当連結会計年度の経済及び情報サービス産業における経営環境は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
国内及び海外の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和され、感染拡大の抑制と経済活動の両立が進む中で基調としては持ち直してきています。
景気の先行きについては、景気が持ち直していくことが期待されますが、世界的な金融引締め等を背景として海外景気の下振れが懸念され、この下振れが国内の景気を下押しするリスクとなっています。また、資源価格・物価の上昇、供給面での制約や金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
国内の情報サービス産業においては、新型コロナウイルス感染症の抑制による社会活動の正常化が進む中で、お客様企業におけるデジタルトランスフォーメーションの取り組みは引き続き加速しており、物価上昇等IT投資抑制の要因となり得る要素はあるものの、需要環境については堅調に推移していくものとみられています。
海外の情報サービス産業においても、世界的な金融引締めの影響によるIT投資抑制は懸念されるものの、お客様企業におけるデジタルトランスフォーメーションの需要は増加しており、需要環境については堅調に推移していくものと認識しております。
[経営施策の取り組み状況]
当社グループは、2022年5月に新たな中期経営計画を発表し、2025年のGlobal 3rd Stage達成に向けて、「Realizing a Sustainable Future」をスローガンに掲げ、未来に向けた価値をつくり、様々な人々をテクノロジーでつなぐことでお客様とともにサステナブルな社会を実現することをめざします。
その実現に向け、中期経営計画で策定した5つの戦略とサステナビリティ経営の推進を図るとともに、2023年7月に予定している持株会社体制への移行に向けた取り組みを着実に実行しています。
戦略1. ITとConnectivityの融合による新たなサービスの創出
NTTグループとの更なる連携強化により、Edge to Cloud (注1)のサービス提供力の強化に取り組んでいます。また、幅広い業界にシステムを提供する強みと組み合わせ、様々な顧客接点やデータをセキュアにつなぎ合わせることで、企業・業界の枠を超えた業際連携を実現し、新たな社会プラットフォームや革新的なサービスの創出を進めています。
2022年度においては、Connectivityのケイパビリティを活用した輸送中貨物の位置・輸送状態の監視ソリューションの創出やスマートシティ(注2)案件を獲得しました。また、公共、金融領域の知見を活用し、「KOKO PASS」(注3)に代表されるような官民連携ソリューションを創出する等、当社の強みを活かした業際案件の拡大につながりました。
また、グローバルに拡大しているデジタルトランスフォーメーション市場等において、Hyper Scaler(注4)等からの旺盛な需要への対応や、企業に対する高品質なサービスの提供をめざすべく、データセンタ事業を中長期的な事業基盤の重要な柱の一つと位置付け、積極的な投資を行う方針としています。
戦略2.フォーサイト起点のコンサルティング力強化
戦略2、戦略3における取り組みを全社横串で連携させ変革を加速していくために、社長直轄の本社組織として「コンサルティング&アセットビジネス変革本部」を2022年7月に新設いたしました。
お客様や業界の未来(フォーサイト)を構想する方法論として、Foresight Design Methodを整備し、社内ポータルサイトにおいてMethodの活用方法や事例を紹介するなど、各分野組織における実践的活用を促す施策を推進しております。
2022年度においては、これまで保険業界とヘルスケア業界で当社が培ってきた知見を掛け合わせ、保険業界のあるべき姿を描くことで、新たな提供価値を生み出し、既存の事業領域を超えた案件の獲得につながりました。
戦略3.アセットベースのビジネスモデルへの進化
業界・業務のForesight、ベストプラクティス、ソフトウェア、自社ツール等、お客様に提供できる価値を再利用可能な状態で集約化し、それらを活用したコンサルティングから、デリバリー・マネージドサービス(注5)を提供できる環境構築をグローバル全体で推進しています。
