第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日2019年6月28日現在において当社グループが判断したものです。

 なお、当社グループの経営環境については、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及び

キャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」をご参照下さい。

 

(1)経営方針

 当社は、<企業理念>によって事業の礎となる価値観と使命を定め、お客さま、取引先、従業員、社会、株主に対する<ステークホルダーへの約束>でその実現に対するコミットメントを示しています。

 

<企業理念>

私たちは

人を「元気」にし、

パートナーを「元気」にし、

社会を「元気」にすることで

一人ひとりの生活を豊かにし、

希望のある未来づくりのために

お客さまとともに歩みつづけます。

 

<ステークホルダーへの約束>

お客さまへ

私たちはプロフェッショナルとして、責任感をもってお客さまのニーズにこたえます。そして、私たちのサービスを利用される一人ひとりと誠実に向き合い、クオリティオブライフの向上に貢献し続けます。

ビジネスパートナーの皆さまへ

私たちはビジネスパートナーの皆さまと互いに尊重し合い、ともに考え、ともに歩み、ともに発展することを目指します。

ともに働く仲間たちへ

私たちは明るくやりがいがあり、誇りを持って働ける公正で開かれた職場づくりを目指します。

地域・社会へ

私たちはサービスの提供と多様な働き方を通じて豊かな暮らしの実現と地域社会の発展に貢献します。

株主の皆さまへ

私たちは健全かつ透明性が高い経営を推進し、企業価値の向上と持続的な成長を目指します。

 

(2)経営戦略等

 当社は、<ステークホルダーへの約束>の実現に向けての具体的戦略と展望を<経営ビジョン>として掲げており、これら<企業理念><ステークホルダーへの約束><経営ビジョン>の実現を通して、企業価値の継続的な増大を目指します。

 

<経営ビジョン>

ソラストーリー、始まる。

医療事務・介護・保育をもっと新しく、働く女性をもっと美しく。

 

VISION2030

・顧客ニーズを満たし、サービスクオリティーを飛躍的に高める、医療事務・介護・保育のイノベーションリーダー

・未来のサービスモデルを志向し、社員一人一人が最新のITを活用するサービス業のデジタルカンパニー

・常に成長し、高い業績を通じて全てのステークホルダー(顧客、社員、株主、ビジネスパートナー)と地域社会の未来に貢献する会社

・人材投資と新しい働き方で、生産性と処遇改善を実現し、自分らしいワークライフバランスと生涯キャリアが実現できる会社

・コンプライアンスを重んじ、医療・介護・保育にふさわしい「やさしさ」と「安

心」がある会社

 

  売上高                 3,000億円    営業利益  200億円

   内訳 医療関連受託事業  1,000億円

      介護事業     1,500億円

      新規事業       500億円

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

    経営ビジョンの実現に向けて、以下の取り組みを推進します。

 

     ①積極的なM&Aの活用による成長の加速

      ・全ての事業の成長にM&Aを積極的に活用

      ・買収後の統合プロセスへの適切な資源配分による早期のシナジー実現

 

     ②ICTの活用によるクオリティーと生産性の改善

      ・本社部門を含む全ての事業、プロセスにおいてIT化を推進

      ・プロセス改革による業務の大幅な効率化

 

     ③定着率の向上

      ・人に関する総合的な取り組みを継続・強化

      ・働きやすい・働き続けたい職場環境づくりの推進

 

     ④経営体制の強化

      ・組織・ガバナンス・マネジメント力の継続的な強化

 

    なお、当社は、2019年5月14日、中部地区(医療事業本部)における医療事務受託業務及び診療報酬明細書点検業務に関して独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会の立入検査を受けました。

    当社は、公正取引委員会による調査に対して全面的に協力してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しています。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び万一発生した場合でも業績及び財務状況の与える影響を最小限にすべく、具体的施策を検討、実施しています。

 本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は有価証券報告書提出日2019年6月28日現在において判断したものです。

 

(1)業界環境に関するリスクについて

①業界の動向及び競合他社

(医療関連受託事業)

