(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、景気回復基調が持続するなかスタートいたしました。また年度を通しても、企業の設備投資や個人消費こそ足踏み感があったものの、企業業績の回復を中心に雇用環境も好転を見せるなど、緩やかな景気回復局面が続きました。しかしながら、米国の利上げを契機に年度末以降、急速に進展した中国をはじめとする主要国の同時株安、原油安、また中国の景気減速懸念などが深刻さを増しており、政府や日銀は引き続き国内景気の持続的回復に積極姿勢を見せるものの、世界経済とともに国内につきましても景気の先行き不透明感が広まってきております。
当社グループが属する情報サービス産業につきましては、大手企業を中心としたIT関連投資積極化の流れのなか推移し、金融業界など大規模システム投資などの大口需要もあって、総じて人手不足の状況が続きました。労働需給のひっ迫から受注単価もやや持ちなおすなど、比較的好況な局面を迎え、堅調な需要が持続いたしました。
このような状況の中、当社グループは、業界の景況感の高まりを逃すことなく幅広い分野において受注を取込むこと、また並行して次代の収益源創出のため新事業への開発投資を確実に進めること、以上を実践し、当期業績予想の達成と次期以降の新事業の収益化を確かなものにしていくという当期目標に向け鋭意注力してまいりました。結果といたしましては、既存事業の受託開発においては、特定分野を除き各分野で受注増が果たせたものの、新事業につきましては十分な成果に至りませんでした。しかしながら、データベース構築などを含むM2M関連のソリューションや、無線通信技術をトータルで提供できるノウハウや技術、また世の中が求める医療関連のITサービスなど、現在展開しております7つの新事業は、今後もねばり強く推進してまいりたいと考えております。
売上高に関しましては、前連結会計年度にモバイルインフラ分野で受注した研究開発関連業務が大きく減少し、その減収を埋めるべく計画していたその他の分野での受注は、概ね好調であったものの、全てを埋める程の成果に至らず、前連結会計年度を下回りました。また、同様の理由にて期首予想も下回りました。その他の分野での受注拡大をもう一段進められなかった主要因は、人手不足の中、計画通りの外注調達が出来なかったこと等が挙げられます。
利益面に関しましては、連結営業利益は、主に、プロジェクト管理の強化による収益性改善をうけ利益率が向上した結果、前連結会計年度比増加いたしました。しかしながら、減収の影響により期首予想は下回りました。同経常利益は、同営業利益の増加等をうけ前連結会計年度比増加となり、また、株式公開費用などの営業外費用が期首予想を若干下回り、営業外収益が同予想を上回ったことをうけ、期首予想も上回ることとなりました。同当期純利益に関しましては、主に、「所得税法等の一部を改正する法律」が平成27年3月31日に公布されたことに伴う税率の引き下げ、および欠損金の繰越控除限度額縮小の影響により繰延税金資産の取り崩しが発生したことから、期首予想を下回ることとなりました。また、前連結会計年度比では、前連結会計年度に2億95百万円の負ののれん発生益を計上した影響により大幅な減少となっております
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高128億23百万円(前年同期比6.5%減)、営業利益3億99百万円(前年同期比13.0%増)、経常利益4億27百万円(前年同期比16.6%増)、当期純利益1億80百万円(前年同期比61.8%減)となりました。
当社グループは、情報サービス事業ならびにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、4億59百万円の増加(前年同期は12億72百万円の増加)となりました。その結果、前連結会計年度末(平成26年12月31日)の資金残高22億23百万円を受け、当連結会計年度末の資金残高は、26億83百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金の増加は5億90百万円(前年同期は9億70百万円の増加)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益4億34百万円、売上債権の減少額3億54百万の資金の増加要因が、主に、たな卸資産の増加額84百万円、未払消費税等の減少額1億93百万円等の資金の減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金の減少は2億74百万円(前年同期は1億82百万円の減少)となりました。
これは主に、投資有価証券の償還による収入1億12百万円等の資金の増加要因が、子会社株式の取得による支出1億30百万円、無形固定資産の取得による支出1億84百万円等の資金の減少要因を下回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金の増加は1億46百万円(前年同期は4億87百万円の増加)となりました。
