第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、最高の品質とサービスで、より多くの顧客に満足を与え、適正な利潤を確保することにより、株主及び従業員に報い、かつ社会に奉仕することを経営の基本理念としております

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、企業価値の向上と継続的な成長を確保するため、財務基盤の確立に重点を置いております。経営指標といたしましては、中期的に自己資本比率28%以上、自己資本420億円以上、営業利益85億円以上を重要指標として経営にあたってまいります

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題

 当社グループは、既存事業の強化を進めながら、次代に向けたグループ経営基盤の強化に努め、さらに事業領域の枠にとらわれず、幅広く、お客様に「快適さ」をご提供し、社会に貢献できる事業の拡大を目指してまいります

 

(基本方針)

① グループ一体経営の推進

 当社グループでは、株式会社イチネンホールディングスを純粋持株会社とし、傘下の各事業会社が独立経営を進めながら、グループ一体経営を推進しております。現在、「自動車リース関連事業」、「ケミカル事業」、「パーキング事業」、「機械工具販売事業」、「合成樹脂事業」の各事業を展開しております。また、各事業が連結営業利益の10%以上を稼ぐことを目標としております

 

② 規模の拡大

 「自動車リース関連事業」では、リース及び自動車メンテナンス受託の台数、契約残高の増加、車両販売の取扱台数の増加、自動車用燃料給油カードの発券枚数及び販売数量の増加、「ケミカル事業」、「パーキング事業」、「機械工具販売事業」、「合成樹脂事業」を含む全てのセグメントにおいて、顧客件数の増加を推進し、規模の拡大を図ってまいりますまた、新規事業及び新商品の開発を常に行い、早期立ち上げ、軌道乗せを行ってまいります。

 

③ 業務効率の向上によるコスト削減

 当社グループでは、全てのコストについて常に見直しを実施してまいります。また、管理間接部門の集約により、業務効率を高めるとともにコストダウンを図り、グループの利益・競争力を向上させてまいります

 

④ 品質の向上

 当社グループでは、商品やサービスについて、更なる品質向上に努めてまいります

 

⑤ 財務体質の強化

 当社グループでは、不採算事業、不採算取引、非効率な投資の見直しを行い、投資効率の高い事業に経営資源を投下して、投資効率の向上を目指してまいります。また、多様な資金調達手法を活用し、調達コストの削減を進めるとともに、有利子負債の増加を抑制すべく取り組んでまいります

 

⑥ コーポレート・ガバナンスの強化

 当社グループでは、適時適切な情報開示に努めるとともに、内部統制システムの強化、リスク管理体制の充実を図り、経営環境の変化にも迅速に対応することによって、持続的に企業価値を高めてまいります。

 

 

(優先的に対処すべき課題)

 今後のわが国経済は、世界的に広がる新型コロナウイルス感染症の影響により、国内外の経済は大きく減速することが想定されます。

 このような状況の中、当社グループは今後も「いちねんで、いちばんの毎日を。」をスローガンに掲げ、既存事業の強化を進めながら、次代に向けたグループ経営基盤の強化に努め、更に事業領域の枠にとらわれず、幅広くお客様に「快適さ」をご提供し、社会に貢献できる事業の拡大を目指してまいります。

 

自動車リース関連事業

 リースにおきましては、リース契約車両は小型化傾向にありますが、比較的競合の少ない地方市場及び中小口規模の企業をメインターゲットとして新規販売を積極的に行い、契約台数及び契約残高の増加を図ってまいります。新型コロナウイルス感染症の影響として、中古車市場の低迷により満了車処分の収益等に影響を及ぼすことが想定されますが、購買原価の低減、走行距離に応じた適切な料金設定、メンテナンスコストの抑制並びに車両処分方法の多様化を図り収益向上に努めてまいります。

 自動車メンテナンス受託におきましては、自動車整備業界における整備士の人材不足、後継者問題等を背景とした廃業の増加により整備委託料金が全国的に上昇基調にあり、当社グループも一定のメンテナンスコストの増加を見込んでおります。このような状況の中、当社グループは今後も独自の自動車整備工場ネットワークによる高品質なメンテナンスサービスを強みとしながら、更なる契約台数及び契約残高の増加を図ります。また、走行距離に応じた適切な料金設定とメンテナンスコストの抑制、車両販売における車両の獲得方法と販売方法の多様化、取扱台数の増加に注力し収益向上に努めてまいります。車体修理に関する総合管理業務については、法人顧客の新規開拓に一層注力し、収益の拡大を目指してまいります。

 燃料販売におきましては、主に自動車用燃料給油カードにおいて、低燃費車の普及により需要が減少傾向にあり、また新型コロナウイルス感染症の影響として、企業の営業活動の自粛等によりガソリン需要が低下することが想定されますが、引き続き、既存顧客に対する満足度の追求並びに新規顧客の拡大を図り販売数量の増加に努めてまいります。

 

<ケミカル事業>

 ケミカル事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響として、サプライチェーンの混乱による原材料及び商品調達の停滞、顧客の製造拠点の稼働低下に伴うケミカル製品の売上減少等が想定されますが、引き続きセールスエンジニアの育成を行い、特定の専門業界への販売に注力しつつ新たなマーケットへの参入を試み、新製品の開発及び既存製品・商品のリニューアル等、商品開発力の強化及び品質向上に取り組みながら付加価値の高い商品の販売に注力いたします。また、国内・海外を問わず販売先・販売数量の拡大を目指してまいります。

 

<パーキング事業>

 パーキング事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響として、外出自粛など社会活動の停滞により駐車場の稼働が低迷することが想定されますが、中長期的に安定した収益基盤を築くため、引き続き営業力を強化し、駐車場数の拡大を図るとともに、既存駐車場の収益改善に努めてまいります。また、病院、商業施設等に附帯した駐車場にも積極的に取り組み、グループの基盤事業の一つとして安定的な収益を稼ぐ事業に育成してまいります。

