブランドであり、提供する商品・サービスのお客様から見た付加価値を高めることにより企業価値の向上を図る戦略が「ブランド戦略」であると考えてきました。
 そして、安全・安心で持続可能な社会の構築に向けた貢献を通じて更にOYOブランドの向上を図るべく事業展開を行っております。このブランドイメージを支える主要な強みは以下のとおりであります。

・国土マネジメント分野(建設・維持管理)、防災分野(地震・土砂災害)、情報サービス分野、地球環境分野、エネルギー分野、計測システム分野等、脆弱な日本の国土において持続可能な社会を構築するために必要な分野で事業展開をしている。

・国内を中心に、地盤情報や災害情報に係る膨大なデータ、知見を保有している。

・地震、豪雨等の自然災害発生時の対応を含め、当社グループの技術力、対応力に対して公共機関を中心として、お客様から大きな信頼を得ている。

・計測機器事業部門を持ち、調査から計測まで幅広いソリューションを提供できる。

・国内外に地球科学に係る多様なグループ会社を保有し、海外計測機器事業においては、オンリーワンの物理探査機器メーカーを保有している。

ロ.KIPS技術戦略

  KIPS技術戦略とは知識(Knowledge)・調査(Investigation)・予測(Prediction)・解決(Solution)の4種に分類した技術の頭文字を並べ呼称したものであります。

  地球科学に関わる確固たる基礎技術を保持するために、当社グループの以下の基盤技術の高度化を図り、それを当社グループの最大の強みとして発揮することにより差別化を図ります。

 ・知 識 ⇒ 地盤に関わる膨大な情報のデータベース構築、科学技術的知見の集積

 ・調 査 ⇒ 調査技術、モニタリング技術の高化

 ・予 測 ⇒ モニタリング技術、シミュレーション技術の高度化

 ・解決策 ⇒ コンサルタント力、評価技術(工学、社会、経済等)の高度化

  そして、社会科学的な視点も備え、新たな価値や政策などを発信・提言する機能を有する地球科学系シンクタンク機能を当社グループ内に構築することを目標としております

 

 

③ 長期経営ビジョンOYO2020の進捗:第2期試行段階OYO Hop10の終了と第3期施策展開段階OYO Step14の実行

2010年~2013年の中期経営計画OYO Hop10は、当社グループが大きく成長するために、次の成長に向けた土台を構築する期間とし、調査・コンサルティング事業を中心に、「地域拠点戦略」から「事業展開戦略」への転換を基本方針として、成長に向けたビジネスモデルを再構築することを目指しました。

OYO Hop10の期間中には、未曽有の災害となった東日本大震災が発生し、この震災に対応することによって、当社グループが注力すべき事業分野が明確となり、震災復旧・復興事業を中心として「事業展開戦略」を推進いたしました。これらの取組みの結果、OYO Hop10で定めた業績目標を達成いたしました。

また、2014年~2017年の中期経営計画OYO Step14は、当社グループの持続的な成長に向けて、OYO Hop10で実行した方策の試行結果と拡充した技術資源を活用することでこれまでの事業領域を拡大するとともに、そのために必要な経営基盤の強化に取組む計画であります。そして、OYO Step14では、過去最高水準業績を目指して、業績目標を連結売上高585億円、売上高営業利益率10%(連結営業利益58.5億円)、総資産経常利益率(ROA)8%としております。

 

(3) 大規模買付ルールの内容

当社取締役会が設定する大規模買付ルール(以下「本ルール」といいます。)とは、事前に大規模買付者から当社取締役会に対して十分な情報が提供され、当社取締役会による一定の評価期間が経過した後にのみ大規模買付けを開始できるというものであります。 

 

  ① 対象となる行為

本ルールは、下記イ.又はロ.に該当する行為又はこれに類似する行為(以下「大規模買付行為」といいます。)がなされる場合を適用対象とします。大規模買付行為を行う者、又は提案する者(以下「買付者等」といいます。)は、予め本ルールに定められる手続きに従うこととします。

イ.当社が発行者である株券等(※1)について、保有者(※2)の株券等保有割合(※3)が20%以上となる買付け

ロ.当社が発行者である株券等(※4)について、公開買付け(※5)に係る株券等の株券等所有割合(※6)及びその特別関係者(※7)の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け

