第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、情報通信技術を応用した新しい価値創造で顧客とともに社会に貢献することを企業理念としております。その理念の下、ソフトウェアによって顧客の製品やシステムの価値を高めることを経営の目標としております。顧客の満足度向上のために、品質・納期・価格・セキュリティの4項目に重点を置き、グループ各社の得意分野を活かして相互に補完しあうことにより、ソフトウェアのライフサイクル全体にわたって信頼できるトータルサービスを提供しております。

 また、既存の事業の維持発展だけではなく、当社グループの特色を活かした新たな事業の創生にも注力し、顧客に提供できるサービスの範囲を広げていくように努めてまいります。

 これまでに蓄積した「ソフトウェアエンジニアリング技術(注1)」を一歩進め、顧客の多様なニーズに呼応した高い水準のサービスを提供するために、「きめ細かなサービスとは何か」を徹底的に追求してまいります。

(注1) 当社の考えるソフトウェアエンジニアリング技術とは次の7要素のことです。

アウトプット(ソフトウェア開発の成果)力

プロジェクト管理力

品質管理力

プロセス改善力

開発技術力

人材育成力

顧客接点(コミュニケーション)力

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループの中心事業であるシステム開発は、人材と利益が非常に強い関係を持っております。プロジェクト管理能力の向上による人材の有効活用が利益を生み、将来の利益につながる教育の余裕を生み出します。そして、利益の社員への還元と株主の皆様への還元を重視した経営を目標としております。

 以上のことから、人材の有効活用の指標として売上高営業利益率、株主の皆様への還元を図る指標として連結配当性向を経営指標としております。

売上高営業利益率   10%

連結配当性向     概ね50%以上

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループの事業の中心であるソフトウェア開発は、近年その規模が拡大し、それに伴い品質の低下が危惧されております。その中でも特に品質の低下が人や社会の安全に影響を及ぼす制御・組込分野とその土台となるプラットフォーム分野において当社グループは競争優位を保っており、品質に対する使命を果たしてまいりました。

 しかし、ソフトウェア開発においては、開発に関係する会社が増えるほど品質が低下する傾向にあります。このことから、当社グループができるだけ広い範囲を受注することが品質に対する使命を果たすことになり、開発効率の向上にもつながると考え、得意分野にリソースを集中し、受注範囲の拡大を目指しております。また、収益改善のため、プロジェクト受注時の審査、プロジェクト管理の徹底により不採算プロジェクトの撲滅と生産性の向上を実現してまいります。技術面でも、主力技術の強化と新規技術の育成に努めてまいります。

 当社は、「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする、新たな中期経営計画(2021年6月~2024年5月)を策定いたしました。イ)人材育成のための大規模案件請負の推進、ロ)ソフトウェアの要件定義、開発から運用・保守までをトータルにサービスすることにより顧客に最大のメリットを提供するというトータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービス(T-SES)のトータル度向上、を基本方針として企業価値向上を図ってまいります。

 

(4)経営環境及び優先的に対処すべき課題

 当社グループは、主に社会インフラ分野に関わる参入障壁が高い制御・組込系のシステムの開発を強みとしております。しかし、当社グループを取り巻く経済状況の激変から、業界別の受注環境は大きく変化しております。そのため、当社の各セグメント間の受注量の格差が拡がり、受注価格低減の要求もあいまって、早急な対応をとることが求められています。また、新型コロナウイルス感染症が完全には収束しないなかにおいても、経済活動は徐々に通常に近い状態に回復していくものと見込まれるものの、事業環境の変化に注視する必要があります。

 これらの直面する課題に対処するだけではなく、今後さらなる飛躍をするための備えをすることも重要な課題であり、以下の取組みを行ってまいります。

① 営業力の強化と引き合い案件の増加

 取引量の多い既存の顧客からの安定受注に加え、それに次ぐ顧客からの受注拡大のネックとなっているリソース(技術者)を確保するために人材の流動化をさらに進めます。また、新規顧客を開拓するために、当社グループの主力技術分野での提案力を強化し、営業体制の強化を図ります。これにより主要取引先の占有リスク回避にもつなげてまいります。

 

