第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

BBSグループでは、「1.お客様の利益増加に貢献すること」「2.お客様の発展の原動力となること」「3.お客様の企業価値の向上を通して、社会に貢献すること」を経営理念としています。

当社グループの経営理念を達成するためには、継続して安定的に成長することが重要です。コンサルティングやシステム開発の業界は、景気の影響を受けやすく不安定な業界であります。このような業界にありながら継続して安定的に成長するために、当社グループでは、特定の事業に集中することなく複数の事業を同時に展開しております。具体的には、コンサルティング・システム開発事業の他に、マネージメントサービス(BPO)事業を展開し経営の安定化を目指しております。

また、この業界は技術進歩の早い業界になります。当社グループが成長を続けるためには、常に時代の先端を行く必要がありますが、進みすぎると社会やお客様に受け入れていただけません。社会環境やお客様の状況を考え、半歩先を行くことを経営の基本としております。具体的には、AI、FinTech、RPA及び情報セキュリティなどの最新技術を、しっかりと実務に落とし込むことが重要であると考えております。

当社グループでは、グループ社員一人ひとりがそれぞれプロフェッショナルとなり、グループとしてのシナジー効果を発揮して、高度な知識と最新の技術を提供してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループが目標とする経営指標は以下のとおりです。

・ 連結営業利益率 6%

・ 自己資本利益率(ROE) 10%

・ マネージメントサービス事業売上の売上高に対する比率 30%

 

当社グループは継続して安定的に成長することを目指しており、成長の指標として連結営業利益率を採用しています。当社グループは、コンサルティング・システム開発事業とマネージメントサービス(BPO)事業を営んでおりますが、コンサルティング・システム開発事業については、高い利益率が期待できるものの景気の影響を受けやすく不安定さを伴う一方で、マネージメントサービス(BPO)事業は安定的な収益を期待できるものの利益率は低くなる傾向があります。当社グループとしては、これら事業のミックスとして連結営業利益率6%を目標に経営しております。また、前述のとおり、当社グループはコンサルティング、システム開発の業界に属し、総体的に景気の影響を受けやすい状態にあるため、安定して業績を確保できるマネージメントサービス事業の売上高を全社売上の30%以上にすることを目標に置くことにより、安定成長の指針としております。

継続して安定的に成長するためには、財務的な安定性も重要であると考えます。一方で、過度に財務的な安定性を求めることは非効率な経営に繋がります。当社グループでは、自己資本利益率(ROE)10%を目標にし、財務的な安定性を維持しつつ効率的な運営を行ってまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、持続的な成長と企業価値向上に向け次の3つの経営戦略を推進しております。

① コンサルティング事業の強化

当社グループのビジネスモデルは、“システムの分かる会計士”と“会計の分かるSE”による高付加価値のコンサルティングサービスと、経営会計アドバイス、システム開発、BPOサービスのコア事業を一体化し、「コンサルティング+会計」「コンサルティング+システム開発」「コンサルティング+BPO」という独自のコンサルティングサービスを提供することであります。ビジネスの根幹となるコンサルティング事業をさらに強化・拡大するために、ソリューション・メニューの強化、人財力の強化、アライアンスの強化を進めてまいります。

 

② 顧客志向の経営

当社グループは、顧客との親密性を徹底的に追求し、顧客の真の課題やニーズを深堀りし、顧客との連携強化により収益の安定化を図っていきます。顧客志向の経営を推進するために、アカウントコミッティの推進、SESなどの顧客密着サービスの拡大、固定顧客やBPO事業などストックビジネスの拡大、グループ総合力によるサービス提供の強化を行います。

 

③ 事業基盤の強化

当社グループは、プロジェクトの生産性向上のみならず、人事総務、経理、経営企画、情報システムを含めた経営管理部門の機能強化と生産性向上を図っていきます。具体的には、生産性向上には品質の確保が必要条件であることから、ノウハウの蓄積、標準化の徹底、方法論の確立を推進し絶対的品質の確保に努めます。人財採用の強化、教育研修の徹底、定着率の向上のため、人事管理機能を強化します。RPAやベトナムBPOセンターの利用を促進し、業務の効率化とコスト削減を行います。グループ管理機能を強化しグループ一体運営を推進します。

