第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

株式会社建設技術研究所は、1945年に前身である財団法人建設技術研究所が創立されて以来、「誠実」と「技術」を社是として社会資本整備の一翼を担ってきました。

いま日本は災害の多発、人口減少、インフラの老朽化など、さまざまな社会的課題を抱えています。一方海外においては、インフラ整備へ貢献することも期待されています。

私たちCTIグループは、「世界に誇れる技術と英知で、安全で潤いのある豊かな社会づくりに挑戦する」という経営理念に基づき、これまで築いてきた皆さまからの「信頼」をさらに高めながら、災害への備え、地球環境問題への対応、安全で安心できる社会の構築、そして世界のインフラ整備に貢献していきます。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、2021年12月期における業績目標を売上高67,000百万円、営業利益4,900百万円、経常利益4,900百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,300百万円としております。

 

(3)経営戦略

当社グループは、2015年にCTIグループ中長期ビジョン「CLAVIS 2025」を策定し、グループで目標とする事業規模を60,000百万円としました。そして2018年には、国内の国土強靭化に関するニーズの増大やWaterman Group Plcのグループ化による海外事業の拡大などにより、「CLAVIS 2025」の事業規模目標を前倒しで達成しました。そこで、当社グループは、事業環境の変化が続く中、国内事業の拡大、グローバル展開の更なる推進を図り、より高い目標を掲げるとともに、Waterman Group Plcとの連携を強化することとし、2019年1月に「CLAVIS 2025」の一部改訂を行い、グループで目標とする事業規模を85,000百万円としました。

① 基本的考え方

社会への高い志と技術へのたゆまぬチャレンジにより、インフラ大変革時代に力強く成長する。

② 目標とする事業規模(2019年改訂)

2025年の売上高は85,000百万円(国内60,000百万円、海外25,000百万円)、営業利益は6,000百万円を目標とする。

③ 目指す方向

 1)マルチインフラ企業

・今後予想されるインフラ多様化へのニーズを的確に把握し、建築・都市や社会・公共システムを含む幅広いインフラを対象として、調査・計画・設計だけではなく、マネジメントや整備・運営、情報提供などを含むあらゆるニーズに対応する。

 2)グローバル企業

・世界に貢献するために、海外業務をさらに拡大させる。

・世界主要国にグループ企業を整備し、国内技術者はもとより多様な国籍の技術者がグローバルに活躍する。

 3)アクティブ企業

・技術者と技術を資源とする経営を維持し、発展させる。

・技術経営(技術を効率的に収益へ結びつけようとする経営手法)を強化し、経営を効率化する。

・社員が目標を持って活き活きと行動し、それが成長の原動力となる会社をめざす。

 

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

新型コロナウイルス感染症の影響による経営環境の変化に対して、国内外ともに当社グループ一丸となって機敏に対応することが求められます。

国内建設コンサルティング事業においては、公共投資の動向に注視する必要があります。政府は、近年頻発する自然災害の激甚化に対応するため、2020年度までを対象に「防災・減災、国土強靭化などの3か年緊急対策」を実施していますが、防災・減災、国土強靱化をより一層加速させるため、2020年12月に「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」を閣議決定しました。5年間で追加的に必要となる事業規模15兆円程度(全123対策)のうち、国土交通省では、事業規模9.4兆円程度(53対策)が計上され、国内における公共投資は、今後も引き続き堅調に推移することが予測されます。

海外建設コンサルティング事業においては、株式会社建設技研インターナショナルの営業エリアであるアジア・アフリカを中心に、インフラ整備の需要は膨大であり、急速な都市化や経済成長を背景として、今後も更なる拡大が見込まれております。一方、 Waterman Group Plcの拠点であるヨーロッパについては、新型コロナウイルス感染症の影響による民間市場の冷え込みが継続すると予測されます。

新型コロナウイルス感染症の収束時期が見通せない中、国内外とも『New Normal』に対応するために、テレワークを活用した新たな働き方の推進およびDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速による生産効率の向上が求められます。また、海外においては、アジアの重要な拠点であるフィリピンに現地法人を設立するなど、新型コロナウイルス感染症の影響による渡航制限にも対応できる効率的な現地営業・生産体制の構築が急務であります。さらに、ヨーロッパにおける民間市場の停滞に対しては、民間企業以外の多様なクライアントからの更なる受注拡大を進める必要があります。

