当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が見られました。また米国におけるトランプ大統領の誕生により、米国における大規模な政策投資の期待感もあり、一層の景気拡大の期待も見られた一方、同大統領による政策の実現性をはじめとした海外経済の不確実性もあり、先行きに対する見通しは、不透明な状況で推移しました。
当警備業界におきましては、刑法犯の認知件数は平成14年をピークに減少傾向にある一方、社会的な注目を集める凶悪犯罪の発生、振り込め詐欺等の特殊詐欺の大幅拡大、機密情報や個人情報の漏えいなど安全を脅かす事件は後を絶たないことから、消費者の安心や安全を求めるニーズは年々高まっています。しかしながら人件費等の上昇によるコストアップもあり、厳しい経営環境が続いています。
このような経営環境のなか、当社グループは、当年度スタートの第10次中期経営計画(平成28年4月から平成31年3月まで)を策定し、「変革と挑戦」をスローガンに、「新規営業」、「グループ一体となったファシリティマネジメント営業」、「TEC-CD等の独自商品の販売拡大」を行うための営業体制の強化を行い、グループ全体における更なる成長と収益力の強化を目指してまいりました。
またM&Aにより機械警備事業を譲受するなど、中核事業の拡大にも注力してまいりました。
その結果、当連結会計年度における当社グループの業績は次のとおりとなりました。
売上高は、警備事業、不動産事業が堅調に推移した結果、21,274百万円、前連結会計年度比456百万円、2.2%の増収となりました。利益面では、人件費や外注費等が増加したことからグループ全体で業務全般にわたる効率化を徹底し、また新事務系基幹システム(T-LINK)の導入により事務人員の営業人員へのシフト等を行った結果、営業利益658百万円、前連結会計年度比43百万円、7.1%の増益、経常利益は、778百万円、前連結会計年度比12百万円、1.6%の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は、471百万円、前連結会計年度比157百万円、50.0%の増益となりました。
事業のセグメント別の業績は次のとおりであります。
(警備事業)
警備事業につきましては、機械警備業務、施設警備業務が前期比減収となりましたが、輸送警備業務、TEC-CDが好調であったATM管理業務が堅調に推移しました。
その結果、警備事業の売上高は、15,396百万円(前連結会計年度比149百万円、1.0%の増収)、セグメント利益は、473百万円(前連結会計年度比16百万円、3.6%の増益)となりました。
(ビル管理事業)
ビル管理事業につきましては、グループ会社の営業人員を一部親会社に集約し、グループ一体となったファシリティマネジメント営業に注力をしましたが、最低賃金の上昇、人手不足等、労働環境の悪化による人件費や外注費のコスト増を吸収することができませんでした。
その結果、ビル管理事業の売上高は、5,368百万円(前連結会計年度比△162百万円、2.9%の減収)、セグメント利益は、3百万円(前連結会計年度比△130百万円、97.7%の減益)となりました。
(不動産事業)
不動産事業につきましては、前年度末に購入した草加市における賃貸物件の賃貸収入が、今年度通期で売上に寄与したことに加え、子会社における不動産販売並びに不動産売却仲介手数料、販売代理手数料が堅調に推移しました。
その結果、不動産事業の売上高は、509百万円(前連結会計年度比469百万円、1,187.1%の増収)、セグメント利益は、167百万円(前連結会計年度比192百万円の増益)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ373百万円増加し5,830百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動で得られた資金は、107百万円であります。その主な内容は、税金等調整前当期純利益771百万円、減価償却費822百万円、受託現預金の増加700百万円、法人税等の支払406百万円であります。
営業活動に使用した資金は前連結会計年度に比べ1,083百万円減少しました。その主な要因は、ATM管理業務に係る当社資金の受託現預金が前連結会計年度は300百万円の減少であったのに対し、当連結会計年度は700百万円の増加となったこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動により使用した資金は、1,362百万円であります。その主な内容は、有形固定資産の取得による支出646百万円、無形固定資産の取得による支出323百万円、吸収分割による支出646百万円、投資有価証券償還による収入200百万円であります。
投資活動に使用した資金は前連結会計年度に比べ548百万円減少しました。その主な要因は、前連結会計年度は投資有価証券の売却による収入が864百万円、埼玉県草加市で取得した賃貸用不動産(土地)など有形固定資産の取得に2,883百万円の支出があったことに対し、当連結会計年度は日本パナユーズ株式会社との企業結合により取得したのれんなどの無形固定資産の取得に646百万円の支出をしたことによるものです。