2022年度においては7月にテクノロジーコンサルティング&ソリューション分野を新設し、業界横断でリピータブルに活用できるアセットを集約し、案件への適用とノウハウの蓄積を進めています。2022年度において、当社のクラウド基盤である「Open Canvas」をアセットとして活用し、政府向けコミュニティクラウドサービス「Open Canvas for Government」の創出につなげています。また、同7月に新設したグローバルイノベーション本部を中心に、グローバルでの競争力獲得につながるグローバルアセットの創出スキームを整備し、グローバルでのアセット創出と活用を始めています。
アセットベースのビジネスモデルへの進化により、これまでの受託SIを主体としたビジネスモデルから自ら提案・発信するビジネスモデルへと変革し、デジタル時代にふさわしいビジネスアジリティを備え、お客様への提供価値の最大化を進めてまいります。
戦略4.先進技術活用力とシステム開発技術力の強化
Emerging、Growth、Mainstreamの技術の成熟度に応じた3つの領域における活動を推進し、未来の競争力獲得に向けた先進技術活用力の強化と生産性の向上に向けたシステム開発技術力の強化を両輪で進めています。
Mainstream領域においては、高い市場成長率を見せている領域を注力領域として定め、高い市場成長率を事業に取り込むことで、事業成長の加速を図っています。2022年度においては、注力領域の一つであるEAS(ServiceNow)を活用した顧客の情報管理システムのスピーディーな提供につながりました。また、こちらも注力領域であるCyber Securityについて、グローバルに事業を展開されるお客様に対して国内拠点と海外拠点で連携しサービス提供スキームを構築することで、グローバルレベルでの案件を獲得しております。
また、Emerging領域においては、未来の競争力獲得に向け、2022年8月に先進技術に対する感度が高い世界6カ国にInnovation Centerを立ち上げました。当該センタを中核にイノベータ顧客との共創R&Dを実施する中で、グローバルスケールでの先進的な技術やノウハウの獲得を推進しております。
戦略5.人財・組織力の最大化
多様な人財一人ひとりが自分自身を表現し、活躍できる組織機能・カルチャーを持った、働く人にとって魅力的な企業への変革をめざし、グローバルで最先端技術が学べる育成システムや、高い専門性に応じた処遇の実現等、社員の自律的な成長を促す制度を整備するとともに、業務の特性等に応じて働く時間と場所を柔軟に設定できる環境を実現することで、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(注6)を推進しています。
人財育成については、2022年4月に新たな人財育成基盤Olive Oneを導入し社員の多様な専門性・志向に応じた学習を推進しているほか、当社独自の人財育成プログラムである「プロフェッショナルCDP」について、テクノロジーやビジネスの変化への対応と、プログラムの拡充を図っています。
また、Flexible Grade制度(注7)など、従来のメンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へ対応した人事制度の活用促進や、2022年7月にテレワークと出社のハイブリッドワークを前提としたテレワーク制度を策定するなど、多様な働き方を支援するための環境整備にも積極的に取り組んでいます。女性活躍、LGBTQ等性的マイノリティに関する取り組み、障がい者雇用の促進施策を通じたダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進も進めております。また、多様な人財の獲得に向け経験者採用の強化も進めております。
その結果として、コンサルティングやアプリケーション開発に留まらず、Connectivity領域までを含むデジタルトランスフォーメーションに必要なケイパビリティをグローバルで有する企業グループとなり、複雑化・多様化するお客様のニーズにグローバルレベルで対応可能な体制を構築しました。
今後は、統合のシナジーを発揮すると同時に、中期経営計画で掲げた5つの戦略を更に加速することで、グローバルのお客様とともにサステナブルな社会の実現をめざしていきます。
サステナビリティ経営の推進
中期経営計画で掲げる「Realizing a Sustainable Future」というスローガンのもと、サステナビリティ経営の推進に向けて2022年7月に非財務指標を中心とした事業戦略を統括するサステナビリティ経営推進部を設置、「Clients’ Growth」、「Regenerating Ecosystems」、「Inclusive Society」の3つの軸に加え、サステナビリティ経営を推進するために取り組むべき重要な課題として、計9つのマテリアリティを策定し、活動を促進しております。詳細については、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
