第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、最高の品質とサービスで、より多くの顧客に満足を与え、適正な利潤を確保することにより、株主及び従業員に報い、かつ社会に奉仕することを経営の基本理念としております。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、企業価値の向上と継続的な成長を確保するため、財務基盤の確立に重点を置いております。経営指標といたしましては、中期的に自己資本比率28%超、自己資本600億円超、営業利益100億円超を重要指標として経営にあたってまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題

 当社グループは、既存事業の強化を進めながら、次代に向けたグループ経営基盤の強化に努め、更に事業領域の枠にとらわれず、幅広く、お客様に「快適さ」をご提供し、社会に貢献できる事業の拡大を目指してまいります。

 

(基本方針)

① グループ一体経営の推進

 当社グループでは、株式会社イチネンホールディングスを純粋持株会社とし、傘下の各事業会社が独立経営を進めながら、グループ一体経営を推進しております。現在、「自動車リース関連事業」、「ケミカル事業」、「パーキング事業」、「機械工具販売事業」、「合成樹脂事業」の各事業を展開しております。また、各事業が連結営業利益の10%以上を稼ぐことを目標としております。

 

② 規模の拡大

 「自動車リース関連事業」では、リース及び自動車メンテナンス受託の台数、契約残高の増加、車両販売の取扱台数の増加、自動車用燃料給油カードの発券枚数及び販売数量の増加、「ケミカル事業」、「パーキング事業」、「機械工具販売事業」、「合成樹脂事業」を含む全てのセグメントにおいて、顧客件数の増加を推進し、規模の拡大を図ってまいります。また、新規事業及び新商品の開発を常に行い、早期立ち上げ、軌道乗せを行ってまいります。

 

③ 業務効率の向上によるコスト削減

 当社グループでは、全てのコストについて常に見直しを実施してまいります。また、管理間接部門の集約により、業務効率を高めるとともにコストダウンを図り、グループの利益・競争力を向上させてまいります。

 

④ 品質の向上

 当社グループでは、商品やサービスについて、更なる品質向上に努めてまいります。

 

⑤ 財務体質の強化

 当社グループでは、不採算事業、不採算取引、非効率な投資の見直しを行い、投資効率の高い事業に経営資源を投下して、投資効率の向上を目指してまいります。また、多様な資金調達手法を活用し、調達コストの削減を進めるとともに、有利子負債の増加を抑制すべく取り組んでまいります。

 

⑥ コーポレート・ガバナンスの強化

 当社グループでは、適時適切な情報開示に努めるとともに、内部統制システムの強化、リスク管理体制の充実を図り、経営環境の変化にも迅速に対応することによって、持続的に企業価値を高めてまいります。

 

 

(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)

 今後のわが国経済は、ウクライナ情勢等の影響による原材料の供給面の制約や価格上昇等の下振れリスク、金融資本市場の変動など依然として先行き不透明なものの、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止策に万全を期し、経済社会活動が正常化に向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待されております。

 このような状況の中、当社グループは今後も「いちねんで、いちばんの毎日を。」をスローガンに掲げ、既存事業の強化を進めながら、次代に向けたグループ経営基盤の強化に努め、更に事業領域の枠にとらわれず、幅広くお客様に「快適さ」をご提供し、社会に貢献できる事業の拡大を目指してまいります。

 

<自動車リース関連事業>

 リースにおきましては、リース契約車両は小型化傾向にありますが、比較的競合の少ない地方市場及び中小口規模の企業をメインターゲットとして新規販売を積極的に行い、契約台数及び契約残高の増加を図ってまいります。また、購買原価の低減、走行距離に応じた適切な料金設定、メンテナンスコストの抑制並びに車両処分方法の多様化を図り収益向上に努めてまいります。

 自動車メンテナンス受託におきましては、自動車整備業界における整備士の人材不足、後継者問題等を背景とした廃業の増加により整備委託料金が全国的に上昇基調にあります。また、ウクライナ情勢等の影響により、メンテナンスに関連する自動車部品等の価格が上昇基調にあり、当社グループも一定のメンテナンスコストの増加を見込んでおります。このような状況の中、当社グループは今後も独自の自動車整備工場ネットワークによる高品質なメンテナンスサービスを強みとするべく、EV等の次世代自動車に対応したメンテナンスサービスネットワークの構築に取り組むとともに、更なる契約台数及び契約残高の増加を図ります。また、走行距離に応じた適切な料金設定とメンテナンスコストの抑制、車両販売における車両の獲得方法と販売方法の多様化、取扱台数の増加に注力し収益向上に努めてまいります。車体修理に関する総合管理業務については、法人顧客の新規開拓に一層注力し、収益の拡大を目指してまいります。

 燃料販売におきましては、主に自動車用燃料給油カードにおいて、低燃費車の普及により需要が減少傾向にありますが、既存顧客に対する満足度の追求並びに新規顧客の拡大を図り販売数量の増加に努めてまいります。また、脱炭素社会におけるクリーンエネルギーへの転換を見据え、燃料販売の新たな事業モデルの構築に引き続き取り組んでまいります。

 

<ケミカル事業>

 ケミカル事業におきましては、ウクライナ情勢及び急激な円安の進行等の影響による供給面の制約や原材料価格の上昇が続いている中、販売価格への転嫁を機動的に行うことで利益の確保に努めてまいります。今後も引き続きセールスエンジニアの育成、特定の専門業界への販売に注力しつつ新たなマーケットへの参入を試み、新製品の開発及び既存製品・商品のリニューアル等、商品開発力の強化及び品質向上に取り組みながら付加価値の高い商品の販売に注力いたします。また、汎用樹脂向けバイオマス添加剤等の脱炭素社会を見据えた製品開発及び販売を一層強化し、国内・海外を問わず販売先・販売数量の拡大を目指してまいります。

 

<パーキング事業>

 パーキング事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により低下した駐車場の稼働が回復傾向にある中、中長期的に安定した収益基盤を築くため、引き続き営業力を強化し、駐車場数の拡大を図るとともに、キャッシュレス決済の導入促進等により他社との差別化を図り、既存駐車場の売上拡大に努めてまいります。また、当期より新たに連結子会社となった株式会社オートリの事業との相乗効果により、グループの基盤事業の一つとして安定的な収益を稼ぐ事業に育成してまいります。

 