 

(4) 当社グループを取り巻く経営環境

当連結会計年度におけるわが国の経済は、潤沢な企業資金を背景にした旺盛な設備投資需要により堅調に推移しました。一方で、米国第一主義を起点とした不安定要因も拡大しつつあります。

コンサルティング・システム開発業界については、通常のシステム更新投資に加え、流通業を中心とした消費税対応のシステム改修、働き方改革に伴うシステム導入やRPAなどの新技術の導入コンサルティング、新たな収益認識基準の対応にかかるコンサルティングやシステム対応、IPOコンサルティングなど需要は好調で、全体的に順調に推移しました。一方で、コンサルタントやSEの人材市場も逼迫しており、採用コストや外注費の高騰によるコスト増や要員不足による受注機会の喪失など、マイナス面も顕著になってきております。

BPO、アウトソーシング業界においては、働き方改革や人手不足の影響により企業のBPO需要は高まっており、今後もマーケットは拡大すると見込まれています。一方で、業界内での競争も激しくなっており、RPAなどの新技術の導入や海外BPOセンターの活用などコスト削減が求められています。また、委託範囲も拡大する傾向にあり、より高度なサービスが求められるようになっています。

 

(5) 当面の対処すべき課題と対処方法

当社グループでは、3つの経営戦略を具体化し各課題に対処しております。当連結会計年度における主要な成果は次のとおりです。

① コンサルティング事業の強化

複数の大口案件の受注や利益率の向上などの成果がありましたが、人財の確保や育成に課題が残りました。

 

② 顧客志向の経営

顧客密着型ビジネスを展開するクライアントイノベーション本部を立ち上げました。同本部は順調に業績を伸ばしています。

 

③ 事業基盤の強化

品質保証本部による品質レビュー制度が定着化し、新たに大きな品質問題が発生することはなくなりましたが更なる品質強化が課題であると考えております。

 

④ 重点事業の拡大

RPAプロジェクトを立ち上げ、働き方改革に関するコンサルティング、ソリューションを推進しました。情報セキュリティ事業の黒字化を達成しました。

 

⑤ 公平適切な企業活動を通した社会貢献

社内に働き方改革のプロジェクトチーム(Smile Project)を立ちあげ、全社展開しております。

 

当連結会計年度の業績は前連結会計年度に引き続き順調で、社会からの評価も着実に高まっていると考えております。この流れを確固たるものとし、持続的な成長と企業価値向上に向け、足元の土台を確りと固めるとともに、新たな取り組みに積極的にチャレンジしていかなければなりません。2019年度においては、3つの経営戦略を更に具体化・明確化し、以下の取り組みを行ってまいります。

① コンサルティング事業の強化

・ コンサルティング・メニュー、ソリューション・メニューの強化・拡充

・ High Value BPOの更なる推進による安定収入の増強

・ 情報セキュリティ事業、グローバル事業への取り組み強化

・ AI、RPA、ビッグデータ解析、FinTech等の最新技術への早期取り組み

・ 継続的な社員教育、中途採用等による高度人財の確保、優秀パートナーの開拓

・ 既存コア・パートナーとの協業強化・効果的なアライアンスの実施

会計専門コンサル、コンサル一体型SI、High Value BPOによる差別化の推進とそれを担える人財の育成に注力いたします。

 

② 顧客志向の経営

・ アカウントコミッティの推進強化による個社別需要の掘り起こしと実行

・ 顧客密着型サービス(定着化、SES、人材派遣等)の拡大

・ グループ総合力を活用した、点(単一サービス)から面(複合サービス)へのサービス展開

顧客に信頼されるプロフェッショナルなサービスの提供と継続的に提案活動のできるプロジェクトリーダーの育成に注力いたします。

 

③ 事業基盤の強化

・ 各サービスのノウハウ蓄積、標準化、方法論の確立等による絶対的品質の提供

・ プロジェクト管理力強化と生産性向上によるシステム開発力の強化

・ 経営管理機能の強化と生産性向上

・ グループ一体経営の推進

・ Webを活用したマーケティング強化とBBSブランドの向上と市場への浸透

・ コミュニケーション力向上による働き方改革の加速

特に、レビュー強化による不採算プロジェクトの撲滅、人財の確保とスキルアップ・効果的アサインの実施、ブランドの浸透、マーケットへの発信を強化いたします。

 