② 請負化・大規模化の推進

 プロジェクト管理支援部によるプロジェクトマネージャ育成プログラムを実施し、プロジェクト管理力を強化することにより請負業務のリスクを軽減し、大規模システムの請負能力を強化します。品質技術部により開発プロセスを標準化し、安定した品質と生産性の向上を図ります。また、必要な技術を持つ技術者を流動的にプロジェクトに結集させるために事業部間の連携を強化してまいります。

 

③ コスト競争力の強化

 プロジェクト管理の強化により品質と開発効率を向上させると同時に、中国現地法人を活用し原価低減を進めます。また、基幹情報システムにより管理業務を効率化させることで販売費及び一般管理費を削減し、コスト競争力を強化してまいります。

 

④ 優秀な人材の確保、育成

 当社グループの競争力の源泉である人材育成に関しては、これまで同様、社外の人材育成の専門家の協力を得て、最優先事項として取組んでまいります。また、採用活動におきましても、海外を含めた広い視野で実施し、優秀な人材の確保に努めてまいります。

 

⑤ グローバル化の推進

 今後も増加することが予想されます海外案件につきましては、顧客がグローバル市場で競争優位を保てるよう技術の育成を図り、顧客とともに積極的にグローバル化を推進してまいります。

 

⑥ パートナー企業の開拓

 業界におけるリソース(技術者)不足を解消するために、業務を任せることのできる技術力に優れたパートナーを増やしてまいります。また、あわせて必要となる技術者を必要なタイミングで見つける仕組み作りを進めてまいります。

 

⑦ 働き方改革の推進

 多種多様な働き方に対応するための在宅勤務制度等の導入や、利便性・生産性を向上するための労働環境の改善を進め、持続的な成長を目指してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)主要取引先の占有率及び状況変化リスク

 当社グループの主要取引先は上位3社で売上高の48.9%を占めております。これら特定の業種、顧客との強い関係は強みである反面、経済情勢などの変化により顧客の事業運営が影響を受け、顧客の方針、開発計画等が変更を余儀なくされた場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、既存顧客での新規分野の獲得、新規顧客の開拓に取組むことでリスクの軽減を図っています。

 

(2)不採算プロジェクトのリスク

 システム開発事業における受注形態の一つである「一括請負」は、見積工数や製品価値を考慮して価格を決定する方式です。したがって、実際にかかる開発コストとの差が利益となります。逆に見積価格以上に開発コストがかかる場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、顧客の要件変更等不測の事態で採算を割る案件が発生するリスクがあります。

 当社グループでは、新規の大型開発案件につきましては、受注審査委員会が規模、新規性(顧客、技術、業務分野、担当者)を事前にチェックし、委員長が受注の決裁を行っております。その後も、毎月プロジェクト状況を報告し、プロジェクトレビュー委員会が監視しております。

 

(3)投資活動におけるリスク

 当社グループが保有する有価証券等の当連結会計年度末における連結貸借対照表計上額は有価証券1,300百万円及び投資有価証券2,359百万円であります。市場価格の変動や評価額の変動により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、安全性の高い金融資産に限定して運用しております。有価証券及び投資有価証券は、主に満期保有目的の債券及び取引先企業との業務又は資本提携等に関連する株式であり、定期的に時価や発行体(取引先企業)の財務状況等を把握し、また、満期保有目的の債券以外のものについては、市況や取引先企業との関係を勘案して保有状況を継続的に見直しております。

 

(4)情報セキュリティに関するリスク

 当社グループでは業務遂行のために顧客の機密情報を取り扱う場合があります。不測の事態などによりこれらの機密情報が外部に漏洩した場合、損害賠償や信用低下などにより、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは情報システム・セキュリティ管理委員会で情報の取り扱いに関する規程作成や社員教育の徹底を図っております。

 

(5)社員の不正行為や不法行為のリスク

 社員による悪意をもった経済的損失行為、インターネットを使った不用意な信用失墜行為、ルールの異なる顧客での重大な過誤による損害賠償などにより、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは経営理念や行動規範の浸透などを通して倫理観の高い社員の育成を図ると同時に、内部統制の強化や経営監査室による内部監査などにより不正行為や不法行為を未然に防ぐ取り組みを行っております。

 