<機械工具販売事業>

 機械工具販売事業におきましては、ウクライナ情勢及び急激な円安の進行等の影響による供給面の制約や原材料価格の上昇が続いている中、販売価格への転嫁を機動的に行うことで利益の確保に努めてまいります。今後も引き続き取扱アイテムの拡充及び自社オリジナル製品の開発・販売力を強化するとともに、脱炭素社会に向けた商品等の取り扱い品目を拡大し、国内外のマーケットシェアの拡大を目指してまいります。また、2022年4月に実施した事業再編による経営の効率化や、商品一括仕入機能の強化による商品調達コストの軽減、適正な在庫水準の実現、製造部門における国内外工場の生産体制の最適化による原価低減、物流の内製化等の取り組みを更に進め、当事業の課題である収益性の改善に注力してまいります。更にネット販売については、自社サイトを中心に販売の強化を継続してまいります。

 

<合成樹脂事業>

 合成樹脂事業におきましては、2022年4月に実施した株式会社浅間製作所と株式会社イチネンジコーの統合により、製品開発力及び販売力の強化、生産体制の効率化を実現し、収益力の強化に繋げてまいります。遊技機メーカーへの合成樹脂製品の販売については、一貫受注体制を構築し、新規顧客の拡大を図るとともに、品質改善に努めてまいります。また、ガス検知器・セラミックヒーターの販売については、シェアの拡大により業界の標準メーカーとなることを目指し、開発・製造・販売・メンテナンス部門の強化を推進してまいります。また、新たな収益の柱を構築するため、これまでに培った合成樹脂のリサイクル技術をベースに、環境負荷の低い樹脂製品の開発・販売等、脱炭素社会に向けた新商材の採用、商品開発に注力いたします。

 

<その他事業>

 その他事業のガラス加工事業におきましては、販売力・技術力・生産力を高め、業界における優位性・独自性のある企業経営を追求し、新たな技術や製品開発、市場開拓に取り組んでまいります。また、多品種少量生産、納期、品質等の当社の強みを活かした営業活動を推進するなど、収益性の改善に向けた取り組みを推進してまいります。

 その他事業の農業におきましては、2022年8月より高知県南国市に新たな農場(南国農場)を開設いたします。今後も引き続き新たな大規模農場の開拓により事業規模の拡大を図るとともに、課題である販売単価の向上を実現するため、安定した収穫量及び出荷数量を維持することによる市場からの信頼獲得、販売ルートの多様化による直販比率の向上、バイオスティミュラント資材等の導入による収穫量拡大に向けた試作、農作物の加工品開発による6次産業化の推進、また将来的な海外輸出等も視野に入れて、収益性の改善に向けた取り組みを推進してまいります。また、生産に係る各種コストの低減を図るため、栽培ハウス内の温度管理の徹底による燃油代の削減、農場内のオペレーションの最適化による人件費の削減、選果料等の外部委託業務に係る手数料の削減交渉等の取り組みを並行して進めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)金利変動リスク

 当社グループのコア事業である自動車リース関連事業における自動車リースにおいては、その取引の特性から有利子負債により多額の資金調達を行っているため、金利が上昇した場合、資金調達コストが増加し、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 そのため、当社グループでは金利上昇リスク等について常に分析・検討を行い、その結果に基づき財務戦略を立案・執行し、金利動向を踏まえた最適な調達を行っております。

 また、変化の激しい資金調達環境の中、内部留保の充実による企業体質の更なる強化を図り、格付の維持・向上に取り組んでおり、徹底したリスク管理の実践と資金調達コストの低減を図っております。

回次

第56期

(2018年3月期)

第57期

(2019年3月期)

第58期

(2020年3月期)

第59期

(2021年3月期)

第60期

(2022年3月期)

売上高

(百万円)

81,379

87,773

98,715

112,618

120,644

売上原価

(百万円)

62,200

67,519

76,407

87,791

93,910

(資金原価)

(百万円)

(369)

(326)

(295)

(308)

(325)

売上総利益

(百万円)

19,179

20,254

22,307

24,827

26,733

営業利益

(百万円)

5,918

6,272

6,877

7,516

8,623

経常利益

(百万円)

5,953

6,346

6,948

7,513

8,728

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

3,848

5,127

4,426

3,015

5,646

 

回次

第56期

(2018年3月期)

第57期

(2019年3月期)

第58期

(2020年3月期)

第59期

(2021年3月期)

第60期

(2022年3月期)

短期借入金

(百万円)

4,200

4,300

6,720

8,300

4,350

コマーシャル・ペーパー

(百万円)

1,000

4,000

3,000

3,500

3,500

1年内償還予定の社債

(百万円)

5,342

143

260

5,260

260

1年内返済予定の長期借入金

(百万円)

17,433

13,063

15,777

20,856

20,042

社債

(百万円)

5,143

10,000

12,010

6,750

16,490

長期借入金

(百万円)

37,156

44,968

47,955

51,991

52,386

小計<A>

(百万円)

70,275

76,475

85,722

96,657

97,029

総資産<B>

(百万円)

118,476

130,015

149,228

161,948

168,507

<A>/<B>

(%)

59.3

58.8

57.4

59.7

57.6

(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

(2)与信リスク

 当社グループの自動車リース関連事業におけるリース取引では、リース期間が比較的長期(3~5年程度)にわたることから、景気変動やその他の事由によって取引先の業績悪化や倒産を招き、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 これにつきましては、取引開始時等に厳格に審査を行い、取引先毎に与信限度額を設けるとともに、取引開始後についても随時業況を注視の上必要な対応を行う等、与信管理体制を整えており与信リスクの極小化を目指しております。

 また、当社グループの他の取引におきましても、取引金額の大きな取引先の業績悪化や倒産などにより、当社グループの経営成績に影響を与える場合があります。

 これらにつきましても、取引内容に即した与信管理規程を策定し、与信限度額を設けるなどの与信管理体制を整え、リスクの極小化に努めております。

(3)制度変更リスク

 当社グループは、現行の法律・税務・会計等の制度や基準をもとに自動車リース関連事業を始めとする各事業を展開しております。これらの諸制度や基準が将来大幅に変更された場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループにおいては、諸制度や基準の変更に備え、様々な情報収集及び検討を行っておりますが、その中でも国際財務報告基準(IFRS:International Financial Reporting Standards)の適用が義務化された場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(4)原油価格変動によるリスク

