第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当事業年度における我が国経済は、企業収益や雇用情勢の改善等、景気は緩やかな回復基調が続いているものの、中国を始めとする新興国経済の成長鈍化や米国新政権の政策動向等による世界経済の反転リスク等、国際情勢不安による海外景気の下振れリスクが依然として払拭されず、先行きは不透明な状況で推移いたしました。

このような経済環境のなか、「変化と成長」をスローガンとした「Tanabe Vision 2020」の中核である「C&C(コンサルティング&コングロマリット)戦略」(コンサルティング領域の多角化戦略)を推進するため、「食品・フードサービス」「ヘルスケア」「住まいと暮らし」「こども・子育てファミリーマーケット」等の事業戦略や、「中期経営計画及びビジョンの策定」「人材採用・育成・活躍」「ブランディング」等の組織戦略に精通した専門コンサルタントを擁し、全国の主要10都市の事業所において地域顧客の課題にきめ細かく対応できる「ドメイン(事業戦略)×ファンクション(組織戦略)×リージョン(地域戦略)」のコンサルティングメソッドの拡大に努めてまいりました。

そのようななか、「顧客から一番に選ばれるコンサルティングファーム」を目指し、地域密着のコンサルティング体制をより強化するため、平成28年5月に九州本部を九州各地へのアクセスに優れたJR博多駅前に移転いたしました。さらに、平成28年7月には経営コンサルティング事業に属する中部本部とSP(セールスプロモーション)コンサルティング事業に属する名古屋営業所をJR名古屋駅前に移転・統合し、東海地方のマーケットに両事業が連携してコンサルティングサービスを提供できる体制を構築いたしました。

コンサルティング戦略推進のために、経営コンサルティング事業内の戦略総合研究所が、コンサルティング商品の開発やWebプロモーション等を強化すると共に、高度化・専門化する顧客課題を解決できるコンサルタント人材の早期育成を目的に、平成28年4月に社内ビジネススクール「タナベコンサルタントアカデミー」を創設いたしました。

管理面におきましては、引き続き人材採用体制・育成制度の充実や「中堅・中小企業の戦略パートナー」としての企業ブランディング、コンプライアンス・リスク管理の推進に注力してまいりました。また、信用力及びブランド力を高め、持続的な企業価値の向上を図るべく、平成28年9月28日に東京証券取引所市場第一部銘柄への指定を果たしました。

このような取り組みの結果、当事業年度の売上高は、83億89百万円(前期比1.1%増)となり、営業利益は8億78百万円(前期比2.6%増)、経常利益は9億15百万円(前期比3.3%増)当期純利益は6億38百万円(前期比9.6%増)の増収増益となりました。

セグメントの業績は、次のとおりであります。

なお、当事業年度より、報告セグメントの名称を変更しております。

<経営コンサルティング事業>

(チームコンサルティング型経営協力)

中堅・中小企業の戦略パートナーとして、顧客最適の視点でチームを編成し、チームコンサルティングを実施してまいりました。「中期経営計画及びビジョンの策定」「ドメイン(事業戦略)別コンサルティング」「事業承継コンサルティング」「人材採用・育成・活躍コンサルティング」等のテーマはもちろん、それ以外にも「アカデミー(企業内大学)設計支援」「3ボード(「ネクストボード」「ジュニアボード」「ビジョンボード」)コンサルティング」「戦略キャンプ」等のテーマも増えた結果、経営協力契約数は、期中平均436契約(前期416契約)と伸び、1件あたりの契約単価も伸長いたしました。その結果、売上高は前事業年度を上回りました。

(人材育成・教育)

提携先の金融機関を対象とした階層別の人材育成支援は、提携先金融機関からの紹介も加わり、大きく伸長いたしました。一方で、企業別のオーダーメイドの教育(研修)は、クライアントに対して前記のチームコンサルティング型の人材育成提案を強化した影響から受注件数が減少し、売上高が伸び悩みました。その結果、売上高は前事業年度を下回りました。