これは、株式の発行による収入5億33百万円、自己株式の処分による収入4億97百万円等の資金の増加要因が、短期借入金の減少額6億円、長期借入金の返済1億54百万円、配当金の支払額99百万円等を上回ったことによるものであります。
当社グループは、情報サービス事業ならびにこれらの付帯業務の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
前年同期比(%) |
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情報サービス事業(千円) |
12,904,155 |
96.1 |
(注) 金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%)
|
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
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情報サービス事業 |
13,657,044 |
113.6 |
2,985,100 |
138.7 |
(注) 金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
前年同期比(%) |
|
情報サービス事業(千円) |
12,823,844 |
93.5 |
(注)1.金額は販売価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年1月1日 至 平成26年12月31日) |
当連結会計年度 (自 平成27年1月1日 至 平成27年12月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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|
ソニー・モバイルコミュニケーションズ㈱ |
1,675,420 |
12.2 |
1,585,909 |
12.4 |
今後のわが国経済の見通しにつきましては、政府は景気回復の持続に対して引き続き強い意欲で臨むと見られ、日銀も引き続き金融緩和姿勢を持続することが予想されるものの、中国の景気低迷や原油安、世界的な株安、国内においても頼みの企業業績回復基調が円高等により停滞するとの見方が台頭し、これまでに比べ慎重な見方が大勢であるとみられます。
このような状況の中、当社グループが属する情報サービス産業におきましても、先行きに慎重な見方が出てきておりますが、足元におきましては、依然これまでの比較的好況な状況を持続しており、IOT(Internet Of Things)やマイナンバーなどいくつかのキーワードに関連する開発分野はもとより、利便性や生産性を飛躍的に向上させるためのIT関連投資は底堅く推移するとみられ、当面は一定の開発需要が持続するものと考えております。
以上のような外部環境を鑑み、当社グループの次期の見通しにつきましては、やや慎重な見方としておりますが、主要顧客等の動向予想から、急激な低迷に転ずる可能性は低いと考えており、既存事業である受託開発に関しましては、大方の受注分野で概ね当期の業況を引き継ぐものと考えております。一方、新事業については、当期に完了しなかった開発投資を次期については完遂する計画であり、従って、次期においては新事業全体での黒字化は難しいものの、2017年12月期以降の利益獲得に確実につなげられるよう鋭意注力してまいります。
既存事業の受託開発における取り組みとしては、現在、または今後IT投資が活発であると考えられる産業分野にて、新しい顧客を獲得することに引続き注力し、主要顧客群からの受注と新たな成長産業からの受注とのバランスを取りながら、より安定した収益基盤の構築と、成長産業からの受注獲得による利益率の改善につなげてまいりたいと考えております。
当社グループの各事業分野における、中長期的な経営戦略達成のための対処すべき課題は以下のとおりであります。
① 市場動向の変化について
ア)ソフトウェアの受託開発業務における課題
当社の主力業務であるモバイル端末開発およびそのインフラ開発などメーカー等からのソフトウェア受託開発業務は、引続き縮小傾向にあり受注単価も弱含んで推移しております。これは、それらの分野を牽引してきたメーカー等が同事業撤退や縮小を進めたことや開発原価削減を推進したことが主な要因であります。また、個別開発からオープンソース活用による開発へと市場ニーズが変化してきたことも、メーカー等からの従来の受託開発業務が減少してきた要因であると考えております。
このような市場の変化に対し、これまで当業界において、当社グループの役割として期待されてきたソフトウェア受託開発業務の受注に加え、オープンソース等を活用するための情報収集、インテグレーション、テスト等の能力・技術力を高めていくことが益々重要になってきていると認識しております。