 当社グループでは、原油の市況変動が以下の各事業の経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 自動車リース関連事業のリース及び自動車メンテナンス受託においては、原油を主原料とするタイヤ・エンジンオイル等のメンテナンス消耗部品の仕入価格が上昇した場合に、メンテナンス原価が上昇することによって、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、同事業の燃料販売においては、ガソリン・重油等の仕入価格の上昇に対して販売価格の改善が図れなかった場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 ケミカル事業においては、原油を主原料とする原材料等の仕入価格の上昇に対して、製品販売価格の改善が図れなかった場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループ各事業においては、随時仕入価格の変動状況を注視して販売価格の決定を行っており、原油価格変動によるリスクを最小限に抑えるよう努めております。

(5)競合に関するリスク

 当社グループの主要取引である自動車リースは、数多くの同業他社との競争下にあります。当社グループは他の大手オートリース会社の主要顧客とは異なり、中小口規模の企業を主なターゲットとしております。また、メンテナンスにおける強みを活かしたサービスにより、同業他社との差別化を図っております。

 しかしながら、今後当社グループの顧客層への新規参入及び競合他社との過度な価格競争等が発生した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)流動性及び資金調達に関するリスク

 当社グループは、事業資金を主に金融機関からの借入や資本市場からの調達(社債、コマーシャル・ペーパー等)によって賄っております。当社グループではコミットメントライン枠の設定等適切な対応策を講じておりますが、金融市場に混乱が生じる、又は銀行の貸出姿勢の変化等により、資金の安定的な確保が難しくなる場合は、新規契約の縮小等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)残価リスク

 当社グループのリースのほとんどは自動車リースであり、契約満了後の自動車については中古車市場で売却を行っております。契約当初の自動車の見積残価は、過去及び現在の中古車市場の動向を勘案し、適切でなおかつ保守的な見積残価を設定しております。しかし、中古車市場の状況によっては、実際の処分額と想定した価額との差が大きくなり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)遊技機業界に対する法的規制、自主規制について

 当社グループの合成樹脂事業が行っている遊技機メーカーへの合成樹脂製品の販売は、直接的に法的規制を受けておりませんが、遊技機メーカーは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」に基づき、「国家公安委員会規則」(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)による法的規制を受けています。また、当社の製品の最終ユーザーである遊技場は、「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」の許認可及び「都道府県条例」の規制を受けています。さらに、過度な射幸性を抑制する目的から、遊技機メーカー、遊技場、販売業者に対して業界団体が自主規制を行う場合があります。

 これら規制により遊技機の需要が変化することに伴い、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)為替リスク

 当社グループのケミカル事業及び機械工具販売事業におきましては、外貨建での輸入仕入取引があります。

 当社グループは、為替予約等による為替リスクヘッジに努めておりますが、急激な為替レートの変動が、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(10)M&A及び新規事業への参入に係るリスク

 当社グループは、コア事業の規模の拡大、又は現在のコア事業以外の分野で柱となる事業を育成すべく、新規事業への進出を含めたM&Aを推進しております。M&Aにあたっては、一定期間の収益の合計額がのれんの金額を上回ることが見込まれ、M&A実行の直後から当社グループの経営成績に寄与することが見込まれること等を事前に精査した上で対象先の選定を行っておりますが、当初想定した効果を生まない可能性があります。また、そのような場合はのれんの減損処理等が発生することで、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)海外への事業展開に係るリスク

 当社グループは、海外において事業を展開しているため、海外子会社の進出国における政情、経済、法規制、租税制度及びビジネス慣習等の進出国固有の影響により、事業の遂行が継続困難になった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)品質に関するリスク

 当社グループは、品質管理には万全を期しておりますが、万が一、製造物責任賠償につながるような製品の欠陥が発生した場合は、多額のコストが発生し、当社グループに対する評価に重大な影響を与え、それにより当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)気候変動リスク

 当社グループでは、地球温暖化をはじめとした世界的な気候変動がもたらす大規模災害による被害や原材料・製商品等の物品調達への影響により、当社グループの事業活動に影響を及ぼされる可能性があります。また、気候変動に対する規制強化や制度変更により、原材料、エネルギー等様々なコストが上昇する可能性があり、これらが当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当社グループでは、気候変動に伴うリスクに対しては、コンプライアンス・リスクマネジメント委員会を中心に課題の抽出や対策の議論を行い、それらを取締役会が監視・評価・管理する体制を構築しており、当該リスクに適切に対応してまいります。

 

(14)その他

 当社グループでは、事業運営上、事務処理ミス、不正行為、法令違反、システムダウン、システム障害、情報流出、災害の発生、風評の発生、テロや戦争など世界情勢の変化、人材の確保及び育成、労働安全衛生に係る問題、サプライチェーン上の人権等様々なリスクがあることを認識しております。当社グループは、それらのリスクに対しできる限り回避あるいは低減するよう適切な管理に努めております。しかしながら、当社グループが事業を遂行するに当たり、これらのリスクは、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、直近では新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響が長期化することが懸念されており、当該リスクが顕在化した場合の具体的な影響については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の優先的に対処すべき課題(優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)」に記載しております。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染対策に万全を期し、経済社会活動が正常化に向かう中で、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、景気が持ち直していくことが期待されておりましたが、ウクライナ情勢等の影響による原材料の供給面の制約や価格上昇等の下振れリスク、金融資本市場の変動など依然として先行き不透明な状態が続いております。

 このような状況の下、当社グループは「いちねんで、いちばんの毎日を。」をスローガンに掲げ、最高の品質とサービスでより多くのお客様に満足をご提供し、適正な利潤の確保によりステークホルダーに報い、社会に貢献できる企業を目指しております。

 基盤事業である自動車リース関連事業を中心に、ケミカル事業、パーキング事業、機械工具販売事業、合成樹脂事業を展開しており、これら既存事業の強化を進めながら、事業領域の枠にとらわれない新規事業への参入、規模拡大を目的とした積極的なM&A、海外展開にも挑戦しております。その一環として当連結会計年度は、2021年10月1日に新光硝子工業株式会社及び新生ガラス株式会社、2022年3月31日に株式会社オートリの全株式を取得して子会社化いたしました。

 

 当連結会計年度の連結売上高は1,206億44百万円(対前期比7.1%増)、営業利益は86億23百万円(対前期比14.7%増)、経常利益は87億28百万円(対前期比16.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は56億46百万円(対前期比87.2%増)となりました。

 なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 

 各セグメントの経営成績は、次のとおりであります。なお、下記のセグメント別売上高は、内部売上高消去前の金額であります。

<自動車リース関連事業>

 リースにおきましては、リース契約車両は依然として小型化傾向が続いております。また、国内のリース車保有台数はこれまで堅調な伸びを維持しておりましたが、新型コロナウイルス感染症等の影響もあり、2021年9月末時点における台数は2021年3月末比で若干の減少に転じました。このような状況の下、当社グループは、地域密着のきめ細やかなサービスで競合他社との差別化を図りながら、比較的競合の少ない地方市場及び中小口規模の企業をメインターゲットとして新規販売を積極的に行うとともに、既存顧客との更なる取引深耕に努めました。

 これらの結果、2022年3月末現在リース契約台数は89,973台(対前期末比2,719台増)となり、リース契約高は365億95百万円(対前期比5.6%減)、リース未経過契約残高は840億22百万円(対前期末比3.7%増)となりました。

 自動車メンテナンス受託におきましては、当社グループ独自の自動車整備工場ネットワークによる高品質なメンテナンスサービスを強みとしながら、更なる契約台数、契約残高の増加に努めた結果、メンテナンス受託契約台数は82,975台(対前期末比1,888台減)となり、メンテナンス受託契約高は64億58百万円(対前期比14.3%増)、メンテナンス未経過契約残高は86億27百万円(対前期末比4.3%増)となりました。

 燃料販売におきましては、主に自動車用燃料給油カードにおいて、低燃費車の普及により需要が減少傾向にありますが、既存顧客へのサービス向上並びに新規顧客の獲得に注力いたしました。

 販売面では、リースは契約台数が順調に推移いたしました。また、車体の外装修理サービスの販売も順調に推移いたしました。

 損益面では、主力である自動車リースの販売が増加したことに加え、車両処分の販売単価が上昇したことにより利益が増加いたしました。一方、燃料販売は前期に仕入価格が下落し、大幅に利益が増加したことの反動により、利益が減少いたしました。

 この結果、売上高は538億41百万円(対前期比4.1%増)、セグメント利益は52億40百万円(対前期比10.0%増)となりました。

<ケミカル事業>

 ケミカル事業におきましては、住みよい地球環境と人々の暮らしの向上に貢献するべく、商品開発力の強化及び品質向上に取り組むとともに、付加価値の高い商品の販売に注力いたしました。

 販売面では、化学品関連の自動車整備工場向けケミカル製品及び機械工具商向けケミカル製品の販売、一般消費者向けケミカル製品の販売並びに工業薬品関連の燃料添加剤及び石炭添加剤の販売は順調に推移いたしました。一方、船舶用燃料添加剤の販売は減少いたしました。

 損益面では、上記要因における販売増加の影響により利益が増加いたしました。

 この結果、売上高は115億73百万円(対前期比3.1%増)、セグメント利益は12億13百万円(対前期比2.7%増)となりました。

 

<パーキング事業>

 パーキング事業におきましては、安全・安心・清潔で利用しやすい駐車場をお客様にご提供するべく、「OnePark」のブランド名でコインパーキングや来客用駐車場を全国に展開しているほか、病院や官公庁及び商業施設に附帯する駐車場の運営管理も行っております。中長期的に安定した収益基盤を築くため、更なる駐車場数の拡大に努めたことに加え、当連結会計年度に新たに連結子会社となった株式会社オートリが駐車場管理件数及び管理台数の増加に寄与いたしました。これらの結果、2022年3月末現在駐車場管理件数は1,716件(対前期末比256件増)、管理台数は37,150台(対前期末比3,830台増)となりました。

 販売面では、前期に新型コロナウイルス感染症の影響により低下した駐車場稼働率の回復により、販売が増加いたしました。

 損益面では、販売増加の影響により利益が増加いたしました。

 この結果、売上高は55億71百万円(対前期比9.5%増)、セグメント利益は4億73百万円(前期は2億33百万円のセグメント利益)となりました。

<機械工具販売事業>

 機械工具販売事業におきましては、プロ向けや個人向けの各種工具類、自動車部品、建設機械部品など幅広い商材を取り扱っており、自社でインターネット通販も展開しております。更なる事業規模の拡大並びに収益性の向上を実現させるため、取扱アイテムの拡充、自社オリジナル製品の開発・販売の強化、商品調達コスト及び物流コストの低減に努めました。

 販売面では、前期の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う販売減少からの回復傾向が見られ、自動車整備工具、建設機械部品等の販売が増加いたしました。また、空調工具及び計測工具の販売は順調に推移いたしました。

 損益面では、自動車整備工具、建設機械部品等の販売増加並びに空調工具及び計測工具の販売増加により、利益が増加いたしました。一方、東京物流センターの新設に伴い賃借料等の販売費及び一般管理費が増加いたしました。

 この結果、売上高は352億72百万円(対前期比4.1%増)、セグメント利益は6億90百万円(対前期比22.5%減)となりました。

<合成樹脂事業>

 合成樹脂事業におきましては、遊技機部品の製造・販売を行う主力のアミューズメント事業を中心に、新規顧客の拡大及び新商品の開発を図り、同時に品質改善にも努めてまいりました。

 販売面では、遊技機の新基準機への移行に伴う入替需要の増加により、遊技機メーカーへの合成樹脂製品の販売が大幅に増加いたしました。また、科学計測器の販売並びに半導体実装装置メーカー等へのセラミックヒーターの販売も堅調に推移いたしました。

 損益面では、上記要因における販売増加の影響により利益が増加いたしました。

 この結果、売上高は142億3百万円(対前期比26.6%増)、セグメント利益は11億26百万円(対前期比82.5%増)となりました。

 

<その他>

 その他事業の農業におきましては、経営を軌道に乗せるべく継続して栽培ノウハウの蓄積を進めるとともに、新しい販路の開拓及び6次産業化に向けた検討・研究等、収益化に向けた取り組みを行ってまいりました。

 販売面では、農業において、農作物の販売数量が減少いたしましたが、販売単価は上昇いたしました。また、当連結会計年度に新たに連結子会社となった新光硝子工業株式会社及び新生ガラス株式会社が販売増加に寄与いたしました。

 損益面では、農業において、前期に新型コロナウイルス感染症の影響により野菜全般の販売単価が下落したことに伴い、在庫評価額を切り下げたことの反動により、前期比では損失幅が縮小いたしました。また、当連結会計年度に新たに連結子会社となった新光硝子工業株式会社及び新生ガラス株式会社が利益の増加に寄与いたしました。

 この結果、売上高は11億51百万円(前期は3億4百万円のセグメント売上高)、セグメント損失は1億39百万円(前期は1億85百万円のセグメント損失)となりました。

 各セグメントの売上高の推移は下記のとおりであります。

回次

第58期

(2020年3月期)