 

<機械工具販売事業>

 機械工具販売事業におきましても、他の事業セグメントと同様に新型コロナウイルス感染症による原材料及び商品調達網の混乱、顧客の製造拠点の稼働低下に伴う売上減少等が想定されますが、引き続き取扱アイテムの拡充及び自社オリジナル製品の開発・販売力を強化し、国内外のマーケットシェアの拡大を目指してまいります。また、株式会社アクセスが連結子会社になったことで事業規模が更に拡大いたしましたので、一層の経営効率化を進め、商品一括仕入機能の強化による商品調達コストの軽減、適正な在庫水準の実現、物流の内製化等の取り組みを更に進め、当セグメントの課題である収益性の改善に注力してまいります。更にネット販売については、自社サイトを中心に販売の強化を継続してまいります。

 

<合成樹脂事業>

 合成樹脂事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響として、主力のアミューズメント事業において、顧客である遊技機メーカーの新機種の開発が遅延することにより、遊技機部品の販売減少が想定されますが、株式会社浅間製作所の連結子会社化を機に、同社の強みである企画・開発力を生かした新規案件の受注に注力いたします。ガス検知器・セラミックヒーターの販売については、シェアの拡大により業界の標準メーカーとなることを目指し、開発・製造・販売・メンテナンス部門の強化を推進してまいります。また、新たな収益の柱を構築するため、これまでに培った合成樹脂のリサイクル技術をベースに、環境負荷の低い樹脂製品の開発・販売に特に注力いたします。

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)金利変動リスク

 当社グループのコア事業である自動車リース関連事業における自動車リースにおいては、その取引の特性から有利子負債により多額の資金調達を行っているため、金利が上昇した場合、資金調達コストが増加し、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 そのため、当社グループでは金利上昇リスク等について常に分析・検討を行い、その結果に基づき財務戦略を立案・執行し、金利動向を踏まえた最適な調達を行っております。

 また、変化の激しい資金調達環境の中、内部留保の充実による企業体質の更なる強化を図り、格付の維持・向上に取り組んでおり、徹底したリスク管理の実践と資金調達コストの低減を図っております。

回次

第54期

(2016年3月期)

第55期

(2017年3月期)

第56期

(2018年3月期)

第57期

(2019年3月期)

第58期

(2020年3月期)

売上高

(百万円)

74,845

79,704

81,379

87,773

98,715

売上原価

(百万円)

57,089

61,104

62,200

67,519

76,407

(資金原価)

(百万円)

(380)

(394)

(369)

(326)

(295)

売上総利益

(百万円)

17,755

18,600

19,179

20,254

22,307

営業利益

(百万円)

5,515

5,681

5,918

6,272

6,877

経常利益

(百万円)

5,527

5,513

5,953

6,346

6,948

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

3,681

3,800

3,848

5,127

4,426

 

回次

第54期

(2016年3月期)

第55期

(2017年3月期)

第56期

(2018年3月期)

第57期

(2019年3月期)

第58期

(2020年3月期)

短期借入金

(百万円)

17,200

4,000

4,200

4,300

6,720

コマーシャル・ペーパー

(百万円)

1,000

4,000

1,000

4,000

3,000

1年内償還予定の社債

(百万円)

1,022

362

5,342

143

260

1年内返済予定の長期借入金

(百万円)

14,430

16,131

17,433

13,063

15,777

社債

(百万円)

5,848

10,486

5,143

10,000

12,010

長期借入金

(百万円)

28,026

35,323

37,156

44,968

47,955

小計<A>

(百万円)

67,528

70,303

70,275

76,475

85,722

総資産<B>

(百万円)

110,482

114,981

118,476

130,015

149,228

<A>/<B>

(%)

61.1

61.1

59.3

58.8

57.4

(注)「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第57期の期首から適用しており、第56期の総資産の金額については、当該会計基準を遡って適用した場合の金額となっております。

 

(2)与信リスク

 当社グループの自動車リース関連事業におけるリース取引では、リース期間が比較的長期(3~5年程度)にわたることから、景気変動やその他の事由によって取引先の業績悪化や倒産を招き、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 これにつきましては、取引開始時等に厳格に審査を行い、取引先毎に与信限度額を設けるとともに、取引開始後についても随時業況を注視の上必要な対応を行う等、与信管理体制を整えており与信リスクの極小化を目指しております。

 また、当社グループの他の取引におきましても、取引金額の大きな取引先の業績悪化や倒産などにより、当社グループの経営成績に影響を与える場合があります。

 これらにつきましても、取引内容に即した与信管理規程を策定し、与信限度額を設けるなどの与信管理体制を整え、リスクの極小化に努めております。

(3)制度変更リスク

 当社グループは、現行の法律・税務・会計等の制度や基準をもとに自動車リース関連事業を始めとする各事業を展開しております。これらの諸制度や基準が将来大幅に変更された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループにおいては、諸制度や基準の変更に備え、様々な情報収集及び検討を行っておりますが、その中でも国際財務報告基準(IFRS:International Financial Reporting Standards)の適用が義務化された場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)原油価格変動によるリスク

 当社グループでは、原油の市況変動が以下の各事業の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 自動車リース関連事業のリース及び自動車メンテナンス受託においては、原油を主原料とするタイヤ・エンジンオイル等のメンテナンス消耗部品の仕入価格が上昇した場合に、メンテナンス原価が上昇することによって、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、同事業の燃料販売においては、ガソリン・重油等の仕入価格の上昇に対して販売価格の改善が図れなかった場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 ケミカル事業においては、原油を主原料とする原材料等の仕入価格の上昇に対して、製品販売価格の改善が図れなかった場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループ各事業においては、随時仕入価格の変動状況を注視して販売価格の決定を行っており、原油価格変動によるリスクを最小限に抑えるよう努めております。