※1 金融商品取引法第27条の23第1項に定義される「株券等」を意味します。本ルールにおいて別段の定めがない限り同じとします。

※2 金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者(当社取締役会がこれに該当すると認めた者を含みます。)を含みます。本ルールにおいて別段の定めがない限り同じとします。

※3 金融商品取引法第27条の23第4項に定義される「株券等保有割合」を意味します。この場合、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数(同項に定義される「保有株券等の数」を意味します。)も計算上考慮されるものとします。本ルールにおいて別段の定めがない限り同じとします。

※4 金融商品取引法第27条の2第1項に定義される「株券等」を意味します。 

※5 金融商品取引法第27条の2第6項に定義される「公開買付け」を意味します。本ルールにおいて別段の定めがない限り同じとします。

※6 金融商品取引法第27条の2第8項に定義される「株券等所有割合」を意味します。本ルールにおいて別段の定めがない限り同じとします。

※7 金融商品取引法第27条の2第7項に定義される「特別関係者」(当社取締役会がこれに該当すると認めた者を含みます。)を意味します。但し、同項第1号に掲げる者については、発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第3条第2項で定める者を除きます。本ルールにおいて別段の定めがない限り同じとします。

 

② 独立委員会

イ.独立委員会の設置

 当社は、本ルールの導入と同時に、当社において独立委員会を組成いたします。
 独立委員会は、本ルールにおける手続きの客観性、合理性及び透明性を確保する観点から、本ルールの適用対象となる大規模買付行為を行おうとする買付者等から提供を受ける情報の内容の検討、本ルールの適用対象となる大規模買付行為の内容の検討、対抗措置の発動要件の該当性及び具体的な対抗措置の内容の相当性の検討、その他の当社が本ルールに従った手続きを進行するに当たり必要となる事項として当社取締役会が定める事項についての検討を行い、当社取締役会にその検討結果を通知するものとします。また、当社取締役会は、独立委員会の検討結果を最大限尊重して、本ルールの手続きを進行いたします。

 

ロ.独立委員会の構成

 独立委員会は、3名以上の委員によって構成されます。

 独立委員会の委員は、独立委員会が公正で中立的な判断を行うことができるよう、当社の業務執行を行う経営陣から独立している当社社外役員及び外部有識者の中から当社取締役会が選任することといたします。

 独立委員会の委員となる外部有識者は、別途当社取締役会が指定する善管注意義務条項などを含む契約を当社との間で締結した者でなければならないものとします。

 なお、平成27年3月26日開催の取締役会において3名を選任いたしました。現時点の委員の任期は平成28年3月25日に開催される当社定時株主総会の終結後最初に招集される取締役会の終結の時までとなっております。

ハ.独立委員会の運営

 独立委員会の決議は、原則として、独立委員会の委員全員が出席し、その過半数の賛同をもって行うものとします。

 

  ③ 当社に対する意向表明書の提出

買付者等は、当社取締役会が別段の定めをした場合を除き、大規模買付行為の実行に先立ち、当社取締役会に対して、一定の必要情報(以下「本必要情報」といいます。)及び当該買付者等が大規模買付行為に際して本ルールに定める手続きを遵守する旨の誓約文言などを記載した書面(以下「意向表明書」といいます。)を当社の定める書式により提出していただきます。

 

  ④ 当社に対する大規模買付情報の提供

当社取締役会は、上記③の意向表明書を受領後10営業日以内に、買付者等に対し、買付者等が行おうとする大規模買付行為を評価するために必要な情報(以下「大規模買付情報」といいます。)のリストを交付して情報提供を求めます。大規模買付情報の具体的内容は買付者等の属性及び大規模買付行為の内容によって異なります。当社取締役会は、買付者等から大規模買付情報を受領した場合、速やかにこれを独立委員会に提供するものとします。当社取締役会及び独立委員会は、当該大規模買付情報が、買付者等が行おうとする大規模買付行為を評価するために不十分であると判断した場合には、直接又は間接に、買付者等に対して、大規模買付情報のリストに基づく情報・資料等に加え、さらに追加情報(以下「本追加情報」といいます。)を提出するように求めるものといたします。