(財務活動活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動の結果得られた資金は、1,628百万円であります。その主な内容は、長期借入金の借入による収入2,000百万円、配当金の支払318百万円であります。
財務活動に使用した資金は前連結会計年度に比べ2,161百万円減少しました。その主な要因は、前連結会計年度は社債の償還による支出200百万円や短期借入金の返済90百万円等があったことに対し、当連結会計年度はTEC-CDの販売拡大による長期借入金の借入による収入2,000百万円等によるものです。
当社グループは生産活動を行っておりませんが、当連結会計年度末日現在実施中のセグメント別契約件数は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
契約件数(件) |
前連結会計年度末比 |
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警備事業 |
65,949 |
4,250 |
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ビル管理事業 |
5,509 |
120 |
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不動産事業 |
2 |
- |
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合計 |
71,460 |
4,370 |
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(千円) |
前連結会計年度比 |
|
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増減額(千円) |
増減率(%) |
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警備事業 |
15,396,516 |
149,394 |
1.0 |
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ビル管理事業 |
5,368,953 |
△162,351 |
△2.9 |
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不動産事業 |
509,398 |
469,821 |
1,187.1 |
|
合計 |
21,274,867 |
456,864 |
2.2 |
(注) 1 セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2 100分の10以上の相手先別の販売実績はありません。
3 上記金額には、消費税等を含んでおりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、平成28年度を初年度とする第10次中期経営計画《2016年度(平成28年度)から2018年度(平成30年度)》を策定し、「変革と挑戦」をスローガンに高い収益性と成長力を目指し取り組んでいます。
◆目指す姿
安心、快適な社会の実現を応援する企業グループ
◆計画略称
「変革と挑戦」
◆第10次中期経営計画の進捗状況(平成28年4月1日~平成31年3月31日)
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平成28年3月期実績 |
平成29年3月期実績 |
平成30年3月期予想 |
平成31年3月期計画 |
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連結売上高 |
20,818百万円 |
21,274百万円 |
23,000百万円 |
26,000百万円 |
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連結経常利益 |
765百万円 |
778百万円 |
1,100百万円 |
1,300百万円 |
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3年間の戦略投資額 |
中期経営計画期間総額 60億円 |
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配当方針 |
中間10円 記念配当10円 |
中間10円 |
中間12.5円 |
還元の拡充 |
◆課題への取り組み
わが国経済は緩やかな回復が続く一方で、外国の政治状況等の地政学リスクもあり、不透明な状況で推移しております。また当警備業界におきましては、競合他社との激しい価格競争や、人件費の上昇、人手不足に伴う採用活動費の増加等、厳しい経営環境が続いております。
このような状況の下、当社グループが対処すべき当面の課題である「第10次中期経営計画」達成のために、以下の課題に取り組んでいます。
1.経営基盤の強化
コア事業である警備事業とビル管理事業の安定的な拡大をベースとした経営基盤の強化を図ってまいります。
(1)平成28年度に新設した新規開拓専門部署(営業開発部)の活用により、コア事業である機械警備事業の収益を強化します。