海外事業統合と持株会社体制への移行・グローバル連携機能の強化
お客様事業の成長を支え、お客様とともにサステナブルな社会を実現していくために、これまで培ってきた顧客理解と高度な技術力でシステムをつくる力と、様々な企業システムや業界インフラを支え、人と企業・社会をつなぐ力を更に高めていくことが必要だと考えており、そのための手段の一つとして、2022年10月にNTTグループ傘下のNTT株式会社に当社海外事業を承継した上で当社子会社とする吸収分割を実施し、株式会社NTT DATA, Inc.を設立、海外事業を統合しました。
海外事業の統合を踏まえ、グローバル経営体制の強化と国内・海外事業の機動性を確保すべく2023年7月に持株会社体制への移行を予定しています。2022年11月には持株会社と同時に設立予定の国内事業会社の準備会社として、株式会社NTTデータ国内事業準備会社を設立し、体制移行を着実に進めています。
また、グローバル経営体制におけるコーポレート機能の強化を図る目的で、2022年7月にグローバルマーケティング本部を再編するとともに、グローバルガバナンス本部、グローバルイノベーション本部を新設いたしました。
NTT DATA, Inc.の設立以降、海外事業統合によるクロスセルでの顧客アプローチや、当社が従来から有するアプリケーション開発力と、新たに獲得したネットワーク、インフラ基盤といったConnectivity領域の強みを掛け合わせた提案等、海外事業におけるシナジー創出に資する取り組みを進め、大手家電メーカーの案件受注につながりました。
[対処すべき課題]
従前から取り組んでいる海外事業の収益性改善については、一定の成果が出ているものの、国内事業に比べると未だ収益性が低く、海外事業の更なる成長に向けて、引き続き収益性改善とデジタルシフトの推進に取り組んでいく必要があり、コンサルティングをはじめとする上流の強化、自動化やアセット活用、ショアリングによる生産性向上・品質強化などを推進してまいります。
また、更なる事業成長に向け、M&Aやデータセンタ等への積極投資を進める上で、投資収益性や財務健全性への影響を考慮した、適切な投資管理の必要性を認識しております。
加えて、世界的に人材獲得競争が激化していることを踏まえ、多様な人財が長期に活躍できる環境・文化へ変革していくとともに、真のグローバル企業へと成長していくことが必要であると考えております。
[課題への対処]
海外事業の質を伴った成長
海外事業の収益性改善に向け、海外事業統合前より事業構造改革を進めてまいりました。その成果として海外EBITA率※は2019年度の2.5%から2022年度に8.0%まで改善し、質を伴った成長を着実に実現してきております。
2023年度は海外事業再編を本格的に推進し、①地域単位で一元的にオファリング提供できる統合体制への移行、②グローバルレベルでのサービス提供力の強化、③複数会社に存在するコーポレート機能の全体最適化等、海外事業構造の転換によるシナジー創出を加速し、中期経営計画の経営目標である海外EBITA率※10%達成をめざします。
※M&A・構造改革等の一時的なコストを除く
中期経営計画の徹底した実行
上記課題への対応に向け、中期経営計画の5つの戦略を徹底して実行し、デジタル関連ケイパビリティの獲得等、競争優位性強化を進めてまいります。
事業成長に向けた投資
中期経営計画の5つの戦略を支える仕組みとして、2023年度において320億円規模の戦略投資を実施し、投資と成長の好循環の確立と、Global 3rd Stageに向けた事業成長を実現していきます。
中期経営計画の目標達成に向けたデジタル領域を中心とした注力技術・Industryの強化、中長期的な成長に向けたIOWN等の先進技術活用やサステナビリティビジネスの推進等、次世代ビジネスの創出に取り組んでまいります。
北米等主要マーケットにおけるシェア拡大やデジタル関連ケイパビリティ獲得に向けたM&Aについて2022年度は約800億円の投資を実施しており、2023年度においても同規模以上の投資を実施予定です。
積極的なM&Aによりデジタルビジネス提供力の強化、コンサルティング力の強化、重点インダストリーにおける顧客基盤の拡充を進めてまいります。また、データセンタ事業を将来の利益獲得源として重要な事業領域と認識しており、積極投資を進めHyper Scalerとのパートナーシップ強化と、エンタープライズ向けサービスの事業展開をめざします。
これらの積極投資により中期経営計画の経営目標の達成に加え、中長期的な競争優位性の維持・強化に努めてまいります。
