文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、当該有価証券報告書に記載された将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。
(1)経営方針
当社グループでは、「顧客の利益が我々の利益である」ことを念頭に、常に変革を求めて会社の活性化を図り、持続的に事業を推し進めることが株主をはじめとするステークホルダー全ての期待に応え、利益の拡大につながるものと考えております。そして、このことを通じ、社会に貢献できる企業集団となることを目標にグループ運営を実践しております。
(2)経営戦略等
当社グループの経営戦略は、新中期経営計画「Creative 60」で示しているとおり、リニア中央新幹線、東京五輪関連のインフラ整備や再開発事業など、大型プロジェクトが計画されている関東甲信越地区の営業基盤の拡充を積極的に推し進め、中長期的な需要見通しを踏まえた首都圏での収益強化に向け体制構築を図ってまいります。また、長期的な成長エンジンとして潜在需要の高い、ASEAN諸国を中心とした海外営業基盤の構築についても戦略的に進めます。なお、国土交通省が進めている現場の生産性向上策「i-Construction」等のイノベーション分野や、商品企画、研究開発への資源投資も積極的に対応してまいります。一方で、事業環境の変化へも即応可能なリスク耐久力の向上のため、一層の業績管理の高度化、ガバナンス体制の強化を行い、長期にわたり持続的に成長可能な経営体制の構築に努めます。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中長期的な株式価値向上に向け、ROE(自己資本利益率)及び自己資本比率につきましては新中期経営計画「Creative 60」において公表している数値を目標にしており、更に向上を目指してまいります。
なお、従前から当社で資産効率の重要指標としているROI(投下資本回収率)、レンタル用資産を始めとする新規設備投資の判断基準としているEBITDA+(減価償却他調整前営業利益)も引き続き重要な指標のひとつに据えております。一方、連結売上高、連結営業利益も企業規模、収益力を表す数値であることから、これらの順調な増加が会社の成長性を示す指標として重視しております。
(4)経営環境
当社グループの経営環境につきましては、引き続き堅調に推移すると予想されます。しかしながら一方では、慢性的な建設技能労働者不足、資機材価格の高止まりなど、注視すべき状況も予想されます。
当社グループは、引き続き災害被災地の早期復興を支援すると同時に、国内営業基盤の拡充と拡大のため、首都圏・大都市圏や九州沖縄地区を中心に中長期的な需要見通しを鑑みながら収益強化へ向けた体制構築に注力してまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
現在、当社グループの主力事業が建機レンタルであることから、保有資産の構成と規模を背景に、きめ細かな営業体制で強靭な収益体制を確立しなければなりません。
また、国内建設投資動向によって業績が大きく左右されないエリアの拡大や事業領域の追求も模索する必要があります。
① 人材育成と、グループ、アライアンスの強化
人材こそが企業成長の原動力であります。特に、建機レンタル業界においては、業者間競争の激化により、この数年で一段と峻別・淘汰が進むと想定されます。建機レンタル業界の主導的企業としてふさわしい知識とスキルを持つ社員育成に努め、さらに国内、海外の事業拡大に即応した人材教育に取り組んでまいります。
また、事業領域、エリアの拡大にはグループ企業との連携、アライアンス企業との関係強化は必須であり、総合的な企業活力を充実させ、グループとしてのシナジー効果の向上へとつなげてまいります。
② 資産戦略の深化
顧客ニーズと稼働実績を資産導入における選択要因としますが、近年ICT工法など、国内建設需要の内容が変化しつつあることから、現在のみならず、将来の市場性や収益性を十分に検討して、導入すべき資産の適正量と構成を決定いたします。
③ コスト削減の継続
資産導入にあたっては徹底したベンチマーク制度をとっていますが、さらに資産運用方針に基づくメンテナンスコストの適正化を実現することで資産価値の維持・向上を目指します。
④ 海外事業の推進
既進出国においては、資産管理と収益管理を伴った営業活動を推進していくと同時に、新規エリア進出の実現可能性も模索し海外基盤の強化に努めてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経済情勢について
当社グループの主力事業である建設関連は、官需・民需を問わず国内建設投資動向により、収益が大きく左右されます。よって、公共事業の大幅な削減、民間工事の落ち込み等が発生した場合、又は受注競争の激化によるレンタル用資産の貸出価格や運用状況の悪化によるレンタル用資産の稼働率が低下した場合には、今後の業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、海外向け中古建機販売は売却時期によってはその時点での世界経済、為替動向にも影響を受けます。
(2)業績の季節変動について
公共事業は、毎年4月に予算決定がなされてから実際に工事が着工されるまで概ね6ケ月のタイムラグが生じます。したがって、当社グループの主力事業である建設関連は、毎期10月頃から3月にかけて最盛期を迎え、この期間に建設機械のレンタル需要が最も大きくなるというトレンドがあります。このため当社グループの売上高及び利益は上期(11~4月の6ケ月間)に集中する傾向があります。
(3)金利動向について
当社グループは、レンタル用資産等の取得、営業所出店に係る設備投資需要や事業活動に係る運転資金需要に対し、内部資金を充当する他、外部から資金を調達しております。これらの外部資金については、極力金利固定化等により金利変動による影響の軽減に努めておりますが、短期間の大幅な金利変動によっては、当社グループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(4)債務保証について