(2)グループ会社一体となった営業により、大型テナントビルの総合管理、病院、商業施設等、大型施設に関する警備への取組みを強化します。
(3)新たに取組む緊急通報業務を「高齢者見守りサービス」へ拡充し、今後一層進展する高齢化社会へ貢献していきます。
(4)持続的な成長に直結するM&A、不動産事業への戦略的投資を実行します。
(5)AI、IoTを活用した高機能商品・サービスの開発、販売強化に努めます。
2.企業風土の改革
リスクマネジメントシステムの定着と深化を伴う企業風土の改革を行ってまいります。
(1)社員教育の徹底により、役職員の収益重視への意識改革を行います。
(2)人材育成のための教育機関「TECアカデミー」やAI、IoTの活用等により、現場における品質と生産性の向上を実現します。
(3)コンサルティング営業力の強化と営業戦力の増強により、収益力の強化を図ります。
(4)新事務系システム(T-LINK)定着に伴う更なる業務の効率化、社員の多能化を進めます。
(5)CSR、ESGに取組み、ブランド力を向上します。
(6)長時間労働の是正や休暇制度の充実を推進し、ダイバーシティとともに、政府の進める「働き方改革」の実現に注力致します。
当社グループはこれらへの取組みを実現すべく、東洋テックグループの役職員が一丸となって努力してまいる所存であります。
当社グループの事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載しております。
当社グループは、これら想定されるリスクの発生の可能性を認識したうえで、発生の回避等リスクマネジメントに努めてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)取引先に係る各種情報管理並びに個人情報保護について
当社グループは、取引先と警備請負契約等を締結する場合、関係者の氏名、住所、電話番号、警備対象物件に係る情報等について各種情報を取得し、各種警備対応や顧客管理に必要な情報として利用しております。そして、徹底した管理体制と社員教育により取引先に係る各種情報が外部に漏洩しないよう情報管理に努めております。
個人情報保護法への対応については、「個人情報保護規程」等個人情報保護に係る内部規程及び関連する会社業務規程を定め、社内への周知徹底を図っております。また、プライバシーマークを取得し、個人情報保護への取り組みを強化しております。
しかしながら、今後取引先等に係る各種情報や個人情報の社外流出、漏洩等の問題が発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や信用の低下等につながり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
(2)特定の業種に対する売上依存について
当社グループは、金融機関に対する売上割合が高いため、合併、統合等の再編に起因して、店舗機械警備や貴重品輸送警備、CD/ATM機を総合管理するATM管理業務等が解約、縮小となり、当社グループの業績に大きな悪影響を及ぼす恐れがあります。
また、金融機関関連業務に係る不適切な事案が発生した場合は、当該業務の解約、縮小等につながり、当社グループの業績に大きな悪影響を及ぼす恐れがあります。
(3)受託現預金の管理について
当社グループは、ATM管理業務において主として金融機関等が設置するCD/ATM機の障害対応業務、資金管理業務、銀行店舗内現金管理業務等を行っています。また、近年売上金回収サービス業務を開始しました。当社グループは資金管理業務と売上金回収サービス業務に使用する現金及び預金を受託現預金として管理しております。
業務委託先である金融機関等の経営悪化に伴い、立替資金を回収できなくなる可能性があります。この場合も当社グループの業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
(4)特定の仕入先への依存及び技術環境の変化への対応について
当社グループは、機械警備システムの運用に係る監視センター装置について、その開発、機材等を富士通株式会社に依存しています。自然災害等によりセンター装置等の故障や機材の供給に障害が生じた場合には、当社グループの監視センターの運用に悪影響を及ぼす恐れがあります。
(5)警備事業に係る法的規制について
当社グループは、警備事業を実施するに当たって、警備業法並びに関係諸法令の規制を受けております。
当社グループ各社は、本社所在地を管轄する公安委員会から同法に基づく警備業の認定を受け、5年毎の更新手続きを行う必要があります。
また、警備業法により指導教育責任者や警備に係る各種資格者の配置義務が規定されております。当社グループは有資格者等の登録を完了させており、引続き資格取得の促進を図っております。
その他、機械警備業務や工事・機器販売に係る契約先への警報機器の設置工事につきましては、建設業法の規制を受け、また、輸送警備業務におきましては貨物自動車運送事業法等の規制を受けております。
これらの関係法令に違反した場合、処罰の対象となり、営業停止等の行政処分を受ける可能性があります。
(6)大規模自然災害等について