イ)ITサービス等の事業領域における課題
今後のIT市場拡大を牽引するのは、これまでの主役であった受託開発型ではなく、サービス提供型であるといわれており、実際その動きは既に顕著となってきております。クラウドサービス等の急速な拡大がその典型であり、当社グループは、サービス提供型の事業分野において事業を創出し、新たな収益獲得の機会を創出していかねばなりません。「作る」から「使う」の流れに沿った、ITサービス全般の今後の市場動向に即して、当社グループの事業構成を変革していくことが必要であると認識しております。
ウ)受託開発業務の受注量維持拡大と利益確保のための課題
既存業務の減少分をカバーし、更に拡大を図るためには、需要が堅調な産業分野に進出し、新しい顧客の開拓が当社グループの事業継続と更なる発展のための必須課題であります。既に取り組んでおります車載や医療の分野で引続き業務量の拡大に努めること、また最先端の無線通信技術分野における当社グループの技術優位性を発揮し防災やエネルギー関連、少子高齢化などの社会問題に対応した分野においては、新規の顧客獲得が重要であり、これを確実に進めていくために、一層の営業力強化が急務であると認識しております。
② 利益体質の維持と更なる改善のための課題
従来の主たるビジネスモデルであるメーカー等からのソフトウェア受託開発業務は、利益創出が年々厳しくなっていくことが予想されます。このような中にあって、新事業創出により新しいビジネスモデルによる収益機会の獲得を図るべく鋭意取り組んでおります。しかしながら、急速に新しい収益源を確立することは難しく、新事業創出努力を継続しながら、並行して一定の利益を確保すべくコスト管理の徹底に努めることが重要であると認識しております。
作業効率と稼働率の向上や見積もり精度の向上に努め、またオフショア(ISB VIETNAM COMPANY LIMITED)や、今後は国内ニアショアの活用も推進し原価低減を図ってまいります。加えて、販売費及び一般管理費率についても、引続き厳格な管理をおこない、収益が厳しいなかでも利益をあげられる体制を維持していかなければならないと認識しております。
③ 技術力の向上のための課題
IT業界の技術変化の速さや、次々に生み出される新しいITサービス、先端ソフトウェアを用いたさまざまな製品については、技術力で対応し、お客様の信頼に応えていくことが、今後も継続して取り組むべき課題であり、また当社グループの将来に大きな影響を与える要因であると認識しております。今後は国内企業だけではなく、世界の中で厳しい生存競争に勝ち残るためにIT技術者の強化・育成は不可欠であり、全力で取り組むべき課題であると考えております。
④ 新事業推進における課題
ソフトウェア受託開発業務が設立以来の主たる事業である当社グループにとりまして、新事業の創出は、収益源の多様化や、当社グループが時代に合った企業であり続けるために必要であり、社員のモチベーション向上にも寄与し大変重要視しております。したがいまして当社グループのリスク許容度を慎重に検討しつつも、その範囲においては相応のリスクを取り次代の収益源を生むべく取り組むことが、当社グループの将来を考えるうえで不可欠であると考えております。ただし、新事業推進におきましてはさまざまなリスクが存在し、ノウハウ不足である場合があることなどを十分に認識し、関連知識や業務ノウハウを習得するだけではなく、外部から専門性の高い人材を獲得するなど、総合的に新事業を推進する実力を高めていくことが必要であると認識しております。
当社グループの事業展開上のリスク要因になる可能性があると考えられる主な事項を以下に記載しております。
なお、本項においては、将来に関する事項を記載している場合には、当該事項は本書提出日現在において判断したものであります。
① 競合の激化等について
当社グループが属するソフトウェア業界においては、競合するソフトウェア開発会社が多数存在しており、これら事業者との競合が生じております。
当社グループは開発業務において、子会社が行うオフショア開発やニアショア開発によるコストの削減や高度な技術力の提供で対処する方針ですが、他社との更なる競合の激化が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、景気低迷等によるソフトウェア開発需要の減少が生じた場合は、技術者の稼働率や受注単価が低下し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 特定分野への依存について
当社グループは、携帯端末及びそのインフラ開発などメーカー等からのソフトウェア受託開発業務を主な事業として事業基盤を拡大してまいりました。当社グループは当該分野で培った技術力を活用して他分野での顧客開拓に努めておりますが、これらの事業における需要が減少した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 主要販売先との取引について