 

  ⑤ 当社取締役会及び独立委員会による検討作業

イ.当社取締役会による検討作業

 買付者等から情報・資料等(本追加情報も含みます。)の提供が十分になされたと当社取締役会が認めた場合、当社による検討期間(以下「本ルール検討期間」といいます。)として以下の期間(当該情報・資料等の提供が完了した日の翌日を起算日とします。)を設定します。なお、本ルール検討期間は、独立委員会の意見も踏まえ、合理的理由により延長される場合があります(延長された場合、当該理由は必要により開示されるものとします。)。

ⅰ.対価を円貨現金のみとする公開買付けによる当社全株券等(金融商品取引法第27条の2第1項に定義される「株券等」を意味します。)の買付けの場合は、原則として60日間を超えない期間

ⅱ.その他の大規模買付行為の場合は、原則として90日間を超えない期間
当社取締役会は、本ルール検討期間において買付者等から提供された情報・資料等に基づき、必要に応じ当社の企業価値・株主共同の利益の毀損を防止するための措置などについて買付者等と交渉し、又は、株主の皆様に対する代替措置の提案などを行うことがあります。

ロ.独立委員会による検討作業

ⅰ.独立委員会は、本ルール検討期間内において、本ルールの適用対象となる大規模買付行為の内容、当社取締役会の提案する代替措置の内容及び買付者等と当社との協議・交渉等を踏まえて、買付者等及び本ルールの適用対象となる大規模買付行為について独立委員会としての意見(本ルールの適用対象となる大規模買付行為が当社の企業価値・株主共同の利益を害するものと評価する場合であるか否かに関する意見を含みます。)を決定するため、必要な検討を行い、その結果を当社取締役会に通知するものとします。

ⅱ.独立委員会は、当社取締役会に対して、本ルールの適用対象となる大規模買付行為に対する当社取締役会における検討状況、代替案がある場合における代替案、その他独立委員会の意見の決定のために必要と判断した情報を提供するよう要請することができます。また、独立委員会は、当社の取引先、顧客その他の利害関係者に対しても、情報の提供を求める場合があります。

 

ハ.大規模買付行為の停止

 大規模買付行為は、本ルール検討期間中は行ってはならず、本ルール検討期間の経過後にのみ開始されるべきものとします。

 

  ⑥ 大規模買付行為の評価方法

当社取締役会は、買付者等から受領した大規模買付情報、本追加情報及び当社取締役会が独自に入手した情報等に基づき、独立委員会の検討の結果を最大限に尊重の上、買付者等による大規模買付行為が、当社の企業価値・株主共同の利益を害するものかを評価します。

当社取締役会が買付者等による大規模買付行為を当社の企業価値・株主共同の利益を害する大規模買付行為であると評価した場合には、当社は、独立委員会の意見も踏まえた上、関係法令、証券取引所規則等及び当社定款を遵守し、必要に応じ、取締役会決議及び当社取締役会が必要と判断した場合には株主総会決議による承認を取得の上、買付者等の買付手段及び当社の状況に応じ最も適切と判断した対抗措置を取り得るものとします。

 

  ⑦ 買付者等が本ルールに違反した場合の対抗措置

買付者等が、意向表明書を提出しないまま大規模買付行為を実行するなど本ルールを遵守しない場合、又は本ルールを遵守しない恐れがあると当社取締役会が判断した場合、当社は、本ルールに拘束されないものとします。この場合、当社は、独立委員会の意見も踏まえた上、関係法令、証券取引所規則等及び当社定款を遵守し、必要に応じ、取締役会決議及び当社取締役会が必要と判断した場合には株主総会決議による承認を取得の上、買付者等の買付手段及び当社の状況に応じ最も適切と判断した対抗措置を取り得るものとします。

 

  ⑧ 株主及び利害関係者に対する情報開示

当社取締役会は、独立委員会の検討の結果を最大限に尊重し、大規模買付行為の提案された事実とその概要、本必要情報、大規模買付情報、本追加情報の概要、及び当社取締役会による検討内容(本ルール検討期間の開始日及び終了日を含みます。)、その他買付者等から受けた情報のうち、当社取締役会が適切と判断する事項について、当社取締役会が適切と判断する時期及び方法により情報開示を行うものとします。