(セミナー)

平成28年5月から全国10拠点で開催した「幹部候補生スクール」や平成28年4月開催の「新入社員教育実践セミナー」は、前事業年度を上回る受講者数となり、平成28年11月から12月にかけて全国で開催した「経営戦略セミナー」は、2,500名を超える受講者数となりました。また、「戦略リーダースクール」の開催数を3拠点から5拠点へと増やしました。その結果、売上高は前事業年度を上回りました。

(各種会)

「戦略ドメイン&マネジメント研究会」に、平成28年9月から「戦略アグリ・イノベーション」「ウェルネス・イノベーション」「海外ビジネス成長戦略」「会計事務所ビジネスモデル革新」「人を活かし、育てる会社」の5テーマが加わり、リニューアルした「ファーストコールカンパニートップ会」を含めて開催実施数が増加いたしました。その結果、売上高は前事業年度に比べ大きく伸長いたしました。

(アライアンス(提携)&会員)

全国の地域金融機関・会計事務所等とのアライアンス(提携)戦略につきましては、提携数は148と前事業年度に比べ減少いたしました。引き続き金融機関・会計事務所等の提携先の顧客支援を目的とした勉強会「経営塾」を実施し、中堅・中小企業を支援するオリジナルプログラムやサービスを提供してまいりましたが、アライアンスに係る売上高も減少いたしました。その結果、売上高は前事業年度に比べ伸び悩みました。

このような取り組みの結果、経営コンサルティング事業の売上高は、47億11百万円(前期比4.7%増)となり、セグメント利益は10億90百万円(前期比0.4%増)となりました。

<SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業>

(SPコンサルティング)

顧客のセールスプロモーション戦略を支援するコンサルティングを強化し、付加価値の高い提案を優先いたしました。「こども・子育てファミリーマーケット」を重点に、「こどもがまんなかプロジェクト」等の若い女性や幼稚園・育児に関連する事業を手掛ける企業や市場へ向けた提案を積極的に実施してまいりました。その結果、前事業年度を下回る売上高となりましたが、利益率は改善いたしました。

(SPデザインツール)

当事業年度より、ノベルティ商品やカタログなどのコミュニケーションツールを、SPデザインツールとSPツールとに区分いたしました。SPツールが、定番アイテムに名入れ等の加工を施したノベルティ商品であるのに対し、SPデザインツールは、当社の専門コンサルタントがデザインした独自性のあるノベルティ商品やOEM商品等を指します。このオリジナル商品の企画開発提案が好評を博しました。その結果、前事業年度を上回る売上高となりました。

(SPツール)

SPツールは、継続した安定受注はあるものの、顧客開拓において、より付加価値の高いSPコンサルティング、SPデザインツールの提案を強化いたしました。その結果、前事業年度を下回る売上高となりました。

(ビジネス手帳・カレンダー)

第3四半期会計期間に販売が集中するビジネス手帳・カレンダーは、安定した継続受注に加え、当社の専門スタッフがデザインした独自性のある卓上カレンダーの受注が好調に推移いたしました。その結果、前事業年度を上回る売上高となりました。

SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業全体としては、SPコンサルティングの提案と、デザイン力による付加価値の高いSPデザインツール、ビジネス手帳・カレンダーの提案を強化いたしました。また、平成28年9月に当該事業で初めて「こども・子育てファミリーマーケット成長戦略」をテーマとした研究会を開催いたしました。

このような取り組みの結果、SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業の売上高は、36億77百万円(前期比3.2%減)となりましたが、売上総利益率の向上と経営効率改善の効果等によりセグメント利益は1億58百万円(前期比41.2%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当事業年度末における現金及び現金同等物は、43億83百万円となり、前事業年度末比5億19百万円減少いたしました。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払による2億26百万円の減少等がありましたが、税引前当期純利益が9億12百万円となり、減価償却費が79百万円となったこと等により8億59百万円の収入(前期6億70百万円の収入)となりました。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の売却及び償還による収入42億99百万円や定期預金の払戻による収入6億円等がありましたが、有価証券の取得による支出48億99百万円や定期預金への預入による支出13億円等により、10億49百万円の支出(前期3億円の収入)となりました。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