(6)人材確保のリスク

 当社グループの中心事業でありますシステム開発は、優秀な人材の確保が不可欠であり、採用が計画を大きく下回る場合や多数の従業員が離職した場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループのコアコンピタンスである制御・組込系システム開発の技術者育成には時間を要するため、計画的な人材採用と人材育成を行っております。また、働きやすい環境や制度などへの投資も積極的に行うこととしております。

 

(7)技術革新のリスク

 当社グループの事業は情報通信関連の技術が中心です。これらの技術分野は技術の進化する速度が非常に速く、その幅も非常に広いのが特色であります。革新的な技術の出現や開発手法の変化が起こった場合、その対応に時間や費用を要することにより、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは調査・研究活動を通して必要とする技術の選択、習得に努めております。

 

(8)カントリーリスク

 当社グループでは中国の現地法人が事業を行っており、当該国における政情の悪化、経済状況の変化、法律や税制の変更などのカントリーリスクにより当社グループの事業戦略や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 当社取締役が現地法人の役員を兼務し情報交換を密にすることで、打ち手を早める体制を構築しております。

 

(9)大規模災害等のリスク

 当社グループは東京を中心とした関東地区に事業所が集中しており、この地域で大規模地震やパンデミックなどが発生した場合は業務の停止や縮小などにより、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた取組みとしましては、当社グループ社員及び家族の健康や安全を確保しつつ、顧客に安定したサービスを継続的に提供するため、ガイドラインを適宜更新し、外出/国内外出張の自粛、Webでの会議/研修、リモートワークなどを継続し、新型コロナウイルス感染症拡大リスクの低減に努めております。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しておりますが、当連結会計年度については従来の会計基準を適用した場合と比べて、売上、利益に与える影響は軽微であります。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。

 また、文中の前年同期比較については、収益認識会計基準等の適用前の前年同期実績を用いております。

 

① 財政状態の状況

 当連結会計年度末の資産につきましては11,735百万円となり、前連結会計年度末に比べ46百万円減少しました。流動資産は8,522百万円となり、前連結会計年度末に比べ407百万円増加となりました。固定資産は3,213百万円となり、前連結会計年度末に比べ454百万円減少しました。主な要因は、有価証券の償還等により現預金が増加したものの、それ以上に投資有価証券が減少したことによります。

 負債につきましては2,064百万円となり、前連結会計年度末に比べ42百万円減少しました。主な要因は、前連結会計年度末に比べ流動負債その他が減少したことによります。

 純資産につきましては、9,671百万円となり、前連結会計年度末に比べ4百万円減少しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が増加したものの、投資有価証券の時価下落に伴いその他有価証券評価差額金が減少したことによります。

 この結果、自己資本比率は82.4%となりました。

 

② 経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化に向けた新型コロナウイルス感染症に対する感染防止対策が行われる中、持ち直しの動きが継続しました。一方、新たな変異株出現のリスクや、ウクライナ情勢をめぐるサプライチェーンの混乱、原油をはじめとする様々な原材料の高騰などで、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。

 情報サービス産業におきましては、ソフトウェア投資は緩やかに増加しており、デジタル庁の発足によりデジタル社会の実現に向けた行政サービスや民間企業でのデジタル化の推進も期待されるものの、IT投資の動向については慎重に見極めていく必要が生じております。

 こうした環境の中、当社は、「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする新中期経営計画(2021年6月~2024年5月)を策定し、人材育成のための大規模案件請負の推進、トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービスのトータル度向上を基本方針といたしました。

 人材育成のための大規模案件請負の推進としては、営業力強化を図り大規模案件を受注し、開発を通じて、新規設計能力やマネージメント力の向上などの人材育成を積極的に進めてまいります。トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービスのトータル度向上としては、これまでも顧客のご協力を得ながら長期的に継続している「ソフトウェアの要件定義、開発から運用・保守までをトータルにサービスすることで、顧客に最大のメリットを提供する」という取組みを、各セグメントの事業環境に応じてさらなるトータル度向上を図り、顧客への付加価値向上を狙ってまいります。

 新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた取組みとしましては、当社グループ社員及び家族の健康や安全を確保しつつ、顧客に安定したサービスを継続的に提供するため、ガイドラインを適宜更新し、外出/国内外出張の自粛、Webでの会議/研修、リモートワークなどを継続し、新型コロナウイルス感染症拡大リスクの低減に努めてまいりました。

 