(5)競合に関するリスク

 当社グループの主要取引である自動車リースは、数多くの同業他社との競争下にあります。当社グループは他の大手オートリース会社の主要顧客とは異なり、中小口規模の企業を主なターゲットとしております。また、メンテナンスにおける強みを活かしたサービスにより、同業他社との差別化を図っております。

 しかしながら、今後当社グループの顧客層への新規参入及び競合他社との過度な価格競争等が発生した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)流動性及び資金調達に関するリスク

 当社グループは、事業資金を主に金融機関からの借入や資本市場からの調達(社債、コマーシャル・ペーパー等)によって賄っております。当社グループではコミットメントライン枠の設定等適切な対応策を講じておりますが、金融市場に混乱が生じる、又は銀行の貸出姿勢の変化等により、資金の安定的な確保が難しくなる場合は、新規契約の縮小等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)残価リスク

 当社グループのリースのほとんどは自動車リースであり、契約満了後の自動車については中古車市場で売却を行っております。契約当初の自動車の見積残価は、過去及び現在の中古車市場の動向を勘案し、適切でなおかつ保守的な見積残価を設定しております。しかし、中古車市場の状況によっては、実際の処分額と想定した価額との差が大きくなり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)遊技機業界に対する法的規制、自主規制について

 当社グループの合成樹脂事業が行っている遊技機メーカーへの合成樹脂製品の販売は、直接的に法的規制を受けておりませんが、遊技機メーカーは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に基づき、「国家公安委員会規則」(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)による法的規制を受けています。また、当社の製品の最終ユーザーである遊技場は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の許認可及び「都道府県条例」の規制を受けています。さらに、過度な射幸性を抑制する目的から、遊技機メーカー、遊技場、販売業者に対して業界団体が自主規制を行う場合があります。

 これら規制により遊技機の需要が変化することに伴い、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)為替リスク

 当社グループのケミカル事業及び機械工具販売事業におきましては、外貨建での輸入仕入取引があります。

 当社グループは、為替予約等による為替リスクヘッジに努めておりますが、急激な為替レートの変動が、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(10)M&A及び新規事業への参入に係るリスク

 当社グループは、コア事業の規模の拡大、又は現在のコア事業以外の分野で柱となる事業を育成すべく、新規事業への進出を含めたM&Aを推進しております。M&Aにあたっては、一定期間の収益の合計額がのれんの金額を上回ることが見込まれ、M&A実行の直後から当社グループの経営成績に寄与することが見込まれること等を事前に精査した上で対象先の選定を行っておりますが、当初想定した効果を生まない可能性があります。また、そのような場合はのれんの減損処理等が発生することで、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)海外への事業展開に係るリスク

 当社グループは、海外において事業を展開しているため、海外子会社の進出国における政情、経済、法規制、租税制度及びビジネス慣習等の進出国固有の影響により、事業の遂行が継続困難になった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)品質に関するリスク

 当社グループは、品質管理には万全を期しておりますが、万が一、製造物責任賠償につながるような製品の欠陥が発生した場合は、多額のコストが発生し、当社グループに対する評価に重大な影響を与え、それにより当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)その他

 当社グループでは事業運営上、事務処理ミス、不正行為、法令違反、システムダウン、システム障害、情報流出、災害の発生、風評の発生、労働安全衛生に係る問題等様々なリスクがあることを認識しております。当社グループは、それらのリスクに対しできる限り回避あるいは低減するよう適切な管理に努めております。しかしながら、当社グループが事業を遂行するに当たり、これらのリスクは、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、直近では新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響が長期化することが懸念されており、当該リスクが顕在化した場合の具体的な影響については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題」の(優先的に対処すべき課題)に記載しております。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、景気は足下で大幅に下押しされており、厳しい状況にあります。

 また、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が世界経済と金融市場に大きな影響を与えており、今後も感染症の影響による内外経済の更なる下振れが懸念されることから、依然として先行き不透明な状態が続いております。

 このような状況の下、当社グループは「いちねんで、いちばんの毎日を。」をスローガンに掲げ、最高の品質とサービスでより多くのお客様に満足をご提供し、適正な利潤の確保によりステークホルダーに報い、社会に貢献できる企業を目指しております。

 基盤事業である自動車リース関連事業を中心に、ケミカル事業、パーキング事業、機械工具販売事業、合成樹脂事業を展開しており、これら既存事業の強化を進めながら、事業領域の枠にとらわれない新規事業への参入、規模拡大を目的とした積極的なM&A、海外展開にも挑戦しております。その一環として当連結会計年度は、アクセス分割準備株式会社を設立し、2019年11月11日に株式会社アクセスの事業を吸収分割により承継いたしました。また、浅間製作所分割準備株式会社を設立し、2020年3月2日に株式会社浅間製作所の事業を吸収分割により承継いたしました。

 なお、要件変更等により運用開始が遅延しておりました自動車リース関連事業の基幹システムにつきましては、
一部機能の開発を断念し要件を絞り込んで、2021年3月期の運用開始を目指しております。

 

 当連結会計年度の連結売上高は987億15百万円(対前期比12.5%増)、営業利益は68億77百万円(対前期比9.6%増)、経常利益は69億48百万円(対前期比9.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は44億26百万円(対前期比13.7%減)となりました

 

 各セグメントの経営成績は、次のとおりであります。なお、下記のセグメント別売上高は、内部売上高消去前の金額であります。

<自動車リース関連事業>

 リースにおきましては、リース契約車両は依然として小型化傾向にありますが、国内のリース車保有台数は堅調な伸びを維持しており、市場は緩やかながら拡大傾向にあります。当社グループは、地域密着のきめ細やかなサービスで競合他社との差別化を図りながら、比較的競合の少ない地方市場及び中小口規模の企業をメインターゲットとして新規販売を積極的に行うとともに、既存顧客との更なる取引深耕に努めました。これらの結果、2020年3月末現在リース契約台数は84,574台(対前期末比2,423台増)となり、リース契約高は347億21百万円(対前期比3.2%増)、リース未経過契約残高は760億28百万円(対前期末比4.0%増)となりました。

