第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、以下のとおり経営理念を掲げ、社会や株主を含むステークホルダーの期待に応え、選ばれ続ける企業となることを目指しております。

 

<経営理念>

わくわく感を大切にするRS

 進化・発展を追求する組織を支援し、相互理解と信頼にもとづく調和のとれた社会を実現します。

わくわく感を大切にするRSは

 様々な情報のやり取りに関するあらゆるしくみによって、より良いリレーションを創造します。

※RS:両毛システムズ

 

また、長期的な目標としては、「RSビジョン2025」を策定し、 

「3つのRS Creatingにより真の情報サービス企業となる」ことを目指しております。 

この「RSビジョン2025」実現に向け、以下のとおり、第9次中期経営方針(2020~2022年度)を策定しております。

 

<第9次中期経営方針>

データセンターを軸としたワンストップサービスで成長を加速する

デジタル技術を駆使してお客様ビジネスの拡大に貢献し、共に成長する

 

変革・成長

■ 新分野へ挑戦する
  ・ワンストップサービスの実現
  ・エンジニアリングビジネスへの挑戦
■ 新価値を創造する
  ・お客様のDXを支援
   ・新技術の研究

 

 

強化・拡大

■ 既存事業の強化・拡大を進める
  ・スピード
  ・お客様の信頼性向上による収益基盤の拡大

 

 

構造改革

■ 体質を改善する
  ・標準化による品質及び生産性の向上
  ・スマートな働き方
  ・シナジーを発揮できる体制・組織

 

 

戦略投資

■ 人と技術を磨く
  ・新分野、新価値を実現する技術習得
  ・FP経営の浸透
  ・一人ひとりの進化とチームワーク
■ Tier4レベルのデータセンター

 

 

 

 

 

 

※FP(Future Pull)経営:「将来のありたい姿」(将来像)を描いて、その実現のための達成プロセスをロードマップ化して、そのロードマップ上の課題を解決すべく行っていく総合的創造活動

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

当社グループは、「RSビジョン2025」実現に向け、「データセンターを軸としたワンストップサービスで成長を加速する」、「デジタル技術を駆使してお客様ビジネスの拡大に貢献し、共に成長する」を成長の方向性としております。具体的には、連結営業利益額を経営の最重要指標と考えております。

 

(3) 経営環境及び会社の対処すべき課題

デジタル技術を活用した生産性向上や競争力強化を図る取り組み、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)が進められており、ICTの重要性は一段と増していくと見受けられますが、一方で、新型コロナウイルス感染症拡大によりグローバル経済、国内経済が計り知れない影響を受けており、企業の事業環境、IT投資の先行きが不透明な状況であります。

このような状況のなか、当社グループは、新価値の創造と顧客価値の最大化を目指す経営を推進し、当社グループ「RSビジョン2025」の実現を目指してまいります。そして、第9次中期経営方針である、「変革・成長」、「強化・拡大」、「構造改革」、「戦略投資」に取り組み、第9次中期経営計画達成を目指してまいります。

 

① 研究機能の充実

急速に高度化する技術を取り入れ、新事業の創出、新製品・サービスへの展開を図るため、研究機能を充実いたします。

 

② データセンタービジネスの強化

ICTシステムは「所有から利用」へと使用環境が変化し、クラウド利用は拡大しております。サイバー攻撃などの脅威や自然災害や感染症拡大に伴うリスクへの対応等、事業継続に関わるソリューションサービスの需要も高まっております。当社グループは、安全なデータセンターを活用して、多様なサービスメニューを、すべてのお客様に、ワンストップで提供できるようデータセンタービジネスの強化を図ってまいります。

 

③ 製品・サービスの品質向上

今後も安定した製品・サービスを提供し続けるために、品質マネジメントシステムの継続的な改善を通して、品質向上に努めてまいります。

 

④ 標準化の推進による生産性向上

ICTシステムの進化により、求められる開発技術や専門知識もより高度化、複雑化いたします。業務プロセスや開発プロセスの標準化を推進し、生産性向上を図ってまいります。