 当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金3億29百万円の支払等により、3億29百万円の支出(前期2億84百万円の支出)となりました。

2【仕入及び売上実績】

(1)商品仕入実績

当事業年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

当事業年度

(自 平成28年4月1日

  至 平成29年3月31日)

 前期比(%)

金額(千円)

経営コンサルティング事業

42,994

87.2

SP(セールスプロモーション)

コンサルティング事業

2,494,745

95.0

合計

2,537,739

94.8

 (注)1.仕入品目が複雑多岐にわたるため数量表示は省略しております。

2.仕入金額には原材料費を含んでおります。

3.上記金額には消費税等は含まれておりません。

4.セグメント間の取引については、内部振替前の数値によっております。

5.当事業年度より、従来の報告セグメントである「セールスプロモーション(SP)コンサルティング事業」を「SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業」に名称を変更しております。なお、当該セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。

SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業での商品仕入のうち、ビジネス手帳は特定の仕入先より購入しておりますが、当社は原材料(手帳用紙)をこれら各社に無償で支給し、各社は当社の指示する仕様に基づいて加工製本を行い、当社に商品として納入しております。なお、仕入先各社とは、当社の仕様による商品を第三者には販売しない旨の契約を締結しております。

(2)売上実績

当事業年度の売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成28年4月1日

  至 平成29年3月31日)

 

 

前期比(%)

金額(千円)

経営コンサルティング事業

4,711,987

104.7

SP(セールスプロモーション)

コンサルティング事業

3,677,767

96.8

合計

8,389,754

101.1

 (注)1.数量については、形態が多岐にわたるため記載しておりません。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

3.セグメント区分の売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。

4.当事業年度より、従来の報告セグメントである「セールスプロモーション(SP)コンサルティング事業」を「SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業」に名称を変更しております。なお、当該セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1)経営方針

当社は、企業繁栄支援業として、戦略・経営支援、人材育成支援、販売促進支援といった角度から、企業繁栄に役立つ広汎なコンサルティングサービスを提供することで、顧客や社会にとってなくてはならない会社「ファーストコールカンパニー -100年先も一番に選ばれる会社」の創造支援を目指しております。

(2)経営戦略等

当社の中長期的な経営戦略は、「企業繁栄に奉仕する」を基本に様々な顧客ニーズにも応えられる戦略として策定した「C&C(コンサルティング&コングロマリット)戦略」(コンサルティングの多角化戦略)を推進することで、顧客創造を推進し、社会的課題の解決、顧客基盤を強化することにあります。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、高い安定性に加え、収益面での指標も重視することにより、高収益企業として成長し続け、企業価値を高めていきたいと考えております。企業価値を高め、安定性と持続的成長を実現していくための経営指標として、売上高経常利益率を重視し、収益力の向上を目指します。さらには収益面だけでなく、成長面(売上高伸び率)も重視し、収益性、安定性、持続的成長のバランスの取れた企業を目指します。

(4)経環境

当面の我が国経済は、雇用・所得環境の改善が期待されるものの、国際情勢不安による海外景気の下振れリスクが依然として払拭されず、先行きは不透明な状況が続くと見ております。

当社を取り巻く経営環境につきましては、顧客ニーズの多様化・個性化が進み、混沌とした市場環境の中での新たな経営基盤の確立への対応が求められております。

(5)事業所及び財務上の対処すべき課題

当社は、経営理念であります「企業を愛し、企業とともに歩み、企業繁栄に奉仕する」ことで、広く社会に貢献する会社でありたいと考えております。その実現に向けて、当社の祖業であるコンサルティングを「顧客最適の全社チームコンサルティング」で展開できるように全事業の力を「Tanabe is One」の精神で結集し、「変化と成長に挑む戦略パートナー」として顧客の期待に応え続け、当社の持続的成長を実現してまいります。