こうした事業環境を踏まえ、「中期経営計画2021」の最終年である第59期経営計画においては、「事業構造の変革と新たな働き方の推進」をスローガンに掲げ、以下の重点課題に対応することにより、2021年を次世代への飛躍の年といたします。

① CTIグループの連携強化による事業拡大

② 他社との差別化を図るためのCTIブランドの浸透

③ 新たな働き方の推進と生産性向上

④ リスク管理の強化

役員ならびに社員一同、国民の安心・安全を担う建設コンサルタントの社会的使命を果たすため、最大限の努力を続けてまいる所存です。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)公共事業への依存

当社グループの受注は公共事業に大きく依存しており、その動向により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、グループ会社間の連携を強化して、既存事業の競争力を更に高めていくとともに、事業領域の拡大に取り組み、受注確保に努めております。

 

(2)海外での事業活動

当社グループが海外事業を行う国・地域において予期しえない法制度の変更や政治・経済情勢における不測の事態が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、海外業務に従事する際の安全対策マニュアル策定による社員の安全の確保、海外の市場変化への柔軟な事業展開、与信管理の徹底による不払いや貸し倒れリスクの軽減等に努めております。

 

(3)成果品に対する瑕疵

当社グループが行う業務は、公益性が高いことから、社会的影響などのリスクが潜在します。特に成果品に瑕疵があった場合には、社会的信用の失墜、指名停止処分、損害賠償等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、潜在するリスクを評価・特定し必要な対策を講ずるために「技術リスクガイドライン」を策定して、品質環境管理システムとの一体的運用を行い、業務の品質管理を徹底しております。

また、成果品の社内照査を確実に行うための体制を構築し、瑕疵等の技術リスクの低減に努めております。

なお、瑕疵責任に対する損害賠償請求に備えるため損害賠償責任保険に加入しております。

 

(4)人材確保・育成

当社グループは、高度な専門性や公的資格および実績を有した「人財」が、競争優位性を確保し、持続的な成長を可能とするための、唯一最大の経営資源と認識しております。必要とする人材の確保・育成が計画どおりに実現できなかった場合や、人材の社外への流出を防止できない場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループは、優秀な人材の確保・育成・定着を図るため、積極的な採用活動を行なうほか、働き方改革をはじめ、多様な働き方に対応する制度等を充実させております。さらに、社員のキャリアアップに資する各種研修・教育訓練などの人材育成に積極的に投資しております。

 

(5)法的規制

当社グループは、国内事業および海外事業において様々な法的規制の適用を受けております。これらの法的規制に抵触するような事態が発生すれば、社会的信用の失墜等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、コンプライアンス基本方針のもとに関連規程の整備、社員研修実施によるコンプライアンス意識の向上など、法令順守に努めております。

 

 

(6)自然災害等による影響

大規模な地震、台風、豪雨等の自然災害や感染症の流行等の発生により、正常な事業活動が困難となり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、プロジェクトの中断、新規案件での発注遅延等の発生により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、当社グループでは、BCP(事業継続計画)を策定し、社員に周知しており、定期的に内容を点検・更新するなど、危機管理体制を整備して事業活動への影響を低減するように努めております。

 

(7)労務管理

長時間労働や各種ハラスメント行為の発生により、社員の心身の健康等に悪影響を及ぼし、傷病の発生、生産性の低下、または労働法令違反による社会的信用の失墜等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、長時間労働防止に向けた行動計画の策定とモニタリング、テレワーク等を活用した新しい働き方の推進、ハラスメント防止教育の実施、社内通報・相談窓口の設置等に取り組んでおります。

 

(8)情報セキュリティ

電子媒体やネットワークを介して取り扱う情報が拡大する中、災害、故障・障害、過失・故意等による情報の紛失、破壊、漏洩等により、社会的信用の失墜、顧客との取引停止、損害賠償等が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、CTIグループ情報セキュリティポリシーをはじめとした規程類を整備し、当社グループが取り扱う情報および情報システムの適切な運用・管理を行うとともに、定期的に情報セキュリティ研修を実施して、社員の情報セキュリティに関する意識向上に努めております。

 

(9)新型コロナウイルス感染症拡大に伴うリスク

新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、従業員の感染による業務の進行遅延等により、業績等へ影響を及ぼす可能性があります。海外業務においては、対象国の規制等に起因する新規案件での発注遅延、プロジェクトの進行遅延や工期延長等の発生により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