④ 公正・適切な企業活動を通じた社会貢献

・ 東証1部上場企業としての自覚と「コンプライアンスガイド」の遵守

・ ESG活動による地球・社会への貢献とブランド価値の向上

・ 社員の安心・安全・安定を実現するための働きやすく、活力のある職場環境づくり

具体的には、コンプライアンス意識の高揚、BBS社員としてのプライドの醸成、BCPの再構築を推進してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2019年6月21日)において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 景気動向について

 当社グループが展開するコンサルティング・システム開発事業は、景気変動に伴う顧客企業等の設備投資動向の影響を大きく受けやすく、景気が悪化した場合、売上の減少や利益率の低下、回収サイトの長期化など、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 価格競争について

 当社グループが提供するサービスのうちSI及びシステム開発は、顧客の品質要求が高い反面、価格志向も強く、同業他社との価格競争が激しくなっております。当社グループでは、プロジェクト生産性向上を重要な課題として認識し、生産性向上ツールの開発及びプロジェクトマネージメント力強化を図っておりますが、価格面での圧力又は競争力の低下に伴う顧客離れは、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、マネージメントサービス(BPO)事業も同様に同業他社との価格競争が激しくなっております。当社グループでは、High Value BPOと称し、より専門的かつ高度な分野に展開することで差別化を図っておりますが、一部サービスにおいては低採算化や価格競争力の低下による顧客流出等の影響を受ける可能性があり、当該事象が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼします。

 

(3) 開発プロジェクトの管理について

 当社グループのコンサルティング・システム開発事業では、大型SIサービスを提供するために、顧客と請負契約を締結し、開発プロジェクトの進捗管理を行っております。しかし、ソフトウェアの欠陥等によりシステムが当初計画通りに稼動しないことや、大幅な手戻り作業の発生等によるプロジェクトの採算性の悪化、納期遅れ等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、マネージメントサービス(BPO)事業においては、契約当初に受託業務量を見積り受託価額を決定しますが、当該見積りの正確性を欠いた場合、あるいは想定された業務改善に失敗した場合には、顧客との間で長期の不採算契約が締結されることになり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) キーパーソンの確保や育成について

 当社グループの成長と発展は人材に依存しており、当社グループでは「社員が最大の経営資源」と認識しております。そのため、社員をプロフェッショナルなキーパーソンとして育成するための人事制度を導入し社員教育を充実させております。しかしながら、キーパーソンの確保及び育成が十分に出来なかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 技術革新について

 当社グループの属する業界は、技術革新のスピードが速くかつその変化が著しい業界であり、新技術、新サービスが次々と生み出されております。当社グループにおいても、当該技術革新の動向を捉え、当社グループの事業との関連性を勘案しつつ対応を講じておりますが、すべての技術革新に対応できているわけではありません。当社グループの想定を超える技術革新による著しい環境変化等が生じた場合、当該変化に対応することができず、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)機密情報及び個人情報の漏洩について

 当社グループが顧客へ提供するサービスにおいて、顧客の機密情報や個人情報を取り扱う場合があります。そのため、機密保護管理に関する社内規程整備及び社員教育の徹底やコンピュータシステムのセキュリティ対策等を実施しておりますが、不測の事態等によりこれらの情報が外部に漏洩された場合には、信用の低下等により当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)労働者派遣事業について

 主として当社グループのマネージメントサービス(BPO)事業セグメントにおいて行っている労働者派遣事業は、厚生労働省からの許可(一般労働者派遣事業の場合)、若しくは同省への届出(特定労働者派遣事業の場合)により行っておりますが、法令違反等に起因して事業の許可の取り消し又は業務の全部若しくは一部の停止が命ぜられた場合、あるいは今後の重要な法改正の影響とそれに基づく対応等の要因により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。

 

