(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、処方箋に基づき調剤を行う調剤薬局事業と医薬品・化粧品を中心とした商品を販売するコスメ&ドラッグストア事業を主として展開しており、いずれも人々の健康に関与していることから、社会的に重大な責務を負っております。
医薬分業の進捗に伴う積極的な出店による企業収益及び株主価値の増大を図ることに加えて、人々の生命に携わる企業として、その業務の安全性及び専門性の継続的向上に努めることが、当社に課せられた使命であると考えております。
したがって、当社は「市場環境に応じた積極的な事業拡大を重視する一方で、調剤過誤等の事業リスクの徹底的な排除に取り組み、お客様に安心して足を運んでいただける薬局を作ることにより、その社会的使命を果たす。」ことを経営の基本方針としております。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、様々な要因により実際の結果と異なる可能性があります。
(2) 目標とする経営指標
当社は、積極的な出店による企業規模の拡大を推し進めると同時に、財務体質を強化し、企業価値を高めることを重要視しており、当社グループではROA4.5%、ROE15.0%を目標としております。
なお、当連結会計年度においてはROA4.8%、ROE8.5%となっております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、積極的な営業開発及びM&Aによる調剤薬局の全国展開及びコスメ&ドラッグストアの大都市圏への展開を事業の柱と位置づけ、事業規模の拡大並びに企業価値の向上を目指しております。
ファーマシー事業は、グループ各社がそれぞれにおいて、地域住民の「かかりつけ薬剤師・薬局」となる付加価値の高い調剤薬局の営業開発を継続するとともに、M&Aに対しても、慎重に調査検討のうえ積極的に推進する方針であります。
ジェネリック医薬品への対応は、グループとして一層の使用促進を図る方針であり、同医薬品の専門卸である子会社株式会社ホールセールスターズの販売体制及びグループ全薬局における患者さまへの啓発活動を強化することにより、グループとして積極的にジェネリック医薬品の普及を推進いたします。
また、教育研修の充実をはじめ、ICT技術を応用した調剤技術の開発導入により、患者さまに対する安全性の確保、サービスの向上とともに業務効率の向上に努めてまいります。
リテール事業は、コスメ&ドラッグストア「アインズ&トルペ」の出店を大都市圏へ展開し、コスメを中心とした独自性のある商品構成とすることで、他のドラッグストアとの明確な差別化を図るとともに、更なる拡大を目指してまいります。
以上のことから、中長期的な経営戦略は、次の方針を基本としております。
① 調剤薬局は、「患者のための薬局ビジョン」の実現に向け、教育研修の充実により、かかりつけ薬剤師となれる人材の育成に努めるとともに、在宅医療及び24時間対応への積極的な参画、ジェネリック医薬品の使用促進等かかりつけ薬局としての機能の充実に加え、地域住民のための健康サポート機能を備えることを目指す。
② 営業開発は、M&Aを視野に入れた営業開発を含め、積極的な出店により事業規模の拡大を図る。
③ ICT技術を応用した調剤技術の開発及び最新の調剤機器のグループ導入を積極的に推進し、個々の機器・システムの複合的活用により、患者さまに対する安全性、サービス向上のほか、薬局運営効率の向上を図る。
④ ジェネリック医薬品の使用促進、薬剤師の採用、出店エリアに応じた営業開発体制等、グループ会社間における共通業務の相互補完体制を充実するとともに、組織再編成、人事交流等による合理化を推進し、グループとしての機動性及び業務効率の向上により、グループ収益力を強化する。
⑤ リテール事業は、コスメ&ドラッグストア「アインズ&トルペ」を年間10店舗程度、大都市圏に出店するとともに、店舗特性に応じたMDを強化し、同業他社との差別化を図る。
⑥ 顧客ポイントシステム「アインズ・トルペポイントカード」及び「アインズ&トルペ公式アプリ」による顧客拡大、WEB媒体、SNS、紙面広告等を複合的に活用した効果的な販売促進活動により、店舗収益力を向上させる。
⑦ 優秀な人材の確保及び女性の活躍推進等のため、働きやすい職場環境の整備に取り組む。
(4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題
ファーマシー事業は、医薬分業のあり方が広く議論されるなか、より質の高い患者サービスの提供を通じ「かかりつけ薬剤師・薬局」としての地域医療貢献が求められており、調剤薬局の役割と責任は更に大きいものとなっております。
当社グループは、「考える薬局プロジェクト」による既存薬局の業務改善、薬剤師の採用・教育研修の充実及び設備投資等による薬局機能の向上、ジェネリック医薬品専門卸である、子会社の株式会社ホールセールスターズを中心としたジェネリック医薬品の調達ならびに使用促進、更には在宅医療への積極的な参画を通じ「かかりつけ薬剤師・薬局」として質の高い医療提供に努めてまいります。また、新規出店・M&A等による事業規模の拡大を推し進め、スケールメリットを最大限に活用した事業戦略を継続いたします。