 自動車メンテナンス受託におきましては、当社グループ独自の自動車整備工場ネットワークによる高品質なメンテナンスサービスを強みとしながら、更なる契約台数、契約残高の増加に努めた結果、メンテナンス受託契約台数は86,135台(対前期末比4,074台増)となり、メンテナンス受託契約高は66億20百万円(対前期比16.5%増)、メンテナンス未経過契約残高は86億28百万円(対前期末比9.0%増)となりました。

 燃料販売におきましては、主に自動車用燃料給油カードにおいて、低燃費車の普及により需要が減少傾向にありますが、既存顧客へのサービス向上並びに新規顧客の獲得に注力いたしました。

 損益面では、リースは契約台数が増加し順調に推移いたしましたが、車両処分の台数及び販売単価は減少いたし
ました。自動車メンテナンス受託も契約台数が増加し順調に推移いたしました。燃料販売は販売数量が堅調に推移し、仕入価格が安定したことにより順調に推移いたしました。

 この結果、売上高は499億79百万円(対前期比2.6%増)、セグメント利益は43億79百万円(対前期比15.0%増)となりました。

 

 

<ケミカル事業>

 ケミカル事業におきましては、住みよい地球環境と人々の暮らしの向上に貢献するべく、商品開発力の強化及び品質向上に取り組むとともに、付加価値の高い商品の販売に注力した結果、当セグメントに係る全ての主要事業で前年度の売上実績を上回ることができました。

 損益面では、工業薬品関連の燃料添加剤・石炭添加剤及び船舶用燃料添加剤の販売が順調に推移いたしましたが、消泡剤及び洗浄剤、粉体原料処理剤の販売は減少いたしました。

 また、化学品関連においても自動車整備工場向けケミカル製品は堅調に推移し、抗菌・繊維処理剤、個人向けケミカル製品の販売が順調に推移いたしました。

 この結果、売上高は116億47百万円(対前期比4.2%増)、セグメント利益は13億66百万円(対前期比18.4%増)となりました。

 

<パーキング事業>

 パーキング事業におきましては、安全・安心・清潔で利用しやすい駐車場をお客様にご提供するべく、「OnePark」のブランド名でコインパーキングや来客用駐車場を全国に展開しているほか、病院や官公庁及び商業施設に附帯する駐車場の運営管理も行っております。中長期的に安定した収益基盤を築くため、更なる駐車場数の拡大に努めた結果、2020年3月末現在駐車場管理件数は1,409件(対前期末比121件増)、管理台数は32,354台(対前期末比3,182台増)となりました。

 損益面では、新規駐車場の開発が順調に進み、また、既存駐車場の収益改善活動を継続して行いましたが、新規駐車場の開発に係るイニシャルコスト及び老朽化した設備の修繕費用が増加いたしました。また、2019年10月の消費税増税の影響や、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外出自粛等により、駐車場の稼働が低迷した影響もあり利益が減少いたしました。

 この結果、売上高は57億25百万円(対前期比1.3%増)、セグメント利益は7億24百万円(対前期比16.7%減)となりました。

 

<機械工具販売事業>

 機械工具販売事業におきましては、プロ向けや個人向けの各種工具類、自動車部品、建設機械部品など幅広い商材を取り扱っており、自社でインターネット通販も展開しております。更なる事業規模の拡大並びに収益性の向上を実現させるため、取扱アイテムの拡充、自社オリジナル製品の開発・販売の強化、商品調達コスト及び物流コストの軽減に努めました。

 損益面では、自社製品の生産効率向上を目的とした製造設備更新等により費用が増加いたしましたが、公立学校における空調設置工事の増加等の要因により、空調工具及び計測工具の販売が順調に推移し、また前連結会計年度に新たに連結子会社となった株式会社トヨシマ(現:株式会社イチネンMTM)及び当連結会計年度に新たに連結子会社となった株式会社アクセスが売上高増加に寄与いたしました。

 この結果、売上高は246億71百万円(対前期比42.6%増)、セグメント利益は3億17百万円(対前期比11.3%増)となりました。

 

<合成樹脂事業>

 合成樹脂事業におきましては、遊技機部品の製造・販売を行う主力のアミューズメント事業を中心に、新規顧客の拡大及び新商品の開発を図り、同時に品質改善にも努めてまいりました。

 損益面では、遊技機業界において遊技機の射幸性抑制を目的とした改正規則が2018年2月に施行されたことに伴い、規則に対応した新基準機への入替需要が発生したことにより、遊技機メーカーへの合成樹脂製品の販売は順調に推移いたしました。一方、半導体実装装置メーカー等へのセラミックヒーターの販売及び科学計測器の販売は減少いたしました。また、当連結会計年度に新たに連結子会社となった株式会社浅間製作所が売上高増加に寄与いたしました。

 この結果、売上高は70億13百万円(対前期比36.0%増)、セグメント利益は2億68百万円(対前期比17.1%増)となりました。

 

<その他>

 その他におきましては、新規事業への参入・育成をはじめ、効率的な事業運営を行うための改善を進めてまいりました。特に農業につきましては、経営を軌道に乗せるべく継続してノウハウの蓄積を行い、新しい販路の開拓及び6次産業化に向けた検討等、収益化に向けた取り組みを行ってまいりました。

 損益面では、農業の規模拡大に伴って販売は増加いたしましたが、一方で事業開発費も増加しており、売上高は2億63百万円(対前期比47.8%増)、セグメント損失は1億78百万円(前期は90百万円のセグメント損失)となりました。

 

 各セグメントの売上高の推移は下記のとおりであります。

回次

第56期

(2018年3月期)

第57期

(2019年3月期)

第58期

(2020年3月期)

自動車リース関連事業

(百万円)