 

  ⑨ 大規模買付ルールの有効期間、廃止及び変更

本ルールの有効期間は平成27年2月12日から平成30年3月に開催される当社定時株主総会の終結後最初に招集される取締役会の終結の時までといたします。また、有効期間の満了前であっても、当社取締役会は、随時本ルールの再検討を行い、内容の見直しを行う場合があります。

本ルールが廃止又は変更された場合には、当該廃止又は変更の事実、及び変更内容、その他当社取締役会が適切と認める事項について速やかに情報開示を行います。

 

当社取締役会は、(2)、(3)の取組み内容が以上のとおりであることから、これらの取組みは、上記(1)の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

 

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。

当社グループにはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、可能な限り発生の防止に努め、また発生した場合の的確な対応に努めていく方針であります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)公共セクターからの受注構成比が高いことに関するリスク

当社グループの売上の約3/4を占める国内における調査・コンサルティング事業は事業領域の拡大を進めておりますが、現状は公共事業市場が主要市場であり、国及び地方公共団体等が主要顧客であります。国及び地方公共団体等の財政状況の悪化や事業量の縮小に伴う発注量の減少、調達方式の変更などにより、当社グループの営業成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 為替変動に関するリスク

当社グループの売上の約1/4を占める計測機器事業は、主に北米地区を拠点とし、ドル建てで取引しているため為替変動により財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 

 

(3) 災害等による生産活動の阻害に関するリスク

当社グループの調査・コンサルティング事業並びに計測機器事業は、天災、火災等の不測の災害に見舞われた場合には、生産設備やデータの損傷・喪失により、生産能力の低下と業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 国際紛争・テロ行為に関するリスク

当社グループの調査・コンサルティング事業の海外事業は、新興国、途上国における社会資本整備事業、開発事業を主体に実施しておりますが、これらの国の中には、国際紛争やテロ行為が発生する場合があり、紛争活動や武装行為に巻き込まれた場合には、事業の中止もしくは停止など、業務遂行に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 知的財産等に関するリスク

当社グループの調査・コンサルティング事業並びに計測機器事業は、専門技術を用いた事業であり、知的所有権等について、損害賠償を提訴される、あるいは侵害される可能性があります。

 

(6) ITシステムのセキュリティー管理に関するリスク

当社グループの各企業はITシステムを活用した業務処理並びに情報管理を行っておりますが、ウイルスや悪意ある第三者の不正侵入により、業務遂行に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 法的規制に関するリスク

当社グループは会社法、金融商品取引法、税法、労働法、独占禁止法及び建設業法等の法規制を始め、品質に関する基準、環境に関する基準、会計基準等、事業展開している国内外のさまざまな法規制の適用を受けており、社会情勢の変化等により、将来において、改正や新たな法的規制が設けられる可能性があります。その場合には当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 保有資産の減損リスク

当社グループは、長期的な取引関係の維持などを目的として有価証券を保有しており、保有する有価証券の大幅な市場価格の下落、当該企業の財政状態の悪化等があった場合、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、地価の一層の大きな下落等があった場合、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用し、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 繰延税金資産に関するリスク

繰延税金資産は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断して計上しております。将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じた場合、あるいは制度面の変更等があった場合には繰延税金資産が減少し、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、地震災害、斜面災害などに対する防災や減災、既存の社会インフラの維持管理などの問題に対して、最適なソリューションを提供するための技術及び製品の研究開発を進めております。

研究開発を推し進める組織体系としては、当社エンジニアリング本部、計測システム事業部が中心となり、各事業所及びグループ企業との連携のもとに行ってきました。また、研究開発を効率的に推進するため、外部機関の優れた技術の活用を図るために、公的研究機関、大学、民間企業との共同研究も積極的に進めております。平成28年4月にはエンジニアリング本部の一組織である技術研究所を商品開発により重点を置いた組織として「研究開発センター」に改称、強化し、商品開発とそれに必要な研究開発を世界水準で行っていく予定であります。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は、19億1千万円でありました。研究開発の主な内容は次のとおりであります。

