文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社が判断したものであります。
当社グループは、1955年に岐阜県岐阜市で貸布団業から事業を開始し、その後、病院向けのリネンサプライやホテルリネンサプライ、マットやモップなどのレンタルを行うリースキン、介護ベッドや車いすといった介護用品レンタル事業など、廃棄物の抑制を図る「レンタル」というビジネスモデルを通じて、循環型社会の実現やSDGsが目指す持続可能な社会の実現の一助となるべく事業活動を行ってまいりました。
また、「清潔と健康」をテーマに、事業の選択と集中を継続的に実施し、レンタルを中心としたビジネスに加えて、現在では病院清掃や病院給食、そして基幹病院の門前での調剤薬局の展開や太陽光発電など、「医療」「介護」「環境」の3つの分野において、それぞれの事業領域における社会課題の解決に貢献する企業グループとして、成長を目指しております。
引き続き、お客様をはじめとするさまざまなステークホルダーから信頼され、必要とされる企業となるべく企業価値の向上に努めるとともに、この「医療」「介護」「環境」分野における事業活動を通じ、持続的な社会の実現に貢献してまいります。
以上のような経営の目指すべき方針のもと、当社グループは2020年よりトーカイグループが中長期にありたい姿として以下の「トーカイグループ 3つの宣言」を掲げております。
なお、当社は2022年5月に、この「トーカイグループ 3つの宣言」を当社グループの「サステナビリティ基本方針」として改めて制定しております。
(2) 中期経営計画
当社は、経営方針に掲げるトーカイグループが中長期にありたい姿「トーカイグループ 3つの宣言」の実現に向けて、2025年3月期を最終年度とする中期経営計画「Challenge for the new stage!」(2021年5月17日公表)を策定いたしました。本中期経営計画においては、「続ける」「変える」「創る」の3つの基本方針に沿った各種施策を実行することを通じて、持続的な成長を実現できる新たなステージを目指してまいります。なお、本中期経営計画の基本方針及び事業戦略は、以下のとおりです。
<基本方針>
① 社会の要請やお客様のニーズに応えるために「続ける」
・循環型社会に資する「レンタル事業モデル」
・医療及び介護の社会インフラを支えるサービスの安定供給
・既存のコア事業の強化及び地域シェアの向上
・お客様本位のサービス提供とさらなる専門性の追求
・差別化の要となる「人的資本」の強化
② 経営環境の変化に対応し、さらなる成長につなげるために「変える」
・ニューノーマル時代における個人、組織の新しい働き方の整備
・DXの推進による業務効率化及び生産性向上
・プライム市場にふさわしいコーポレートガバナンス
・経営人材育成と若い世代の積極登用
・多様性を重視した経営
③ 次世代につながる新たな価値を生み出すために「創る」
・ヘルスケア分野における新たな事業やサービスの開発
・DXの推進による新しいビジネスモデルの創出
・グループの経営資源の有機的な結合による新たな事業価値の創出
・成長に資する投資分野の発掘と機動的な投資実行
・働きがいや誇りを持って働き続けることができる企業風土
<事業戦略>
① 健康生活サービス
当社グループの事業基盤の根幹である医療機関・介護福祉施設との信頼関係をより一層深耕させるべく、病院関連事業においては、リネンサプライを中心とする既存の医療周辺サービスを安定的かつ高品質に提供できるよう体制を強化するとともに、戦略商品である「入院セット」「ネクサージ」の高付加価値化による他社との差別化や新たな基幹アイテムの創出、デジタル化による業務改善に取り組んでまいります。
シルバー事業においては、今後の当社グループの成長をけん引する主要事業として経営資源を集中させ、物流改革やデジタル化の推進によりサービス提供のスピードを高めていくとともに、専門性の高い人材を育成していくことで、日本一の福祉用具貸与事業者としての地位を確立することを目指します。引き続き地域に根差した営業展開に努め、特に高齢者人口の増加が見込まれる都市部においてシェア№1となるべく、M&Aにも積極的に取り組んでまいります。
また、健康生活サービス全般において、在宅をはじめとしたヘルスケア分野における社会課題の解決につながる新たなサービスの開発に引き続き注力してまいります。
② 調剤サービス
基幹病院の門前を中心に展開するたんぽぽ薬局株式会社においては、市場の競争環境が激化するなか、各店舗が地域で一番のかかりつけ薬局になるための取り組みをより一層推進し、在宅を中心とした地域医療・福祉を担う多職種との連携をはじめ、調剤薬局に求められる社会的な役割と機能の追求に努めてまいります。敷地内薬局や医療モール内薬局、在宅特化型店舗など、バランスの取れた薬局形態の確立を目指すとともに、基幹病院の処方箋対応を通じてこれまで蓄積してきた高度薬学管理のノウハウを活かし、高い専門性をもって地域の皆様の健康維持・増進をサポートする薬局を目指します。
