文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は以下の基本理念のもと、独自の技術と製品を通じて顧客の豊かな生活環境を実現し、株主各位に適切な利益還元を行うことを目指しております。
(基本理念)
目的(存在理由)
社会への貢献
わたしたちは、社会に役立ち、人々の心や暮らしを豊かにし、よって社会に貢献することを目的とします。
基本的価値観(不変の主義)
開拓の精神
わたしたちは、失敗を恐れず、情熱を持って、未開の地(新しい分野)に挑戦することを誇りとします。
不断の努力
わたしたちは、弛みない努力によって、困難に打ち勝ち、目的の実現に至ることを喜びとします。
誠実な意志
わたしたちは、わたしたちを支える人々※に対し、揺らぐことのない誠実な意志によって行動します。
※「わたしたちを支える人々」とはステークホルダー(お客様、サプライヤー、株主・投資家、従業員とその家族など)を指します。
(2)経営戦略等
2018年より新たな10年ビジョン「地球上でもっとも進化したモバイルスペースメーカーになり、お客様の夢をモバイルすることにより社会のハピネスに貢献する。」を掲げ、機能性を高めた製品開発を進めるとともに、事務所や店舗といった本建築物件の受注拡大に取り組んでおります。
また、全国に200カ所を超える展示場を設置しており、ホームページなどで製品をご覧になったお客様が実物を体感できるようにするとともに、インターネットやIT技術を活用したデジタルマーケティングと組み合わせ、提案力のある営業体制の構築を進めております。トランクルームについても店舗網の拡充を図るとともに、様々なお客様のニーズに応えるサービス開発に取り組んでおります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、経営状態を総合的に判断するため、売上高粗利率、売上高経常利益率、自己資本比率を指標とし、事業の状態を把握しております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
新型コロナウイルス感染症の拡大により生活様式は変化し、社会環境も大きく変化してまいりました。このような変化に伴い発生した新たな空間ニーズにより、ホームページへのお問い合わせや展示販売場へのご来場者は増加し、またレンタル出荷も堅調に推移しております。
当社のモバイルスペースは、必要なとき、必要なだけ、必要な空間を提供することで、お客様の様々な空間ニーズにお応えすることができます。今後もお客様のニーズに適合した製品やサービスを提供することで、社会に貢献することを目指してまいります。
2022年6月27日付けで公表いたしました「調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」に記載のとおり、当社の複数の拠点で不適切な会計処理が行われていたことが判明し、外部の弁護士・公認会計士による調査委員会を組成し調査を進め、調査報告書を受領いたしました。
調査により、営業担当者による着服、原価の付け替え、協力業者の下でのプール金の設定、売上の先行計上という、4つの類型を原因とする不適切な会計処理が複数事業年度に渡って行われていることを確認しております。
これらの不適切な会計処理は、売上及び原価計上に係る業務プロセスにおける取引内容及び工事進捗の確認が行われる体制、ならびに営業部門における職務権限の分離が不十分であったこと等に起因しております。また、人員の配置転換が適切に行われず固定的になっていたこと、不適切な会計処理を防止または検出する日常モニタリングが不十分であった点、及び内部監査が適切に機能していなかった点も認識しております。
以下の通り再発防止策を設定・実行し、適切な内部統制の整備・運用を図ってまいります。
① 経営陣によるコンプライアンス遵守の経営理念とコンプライアンス体制構築に向けた各種措置の導入
② 企業としての成長と法令遵守のバランスの取れた経営方針の確立とそれに即応した業務体制の見直し
③ 業務分掌、職務権限における権限と責任の範囲の厳格化
④ 取引先との適正な関係構築
⑤ 業務プロセスの見直しと内部監査部門を含めた管理部門によるモニタリング機能の強化
当社は上記の再発防止策を着実に実行することにより、ステークホルダーの皆様からの信頼回復に努めて参る所存です。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)レンタル資産の保有について
当社グループはユニットハウス等のレンタルを主要事業として行っており、レンタル資産を保有しております。需要等を考慮しながら投資を行っておりますが、急激な環境変化による需要の減少や、技術革新や競合他社製品の台頭などによりレンタル資産が陳腐化する可能性があります。
こうした要因により減損損失の計上や廃棄処分を余儀なくされた場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(2)資材購入価格の上昇
鉄鉱石価格の高騰による鉄鋼製品の上昇、原油高騰による資材購入価格の上昇などによりユニットハウス及び立体駐車装置の製造原価が上昇し、利益を圧迫する可能性があります。
(3)需給の変動
当社グループの主要顧客である建設・土木業界は、公共投資・民間設備投資等の国内建設投資動向により収益が増減します。公共事業の大幅な削減や民間工事の著しい減少等が発生した場合には、当社グループが提供するサービス・製品等への需要の落ち込みにより、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(4)競争の激化
当社グループの主力事業であるユニットハウス事業において、同業者との間で価格競争が激化し、製品価格・レンタル価格が下落する場合、また同業者の新製品・新サービス等により当社グループの業界シェアが低下する場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(5)法的規制