リテール事業は、同業間による同質化競争、業種間を超えた統合・再編による競合により、なおも厳しい市場環境が続いております。
当社グループは、集客力が確実に見込める大都市圏への新規出店を更に加速し、「アインズ&トルペ」のブランド力向上を推進するとともに、収益に関してファーマシー事業と両輪の位置づけとなるべく、拡大のための投資を推進いたします。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大においては、収束時期により、ファーマシー事業では、処方日数の長期化を要因とした処方箋枚数の減少が、リテール事業では、外出自粛による消費マインドの冷え込み等が収益の押し下げ要因となる可能性が想定され、生活様式の変化に伴いオンライン診療・オンライン服薬指導等の非対面による医療サービスの提供が今後も求められる可能性があります。当社グループでは、医療の質と安全性を担保したうえでオンライン服薬指導への対応ができるよう体制を整えてまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 法的規制について
①「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」等による規制について
ファーマシー事業は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、医薬品医療機器等法)、健康保険法、薬剤師法をはじめとした各種許認可、免許、登録、届出等により、厚生労働省及び都道府県保健福祉部の監督の下、保険薬局及び調剤薬局(以下、2 事業等のリスクにおいて「保険調剤薬局」という。)を営業しております。
また、リテール事業のコスメ&ドラッグストア事業においても、同様に医薬品医療機器等法に基づく医薬品の販売を行っております。
その主要な内容は次のとおりであります。
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許可、登録、指定、免許、届出の別 |
有効期間 |
関連法令 |
登録等の交付者 |
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薬局開設許可 |
6年 |
医薬品医療機器等法 |
各都道府県知事 |
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保険薬局指定 |
6年 |
健康保険法 |
厚生労働省地方厚生局長 |
|
麻薬小売業者免許 |
3年 |
麻薬及び向精神薬取締法 |
各都道府県知事 |
|
医療用具販売届出 |
無制限 |
医薬品医療機器等法 |
各都道府県知事 |
|
高度管理医療機器販売業 |
6年 |
医薬品医療機器等法 |
各都道府県知事 |
|
医薬品販売業許可(注) |
6年 |
医薬品医療機器等法 |
各都道府県知事等 |
(注)医薬品販売業許可は、医薬品医療機器等法第25条において、店舗販売業、配置販売業、卸売販売業の3つの許可に区分されております。当社グループのリテール事業は、店舗販売業の許可を受けております。
万一、当社グループの保険調剤薬局及びコスメ&ドラッグストア事業において、医薬品医療機器等法第75条第1項、健康保険法第80条各号及び麻薬及び向精神薬取締法第51条第1項等に規定される法令違反等に該当する行為があり、監督官庁から業務停止命令及び取消し等を受けた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②医薬品の販売規制緩和について
一般用医薬品の販売については、医薬品医療機器等法によってリスク区分に応じて要指導医薬品及び第1類医薬品は薬剤師のみが、第2類医薬品及び第3類医薬品は薬剤師または登録販売者が販売しなければならないと規制されております。
また、「薬事法の一部を改正する法律(施行日:平成26年6月12日)」により、一般用医薬品のネット販売も解禁されました。今後においても、医薬品販売に係る規制緩和の動向により、異業種の同事業への参入等、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) ファーマシー事業について
当社グループのファーマシー事業では、保険調剤薬局のチェーン展開を行っております。
当連結会計年度における売上高において、ファーマシー事業が占める割合は90.1%であり、今後も保険調剤薬局店舗を主軸とした多店舗展開を継続する方針であります。したがって、M&Aを含む保険調剤薬局の出店政策の成否や同業他社の出店動向により、当社グループの経営成績は影響を受ける可能性があります。
保険調剤薬局店舗の売上は、処方箋を発行する医療機関に依存する割合が高く、主たる応需先となる医療機関の予測困難な院外処方箋の発行動向並びに休廃業により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、インフルエンザ等季節性疾患の流行により処方箋応需枚数には季節変動の影響を受ける可能性があります。
(3) 業界動向について
