当事業年度における当社を取り巻く事業環境は、政府の各種政策や日本銀行による金融緩和政策の効果などから、個人消費及び雇用環境は持ち直しの動きがみられるものの、中国をはじめとする新興国経済減速による海外経済の下振れリスクなど、厳しい環境が続いております。更に、インバウンド消費の落ち着きに加え、企業収益や設備投資の改善に足踏みがみられ、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の下、当社は新規顧客への取組や既存顧客への提案営業等を継続して行い、顧客ニーズにお応えしてきました。しかし、当事業年度はショッピングセンターを中心とした商業施設の新規出店数が減少したことに加え、当社の主要顧客である小売業界において業種・業態を超えた競争の激化や経営統合の動きが進むなど、外部環境の影響を受けたことにより、売上高及び利益におきましては前事業年度に比べ下回ることとなりました。
この結果、当事業年度の売上高は492億43百万円(前事業年度比4.1%減)、営業利益は33億67百万円(前事業年度比5.0%減)、経常利益は33億60百万円(前事業年度比5.3%減)、当期純利益は21億69百万円(前事業年度比2.6%減)となりました。
なお、当社はディスプレイ事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載に代えて、市場分野別に記載しております。
当事業年度における市場分野別の売上高は、複合商業施設・総合スーパー分野では、前述の通りショッピングセンターの新規出店数は減少したものの、既存店活性化の取組を強化したことにより、前事業年度に比べ受注が増加しました。一方で食品スーパー・コンビニエンスストア分野では、出店や改装に関するコストの上昇から、設備投資差し控えの影響を受け、受注は減少しました。各種専門店分野では、ショッピングセンターへの出店が減少したことや、アパレル業界の低迷の影響を受け、前事業年度を下回りました。
当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ28億72百万円増加し、107億7百万円(前事業年度比36.7%増)となりました。
また、当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、39億5百万円の収入(前事業年度は19億3百万円の収入)となりました。主な要因は、法人税等の支払が14億62百万円あったものの、税引前当期純利益の計上が33億60百万円、売上債権の減少が23億79百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億83百万円の収入(前事業年度は10億63百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が3億41百万円、定期預金の預入による支出が1億49百万あったものの、定期預金の払戻による収入が7億48百万円あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、11億41百万円の支出(前事業年度は10億76百万円の支出)となりました。主な要因は、配当金の支払が11億40百万円あったことによるものです。
当社は生産実績を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。
当事業年度における受注実績を制作品別に示すと、次のとおりであります。
(注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度における売上高実績を制作品別に示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は、中期経営計画(平成26年12月期~平成28年12月期)に基づき、顧客のニーズにお応えするため、継続したコスト管理に努め、利益率向上の仕組みづくりとともに、生産基盤の構築に注力してまいりました。しかし、近年の不安定な景況感を背景に、当社を取り巻く事業環境は刻々と変化し、顧客のニーズも日々変化しております。
このような状況の下、当社は事業環境の変化や多様化する顧客ニーズの変化に対応するため、新たな中期経営計画(平成29年12月期~平成31年12月期)を策定し、更なる企業価値の向上に努めてまいります。
中期経営計画では、経営方針に基づき、以下の3つの戦略を掲げております。
(1) ビジネスの戦略
・顧客基盤の構築
・付加価値の提供
・施工力の強化
(2) 組織・制度の戦略
・専門組織の確立
・労働環境の整備
(3) 価値観・人材・スキルの戦略
・人材開発
・企業ブランドの構築
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであり、当社における全てのリスクを網羅したものではありません。
当社は、受注企業であり、景気の動向等により主要顧客であります流通小売業の設備投資が変動し、新規出店や改装に影響が出た場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、改正まちづくり三法等の改定により新たな規制が施行され、大型商業施設の出店計画に変更が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、事業活動を行う上で、建設業法、建築士法及び宅地建物取引業法等様々な法規制の適用を受けており、その遵守を義務づけられております。これらの許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現状において当該許認可等が取消しとなる事由は発生しておりません。