また、DXを通じた業務改革や患者様の利便性向上に寄与する取り組みの推進により、経営基盤の強化に努めてまいります。
③ 環境サービス
社会的な衛生管理ニーズの高まりに応える商品やサービスの提供を通じて、「衛生管理のプロ」としての強みにさらに磨きをかけ、中期的な成長を持続できる事業構造への変革を推進します。
リースキン事業においては、近年注力するトイレ周り商品の拡販を中心に、衛生管理ニーズに応える新たな商品分野の開発に積極的に取り組み、従来のダストコントロール商品に依存しない新たなリースキンブランドイメージの確立を目指します。
中期経営計画「Challenge for the new stage!」において、2025年3月期の連結数値目標として、売上高1,400億円、営業利益95億円を掲げ、その達成に向けて努めてまいります。
新型コロナウイルス感染症の終息時期は未だ見通せないものの、ワクチン接種の進展等を背景に社会経済活動の正常化に向けた動きが加速する一方、年明け以降に顕在化した地政学リスクに起因する資源高や円安の進行等により、景気の先行きは不透明な状況で推移することが予想されます。
このような経営環境のなか、当社グループは、基幹事業であるレンタルビジネスへの積極的な経営資源の投下、地域の皆様から選ばれる調剤薬局づくり、感染防止など衛生管理意識の高まりに応えるサービスの提案強化などに取り組むことで、さらなる事業拡大及び収益確保に努めてまいります。
中期経営計画の2年目を迎える2023年3月期においては、各種コストの高騰による利益面への影響が見込まれますが、こうした経営環境下であるからこそ、あらゆる業務において生産性向上に資する取り組みを一層推進させるとともに、事業拡大に必要な工場投資やレンタル資材投下をはじめ、DXやシステム分野、人的資本にも積極的かつ戦略的な投資を実行していくことで、中長期的な成長につなげてまいります。その一つとして、リネンサプライと介護用品レンタルを中心とした新たな生産拠点となる、関東地方の基幹工場の建設に着工いたします。また、重要な施策の一つと位置付けるDXについては、今後の取り組みの方向性を明らかにするため、2022年5月に「トーカイグループDX中期戦略」を策定いたしました。従業員一人ひとりが主体的にデジタルを活用し、全社をあげてDXを推進していくことで、今後の加速度的な成長と中期経営計画の実現につなげられるよう努めてまいります。
また、2022年4月に実施された東証の新市場区分の見直しに伴い、当社は「プライム市場」へ移行いたしました。多岐にわたる経営課題への対応が求められるなか、サステナビリティ経営の推進により当社グループの持続的な成長を実現するとともに、社会の持続的な発展に貢献することは、プライム上場企業としての重大な責務であると認識しております。こうした社会的要請にしっかりと応えていくべく、当社は2022年5月にサステナビリティ基本方針を制定するとともに、新たにサステナビリティ委員会を設置いたしました。引き続き、事業活動を通じて持続可能な社会の実現、そしてSDGsの達成に貢献できるよう、各種取り組みを加速させてまいります。
なお、2023年3月期につきましては、売上高130,307百万円、営業利益7,782百万円を目標としております。
(参考:連結数値目標)
当社グループは、当社グループに直接または間接に経済的損失をもたらす可能性、当社グループの事業の継続を中断・停止させる可能性、当社グループの信用を毀損しブランドイメージを失墜させる可能性など、リスクを「企業活動を脅かす潜在的事象」と定義し、継続的な管理・実践を行うことにより、リスクの発生防止、並びに発生時の会社損失の最小化に努めております。
当社グループでは、リスク管理にかかわる課題・対応策を協議する組織として、代表取締役社長を委員長とし、取締役(社外取締役を除く)、執行役員及び主要な子会社の役員で構成されるリスク管理委員会を設置しております。リスク管理委員会では、毎期、経営を取り巻く各種リスクの中から、特に重要性が高いリスクについて、「リスクの特定」(顕在化している、もしくは、潜在的なリスクの把握)、「リスクの評価」(リスクの大きさ・程度を定量化)、「リスクの抑制」(受容・移転・低減・回避等)の観点から審議を行い、優先的に取り組むべきリスクを重点管理項目としております。これらリスク管理委員会で審議した重点管理項目は、取締役会において承認が行われ、各事業では、重点管理項目に基づき、リスクの抑制に取り組んでおります。