ファーマシー事業の収入は、処方箋に基づき医療用医薬品を調合投与する調剤行為であり、その薬剤の価格(薬価)及び報酬額は、厚生労働省により定められております。また、国民医療費の抑制策として、診療報酬及び薬価の改定が段階的に実施される傾向にあります。今後においても、診療報酬制度等の改定による収益構造の変化に伴い、当社グループの経営成績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 資格者の確保について
保険調剤薬局及びドラッグストア(第一類医薬品取扱店舗)は、医薬品医療機器等法の規定により薬剤師の配置が義務付けられており、また、薬剤師法では、調剤業務は薬剤師が行わなければならないと規定されております。
当社グループは、積極的な出店による拡大政策を継続しておりますが、薬剤師確保が困難な状況になった場合は、出店計画及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 企業の信用を失墜させるリスクについて
①調剤業務について
ファーマシー事業では、人体に影響を及ぼす医療用医薬品を薬剤師が調合投与しており、調剤過誤による医療事故を引き起こす可能性を内包しております。
当社グループは、医療事故が会社の社会的信用を著しく失墜させる可能性があるものと認識し、あらゆる側面から、当該リスクの回避に向けた取り組みを最重要課題と位置づけております。
その主要な内容は次のとおりであります。
・新卒薬剤師及び中途採用薬剤師を対象とした入社時研修制度
・勤務薬剤師のスキルアップを目的とした継続的な研修制度
・管理者育成のため、全薬局長が出席する薬局長会議の実施
・調剤機器メーカーとの共同開発による携帯型端末(PDA)を利用した調剤過誤防止システム(PhAIN)の配備、調剤業務のオートメーション化等IT技術を応用した調剤機器の開発及び導入
・調剤業務に関する自社マニュアルの利用及び内部監査室によるルール遵守体制
・調剤過誤防止対策を専門に扱う安全対策室の設置
②個人情報保護について
ファーマシー事業では、薬歴、処方箋に代表される患者情報を保持し、リテール事業においては、アインズ・トルペポイントカード及びアインズ&トルペ公式アプリの運用に伴う顧客情報を保持しております。
当社グループは個人情報保護体制並びに取扱いに対するルールを徹底することにより万全を期し、主要事業会社である株式会社アインファーマシーズは「保健医療福祉分野のプライバシーマーク」を取得しております。
しかしながら、事故ならびに犯罪行為による個人情報の漏洩があった場合、経営成績のみならず社会的信用を失墜させる可能性があると考えております。
(6) 事業戦略上のリスクについて
当社グループは、保険調剤薬局の積極的な新規出店及びM&Aにより、事業規模の拡大を推進しております。
M&A戦略においては、対象会社を慎重に検討し、発生するのれんの償却額を超過する収益力を安定的に確保することが可能な買収額により行うことを基本方針としておりますが、買収後、計画どおりに進まない場合には、子会社株式評価損、のれんに係る減損損失等の損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 金利変動リスクについて
当社グループは、積極的な新規出店とともに、M&Aを活用した事業拡大を推進しており、通常の出店費用においては、営業キャッシュ・フローの範囲で自己資金により充当しておりますが、大型のM&Aに関しては、一部を金融機関からの借入れにより調達することがあります。
当社グループでは、これらの資金需要に機動的に対応するため、一定水準の手元流動性を確保しており、当連結会計年度末における現金及び預金の残高463億2千1百万円に対し、当社グループの短期及び長期借入金の残高は60億7千4百万円となっております。
M&Aの実施にあたっては投資回収可能性を重視し、効率的投資により有利子負債の圧縮に努めておりますが、M&Aに対する投資回収が十分に確保できない場合及び金融市場の動向等に伴う金利変動により、当社グループの財務状況及び支払利息等経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 消費税等の影響について
ファーマシー事業の社会保険診療に関する調剤売上は、消費税法上非課税となりますが、一方で、医薬品等の仕入には消費税が課税されております。
この結果、当社グループが負担することとなる消費税は、調剤売上原価に計上しております。
過去の消費税の導入時及び調剤報酬改定時には、消費税率の上昇分が薬価の改定において考慮されておりましたが、今後、消費税率が改定され、その影響が薬価に反映されない場合は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴うリスクについて
新型コロナウイルス感染症が拡大した場合、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載のとおり、ファーマシー事業においては、感染拡大防止のための外来受診抑制等による処方日数の長期化を要因として、処方箋単価は増加する一方で、処方箋枚数は減少することが考えられ、リテール事業においては、外出自粛、店舗の臨時休業及び営業時間短縮の実施、インバウンド需要の減少等による来店客数減少の影響が考えられ、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループにおける感染拡大防止策として、店頭での消毒薬の設置、マスク着用の啓発、接客カウンターへのパーティション設置に加え、集合研修・会議をオンライン開催とすることにより、3密の回避を行っております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末より44億2千9百万円増の1,934億5千1百万円となりました。主な要因は、現預金及びのれんが減少した一方で、商品並びに敷金保証金が増加したことによるものであります。
負債の残高は、26億5千2百万円減の824億4千7百万円となりました。
短期及び長期借入金の残高は、54億8千2百万円減となる60億7千4百万円となりました。
純資産の残高は、70億8千1百万円増の1,110億3百万円となり、自己資本比率は2.4ポイント増加となる57.3%となりました。
(2) 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業収益や雇用環境の改善等により、緩やかな回復基調で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速に悪化しており、極めて厳しい状況となっております。
このような経済情勢のもと、当社グループは、調剤薬局の新規出店及びM&Aによる事業拡大をはじめ、コスメ&ドラッグストア事業を推進し、グループの事業規模及び収益拡大に努めてまいりました。
当連結会計年度の業績は、売上高が2,926億1千5百万円(前年同期比6.2%増)、営業利益は160億6千8百万円(同0.0%増)、経常利益は168億2千2百万円(同1.1%増)となり、また、親会社株主に帰属する当期純利益は91億7千9百万円(同1.7%増)となりました。
(ファーマシー事業)
本年4月の調剤報酬改定では、地域におけるかかりつけ機能に応じた適切な評価と対物業務から対人業務への構造的な転換を推進することを目的として評価の重点化と適正化が行われました。
当社グループでは、引き続き、「かかりつけ薬剤師・薬局」としての機能を発揮するべく、地域医療連携、お薬手帳等を活用した薬剤に関する情報の一元的・継続的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導の強化及びジェネリック医薬品の使用を促進しております。
営業開発においては、大型薬局の積極的な出店とM&A基準の引き上げに加え、小規模店舗の撤退を出店戦略として見直しを行い、さらなる事業規模の拡大と店舗運営の効率化を推進しております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大により、1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]に記載のとおり、感染拡大防止のための外来受診抑制等による処方日数の長期化を要因として、処方箋単価は増加する一方で、処方箋枚数は減少する傾向にありましたが、前期出店店舗等の伸長がプラス要因となりました。この傾向は、本年7月まで続くと想定しております。
また、厚生労働省より本年4月10日に発出された「新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて」の事務連絡に基づき、感染の拡大防止を目的として、調剤薬局全店で特例措置による処方箋の受け入れ準備を整え、電話等による服薬指導を行っております。
当連結会計年度の売上高は、2,637億5千万円(前年同期比7.7%増)、セグメント利益は208億5千万円(同13.7%増)と増収増益となりました。
同期間の出店状況は、M&Aを含め、グループ全体で合計20店舗を出店するとともに、店舗運営の見直しにより22店舗を閉店、42店舗を事業譲渡したことで、当社グループにおける薬局総数は1,088店舗となりました。
(リテール事業)
コスメ&ドラッグストア事業は、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減に加え、新型コロナウイルス感染症の影響等により、厳しい市場環境が続いております。
当社グループでは、このような環境において、コスメ&ドラッグストア「アインズ&トルペ」の大都市圏への継続的な出店に加え、「女性が1時間楽しめるお店」をコンセプトに各店舗に応じた戦略的な売り場づくりを行うとともに、昨年10月1日にリリースした「アインズ&トルペ公式アプリ」により、ポイントカードをアプリ化し、顧客の利便性ならびにサービスの向上を図っております。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、多くの店舗で臨時休業、営業時間短縮を行ったこと等により、2月下旬より大幅に売上高が減少しております。この傾向は本年7月まで続くと想定するとともに、インバウンドは次期連結会計年度中には回復しないと想定しております。