46,773

48,545

49,783

ケミカル事業

(百万円)

11,097

10,965

11,299

パーキング事業

(百万円)

5,411

5,651

5,725

機械工具販売事業

(百万円)

12,892

17,285

24,639

合成樹脂事業

(百万円)

5,071

5,147

7,004

報告セグメント計

(百万円)

81,246

87,595

98,452

その他

(百万円)

132

177

262

(百万円)

81,379

87,773

98,715

(注)売上高については、セグメント間の内部売上高消去後の金額を記載しております。

 当社グループの財政状態は下記のとおりであります。

 

<資産の状況>

 当連結会計年度末における流動資産の残高は594億39百万円となり、前連結会計年度末残高475億34百万円と比べ
て119億4百万円増加いたしました。これは吸収分割により事業承継をしたこと等による「受取手形及び売掛金」の
増加33億78百万円及び「電子記録債権」の増加11億93百万円並びに「商品及び製品」の増加38億3百万円、燃料販
売仕入に係る前渡金の増加等による「その他」の増加16億64百万円が主な要因であります。

 固定資産の残高は897億47百万円となり、前連結会計年度末残高824億41百万円と比べて73億5百万円増加いたし
ました。これはオペレーティング・リース取引の契約増加による「賃貸資産」の増加28億19百万円、吸収分割によ
り事業承継をしたこと等による「土地」の増加10億42百万円、新本社ビルの建設等による「建設仮勘定」の増加28
億61百万円が主な要因であります。

 繰延資産の残高は41百万円となり、前連結会計年度末残高39百万円と比べて2百万円増加いたしました。

 以上の結果、資産合計は当連結会計年度末残高1,492億28百万円となり、前連結会計年度末残高1,300億15百万円
と比べて192億13百万円増加いたしました。

<負債の状況>

 当連結会計年度末における流動負債の残高は488億27百万円となり、前連結会計年度末残高387億12百万円と比べ
て101億15百万円増加いたしました。これは吸収分割により事業承継をしたこと等による「支払手形及び買掛金」
の増加30億36百万円及び「電子記録債務」の増加18億99百万円、「短期借入金」の増加24億20百万円、「コマーシ
ャル・ペーパー」の減少10億円、「1年内返済予定の長期借入金」の増加27億13百万円が主な要因であります。

 固定負債の残高は634億85百万円となり、前連結会計年度末残高575億4百万円と比べて59億80百万円増加いたし
ました。これは「社債」の増加20億10百万円、「長期借入金」の増加29億86百万円、吸収分割により事業承継をし
たこと等による「退職給付に係る負債」の増加7億12百万円が主な要因であります。

 以上の結果、負債合計は当連結会計年度末残高1,123億12百万円となり、前連結会計年度末残高962億16百万円と
比べて160億96百万円増加いたしました。

<純資産の状況>

 当連結会計年度末における純資産合計は369億15百万円となり、前連結会計年度末残高337億98百万円と比べて31
億16百万円増加いたしました。これは「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上による「利益剰余金」の増加44
億26百万円、配当金の支払による「利益剰余金」の減少9億83百万円、「自己株式」の取得による株主資本の減少3
億25百万円が主な要因であります。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より43百万円減少し、21億58百万円(対前期比2.0%減)となりました。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

 営業活動によるキャッシュ・フローは、18億23百万円(前期は9億9百万円)となりました。これは主に、「税金等調整前当期純利益」が67億9百万円になったこと、オペレーティング・リース取引の契約増加により「賃貸資産の純増減額(△は増加)」△149億93百万円が「減価償却費」145億22百万円を上回ったこと、「たな卸資産の増減額(△は増加)」が△16億36百万円になったこと、「リース投資資産の純増減額(△は増加)」が△9億21百万円になったこと、「売上債権の増減額(△は増加)」が17億56百万円になったこと、燃料販売仕入に係る前渡金の増加等による「その他の資産・負債項目の増減額」が△17億14百万円になったこと、「法人税等の支払額」が△20億5百万円になったことによるものであります。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

 投資活動によるキャッシュ・フローは、△69億57百万円(前期は△52億99百万円)となりました。これは主に、連結子会社の「吸収分割による支出」△28億13百万円、新本社ビルの建設等による「有形及び無形固定資産の取得による支出」△43億20百万円によるものであります。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

 財務活動によるキャッシュ・フローは、50億94百万円(前期は52億13百万円)となりました。これは主に、「借入れによる収入」247億20百万円及び「社債の発行による収入」22億85百万円が、「コマーシャル・ペーパーの純増減額(△は減少)」△10億円、「借入金の返済による支出」△194億円及び「親会社による配当金の支払額」△9億83百万円を上回ったことによるものであります。

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。なお、「③生産、受注及び販売の実績」以下、「第4 提出会社の状況」までにおける記載金額についても同様であります。

 当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

回次

第56期

(2018年3月期)

第57期

(2019年3月期)

第58期

(2020年3月期)

自己資本比率

25.4%

26.0%

24.7%

時価ベースの自己資本比率

31.2%

21.8%

18.7%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

29.8年

(4.3年)

84.1年

(5.0年)

47.0年

(5.1年)

インタレスト・カバレッジ・レシオ

28.9倍

(200.3倍)

16.0倍

(269.8倍)

36.1倍

(332.6倍)

(注)各指標の計算式は、以下のとおりであります。

自己資本比率            … 自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率      … 株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率 … 有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ  … 営業キャッシュ・フロー/利払い

※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、リース債務を除く利子を支払っている負債を対象としております。

※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。

※キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローから賃貸資産の取得による支出等の影響額を除いて算出した数値を( )内に記載しております。

③生産、受注及び販売の実績

<全セグメントの状況>

a.生産実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

自動車リース関連事業

(百万円)

ケミカル事業

(百万円)

4,605

4,655

101.1

パーキング事業

(百万円)