当社グループは、本社監視センターを始め、各拠点の監視センターにおいて警備に係る様々な情報を遠隔で集中監視し、取引先での不審者の侵入、火災等の異常事態の発生時には直ちにパトロール員を急行させ緊急対処しております。この集中監視システムはそれぞれの警備対象施設を通信回線で結んでおりますが、ネットワークを構成する重要な要素である通信回線は、第1種通信事業者が提供するサービスに依存しております。東日本大震災と同等クラスの震災や大津波による被災などの激甚災害やテロ等による大規模な事故、或いは大規模停電等により通信回線に重大な障害が発生した場合、遠隔監視による警備業務に重大な問題が発生する可能性があります。
この場合、当社グループの業績や今後の事業展開に大きな影響を与えるほか、センター装置等の復旧などに多額の費用を要する可能性があります。
(7)投資に関する価格変動リスクについて
当社グループは、株式等、価格変動リスクを有する有価証券を保有しておりますので、有価証券の価値が下落した場合、評価損等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす恐れがあります。
当社における吸収分割契約
当社は、平成28年12月30日付にて、日本パナユーズ株式会社の機械警備業務、巡回警備及び緊急通報業務を平成29年3月21日を効力発効日として承継する旨の吸収分割契約を締結しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係) 取得による企業結合」をご参照ください。
当連結会計年度は、研究開発活動は行っておりません。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債の残高及び当該期間における収益・費用の数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。
見積り及び仮定については、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき判断を行っております。また、実際の結果は、見積りの不確実性により異なる場合があります。
この見積りと判断が、当社グループの連結財務諸表の作成において大きな影響を及ぼすと考えられるのは、以下の重要な会計方針であります。
(退職給付費用)
退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準、退職率、直近の統計数値に基づいて算出される死亡率、年金資産の長期収益率などがあります。当社グループの退職給付においては、割引率は日本の長期金利の水準を基準として算出しております。期待収益運用率は、年金資産が投資されている資産の種類ごとの長期期待収益率に基づき計算されます。
(繰延税金資産)
当社グループは、流動資産及び固定資産に繰延税金資産を計上しておりますが、繰延税金資産の計上においては、将来の課税所得見込みと回収計画により行っております。
繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上しております。
(2) 財政状態の分析
当連結会計年度末における流動資産の残高は、13,484百万円となり、前連結会計年度末比1,193百万円の増加となりました。この主な要因は、現金及び預金が366百万円、受託現預金が777百万円増加したこと等によるものです。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、12,870百万円となり、前連結会計年度末比449百万円の増加となりました。この主な要因は、企業結合によるのれんが327百万円増加したこと等によるものです。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、3,168百万円となり、前連結会計年度末比419百万円の減少となりました。この主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が30百万円、未払法人税等が175百万円、未払金が294百万円減少したこと等によるものです。
当連結会計年度末における固定負債の残高は、3,641百万円となり、前連結会計年度末比1,796百万円の増加となりました。この主な要因は、TEC-CD販売拡大に伴う長期借入金が1,950百万円増加したこと等によるものです。
当連結会計年度末における純資産の残高は、19,544百万円となり、前連結会計年度末比265百万円の増加となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末比3.8ポイント減少の74.2%となりました。
(3) 当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
警備事業につきましては、機械警備業務、施設警備業務が前連結会計年度比減収となりましたが、一方、輸送警備業務、TEC-CDが好調であったATM管理業務は堅調に推移しました。
その結果、当事業の売上高は15,396百万円(前連結会計年度比149百万円、1.0%の増収)となりました。