当社グループは、大手電機メーカーとの継続した取引関係があり、平成27年12月期の連結売上高に占める割合が10%前後におよぶ主要販売先は2社となっております。現状、これら主要販売先と当社グループの間では、継続・安定した取引関係がありますが、今後これら主要販売先の事業方針が変更された場合や当社グループとの取引が減少あるいは解約される事態となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 不採算プロジェクトについて
当社グループのソフトウェア受託開発では、業務の性質により受注時に開発規模等を正確に見積ることが困難な場合や受注後の諸条件の変更により、プロジェクトの採算が悪化する場合があります。
また、当社グループの提供するソフトウェア製品・サービスにおいて、不具合(バグ)の発生やサービス不良品等の品質上の問題により手直し等の追加コストの発生や損害賠償が発生する可能性があります。
これらは、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ M&Aに伴うリスクについて
当社グループでは、企業の買収や資本参加による技術力の向上及び顧客分野の拡大を今後の経営戦略のひとつとしておりますが、当社グループがこれらの投資活動により想定したとおりの成果を得る保証はありません。
買収や資本参加時において、のれんが発生する場合には資産計上し、会計規則に従った期間において償却する必要があります。また、減損の必要が生じた場合は当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 新事業について
当社グループは、ソフトウェア受託開発業務を設立以来の主たる事業としていますが、収益源の多様化や受託開発事業のみでは限りがある利益率の改善のため、当社グループのリスク許容度を慎重に検討しつつ新事業を展開する方針であります。しかしながら、新事業の展開は大きな先行投資を伴うことがあり、今後、当社グループが展開する新事業が計画通りに進捗しない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 人材確保・育成について
当社グループは高度な技術力の提供を通じて競合他社との差別化を図ることを基本としておりますが、それを支えるのは技術要員であり、そのため優秀な人材の確保・育成が重要な課題であると考えております。
当社グループの必要とする人材を確保・育成できない場合は、技術革新などへの対応が十分に行えず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 業績の第4四半期への偏重について
当社グループの売上高及び利益は、第4四半期に偏重する傾向を有しています。
これは、入札案件の確定が例年第4四半期に集中することが多く、いずれの入札案件も工事進行基準に適合した取引であるため、システム開発案件の売上高計上時期が年度末(12月)に多く発生する傾向にあることが主たる要因です。
(単位:千円)
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平成27年12月期 |
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第1四半期 |
第2四半期 |
第3四半期 |
第4四半期 |
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売上高 |
3,054,388 |
3,073,274 |
3,214,091 |
3,482,090 |
|
営業利益 |
46,700 |
44,531 |
43,279 |
264,670 |
|
経常利益 |
33,951 |
42,405 |
52,931 |
297,978 |
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四半期純利益 |
△20,993 |
47,936 |
△7,900 |
161,939 |
⑨ 情報セキュリティについて
当社グループは、顧客、従業員などの個人情報やその他秘密情報を有しています。
これら情報の保護に細心の注意を払っており、シンクライアントなどのシステム強化、従業員教育及び内部監査の実施などの施策を推進していますが、万一、情報の流出が発生した場合、当社グループの信用低下や多額の費用発生(流出防止対策、損害賠償など)により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 知的財産権について
当社グループが知的財産権に関し訴訟等を提起され、又は当社グループが自らの知的財産権を保全するため訴訟等を提起しなければならない事態が生じる可能性があります。