2023年3月期の重点管理項目に関する取締役会での審議におきましては、引き続き新型コロナウイルス感染症に起因するリスクの把握に努めたほか、中長期的に影響を受ける可能性のあるリスクや当社グループ内で共通するリスクについてもグループ横断的な対応状況の確認が行われ、体制強化に努めております。
なお、重点管理項目の進捗・達成状況等については、期中・期末に評価を実施し、リスク管理委員会、取締役会にて確認を行っているほか、監査・モニタリング部門である内部監査室と情報共有を行い、継続的なリスクの把握・抑制に取り組んでおります。
当社グループの経営成績及び財政状態は、今後起こりうるさまざまな事象により影響を受ける可能性があります。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主要なリスクには、「社会保障制度の改定等によるリスク」、「従業員確保に関するリスク」があり、以下にリスクの概要等について記載しております。
文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであり、国内外の経済情勢等の影響を受ける可能性があり、将来に渡るリスクすべてを網羅したものではありません。また、リスクへの対応策につきましても、リスクの発生防止を確約するものではありません。
なお、当事業年度におきましても、新型コロナウイルス感染症の影響が継続し、世界的な移動制限によるインバウンドの減少、緊急事態宣言等に基づく企業の出張自粛等により、ホテルの稼働率が低下し、ホテルリネンサプライの需要減退がみられます。
今後も当社グループの一部事業においてこのような影響を受ける可能性がある一方、複数事業を展開する強みを活かし、影響の軽減に努めております。加えて、新型コロナウイルス感染症流行下においては、特に医療・介護分野で安定したサービスの供給が求められております。当社グループは、継続的なサービスの提供を通じて、社会生活を下支えするとともに、公衆衛生や院内感染防止の重要性が再認識される中、環境表面殺菌システムの提案等、新たなニーズに対応することで、今まで以上に事業活動を通じて社会に貢献してまいります。上記の通り、新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響は一部みられるものの、その影響を最小限とすべく取り組んでおります。
(1)社会保障制度の改定等によるリスク
我が国においては、他国に例を見ないスピードで進行する高齢化を背景として、医療・介護費の抑制が喫緊の課題となる中、法改正等により社会保障制度に大きな変更があった場合、ヘルスケア業界で主力事業を展開する当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
シルバー事業においては、3年に1度実施される介護保険法の改正等により、当社が提供する福祉用具貸与等のサービス内容や保険適用範囲の見直しが図られることで、当事業の収益に影響を及ぼす可能性があります。
調剤薬局事業においては、その収益のほとんどを保険調剤売上が占めております。そのため、2年に1度の診療報酬改定及び毎年の薬価改定等の内容によっては、当社調剤薬局事業の収益構造に大きな変化をもたらし、当社グループの経営状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、リネンサプライサービスの提供などを中心とする病院関連事業のほか、給食事業、清掃事業など、当社グループは医療機関や介護福祉施設等からさまざまな業務を受託しております。これら事業においては、社会保障制度の改定等により、当社グループの顧客である医療機関等の経営状況が変化することで、受託業務の内容や契約条件の見直しなど間接的な影響を受ける可能性があります。
これら社会保障制度の改定等については、関係省庁、各種業界団体等からの情報収集に努め、事業環境の変化に適切に対応していくとともに、「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中期経営計画」に記載のとおり、事業戦略に定めた事項を実行していくことで、経営への影響の極小化に努めてまいります。
(2)人材確保に関するリスク
当社グループでは、医療機関や介護福祉施設等、高度な衛生管理が求められる場所を中心に各種事業を展開しており、衛生管理のプロとして、また、調剤薬局においては薬学の専門家として、その専門的な知識や経験を活かし、お客様にとって安心かつ安全なサービスの提供を心がけております。
当社グループの事業の多くは、「人を介したサービス・商品の提供」を通じて医療・介護の現場を支えております。これらのサービスが当社グループの強みである一方、医療・介護の現場を支える事業を維持・継続していくためには、労働力不足がますます深刻化していく状況下においても、人材を十分に確保していく必要があります。現業のサービス提供に必要な人材を確保できなかった場合、主要事業における機会損失が発生する恐れがあるほか、人材確保のための各種待遇改善等に伴う労務費が増加するなど、業績等に影響を及ぼす可能性があります。
