(1)業績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、政府・日銀の経済対策・金融政策を背景として、雇用の改善が続くなかで緩やかな回復基調にあります。他方、中国をはじめとする新興国経済の成長鈍化や英国の欧州連合(EU)離脱決定の影響などのリスク要因を抱え、為替及び株価の不安定な動きもあって、景気の先行きには不透明感が広がっております。
当業界においては、「教育再生」が我が国の最重要課題の一つとして位置づけられ、国民の関心も高まるなか、大学入試制度の抜本的な改革や、グローバル化に対応した英語教育の見直し、ICTを活用した教育手法の開発など、具体的な議論が始まっております。必要とされる教育内容や質の変化に応じて、民間教育が担うべき役割や責務は、公教育との連携を含めたますます大きなものになっております。また一方で、各企業は少子化による市場縮小に加え、生徒、保護者が求める教育サービス水準の更なる高まりと厳しい選別にも直面しており、企業間競争は激しさを増しております。
このような環境の下、当社グループは、人財育成企業として、「独立自尊の社会・世界に貢献する人財の育成」という教育理念をグループ全体が共有し、その実現に取り組んでおります。そのため、「心・知・体」の教育を総合的に行える体制の構築を目指し、高校生部門(東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等)、小・中学生部門(四谷大塚等)、スイミングスクール部門(イトマンスイミングスクール)を中心に、各部門が提供するコンテンツの充実や教育指導方法の深化、受講環境の整備などを進めてまいりました。教育を取り巻く近年の環境変化に対し積極的に対応するとともに、当社の教育理念を具体的な形とする取組みとして、引き続き小学生から高校生までを対象とした「全国統一テスト」の拡充を図るほか、イトマンスイミングスクールでは、2016年5月に日本初のオリンピック仕様公認競技用プール「AQiT(アキット)」を、世界で活躍できる選手育成の拠点として開設いたしました。
こうしたなか、当第1四半期連結累計期間の営業収益は、東京大学をはじめとする難関大学への高い合格実績を背景に概ね期初計画に沿って推移し、8,147百万円(前年同期比1.0%減)となりました。
費用面では、校舎現場の指導力強化や教務力充実など、引き続き学力向上に焦点を絞った施策を進めると同時に、各部門において業務改善、効率化に取り組みました。また、学習環境の変化を踏まえコンテンツの開発や、校舎環境の整備など、将来に向けた取り組みも積極的に進めたため、費用全体では対前年同期492百万円の増加となる9,472百万円(前年同期比5.5%増)となりました。
この結果、営業損失1,324百万円(対前年同期578百万円の損失増加)、経常損失1,619百万円(対前年同期851百万円の損失増加)、親会社株主に帰属する四半期純損失1,347百万円(対前年同期734百万円の損失増加)となりました。
当社グループでは営業収益の計上が生徒募集期に当たる第3、第4四半期に集中し、第1四半期から第2四半期にかけては、費用計上が先行する傾向があります。
(セグメント別の状況)
当第1四半期連結累計期間における各セグメントの業績は次のとおりです。
なお、セグメント利益(又は損失)は四半期連結損益計算書の営業損失に調整額を加えたものであります。
①高校生部門
当部門は、東進ハイスクール、東進衛星予備校、早稲田塾等で、主に高校生を対象とした教育事業を行っております。当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は4,717百万円(前年同期比3.7%減)、セグメント損失は338百万円(前年同期は248百万円の利益)となりました。
②小・中学生部門
当部門は、四谷大塚、東進四国、東進育英舎等で、主に小学生、中学生を対象とした教育事業を行っております。当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は1,398百万円(前年同期比2.8%増)、セグメント損失は298百万円(前年同期は313百万円の損失)となりました。
③スイミングスクール部門
当部門は、イトマンスイミングスクールとして、主に水泳教室、フィットネスクラブの運営を行っております。当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は1,748百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント利益は133百万円(前年同期比45.2%減)となりました。
④ビジネススクール部門
当部門は、東進ビジネススクール等で、主に大学生、社会人を対象とした教育事業を行っております。当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は152百万円(前年同期比9.9%減)、セグメント損失は6百万円(前年同期は21百万円の損失)となりました。
⑤その他部門
その他部門は、出版事業部門、こども英語塾部門、国際事業部門を含んでおります。当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は416百万円(前年同期比4.8%増)、セグメント利益は71百万円(前年同期比523.6%増)となりました。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間における財政状態は、前連結会計年度末に比べ総資産が4,010百万円減少し、62,518百万円に、純資産が3,081百万円減少して、13,148百万円となっております。総資産の異動は、流動資産の減少4,896百万円および固定資産の増加886百万円が主な要因であります。流動資産の減少は、生徒募集期に発生した売掛金が当第1四半期連結会計期間中、順調に回収された一方で、配当金や法人税等の支払などがあり、現金及び預金が4,978百万円、売掛金が1,121百万円それぞれ減少したことによるものであります。また、固定資産の増加は、有形固定資産がイトマンスイミングスクールの競技用施設AQiTの開設などにより943百万円増加したことによるものであります。
純資産の減少は、配当金1,229百万円、自己株式の取得348百万円および親会社株主に帰属する四半期純損失1,347百万円等によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。