機械工具販売事業

(百万円)

1,448

2,276

157.1

合成樹脂事業

(百万円)

4,335

6,014

138.7

報告セグメント計

(百万円)

10,390

12,945

124.6

その他

(百万円)

103

310

301.1

合計

(百万円)

10,493

13,255

126.3

(注)1.金額は製品製造原価ベースで記載しております。

2.当連結会計年度において機械工具販売事業の生産実績が著しく増加しているのは、2018年8月に株式会社トヨシマ(2018年8月1日付で株式会社TS商事へ商号変更)の事業を吸収分割により承継したことによるものであります。

3.当連結会計年度において合成樹脂事業の生産実績が著しく増加しているのは、遊技機メーカーへの合成樹脂製品の受注量増加によるもの、2020年3月に株式会社浅間製作所の事業を吸収分割により承継したことによるものであります。

4.当連結会計年度においてその他の生産実績が著しく増加しているのは、株式会社イチネン高知日高村農園の農産物の生産量増加によるものであります。

 

b.仕入実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

自動車リース関連事業

(百万円)

15,900

15,695

98.7

ケミカル事業

(百万円)

2,128

2,186

102.7

パーキング事業

(百万円)

3,638

3,848

105.8

機械工具販売事業

(百万円)

12,369

17,518

141.6

合成樹脂事業

(百万円)

報告セグメント計

(百万円)

34,037

39,249

115.3

その他

(百万円)

0

合計

(百万円)

34,037

39,249

115.3

(注)当連結会計年度において機械工具販売事業の仕入実績が著しく増加しているのは、2019年11月に株式会社アクセスの事業を吸収分割により承継したことによるものであります。

 

c.販売実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

自動車リース関連事業

(百万円)

48,545

49,783

102.5

ケミカル事業

(百万円)

10,965

11,299

103.0

パーキング事業

(百万円)

5,651

5,725

101.3

機械工具販売事業

(百万円)

17,285

24,639

142.5

合成樹脂事業

(百万円)

5,147

7,004

136.1

報告セグメント計

(百万円)

87,595

98,452

112.4

その他

(百万円)

177

262

147.6

合計

(百万円)

87,773

98,715

112.5

(注)1.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。

2.金額については、セグメント間の内部売上高消去後の金額を記載しております。

3.当連結会計年度において機械工具販売事業の販売実績が著しく増加しているのは、2019年11月に株式会社アクセスの事業を吸収分割により承継したこと、2018年8月に株式会社トヨシマ(2018年8月1日付で株式会社TS商事へ商号変更)の事業を吸収分割により承継したことによるものであります。

4.当連結会計年度において合成樹脂販売事業の販売実績が著しく増加しているのは、遊技機メーカーへの合成樹脂製品の販売量が増加したこと、2020年3月に株式会社浅間製作所の事業を吸収分割により承継したことによるものであります。

5.当連結会計年度においてその他の販売実績が著しく増加しているのは、株式会社イチネン高知日高村農園の農産物の販売量増加によるものであります。

<自動車リース関連事業セグメント(リース)の状況>

a.リース契約の実行高

区分

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

輸送用機器

(百万円)

33,508

34,348

102.5

その他

(百万円)

123

373

301.7

合計

(百万円)

33,631

34,721

103.2

(注)リース契約の実行高は、発生額より中途解約額を控除しております。

b.未経過リース料期末残高相当額の期日別内訳

[1]所有権移転外ファイナンス・リース取引

 

1年以内

(百万円)

2年以内

(百万円)

3年以内

(百万円)

4年以内

(百万円)

5年以内

(百万円)

5年超

(百万円)

合計

(百万円)

前連結会計年度

(2019年3月31日現在)

5,867

4,944

3,842

2,485

1,451

698

19,290

当連結会計年度

(2020年3月31日現在)

6,238

5,136

3,774

2,486

1,300

742

19,679

(注)未経過リース料の期日別内訳については、リース投資資産に係るリース料債権部分の決算日後の回収予定額を表示しております。

 

[2]オペレーティング・リース取引

 

1年以内(百万円)

1年超(百万円)

合計(百万円)

前連結会計年度

(2019年3月31日現在)

12,469

23,812

36,282

当連結会計年度

(2020年3月31日現在)

12,947

25,178

38,126

 

c.営業成績

 

売上高

(百万円)

売上原価

(百万円)

差引利益

(百万円)

資金原価

(百万円)

売上総利益

(百万円)

営業資産

平均残高

(百万円)

利益率

(%)

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

35,821

29,904

5,916

326

5,590

68,727

8.1

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

37,034

30,911

6,122

295

5,827

72,323

8.1

 

<自動車リース関連事業セグメント(自動車メンテナンス受託)の状況>

a.メンテナンス契約の実行高

区分

前連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

前年同期比(%)

輸送用機器

(百万円)

5,683

6,620

116.5

合計

(百万円)

5,683

6,620

116.5

(注)メンテナンス契約の実行高は、発生額より中途解約を控除しております。

b.未経過メンテナンス契約債権の期日別内訳

 

1年以内

(百万円)

2年以内

(百万円)

3年以内

(百万円)

4年以内

(百万円)

5年以内

(百万円)

5年超

(百万円)

合計

(百万円)

前連結会計年度

(2019年3月31日現在)

3,891

1,873

1,117

669

277

88

7,917

当連結会計年度

(2020年3月31日現在)

4,291

2,129

1,125

687

292

102

8,628

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針と見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり、たな卸資産、有形・無形固定資産、投資有価証券、各引当金等の計上に関しては、一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠した当社グループ会計方針及び見積り基準に基づき計上しています。

 なお、新型コロナウイルス感染症による当社グループ事業への影響は、事業によってその影響や程度が異なるものの、営業収益減少等の影響がある事業については、半年程度で概ね回復する仮定に基づき、会計上の見積りを行っております。

 