このような状況の中、当社グループでは「第2事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中期経営計画及び (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に基づき、多様な人材が活躍できる労働環境・働き方の整備、積極的な採用活動、専門性を高める人材育成・教育に注力することで、より高品質なサービス提供を可能にする「人的資本」の強化に努めてまいります。
また一方で、システム投資やDXの推進等により業務効率化や生産性向上を継続的に図ることで、労働力不足といわれる環境下にあっても、攻めの企業活動を推進できるように取り組んでまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度(2021年4月1日~2022年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の断続的な拡大が引き続き社会や人々の生活にさまざまな変化をもたらしているほか、当期末にかけては燃料や原材料価格の高騰などの影響が顕在化してきており、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
「清潔と健康」に関わる幅広い事業を展開する当社グループにおいては、従業員やその家族の感染症罹患防止・安全確保に最大限配慮するとともに、サービス提供時の徹底した感染防止対策を継続することで、人々の生活に欠かすことのできない医療や介護分野のサービスを安定的に供給するという社会的責任を果たせるよう努めてまいりました。
また、SDGs(持続的な開発目標)などで示される持続的な社会の実現に向けては、企業の果たすべき役割が年々大きくなっております。当社は、創業以来、「レンタル」のビジネスモデルを通じて、廃棄物の削減や循環型社会の実現に努めており、当期のレンタル売上は470億円を超える規模となりました。今後も、そのレンタルビジネスを中心に、「医療」「介護」「環境」分野の社会課題の解決に寄与していくことで、SDGs理念の具現化に取り組んでまいります。
当期につきましては、コロナ禍で病院・施設等においてご家族等との面会が制限されるなか、安心して入院・入居いただけるよう入院セットの提供に力を入れるとともに、感染者数増加時に首都圏等に開設された酸素ステーションへのベッドや寝具類の提供、感染者の受け入れ病床における清掃業務の受託、たんぽぽ薬局での社会福祉協議会や地域包括支援センター等の地域団体と連携した健康イベントの開催や店舗内での健康相談の実施など、事業を通じた「医療」「介護」分野での社会貢献を積極的に行っております。
なお、当社グループは、2021年5月に中期経営計画「Challenge for the new stage!」を公表いたしました。2025年3月期の数値目標として掲げる売上高1,400億円、営業利益95億円の達成に向け、また、持続的な成長を実現できる新たなステージを目指し、「続ける」「変える」「創る」の3つの基本方針に沿った施策を推進しております。
① 前期比分析
売上高につきましては、主力事業である病院関連事業、シルバー事業、調剤薬局事業が好調に推移したことに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける寝具・リネンサプライ事業、クリーニング設備製造事業、リースキン事業につきましても徐々に回復がみられ、前年同期比増収となりました。
利益面につきましては、事業拡大のための費用の増加はあるものの、好調に推移した事業の利益貢献により、営業利益が前年同期比増益となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高123,484百万円(前年同期比5,475百万円増、4.6%増)、営業利益8,252百万円(前年同期比957百万円増、13.1%増)、経常利益8,878百万円(前年同期比827百万円増、10.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,806百万円(前年同期比324百万円増、5.9%増)と前年同期比増収増益となりました。売上・利益ともに、新型コロナウイルス感染拡大前の2020年3月期を上回り、売上高、営業利益、経常利益につきましては、過去最高を更新いたしました。
(単位:百万円)