当社グループは、関係会社の借入金、ファイナンス・リース債務及び割賦契約に基づく債務の一部に対しての債務保証契約を金融機関との間で締結しております。将来、債務保証の履行を求められる状況が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)固定資産の減損会計について
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。今後の経営環境の著しい悪化等により固定資産の収益性が悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、輸出・生産に弱さが見られるものの、雇用や所得環境の改善が続くなど、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、ブレグジットなど海外経済の動向と政策に関する不確実性や通商問題を巡る緊張が世界経済に与える影響などもあり、景気の先行きは依然として不透明な状況で推移いたしました。
当社グループが関連する建設業界におきましては、公共投資は防災・減災関連工事や社会資本の老朽化に対応する維持・更新等を中心に堅調に推移し、民間建設投資も大都市圏における再開発事業などを中心に明るさが見られた一方で、慢性的な建設技能労働者不足、資機材価格の高止まりなど、注視すべき状況が続いております。
このような状況のなか、当社グループでは、中期ビジョン「BULL55」(2015年度~2019年度)の完遂に向け、グループ全体で収益機会を確保するため、地域戦略や設備投資を積極的に推進いたしました。また、長期的な成長戦略を必達するため、グループの将来を担う人財の確保や育成は喫緊の課題であり、業界全体の将来も見据え、人事制度の改革等を推し進めました。
2019年10月期の連結業績につきましては、売上高は1,806億94百万円(前年同期比7.4%増)となりました。営業利益は178億42百万円(同1.4%増)、経常利益は182億77百万円(同2.0%増)、また、親会社株主に帰属する当期純利益は114億30百万円(同3.6%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
イ.建設関連
主力事業である建設関連におきましては、東京五輪に関連する交通インフラ整備や大規模再開発工事、国土強靭化対策工事などもあり、全体として建設機械のレンタル需要は底堅く推移いたしました。また、当社グループでは、近年相次いで発生している自然災害の復旧・復興活動に対する支援体制強化のため、既存のレンタル用資産の再配置や資産の増強など対応力の強化に努めました。これらの結果、同事業における地域別売上高の前年同期比は、北海道地区8.8%増、東北地区2.0%減、関東甲信越地区12.1%増、西日本地区8.8%増、九州沖縄地区11.5%増となりました。
なお、中古建機販売につきましては、適正な資産構成を維持するため、期初計画に基づき自社機の売却を進めたことから、売上高は前年同期比22.9%増加となりました。
以上の結果、建設関連事業の売上高は1,618億31百万円(前年同期比7.5%増)、営業利益は165億5百万円(同0.9%増)となりました。
ロ.その他
その他の事業につきましては、鉄鋼関連、情報通信関連、福祉関連ともに堅調に推移したことから、売上高は188億62百万円(前年同期比6.9%増)、営業利益は9億13百万円(同7.9%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は435億11百万円となり、前連結会計年度末から67億78百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によって得られた資金は391億46百万円(前年同期比10.5%増)となりました。これは主に「税金等調整前当期純利益」は177億23百万円、「減価償却費」は275億62百万円、「仕入債務の増減額」は20億25百万円及び「未払金の増減額」は25億16百万円の収入をそれぞれ計上した一方で、「建設機材の取得による支出」は12億円、「レンタル用資産の取得による支出」は38億47百万円、「売上債権の増減額」は35億5百万円、「法人税等の支払額」は39億18百万円の支出をそれぞれ計上したことが要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によって支出した資金は59億89百万円(前連結会計年度末は69億80百万円の支出)となりました。これは主に「有形固定資産の取得による支出」は38億53百万円及び「子会社株式の取得による支出」は13億93百万円の支出をそれぞれ計上したことが要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって支出した資金は267億40百万円(前連結会計年度末は268億58百万円の支出)となりました。これは主に「株式の発行による収入」を83億53百万円、「自己株式の売却による収入」は23億64百万円及び「長期借入れによる収入」は55億60百万円の収入をそれぞれ計上した一方で、「割賦債務の返済による支出」を253億58百万円、「長期借入金の返済による支出」を131億33百万円及び「配当金の支払額」を23億79百万円の支出をそれぞれ計上したことが要因であります。
③ 販売の実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年11月1日 至 2019年10月31日) |
前年同期比 (%) |
|
建設関連(百万円) |
161,831 |
7.5 |
|
その他(百万円) |
18,862 |
6.9 |
|
セグメント間取引消去(百万円) |
- |
- |
|
合計(百万円) |
180,694 |
7.4 |
(注)本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在にて判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積りは、過去の実績やその時点での情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては以下のものがあると考えております。
イ.貸倒引当金