 

(1) 調査・コンサルティング事業

調査事業に関わる研究開発は、重点事業7分野(国土マネジメント、維持管理、エネルギー、情報サービス、地球環境、地震防災、計測システム)に関して、自社開発だけではなく、他研究機関や他社との共同研究、国土交通省の助成研究等の様々な形態で進めております。

①  国土マネジメント分野

平成27年も、平成27年9月関東・東北豪雨による鬼怒川や渋井川の堤防決壊等、豪雨による災害が多く発生いたしました。このような豪雨による土砂災害や堤防決壊に対して、そのメカニズムを解明し、崩壊予測や対策技術を確立するために、現地調査やサンプリング技術、モニタリング技術、地質解析技術の研究開発を進めております。また、液状化対策技術として開発したピエゾドライブコーン(PDC:抵抗体を地盤に打ち込むだけで液状化判定が可能な技術)を普及させるとともに、更なる改良と適用範囲の拡大を図っております。

② 維持管理分野

社会インフラの維持管理に関しては、膨大な数のインフラ施設をいかに効率的に調査し、問題箇所を検出し、劣化等による災害・事故を未然に防ぐかということが課題となっております。そのため、道路下の空洞探査車(ロード・ビジュアライザー)の機能強化、効率的な橋梁床板の診断技術や既設トンネル点検の高度化・効率化のためのシステム、アンカー法面の健全度評価技術、河川堤体診断技術等の研究開発を行っております。

③  エネルギー分野

再生可能エネルギーとして注目される地中熱の利用に際しては、地形や地質の情報から適地を判定することが重要であり、そのために地盤情報データベースを用いた地中熱ポテンシャルマップの研究開発を進めております。更に、地熱資源開発に関しても、広範囲を探査できる空中物理探査技術の活用を目指した研究開発を行っております。また、温暖化対策の一手法であるCO2の地中貯留に関しては、高圧流体の大量圧入に伴う地盤変動等の解析技術(CO2-水-応力連成解析ツール)の実用化を進めております。

④  情報サービス分野

国土交通省では三次元モデルを構築しながら土木構造物の設計や施工を進めるCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の普及が進められていまして、地盤の三次元モデルはCIM全体の中で重要な要素になっております。このような情勢の中、これまでの現場経験から構築してきた三次元地盤情報モデリングを更に高度化するための研究として、次世代三次元地質図作成システムの研究開発を進めております。また、これらの三次元化の動きに合わせ、独自に開発し、既に社内で使用しているGIS(地理情報システム)ソフトウェアMAGISの機能の更なる強化に向けて継続的に取り組んでおります。

⑤  地球環境分野

福島県田村郡三春町の応用生態工学研究所では、三春ダム周辺の生態調査、気象観測、水質観測を継続的に行っております。淡水域における魚類の効率的なモニタリング手法として、環境DNA(魚の糞や鱗などから溶け出したDNA)を用いた魚類の現存量の把握に関する研究を進めております。また、街路樹等の樹木の健全度(倒壊危険度)に関しては、物理探査手法を活用して診断する研究も行っております。世界的な砂漠化に対しては、中国の清華大学等と共同で、砂漠地域の緑化と生態環境復元に関する研究を継続的に実施し、砂漠緑化技術の確立を目指しております。

 

⑥ 地震防災分野

地震被害想定や地域防災の基本情報となる地震動に関しては、その予測技術を向上させるために、地震動予測計算手法の高度化と検証を進めております。また、世界的な地震ハザード/リスクモデルを開発することを目的とした組織であるGEM(Global Earthquake Model Project:世界地震モデル)に参加し、世界最先端技術の取得に努めております。更に、地震によって起こる火災の延焼をシミュレーションする技術も継続的に研究開発しております。