(注) 調整額は、主に事業セグメントに帰属しない一般管理費及びセグメント間取引消去であります。
新型コロナウイルスの感染対策が引き続き求められるなか、シルバー事業では在宅介護需要の高まりを受けて介護用品レンタルが好調に推移しました。病院関連事業においては、入院患者や入居者への面会が制限されていたこともあり「入院セット」が好調に推移しました。また、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける寝具・リネンサプライ事業及びクリーニング設備製造事業につきましても、コロナ以前には至っていないものの徐々に回復し、当セグメントは前年同期比増収となりました。利益面につきましては、事業拡大のための人件費の増加、レンタル資材費の増加はあるものの、売上増加に伴う利益増等により前年同期比増益となりました。
(参考:主な指標等)
・病院関連事業
入院セット売上高の推移 ネクサージ売上高の推移

・シルバー事業
介護用品直販レンタル売上の推移

※出所:厚生労働省「介護給付費等実態統計」
当期11店舗の出店、4店舗の閉店により、145店舗の事業展開となりました。
前期に出店した7店舗を含む新店効果に加え、受診控えによる処方患者数減少から若干の回復の傾向が見られ処方箋枚数が増加したこと、また、地域に密着したかかりつけ機能の強化等により技術料単価が上昇したことから、前年同期比増収増益となりました。
(参考:主な指標等)
処方箋枚数・単価の推移

c.環境サービス
感染症対策需要により病院清掃を中心としたビル清掃管理事業が堅調に推移したことに加え、飲食店等取引先の業況悪化による影響を受けるリースキン事業においてもトイレ周り商材に重点を置いた営業活動の推進及び一部需要の回復により、前年同期比増収となりました。利益面につきましては、売上増加に伴う利益増に加え、ビル清掃管理事業の収益性が向上したことにより、前年同期比増益となりました。
(参考:主な指標等)
トイレ周り商品の売上推移 病院清掃の売上推移

② 数値目標(計画)比分析
当連結会計年度につきましては、売上高123,160百万円、営業利益7,732百万円を数値目標として掲げ、その達成に向けて取り組んでまいりました。
売上高につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける事業の回復が計画に対し若干遅れているものの、病院関連事業、シルバー事業、調剤薬局事業が好調に推移したことから、計画比323百万円増(0.3%増)の123,484百万円となりました。
営業利益につきましては、シルバー事業において、積極的に事業拡大に取り組んだ結果、レンタル資材費、人件費等が増加したものの、好調に推移した事業の利益貢献に加え、コスト低減に努めた結果、計画比519百万円増(6.7%増)の8,252百万円となりました。
(単位:百万円)
(注) 調整額は、主に事業セグメントに帰属しない一般管理費及びセグメント間取引消去であります。
病院関連事業、シルバー事業が好調に推移した一方、寝具・リネンサプライ事業及びクリーニング設備製造事業への新型コロナウイルス感染拡大の影響は続き、売上高はほぼ計画どおりとなりました。利益面につきましては、シルバー事業における事業拡大に伴うレンタル資材費、人件費の増加等があるものの、好調に推移した事業の利益貢献に加え、コスト低減に努めた結果、計画比増益となりました。
長期処方及び高額な医薬品の取扱高が増加したことから処方箋単価が上昇し、計画比増収となりました。利益面につきましては、計画比増収に伴う利益増はあるものの、出店に伴う費用増加等により、営業利益はほぼ計画どおりとなりました。
病院清掃事業が堅調に推移したものの、リースキン事業への新型コロナウイルス感染拡大の影響は続き、売上高はほぼ計画どおりとなりました。利益面につきましては、清掃事業の計画比増収に伴う利益増に加え、計画以上に収益性が向上したことから、計画比増益となりました。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末の102,180百万円から3,719百万円増加し、105,900百万円となりました。これは、主に棚卸資産が1,010百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が1,059百万円、投資有価証券が849百万円、現金及び預金が646百万円、差入保証金(投資その他の資産「その他」)が615百万円、並びにリース資産が432百万円増加したことが主な要因となっております。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末の28,302百万円から78百万円増加し、28,381百万円となりました。これは、主に短期借入金が177百万円、長期借入金が147百万円、繰延税金負債が201百万円減少したものの、未払法人税等が394百万円、未払金が304百万円増加したことが主な要因となっております。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末の73,878百万円から3,640百万円増加し、77,519百万円となりました。これは、主に自己株式の取得による減少824百万円、配当金の支払いによる減少1,203百万円、並びにその他有価証券評価差額金の減少222百万円あったものの、親会社株主に帰属する当期純利益5,806百万円を計上したことが主な要因となっております。