ビル管理事業につきましては、グループ会社との連携を強化し、ビル総合管理の受託を推進しました。また、株式会社大阪ビルサービスの株式30%を追加取得し、100%連結子会社としました。グループ会社の営業人員を一部親会社に集約し、グループ一体となったファシリティマネジメント営業に注力をしましたが、最低賃金の上昇、人手不足等、労働環境の悪化による人件費や外注費のコスト増を吸収することができませんでした。その結果、ビル管理事業の売上高は、5,368百万円(前連結会計年度比△162百万円、2.9%の減収)となりました。
不動産事業につきましては、前連結会計年度に購入した草加市における賃貸物件の賃貸収入が、当連結会計年度で売上に寄与したことに加え、子会社における不動産販売並びに不動産売却仲介手数料、販売代理手数料が堅調に推移したことから、不動産事業の売上高は、509百万円(前連結会計年度比469百万円、1,187.1%の増収)となりました。
売上高合計では21,274百万円(前連結会計年度比456百万円、2.2%の増収)となりました。
(営業利益)
当社グループにおいて、引続き事業全般にわたる効率化を徹底した結果、営業利益は658百万円(前連結会計年度比43百万円、7.1%の増益)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外損益は119百万円の利益となりました。
この結果、経常利益は778百万円(前連結会計年度比12百万円、1.6%の増益)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別利益は、労務問題に関する訴訟損失引当金戻入額31百万円等、合計で32百万円、特別損失は、固定資産除却損38百万円等、合計で39百万円となりました。
これにより税金等調整前当期純利益は771百万円となり、法人税等を差引いた親会社株主に帰属する当期純利益は471百万円(前連結会計年度比157百万円、50.0%の増益)となりました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く経営環境は、警備事業並びにビル管理事業において、同業他社との激しい競合が続き、受注価額の低下や既存取引先からの値下げ等の要請も依然として根強く、価格競争が激化しております。一方、最低賃金の上昇等に伴う人件費や各種経費、外注費のコストアップとも相俟って、収益面では厳しい状況が続いております。
このような状況下において、新事務系システム(T-LINK)の本格稼働に伴う更なる業務の効率化による事務人員の営業へのシフト、また「新規営業」、「グループ一体となったファシリティマネジメント営業」、「TEC-CD等の独自商品の販売拡大」を行うための専担部署「営業開発部」の新設、グループ会社の営業人員の親会社への一部集約等によるグループ一体となった営業体制の構築により、営業力の強化を行いました。
(5) 戦略的現状と見通し
当社グループは、昨今の経営環境の変化に柔軟に適応していくために、全社一丸となって業務全般にわたる効率化の実施やローコスト・オペレーションを徹底するとともに、新規取引先の開拓やM&A案件の発掘に取り組んでまいりました。
平成28年4月にスタートした第10次中期経営計画≪2016年度(平成28年度)から2018年度(平成30年度)≫におきまして、「変革と挑戦」をスローガンに、高い収益性と成長力を目指し、「経営基盤の拡充」と「企業風土の改革」を推し進めております。
「経営基盤の拡充」につきましては、コア事業である警備事業とビル管理事業の安定的な拡大をベースとした経営基盤の強化を図るべく、平成29年3月にM&Aにて機械警備事業の事業譲渡を受けました。また新規営業の成果として大型施設における施設警備・ビルメンテナンス案件の受注に成功いたしました。
「企業風土の改革」につきましては、コンプライアンスとリスクマネジメントの定着と深化を伴う企業風土の改革を行うべく、平成28年10月よりリスクマネジメントシステムを導入し、経営に顕在化・潜在化するリスクを組織的に管理する体制を構築いたしました。
今後の見通しにつきましては、これらの目標を見据え、更なる新規取引先の拡大や営業力、商品開発力の強化を図るとともに、M&Aによる事業基盤の強化、不動産業務を始めとした新規業務への取り組み等により売上高と収益の拡充を目指してまいります。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
警備業界におきましては「防犯」「防災」に限らず、「安全」「安心」に対するニーズの多様化への対応が求められ、機械警備業務はもとより、あらゆる業務において技術革新が進展し、新商品や新サービスの提供、品質向上の面での競争が更に激化してまいります。
今後、急速な高齢化社会を迎え、社会の安全、安心への関心が高まるにつれて、警備業界の果たす役割はますます重要度を増してまいります。
当社グループは、これらの課題に対応すべく従来のサービスに加え、「緊急駆付業務(みまもり安心コール)」による高齢者へのサービスを拡充します。また音声認識システムによるコールセンター業務の進化、ウエアラブル端末の導入による業務の高度化等、AI、IoTを積極的に活用してまいります。
当社グループは、今後とも多様化するお客様のニーズに的確に対応し、より良い商品、サービスの提供に努めてまいる所存であります。