第59期

(2021年3月期)

第60期

(2022年3月期)

自動車リース関連事業

(百万円)

49,783

51,511

53,606

ケミカル事業

(百万円)

11,299

10,688

10,992

パーキング事業

(百万円)

5,725

5,086

5,571

機械工具販売事業

(百万円)

24,639

33,818

35,126

合成樹脂事業

(百万円)

7,004

11,212

14,194

報告セグメント計

(百万円)

98,452

112,317

119,493

その他

(百万円)

262

301

1,151

(百万円)

98,715

112,618

120,644

(注)売上高については、セグメント間の内部売上高消去後の金額を記載しております。

 当社グループの財政状態は下記のとおりであります。

 

<資産の状況>

 当連結会計年度末における流動資産の残高は718億6百万円となり、前連結会計年度末残高686億59百万円と比べて31億47百万円増加いたしました。これは「現金及び預金」の減少9億45百万円、「受取手形及び売掛金」の減少12億48百万円、「電子記録債権」の増加17億22百万円、ファイナンス・リース取引の契約増加による「リース投資資産」の増加21億56百万円、販売計画に基づく在庫確保等による「商品及び製品」の増加11億43百万円、燃料販売仕入に係る前渡金の増加等による「その他」の増加2億56百万円が主な要因であります。

 固定資産の残高は966億38百万円となり、前連結会計年度末残高932億59百万円と比べて33億79百万円増加いたしました。これはオペレーティング・リース取引の契約増加による「賃貸資産」の増加8億59百万円、機械工具販売事業における営業拠点用土地建物等の取得及び連結子会社の取得等による「建物及び構築物」の増加7億75百万円及び「土地」の増加22億33百万円、時価評価等による「投資有価証券」の減少4億39百万円、「繰延税金資産」の増加4億95百万円が主な要因であります。

 繰延資産の残高は61百万円となり、前連結会計年度末残高29百万円と比べて32百万円増加いたしました。

 以上の結果、資産合計は当連結会計年度末残高1,685億7百万円となり、前連結会計年度末残高1,619億48百万円と比べて65億59百万円増加いたしました。

<負債の状況>

 当連結会計年度末における流動負債の残高は526億29百万円となり、前連結会計年度末残高602億78百万円と比べて76億48百万円減少いたしました。これは新型コロナウイルス感染症拡大に伴う先行き不透明感への対応資金の長期転換等による「短期借入金」の減少39億50百万円、「1年内償還予定の社債」の減少50億円、「1年内返済予定の長期借入金」の減少8億13百万円、「未払法人税等」の増加20億71百万円が主な要因であります。

 固定負債の残高は722億4百万円となり、前連結会計年度末残高619億62百万円と比べて102億42百万円増加いたしました。これは「社債」の発行による資金調達の増加97億40百万円及び新型コロナウイルス感染症拡大に伴う先行き不透明感への対応資金の長期転換等による「長期借入金」の増加3億95百万円が主な要因であります。

 

 以上の結果、負債合計は当連結会計年度末残高1,248億34百万円となり、前連結会計年度末残高1,222億41百万円と比べて25億93百万円増加いたしました。

 

<純資産の状況>

 当連結会計年度末における純資産合計は436億73百万円となり、前連結会計年度末残高397億6百万円と比べて39億66百万円増加いたしました。これは「親会社株主に帰属する当期純利益」の計上による「利益剰余金」の増加56億46百万円、配当金の支払による「利益剰余金」の減少10億36百万円、時価評価による「その他有価証券評価差額金」の減少3億51百万円が主な要因であります。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より10億93百万円減少し、108億90百万円となりました。

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

 営業活動によるキャッシュ・フローは、50億93百万円(前期は31億61百万円)となりました。これは主に、「税金等調整前当期純利益」が86億68百万円になったこと、オペレーティング・リース取引の契約増加により「賃貸資産の純増減額(△は増加)」が△154億30百万円になったこと、「減価償却費」が168億98百万円になったこと、「売上債権の増減額(△は増加)」が△14億73百万円になったこと、「棚卸資産の増減額(△は増加)」が△10億44百万円になったこと、ファイナンス・リース取引の契約増加により「リース投資資産の純増減額(△は増加)」が△15億18百万円になったこと、燃料販売仕入に係る前渡金の増加等による「その他資産・負債項目の増減額」が2億72百万円になったこと、「法人税等の支払額」が△14億73百万円になったことによるものであります。

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

 投資活動によるキャッシュ・フローは、△46億71百万円(前期は△30億78百万円)となりました。これは主に、「有形及び無形固定資産の取得による支出」が△24億46百万円になったこと、「連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出」が△24億19百万円になったことによるものであります。

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

 財務活動によるキャッシュ・フローは、△15億43百万円(前期は97億46百万円)となりました。これは主に、「借入れによる収入」224億円及び「社債の発行による収入」99億51百万円が、「借入金の返済による支出」△271億30百万円、「社債の償還による支出」△52億60百万円及び「親会社による配当金の支払額」△10億36百万円を下回ったことによるものであります。

 当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

回次

第58期

(2020年3月期)

第59期

(2021年3月期)

第60期

(2022年3月期)

自己資本比率

24.7%

24.5%

25.9%

時価ベースの自己資本比率

18.7%

20.2%

18.5%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

47.0年

(5.1年)

30.6年

(4.5年)

19.1年

(4.7年)

インタレスト・カバレッジ・レシオ

36.1倍

(332.6倍)

40.9倍

(277.3倍)

150.2倍

(605.5倍)

(注)各指標の計算式は、以下のとおりであります。

自己資本比率            … 自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率      … 株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率 … 有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ  … 営業キャッシュ・フロー/利払い

※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、リース債務を除く利子を支払っている負債を対象としております。

※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。

※キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローから賃貸資産の取得による支出等の影響額を除いて算出した数値を( )内に記載しております。

③生産、受注及び販売の実績

<全セグメントの状況>

a.生産実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

自動車リース関連事業

(百万円)

ケミカル事業

(百万円)

4,629

5,004

108.1

パーキング事業

(百万円)

機械工具販売事業

(百万円)

1,835

2,294

125.0

合成樹脂事業

(百万円)

8,265

11,399

137.9

報告セグメント計

(百万円)

14,731

18,698

126.9

その他

(百万円)

307

799

259.8

合計

(百万円)