(8)法改正等による需要の変動について

 当社グループのコンサルティング・システム開発事業においては、会計分野を中心としたコンサルティングやソフトウェアの開発を行っているその事業の特性上、会計制度をはじめとする法改正等に起因した外部環境の変化に伴う需要が一時的に発生する場合があります。このような需要が発生した場合、及びその需要が一巡した場合においては、急激な需要の変化に伴い当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。

 

(9) 災害について

 当社グループのマネージメントサービス(BPO)事業では、浜松市、新潟市、熊本市などにBPOセンターを設け、人事・経理等の業務を受託しております。各BPOセンターでは、各種災害に備え事業継続・復旧計画を策定し、災害時での事業継続や早期の復旧が出来るように体制を整えております。しかし、想定を超える大規模災害が発生し、復旧に長期の時間を要する場合には、顧客からの受託業務の履行遅延や履行が出来ない状況となり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 当連結会計年度の経営成績等の状況と経営者による分析

① 経営成績

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、潤沢な企業資金を背景にした旺盛な設備投資需要により堅調に推移しました。一方で、米国第一主義を起点とした不安定要因も拡大しつつあります。

 このような経済環境のもと、当社グループの受注は順調に推移しております。売上に関しても前連結会計年度を上回る実績を確保しました。売上総利益については、コンサルティング・システム開発事業においては販売価額の改善及び生産性の向上に関する施策の効果が発現してきていること、マネージメントサービス(BPO)事業においては固定費の圧縮を中心とした費用構造の改善が進んだことにより、前連結会計年度を上回る結果となりました。販売費及び一般管理費については、売上増加に伴う生産拡大のため人財確保に向けた費用の増加により前連結会計年度比では増加しております。

 その結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高24,819百万円(前連結会計年度比5.6%増)、営業利益1,723百万円(前連結会計年度比48.6%増)、経常利益1,653百万円(前連結会計年度比45.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益994百万円(前連結会計年度比35.6%増)となりました。

 

セグメントの経営成績は次のとおりであります。

[コンサルティング・システム開発事業]

(単位:百万円)

事業の内容

売上高

セグメント利益

2018年

3月期

2019年

3月期

対前年

同期増減

2018年

3月期

2019年

3月期

対前年

同期増減

会計システムコンサルティング及びシステム開発

10,195

10,815

620

472

933

461

金融業界向けシステム開発

5,180

5,195

15

234

224

△10

情報セキュリティコンサルティング

1,222

1,303

81

△9

39

48

PLM支援ソリューション

672

772

100

48

102

54

(調整)

△213

△266

△53

2

△40

△42

セグメント計

17,056

17,819

763

747

1,258

511

 

 コンサルティング・システム開発事業の当連結会計年度は売上高17,819百万円(前連結会計年度比4.5%増)、セグメント利益1,258百万円(前連結会計年度比68.4%増)となりました。

 会計システムコンサルティング及びシステム開発につきましては、主要顧客を中心に好調な受注に加え大型案件を獲得しており、前連結会計年度を上回る結果となりました。売上につきましても前連結会計年度にて発生しました不採算プロジェクトの影響により伸び悩みはあったものの前連結会計年度を上回る実績を確保しております。利益につきましては、販売価額の改善や生産性の向上に加え、前連結会計年度発生の不採算プロジェクト影響の反動により前連結会計年度を大きく上回る結果となりました。

 銀行・証券・生損保等の金融業界向けのシステム開発につきましては、期末に大型ファンドラップ案件の受注があり年間の受注高は前連結会計年度を上回ることができましたが、金融業界の収益構造の低下に伴うシステム投資の抑制により、全体的な傾向としては、受注・売上とも縮小傾向にあります。そのような環境において売上につきましては前連結会計年度並の数値を確保しております。利益につきましては前連結会計年度に比べ外部委託費が増加したことにより前連結会計年度からはやや下回ったものの、同水準の利益率を確保しております。

 情報セキュリティに関する分野につきましては、情報セキュリティリスクへの関心の高さから、受注・売上とも堅調に推移し、前連結会計年度を上回る結果となりました。損益につきましては、セキュリティ診断など期末に集中する業務から教育事業など季節変動の少ない事業へのシフトによる稼働率の改善等の施策が寄与し、前連結会計年度での損失から改善し利益を確保しております。