このような訴訟等には、時間、費用その他の経営資源が費やされ、また、訴訟等の結果によっては、当社グループが重要な技術を利用できなくなる可能性や損害賠償責任を負う可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 災害等について
当社グループの業績は、事故や地震・台風などの自然災害、紛争・暴動・テロなどの人為的災害、新型インフルエンザなどの感染症の流行などにより事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。
このようなリスクに備え、当社グループは、事業継続計画(BCP)を整備し影響の回避に努めています。
当社は、平成27年7月10日付で、株式会社インフィックスの全株式を取得し、子会社化いたしました。
当該株式取得の詳細につきましては、「第5.経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
1.研究開発費に関する基本的な考え方
当社グループの研究開発費は、下記の二点の基本的な考え方において投入いたします。
a.ソフトウェア製品、ITサービスの研究開発
当社グループは、ソフトウェア開発およびインフラ構築や運用支援業務の経験、実績を持っています。これらの技術、ノウハウをベースに、これまでの受託開発以外のビジネスを創造していくため、研究開発費を投入していくことを基本方針としています。例として、属人的に内在する技術を有形化し知的財産化する、又は製品化するための取り組み等が挙げられます。当社の主力技術であるモバイル系を中心とした組込みソフトウェア開発技術をベースに、スマートフォンやタブレット型PC向けの製品・サービスの研究開発を中心に行ってまいりました。成果といたしましては、タブレット型PC向けの訪問看護モバイルサービスを提供する「caretive」等の製品化が挙げられます。
b.社内システム
当社グループの社内業務効率化を図るべく社内システムを新規開発、改善を行っております。各種業務アプリケーションを設計、開発し、サーバー、ネットワークを構築し各部門、各拠点事業所での業務効率を向上します。そのための、開発、機器導入に向け研究開発費用を投入いたします。
2.最近5年間の研究開発費の推移および変動要因
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平成23年12月期 |
平成24年12月期 |
平成25年12月期 |
平成26年12月期 |
平成27年12月期 |
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研究開発費 |
39,196 |
18,720 |
6,167 |
- |
- |
(注)研究開発費の変動要因
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期別 |
変動要因 |
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平成23年12月期 |
前年比4,201千円の減少で PrivacyScreen(17,922千円)等を開発。 |
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平成24年12月期 |
前年比20,476千円の減少で 訪問介護モバイル(4,793千円)等を開発。 |
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平成25年12月期 |
前年比12,553千円の減少で 訪問介護モバイル(6,167千円)等を開発。 |
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平成26年12月期 |
前期比6,167千円の減少で 該当事項はありません。 |
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平成27年12月期 |
該当事項はありません。 |
(1)財政状態の分析
総資産は73億88百万円と前期末比2億52百万円(前期末比3.5%増)増加いたしました。
これは主として現金及び預金、無形固定資産等の増加が、受取手形及び売掛金、投資有価証券等の減少を上回ったことによるものであります。
負債は、18億22百万円と前期末比8億70百万円(前期末比32.3%減)減少いたしました。
これは主として短期借入金、未払消費税等の減少によるものであります。
純資産は、55億65百万円と前期末比11億22百万円(前期末比25.3%増)増加いたしました。
これは主として公募増資による新株式発行及び自己株式の処分並びに第三者割当増資による、資本金、資本剰余金の増加によるものであります。