15,039

19,497

129.6

(注)1.金額は製品製造原価ベースで記載しております。

2.当連結会計年度において合成樹脂事業の生産実績が著しく増加しているのは、株式会社イチネンジコー及び株式会社浅間製作所において、遊技機の新基準機への移行に伴う入替需要の増加により、遊技機メーカーへの合成樹脂製品の生産量が増加したことによるものであります。

3.当連結会計年度においてその他事業の生産実績が著しく増加しているのは、新光硝子工業株式会社及びその子会社1社を子会社化したことに伴うものであります。

 

b.仕入実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

自動車リース関連事業

(百万円)

15,208

15,640

102.8

ケミカル事業

(百万円)

2,094

2,056

98.2

パーキング事業

(百万円)

3,706

3,927

106.0

機械工具販売事業

(百万円)

25,437

27,065

106.4

合成樹脂事業

(百万円)

報告セグメント計

(百万円)

46,447

48,689

104.8

その他

(百万円)

2

97

合計

(百万円)

46,449

48,787

105.0

(注)当連結会計年度においてその他事業の仕入実績が著しく増加しているのは、新光硝子工業株式会社及びその子会社1社を子会社化したことに伴うものであります。

 

 

c.販売実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

自動車リース関連事業

(百万円)

51,511

53,606

104.1

ケミカル事業

(百万円)

10,688

10,992

102.8

パーキング事業

(百万円)

5,086

5,571

109.5

機械工具販売事業

(百万円)

33,818

35,126

103.9

合成樹脂事業

(百万円)

11,212

14,194

126.6

報告セグメント計

(百万円)

112,317

119,493

106.4

その他

(百万円)

301

1,151

382.0

合計

(百万円)

112,618

120,644

107.1

(注)1.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。

2.金額については、セグメント間の内部売上高消去後の金額を記載しております。

3.当連結会計年度においてその他事業の販売実績が著しく増加しているのは、新光硝子工業株式会社及びその子会社1社を子会社化したことに伴うものであります。

 

<自動車リース関連事業セグメント(リース)の状況>

a.リース契約の実行高

区分

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

輸送用機器

(百万円)

37,916

35,750

94.3

その他

(百万円)

835

844

101.1

合計

(百万円)

38,751

36,595

94.4

(注)リース契約の実行高は、発生額より中途解約額を控除しております。

b.未経過リース料期末残高相当額の期日別内訳

[1]所有権移転外ファイナンス・リース取引

 

1年以内

(百万円)

2年以内

(百万円)

3年以内

(百万円)

4年以内

(百万円)

5年以内

(百万円)

5年超

(百万円)

合計

(百万円)

前連結会計年度

(2021年3月31日現在)

6,451

5,144

3,955

2,448

1,403

912

20,315

当連結会計年度

(2022年3月31日現在)

6,805

5,601

4,124

2,729

1,695

1,708

22,664

(注)未経過リース料の期日別内訳については、リース投資資産に係るリース料債権部分の決算日後の回収予定額を表示しております。

 

[2]オペレーティング・リース取引

 

1年以内(百万円)

1年超(百万円)

合計(百万円)

前連結会計年度

(2021年3月31日現在)

14,535

28,081

42,617

当連結会計年度

(2022年3月31日現在)

14,984

27,838

42,822

 

c.営業成績

 

売上高

(百万円)

売上原価

(百万円)

差引利益

(百万円)

資金原価

(百万円)

売上総利益

(百万円)

営業資産

平均残高

(百万円)

利益率

(%)

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

39,327

32,873

6,453

308

6,145

76,692

8.0

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

41,056

33,865

7,191

325

6,866

81,596

8.4

 

<自動車リース関連事業セグメント(自動車メンテナンス受託)の状況>

a.メンテナンス契約の実行高

区分

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

輸送用機器

(百万円)

5,650

6,458

114.3

合計

(百万円)

5,650

6,458

114.3

(注)メンテナンス契約の実行高は、発生額より中途解約を控除しております。

b.未経過メンテナンス契約債権の期日別内訳

 

1年以内

(百万円)

2年以内

(百万円)

3年以内

(百万円)

4年以内

(百万円)

5年以内

(百万円)

5年超

(百万円)

合計

(百万円)

前連結会計年度

(2021年3月31日現在)

4,098

1,923

1,134

707

305

102

8,269

当連結会計年度

(2022年3月31日現在)

4,361

2,080

1,117

687

289

89

8,627

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針と見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり、棚卸資産、有形・無形固定資産、投資有価証券、各引当金等の計上に関しては、一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠した当社グループ会計方針及び見積り基準に基づき計上しています。

 なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による当社グループ事業等への影響は、事業によってその影響や程度が異なるものの、現時点においては限定的であります。固定資産の減損会計や繰延税金資産の回収可能性等の会計上の見積りにおいても、影響は限定的と仮定し見積りを行っております。今後の感染拡大や収束時期等を正確に予測することが未だ困難な状況にあるものの、当社グループの業績動向を踏まえると会計上の見積りを大幅に見直す状況には至っておらず、会計上の見積りの仮定については重要な変更はありません。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②財政状態に関する分析

 当連結会計年度の財政状態については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

③キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

④当連結会計年度の経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、基盤事業である自動車リース関連事業や合成樹脂事業が順調に推移したことにより、前連結会計年度に比べて80億25百万円(7.1%)増収の1,206億44百万円となりました。

 

(売上総利益)

 売上高が順調に増加したことに伴い、当連結会計年度の売上原価は939億10百万円(対前期比7.0%増)となりました。これにより、当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べて19億5百万円(7.7%)増加し、267億33百万円となりました。

 

(営業利益、経常利益)

 当連結会計年度の営業利益は、売上高及び売上総利益が順調に増加したことに加え、販売費及び一般管理費の伸びが前連結会計年度比で7億98百万円(4.6%)の増加に抑えられたため、前連結会計年度に比べて11億6百万円(14.7%)増加し、86億23百万円となりました。経常利益も同様の理由により、前連結会計年度に比べて12億15百万円(16.2%)増加し、87億28百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に自動車リース関連事業における基幹システムの開発中止等に伴う「固定資産除売却損」を24億83百万円計上した影響により、前連結会計年度に比べて26億31百万円(87.2%)増加し、56億46百万円となりました。

 

⑤経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

⑥資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの資金需要のうち主なものは、賃貸資産の購入費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上継続的に良質な資金を確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金、金融機関からの短期借入及びコマーシャル・ペーパーを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入及び社債の発行を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は、970億29百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は108億90百万円となっております。