 PLM(Product Lifecycle Management)支援ソリューションにつきましては、製造業を中心とした製品設計の効率化をもたらすソリューションを提供しており、従来のPLMパッケージでは実現出来なかった製品管理を可能にしたソリューションである「PLMconsole」を中心に案件を獲得しております。当連結会計年度においては、大口案件の受注や生産性の向上により受注・売上・利益とも前連結会計年度を大きく上回る実績を確保しております。

 

[マネージメントサービス(BPO)事業]

(単位:百万円)

事業の内容

売上高

セグメント利益

2018年

3月期

2019年

3月期

対前年

同期増減

2018年

3月期

2019年

3月期

対前年

同期増減

人事給与関連アウトソーシング

3,013

3,066

53

256

347

91

グローバル企業向けアウトソーシング

816

1,109

293

22

△76

△98

外資企業向けアウトソーシング

1,358

1,410

52

109

120

11

オンサイトBPO

1,737

1,919

182

34

77

43

(調整)

△115

△153

△38

△9

0

9

セグメント計

6,809

7,351

542

412

468

56

 

 マネージメントサービス(BPO)事業の当連結会計年度は売上高7,351百万円(前連結会計年度比8.0%増)、セグメント利益468百万円(前連結会計年度比13.5%増)となりました。

 人事・給与業務関連アウトソーシングサービス事業につきましては、価格競争などにより一部の顧客において解約が発生したものの、新規大口の受注や既存顧客からの開発案件等の獲得により、受注・売上については堅調に推移しております。利益につきましては、過年度に実施した事業構造改革の成果としてのデータセンター費用の削減効果や生産性の向上により前連結会計年度を大きく上回る実績を確保しております。

 グローバル・シェアード・サービス事業につきましては、大企業に対する経理・人事業務等のセンター型アウトソーシングサービスを中心に事業展開を行っております。受注につきましては前連結会計年度に複数の大型案件があったこともあり、前連結会計年度比では下回っているものの、受注環境は堅調で、期末に大口受注を獲得しました。売上につきましては前連結会計年度における大型受注により、大幅に上回る実績を確保しております。一方で、利益につきましては、前述の大型案件の品質向上をはかるための先行投資や人財採用費用の上昇により赤字になっております。当該事業においては、今後さらに拡大することが見込まれ、コスト負担については軽減されていくと考えております。

 外資系企業を中心とした経理・財務等のアウトソーシング及びITソリューションにつきましては、経理分野での高採算案件の獲得やITソリューション分野での大型案件の獲得等により受注・売上・利益とも堅調に推移し、前連結会計年度を上回る実績を確保しております。

 オンサイトBPO事業につきましても、全体的に需要は旺盛であり受注・売上とも前年同四半期を上回る実績を確保しております。利益については、生産性の向上や臨時的な業務が稼動の平準化に貢献したことなどにより大きく増加しました。

 

営業外損益の状況は次のとおりであります。

 営業外収益は前連結会計年度比12百万円増加の94百万円になりました。助成金収入が増加したことなどが主な要因になります。

 営業外費用は前連結会計年度比57百万円増加の163百万円になりました。主な内容は、非連結子会社への長期貸付金に対する貸倒引当金の計上55百万円、投資有価証券評価損45百万円、2018年12月に買収した日本ペイメント・テクノロジー株式会社のコスト改善と他のBBSグループ会社との協業体制を強化するために同社の本社を日比谷地区に移転することに伴う賃貸契約解約損失等の事務所移転費用20百万円であります。

 

 

② 生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期増減率(%)

コンサルティング・システム開発事業(千円)

18,022,597

6.1

マネージメントサービス(BPO)事業(千円)

7,377,805

8.3

合計(千円)

25,400,402

6.7

 (注)1. 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

ロ.受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高

(千円)

前年同期増減

率(%)

受注残高

(千円)

前年同期増減

率(%)