 

⑤ セキュリティソリューションサービスの充実

ネットワーク社会の進化とともに、外部からの侵入防止、内部からの情報漏えい対策など、セキュリティ対策が経営上の重要な課題となっております。当社はセキュリティ対策の様々な経験を活かし、ネットワークを安全かつ効率的に維持するソリューションサービスの充実を図ってまいります。

 

⑥ 人材育成

5G実用化を契機として、ICTインフラは急速に進化するものと予測されています。このようななか、当社グループの成長には、IoT、AIなど高度な技術者の育成が最重要課題と考えます。お客様業務に精通したシステムエンジニア、車載系エンベデッドシステムエンジニア、AI、セキュリティ、ネットワーク、データセンター運用など、多様な技術者育成を推進いたします。 

 

⑦ コンプライアンスの強化

コーポレートガバナンス・コードへの対応等、企業経営の透明性に関する社会的な要請が高まっております。当社グループでは、コーポレート・ガバナンス、内部統制システム及び情報セキュリティ対策等の充実を図り、また経営理念及び倫理規範の浸透活動、コンプライアンス教育や情報セキュリティ教育などにより、コンプライアンス強化を進めてまいります。

 

⑧ 事業継続(BCP)への取組み

新型コロナウイルス感染症の流行により、従業員の健康と事業運営にとって重大な脅威となっていることが再認識されたため、各セグメントの製品やサービスの安定した提供及び新しい製品やサービスの研究や開発に関わるヒト・モノ・カネの流れを事業の変化に反映するように確認してまいります。

 

⑨ 働き方改革による魅力ある職場づくり

日本の人口や生産年齢人口の減少が継続しているなかで、長時間労働や残業等の慣習が生産性の低下を招く原因になっているとの考え方から、働き方改革の動きが進んでおります。当社グループでは、多様で柔軟な働き方への対応、全社員の活躍を通して、魅力ある職場づくりを推進します。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に重大な影響を及ぼす可能性のある主要なリスクには、以下のようなものがあります。ただし、これらは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではありません。

なお、将来に関する事項の記載につきましては、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) ICT投資環境の変動リスク

当社グループは、地方自治体、水道事業者、エネルギー事業者、製造業、流通業、医療機関など、多様な市場にICTシステムやサービス、情報処理関連機器を提供しております。国や地方自治体のICT活用方針や財政状況の変化、また、市場環境の変化等により、ICT投資動向が急速かつ大きく変化した場合、製品需要の低迷や、情報サービス業界内部での価格競争による価格の大幅な下落をもたらし、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) お客様との関係継続に関するリスク

当社グループは、お客様との関係を強化し、当社グループの提供する製品やサービスをご活用いただくことでお客様の事業パートナーとしてあり続けることを目指しております。

しかしながら、お客様のニーズや期待の変化に対応しきれず、これらのお客様が当社グループとの取引又は契約関係を継続しない場合、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 技術革新への対応に伴うリスク

AI(人工知能)、クラウドサービスなどの浸透や第5世代移動通信システム(5G)の開始によるIoTの進化を背景として、デジタルトランスフォーメーションが急速に発展しております。当社グループでは研究開発活動等によって対応していく方針でありますが、当社が技術変化などの方向性を予測、認識できない場合や、適切に対応できない場合、研究開発活動等の費用が多額となるなど、当社グループの中長期的な経営や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 情報セキュリティに関するリスク

サイバー攻撃等による情報漏えい・消失等の脅威は年々複雑化・巧妙化し、セキュリティ技術の高度化も引き続き求められております。当社グループは、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)やPMS(個人情報保護マネジメントシステム)認証を取得し、プロセスによる統制管理や情報セキュリティ会議での情報セキュリティリスクへの対応、CSIRT(シーサート)活動による当社グループ内の情報セキュリティインシデントへの対応など、情報セキュリティに関する取り組みを行っておりますが、サイバー攻撃等による情報漏えい、改ざんなどが発生した場合、対応、損害賠償など多額の費用の発生や、当社グループの社会的信用の低下や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) プロジェクト管理に関するリスク