 

⑦経営上の目標の達成・進捗状況

 当社グループは、企業価値の向上と継続的な成長を確保するため、財務基盤の確立に重点を置いております。このため、経営指標といたしましては自己資本及び自己資本比率、営業利益を重要な指標として位置付けており、中期的に自己資本600億円超、自己資本比率28%超、営業利益100億円超の達成を目指して経営にあたっております。なお、当連結会計年度における自己資本は435億74百万円(対前期比9.9%増)、自己資本比率は25.9%(対前期比1.4ポイント増)、営業利益は86億23百万円(対前期比14.7%増)となりました。

 この目標の達成に向けて、今後も引き続き当該指標の改善に邁進していく所存でございます。

4【経営上の重要な契約等】

 当社グループが締結している主な契約は次のとおりであります。

(1)営業関係

契約会社

相手先

契約種類

内容

契約期間

㈱イチネン

メンテナンス委託整備工場

自動車メンテナンス委託契約

自動車リース及び自動車メンテナンス受託の車両の車検、法定点検、整備に関する委託契約

契約締結日から向う1ヶ年間とし以降1ヶ年間毎の自動更新

㈱イチネン

三菱商事エネルギー株式会社

販売代理店契約

石油製品及びその他商品の継続的売買に関する契約

契約締結日から向う1ヶ年間とし以降1ヶ年間毎の自動更新

 

(2)株式譲渡に関する契約

①新光硝子工業株式会社の株式譲渡契約

 当社は、2021年10月1日開催の取締役会において、新光硝子工業株式会社の株式を2021年10月1日付で取得することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

②株式会社オートリの株式譲渡契約

 当社は、2022年3月4日開催の取締役会において、株式会社オートリの株式を2022年3月31日付で取得することを決議し、2022年3月4日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

 

5【研究開発活動】

 当社グループにおける研究開発活動は、ケミカル事業においては、連結子会社の株式会社イチネンケミカルズの研究開発センターが主体となって、新商品開発を行っております。2022年3月末時点で研究開発センターは49名、新規事業開発部開発チームは3名、総勢52名のスタッフで構成されております。開発部門については、工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門、生産工場用ケミカル関連開発部門、一般消費者向け商品開発部門、表面処理関連開発部門、新規開発ケミカル製品関連部門、分析・試験関連部門の6部門でケミカル品の開発、改良、分析に注力しております。また、前連結会計年度は、製品開発のスピードアップを目指して、顧客、開発チーム、社内の他部門とのスムーズな連携体制の強化に取り組み定着させましたが、当連結会計年度は各部門を跨いだ若手を中心とするプロジェクトを立ち上げ、更なる製品開発のスピードアップ、他部門との連携体制の強化に注力いたしました。

 機械工具販売事業においては、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの企画開発室技術課が主体となって、新製品開発を行っております。2022年3月末時点で企画開発室技術課は3名のスタッフで構成されております。また、新製品開発に当たり、必要に応じてグループ内外を問わず協力会社を活用しております。

 合成樹脂事業においては、連結子会社の株式会社イチネンジコーの第三事業部が主体となって、ガス検知器・セラミックヒーターの新製品開発を行っております。2022年3月末時点で第三事業部は5名のスタッフで構成されております。

 当社グループを取り巻く諸情勢は年々変化が激しく、社会情勢の変化に対応できる組織が求められている状況です。顧客ニーズに沿った短中期的開発テーマに重点を置きながら、将来を見据えた技術開発が急務と判断しており、中長期的視野での技術開発も検討すべきと考えております。将来の方向性を示すことが研究開発部門の課題であり、時代の要望に沿った研究開発活動を目指しております。

 当連結会計年度における研究開発費の総額は369百万円で、各セグメント別の研究開発活動の状況及び研究開発費は次のとおりであります。

 

(1)ケミカル事業

①工業用薬品(燃料添加剤関連研究開発)部門

<燃料添加剤>

 バイオマス火力に注力し複数の新規ケミカル製品にて成果を収めております。顧客のトラブル状況に合わせた薬品の提案により実績を上げながら、添加剤による効果をより詳細に解析し、さらに効果的な添加剤の開発に注力しております。当連結会計年度は前連結会計年度に市場投入いたしました従来型とは異なる使用方法による新燃料添加剤が売上に貢献いたしました。また、当連結会計年度はバイオマス火力向けの新燃料添加剤の開発に着手しており、翌連結会計年度には新燃料添加剤の市場投入を期待しております。

 

②生産工場用ケミカル関連開発部門

<メンテナンス用ケミカル品>

 当連結会計年度は前連結会計年度に市場投入いたしました不燃性のパーツクリーナーの売上が堅調に推移いたしました。また、植物由来原料を配合したパーツクリーナーの製品開発に着手し、翌連結会計年度には市場投入を予定しており、売上拡大を期待しております。脱炭素社会に向けて、環境配慮型の製品開発に力を入れており売上への貢献を目指してまいります。

<溶接ケミカル製品>

 当連結会計年度は新型電解研磨機(600W、1,000Wタイプ)向け高性能ケミカル製品のユーザー評価が良好で翌連結会計年度は売上拡大を期待しております。また、当連結会計年度には更に性能を向上させた大型電解研磨機(1,500Wタイプ)も市場投入し、高性能ケミカル製品との相乗効果により、更なる売上拡大を期待しております。また、当連結会計年度は半導体製造装置メーカーへの売上が拡大しており、昨今の半導体業界の状況から、今市場での更なる売上拡大を期待しております。

<自動車修理工場関係>

 修理工場向けの塩害ガードシリーズは当連結会計年度も順調に売上を伸ばしており、更なる拡充を行うべく、施工が簡易なオイルタイプ、ワックスタイプの開発に着手いたしました。翌連結会計年度には市場投入を予定しており、更なるブランド力の向上及び売上拡大を期待しております。また、前連結会計年度に市場投入いたしましたカーエアコン用エバポレーター専用の洗浄剤(泡タイプ)は当連結会計年度も売上が堅調に推移いたしました。当連結会計年度は新たに抗菌性を付与した霧タイプ、カーエアコンクリーナーの開発に成功しており、翌連結会計年度の売上への貢献を期待しております。