これらのリスクに対して、海外業務においては、効率的な現地営業・生産体制の構築および多様なクライアントからの更なる受注拡大に取り組んでまいります。また、国内および海外事業ともに、社員の安全・安心を確保したうえで、業務生産を継続することが不可欠であるため、テレワークをはじめとする働き方改革を強力に推進し、緊急事態においても生産体制を維持できるようにしております。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、社会経済活動が大きく制限され、海外経済においても、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行に伴い、深刻な打撃を受けました。新型コロナウイルス感染症の収束時期や英国のEU離脱による影響など依然として不透明な状況が継続しております。

当社グループを取り巻く経営環境は、近年の広範囲かつ激甚な自然災害に対する災害復旧事業への協力、防災・減災対策の強化、インフラ老朽化対策に関わる国土強靭化計画などの多くの要請があったことから、引き続き堅調に推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響による社会情勢の変化に対応する必要がありました。

このような状況下にあって、当社グループは、2020年が2年目となる「中期経営計画2021」のもと、国内事業においては、①防災・減災、国土強靭化、②既存ストックの運用改善、維持管理・更新、③CM・PM、施工管理などの発注者支援、④PFI・PPP事業、⑤都市・建築事業の5つを重点事業分野、地方自治体や民間企業を拡大市場と位置付け、グループ一体となった質量両面の事業拡大に注力しました。一方、海外事業は、当社連結子会社である株式会社建設技研インターナショナルおよびWaterman Group Plcを中心としたグループ連携の密度を高め、事業拡大を目指しました。

また、新型コロナウイルス感染症が拡大する状況下においても、災害復旧や災害防止対策などの要請に対して、滞りなく業務を円滑かつ効率的に進めることが当社グループの責務であります。こうした認識のもと、国内および海外事業ともに、社員の安全・安心を確保したうえで、業務生産を継続することが不可欠であるため、テレワークをはじめとする働き方改革を強力に推進しました。その結果、海外建設コンサルティング事業において、新規案件で発注遅延が生じたほか、一部の受注プロジェクトでの進行遅延や工期延長などが発生しましたが、当社グループ業績全体への影響は軽微でありました。

さらには、九州地方をはじめとして広範囲な地域で発生した令和2年7月豪雨に対しては、被害の実態把握とともに、豪雨災害の検証および早期復旧に向けた対策案の検討など、災害復旧に尽力しました。

これらの取り組みにより、当連結会計年度における当社グループの受注高は、海外事業において新型コロナウイルス感染症の影響を受け、69,127百万円と前年同期比2.2%減となりましたが、完成業務収入は65,190百万円と前年同期比4.1%増となり、経常利益は5,216百万円と前年同期比18.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益は3,650百万円と前年同期比30.0%増となりました。

当社グループのセグメント別の業績は次のとおりです。

1 国内建設コンサルティング事業

国内建設コンサルティング事業は、防災・減災、国土強靭化、維持管理をはじめとする5つの重点事業分野の受注を拡大しました。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、一部のプロジェクトでの工期延長などが発生しましたが、早期に全社員に対してテレワーク環境を整備することで生産体制を維持し、業績に大きな影響はありませんでした。以上の結果、受注高は50,979百万円と前年同期比4.6%増、完成業務収入は48,978百万円と前年同期比7.7%増となりました。セグメント利益は5,032百万円と前年同期比31.3%増となりました。

2 海外建設コンサルティング事業

海外建設コンサルティング事業は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、新規案件での発注遅延や民間市場の冷え込み、一部の受注プロジェクトでの進行遅延や工期延長などの発生、渡航制限による業務の停滞などが業績に影響を与えました。以上の結果、受注高は18,147百万円と前年同期比17.4%減、完成業務収入は16,211百万円と前年同期比5.5%減となり、セグメント利益は45百万円と前年同期比89.6%減となりました。

 

 

②財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産は63,980百万円と前年同期比8.4%増となりました。これは主に、現金及び預金の増加によるものであります。

当連結会計年度末における総負債は29,963百万円と前年同期比6.7%増となりました。これは主に、未成業務受入金の増加によるものであります。

当連結会計年度末における純資産は34,016百万円と前年同期比10.0%増となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益によって利益剰余金が増加したことによるものであります。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ6,810百万円増加し、16,684百万円となりました。

営業活動の結果取得した資金は8,687百万円(前連結会計年度比81.1%増)となりました。これは主に、法人税等の支払額1,559百万円があった一方、税金等調整前当期純利益5,244百万円と売上債権の減少による収入1,142百万円があったことによるものであります。

