文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
株式会社建設技術研究所は、1945年に前身である財団法人建設技術研究所が創立されて以来、「誠実」と「技術」を社是として社会資本整備の一翼を担ってきました。
いま日本は災害の多発、人口減少、インフラの老朽化など、さまざまな社会的課題を抱えています。一方海外においては、インフラ整備へ貢献することも期待されています。
私たちCTIグループは、「世界に誇れる技術と英知で、安全で潤いのある豊かな社会づくりに挑戦する」という経営理念に基づき、これまで築いてきた皆さまからの「信頼」をさらに高めながら、災害への備え、地球環境問題への対応、安全で安心できる社会の構築、そして世界のインフラ整備に貢献していきます。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、2019年12月期における業績目標を、売上高62,000百万円、営業利益3,550百万円、経常利益3,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,250百万円としております。
(3)経営戦略
当社グループは、2015年にCTIグループ中長期ビジョン「CLAVIS 2025」を策定し、グループで目標とする事業規模を60,000百万円としました。その後3年間、国内の国土強靭化に関するニーズの増大やWaterman Group Plcのグループ化による海外事業の拡大などにより、2018年の国内建設コンサルティング事業の受注高は45,728百万円、海外建設コンサルティング事業の受注高は14,474百万円、連結での受注高は60,117百万円となり、「CLAVIS 2025」の目標を前倒しで達成しました。
引き続き事業環境の変化が続く中で、国内事業の拡大、更なるグローバル展開を推進することとし、より高い目標を掲げるとともに、Waterman Group Plcとの連携を強化することとし、2019年1月に「CLAVIS 2025」の一部改訂を行いました。
① 基本的考え方
社会への高い志と技術へのたゆまぬチャレンジにより、インフラ大変革時代に力強く成長する。
② 目標とする事業規模(2019年改訂)
2025年の売上高は85,000百万円(国内60,000百万円、海外25,000百万円)、営業利益は6,000百万円を目標とする。
③ 目指す方向
1)マルチインフラ企業
・今後予想されるインフラ多様化へのニーズを的確に把握し、建築・都市や社会・公共システムを含む幅広いインフラを対象として、調査・計画・設計だけではなく、マネジメントや整備・運営、情報提供などを含むあらゆるニーズに対応する。
2)グローバル企業
・世界に貢献するために、海外業務をさらに拡大させる。
・世界主要国にグループ企業を整備し、国内技術者はもとより多様な国籍の技術者がグローバルに活躍する。
3)アクティブ企業
・技術者と技術を資源とする経営を維持し、発展させる。
・技術経営(技術を効率的に収益へ結びつけようとする経営手法)を強化し、経営を効率化する。
・社員が目標を持って活き活きと行動し、それが成長の原動力となる会社をめざす。
(4)経営環境及び対処すべき課題
今後の経営環境は、2018年12月14日に閣議決定した「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」を盛り込んだ平成30年度第2次補正予算案および平成31年度予算案が閣議決定され(このうち、平成30年度第2次補正予算案は国会で成立しています。)、今後しばらくの間は、公共投資が堅調に推移することが見込まれます。また、防災・減災、国土強靭化にあたっては、これまでにもまして建設コンサルタントの役割が重要となってまいります。
こうした事業環境を踏まえ、新中期経営計画2021の始まりの年である第57期の経営計画において、「未来を見据え変革にチャレンジ」をスローガンとして以下の重点課題に対応することにより、当社グループ全体を高付加価値企業グループとする新たなステージに向かって行動してまいります。
① グループ一体となった質量両面の事業拡大
② ICTの活用による生産性向上
③ 個人が効果を実感できる働き方改革の実践
④ グループガバナンスの強化
役員ならびに社員一同、国民の安心・安全を担う建設コンサルタントの社会的使命を果たすため、最大限の努力を続けてまいる所存です。
(国内事業リスク)
当社の受注は、公共事業に大きく依存しており、その動向により当社の経営成績は影響を受ける可能性があります。
(海外事業リスク)
今後、展開する国・地域で予期しえない法制度の変更や政治・経済情勢における不測の事態が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の持ち直し、設備投資の増加などにより、緩やかに回復しました。一方、海外経済は、通商問題の動向や金融資本市場の変動への留意が必要な状況が続きました。
当社グループを取り巻く経営環境は、相次いだ自然災害の被災地の復旧・復興に加え、維持管理といったインフラ整備に関する多くの要請があったことから堅調に推移しました。
このような状況下にあって、当社は、生産性の向上のために、i-Constructionの展開、AIソリューション室の設置、RPA(Robotic Process Automation)によるプロセスの自動化など、積極的にICTの活用を図りました。あわせて、働き方改革を促進するため、新たな勤務制度やテレワーク環境の整備、プロジェクトマネジメントシステムの充実などを行いました。
また、当社グループの連携を強化するため、グループ間の人事交流、営業連携、災害時協働などを進めました。特に、当社、Waterman Group Plcおよび株式会社日総建間の連携により、建築を含む都市系業務を拡大しました。加えて、株式会社環境総合リサーチの拠点となる「CTIけいはんなビル」と「CTI岡崎ビル」を建設し、生産能力の増強を図り、当社グループ全体でも増収増益を確保することができました。
これらの結果、当連結会計年度における当社グループの受注高は60,117百万円と前年同期比13.9%増となりました。完成業務収入は58,443百万円と前年同期比18.5%増、経常利益は3,167百万円と前年同期比26.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益は1,893百万円と前年同期比17.3%増となりました。
当社グループのセグメント別の業績は次のとおりです。
1)国内建設コンサルティング事業
国内建設コンサルティング事業の受注高は45,728百万円と前年同期比9.0%増、売上高は40,943百万円と前年同期比3.2%増となり、セグメント利益は2,759百万円と前年同期比10.2%増となりました。
2)海外建設コンサルティング事業
海外建設コンサルティング事業の受注高は14,474百万円と前年同期比32.2%増、売上高は17,610百万円と前年同期比81.0%増となり、セグメント利益は278百万円と前年同期比106.7%増となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は50,873百万円と前年同期比2.9%増となりました。これは主に、受取手形及び完成業務未収入金ならびに未成業務支出金の増加によるものであります。