 この結果、売上高は7,947百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益は775百万円(前年同期比10.5%増)、経常利益は808百万円(前年同期比0.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は532百万円(前年同期比2.1%減)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(制御システム)

 制御システムでは、火力発電所向け監視・制御システムは作業量が減少したものの、再生可能エネルギーシステムで新規案件を受注し好調に推移しました。在来線の運行管理システムは、前期より継続している大規模請負案件が順調に推移したものの、第4四半期は作業量が減少したため、売上、利益とも減少しました。また、海外高速鉄道の運行管理システムは横ばいとなりました。

 この結果、売上高は1,408百万円(前年同期比2.9%減)、セグメント利益は330百万円(前年同期比17.8%減)となりました。

 

(自動車システム)

 自動車システムでは、自動運転/先進運転支援関連は新型コロナウイルス感染症の影響に加え、開発案件の端境期となったため一部体制を縮小しました。一方、電動化案件は、開発規模の拡大が継続し受注量が増加しました。

 この結果、売上高は1,871百万円(前年同期比3.6%増)、セグメント利益は490百万円(前年同期比4.4%増)となりました。

 

(特定情報システム)

 特定情報システムでは、衛星画像関連と自動運転/先進運転支援関連の画像認識/識別案件が好調に推移しました。危機管理関連の大規模請負案件で体制を拡大したことで、堅調に推移しました。

 この結果、売上高は739百万円(前年同期比8.2%増)、セグメント利益は165百万円(前年同期比8.0%増)となりました。

 

(組込システム)

 組込システムでは、ストレージデバイスは既存製品、新ストレージ開発とも担当範囲の拡大に伴い体制を大きく拡大し好調に推移しました。一方、IoT建設機械関連は開発案件の谷間となり減少しました。

 この結果、売上高は1,223百万円(前年同期比13.4%増)、セグメント利益は284百万円(前年同期比29.8%増)となりました。

 

(産業・ICTソリューション)

 産業・ICTソリューションでは、航空宇宙関連は大型リプレース案件で体制を拡大し好調に推移しました。システム構築関連はクラウドシステム構築案件の獲得を強化したことや、開発環境構築案件が増加したことなどで、好調に推移しました。社会基盤関連は消防システムが堅調に推移しました。

 この結果、売上高は2,705百万円(前年同期比3.1%増)、セグメント利益は510百万円(前年同期比7.1%増)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ465百万円増加し、3,755百万円(前年同期比14.1%増)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は、572百万円(前年同期は840百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、主に税金等調整前当期純利益が増加したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果獲得した資金は、259百万円(前年同期は696百万円の獲得)となりました。当連結会計年度においては、主に有価証券の償還による収入が増加したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、386百万円(前年同期は250百万円の使用)となりました。当連結会計年度においては、自己株式の取得及び配当金の支払を行ったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

制御システム

1,078,729

+2.8

自動車システム

1,380,658

+3.3

特定情報システム

573,279

+8.3

組込システム

938,126

+9.2

産業・ICTソリューション

2,194,214

+2.2

合計

6,165,008

+4.1

(注)金額は製造原価によっております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

制御システム

1,310,648

△15.4

88,150

△52.7

自動車システム

1,995,857

+6.5

439,093

+39.7

特定情報システム

786,147

+16.0

191,344

+32.6

組込システム

1,190,162

+1.5

104,490

△23.9

産業・ICTソリューション

2,797,056

+8.2

485,114

+23.4

合計

8,079,871

+2.9

1,308,192

+11.3

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

制御システム

1,408,868

△2.9

自動車システム

1,871,121

+3.6

特定情報システム

739,127

+8.2

組込システム

1,223,032

+13.4

産業・ICTソリューション

2,705,075

+3.1

合計

7,947,225

+4.0

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社日立製作所

2,107,989

27.6

2,070,490

26.1

日立Astemo株式会社

914,956

12.0

1,011,915

12.7

キオクシア株式会社

635,305

8.3

800,982

10.1

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、この連結財務諸表の作成に当たりましては、「第5 経理の状況」に記載のとおりです。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ)経営成績等の状況

 売上高は、特定情報システムでの危機管理関連の大規模請負案件や産業・ICTソリューションでの航空宇宙関連の大型リプレース案件などが好調に推移したこと、組込システムでの担当範囲拡大に伴う体制の大幅拡大などから、前連結会計年度に比べ303百万円増加し、7,947百万円(前年同期比4.0%増)となりました。