当社グループは、ソフトウェア開発プロセスの重要性を認識し、当社グループでは、プロジェクト管理の質的な向上を図り、また、特に重要なプロジェクトについては、全社横断的にプロセスを管理するなどスケジュールの厳守に努めています。

しかしながら、想定外の事態の発生等により、開発プロジェクトの遅延、中断による採算悪化を招き、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 製品やサービスの欠陥や瑕疵に関するリスク

当社グループは、ICTシステムの設計や製造段階での工程標準化、運用サービスの標準化、品質管理強化を進め、品質向上に努めておりますが、複雑化、短納期化などの影響により、計画通りの品質を確保できない場合、製品補修、システムリカバリ作業、お客様への補償、機会損失等が発生し、当社グループの社会的信用の低下や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) コンプライアンスに関するリスク

当社グループは、コーポレート・ガバナンス、内部統制システム及び情報セキュリティ対策等の強化を進め、また、経営理念及び倫理規範の浸透活動、情報セキュリティ教育などにより、コンプライアンス強化を進め、役員、従業員の不正行為や不法行為の発生を未然に防ぐ取り組みを行なっております。

しかしながら、悪意または重大な過誤により損失が発生する可能性や、社会に対する迷惑行為により、当社グループの信用を失墜させ、お客様との取引が継続できなくなった場合、当社グループの社会的信用の低下や経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 人材の確保に関するリスク

当社グループは、サービス及びソリューションを提供し、お客様に選ばれ続けるため、優秀な従業員を雇用し、また、雇用し続ける必要があります。そのため、当社の人事部門は、重要な開発部門に配属可能な人材を採用し、雇用し続けることに注力しております。

しかしながら、当社グループから優秀な従業員が多数離職したり、新規に採用することができなかった場合、当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 大規模災害によるリスク

当社グループは、さまざまな災害を想定した体制の整備や訓練を実施しております。

しかしながら、大規模な災害が発生した場合には、事業所や従業員の被災により当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 感染症拡大によるリスク

当社グループは、お客様、関係者様、当社グループ従業員の健康や安全確保、並びにお客様に安定したサービスを継続的に提供するため、外出や出張の自粛、Web会議や電話会議の活用などの対応を実施し、新型コロナウイルス感染症拡大リスクの低減に努めてまいります。

しかしながら、当社グループ従業員、特に代替要員の補充が困難な業務ノウハウに精通する高度情報処理技術者への感染が拡大した場合には、開発業務、運用業務及びお客様サポート業務等が停止することにより当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 調達リスク

当社グループは、情報処理機器及びプロダクト関連製品を複数の取引先から調達し、お客様に最適かつ安定的に提供しておりますが、一部の情報処理機器及びプロダクト関連製品の供給が滞り製品を確保できない場合は、利益率の悪化や機会損失の発生により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) カントリーリスク

当社グループは、海外の優秀な情報処理技術者を活用するため、ベトナムにオフシェア開発拠点、フィリピンにシステムサポート拠点を有しております。

現地での政治的、経済的要因の悪化、法律や規制の変更、または、伝染病の蔓延や自然災害の発生など外的要因によるカントリーリスクが当社グループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 不良債権リスク

当社グループは、債権の回収不能となる事態を防ぐため、情報収集、与信管理等の債権保全に努めておりますが、経済環境悪化の長期化等により予期せぬ債務者の経営破たんが発生し、不良債権化した場合は、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 訴訟によるリスク

当社グループは、事業を遂行していくなかでトラブルが生じないように、健全な体制づくりに努めております。

しかしながら、当社グループが提訴された場合、また、その結果によっては、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当社は、2018年10月26日付けで株式会社オージス総研より訴訟を提起され、同年11月15日に訴状の送達を受けております。当社といたしましては、訴訟手続きにおいて、当社の正当性が全面的に受け容れられるよう主張し争う方針です。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(経営成績等の状況の概要)