将来、これらの関連する法律が変更された場合や何らかの事情により、これらの法律に抵触する事が発生した場合、業務遂行に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、施工物件の品質について万全な体制を敷いておりますが、完全に排除することは困難であり、万一、品質に問題があった場合、賠償金の支払が発生し業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、万全を期して現場での安全確保に取り組んでおりますが、万一、事故などが発生した場合、業務停止や営業許可・免許の取消し、罰金等の処分が行われ、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、災害などが発生した場合、顧客の出店計画の延期や中止により、受注の減少やコストの増加など、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、個人情報保護規程の他、特定個人情報取扱規程を策定し運用管理には可能な限り注意を払っておりますが、何らかの要因により情報が流出した場合、社会的責任を負うこととなり業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、事業活動を行う過程で、顧客情報や協力業者情報を取得することがあり、セキュリティについては細心の注意を払っておりますが、自然災害や事故等により重要なデータの消失または漏洩した場合、社会的責任を負うこととなり業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
この財務諸表の作成にあたり当事業年度末における資産、負債の金額、並びに当事業年度における収益、費用の金額に影響を与える重要な会計方針及び各種引当金の見積り方法につきましては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当事業年度の経営成績は、ショッピングセンターを中心とした商業施設の新規出店数が減少したことに加え、当社の主要顧客である小売業界において業種・業態を超えた競争の激化や経営統合の動きが進むなど、外部環境の影響を受けたことにより、売上高は492億43百万円(前事業年度比4.1%減)となりました。
なお、営業利益、経常利益、当期純利益は次のとおりであります。
(営業利益)
当事業年度における営業利益は、売上高の減少に伴い販売費及び一般管理費が減少したことにより、33億67百万円(前事業年度比5.0%減)となりました。
(経常利益)
当事業年度における経常利益は、営業外収益及び営業外費用ともに主だった計上はなく、33億60百万円(前事業年度比5.3%減)となりました。
(当期純利益)
当事業年度における当期純利益は、特別利益及び特別損失ともに主だった計上はなく、21億69百万円(前事業年度比2.6%減)となりました。
「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社は、ショッピングセンターの新規出店数が減少しているなか、売上高については前事業年度を下回る結果となりました。また、多様化する顧客ニーズや同業他社との受注競争の激化、作業現場における人手不足など当社を取り巻く事業環境は依然として厳しい状況が続いております。
これらの状況を踏まえて、既存及び新規顧客への提案営業の強化や有能な社員の育成及び確保に努めるとともに、企画・開発、設計、監理、施工及びアフターメンテナンスまでの一貫した総合力で、収益性及び生産性の向上に努めてまいります。
(資産)
当事業年度末における資産は、314億23百万円(前事業年度比5億66百万円増)となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べ4億67百万円増加し、204億5百万円となりました。その主な要因は、完成工事未収入金が28億37百万円減少したものの、現金及び預金が23億45百万円、受取手形が4億57百万円、未成工事支出金が4億3百万円増加したことによるものです。
固定資産は、前事業年度末に比べ98百万円増加し、110億17百万円となりました。その主な要因は、減価償却等により建物(純額)が78百万円、工具・器具及び備品(純額)が32百万円、前払年金費用が12百万円減少したものの、土地が2億46百万円増加したことによるものです。
(負債)
当事業年度末における負債は、62億86百万円(前事業年度比5億17百万円減)となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べ6億円減少し、42億95百万円となりました。その主な要因は、工事未払金が4億29百万円減少したことによるものです。
固定負債は、前事業年度末に比べ83百万円増加し、19億90百万円となりました。その主な要因は、退職給付引当金が84百万円増加したことによるものです。
(純資産)
当事業年度末における純資産は、251億37百万円(前事業年度比10億84百万円増)となりました。その主な要因は、繰越利益剰余金が10億27百万円増加したことによるものです。
なお、キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(6) 経営者の問題認識と今後の方針について
当社はこれまで受け継がれてきた企業文化及び技術を基に、厳しさを増す事業環境と多様化する顧客ニーズに対応し、商空間を通じてビジネスのパートナーであり続けるために、新たな中期経営計画を策定し、お客様に、取引先に、社員に選ばれる企業を目指してまいります。
また、引き続きコーポレート・ガバナンス体制、コンプライアンス体制の強化を図り経営の透明性と品質を向上させ、「持続的な企業価値向上」に努めてまいります。
なお、問題認識及び中期経営計画につきましては、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりであります。