文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、当該有価証券報告書に記載された将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
(1)経営方針
当社グループでは、「顧客の利益が我々の利益である」ことを念頭に、常に変革を求めて会社の活性化を図り、持続的に事業を推し進めることが株主をはじめとするステークホルダー全ての期待に応え、利益の拡大につながるものと考えております。そして、このことを通じ、社会に貢献できる企業集団となることを目標にグループ運営を実践しております。
(2)経営戦略等
当社グループの中長期的な経営戦略は、長期ビジョン「BULL55」で示しているとおり、リニア中央新幹線、東京五輪関連のインフラ整備や再開発事業など、大型プロジェクトが計画されている関東甲信越地区の営業基盤の拡充を積極的に推し進め、中長期的な需要見通しを踏まえた首都圏での収益強化に向け体制構築を図ってまいります。また、長期的な成長エンジンとして潜在需要の高い、ASEAN諸国を中心とした海外営業基盤の構築についても戦略的に進めます。なお、国土交通省が進めている現場の生産性向上策「i-Construction」等のイノベーション分野へも積極的に対応してまいります。一方で、事業環境の変化へも即応可能なリスク耐久力の向上のため、一層の業績管理の高度化、ガバナンス体制の強化を行い、長期にわたり持続的に成長可能な経営体制の構築に努めます。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な株式価値向上に向け、各事業収益の向上に加えて資本効率の向上に取り組むことにより、ROE(自己資本利益率)10%以上の水準を維持することを目標としております。また、主力事業である建設関連は、固定資産のウエイトが高いため、自己資本比率につきましては45%以上の目標を設定し更に向上を目指してまいります。
なお、従前から当社で資産効率の重要指標としているROI(投下資本回収率)、レンタル用資産を始めとする新規設備投資の判断基準としているEBITDA+(減価償却前営業利益)も引き続き重要な指標のひとつに据えております。一方、連結売上高、連結営業利益も企業規模、収益力を表す数値であることから、これらの順調な増加が会社の成長性を示す指標として重視しております。
(4)経営環境
当社グループの経営環境につきましては、東京五輪関連工事やインフラ再整備工事、主要都市での再開発事業など、大型プロジェクトも多数計画されるなど、公共投資、民間投資共に引き続き堅調に推移すると予想されます。しかしながら一方では、国内の一部の地域においての公共工事の減少や都市部を中心とした建設工事の集中など建設需要の地域格差の一段の広がりと、さらには技能労働者不足の常態化による入札不調や着工遅延等の懸念材料も予想されます。
当社グループは、引き続き災害被災地の早期復興を支援すると同時に、国内営業基盤の拡充と拡大のため、首都圏・大都市圏や九州沖縄地区を中心に中長期的な需要見通しを鑑みながら収益強化へ向けた体制構築に注力して参ります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
現在、当社グループの主力事業が建機レンタルであることから、保有資産の構成と規模を背景に、きめ細かな営業体制で強靭な収益体制を確立しなければなりません。
また、国内建設投資動向によって業績が大きく左右されない事業領域の追求も模索する必要があります。
① 人材育成と、グループ、アライアンスの強化
人材こそが企業成長の原動力であります。特に、建機レンタル業界においては、業者間競争の激化により、この数年で一段と峻別・淘汰が進むと想定されます。建機レンタル業界の主導的企業としてふさわしい知識とスキルを持つ社員育成に努め、さらに国内、海外の事業拡大に即応した人材教育に取り組んでまいります。
また、事業領域、エリアの拡大にはグループ企業との連携、アライアンス企業との関係強化は必須であり、総合的な企業活力を充実させ、グループとしてのシナジー効果の向上へとつなげてまいります。
② 資産戦略の深化
顧客ニーズと稼働実績を資産導入における選択要因としますが、近年ICT工法など、国内建設需要の内容が変化しつつあることから、現在のみならず、将来の市場性や収益性を十分に検討して、導入すべき資産の構成を決定いたします。
③ コスト削減の継続
資産導入にあたっては徹底したベンチマーク制度をとっていますが、さらに資産運用方針に基づくメンテナンスコストの適正化を実現することで資産価値の維持・向上を目指します。
④ 海外事業の推進
既進出国の現場事情にマッチした資産の積極投入を図り、資産管理と収益管理を伴った営業活動を推進してまいります。
⑤ 財務内容の改善
レンタル用資産、社用設備等の投資計画を踏まえつつ、タイムリーかつ最適な資金調達を図るとともに、資産の流動化等も取り入れ、資金効率の向上を図ることで、極力、有利子負債の圧縮を推し進め、更なる株主資本の充実に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経済情勢について
当社グループの主力事業である建設関連は、官需・民需を問わず国内建設投資動向により、収益が大きく左右されます。よって、公共事業の大幅な削減、民間工事の落ち込み等が発生した場合、又は受注競争の激化によるレンタル用資産の貸出価格や運用状況の悪化によるレンタル用資産の稼働率が低下した場合には、今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、海外向け中古建機販売は売却時期によってはその時点での世界経済、為替動向にも影響を受けます。
(2)業績の季節変動について