 当社グループの主たる顧客である医療機関は、2年に1度実施される診療報酬の改定や、現在推進されている医療制度改革等により、その経営に影響を受けることがあります。さらに、医療事務関連に対するアウトソーシング及び業務のIT化の流れも、業務受託機会、受託内容に影響を及ぼす可能性があります。

 また、同事業においては、高度な専門的知識が要求され、他事業に比べて参入障壁が高いと認識しておりますが、これらに対応できる事業者が現れた場合、競合環境が変化する可能性があります。

 従って、これらの事業環境の変化は当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(介護事業)

 介護保険制度は、2000年4月の施行以来、在宅サービスを中心にサービス利用者が急速に拡大する中で、老後の安心した生活を支える仕組みとして定着してきました。また、今後を展望すると「団塊の世代」が高齢期を迎え、介護サービスの利用者は増加基調が続くと予想されます。このため、介護関連ビジネスの市場規模は今後も拡大することが予測されており、毎年多くの法人が介護市場に新規参入しています。従って、今後の競争激化に伴い、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

介護・保育事業施設の新規開設

 当社グループでは開設にあたり綿密なマーケットリサーチを行い、介護施設や保育施設の新規開設を進めていますが、好立地に物件を確保できない場合や、事業環境の変化及び経済的要因により開設事業計画に大幅な乖離が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

③社会保険制度の改正

 当社グループでは、2万人以上の社員を雇用しており、常勤社員及び一部非常勤社員については健康保険や厚生年金、雇用保険等の社会保険を適用しています。少子高齢化等の人口動態を背景に社会保険料率が今後も上昇し、事業主負担が増加する可能性があります。

 当社グループでは、特に医療関連受託事業におけるコスト増への対応として、業務の一層の効率化に努めるとともに、適正な価格での受注を推進しています。しかしながら、上記の施策が想定通りに進行せず、コスト増の影響を充分に吸収できない場合には、収益の圧迫要因となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(2)事業内容に関するリスクについて

①人材の確保・育成

 当社グループの主たる事業は、人材によるサービスの提供によるものであり、事業規模を維持・拡大していくためには、それに見合う人材の確保と育成が必須となります。

 医療関連受託事業では、取引先医療機関からの様々なニーズに対応可能な専門性の高い医療事務スタッフを当社グループが受託する業務量の増減に応じて確保・育成していく必要があります。

 介護・保育事業では、介護職員及び保育士が慢性的に不足している中、着実に人材を確保し、併せて質の高い人材を育成していく必要があります。また介護・保育事業は、指定サービス事業者となるために、人員基準及び設備基準が厚生労働省令及び各自治体条例で規定されています。当社の施設はすべて基準を満たすように細心の注意を払っていますが、今後、欠員が生じた場合や基準の変更により追加的な人員補充が必要となった場合において、新たな人材の確保ができない等、人員基準を満たせなくなった場合には、現在提供しているサービスを継続することができなくなる可能性があります。

 当社グループでは、人材採用と育成に積極的に取り組んでいるほか、コミュニケーションや処遇改善等の施策に総合的に取り組むことで、定着率の向上や事業の展開に資する人材の安定確保に努めています。しかしながら、上記の施策にもかかわらず、人材確保が計画通りに遂行できなかった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

②個人情報

 当社グループでは、医療関連受託事業においては患者情報、介護・保育事業においては介護利用者及び保育園児の情報、教育事業においては受講者の情報等、多くの個人情報を取り扱っています。従いまして、当社グループは、個人情報の保護を経営の重要な課題として認識しており、個人情報保護方針を策定し、計画的に社員教育を実施する等、社内体制の強化を図り、個人情報漏えいの防止に努めています。しかしながら、万が一、個人情報漏えい等の不測の事態が生じた場合は、社会的信用失墜や損害賠償責任の発生等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