投資活動の結果使用した資金は779百万円(前連結会計年度比25.8%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出433百万円と無形固定資産の取得による支出204百万円があったことによるものであります。

財務活動の結果使用した資金は1,185百万円(前連結会計年度比117.2%増)となりました。これは主に、リース債務の返済による支出367百万円、配当金の支払額494百万円があったことによるものであります。

 

④生産、受注及び販売の実績

1)生産実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2020年1月1日 至  2020年12月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

国内建設コンサルティング事業

48,978

7.7

海外建設コンサルティング事業

16,211

△5.5

合計

65,190

4.1

 

(注)1  金額は、販売価額によっております。

2 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部取引および振替額は含まれておりません。

 

2)受注実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日 至  2020年12月31日)

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

国内建設コンサルティング事業

50,979

4.6

51,709

4.0

海外建設コンサルティング事業

18,147

△17.4

19,513

11.0

合計

69,127

△2.2

71,222

5.9

 

(注)1  金額は、販売価額によっております。

2 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部取引および振替額は含まれておりません。

 

 

3)販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日 至  2020年12月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

国内建設コンサルティング事業

48,978

7.7

海外建設コンサルティング事業

16,211

△5.5

合計

65,190

4.1

 

(注)1  金額は、販売価額によっております。

2 上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部取引および振替額は含まれておりません。

3 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合

販売先

前連結会計年度

(自  2019年1月1日

至  2019年12月31日)

当連結会計年度

(自  2020年1月1日

至  2020年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

日本国

21,979

35.1

24,323

37.3

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。

経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用している重要な会計基準は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

当連結会計年度の連結財務諸表の作成にあたって、特に重要な見積りは以下のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大による会計上の見積りへの影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

(のれんの減損)

当社グループは、企業結合により発生したのれんを計上しております。当該のれんについては、将来の超過収益力を適切に反映しているものと判断しております。

のれんの減損損失の判定にあたっては、子会社の業績や事業計画等に基づき合理的に判断しておりますが、これらは長期的な見積りに基づくため、将来の経営環境や市況等の変動によっては、当社グループの財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

②経営成績等の状況の分析

当連結会計年度の当社グループの経営成績は、受注高69,127百万円、売上高65,190百万円、経常利益5,216百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,650百万円となり、受注高を除き過去最高の業績となりました。

前連結会計年度は、当社グループの「中期経営計画2021」で目標とする事業規模70,000百万円を前倒しで達成するなど、順調に推移しました。

当連結会計年度は、2020年の年初から世界各国で新型コロナウイルス感染症による各種の制限により、特に海外建設コンサルティング事業に影響を与えました。

その一方、国内建設コンサルティング事業は、堅調に推移し、特に当社個別では受注高、売上高、経常利益、当期純利益の全てが、前事業年度の実績を上回り過去最高となりました。そのため、当社グループ全体においても、当連結会計年度の目標を上回る結果となりました。

 

③財政状態の分析

当連結会計年度末における財政状態の状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。

総資産は63,980百万円と前年同期比8.4%増となり、総負債は29,963百万円と前年同期比6.7%増、純資産は34,016百万円と前年同期比10.0%増となりました。

これらの主な要因は、国内建設コンサルティング事業の事業規模拡大に伴い増加しているものであります。

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度末のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

当社グループの事業規模拡大に伴い、総資産が増加していますが、資金については、手元流動性を確保しつつ、基本的には自己資金の範囲内で事業拡大と生産性向上ならびに業務効率化に必要な投資を進めているところであります。

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、業務原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は中長期的な成長に向けてのM&Aや設備投資によるものであります。

なお、業務の特性上、受託料収入が第2四半期に集中し、第1四半期には手元資金残高が減少する傾向があるため、当該時期には資金需要に応じて運転資金の一部を金融機関からの短期借入金で賄うことがあります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、国内および海外において事業を展開しており、事業拡大に資する研究開発を進めております。第58期からは、研究開発の成果向上と事業の加速化に向けて、研究開発投資を再編いたしました。

具体的には、事業拡大や最先端技術の開発、品質・生産性の向上に主眼を置いた研究開発として、専任者を配置し、3~5年で実施する計画的研究開発投資、専任者を設けずに1~2年で行う短期的研究開発投資を設けるとともに、緊急的投資、国際投資、起業支援投資、国土文化研究、人材開発投資に区分いたしました。

当連結会計年度においては、国内建設コンサルティング事業を中心に総額923百万円を投入し、主に以下のテーマについて研究を進めております。なお、セグメント別の研究開発費は、国内建設コンサルティング事業が917百万円、海外建設コンサルティング事業が5百万円であります。