⑦ 計測システム分野

土砂災害等に対して、遠隔監視技術の高度化を図り、インターネットを介してクラウド上でデータを処理し、自然現象の予測等が出来るクラウド型遠隔監視システムを開発しております。また、GNSS(全地球型測位システム)を活用した高ポジショニング物理探査や多点同時通電による比抵抗モニタリング技術の開発も推進しております。
 また、NCS SUBSEA,INC.(米国)では、超高分解能海洋地震探査サービスを提供しております。そして、ケーブルを使わずに海中の受信機の位置を把握できるフリーケーブルシステムを開発いたしました。現在、従来製品より使い易いナビゲーションソフトの開発も進めております。

 

(2) 計測機器事業(国内)

応用地震計測株式会社では、小型地震計EPDP CUBE-311とその専用の表示装置を開発いたしました。これらは免震ビル管理市場で順調に売上を伸ばしております。また、広帯域速度型強震計を内蔵した孔中地震計を試作し、製品化に向けた性能評価を開始いたしました。本装置は、微小地震の観測、地震発生機構の解明に役立つデータの収集が可能なため、地震、火山観測を行っている研究機関への販売を予定しております。

応用計測サービス株式会社では、全自動孔内載荷試験装置AUTO ELASTを開発いたしました。従来のエラストメーターは、高圧ハンドポンプを用いて手動で加圧制御を行っておりました。それに対して、本装置は、平成26年に開発したAUTO LLT2のノウハウを生かし、最大圧力20Mpaまで加圧することができ、応力制御はもちろん、タッチパネル操作で簡単に繰り返し載荷ができる高精度自動計測装置であります。平成27年8月に販売とレンタルを開始いたしました。

 

(3) 計測機器事業(海外)

①  地震観測・監視装置

KINEMETRICS,INC.(米国)は、地震観測機器の専門メーカーとして、地震計や地震観測システムの開発・製造・販売を行っております。広帯域小型地震計MBBを開発し、平成27年12月から販売を開始いたしました。また、地震観測システムを土台としたソリューションの提供へと事業を拡大させるため、緊急地震速報システム等の開発も進めております。

②  物理探査装置

GEOMETRICS,INC.(米国)は、弾性波探査装置、磁気探査装置及び電磁探査装置の開発・製造・販売を行っております。当連結会計年度は、陸域及び浅海域での不発弾探査市場において大きな需要が期待されることから、新型電磁法探査装置Metal Mapperを開発いたしました。また、従来製品に比べて小型かつ省電力なセシウム磁力計MFAMの開発を進めており、システムインテグレーター向けに評価キットの販売を開始いたしました。

GEOPHYSICAL SURVEY SYSTEMS,INC.(米国)は、地下レーダー探査装置において世界トップの市場シェアを持っております。人命探査レーダーLife Locater3の上位機種としてLife Locater4を発売いたしました。現在、コンクリート検査市場を対象としたStractureScan Miniの後継機であるStractureScan Mini XTと埋設管市場を対象としたUtilityScanの後継機であるUtilityScan HSの開発も進めております。

ROBERTSON GEOLOGGING LTD.(英国)は、ボーリング孔を利用した検層機の開発・製造・販売を行っております。当連結会計年度は、検層業界の世界的な潮流であるメモリ内蔵型検層機に対応するため、メモリ内蔵型自然放射能検層機を開発いたしました。また、次世代型検層システムとして、ネットワーク機能等を有した新型コントローラーMicrologgerの開発を進めております。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループにおける財政状態及び経営成績の分析は、次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

当社は、この連結財務諸表の作成にあたって、有価証券の減損、たな卸資産の評価、減価償却資産の耐用年数の設定、退職給付債務及び年金資産の認識、繰延税金資産の計上、偶発債務の認識等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っております。当社の経営陣は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的だと考えられる様々な要因に基づき、損益又は資産の状況に影響を与える見積り及び判断を行い、それらに対して継続して評価を行っております。また、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度の当社グループの経営成績の概要は「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりでありますが、そのポイントは主に次のとおりであります。

①  売上高

売上高は、国内の公共投資が前年水準で推移する中、震災特需の終焉により、従来からの建設・開発型の事業が減少しましたが、国内において防災・減災分野、エネルギー分野が伸長し、売上高は492億3千万円(前年同期比101.2%)と前連結会計年度から5億9千6百万円増加いたしました。