③お客様の安全管理・健康管理・事件事故対策

 当社グループの介護サービス利用者は高齢者が多いことから、転倒や誤嚥等によって利用者の生命に関わる重大な事故に発展する可能性があります。通所介護(デイサービス)、グループホーム及び有料老人ホーム等においては、食事や入浴等の介護サービスが行われており、食中毒、集団感染等の危険度は相対的に高いと考えられます。また、介護・保育事業は当社の社員が高齢の利用者や園児に対して、長時間直接的に役務を提供しており、虐待や暴力行為が発生する可能性が相対的に高いと考えられます。

 当社グループは、介護手順や事件事故防止対策等について、長年の実績に基づいた業務のマニュアル化や社員の訓練を行っています。

 しかしながら、万が一、事件事故や食中毒等が発生し、当社の管理責任が問われた場合には、各施設における事業の存続に重大な影響を受け、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 また、保育所の運営に関しては、上記と同様に万全の体制で臨んでいますが、万が一重大な事件事故が発生した場合やその他保育所の運営上における何らかのトラブルが発生した場合には、各施設における事業の存続に重大な影響を受け、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

④サービスの継続性

 当社グループの事業の性格上、サービス提供の継続性が強く求められています。従って、業績が改善されない事業所があった場合でも、収益性の観点だけで直ちに撤退することが困難な場合があります。

 

⑤長期賃貸借契約

 介護・保育事業における事業所・保育所の開設にあたっては、土地及び建物等の設備投資が必要であることから投資リスクが生じます。当該リスクを抑制するために、各施設の展開は賃借を基本とした設備投資戦略を採用しています。このため、投資リスクは抑制されるものの、一定期間は撤退の制約が課せられ、これに反した場合は中途解約による違約金等の支払が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 また、土地及び建物の所有者である法人、個人が破綻等の状況に陥り、継続的使用や債権の回収が困難となった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

⑥M&A

 当社は、同業他社等に対するM&A(子会社化や事業譲受等)を実施することにより当社グループの事業を補完・強化することが可能であると考えており、M&Aを積極的に推進しています。その際、対象企業や事業の状況及び財務、税務、法務等について詳細なデューデリジェンスを行う等、意思決定のために必要かつ十分と考えられる情報収集、精査、検討を実施することで可能な限りのリスク回避に努めています。

 しかしながら、M&A後において、当社が認識していない問題が明らかになった場合や、何らかの事由により事業展開が計画通りに進まない場合、対象企業の株式価値や譲受資産の減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 また、市場環境や業界全体の事業環境によって、M&Aの対象となり得る案件の業績や買収価格が変化してM&Aの実施件数が計画通りに進まなかった場合にも当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)法的規制・訴訟に関するリスクについて

①労働者派遣法

 医療関連受託事業においては業務請負が主な形態となっていますが、顧客(医療機関)の需要にきめ細かく対応するため、一部の業務において労働者派遣を行っています。

 労働者派遣事業の許認可や派遣可能な業務・期間等は、「労働者派遣法」及び関連諸法令の規制を受けています。当社は、「労働者派遣法」に基づく労働者派遣事業許可を取得しており、「労働者派遣法」には、派遣事業を行う事業主が欠格事由及び当該許可の取消事由に該当した場合に、期間を定めて当該労働者派遣事業の全部または一部の停止を命じることができる旨が定められています。

 今後の「労働者派遣法」及び関係諸法令の改正または解釈の明文化等が行われた場合は、派遣売上に影響を及ぼす可能性があります。

 

②介護保険制度

 当社グループが行っている介護事業は、「介護保険法」に基づく介護サービスが中心となっており、「介護保険法」及び関連諸法令の規制を受けます。これらの介護サービスを行う事業者は、都道府県等各自治体の指定を受ける必要があります。「介護保険法」には、介護報酬の不正請求や人員、設備基準違反等当該指定の取消事由に該当した場合に指定を取り消すことができる旨が定められています。

 介護保険制度は、3年毎に制度全般の見直し及び介護報酬の改正が行われています。従いまして、介護保険収入の割合が高い同事業は、法改正の影響を受けやすい特徴があります。

 当社グループは、訪問介護や通所介護(デイサービス)を中心とした在宅介護サービスに加え、有料老人ホームや介護保険適用外サービスの強化等により、法改正の影響を分散する取り組みを行っています。しかしながら、今後の制度の見直しや介護報酬の改定により、展開中の介護サービスへの規制強化や適用される介護報酬額が大幅に引き下げられた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