公共事業は、毎年4月に予算決定がなされてから実際に工事が着工されるまで概ね6ケ月のタイムラグが生じます。したがって、当社グループの主力事業である建設関連は、毎期10月頃から3月にかけて最盛期を迎え、この期間に建設機械のレンタル需要が最も大きくなるというトレンドがあります。このため当社グループの売上高及び利益は上期(11~4月の6ケ月間)に集中する傾向があります。
(3)金利動向について
当社グループは、レンタル用資産等の取得、営業所出店に係る設備投資需要や事業活動に係る運転資金需要に対し、内部資金を充当する他、外部から資金を調達しております。これらの外部資金については、極力金利固定化等により金利変動による影響の軽減に努めておりますが、短期間の大幅な金利変動によっては、当社グループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)債務保証について
当社グループは、関係会社の借入金、ファイナンス・リース債務及び割賦契約に基づく債務の一部に対しての債務保証契約を金融機関との間で締結しております。将来、債務保証の履行を求められる状況が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)固定資産の減損会計について
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。今後の経営環境の著しい悪化等により固定資産の収益性が悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業収益を背景に雇用や所得環境の改善が続くなど景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、米国の通商政策に伴う海外経済の不確実性や金融資本市場の変動など留意が必要な状況が継続いたしました。
当社グループが関連する建設業界におきましては、大都市圏における再開発事業など民間設備投資に明るさが見られたことに加え、公共投資も引き続き底堅く推移いたしました。
このような状況のなか、当社グループでは、長期ビジョン「BULL55」の実現に向け、国内営業基盤の拡充に注力し、関東以西の空白エリアや九州での地域戦略を伸展させ、さらに建設需要と顧客ニーズの双方に即応したレンタル用資産の最適保有量の確保と機種構成の充実を図りました。
また、新システムの本格運用によりITを活用した業務効率の高度化と生産性の向上を目指すことで体制強化にも努めました。
なお、連結子会社でありました上海金和源建設工程有限公司は全出資持分を譲渡いたしました。
2018年10月期の連結業績につきましては、売上高は1,681億88百万円(前年同期比6.2%増)となりました。利益面につきましては、営業利益は175億99百万円(同5.6%増)、経常利益は179億25百万円(同4.3%増)、また、親会社株主に帰属する当期純利益は118億57百万円(同10.4%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
イ.建設関連
主力事業である建設関連におきましては、建設需要の地域間格差が一部で顕在化したものの、東京五輪に関連する交通インフラ整備や大規模再開発工事などもあり、全体として建設機械のレンタル需要は底堅く推移しました。また、当社グループでは、2018年に発生した大阪府北部地震、西日本豪雨、北海道胆振東部地震など、近年相次いで発生している自然災害の復旧・復興活動に対する支援体制強化のため、既存のレンタル用資産の再配置や資産の増強など対応能力の充実に努めました。これらの結果、同事業における地域別売上高の前年同期比は、北海道地区8.9%増、東北地区4.5%減、関東甲信越地区10.5%増、西日本地区11.0%増、九州沖縄地区6.7%増となりました。
中古建機販売につきましては、中国、東南アジアでの需要増加により価格が上昇するなど、期初からの良好な市況環境を背景に堅調に推移いたしました。
以上の結果、建設関連事業の売上高は1,505億42百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益は163億58百万円(同6.1%増)となりました。
ロ.その他
その他の事業につきましては、鉄鋼関連、情報通信関連、福祉関連ともに堅調に推移したことから、売上高は176億46百万円(前年同期比10.2%増)、一方、営業利益は鉄鋼関連の工事売上が減少したことや福祉関連の関東エリア進出に伴う費用増から8億46百万円(同1.2%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は367億33百万円となり、前連結会計年度末から15億72百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は354億21百万円(前年同期比6.3%減)となりました。これは主に「税金等調整前当期純利益」は172億16百万円、「減価償却費」は255億80百万円、「仕入債務の増減額」は22億11百万円、「未払金の増減額」は21億55百万円それぞれ計上した一方で、「建設機材の取得による支出」は12億11百万円、「レンタル用資産の取得による支出」は40億51百万円、「売上債権の増減額」は17億92百万円、「法人税等の支払額」は58億22百万円それぞれ計上したことが要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支出した資金は69億80百万円(前連結会計年度末は47億47百万円の支出)となりました。これは主に「有形固定資産の取得による支出」は44億13百万円、「子会社株式の取得による支出」は16億92百万円それぞれ計上したことが要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって支出した資金は268億58百万円(前連結会計年度末は309億60百万円の支出)となりました。これは主に「長期借入金の返済による支出」は132億62百万円、「割賦債務の返済による支出」は239億48百万円、「リース債務の返済による支出」は11億33百万円、「配当金の支払額」は19億42百万円それぞれ計上した一方で、「長期借入れによる収入」は133億円計上したことが要因であります。