当連結会計年度における当社及び連結子会社(以下、「当社グループ」という。)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、以下の経営成績に関する説明については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (表示方法の変更)(連結損益計算書関係)」に記載のとおり、組替後の連結損益計算書の数値を用いております。

また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資は増加傾向を維持し、企業収益は底堅く推移するなど、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、後半は、消費税増税後の反動減による消費の落ち込みや米中通商問題の長期化などを背景とした世界経済の減速など、製造業を中心に弱さが一段と増したことに加え、その後の世界的な新型コロナウイルス感染症拡大を受け、拡大防止対策としての外出自粛や訪日客の入国制限、需要減に対応した工場の操業停止など、ヒト・モノ・カネの流れが停滞したことにより、景気は不透明感を増してまいりました。

情報サービス産業におきましては、労働力不足が顕在化するなかでビジネス環境の激しい変化に対応するため、あらゆる産業でIoT、AI(人工知能)、クラウドサービスなどのデジタル技術を活用した生産性向上や競争力強化を図る取り組み、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)が進められており、ICTの重要性は一段と増してまいりました。

一方で、地震、豪雨などの自然災害の激甚化や複雑化・巧妙化するサイバー攻撃等の情報漏えい・消失等の脅威に備え、災害に強く、安全で安心したサービスやインフラ環境の提供が求められており、データセンターが担う役割の重要性が高まっております。加えて、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、在宅勤務をはじめとしたリモートワークや、セキュアなクラウドサービス需要が高まるなどの変化が見受けられました。

このような状況のなか、当社グループでは、公共分野及び民間分野とも引き続き受注拡大、製品・サービス強化、ならびに収益構造の改善に取り組んでまいりました。受注拡大では、すべての事業において商談が堅調に推移しました。製品・サービス分野では、特にソフトウェア開発・システム販売分野が堅調に推移いたしました。

また、不採算案件が収束したことにより、収益構造が大幅に改善いたしました。

その結果、売上高は15,846,553千円(前期比2.1%増)、営業利益は1,272,889千円(前期比81.2%増)、経常利益は1,286,654千円(前期比78.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は862,853千円(前期比103.3%増)となりました。

なお、当社グループが経営の最重要指標と考えております連結営業利益額は1,272,889千円となりました。

新型コロナウイルス感染症拡大への取組みでは、お客様、関係者様、当社グループ従業員の健康や安全確保、並びにお客様に安定したサービスを継続的に提供するため、感染予防策(マスク着用、手洗い・うがい)の励行に加え、対策本部を設置し、外出や出張の自粛、Web会議、電話会議の活用等、新型コロナウイルス感染症拡大リスクの低減に努めてまいりました。

 

 

セグメントごとの業績は、以下のとおりです。

(公共事業セグメント)

公共事業セグメントは、すべてのサービス分野で堅調に推移いたしました。ソフトウェア開発・システム販売分野では、不採算案件の収束による経費削減に加えて、消費税増税前の駆け込み需要及び改元や、法改正によるシステム改修等が収益に貢献いたしました。

その結果、売上高は6,679,312千円(前期比5.2%減)、セグメント利益は766,886千円(前期比136.8%増)となりました。

 

(社会・産業事業セグメント)

社会・産業事業セグメントは、消費税増税に伴うシステム改修やWindows 7等のサポート終了に伴う機器販売等も影響し、すべてのサービス分野で堅調に推移いたしました。ソフトウェア開発・システム販売分野では、車載系組込ソフトウェア開発支援業務、ガス事業者向け「GIOS(ジーオス)」が堅調に推移したことに加えて、消費税軽減税率導入のシステム改修等が収益に貢献いたしました。また、海外ソフトウェア開発子会社の活用が進んだことも収益構造の改善に貢献いたしました。