③その他の法的規制

当社グループは事業の遂行において、上記を含む様々な法律や規制の適用を受けており、これら法律・規制等を遵守すべく、社内体制の確立や社員教育等に重点的に取り組んでいます。しかしながら、当社グループに対して訴訟や法的手続きが行われ、当社グループに不利な判決が下された場合や法的措置が課された場合、またその影響により当社グループの社会的信頼が喪失した場合には当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

なお、当社は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)事業上及び財務上の対処すべき課題」に記載のとおり、2019年5月14日に独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会の立入検査を受けています。本件に関し、法令違反行為があったと認められ行政処分等を受けた場合、その内容により当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(4)その他のリスクについて

①自然災害・感染症

 当社グループは、首都圏、名古屋圏、関西圏を中心に通所介護(デイサービス)や有料老人ホーム等の介護施設及び首都圏を中心に保育施設を運営しています。これらの施設は、地震、火災等不測の災害が発生した場合、介護利用者、保育園児や社員並びに施設の建物・設備等に被害が及ぶ可能性があります。また、感染症の流行や拡大により、施設の稼動ができなくなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

②減損会計の適用

 当社グループ各社の保有する土地・建物について、今後、収益性が著しく低下した場合には、減損損失の計上が必要となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

③風評等の影響

 当社グループの事業においては、お客様をはじめ関係者の信用、評判が大きな影響力を持つと認識しています。従いまして、当社では高い理念の下に細心の注意を払って事業を運営していますが、何らかの理由により当社の評判が損なわれた場合または当社に対する好ましくない風評が立った場合には当社グループの業績及び人材採用等に影響を与える可能性があります。

 

④親会社等との関係

 当社は、2015年12月16日付で大東建託株式会社から出資を受け入れ、大東建託株式会社は当社発行済株式総数の33.8%(議決権比率ベース)を保有するその他の関係会社に該当しています。また、当社は大東建託株式会社の持分法適用関連会社となり、当社の社外取締役である内田寛逸氏は大東建託株式会社から招聘しています。

 当社グループの経営方針、事業展開等の重要事項の意思決定において、大東建託株式会社に対して承認や事前報告を要する事項はなく、独立性・自律性は保たれていると認識しています。また、大東建託株式会社は当社株式を中長期にわたって保有する意向であると認識しています。しかしながら、将来において、大東建託株式会社における当社株式の保有比率に大きな変動があった場合、あるいは大東建託グループの事業戦略が変更された場合等には、当社株式の流動性及び株価形成、並びに当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」とい

う。)の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日2019年6月28日現在において判断したものです。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。これら連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わねばなりません。経営者は、債権、たな卸資産、投資、繰延税金資産等に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っています。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。見積りには特有の不確実性が存在するため、実際の結果は、これら見積りと異なる場合があります。

 

②経営成績の状況

 当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、以下のような状況や変化がありました。

・医療関連受託事業においては、病院を中心とした医療機関が医療事務を外部委託するというニーズが安定して推移しました。

・介護事業においては、2018年4月に介護報酬が改定され、全体として0.54%のプラス改定となりました。また、国内の75歳以上人口は2018年に1,796万人となり、前年と比較して50万人増加しています。高齢化を背景に介護需要は着実に増加しています。

・有効求人倍率が高止まりし、地域、採用タイミング等による違いはあるものの、適時適切な人材の採用は、医療事務・介護・保育業界全体の重要課題となっています。

 このような事業環境の中、生産性とクオリティーの改善に向けた取り組みは全社を通じて一定の成果を上げました。人材のトレーニング、モチベーションの向上、ICTの活用等は着実に進展し、定着率は継続的に向上しています。また、介護事業はM&Aを中心に積極的に事業を拡大しています。2018年度の介護事業の成長には、2017年度に買収した会社や事業所の業績が大きく貢献しました。なお、2018年度には6件のM&Aを実施しましたが、業績への本格的な貢献は2019年度からとなります。