②財政状態に関する分析

 当連結会計年度の財政状態については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

③キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

④当連結会計年度の経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、基盤事業である自動車リース関連事業や合成樹脂事業が順調に推移したことに加え、株式会社アクセスのグループ入りが機械工具販売事業の業績に大きく寄与したことにより、前連結会計年度に比べて109億41百万円(12.5%)増収の987億15百万円となりました。

 

(売上総利益)

 自動車リース関連事業においてメンテナンス委託料等の原価が増加したことや、パーキング事業において新規駐車場の開発並びに既存駐車場の修繕等の原価が増加したことにより、当連結会計年度の売上原価は764億7百万円(対前期比13.2%増)となりました。これにより、当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べて20億53百万円(10.1%)増加し、223億7百万円となりました。

 

(営業利益、経常利益)

 当連結会計年度の営業利益は、売上高及び売上総利益が順調に増加したことに伴い、前連結会計年度に比べて6億4百万円(9.6%)増加し、68億77百万円となりました。経常利益も同様の理由により、前連結会計年度に比べて6億1百万円(9.5%)増加し、69億48百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に連結子会社のグループ入りに伴う負ののれん発生益11億45百万円を特別利益に計上した影響により、前連結会計年度に比べて7億円(13.7%)減少し、44億26百万円となりました。

 

⑤経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

⑥資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの資金需要のうち主なものは、賃貸資産の購入費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上継続的に良質な資金を確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金、金融機関からの短期借入及びコマーシャル・ペーパーを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入及び社債の発行を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は、857億22百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は21億58百万円となっております。

 

⑦経営上の目標の達成・進捗状況

 当社グループは、企業価値の向上と継続的な成長を確保するため、財務基盤の確立に重点を置いております。このため、経営指標といたしましては自己資本及び自己資本比率、営業利益を重要な指標として位置付けており、中期的に自己資本420億円以上、自己資本比率28%以上、営業利益85億円以上の達成を目指して経営にあたっております。なお、当連結会計年度における自己資本は368億88百万円(対前期比9.1%増)、自己資本比率は24.7%(対前期比1.3ポイント減)、営業利益は68億77百万円(対前期比9.6%増)となりました。

 この目標の達成に向けて、今後も引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。

4【経営上の重要な契約等】

 当社グループが締結している主な契約は次のとおりであります。

(1)営業関係

契約会社

相手先

契約種類

内容

契約期間

㈱イチネン

メンテナンス委託整備工場

自動車メンテナンス委託契約

自動車リース及び自動車メンテナンス受託の車両の車検、法定点検、整備に関する委託契約

契約締結日から向う1ヶ年間とし以降1ヶ年間毎の自動更新

㈱イチネン

三菱商事エネルギー株式会社

販売代理店契約

石油製品及びその他商品の継続的売買に関する契約

2019年6月1日から2020年5月31日まで

以降1ヶ年毎の自動更新

 

当連結会計年度において、合意解約により終了した契約は次のとおりであります。

 

契約会社

相手先

契約種類

内容

契約期間

㈱イチネン

JXTGエネルギー株式会社

販売代理店契約

石油製品及びその他商品の継続的売買に関する契約

2019年5月31日合意解約により終了

 

(2)吸収分割に関する契約

 ①株式会社アクセスとの吸収分割契約

 当社は、2019年8月30日開催の取締役会において、株式会社アクセスが営む自動車部品付属品卸売事業等を、2019年8月30日に当社が新たに設立したアクセス分割準備株式会社へ会社分割により承継することを決議し、同日付で吸収分割契約を締結いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

 ②株式会社浅間製作所との吸収分割契約

 当社は、2019年10月31日開催の取締役会において、株式会社浅間製作所が営む遊技機器の部品の製造及び販売事業を、2019年10月31日に当社が新たに設立した浅間製作所分割準備株式会社へ会社分割により承継することを決議し、同日付で吸収分割契約を締結いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発を行っております。2020年3月末時点で研究開発センターは35名、ファインケミカル営業部開発チームは3名、総勢38名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、一般消費者向け商品開発部門、表面処理関連開発部門、新規ケミカル開発部門、分析・試験関連部門の6部門でケミカル品の開発、改良、分析に注力しております。また、当連結会計年度は新研究開発センターでの本格的な研究開発活動の2年目となり、前連結会計年度に続き同センターにて、顧客要望を開発チームが直接聞ける、また顧客に直接技術説明を含めた提案ができる等の機会を増やすことができ、より顧客ニーズにマッチした製品開発に取り組むことができるなど顧客密着型の製品開発体制が定着いたしました。

 機械工具販売事業においては、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの企画開発室技術課が主体となって、新製品開発を行っております。2020年3月末時点で企画開発室技術課は3名のスタッフで構成されております。また、新製品開発に当たり、必要に応じてグループ内外を問わず協力会社を活用しております。

 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネンジコーの第三事業部技術部門が主体となって、科学計測器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2020年3月末時点で第三事業部技術部門は5名のスタッフで構成されております。

 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。

 当連結会計年度における研究開発費の総額は414百万円で、各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。

 

(1)ケミカル事業

①工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門

<燃料添加剤>

 バイオマス火力に注力し複数の新規ケミカル製品にて成果を収めております。顧客のトラブル状況に合わせた薬品の提案により実績を上げながら、添加剤による効果をより詳細に解析し、さらに効果的な添加剤の開発に注力しております。また、当連結会計年度は2020年1月施行の船舶用新適合油に効果を発揮する船舶用燃料添加剤の新製品を開発し、いち早く市場投入、翌連結会計年度の販売に期待しております。

 

生産工場用ケミカル関連開発部門

<メンテナンス用ケミカル品>

 当連結会計年度は、前連結会計年度に続き、好評いただいているケミカル品の主力製品での有機溶剤中毒予防規則に該当する原材料の代替に取り組み、また同規則に非該当の主力製品を投入いたしました。これらの製品群での翌連結会計年度の販売に期待しております。前連結会計年度に続き潤滑剤製品群に注力しており、開発チームを増強し、営業活動を技術フォローする体制を強化いたしました。