当社が直面している課題と、対応する主な施策は次のとおりであります。

①地域FCC戦略の推進

全国に10拠点の事業所(ファーム)を展開し、「リージョナル戦略のパートナー」として、全国の中堅・中小企業に対し均質のコンサルティング、セミナー等を提供できる点は、他にはない当社の強みであると認識しております。

「地方創生」が国の成長戦略の重要テーマとして位置付けられているなかで、当社においても、全ファームが地域におけるFCC(ファーストコールコンサルティングファーム)となるために、新たに大阪本社と東京本社の二本社体制として全国各地域へのサポート体制を強化し、全社・全事業の力を結集してより一層、各地域経済の活性化、地方創生に貢献してまいります。

②ドメイン戦略の推進

未来の社会的課題を解決するドメイン(事業戦略)やファンクション(組織戦略)をテーマに、全国、海外の「ファーストコールカンパニー -100年先も一番に選ばれる会社」のビジネスモデルを研究し、その成果をセミナーやコンサルティングを通じて顧客へ還元する「戦略ドメイン&マネジメント研究会」を運営しております。現在は20の研究会を運営しており、当該研究会に新たに7つの研究会を追加し、合計27の研究会を運営していくと共に、「食品・フードサービス」「ヘルスケア」「住まいと暮らし」の専門部門を東京本社に設置いたします。このように、今後も各研究会からの新規事業の育成・成長を推進すると共に、顧客へ専門性の高い価値を提供してまいります。

③アライアンス戦略の推進

全国の地域金融機関・会計事務所等とのアライアンス(提携)を通じて、間接的にサービスを提供している先は、全国で約5,300社あります。従来は、当該顧客に対して直接コンサルティング契約を締結し、サービスを提供することはありませんでした。しかしながら、ここ数年で、提携先顧客の企業においても「事業承継」や「人材育成」などに対するコンサルティングニーズが拡大しております。このような環境の変化に鑑み、サービスメニューを開発し、アライアンス先を通じて地域企業に提供できる体制を強化してまいります。

④コンサルタント人材の採用とプロフェッショナルコンサルタントの育成

当社の持続的成長を実現する条件の一つとして、高いコンサルティング品質を顧客へ提供できる「コンサルタント人材の採用」と「プロフェッショナルコンサルタントの育成」が重要であると考えております。

コンサルタント人材の採用においては、経営コンサルタント、SPコンサルタント、人材育成コンサルタントなどのコンサルタントキャリアを複線化しており、新卒採用と中途採用を共に強化していくことで、これらのコンサルタント及びその候補者人数を増やしてまいります。また、コンサルタントのモチベーションをより一層向上させる賃金・評価制度の導入も進めてまいります。

プロフェッショナルコンサルタントの育成においては、採用した社員の早期戦力化を実現するために、平成28年4月に自社独自のコンサルタントを育成するビジネススクール「タナベコンサルタントアカデミー」を創設いたしました。優秀なコンサルタント人材の増員を図ると共に、その育成も強化してまいります。

今後も当社経営管理部門における人材採用・育成体制を強化すると共に、採用ホームページや広告等への投資により、採用ブランディングを強化してまいります。

4【事業等のリスク】

当社の経営成績、財政状態及び株価等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1)コンサルタント人材の確保・育成について

当社では、顧客満足を高めるため、各分野の専門コンサルタントが複数人でチームを組成してコンサルティングを推進するチームコンサルティングを実施しております。また、人材育成の充実により各コンサルタントのスキルアップを常に図っております。コンサルタントのモチベーションアップを図るべく個々の成果が反映される人事制度及び賃金制度を導入しております。さらには、新卒採用の社員に対する社内教育や研修プログラムの充実により、早期の戦力化を図ると共に、通年採用により、各分野や業種において専門性の高いコンサルタント人材の増強を行い、多様化する顧客のいかなるニーズにも応えられる体制を整えております。