コンサルティング・システム開発事業

19,079,161

14.1

4,073,203

49.3

マネージメントサービス(BPO)事業

6,943,952

△4.6

5,338,291

△2.6

合計

26,023,113

8.4

9,411,494

14.7

 (注)1. セグメント間の取引については相殺消去しております。

2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3. 前期以前に受注した案件で、契約の変更等によりその内容に変更のあるものについては、当連結会計年度の受注高にその増減額を含んでおります。

ハ.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年同期増減率(%)

コンサルティング・システム開発事業(千円)

17,734,369

4.8

マネージメントサービス(BPO)事業(千円)

7,084,244

7.5

合計(千円)

24,818,613

5.6

 (注)1. セグメント間の取引については相殺消去しております。

2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

③ 目標とする経営指標の達成状況

 当社グループが目標とする経営指標の達成状況は以下のとおりです。

決算期

2015年

3月期

2016年

3月期

2017年

3月期

2018年

3月期

2019年

3月期

連結営業利益率

5.7%

4.3%

3.6%

4.9%

6.9%

自己資本利益率(ROE)

11.1%

8.7%

6.5%

10.0%

12.3%

マネージメントサービス事業売上の売上高に対する比率

18.8%

21.6%

26.5%

28.5%

29.2%

 

 連結営業利益率につきましては、前連結会計年度比2.0ポイント増加し6.9%となり、目標の6.0%を達成しております。これは、好調な経営環境を反映し全般的に利益率の改善が進んだためですが、特にコンサルティング・システム開発事業セグメントの会計システムコンサルティング及びシステム開発事業の利益率改善が大きく貢献しております。

 自己資本利益率(ROE)につきましては、前連結会計年度比2.3ポイント増加し12.3%となり、前連結会計年度に引き続き目標値(10.0%)を達成しております。これは、主として連結営業利益率の改善によるものであります。

 マネージメントサービス(BPO)事業売上の売上高に対する比率につきましては、前連結会計年度比0.7ポイント増加しましたが、当連結会計年度は29.2%と目標の30.0%に届きませんでした。これは、マネージメントサービス(BPO)事業の売上が前連結会計年度比8.0%増と順調に伸長したものの、より規模の大きいコンサルティング・システム開発事業の売上も前連結会計年度比4.5%増と堅調に拡大したことが主な要因です。

 

④ 財政状態

 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

 

(資産)

 当連結会計年度末の総資産は16,126百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,531百万円の増加となりました。

 流動資産は、12,054百万円と前連結会計年度末に比べ1,621百万円増加しました。主な要因としては、売上が堅調に推移したと、投資有価証券に含まれていた債券の一部に早期償還があったことに加え、当連結会計年度に設定いたしました信託型従業員持株インセンティブ・プラン「従業員持株E-Ship®信託」に係る借入を行ったことにより、現金及び預金が978百万円、売掛金が401百万円増加いたしました。

 固定資産は、4,072百万円と前連結会計年度末に比べ91百万円減少しました。主な要因としては、投資有価証券に含まれていた債券の一部に早期償還があったことによる減少の一方で、顧客のニーズにフォーカスした会計パッケージソフトウエアの制作や大阪支店の拡張などの投資も行ったことによる増加があったことによるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末の負債合計額は7,335百万円となり、前連結会計年度末に比べ670百万円の増加となりました。

 流動負債は、4,382百万円と前連結会計年度末に比べ175百万円増加しました。この主な要因としては、売上が堅調であったことに伴う売上原価の逓増による営業債務の増加や、好調であった業績に伴う従業員への期末賞与支給見込の増加の一方、プロジェクト管理強化及び生産性向上の効果による受注損失引当金の減少によるものであります。

 固定負債は、2,953百万円と前連結会計年度末に比べ495百万円増加しました。この主な要因としては、当期に設定いたしました信託型従業員持株インセンティブ・プラン「従業員持株E-Ship®信託」に係る借入351百万円や、主に連結子会社の増加に退職給付引当の増加、好業績に伴う自社株式によるインセンティブ・プランに係る引当金の増加によるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産合計額は8,791百万円となり、前連結会計年度末に比べ861百万円増加しました。この主な要因としては、好調であった業績に伴う利益剰余金の増加に加え、信託型従業員持株インセンティブ・プラン「従業員持株E-Ship®信託」の設定に伴う資本剰余金及び自己株式の増減によるものであります。