その結果、売上高は9,167,240千円(前期比8.2%増)、セグメント利益は2,118,712千円(前期比11.1%増)となりました。

 

※サービス分野とは次の4分野です。

ソフトウェア開発・システム販売

情報処理サービス

システム機器・プロダクト関連販売

その他の情報サービス

 

(2) 財政状態

(資産、負債、純資産)

当連結会計年度末における資産合計は15,999,106千円(前連結会計年度末17,723,130千円)となり、1,724,024千円減少しました。流動資産は10,719,010千円となり1,969,238千円減少し、固定資産は5,280,095千円となり245,213千円増加しました。

流動資産の減少要因は、大型ソフトウェア受託開発案件を納品したことによりたな卸資産が1,321,710千円、売上債権の回収等により受取手形及び売掛金が780,333千円それぞれ減少したこと等によるものです。固定資産の増加要因は、事業用地としての土地が403,886千円増加したこと等によるものです。

当連結会計年度末における負債合計は7,541,859千円(前連結会計年度末9,721,615千円)となり、2,179,755千円減少しました。流動負債は3,533,637千円となり1,657,661千円減少し、固定負債は4,008,222千円となり522,093千円減少しました。

流動負債の減少要因は、不採算案件に対する受注損失引当金が961,228千円、短期借入金が329,500千円、未払法人税等が217,300千円それぞれ減少したこと等によるものです。固定負債の減少要因は、リース債務が560,721千円減少したこと等によるものです。

当連結会計年度末における純資産合計は8,457,246千円(前連結会計年度末8,001,515千円)となり、455,730千円増加しました。これは主に、利益剰余金が799,873千円増加したこと等によるものです。

セグメントごとの資産は、以下のとおりです。

 

(公共事業セグメント)

公共事業セグメントの資産は、5,704,482千円(前連結会計年度末8,417,645千円)となり2,713,163千円減少しました。この主な要因は、大型ソフトウェア受託開発案件を納品した事によるたな卸資産の減少等によるものです。

 

(社会・産業事業セグメント)

社会・産業事業セグメントの資産は、4,228,084千円(前連結会計年度末4,407,756千円)となり179,671千円減少しました。この主な要因は、売上債権の回収による売掛金及び受取手形の減少等によるものです。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ230,242千円増加し、非連結子会社との合併に伴う現金及び現金同等物3,911千円を加味した結果、3,405,010千円となりました。各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、2,150,244千円(前期は442,612千円)となりました。この主な要因は、不採算案件に対する受注損失引当金が減少したことにより961,228千円の資金の減少はありましたが、受注制作のソフトウエアに係るたな卸資産が減少したことにより1,321,819千円の資金の増加があったことに加えて、税金等調整前当期純利益1,302,999千円の計上等の資金の増加があったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1,590,922千円(前期は925,618千円)となりました。この主な要因は、土地の取得等有形固定資産の取得による支出674,330千円、定期預金の担保差入れによる支出500,000千円、市場販売目的ソフトウエアへの投資等無形固定資産の取得による支出418,984千円の資金の減少があったこと等によるものです。

営業活動及び投資活動によるキャッシュ・フローをあわせたフリー・キャッシュ・フローは559,321千円の増加(前期は483,005千円の減少)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、327,624千円(前期は262,401千円)となりました。この主な要因は、セール・アンド・リースバックによる収入233,016千円の資金の増加はありましたが、短期借入金の返済329,500千円、リース債務の返済による支出167,729千円、配当金の支払額63,340千円の資金の減少があったこと等によるものです。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的としての資金需要は、設備投資、ソフトウェア開発投資等によるものであります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は4,886,092千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,405,010千円となっております。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

 

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

公共事業

5,375,034

79.9

社会・産業事業

7,093,558

108.8

12,468,593

94.1

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

公共事業

5,902,211

82.1

721,623

48.1

社会・産業事業

9,142,239

102.6

1,699,101

98.5

15,044,450

93.5

2,420,724

75.1

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

公共事業

6,679,312

94.8

社会・産業事業

9,167,240

108.2

15,846,553

102.1

 