当連結会計年度末における総負債は23,062百万円と前年同期比2.2%増となりました。これは主に、未払法人税等および短期借入金の増加によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は27,810百万円と前年同期比3.4%増となりました。これは主に、英国子会社の連結にともなう為替換算調整勘定がマイナスになった一方、親会社株主に帰属する当期純利益によって利益剰余金が増加したことによるものであります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ207百万円増加し、6,722百万円となりました。
営業活動の結果取得した資金は1,873百万円(前連結会計年度比33.9%減)となりました。これは主に、売上債権の増加額1,281百万円があった一方、税金等調整前当期純利益による収入3,078百万円によるものであります。
投資活動の結果使用した資金は1,475百万円(前連結会計年度比78.5%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出926百万円と無形固定資産の取得による支出399百万円によるものであります。
財務活動の結果使用した資金は76百万円(前連結会計年度比89.7%減)となりました。これは主に、短期借入金の純増額による収入370百万円があった一方、配当金の支払額310百万円によるものであります。
(注)1 金額は、販売価額によっております。
2 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部取引および振替額は含まれておりません。
(注)1 金額は、販売価額によっております。
2 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部取引および振替額は含まれておりません。
(注)1 金額は、販売価額によっております。
2 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部取引および振替額は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。
経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況の分析
当連結会計年度における当社グループの経営成績につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
当連結会計年度の当社グループの経営成績は、受注高60,117百万円、売上高58,443百万円、経常利益3,167百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,893百万円となり、いずれも過去最大の結果となり、2015年に策定した当社グループの中長期ビジョン「CLAVIS2025」で目標とする事業規模60,000百万円を前倒しで達成することができました。当連結会計年度の業績は、順調なものであったと認識しております。
この主な要因は、国内の国土強靭化に関するニーズの増大により国内建設コンサルティング事業が堅調に推移したこと、前連結会計年度に行ったWaterman Group Plcの子会社化により海外建設コンサルティング事業が拡大したことによるものであります。なお、当社グループの連結財務諸表に含まれるWaterman Group Plcの業績は、前連結会計年度の7月1日から12月31日までの6ヶ月間に対し、当連結会計年度は1月1日から12月31日の12ヶ月間の業績が含まれております。
「CLAVIS 2025」については、当初の目標を達成したことから、2019年1月に一部改訂を行っております。内容については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営戦略」をご参照ください。
③財政状態の分析
当連結会計年度末における財政状態の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。
総資産は50,873百万円と前年同期比2.9%増となり、総負債は23,062百万円と前年同期比2.2%増、純資産は27,810百万円と前年同期比3.4%増となりました。
これらの主な要因は、Waterman Group Plcのグループ会社化を始めとするマルチインフラ&グローバル企業化への取組みによる事業規模拡大の結果によるものであります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループは、受託料収入のほとんどが現金であるため、手元流動性が高い状況といえます。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、業務原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は中長期的な成長に向けてのM&Aや設備投資によるものであります。
なお、業務の特性上、受託料収入が第2四半期に集中し、第1四半期には手元資金残高が減少する傾向があるため、当該時期には資金需要に応じて運転資金の一部を金融機関からの短期借入金で賄うことがあります。
該当事項はありません。
当社グループは、国内および海外において事業を展開しており、これに必要な研究開発を進めております。
具体的な投資は、事業の開発(戦略的研究、国際研究、事業開発研究、新分野開発研究)、国土文化研究、技術開発および人材開発に分かれております。
当連結会計年度においては、総額1,026百万円を投入し、主に以下のテーマについて研究を進めております。なお、セグメント別の研究開発費は、国内建設コンサルティング事業が1,019百万円、海外建設コンサルティング事業が7百万円であります。
当連結会計年度の設備投資の総額は926百万円であり、セグメント毎の設備投資等について示すと、次のとおりであります。
(国内建設コンサルティング事業)
当連結会計年度における主な設備投資は、子会社株式会社環境総合リサーチの社屋移転のために、以下を実施いたしました。
なお、重要な設備の売却および撤去などはありません。
(海外建設コンサルティング事業)
当連結会計年度中に生産能力に重要な影響を及ぼす設備投資、設備の売却および撤去などはありません。
当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。
2018年12月31日現在
(注) 1 研究センターつくばの土地面積には、連結会社以外から賃借している土地14,895㎡が含まれております。
2 CTIけいはんなビルおよびCTI岡崎ビルは、非連結子会社の株式会社環境総合リサーチに貸与しております。
3 臨時雇用者数は( )内に年間平均人員を外数で記載しております。
主要な設備はありません。
主要な設備はありません。
(1)重要な設備の新設等
重要な設備の新設等の計画はありません。
(2)重要な設備の除却等
重要な設備の除却等の計画はありません。