(2)経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高128億23百万円(前年同期比6.5%減)となり、前連結会計年度と比べて8億94百万円の減少となりました。全般の景気回復基調を受けて当情報サービス産業においても堅調な需要が持続しましたが、前連結会計年度にモバイルインフラ分野で受注した研究開発関連業務が大きく減少し、その減収分を埋めるべく計画していたその他の分野での受注が概ね好調であったものの、全てを埋める程の成果に至らず、前連結会計年度を下回ることとなりました。その他の分野でもう一段の増収を図れなかった主たる要因は、人手不足の中、計画通りの外注調達が出来なかったこと等が挙げられます。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は17億16百万円(前年同期比6.9%増)となり、前連結会計年度と比べて1億10百万円の増加となりました。増加の主たる要因は、プロジェクト管理の強化による収益性改善をうけ利益率が向上したことであります。売上総利益率は前連結会計年度比1.7ポイント改善いたしました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は13億17百万円(前年同期比5.2%増)となり、前連結会計年度と比べて65百万円の増加となりました。新規連結した子会社の影響とISB VIETNAM COMPANY LIMITEDの管理強化による影響で同金額程度の販売費及び一般管理費が増加しております。また、販売費及び一般管理費率は、売上高の減少も響き、前連結会計年度比1.2ポイント上昇いたしました。
以上のとおり、減収であったものの、売上総利益率の改善が、販売費及び一般管理費率の上昇も吸収し、営業利益は前連結会計年度比45百万円増加し3億99百万円(前年同期比13.0%増)となり、営業利益率も前連結会計年度比0.5ポイント改善いたしました。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外収益は70百万円(前年同期比24.1%増)となりました。これは、受取保険金、持分法による投資利益等の増加によるものです。一方で、営業外費用は42百万円(前年同期比2.2%減)となりました。これは、持分法による投資損失、為替差損等の減少額が、株式公開費用等の増加額を上回ったことによるものです。
この結果、経常利益は前連結会計年度と比べて60百万円増加し4億27百万円(前年同期比16.6%増)となりました。
(特別損益)
当連結会計年度における特別利益は7百万円(前年同期比97.6%減)となりました。これは主に、前連結会計年度にノックスデータ株式会社の株式を追加取得し完全子会社化した際に、2億95百万円の負ののれん発生益を計上した影響によるものです。一方で、特別損失はありませんでした。
この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度と比べて1億73百万円減少し4億34百万円(前年同期比28.5%減)となりました。
(当期純利益)
当連結会計年度における法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額含む)は2億53百万円となりました。この結果、当期純利益は前連結会計年度比2億93百万円減少し1億80百万円(前年同期比61.8%減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が減少したことに加え、「所得税法等の一部を改正する法律」が平成27年3月31日に公布されたことに伴う税率の引き下げ、および欠損金の繰越控除限度額縮小の影響により繰延税金資産の取り崩しが発生したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金の増加は5億90百万円(前年同期は9億70百万円の増加)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益4億34百万円、売上債権の減少額3億54百万の資金の増加要因が、主に、たな卸資産の増加額84百万円、未払消費税等の減少額1億93百万円等の資金の減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金の減少は2億74百万円(前年同期は1億82百万円の減少)となりました。
これは主に、投資有価証券の償還による収入1億12百万円等の資金の増加要因が、子会社株式の取得による支出1億30百万円、無形固定資産の取得による支出1億84百万円等の資金の減少要因を下回ったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金の増加は1億46百万円(前年同期は4億87百万円の増加)となりました。
これは、株式の発行による収入5億33百万円、自己株式の処分による収入4億97百万円等の資金の増加要因が、短期借入金の減少額6億円、長期借入金の返済1億54百万円、配当金の支払額99百万円等を上回ったことによるものであります。
(4)経営戦略の現状と見通し
当社グループは、システムの運用管理やソフトウェア開発等の業務を顧客から受託し、その対価を得ることを創業来の主たるビジネスモデルとして成長を遂げてまいりました。これら「旧来からの事業」を今後も当社グループの主要な収益源として維持拡大していくため、かつ利益率向上のため、「多様化する開発形態への対応」と「顧客の産業分野拡大」に鋭意注力しており、今後も継続的に取り組んでまいります。また、並行して、それら「旧来からの事業」以外に、新しい収益獲得機会を創出すべく、経営資源を投入し、当社グループにとって新しいビジネスモデルでの新事業を生み出すべく努力を重ねております。これら新旧のビジネスモデルを両輪とする、より強固で利益性の高い収益基盤を構築していくことが、当面の事業戦略の骨格であり、その実現により更なる企業価値の向上を図ってまいりたいと考えております。また、それらの事業戦略を推進するうえで、効果的であると判断されるM&A等の機会があれば積極的に対応していくべきであると考えております。
一方で、当社グループが関係する全てのステークホルダーから高い信頼を得ることは、事業戦略推進とならび、大変重要であると考えており、企業としての健全性と透明性を高いレベルで維持していくため、コンプライアンス(法令遵守)の徹底とコーポレートガバナンスの充実を強化してまいりたいと考えております。
以下、事業戦略として示しました取り組みについてご説明いたします。
(旧来からの事業)
ソフトウェア開発等の受託は現在の当社グループの収益のほとんどを占めており、その収益性向上や事業拡大は当社グループにとって大変重要であります。
・多様化する開発形態への対応
オープンソースの活用が進むなど、多様化する開発形態や、複雑化・高度化する顧客企業のニーズに迅速に対応できるよう取組んでおります。また同時に、オープンソース活用等がもたらす著作権侵害等のリスク対策も強化を図っております。
・顧客の産業分野拡大
モバイル関連業務で、主力の顧客であった大手電機メーカー各社からの受注量が急減し、業績悪化に直結した過去の経験等を踏まえ、特定分野に偏った収益構造とならないよう、また既存業務より高い収益性が期待できる分野への進出を図るためにも、顧客の産業分野を拡げるべく新規顧客開拓に鋭意注力しております。社会・環境の変化など将来を見据え、今後の成長が期待できる分野での受注獲得を進め、既存取引と併せ、より安定した受注ポートフォリオを構築していくと共に、利益率向上へつなげてまいりたいと考えております。現在堅調に受注高を伸ばしております車載や医療関連、また今後は家電など、それらを中心とする新しい分野へ積極的に挑戦し顧客の産業分野拡大を一層推進してまいります。
(新しい収益獲得機会の創出)
モバイルインフラの充実と、携帯端末のみならず各種の通信デバイスが急速に普及するのに伴い、情報通信等に関わる新しい製品や仕組みの開発は日進月歩で発展してきております。IOT(Internet Of Things)などに代表される利便性や効率性を提供する仕組みを実用化するために、製造業やメーカーの生産設備等はもちろん、防災、環境保護、農業等、幅広い分野において、無線通信技術やデータベース構築のノウハウや技術が重要視されております。それらの開発分野で求められる技術やノウハウは当社グループもこれまでに大きく関わってきたところであり、今後も当社グループのプレゼンスを発揮できる分野として、世の中の新しい製品、新しい仕組み作りに中心的役割を果たすことで新しい収益機会を創出してまいりたいと考えております。
また、国内IT市場が、受託開発型からクラウドコンピューティングのようなサービス提供型へシフトしていくことが予想される中にあって、当社グループもサービス提供型に即したビジネスモデルを確立すべく、これまでのソフトウェア開発実績や経験に基づいた製品の開発等に取り組んでおります。
当社グループが長年にわたり主たる事業としてきたソフトウェア等の受託開発事業は、これからも当社グループの収益を支える重要な部分でありますが、それら旧来の事業の中で努力を重ねるだけでは得られない利益率向上に向けた、新事業への取り組みを加速していく必要があると考えており、当社グループが得意とする技術分野での新事業開発や推進に積極的に挑んでまいりたいと考えております。
当期からスタートいたしました3か年中期経営計画は、主に新事業の収益化の立ち遅れにより、初年度の目標値を若干下回りました。加えて、足元で急激に不透明さを増している外部環境の変化もあり、3か年中期経営計画初年度の目標値をもう一度通期業績予想とさせて頂き、次期においては目標値を十分に越えていけるよう懸命に努力してまいります。一方で、本来の3か年中期経営計画2年目の目標値である、連結売上高155億円、同営業利益7億円に対しましては、M&Aや新事業の収益早期化なども含め、出来る限りその目標値に近づけるよう取り組んで参りたいと考えております。