一方で、M&Aやデータセンタ投資等でレバレッジを効かせた戦略投資を実施することにより投資収益性や財務健全性への影響が発生しますが、回収期間の短期化等の財務戦略、及び、収益性の向上等、多面的な対応を図ってまいります。
人財獲得への取り組み
人財の獲得については、国内では新卒採用の拡充に加えて経験者採用の強化に向け、採用体制の強化を進めており、2022年度においても成果が出ております。海外においては採用の強化に加え、前述のM&A等による人財確保を進めております。
また、獲得した人財の多様な力を新たな競争力につなげていくことが必要であると考えており、人財の活躍に向けた制度の充実と、グローバル共通のトレーニングメニューの確立や人材交流などを中長期視点で進めてまいります。
当社グループの企業理念「情報技術で、新しい『しくみ』や『価値』を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する」は、大きな変化を迎える時代においても、当社の存在意義そのものです。今後もこの企業理念のもと、当社は未来に向けた価値をつくり、様々な人々をテクノロジーでつなぐことでお客様とともにサステナブルな社会を実現していきます。
(注1) Edge to Cloud
端末やスマートデバイス、その近くに設置されたサーバでデータ処理・分析を行うエッジコンピューティングと、データを集中管理・処理するクラウドコンピューティングを組み合わせたアーキテクチャーのことです。
(注2) スマートシティ
IT技術をインフラ等の運用に活用する次世代型の都市のことです。
(注3) KOKO PASS
行政機関への手数料等の国庫金納付について、キャッシュレスで決済できるサービスです。
(注4) Hyper Scaler
巨大なサーバリソースを保有し、クラウドサービスやデータセンタサービスを提供する企業のことです。
(注5) デリバリー・マネージドサービス
ITサービスに付随するハードウェア、ソフトウェア等の導入などの環境構築から管理運用までを一体型で提供するサービスのことです。
(注6) ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン
持続可能な社会の実現のために取り組むべき多様性、公平性、包摂性のことです。
(注7) Flexible Grade制度
マネジメントスキルを含む多様な事業貢献を適正に配置処遇する人事制度のことです。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。 なお、特に記載のない限り、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
人口問題や気候変動、災害リスクの高まり等、社会を取り巻く環境の変化に加えて、IT・デジタルの普及によって企業活動から消費・生活スタイルまで社会トレンドも変化する中で、企業が対応しなければならない社会課題やニーズは複雑化・多様化しています。
当社グループは、この大きな変化の局面を更なる成長の機会と捉え、長期的な視点でサステナビリティ経営を推進していきます。
当社グループにおいて、サステナビリティを巡る課題は、取締役会で議論、戦略の方針を示したうえでモニタリングを実施しています。代表取締役社長のリーダーシップのもと、経営戦略の主管組織である事業戦略室及び関係主管組織とサステナビリティ経営推進部を中心に議論を行い、方針や目標、施策などを企画策定・実行するとともに、中期経営計画(2022~2025年度)で定めた各種計画の進捗について監督しています。また、当社グループが持続的に成長し続けることができるよう、長期的なサステナビリティを巡る課題に関する検討・議論を継続しています。
また、当社は社会課題やグローバルビジネスに見識を持つ企業経営者・学識専門家等5人で構成される「アドバイザリーボード」を設置しており、当社グループが抱える経営課題の解決や、グローバルビジネスの拡大に向けた取り組みについて、専門的な視点から助言を受けています。
外部有識者の知見を得ながら、今後の外部環境の変化に対応し、全社的なサステナビリティ推進に反映させていきます。
※ガバナンスの詳細は、
NTTデータ 統合レポート2022 : https://www.nttdata.com/jp/ja/ir/library/ar/
NTTデータ サステナビリティレポート2022 Databook : https://www.nttdata.com/jp/ja/sustainability/report/
コーポレートガバナンス報告書 : https://www.nttdata.com/jp/ja/ir/library/ga/
■サステナビリティ経営推進体制