<溶接ケミカル製品>

 前連結会計年度に投入した電解研磨機器に対応して性能を高めたケミカル製品を開発し、市場ニーズに合った製品といたしました。溶接関連ケミカルにつきましては、有機溶剤中毒予防規則に該当しない原材料による改良を継続し、同規則に該当せず、溶接時の付着性能を向上させる製品を市場投入することができました。また、前連結会計年度に完成した既設鋼造物高力ボルト摩擦接合面すべり係数向上促進剤「ヒットロックK」が、国土交通省の運営するNETIS(新技術情報提供システム)に登録され、高速道路の緊急輸送道路の耐震補強工事現場にて実施施工いたしました。今後、同補強工事の加速化に向けた取り組みに大きく寄与する製品として拡販できるものと期待しております。

<自動車修理工場関係>

 修理工場向けの塩害ガードは当連結会計年度も好調を維持しており、本製品群のバリエーションの充実を図り、より用途範囲の広いかつ使い勝手の良い製品群といたしました。益々販売に貢献することを期待しております。

 

一般消費者向け商品開発部門

<コンシューマー向け自動車用ケミカル>

 前連結会計年度に続き、営業部門と新商品開発に関するプロジェクトを継続し、市場調査を行いながら商品開発を行いました。特に当連結会計年度は、用途別専用クリーナー製品のバリエーションを増やしました。さらに顧客ニーズにマッチした製品開発を継続し、より顧客満足を図り、販売に貢献してまいります。

表面処理関連開発部門

<ケミカル関係>

 インクジェットプリンタ用のフィルムについては、品質の安定化を図る検討の第3段として生産設備の更新に向けた検討を行い、更新設備を決定いたしました。翌連結会計年度に稼働を予定しております。

<表面処理関連部門>

 前連結会計年度に完成したゴム、エラストマー等のコーティング剤、接着剤及び加工技術をもう一段階高め、加工工程の省力化提案ができる仕様を追加完成いたしました。翌連結会計年度、営業部と市場への投入を図ってまいります。

<抗菌関係>

 当連結会計年度も前連結会計年度同様に顧客で採用となった開発製品の抗菌剤を使った製品バリエーションを増強することで、顧客での複数採用となり、OEM商品として販売に大きく貢献いたしました。関連する消臭・防臭剤製品も新規採用となり今後の販売に期待しております。

 

⑤新規ケミカル開発部門

<新規ケミカル開発部>

 粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発については、前連結会計年度よりさらに進展し、電子材料分野での採用に向けた検討が本格化し、翌連結会計年度の製品化に向けた検討に入っております。また、耐熱保護用途でのニーズも顕在化し、実用化に向けた複数の顧客との取り組みも継続しております。

 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は357百万円であります。

(2)機械工具販売事業

 空調・冷凍機器に関するサービスメンテナンス

 「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」が改正され、2020年4月1日から施行されたことにより、業務用エアコン・冷凍冷蔵機器を廃棄する際の規制の強化がされるように、日本、また世界は地球温暖化に対し常に対策を講じております。連結子会社の株式会社イチネンTASCOは2018年に、オゾン層破壊・地球温暖化の原因となるフロン冷媒を回収する、新型の小型・高性能フロン回収装置の開発・販売により地球環境に大きく寄与したとして、日刊工業新聞社主催の「オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」において最高賞の経済産業大臣賞を受賞し、現在も販売に大きく貢献しております。

 当連結会計年度は、そのフロン冷媒を使用した機器を簡単に、漏洩することなく、設置・施工できるツールの一つとして、電動式フレアツールの開発を行ってまいりました。フロン冷媒を使用した機器の配管接続の一つに銅管の端をラッパ状に加工して継手部材と接続するフレア式接続があり、そのラッパ状に加工する工具においては安価な手動式のフレアツールが一般的に使われております。ただし、この手動式フレアツールは作業者の熟練度により仕上がりが変わり、そのためフロン冷媒漏洩の一因となることや、手作業のため力が必要なこともあり施工数が増えることによる作業者の疲労、慢性的な腱鞘炎を招くことがあります。

 そこで、当連結会計年度に開発を行ってきた電動式フレアツールは樹脂ギアを採用することにより、これまで販売してきた電動式フレアツールから約35%の軽量化、また銅管を固定した後はボタンを一度押すだけで、自動で規格に沿った一定のラッパ形状を成形します。現在は開発の最終段階に入っており、原価低減も目標にして開発を進めたこの製品は、手動のフレアツールに可能な限り近づけた価格設定で2020年内に販売を予定しております。冷媒フロン漏洩削減による環境保護と、作業者の肉体的な負担軽減の両面で画期的な製品になることから大きな需要を見込んでおります。その他、小型・軽量エアコン洗浄機や、電動リフターなど、翌連結会計年度も多くの製品の市場投入を予定しております。

 

 なお、当連結会計年度に支出した機械工具販売事業に係る研究開発費は0百万円であります。

(3)合成樹脂事業

 科学計測器・セラミックヒーター

 科学計測器では、顧客に安全・安心をご提供するガス検知器として、汎用製品をはじめ特定顧客向けのカスタム対応製品まで、多種多様なタイプの製品開発を行っております。当連結会計年度は、病院のMRI室用の酸素濃度制御器の開発に着手し、製品化まで完了いたしました。また、酸素濃度測定器の製品開発にも着手し、翌連結会計年度に開発・製品化の完了を予定しております。

 セラミックヒーターにおいても、半導体等の製造に使用される工業用ヒーターとして標準品から顧客のご要望に応えたカスタム製品の開発を行っております。このように、臨機応変なカスタム対応可能な点が他メーカーにはない特色となっております。

 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は56百万円であります。