③一般消費者向け商品開発部門

<コンシューマー向け自動車用ケミカル>

 前連結会計年度に続き、営業部門と新商品開発に関するプロジェクトを継続し、市場調査を行いながら商品開発を行いました。顧客ニーズにマッチした製品開発を継続し、より顧客満足を図り、売上に貢献してまいります。当連結会計年度は前連結会計年度に市場投入いたしましたガラスコート剤製品群(リニューアル)が売上に貢献しており、更なる売上拡大を目指してガラスコートの企画限定品を市場投入いたしました。また、環境配慮型の製品(パウチタイプ)を製品化しており、翌連結会計年度以降に市場投入し、売上拡大を期待しております。植物由来原料の採用によるプラスチック使用量の削減への取り組みも開始しております。

 

④表面処理関連開発部門

<ケミカル関係>

 当連結会計年度は前連結会計年度にリニューアルした生産設備(品質安定化)を用いて生産を開始いたしました。品質の安定化が進み、安定供給が可能になり売上に貢献しております。

<表面処理関連部門>

 当連結会計年度は医療などの分野へ難密着素材のゴム、エラストマー用の機能性コーティングを施したサンプルの市場投入数を拡大し、社内及び顧客での性能評価を継続実施しております。翌連結会計年度は新たに定量処理システムを構築し、量産化に向けた体制構築を進めてまいります。

<抗菌関係>

 当連結会計年度も前連結会計年度同様に顧客で採用となった開発製品の抗菌剤を使った商品が売上に大きく貢献いたしました。関連する消臭・防臭剤製品に抗ウイルスや抗アレルギー性を付与した製品や抗ウイルス型の眼鏡曇り止め「クリンビューシリーズ」の製品化を終え、翌連結会計年度には市場投入を予定しており、売上に貢献することを期待しております。

 

⑤新規開発ケミカル関連部門

<新規ケミカル開発部>

 粘土膜を使った無機耐熱コーティングの開発については、当連結会計年度は電子材料分野での実用化への検討を継続し、翌連結会計年度は製品化を目指し検討を継続いたします。また、腐食対策としての保護コーティングに関しましては、一部実証実験を行っており良好な結果が得られております。翌連結会計年度は更なる用途開発を進めてまいります。プラスチック材料への環境型添加剤に関しましては、当連結会計年度に市場投入し売上に貢献しており、翌連結会計年度は更なる売上拡大を期待しております。また、当連結会計年度は再生プラスチックへの応用に着手しており、翌連結会計年度以降、今技術の展開を期待しております。

 なお、当連結会計年度に支出したケミカル事業に係る研究開発費は312百万円であります。

 

(2)機械工具販売事業

 空調・冷凍機器に関するサービスメンテナンス

 「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」が改正され、2020年4月1日から施行されたことにより、業務用エアコン・冷凍冷蔵機器を廃棄する際の規制の強化がされ、フロン類の大気中への排出は厳しく管理されております。

 フロン類が大気へ排出される要因の一つに、空調、冷蔵冷凍機器の設置時の施工不良による冷媒漏れがあります。施工不良にも様々な要因がありますが、空調機の室内機と室外機を銅管で接続する際のフレア加工不良もその一つです。フレア加工とは、銅管の管端をラッパ形状にする加工です。当連結会計年度に発売した新型電動フレアツールは、経験や知識に頼らず「誰もが簡単に、正確に、素早く、きれいなフレアを作ることができる」工具です。ルームエアコンであれば、1台設置するために4か所のフレア加工が必要です。従来からある手動式フレアツールでは、ねじを回す作業が作業者の手首の負担になり力もいるため、特に女性には大変な作業でした。また、従来の電動フレアツールにおいても、モーターやバッテリーの重さが作業者の負担となり、手動式、電動式に関わらず、フレア加工の仕上がりサイズは、一部作業者の経験値によって大きく左右され、場合によっては冷媒漏れの原因となっておりました。そこで、当連結会計年度に開発した新型電動フレアツールは、銅管セットの作業の手間を減らし、小型バッテリーでも十分な使用可能回数を確保して軽量化を図り、電子制御機能によって安定したフレア加工を可能にいたしました。銅管セットは、挟み込みクランプ方式を採用し、本体に挿入、レバーを握るだけの簡単3ステップとし、従来のねじを締め込む作業から、ばねの力で挟み込む作業に変えたことで、手間を減らし、レバーを握るだけで確実にロックできる構造も加え、銅管セットの時間を大幅に短縮できております。さらに、連結子会社の株式会社イチネンTASCOの従来品の電動フレアツールは、操作スイッチを押す時間により、コーンの前進する時間が左右され、クラッチが効くことによりある程度の寸法精度は確保されておりましたが、それでも加工した銅管の仕上がりにばらつきが発生する場合がありました。そこで新型電動フレアツールにおいては、ボタンをワンプッシュするだけでコーンが前進し、自動で加工を終了し、コーンの後退まで行う制御機能により、誰が作業しても簡単に綺麗で正確なフレア加工を可能いたしました。これにより、配管接続部の施工が原因による漏れの可能性を減らし、施工のやり直しの工数削減や、冷媒漏れによる地球温暖化を防ぐことに寄与いたします。手元を照らせるLEDライトや、20分で充電でき100回以上も加工可能なリチウムイオン電池などの付帯機能も追加し、2021年6月から販売いたしました。その販売実績は、当初予想を大幅に超え、一時生産が追いつかない程の好評をいただき、売上拡大に大きく貢献しております。その他にも、狭い場所でも取り回しのしやすいショートサイズアセチレンバーナーや、一般家庭のエアコンにも使用でき風向きを調整できるウィンドアジャスターなどの製品を市場投入し、翌連結会計年度も、小型冷媒回収装置や炭化水素用冷媒回収袋、消耗部材等にも力を入れ、多くの新製品の市場投入を計画しております。

 

 なお、当連結会計年度に支出した機械工具販売事業に係る研究開発費は0百万円であります。

 

(3)合成樹脂事業

 ガス検知器・セラミックヒーター

 ガス検知部では、顧客に安全・安心をご提供するガス検知器として、汎用製品をはじめ特定顧客向けのカスタム対応製品まで、多種多様なタイプの製品開発を行っております。当連結会計年度より顧客のご要望に応えるべく、IoTの活用や次世代の通信網を利用した「システム系ガス検知器」の開発を中長期的な視点で進めております。

 セラミックヒーターにおいても、半導体等の製造に使用される工業用ヒーターとして標準品及び顧客のご要望に応えたカスタム製品の開発を行っております。このように、臨機応変なカスタム対応可能な点が他メーカーにはない特色となっております。

 なお、当連結会計年度に支出した合成樹脂事業に係る研究開発費は55百万円であります。