当社グループがユニットハウス事業を行うに当たっては、建築基準法、都市計画法、国土利用法、その他の関係法令による規制を受けております。また、当社グループの主要顧客である建設・土木業界も同様に上記法令による規制が適用されることから、今後、これらの規制の改廃や新たな法的規制が設けられた場合、当社グループの業績等に影響が及ぶ可能性があります。
(6)為替レートの変動
当社グループの主力製品であるユニットハウス等の製造に際しては、原材料等の一部を海外から購入するため、為替レートが大幅に円安方向に変動する場合には製造原価が上昇し、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。また、当社グループは、将来的な成長のため、中国・東南アジアを中心に海外における事業規模を伸ばしつつあることから、当社グループの進出先において、現地通貨価値の大幅な変動や政情の不安定化等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。
(7)新型コロナウイルス等の感染症拡大
世界的に流行している新型コロナウイルスなどの感染症拡大に伴い、社員の安全確保を目的とした拠点の閉鎖など、事業活動に影響を受ける可能性があります。当社グループでは、従業員、顧客及び取引先の安全を第一に考え、Web会議等の活用により集合形式の会議や研修、出張等を取りやめるとともに、在宅勤務を推進するなど、働き方の変革に取り組んでおります。また、社員の体調を把握し、感染拡大が生じないよう対策を取っております。しかしながら、さらなる世界的な感染拡大や、より感染力の強い感染症等の発生により、経済活動の停滞に伴い売上が減少する等、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、行動制限の緩和等により企業の景況感に改善傾向がみられましたが、ウクライナ情勢等を背景としたグローバルサプライチェーンの混乱や、世界的なインフレ懸念が広がりなど、これまで以上に先行きは不透明な状況となっております。日本国内においても、資源価格の高騰や急激な円安の進行など、景気の先行きが見通せない状況が続いております。
このような情勢のなか、当社グループは、本設販売向けの展示場やレンタルスペースを併設した展示場など、展示場の新規出店やリニューアルを推進し、体制の強化を図りました。本設需要のある来場者やホームページへの問い合わせが前年を大きく上回った状態を維持しており、業績は堅調に推移致しました。
一方で、鋼材を中心として原材料価格の高騰が続いており、原価への影響も生じております。原価低減活動を推進することで利益確保に努めてまいります。
これらの結果、当連結会計年度のユニットハウス事業の売上高は53,300百万円(前年同期比11.1%増)、その他の事業の売上高は46百万円(前年同期比75.8%減)となり、合計した当連結会計年度の売上高は53,346百万円(前年同期比10.7%増)となりました。
利益面におきましては、製造及び物流部門を中心に原価低減及び経費削減を推進し、営業利益9,791百万円(前年同期比23.9%増)、経常利益10,060百万円(前年同期比27.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6,353百万円(前年同期比24.5%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,472百万円増加し、6,759百万円となりました。
資金の主な増加要因は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、仕入債務の増加であります。主な減少要因は、棚卸資産の増加、借入金の返済、法人税等の支払、売上債権の増加、有形固定資産の取得による支出、連結の範囲の変更に伴う現金及び現金同等物の減少であります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は8,564百万円(前連結会計年度は6,146百万円の獲得)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前当期純利益9,767百万円、減価償却費5,199百万円であり、仕入債務の増加2,115百万円、主な減少要因は、棚卸資産の増加4,744百万円、法人税等の支払3,237百万円、売上債権の増加1,103百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1,692百万円(前連結会計年度は1,677百万円の使用)となりました。
主な減少要因は、工場等への設備投資、新規出店等に伴う有形固定資産の取得による支出1,653百万円、無形固定資産の取得による支出71百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は3,906百万円(前連結会計年度は3,123百万円の使用)となりました。
主な減少要因は、配当金の支払1,665百万円、長期借入金の返済による支出1,914百万円、リース債務の返済による支出315百万円であります。
③生産・レンタル資産増加実績及び受注並びに販売の実績
(ア)生産実績
当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
ユニットハウス事業(百万円) |
19,247 |
106.4 |
(注)金額は製造原価で表示しております。
(イ)レンタル資産増加実績
|
セグメントの名称 |
品目区分 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
ユニットハウス事業 |
ユニットハウス(棟) |
19,037 |
144.0 |
(注) 増加実績は、自社生産のうちレンタル資産に振り替えた数量であります。
(ウ)受注実績
当社は販売計画に基づき見込生産をしておりますので、該当事項はありません。
(エ)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
ユニットハウス事業(百万円) |
53,300 |
111.1 |
|
その他(百万円) |
46 |
24.2 |
|
合計(百万円) |
53,346 |
110.7 |