① 緊急的投資(下水道インフラを活用した新型コロナウイルス感染症の流行把握)

② 国際投資(国際ビジネス推進、Waterman連携)

③  計画的研究開発投資(自動運転を軸にした交通まちづくり事業化検討、都市・建築複合領域におけるPPP事業化推進、RisKmaプラットフォームをベースとした災害情報共有システムの開発、自治体防災行動支援システムの開発、CCTVカメラ映像から得られる画像解析サービスに係る研究開発、生産性向上に向けたAI技術活用研究、3次元データによる構造物(河川及び道路)の標準的設計手法の研究等10テーマ)

④ 短期的研究開発投資(低炭素電源を活用したエネルギー事業の開発、グリーンインフラ展開に向けた部門要素技術のパッケージモデル化に向けた研究、気候変動を踏まえたリアルタイム低水予測システムの開発、大規模土砂移動による土砂・流木の移動予測及び施設効果評価システムの開発、道路橋および道路トンネルを対象としたロボット点検の実用化研究等など26テーマ)

⑤  起業支援投資(復興農地にて栽培したトウモロコシの利活用研究、持続可能性のある気象レーダ運用のためのサブスクリプションビジネス)

⑥  国土文化研究(気候変動とダム堆砂が利水に及ぼす影響とダム再生に関する研究(ダム再生研究)、社会基盤整備におけるユーザー調査法の研究、水辺を中心とした子どもを育むまちづくりに関する研究(プレイフルインフラ研究)、景観デザイン研究、水資源・水防災の中長期的な課題に関する研究)

⑦ 人材開発投資(社内外の研修、社会人大学院派遣、海外研修派遣等)

 

第3 【設備の状況】

 

1 【設備投資等の概要】

当連結会計年度の設備投資の総額は433百万円であり、セグメント毎の設備投資等について示すと、次のとおりであります。

(国内建設コンサルティング事業)

当連結会計年度中に生産能力に重要な影響を及ぼす設備投資、設備の売却および撤去などはありません。

 

(海外建設コンサルティング事業)

当連結会計年度中に生産能力に重要な影響を及ぼす設備投資、設備の売却および撤去などはありません。

 

 

2 【主要な設備の状況】

当社グループにおける主要な設備は、次のとおりであります。

(1)提出会社

2020年12月31日現在

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の
内容

帳簿価額(百万円)

従業員数
(名)

建物及び
構築物

機械装置
及び
運搬具

土地
(面積㎡)

リース
資産

その他

合計

本社
(東京都中央区)

国内建設コンサルティング事業

統括業務
施設

22

0

99

122

132

(3)

東京本社
(東京都中央区)

国内建設コンサルティング事業

事務所

106

8

61

176

550

(188)

東京本社
さいたまオフィス
(さいたま市浦和区)

国内建設コンサルティング事業

事務所

791

0

772

(1,978)

0

19

1,583

75

(64)

研究センターつくば
(茨城県つくば市)

国内建設コンサルティング事業

事務所
および
実験施設

223

1

1,937

(50,605)

2

8

2,173

25

(7)

与野寮
(さいたま市中央区)

国内建設コンサルティング事業

厚生施設

151

820

(1,565)

0

972

(―)

九州支社
(福岡市中央区)

国内建設コンサルティング事業

事務所

398

0

1,025

(1,136)

0

43

1,468

172

(34)

CTIけいはんな
ビル
(京都府相楽郡
精華町)

国内建設コンサルティング事業

事務所

および

環境調査分析施設

667

2

121

(4,660)

3

795

(―)

CTI岡崎ビル
 (愛知県岡崎市)

国内建設コンサルティング事業

事務所
および
環境調査分析施設

196

109

(1,200)

1

308

(―)

 

(注) 1  研究センターつくばの土地面積には、連結会社以外から賃借している土地14,895㎡が含まれております。

2 CTIけいはんなビルおよびCTI岡崎ビルは、非連結子会社の株式会社環境総合リサーチに貸与しております。

3  臨時雇用者数は(  )内に年間平均人員を外数で記載しております。

 

(2)国内子会社

主要な設備はありません。

 

(3)在外子会社

主要な設備はありません。

 

3 【設備の新設、除却等の計画】

(1)重要な設備の新設等

重要な設備の新設等の計画はありません。

 

(2)重要な設備の除却等

重要な設備の除却等の計画はありません。