 これらの取り組みの結果、6年連続の増収・営業増益を実現することができました。売上高は、医療関連受託事業及び介護・保育事業がともに好調に推移し、前年比13.3%増加の84,251百万円となりました。営業利益は、両事業の増益により前年比20.1%増加の5,030百万円、営業利益率も、両事業の利益率が上昇したことにより前年比0.4ポイント上昇し6.0%となりました。経常利益は前年比20.3%増加の5,011百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比29.4%増加の3,506百万円となりました。

 

 2018年度の業績結果は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

2017年度

2018年度

増減

増減率

売上高

74,329

84,251

+9,921

+13.3%

営業利益

(同率)

4,188

(5.6%)

5,030

(6.0%)

+841

 

+20.1%

 

経常利益

(同率)

4,164

(5.6%)

5,011

(5.9%)

+846

 

+20.3%

 

親会社株主に帰属する当期純利益

(同率)

 

2,710

(3.6%)

 

3,506

(4.2%)

 

+796

 

 

+29.4%

 

 

<事業セグメント別の状況>

[医療関連受託事業]

 2018年度は生産性とクオリティーの向上を目指したトレーニングをさらに強化し、トレーニングの対象を支社長、病院マネージャーから病院の部署リーダーにまで拡大しました。その効果がより多くの病院に拡大・浸透した結果、サービスクオリティーの改善を通じて売上の拡大につながる地域が増えてきました。また、沖電気工業株式会社と共同で開発した初診受付システムの受託先病院への導入も進みつつあります。

 以上の結果、売上高は前年比3.8%増の55,640百万円となりました。営業利益は前年比9.0%増の6,105百万円となりました。営業利益率は前年を0.6ポイント上回る11.0%となり、初めて11%台を達成しました。

 

[介護・保育事業]

 介護事業においては、2017年度に買収した会社や事業所に対する買収後の統合プロセスが全体として予定通りに進み、2018年度の売上・利益成長に大きく貢献しました。また、介護事業全体として、2018年4月の介護報酬改定への適切な対処、稼働率・利用者数の増加、人材の育成・確保等に努めました。その結果、介護事業の売上高は41.8%、営業利益は86.1%増加しました。新規のM&Aとして、2018年度に6件、2019年4月にはなごやかケアリンク株式会社を子会社化しました。

 保育事業においては、2018年4月から3施設を認証から認可保育所に移行したことにより、園児数が増加しました。その結果、保育事業の売上高は11.4%、営業利益は25.8%増加しました。2019年4月には、新たに認可保育所を2施設開設し、3施設を認証から認可保育所に移行しました。

 以上の結果、介護・保育事業の売上高は前年比39.6%増の28,058百万円となりました。営業利益は前年比78.6%増の1,869百万円となりました。営業利益率は前年比1.5ポイント上昇し、6.7%となりました。

 

介護事業所数及び保育施設数

 

2018年3月末

2019年3月末

増減

介護事業所数

361

383

+22

保育施設数

14

14

±0

(注)2018年度のM&Aは、2018年4月2日から2019年4月1日までに行った企業結合を示しています。

 

[その他(教育等)、全社費用]

 売上高は教育事業の講座受講生が減少した結果、前年比12.6%減の552百万円となりました。

 全社のサポート部門では、生産性や情報セキュリティ向上を目的としたIT関連投資を積極的に行いました。その結果、全社費用が増加し、営業損失は2,944百万円となりました。

 

[売上高]

(単位:百万円)

 

2017年度

2018年度

増減

増減率

医療関連受託事業

53,601

55,640

+2,039

+3.8%

介護・保育事業

20,095

28,058

+7,962

+39.6%

 

 

介護事業

18,644

26,441

+7,797

+41.8%

保育事業

1,451

1,616

+164

+11.4%

その他(教育等)

632

552

△79

△12.6%

合計

74,329

84,251

+9,921

+13.3%

 

[営業利益]

(単位:百万円、( )内は営業利益率)

 

2017年度

2018年度

増減

増減率

医療関連受託事業

 