(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度のユニットハウス事業の売上高は、前連結会計年度に比べ5,308百万円増加し、53,300百万円(前年同期比11.1%増)となりました。これは主に、店舗・一般事務所といった本建築において大型物件の受注が大幅に増加したことによるものであります。その他の事業につきましては、前連結会計年度に比べ144百万円減少し、当連結会計年度売上高は、46百万円(前年同期比75.8%減)となりました。上記の結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度と比べ5,163百万円増加し、53,346百万円(前年同期比10.7%増)となりました。
当社グループは、事業領域としては、本建築の販売およびレンタルの強化と、不動産領域の拡大を中心に進めております。全県に配置した展示場の展示品を増強するとともに、ホームページからの集客にも積極的に取り組み、WEBと実店舗が融合した提案力のある営業体制構築を進めております。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度と比べ2,794百万円増加し、22,964百万円(前年同期比13.9%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、人件費の増加や物流センター等へのユニットハウスの移動費用の増加等により、前連結会計年度に比べ906百万円増加し、13,172百万円(前年同期比7.4%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度と比べ1,887百万円増加し、9,791百万円(前年同期比23.9%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度と比べ2,141百万円増加し、10,060百万円(前年同期比27.0%増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比べ1,251百万円増加し、6,353百万円(前年同期比24.5%増)となりました。
財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の資産の額は、前連結会計年度末に比べ5,259百万円増加し、64,494百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加2,472百万円、建設仮勘定の増加1,081百万円、売上債権及び契約資産の増加1,059百万円、建物及び構築物の増加691百万円、無形固定資産の減少98百万円などであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債の額は、前連結会計年度末に比べ1,108百万円増加し、25,861百万円となりました。主な要因は、仕入債務の増加2,303百万円、未払金の増加512百万円、未払法人税等の増加269百万円、短期及び長期借入金の純減1,925百万円、リース債務の減少290百万円などであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産の額は、前連結会計年度末に比べ4,151百万円増加し、38,632百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益6,353百万円および配当金の支払1,666百万円、連結範囲の変動に伴う減少604百万円などであります。自己資本比率は59.9%となっており、健全な財務状況を保っております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ア)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
(イ)財務政策
当社グループは現在、必要な運転資金及び設備投資資金については、自己資金又は借入により資金調達することとしております。当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は、6,169百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は6,759百万円となっております。
なお、当社グループは、今後も営業活動により得られるキャッシュ・フローを基本に将来必要な運転資金及び設備資金を調達していく考えであります。
③重要な会計方針及び会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成に当たりまして当社グループは、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値等会計上の見積りを必要とする事象及びその見積りに影響を与える要因を把握し、把握した要因に関し、適切な仮定を設定しております。さらに設定した仮定に基づき適切な情報を収集し、適切な仮定及び情報による見積り金額を計算しています。
以上の方針に基づき、継続して評価を行っております。また、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は他の方法では判断しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値についての判断の基礎としております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。なお、当期の連結財務諸表の作成にあたって、新型コロナウイルス感染症の影響について、当連結会計年度末時点で入手可能な情報をもとに検証等を行っておりますが、現時点において重要な影響を与えるものはないと判断しております。ただし、今後の状況の変化によって判断を見直した結果、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において重要な影響を与える可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。