この結果、自己資本比率は72.7%(前連結会計年度末比0.9%増)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ521百万円(1.5%)増加し、当連結会計年度末には35,508百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
当連結会計年度における営業活動により得られた資金は、10,133百万円(前年同期比903百万円増、9.8%増)となり、過去最高を更新いたしました。
この主な要因は、税金等調整前当期純利益8,647百万円、減価償却費3,863百万円、棚卸資産の減少1,010百万円による資金増加要因が、売上債権の増加1,022百万円、法人税等の支払2,603百万円による資金減少要因を上回ったことによるものであります。
当連結会計年度における投資活動により支出した資金は、6,738百万円(前年同期比2,542百万円増、60.6%増)となりました。
この主な要因は、有形固定資産の取得3,643百万円、無形固定資産の取得500百万円、投資有価証券の取得1,601百万円によるものであります。
当連結会計年度における財務活動により支出した資金は、2,897百万円(前年同期比923百万円増、46.8%増)となりました。
この主な要因は、長期借入金の返済514百万円、自己株式の取得824百万円、配当金の支払1,203百万円によるものであります。
(4) 資本の財源及び資金の流動性について
① 資本の財源
当社グループは、当連結会計年度末において3,398百万円の有利子負債残高があります。財政基盤の強化については収益力及び資産効率の向上によることを基本としております。
② 資金の流動性管理
当社グループの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末の34,987百万円に比べて521百万円増加し、当連結会計年度末には35,508百万円となりました。
資金の流動性については、事業規模に応じた現金及び現金同等物の適正額を維持することとしております。また、グループ内の資金効率を高めるため、余資は当社に集中し、不足するグループ会社に配分する制度を運用しております。
なお、キャッシュ・フローの関連数値は以下のとおりであります。
(5) 重要な会計方針及び見積り
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大に伴う事業への影響は「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループにおいて影響が見込まれるものの、ワクチン接種の進展等を背景に社会経済活動の正常化していくと仮定を置き、当連結会計年度末時点で入手可能な情報に基づき、会計上の見積りを行っております。
当社は、リースキン・エンタープライズ・チェーン(以下「L.E.C.」という。)のフランチャイザーとして地方本部及び代理店と伴に全国に跨る営業網を確立し、また、永続的な互助共栄の友好関係を保持し、併せて社会環境衛生向上の一端を担うために、地方本部及び代理店とフランチャイズ契約関係を形成しております。契約の概要は次のとおりです。
(注) 1 「L.E.C.」のフランチャイズ組織は、フランチャイザーである「本部」(当社)、サブフランチャイザーである「地方本部」、フランチャイジーである「代理店」の3層構造となっており、それぞれが独立した法人によって経営されております。「リースキン代理店契約書」は独立した法人である「地方本部」と「代理店」を当事者とする契約でありますが、当社は、「本部」機能を有するとともに、「地方本部」「代理店」への指導を目的として、地方本部機能・代理店機能も同時に有しているため、当社が「地方本部」として直接代理店と「リースキン代理店契約書」を締結する場合があります。なお、2022年3月31日現在における「L.E.C.」組織の地方本部数は49社、代理店数は901店となっております。
2 ロイヤリティの徴収はございません。
特記すべき事項はありません。