 

 

セグメント別の資産・負債の状況は次のとおりであります。

[コンサルティング・システム開発事業]

 当連結会計年度末のコンサルティング・システム開発事業のセグメント資産は13,299百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,183百万円の増加となりました。主な要因はコンサルティング・システム開発事業の増加721百万円で、預金、仕掛品等が増加しております。

 当連結会計年度末のコンサルティング・システム開発事業のセグメント負債は6,800百万円となり、前連結会計年度末に比べ549百万円の増加となりました。主な要因はコンサルティング・システム開発事業の増加293百万円で、長期借入金、賞与引当金等が増加する一方で、受注損失引当金が減少しております。

 

[マネージメントサービス(BPO)事業]

 当連結会計年度末のマネージメントサービス(BPO)事業のセグメント資産は4,699百万円となり、前連結会計年度末に比べ392百万円の増加となりました。主な要因は、日本ペイメント・テクノロジー株式会社の取得に伴う増加159百万円であります。

 当連結会計年度末のマネージメントサービス(BPO)事業のセグメント負債は2,320百万円となり、前連結会計年度末に比べ179百万円の増加となりました。主な要因は、日本ペイメント・テクノロジー株式会社の取得に伴う増加149百万円であります。

 

⑤ キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末比978百万円増額の6,207百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は1,079百万円(前連結会計年度末比39.4%減)となりました。この主な要因としては、業績が堅調に推移し税金等調整前当期純利益が前連結会計年比572百万円増加し1,653百万円となったことに加え、売上の増加に伴い仕入債務も206百万円増加したこと、好調であった業績に伴う従業員への期末賞与支給見込が120百万円増加した一方で、当連結会計年度において売上が堅調に推移し当連結会計年度末の営業債権残高が368百万円増加したこと、プロジェクト管理強化及び生産性向上の効果により受注損失引当金が261百万円減少したことに加え、売上と同様、好調な受注に伴い仕掛品が143百万円増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は230百万円(前連結会計年度末は12百万円の使用)となりました。この主な要因としては、余資運用としての投資有価証券及び有価証券の取得に伴う222百万円の支出や顧客のニーズにフォーカスした会計パッケージソフトウェアの制作等無形固定資産の取得に伴う202百万円の支出、大阪支店の拡張に伴う支出の一方で、投資有価証券に含まれていた債券の一部の早期償還による302百万円の収入によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は129百万円(前連結会計年度末は301百万円の使用)となりました。この主な要因としては、信託型従業員持株インセンティブ・プラン「従業員持株E-Ship®信託」設定に伴う370百万円の借入の一方、配当金の支払231百万円によるものであります。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性

資金需要と流動性の確保

 当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、社員の給与や賞与等の人件費、ビジネスパートナーに支払う外注費等の通常の営業費用になります。さらに、当社グループでは、安定的に事業を拡大することを目指しており、そのために必要な人財の確保に要する費用やM&A投資、人員増に伴うオフィス拡張関連投資等、事業拡大に向けて積極的に資金を投入する予定です。

 これらの資金需要に備えるため当連結会計年度末に6,207百万円の現金及び現金同等物を有しております。さらに、預入期間が3か月を超える定期預金や有価証券・投資有価証券を保有し、中長期的に流動性を確保しつつ効率的な運用を行っております。また、取引銀行2行と当座貸越契約(極度額1,500百万円)を締結し、一時的な資金需要に備えております。

 

 

財政政策

 当社グループは、事業運営上必要な流動性の確保と経常的に安定した資金源泉の確保を基調としております。短期的な資金調達については銀行借入によりますが、長期にわたる投資資金は銀行借入及び増資にて調達する方針です。

 なお、当連結会計年度末に351百万円の長期借入金がありますが、これは、当社において、従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引(信託型従業員持株インセンティブ・プラン「従業員持株E-Ship®信託」)の導入に伴い、同スキームで設定された「BBSグループ従業員持株会信託」が行った借入金で、当社は保証を行っているものです。

 