しかし、万一、重要な人材の流出が発生した場合、または、顧客の評価を得られる人材の確保及び育成が進まない場合、当社のコンサルティング事業拡大の制約となり、一時的に経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(2)法的規制等にかかる事項

① 経営コンサルティング事業

現在のところ、特に関係省庁の許認可等の制限を受けることはありませんが、今後、法令等の制定改廃により何らかの制限を受けることとなった場合、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業

ⅰ 製造物責任法(PL法)について

商品の欠陥が理由で事故が生じた場合、商品の種類によっては製造物責任法(PL法)により損害賠償請求を受ける可能性があります。当社では、このような事故が生じないように、仕入先の管理を含め品質管理体制の整備に注力すると共に、万一、事故が生じた時のために、製造物賠償責任保険(PL保険)に加入しております。もし当該法律に抵触する事態が生じた場合、当社に対する顧客企業からの信用及び社会的信用の失墜等により、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

ⅱ 著作権等の第三者の知的財産権の侵害について

当社が取り扱うセールスプロモーショングッズについて、当該セールスプロモーショングッズが著作権等の第三者の知的財産権を侵害する可能性があるため、セールスプロモーショングッズを提案する際には知的財産権の有無を確認する必要があります。当社では、当社が知的財産権に係る調査を行うことで、取り扱うセールスプロモーショングッズが、第三者の知的財産権を侵害することがないよう努めておりますが、セールスプロモーショングッズを販売した後に係争が発生した場合、当社に対する顧客企業からの信用及び社会的信用の失墜等により、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3)手帳の生産委託について

当社の販売しているブルーダイアリー(ビジネス手帳)は、当社仕様による生産指示のもとで、原材料を支給し、加工(製本等)は特定の外部における加工業者に委託しております。

当社の委託先において生産が出来ない事態が発生した場合、または、大規模な地震やその他の災害が発生し、委託先の生産設備等が被害を被った場合に備え、代替できる加工場を有しております。しかしながら、万一当該事象が7月以降に発生した場合、商品の特性上、業界全てにおいて生産時期が7月から12月頃に集中しているために、新たな加工場を早急に確保することは困難な状況にあります。このような事態が発生した場合には、受注した商品の販売ができなくなるため、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)システムトラブルについて

当社は、各会員サービス、契約先金融機関及び金融機関の会員に対し、当社のコンピュータシステムとインターネットを通し、各種の経営情報を提供しております。

当社では、通常の運用において、想定されるシステム障害に対する対応策(外部アクセス制御、認証、ウイルスチェック、データのバックアップ等)と障害時の復旧体制を講じており、システムへの信頼性向上に努めております。

万一、災害や停電等で通信ネットワークにシステム障害が発生し、長期化した場合、経営情報の提供ができず、顧客の離反を招き、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(5)顧客情報管理について

当社は、提携先やコンサルティングを通じて顧客から得た機密情報の他に、過去に当社と取引を行った企業に関する情報を収集、整理し顧客情報として管理しております。当社は「情報管理」を経営の最重要事項と位置付け、情報管理体制の強化、情報管理に対する社内啓発及び意識向上の活動を推進する等、様々な角度から顧客情報及び機密情報の漏洩防止策を検討し実行しております。また、社内では個人情報保護規程、情報システム管理規程及び情報システム利用者規程等に則した情報管理に関する社員への意識付けを行うと共に、インサイダー取引に関する教育を実施し、データを取り扱う外部委託先に対して秘密保持の契約を取り交わしております。

万一、外部からの不正手段によるコンピュータ内への侵入や、会社関係者の過誤等により、機密情報や顧客情報が漏洩し、当社の信用の低下を招いた場合、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(6)季節変動について

SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業において、手帳の販売が毎年10月から12月に集中することから、例年の傾向として同期間における売上高及び利益が増加する傾向にあり、通期の業績に占める第3四半期の比重が高くなっております。このため、特定の四半期業績のみをもって当社の通期業績見通しを判断することは困難な状態にあります。