5,601

(10.4%)

6,105

(11.0%)

+504

 

+9.0%

 

介護・保育事業

 

1,046

(5.2%)

1,869

(6.7%)

+822

 

+78.6%

 

 

 

介護事業

 

916

(4.9%)

1,704

(6.4%)

+788

 

+86.1%

 

保育事業

 

130

(9.0%)

164

(10.2%)

+33

 

+25.8%

 

その他(教育等)、全社費用

 

△2,458

△2,944

△485

 

 

合計

 

4,188

(5.6%)

5,030

(6.0%)

+841

 

+20.1%

 

(注)上記<事業セグメント別の状況>に記載している“売上高”は、P.81「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」の“外部顧客への売上高”を、“その他(教育等)、全社費用”は“その他”及び“調整額”を合算した数値を記載しています。なお、“調整額”は、主に報告セグメントに帰属しない費用等であり、各報告セグメントに配分していないものです。

 

  ③キャッシュ・フローの状況

 “営業活動によるキャッシュ・フロー”は、法人税等の支払額等が増加したものの、業績が好調に推移したため5,153百万円となりました。なお、2017年度は5,068百万円でした。

 “投資活動によるキャッシュ・フロー”は、2017年度は介護事業においてM&Aによる支出が5,786百万円あったことにより△6,375百万円となりましたが、2018年度は同支出が1,840百万円にとどまったため、△2,404百万円となりました。

 “財務活動によるキャッシュ・フロー”は、借入金の調達から返済を差し引いた額が467百万円となった一方、配当金を1,494百万円支払ったこと等により、△1,215百万円となりました。なお、2017年度はM&Aに伴う借入れを行ったこと等により3,018百万円となりました。

 以上の結果、“現金及び現金同等物の期末残高”は2017年度より1,533百万円増加し、9,211百万円となりました。

 

④財政状態の状況

 2017年度末と2018年度末の連結貸借対照表を比較すると、“資産の部”においては、投資その他の資産が3,272百万円増加しました。これは、主に2018年12月に子会社化した株式会社オールライフメイト(以下「オールライフメイト」)が運営する有料老人ホームに係る建設協力金や入居一時金の保全のための金銭信託に伴うものです。また、現金及び預金や売上債権が増加したこと等により、流動資産が2,385百万円増加しました。この結果、資産合計は8,133百万円増加しました。

 “負債の部”においては、借入金が1,455百万円増加したこと、オールライフメイトの子会社化に伴い前受収益として計上している入居一時金が加わったこと等により、負債合計は6,068百万円増加しました。

 純資産は13,936百万円となり、2017年度末に比べ2,064百万円増加しました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益を計上する一方、剰余金の配当を実施したことによるものです。

 

⑤資本の財源及び資金の流動性

 当社グループは中長期的な成長に向けて、M&AやICT投資等を積極的に推進していきたいと考えています。これらの資金需要には、営業活動から得た自己資金を最優先として対応する予定です。不足する分については、資本効率やリスク管理に配慮しながら、金融機関からの借入等外部資金を活用する予定です。

 

⑥生産、受注及び販売の実績

[生産実績]

 該当事項はありません。

 

  [受注実績]

 該当事項はありません。

 

  [販売実績]

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

(単位:百万円)

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

前年比

医療関連受託事業

55,640

+3.8%

介護・保育事業

28,058

+39.6%

報告セグメント計

83,698

+13.6%

その他

552

△12.6%

合計

84,251

+13.3%

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。

2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)株式会社オールライフメイトの株式譲渡契約の締結

 当社は、2018年12月14日開催の取締役会において、株式会社オールライフメイトの株式を取得(子会社化)するため、株式譲渡契約を締結することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。
 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりです。

 

(2)なごやかケアリンク株式会社の株式譲渡契約の締結

 当社は、2019年3月27日開催の取締役会において、なごやかケアリンク株式会社の株式を取得(子会社化)するため、株式譲渡契約を締結することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。なお、株式譲渡は2019年4月12日付で実行されています。
 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりです。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。