(2) 重要な会計上の見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定を行うことが要求されております。実際の業績は、これらの見積りとは異なる場合があります。

 当社グループの財政状態又は経営成績に対して重大な影響を与える会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下のとおりです。

退職給付債務の見積り

 当社及び一部の子会社は、従業員の退職給付制度として、確定給付制度を採用しております。確定給付制度については、退職給付債務の現在価値と制度資産の公正価値との純額を負債または資産として認識しております。退職給付債務は、割引率、退職率及び死亡率など年金数理計算上の基礎率に基づき見積もられています。また、退職給付債務の現在価値を算定するために使用する割引率は、原則として、退職給付債務の見積期間と整合する期末日時点の優良社債の市場利回りを参照して決定しております。年金資産の長期期待運用収益率は、現在及び将来期待される長期の収益率を考慮しております。

 経営者は、これらの前提条件は適切であると考えていますが、実績との差異や仮定の変動は将来の退職給付費用や退職給付債務に影響します。

 なお、退職給付債務の残高、使用している割引率等については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(退職給付関係)をご参照ください。

 

② 繰延税金資産の回収可能性

 繰延税金資産の回収可能性の評価については、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(企業会計基準適用指針第26号)」に従い当社グループ個社別に将来の課税所得を見積り、回収可能と認められない金額について評価性引当額を計上しています。

 経営者は、これらの見積りは適切であると考えておりますが、大幅な環境変化の影響などによりグループ各社の課税所得が見積りどおり得られない場合には、繰延税金資産を回収できないことがあります。また、繰延税金資産は、決算日現在の法人税率等を利用して算出しているため、将来税率変更があった場合に、繰延税金資産の金額が増減することがあります。

 なお、繰延税金資産の内訳等については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)をご参照ください。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

1.当社と株式会社日立ソリューションズは、両者の経営資源を相互に活用することにより、両者の企業価値の極大化と事業基盤及び経営基盤の拡充を図ることを目指して、当初2005年12月28日付で締結した資本・業務提携を2013年2月27日付にて改正しております。

2.当社とJFEシステムズ株式会社(以下、「JFEシステムズ」という)は、2013年5月23日付にて業務・資本提携契約を締結しております。

業務提携の内容は、以下の通りであります。

(1)相互の顧客基盤・サービスをベースとしたソリューション拡販協力

・共同セミナー開催、相互顧客への紹介を通じた相互保有ソリューションの拡販協力

・相互保有ソリューションの連携による差別化商品の創出

(2)システム開発案件における共同受注・相互補完

・システム開発案件における共同受注

・JFEシステムズの案件に対する当社による会計・経営管理領域でのコンサルティング・開発支援

・当社の案件に対するJFEシステムズによる生産・販売・物流領域でのコンサルティング・開発支援

(3)相互の得意分野・ノウハウによる新規提携分野の開拓

3.当社と株式会社プロネクサスは、2015年8月25日付にて業務提携契約を締結しております。

業務提携の内容は、以下の通りであります。

(1)経理、決算、開示業務に関わるシステム・サービス分野における協業

・上場企業の決算~開示業務を効率化するシステムの開発、導入

・投資信託・J-REIT等金融商品運用会社向け業務支援システムの開発、導入

(2)相互の顧客、技術、人財等の情報交換と相互補完による協業

(3)相互の得意分野・ノウハウの活用による新規提携分野の開拓

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループの研究開発は顧客の利益増加に貢献することを基本理念として、「顧客ニーズへの対応」にフォーカスした開発を中心に実施する方針であります。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発活動に伴う研究開発費は9百万円であります。当連結会計年度における主要な研究開発の研究の目的、主要課題、研究成果及び研究開発費等は次のとおりであります。

(コンサルティング・システム開発事業)

 前連結会計年度に引き続き、金融機関向けシステム開発におけるFinTechソリューションの確立に向けた技術収集活動を行っております。当該活動に係る研究開発費は1百万円であります。

(マネージメントサービス(BPO)事業)

 前連結会計年度に引き続き、RPAを活用したソリューションモデル及び運用保守体制の確立することを目的とした活動を実施しております。当該活動に係る研究開発費は8百万円であります。