 営業利益は、プロジェクト管理の強化による不採算プロジェクトの最小化などにより、前連結会計年度に比べ73百万円増加し、775百万円(前年同期比10.5%増)となりました。

 経常利益は、営業利益が増加したものの、前連結会計年度に比べ保険解約返戻金が減少したことなどにより、4百万円増加し、808百万円(前年同期比0.6%増)となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等の増加により、532百万円(前年同期比2.1%減)となりました。

 なお、セグメントごとの業績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 また、新型コロナウイルス感染症への取組みとしては、当社グループ社員及び家族の健康や安全を確保しつつ、顧客に安定したサービスを継続的に提供するため、ガイドラインを適宜更新し、外出/国内外出張の自粛、Webでの会議/研修、リモートワークなどを継続し、新型コロナウイルス感染症拡大リスクの低減に努めてまいりました。その結果、サービスレベルを下げることなく、業務を遂行しており、業績への影響は軽微でありました。

 当期は「ソフトウェアで社会インフラ分野の安全・安心、快適・便利に貢献する」を中期経営ビジョンとする新中期経営計画(2021年6月~2024年5月)を策定し、人材育成のための大規模案件請負の推進、トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービスのトータル度向上を基本方針として取組んでまいりました。

初年度となる当期は、営業力の強化により大規模案件を受注いたしました。案件の遂行と合わせて社員の新規設計能力やマネージメント力の向上などの人材育成を進めております。トータル・ソフトウェア・エンジニアリング・サービスのトータル度向上については、顧客への付加価値を拡大させるため、セグメント毎の事業環境を考慮し、推進しております。

 

ロ)資本の財源及び資金の流動性についての分析

(a)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概況 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

(b)資金需要

 当社グループの営業活動において必要な資金は、主にソフトウェアの開発・運用・保守業務を行うための運転資金(主に人件費・外注費等)と事業活動を維持していくための管理費、継続的な発展を実現するための人材投資(採用・教育費等)が主になります。また投資活動においては、事業シナジーを意図した投資有価証券の取得や、余剰資金を有効活用するための債券投資が主になります。今後も持続的な成長を目指し、人材投資と事業シナジーを意図した投資を進めていく予定であります。

(c)財政政策

 当社グループでは、営業活動及び投資活動ともに内部資金を充当しており、有利子負債による調達は行っておりません。なお、当社グループでは、資本効率の向上と持続的な企業価値創造を目指し、自己株式の取得・保有・消却の基本方針を以下のとおり定め、取り組んでおります。

i)自己株式の取得に係る基本方針

・当社は、株主に対する利益還元を経営の重要政策と位置付けており、安定的な配当の継続と連結配当性向概ね50%以上の目標に加え、自己株式取得による利益還元も弾力的に実施していきます。

・当社は、資本効率の向上を図るため、自己株式の取得を進めていきます。

 

ⅱ)自己株式の保有・消却に係る基本方針

・当社は、M&A戦略(M&Aや業務資本提携等)を実施するため、一定の自己株式を保有します。

・当社は、役職員と共に持続的な企業価値創造を実現していくため、その動機付けの原資として一定の自己株式を保有します。

・当社は、株主の自己株式処分による希薄化の懸念を少しでも払拭できるよう、自己株式の保有については、発行済株式総数の10%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却します。

 

ハ)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成しております。なお、連結財務諸表の作成に当たり採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

  連結財務諸表を作成するにあたっては、重要な会計方針に関する見積り及び判断を行っており、これらの見積りは、過去の実績等を慎重に検討した上で継続的に評価を行い、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性によって異なる場合があります。また、翌連結会計年度の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性のある会計上の見積りがないため重要な会計上の見積りに関する注記は記載しておりません。

  なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しているとおりであります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、将来の事業拡大を目的とした研究開発に取組んでおり、当連結会計年度においては、注力分野の一つとしているIoTネットワーク技術に関する調査研究を委託しております。また今期より生産性及び品質向上に向けたツール開発に関する研究を行っております。

 なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は16,571千円であり、研究開発活動については、特定のセグメントに関連付けられないため、セグメント別の記載は行っておりません。