当連結会計年度の売上高は、247億1百万円(前年同期比2.0%減)、セグメント利益は2億6千2百万円(同73.0%減)と減収減益となりました。
同期間の出店状況は、アインズ&トルペ ボーノ相模大野店(神奈川県相模原市)、浅草ROX店(東京都台東区)、ペリエ千葉店(千葉県千葉市)、川崎ゼロゲート店(神奈川県川崎市)、ポールタウン2店(北海道札幌市)、柏モディ店(千葉県柏市)、栄セントラルパーク店(愛知県名古屋市)、大宮アルシェ店(埼玉県さいたま市)、ペリエ海浜幕張店(千葉県千葉市)、BEAUTY FACTORY 横浜ハンマーヘッド店(神奈川県横浜市)、銀座インズ店(東京都中央区)、LINKS UMEDA店(大阪府大阪市)、博多マルイ店(福岡県福岡市)、大丸下関店(山口県下関市)、仙台PARCO2店(宮城県仙台市)の15店舗を出店し、6店舗を閉店したことで、コスメ&ドラッグストア総数は63店舗となりました。
(その他の事業)
その他の事業における売上高は41億6千3百万円(前年同期比22.6%減)、セグメント損失は3億4千2百万円(前年同期1億6千5百万円の損失)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ15億6千4百万円減の459億3千1百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、177億4千7百万円(前年同期は147億8千8百万円の収入)となりました。
主な収入要因として、税金等調整前当期純利益が159億3千万円、新規出店及びM&Aによる規模拡大に伴い、減価償却費40億8千7百万円、のれん償却額43億5千7百万円が反映されております。
また、法人税等の支払額61億7千4百万円が主要な支出要因として反映されております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、114億7千4百万円(前年同期は199億8千5百万円の支出)となりました。
M&A4社の株式取得に係る、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が14億4千2百万円、コスメ&ドラッグストア及び調剤薬局の新規出店等に伴い、有形固定資産の取得による支出49億1千3百万円、敷金及び保証金の差入による支出47億1千万円が反映されております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、78億3千7百万円(前年同期は106億8千1百万円の使用)となりました。
短期及び長期の借入と返済の差額が55億1千3百万円の返済となり、配当金の支払額19億4千8百万円が反映されております。
(4) 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、事業の維持拡大のため、新規出店及び改装等の設備投資を継続して行っており、主に営業活動で得た資金を充当するとともに、金融機関からの借入金を充当しております。
当連結会計年度末における現金及び預金の残高は463億2千1百万円、短期及び長期借入金の残高は60億7千4百万円となっております。
なお、当社は株式会社日本格付研究所より格付けを取得しており、「長期発行体格付:A(見通し:安定的)」となっております。
(5) 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)の当連結会計年度の販売の実績は以下のとおりであります。
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セグメント別 |
売上高(百万円) |
前年同期比(%) |
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ファーマシー事業 |
263,750 |
107.7 |
|
|
リテール事業 |
24,701 |
98.0 |
|
|
その他の事業 |
4,163 |
77.4 |
|
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合計 |
292,615 |
106.2 |
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(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況」に記載されているとおりであります。
この連結財務諸表の作成においては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況」の追加情報に記載しております。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
将来キャッシュ・フローの見積りについては、薬価改定や診療報酬改定などの外部要因に関する情報と、実績や予算などの内部情報を基に見積っております。
ファーマシー事業においては売上高の構成要素の処方箋枚数と処方箋単価を、リテール事業においては顧客数と商品構成を重要な仮定として考えております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。