(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、積極的な経済政策や金融政策の継続により、企業収益は好調に推移、所得雇用環境の改善から国内景気は回復基調で推移し、個人消費にも持ち直しの動きがみられましたが、海外経済の下振れリスクなど先行きは弱含みで、その動きは緩慢なものでありました。
当社グループが関連する建設業界におきましては、公共投資は一部資材価格の値下がりや、労務費の上昇が一服したことも手伝い、震災復興事業や防災・減災事業により引き続き堅調な状況が続きました。民間設備投資は改善した企業収益により持ち直し感があるものの、先行きの不透明感や慎重姿勢から低調な状況が続きました。このような状況下において、当社グループの顧客である建設業者は、大手業者を中心に総じて業績が大きく改善されました。
このような環境のなか、当社グループでは企業価値向上のため、中期経営計画(平成26年度~平成28年度)の諸施策に基づく重点項目の推進に努めました。主たるマーケットである国内においては、首都圏をはじめとして手薄な地域での拠点拡充と適正な資産配置を行い、また、将来的な国内の建設市場の変化を見据えて海外戦略も積極的に推進いたしました。
2015(平成27)年10月期の連結業績につきましては、連結売上高は1,332億92百万円(前年同期比6.2%増)となりました。利益面につきましても、営業利益は162億70百万円(同1.1%減)、経常利益は161億64百万円(同0.5%増)となりました。また、当期純利益は95億57百万円(同2.8%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
① 建設関連
当社の主力事業である建設関連におきましては、首都圏での再開発工事や民間設備投資が一部で活発化したことに加え、本格化した震災復興工事や除染関連工事により建機レンタルの需要は好調に推移いたしました。しかしながら、一方で、前期のような補正予算関連工事が無かった地域においては厳しい事業環境となりました。
同事業における地域別売上高の前年同期比は、北海道地区9.5%減、東北地区19.7%増、関東信越地区4.8%増、関西中部地区2.0%増、九州沖縄地区1.5%減でありました。復興需要のあった東北と、再開発事業の多かった関東信越地区を中心に伸長する結果となりました。
また、中古建機販売につきましては、適正な資産構成を保つため、一定期間を経年した機械については計画的に売却を進めたことから、売上高は前年同期比26.6%増となりました。
以上の結果、建設関連事業の売上高は1,235億72百万円(前年同期比6.0%増)、営業利益は155億92百万円(同2.0%減)となりました。
② その他
その他の事業につきましては、鉄鋼関連、情報通信関連ともに堅調に推移したことから、売上高は97億19百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益は3億1百万円(同39.4%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当期末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は361億50百万円となり、前期末に比べて41億69百万円増加致しました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は335億9百万円(前期比35.2%増)となりました。
これは主に、「減価償却費」202億73百万円、「税金等調整前当期純利益」162億66百万円、「仕入債務の増減額」44億86百万円及び「未払金の増減額」21億1百万円をそれぞれ計上した一方で、「レンタル用資産の取得による支出」11億98百万円、「売上債権の増減額」が36億13百万円の減少、「法人税等の支払額」63億20百万円を計上したことが要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は44億88百万円(前期は33億74百万円の支出)となりました。
これは主に、「有形固定資産の取得による支出」41億13百万円を計上したことが要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は248億57百万円(前期は224億5百万円の支出)となりました。
これは主に、「割賦債務の返済による支出」が189億13百万円、「リース債務の返済による支出」が11億88百万円、並びに「自己株式の取得による支出」で20億72百万円及び「配当金の支払額」が12億59百万円計上したことが要因であります。
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成26年11月1日 至 平成27年10月31日) |
前年同期比 (%) |
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建設関連(百万円) |
123,572 |
6.0 |
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その他(百万円) |
9,719 |
8.2 |
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セグメント間取引消去(百万円) |
- |
- |
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合計(百万円) |
133,292 |
6.2 |
(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの主力事業が建機レンタルであることから、国内建設投資の多寡によって業績が大きく左右されない事業領域、資産保有規模、資産構成を追求することにより、強靭な収益体制ときめ細やかな営業体制を構築する必要があります。
(1)人材育成と、グループ、アライアンスの強化
建機レンタル業界においては、業者間競争の激化により、この数年で一段と峻別・淘汰が進むと想定されます。建機レンタル業界の主導的企業としてふさわしい知識とスキルを持つ社員育成に努め、さらに国内、海外の事業拡大に即応した人材教育を図ります。また、事業領域、エリアの拡大にはグループ企業との連携、アライアンス企業との関係強化は必須であり、総合的な企業活力の充実に努めてまいります。
(2)財務戦略の強化
レンタル用資産、社用設備等の投資計画を踏まえつつ、タイムリーかつ最適な資金調達を図るとともに、資産の流動化等も取り入れ、資金効率の向上を図ることで、極力、有利子負債の圧縮を推し進め、財務内容の改善に努めてまいります。
(3)コスト削減の継続
資産導入にあたっては徹底したベンチマーク制度をとっていますが、さらに資産運用方針に基づくメンテナンスコストの適正化を実現することで資産価値の維持を図ります。
(4)海外拠点管理の強化
海外展開の推進に合せ、営業面の強化はもちろん、資産管理、業績管理等の管理体制の強化に努めてまいります。そのための人材配置、人材育成の体制を早急に構築してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経済情勢について
当社グループの主たる事業である建設関連は、官需・民需を問わず国内建設投資動向により、収益が大きく左右されます。よって、公共事業の大幅な削減、民間工事の落ち込み等が発生した場合、又は受注競争の激化によるレンタル用資産の貸出価格や運用状況の悪化によるレンタル用資産の稼働率が低下した場合には、今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、海外向け中古建機販売は売却時期によってはその時点での世界経済、為替動向にも影響を受けます。
(2)業績の季節変動について