当社グループの保有する債権に係る損失が見込まれる場合、その損失に充てる必要額を見積り引当計上しておりますが、将来、債務者の財政状態が著しく悪化し、その支払能力が低下した場合等は、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
ロ.投資有価証券
当社グループが保有する時価のある有価証券については、下落率等の一定の基準により、時価のない有価証券については、投資先の純資産額等による実質価値の下落率や業績予想等による回収可能性等により総合的に判断し処理しておりますが、将来、保有する株式の時価の下落や投資先の財務状況が悪化した場合には、評価損を計上する可能性があります。
ハ.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っています。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績
当社グループの、当連結会計年度の経営成績等の状況に関する経営上の目標達成状況を判断するため指標は以下の各項目となります。
(a)売上高
当連結会計年度の売上高に関する分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(b)営業利益
当連結会計年度の営業利益は、売上高の増加に伴い売上総利益が前連結会計年度に比べ19億59百万円(前連結会計年度比3.8%増)増加した一方で、人員増に伴う人件費の増加や営業拠点の新設等による減価償却費の増加等によって販売費及び一般管理費は17億16百万円(同5.1%増)増加し、営業利益は2億42百万円(同1.4%増)の増加となりました。
なお、当社グループの目標とする経営指標の実績値は、下表の通りであります。
|
|
前連結会計年度 (自 2017年11月1日 至 2018年10月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年11月1日 至 2019年10月31日) |
|
自己資本比率 |
39.6% |
43.1% |
|
ROE(自己資本利益率) |
13.0% |
10.8% |
|
EBITDA+(減価償却他調整前営業利益) |
53,863百万円 |
56,322百万円 |
ロ.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末から268億8百万円増加し2,681億82百万円となりました。主な要因として「現金及び預金」は69億58百万円、「受取手形及び売掛金」は28億38百万円、「電子記録債権」は12億55百万円、営業活動に供する「建設機材」は29億14百万円、「レンタル用資産」は95億78百万円とそれぞれ増加したことによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末から70億60百万円増加し、1,464億3百万円となりました。主な要因として「支払手形及び買掛金」は29億62百万円、「未払法人税等」は23億16百万円、「長期未払金」は84億52百万円とそれぞれ増加した一方で、「1年内返済予定の長期借入金」は16億78百万円、「長期借入金」は58億81百万円それぞれ減少したことによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末から197億48百万円増加し、1,217億79百万円となりました。主な要因として公募及び第三者割当による新株式発行により83億53百万円、公募による自己株式の処分によって23億64百万円それぞれ増加し、並びに「親会社株式に帰属する当期純利益」を114億30百万円計上した一方で、剰余金の配当によって23億82百万円減少したことによるものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(3)経営成績に影響を与える重要な要因について
「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要の主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、レンタル用資産の購入及び有形固定資産の取得等によるものであります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、割賦契約及びリース契約等の資金調達手段を活用しながら安定的な資金の源泉を確保するため、金融機関からの長期借入を行う事を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債残高は「② 契約債務」に記載の通りです。
① キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
② 契約債務
2019年10月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
|
|
年度別要支払額(百万円) |
||||
|
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
|
短期借入金 |
1,120 |
1,120 |
- |
- |
- |
|
長期借入金 |
28,353 |
11,147 |
13,310 |
3,835 |
60 |
|
長期未払金(割賦) |
65,610 |
20,694 |
29,231 |
14,239 |
1,445 |
|
リース債務 |
2,685 |
885 |
1,127 |
496 |
175 |
上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金、未払金に含まれている割賦契約に係る未払金及び流動負債のリース債務は、長期借入金、長期未払金(割賦)及びリース債務にそれぞれ含めております。
③ 財務政策
レンタル用資産購入等の設備投資計画を踏まえながら、より有効かつ安価な資金調達手段を模索しており、資金調達と資金運用の多様化・効率化を図りつつ、さらには受取手形等の債権について流動化等を行うことで、資産・負債バランスの軽量化に取り組んでおります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。