セグメント別の売上の特徴としては、国内市場を主体とする調査・コンサルティング事業が371億6百万円(同100.1%)と1千8百万円増加し、計測機器事業(国内)が42億1千7百万円(同116.9%)と6億1千万円増加しております。

一方、計測機器事業(海外)は、北米の企業を主体としており、外部環境が厳しい中で、円安の影響により、売上高は、79億5百万円(同99.6%)と3千3百万円の減少にとどまりりました。

②  売上総利益

売上総利益は、148億8千8百万円(前年同期比96.3%)と前連結会計年度から5億7千7百万円減少いたしました。これは、売上高は増加したものの、人件費の増加に加え、ドル高ユーロ安による米国子会社の価格競争力の低下に伴い、売上原価率が悪化したことなどによります。

③  販売費及び一般管理費、営業利益

販売費及び一般管理費は、人件費と研究開発費の増額により、127億円(前年同期比112.8%)と前連結会計年度から14億4千5百万円増加いたしました。売上原価の悪化もあり、営業利益は、21億8千8百万円(前年同期比52.0%)と前連結会計年度から20億2千2百万円減少し、売上高営業利益率は4.4%となり、前連結会計年度から4.3ポイント減少いたしました。

④  営業外損益、経常利益

営業外損益は、3億4千6百万円と前連結会計年度から9千2百万円減少いたしました。この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ21億1千5百万円減少し、25億3千4百万円となりました。

⑤  特別損益、税金等調整前当期純利益

特別損益は、特別利益が1億4千3百万円と前連結会計年度から4千4百万円減少いたしました。特別損失は発生がなく、前連結会計年度から4千万円減少いたしました。この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ21億1千9百万円減少し、26億7千7百万円となりました。

⑥  法人税等(法人税等調整額を含む)、少数株主利益、当期純利益

当連結会計年度における税金費用は、3億4千8百万円と前連結会計年度に比べ8億7千8百万円減少いたしました。これは、主として海外事業における税金の還付が9億4千1百万円あったことによります。また、当連結会計年度の少数株主損失は3千1百万円(前年同期は1千9百万円の利益)となりました。この結果、当期純利益は23億6千1百万円となり、前連結会計年度に比べ11億8千9百万円減少いたしました。

 

(3) 財政状態の分析

①  資産・負債及び純資産の状況

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ32億5千万円増加し、836億1千7百万円となりました。 

流動資産は、前連結会計年度末と比べ28億4千3百万円増加し、565億3千4百万円となりました。これは主として、前連結会計年度末に比べ完成業務未収入金が20億8千2百万円増加したこと、及びリース債権及びリース投資資産が5億3千6百万円増加したことによります。 

固定資産は、前連結会計年度末に比べ4億7百万円増加し、270億8千3百万円となりました。これは主として、米国子会社における建物の取得などで有形固定資産が3億7百万円増加した他、無形固定資産が1億円増加したことによります。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ8千万円増加し、147億7百万円となりました。これは主として、流動負債が2千8百万円増加したこと、及び固定負債が5千2百万円増加したことによります。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ31億7千万円増加し、689億1千万円となりました。これは主として、当期純利益を23億6千1百万円計上したことにより利益剰余金が増加し、株主資本が15億8千万円増加したこと、及び円安の影響により為替換算調整勘定が14億4千7百万円増加したことによります。 

この結果、自己資本比率は81.9%となりました。

②  キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「第2  事業の状況  1  業績等の概要  (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2  事業の状況  4  事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(5) 経営戦略の現状と見通し

当社は、当社グループが2020年に向けて目指すべき「応用地質グループ長期経営ビジョンOYO2020」を策定しており、この長期ビジョンを踏まえて、2010年からスタートした中期経営計画OYO Hop10(2010年~2013年)が終了し、中期経営計画OYO Step14(2014年~2017年)が2014年から始まりました。

 

①  基本方針・基本戦略

2013年で終了した中期経営計画OYO Hop10は、国内の調査・コンサルティング事業を中心として、「地域拠点戦略」から「事業展開戦略」への転換を進めて参りました。その結果、OYO Hop10の最終年である2013年では、目標として定めた売上高430億円、売上高営業利益率5.0%を大幅に超える業績を達成いたしました。