なお、前事業年度及び当事業年度における四半期別のSP(セールスプロモーション)コンサルティング事業の売上高及びセグメント利益又は損失の推移は下表のとおりであります。

 

前事業年度(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

合計

売上高(千円)

643,227

692,603

1,720,252

743,124

3,799,208

構成比(%)

16.9

18.2

45.3

19.6

100.0

セグメント利益

又は損失(△)(千円)

△72,000

△64,012

285,927

△37,881

112,033

 

 

当事業年度(自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日)

 

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

合計

売上高(千円)

652,410

635,248

1,615,385

774,721

3,677,767

構成比(%)

17.7

17.3

43.9

21.1

100.0

セグメント利益

又は損失(△)(千円)

△52,316

△43,135

261,542

△7,877

158,212

 

(7)重大な不良品の発生について

当社は、外部における加工業者に委託してセールスプロモーショングッズや手帳を製造し、顧客や一般消費者に提供しております。不良品の発生防止のため、品質管理、生産管理等には十分注意しておりますが、何らかの事情により不良品が発生した場合、値引きや製品の再生産、再検品、回収、廃棄等の負担が発生し、当社の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者より一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りに不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。

(2)経営成績の分析

① 売上高

 売上高の概況は、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。

② 営業利益

売上高が増加し、売上原価が、前事業年度並みの推移となったことで、売上総利益は、前事業年度比79百万円(2.1%)増加し、39億31百万円となりました。

販売費及び一般管理費は、福利厚生費や消耗品費等の減少はありましたが、租税公課や地代家賃等の増加により、前事業年度比56百万円(1.9%)増加し、30億52百万円となりました。

このような結果、営業利益は、前事業年度比22百万円(2.6%)増加し、8億78百万円となりました。

③ 経常利益

営業外収益は、有価証券利息や受取配当金等の増加により、前事業年度比21百万円(59.3%)増加し、58百万円となりました。

営業外費用は、有価証券評価損等の増加により、前事業年度比15百万円(229.5%)増加し、21百万円となりました。

このような結果、売上高経常利益率は10.9%と前事業年度比0.2ポイントの増加となり、経常利益は、前事業年度比29百万円(3.3%)増加し、9億15百万円となりました。

④ 税引前当期純利益

特別利益は、発生いたしませんでした。

特別損失は、固定資産除売却損2百万円を計上いたしましたが、前事業年度に固定資産除売却損6百万円等を計上した影響により、前事業年度比4百万円(66.3%)減少いたしました。

このような結果、税引前当期純利益は、前事業年度比30百万円(3.5%)増加し、9億12百万円となりました。

⑤ 当期純利益

法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた税金費用が、前事業年度比25百万円(8.3%)減少し、2億74百万円となりました。

このような結果、当期純利益は、前事業年度比55百万円(9.6%)増加し、6億38百万円となりました。

(3)財政状態の分析

資産、負債及び純資産の状況

<資産の部>

 当事業年度末における資産合計は、125億31百万円となり、前事業年度末比4億44百万円増加いたしました。
 流動資産は、投資有価証券の早期償還等により現金及び預金の増加等がありましたが、有価証券の減少等により前事業年度末比56百万円減少いたしました。

 固定資産は、投資有価証券の減少等がありましたが、長期預金の増加等により、前事業年度末比5億1百万円増加いたしました。

<負債の部>

 当事業年度末における負債合計は、24億9百万円となり、前事業年度末比1億56百万円増加いたしました。
 流動負債は、未払法人税等や前受金の増加等により、前事業年度末比1億61百万円増加いたしました。
 固定負債は、退職給付引当金は増加いたしましたが、役員退職慰労引当金の減少により、前事業年度末比5百万円減少いたしました。

<純資産の部>

 当事業年度末における純資産合計は、当期純利益による利益剰余金の増加により、101億22百万円となり、前事業年度末比2億88百万円増加いたしました。

(4)キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

(5)経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。