公共事業は、毎年4月に予算決定がなされてから実際に工事が着工されるまで概ね6ケ月のタイムラグが生じます。したがって、当社の主力事業であります建設関連は、毎期10月頃から3月にかけて最盛期を迎え、この期間に建設機械レンタルの需要が最も大きくなるというトレンドがあります。このため当社グループの売上高及び利益は上期(11~4月の6ケ月間)に集中する傾向があります。
(3)金利動向について
当社グループは、レンタル用資産等の取得、営業所出店に係る設備投資需要や事業活動に係る運転資金需要に対し、内部資金を充当する他、外部から資金を調達しております。これらの外部資金については、極力金利固定化等により金利変動による影響の軽減に努めておりますが、短期間の大幅な金利変動によっては、当社グループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)債務保証について
当社グループは、関係会社の借入金、ファイナンス・リース債務及び割賦契約に基づく債務の一部に対しての債務保証契約を金融機関との間で締結しております。将来、債務保証の履行を求められる状況が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)固定資産の減損会計について
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。今後の経営環境の著しい悪化等により固定資産の収益性が悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(6)財務制限条項について
当社グループの借入金に係る金融機関との契約には、財務制限条項が付されているものがあります。当社では、財務制限条項に抵触する可能性は低いと判断しておりますが、当該財務制限条項に抵触した場合、当社グループの経営成績や財政状態に悪影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当社グループに関する財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、原則として連結財務諸表に基づいて分析した内容であります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積りは、過去の実績やその時点での情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては以下のものがあると考えております。
① 貸倒引当金
当社グループの保有する債権に係る損失が見込まれる場合、その損失に充てる必要額を見積り引当計上しておりますが、将来、債務者の財政状態が著しく悪化し、その支払能力が低下した場合等は、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
② 投資有価証券
当社グループが保有する時価のある有価証券については、下落率等の一定の基準により、時価のない有価証券については、投資先の純資産額等による実質価値の下落率や業績予想等による回収可能性等により総合的に判断し処理しておりますが、将来、保有する株式の時価の下落や投資先の財務状況が悪化した場合には、評価損を計上する可能性があります。
③ 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っています。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(2)当連結会計年度の経営成績及び財政状態の分析
① 経営成績
当連結会計年度における経営成績の概況については、「1 業績等の概要」に記載しております。
② 財政状態
当連結会計年度末の総資産は2,029億19百万円と前連結会計年度末と比べ144億28百万円増加しました。主な要因として「現金及び預金」が42億49百万円、「受取手形及び売掛金」が36億円とそれぞれ増加し、並びに営業活動に供する「レンタル用資産」が16億96百万円、「建設機材」が16億48百万円及び営業拠点の拡充等から「建物及び構築物」が15億36百万円増加したことによるものであります。
負債合計は1,309億21百万円となり、前連結会計年度末と比べ79億43百万円の増加となりました。これは、主に「支払手形及び買掛金」が46億40百万円、「未払金」が27億72百万円、「長期未払金」が14億円とそれぞれ増加した一方で、「長期借入金」が20億83百万円が減少したことによるものであります。
純資産合計は、719億98百万円となり、前連結会計年度末と比べて64億84百万円の増加となりました。これは、主に「当期純利益」を95億57百万円を計上した一方で、「剰余金の配当」12億61百万円及び「自己株式の取得」20億72百万円をそれぞれ計上したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の33.6%から34.3%となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)経営戦略の現状
当社グループの中期的な経営戦略は、中期経営計画「BULL53」で示しているとおり、2020年開催の東京オリンピック・パラリンピック関連のインフラ整備、再開発事業など、大型プロジェクトが計画されている関東信越地区の営業基盤の拡充を積極的に推し進め、中長期的な需要見通しを踏まえた首都圏での収益強化へ向けた体制構築を図ってまいります。また、長期的な成長エンジンとして潜在需要の高い、ASEAN諸国を中心とした海外営業基盤の構築についても戦略的に進めます。
一方で、事業環境の変化へも即応可能なリスク耐久力の向上のため、業績管理の高度化、ガバナンス体制の強化を行い、長期にわたり持続的に成長可能な経営体制の構築に努めます。
(5)資金の財源及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ87億26百万円増加し335億9百万円の収入となりました。これは主な増加要因として、減価償却費が23億22百万円増加したこと、仕入債務の増加額が24億56百万円増加したことに加え、売上債権の増加額が22億19百万円増加したこと等によります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より11億13百万円支出が増加し44億88百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が10億11百万円増加したこと等によります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度から24億51百万円支出が増加し248億57百万円の支出となりました。これは主に、割賦債務の返済による支出が37億81百万円増加したこと並びに自己株式の取得による支出が20億64百万円増加した一方で、長期借入れによる収入が27億62百万円増加したこと等によります。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から41億69百万円増加し361億50百万円となりました。
② 財務政策
レンタル用資産購入等の設備投資計画を踏まえながら、より有効かつ安価な資金調達手段を模索します。一方でコミットメントファシリティの有効活用により資金調達の弾力化を図り、さらには受取手形債権の流動化により資金効率の改善を目指すことで、資産・負債バランスの軽量化に取り組んでまいります。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めてまいります。経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「3 対処すべき課題」及び「4 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、引き続き市場動向の変化を迅速に把握し的確な経営を図ってまいります。