また、前連結会計年度から始まった中期経営計画OYO Step14は、長期経営ビジョンの第3期の展開段階であり、OYO Hop10で構築した土台をベースとして、様々な試行結果を事業として展開する期間と位置付けております。例えば、OYO Step14では、OYO Hop10の中で事業化として選定した情報サービス事業、循環型廃棄物事業、海洋事業などを積極的に展開することを計画しております。

 

②  数値目標

当社は、中期経営計画OYO Step14において、最終年度である2017年度(平成29年度)の業績目標を、過去最高水準の事業規模を目指し、連結売上高585億円、売上高営業利益率10%(連結営業利益58.5億円)、売上高海外比率30%、総資産経常利益率8%としております。

 

 

(6) 経営者の問題認識と今後の方針について

当社グループが今後持続的に成長するためには、当社グループの事業で社会に貢献することが重要であると考えております。具体期には、「製品・サービス」「雇用」「企業活動」の3つの社会的責任と社会貢献を基本とした企業活動を徹底することであります。すなわち、確かな品質の製品・サービスで社会や顧客の課題を解決し、従業員の雇用を継続するとともに安定した生活を保障し、企業活動として計画を達成し納税と株主還元等を確実に行うことが不可欠と考えております。

また、現中期経営計画OYO Step14では、応用地質グループの持続的な成長に向けて、OYO Hop10の成果を活用して事業を拡大するとともに、事業を支える経営基盤の強化に取組む方針でありますが、当社を取り巻く環境は大きく変化しており、これらの変化に対応することが必要であると考えております。

OYO Step14の2年目の2015年は、海外では中国・新興国の経済成長鈍化、原油・資源価格下落、中東地区の政情不安、米国経済の回復など、国内では、震災特需の終焉、社会インフラの老朽化と自然災害の増加、地盤関連の瑕疵問題の発生など、社会情勢が大きく引き続き変化しております。また、当社グループを取り巻く市場環境も、支援・エネルギー市場の低迷、ドル高ユーロ安、公共建設投資の抑制と多様化など、大きく変化しており、当連結会計年度の業績に影響が表れています。

 これらの外部環境の動向を踏まえ、今後の対処すべき課題とその対応方針を、下記のように整理しております。

a.予算が増加が抑制され多様化する公共投資分野における成長分野の拡大

 国内公共事業における成長分野として、維持管理分野をはじめとして、防災・減災分野、地球環境分野、福島地区の復興事業等を想定しており、これら成長分野に差別化商品・サービスと経営資源を投入します。

b.地盤情報サービスを活用した国内事業の拡大

 マンション傾動等の地盤に係る瑕疵問題の発生、建設事業におけるICT技術を活用した効率化を目指すシステムの導入など、地盤の可視化や三次元情報に対する社会ニーズが高まりつつあることから、上記成長分野を中心に、三次元地盤情報技術などを組合せた商品・サービスの提供により、公共事業に依存しないように国内事業を拡大します。

c.外部環境の厳しい海外事業の改善と事業領域の拡大

 資源・エネルギー市場の低迷やドル高ユーロ安などの影響により、計測機器事業を中心とする海外事業では、経営体制の強化とコスト削減に取組むとともに、従来市場における競争力を高める後継機の開発と事業領域を拡大する新製品の開発を継続し、2016年から2017年に掛けて、これら新製品を市場に投入します。

d.社会変化に伴う事業リスク対策の強化

 持続可能な企業活動を目指して、成果品の品質管理を継続的強化、労働環境の継続的改善に加え、ワークライフバランスの向上を目指し、企業の社会的責任を推進する活動を強化します。

e.企業価値向上を目指した資本効率の改善

 資本政策の基本方針を定め、利益率及び資産効率の向上並びに適切な株主還元を通じて、中長期的な企業価値向上と株主利益の拡大に努めます。特に、株主還元に関しては、財務状況や市場環境等を踏まえて、機動的な自己株式の取得及び消却を検討します。

これらの事業環境の動向を踏まえ、現状の対処すべき課題と今後の方針を整理しておりますが、その内容は、事業の状況「対処すべき課題」に記載したとおりであります。