(注) 1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の
とおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

当連結会計年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱ミツバ

1,907,456

12.3

1,977,193

12.5

㈱本田技術研究所

1,729,119

11.2

1,835,158

11.6

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定)

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。また、新型コロナウイルス感染症の影響に関して、当社グループは現時点では、今後の広がり方や収束時期等を予測することは困難なことから、当連結会計年度末時点で入手可能な外部の情報等を踏まえて、今後、2021年3月期の一定期間にわたり当該影響が継続するとの仮定の下、会計上の見積りを行っております。

 

 

a.繰延税金資産

繰延税金資産は毎期、過去の課税所得の推移や将来の課税所得の見込等を勘案し、回収可能性を慎重に検討し計上しております。回収の実現性が低いと判断した場合には適正と考えられる金額へ減額する可能性があります。

 

b.受注損失引当金

受注損失引当金は、受注契約に係る将来の損失に備えるため、連結会計年度末で将来の損失額を合理的に見積ることが可能なものについて、翌連結会計年度末以降に発生が見込まれる損失額を計上しております。

当該見積りには、受注契約に係る残工数の見込みなどの仮定を用いております。

当該見積り及び当該仮定について、残工数の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する受注損失引当金の金額に重要な影響を与える可能性があります。

 

c.市場販売目的のソフトウェアの減価償却の方法

市場販売目的のソフトウェアの減価償却は、製品ごとに未償却残高を、見込販売収益を基礎として当連結会計年度の実績販売収益に対応して計算した金額と残存有効期間に基づく均等配分額のいずれか多い金額で償却を行うものとしております。見込販売収益が減少した場合、ソフトウェアの減価償却費が増加する可能性があります。

 

d.固定資産の減損

固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しております。資産計上したサーバ等のハードウェアやサービスの提供に用いるソフトウェア等について、事業環境の悪化や開発コストの増加等で当初想定した投資回収が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、固定資産の減損処理を実施する可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、経営理念に基づき、FP経営を通して、「RSビジョン2025」の実現に向けて、研究開発活動を推進しております。

高齢化や少子化、異常気象等、社会が抱える様々な問題に対して、情報を利活用することで課題解決していくことを目指し、住みやすいまちづくり、及び生産性の高い自律生産工場を研究開発テーマとして進めております。
 当連結会計年度における、研究開発費の総額は、130,355千円であり、主な研究開発は次のとおりであります。

 

(1)スマートシティに関する研究開発(公共事業セグメント)

情報を利活用して住みやすいまちづくりを支援するソリューションビジネスの創出を目指し、仮説立案・検証、要素技術に関する研究、プロトタイプの開発及び人材育成に取り組んでおります。

仮説検証においては、地元自治体と共同で実証実験を行うなど、実現可能性を検証しながら進めております。

 

(2)スマートファクトリーに関する研究開発(社会・産業事業セグメント)

情報を利活用して生産性の高い自律生産を支援するソリューションビジネスの創出を目指し、仮説立案・検証、要素技術に関する研究、プロトタイプの開発及び人材育成に取り組んでおります。

親会社である㈱ミツバの生産拠点で実証実験を行うなど、実現可能性を検証しながら進めております。

 

(3)次世代モビリティに関する研究開発(社会・産業事業セグメント)

国立大学法人群馬大学が進める次世代モビリティの社会実装に向けた研究において、共同研究を通じて完全自律型自動運転におけるHILS評価に関する開発を進めております。

共同研究での取り組みを行うことで、完全自律型自動運転における制御システムの評価手法の知見を得て、自動運転の技術を経験したエンジニアの育成を図っております。

 

※FP(Future Pull)経営:「将来のありたい姿」(将来像)を描いて、その実現のための達成プロセスをロードマップ化して、そのロードマップ上の課題を解決すべく行っていく総合的創造活動