③ 販売の実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2017年11月1日 至 2018年10月31日) |
前年同期比 (%) |
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建設関連(百万円) |
150,542 |
5.7 |
|
その他(百万円) |
17,646 |
10.2 |
|
セグメント間取引消去(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
168,188 |
6.2 |
(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在にて判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積りは、過去の実績やその時点での情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては以下のものがあると考えております。
イ.貸倒引当金
当社グループの保有する債権に係る損失が見込まれる場合、その損失に充てる必要額を見積り引当計上しておりますが、将来、債務者の財政状態が著しく悪化し、その支払能力が低下した場合等は、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
ロ.投資有価証券
当社グループが保有する時価のある有価証券については、下落率等の一定の基準により、時価のない有価証券については、投資先の純資産額等による実質価値の下落率や業績予想等による回収可能性等により総合的に判断し処理しておりますが、将来、保有する株式の時価の下落や投資先の財務状況が悪化した場合には、評価損を計上する可能性があります。
ハ.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っています。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績
当社グループの、当連結会計年度の経営成績等の状況に関する経営上の目標達成状況を判断するため指標は以下の各項目となります。
(a)売上高
当連結会計年度の売上高に関する分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(b)営業利益
当連結会計年度の営業利益は、売上高の増加に伴い売上総利益が前連結会計年度に比べ24億3百万円(前連結会計年度比4.9%増)増加した一方で、人員増に伴う人件費の増加や営業拠点の新設等による減価償却費の増加等によって販売費及び一般管理費は14億69百万円(同4.6%増)増加し、営業利益は9億33百万円(同5.6%増)の増加となりました。
なお、当社グループの目標とする経営指標の実績値は、下表の通りであります。
|
|
前連結会計年度 (自 2016年11月1日 至 2017年10月31日) |
当連結会計年度 (自 2017年11月1日 至 2018年10月31日) |
|
自己資本比率 |
37.9% |
39.6% |
|
ROE(自己資本利益率) |
13.2% |
13.0% |
|
EBITDA+(減価償却前営業利益) (百万円) |
51,545 |
53,863 |
ロ.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末から140億33百万円増加し2,415億78百万円となりました。主な要因として「現金及び預金」は15億72百万円、営業活動に供する「建設機材」は24億59百万円、「レンタル用資産」は26億8百万円、「建物及び構築物」は15億62百万円、「投資有価証券」は15億71百万円とそれぞれ増加したことによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末から37億91百万円増加し1,395億47百万円となりました。これは、主に「支払手形及び買掛金」は19億21百万円、「未払金」は15億70百万円、「長期未払金」は24億63百万円とそれぞれ増加した一方で、「未払法人税等」は13億18百万円減少したことによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末から102億42百万円増加し1,020億31百万円となりました。これは主に「親会社株主に帰属する当期純利益」として118億57百万円計上した一方で、「剰余金の配当」を19億43百万円計上したことによるものです。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)資本の財源及び資金の流動性
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
② 財務政策
レンタル用資産購入等の設備投資計画を踏まえながら、より有効かつ安価な資金調達手段を模索しており、資金調達と資金運用の多様化・効率化を図りつつ、さらには受取手形等の債権について流動化等を行うことで、資産・負債バランスの軽量化に取り組んでおります。
当社は、2018年9月20日開催の取締役会において、当社の連結子会社である上海金和源建設工程有限公司の全出資持分を譲渡することを決議し、同日付で持分譲渡契約を締結致しました。
詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載しております。
該当事項はありません。