当社グループは、創立以来、「情報技術で新しい『しくみ』や『価値』を創造し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する」という企業理念のもと、お客様や社会へのサービス提供に邁進することで事業を拡大してきました。2022年度からスタートした中期経営計画では、「Realizing a Sustainable Future」というスローガンのもと、未来に向けた価値をつくり、様々な人々をテクノロジーでつなぐことで、お客様とともにサステナブルな社会の実現をめざしています。
また中期経営計画において、社会環境及び事業環境が大きく変化し続ける現在の局面を、更なる成長の機会と捉え、より長期的な視点を持ったサステナビリティ経営を推進するために、以下の3つの軸を定め、9つのマテリアリティ(重要課題)を設定しました。
「Regenerating Ecosystems 未来に向けた地球環境の保全」
「Clients' Growth サステナブルな社会を支える企業の成長」
「Inclusive Society 誰もが健康で幸福に暮らせる社会の実現」
■中期経営計画でめざす姿

■サステナビリティ経営

■マテリアリティ

当社グループは、サステナビリティ経営を推進するため、事業に関わるリスクと機会を分析したうえで9つのマテリアリティを策定しています。サステナビリティ関連のリスクと機会を非財務指標として整理し、定量目標と主管組織を定めて、進捗状況をモニタリングしています。
全社的な視点での当社グループのリスクマネジメントについては、リスクマネジメントを統括・推進する役員及びリスクマネジメント部門を設置し、グループで連携したリスクマネジメント体制を整備しています。
当社グループにおけるリスク管理の詳細については、
9つのマテリアリティに関する指標や2022年度目標及び実績は以下のとおりです。
*海外グループ会社含む
文中の将来に関する事項は、提出日時点において当社グループが判断したものです。
[当社グループにおける取り組み・体制等]
・当社グループにおける気候変動への取り組み
気候変動が世界的に深刻化し、世の中の脱炭素の動きも野心的な目標を掲げるフェーズから、CO2排出量の削減を実行するフェーズに移行しつつあります。
当社グループは、グローバル社会でのNet-Zeroに向けた要請の更なる高まりへ対応し、2020年度に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)やBusiness Ambition for 1.5℃にも賛同しています。また、NTT DATA NET-ZERO Vision 2040にて、2035年には自社オペレーションでの直接・間接排出量(Scope1・2)を実質ゼロ、2040年にサプライチェーンを含めた排出量(Scope1~3)の実質ゼロをめざしています。
これまで、自社のサプライチェーンを通じた脱炭素の推進に加え、グリーンコンサルティングサービスや温室効果ガス排出量可視化プラットフォームの提供を通して、お客様の脱炭素実現の支援を本格化させてきました。
グローバルでお客様や社会のNet-Zeroに向けてグリーンイノベーションで貢献すべく、2022年3月に国際環境NGOであるCDPよりゴールド認定パートナー(気候変動コンサルティング&ソフトウェアパートナー)を受けており、2022年4月にはCDP Supply Chainプログラム Premiumメンバーとなり、CDPとともに社会全体のNet-Zeroに向けた活動を推進しています。2022年度のCDP気候変動調査においては、気候変動に対するガバナンス、戦略や先進的な取り組みへの透明性の高い情報開示が評価され、最高評価のAリスト企業に認定されました。
更に、ソフトウェアのCO2排出量の削減をめざすGreen Software Foundationに、Steering Member(運営メンバー)として加盟し、ソフトウェア開発におけるグリーン化のグローバルスタンダードの策定や啓発活動に取り組んでいます。
企業活動や事業が環境負荷に与える影響に対して責任を持つのはもちろんのこと、環境問題が当社グループの企業経営及び当社の提供する社会インフラを支える各種システムに与える影響を把握し、対策を講じることが重要だと認識しています。2040年Net-Zeroの実現に向けて、Green Innovationを通じ、自社のサプライチェーンの温室効果ガス排出量削減のみならず、お客様や社会のグリーン化へ貢献します。
気候変動に関する当社グループの取り組みを主導するため、2020年11月に気候変動アクション推進委員会(現グリーンイノベーション推進委員会)を設置しました。また、2021年10月には「グリーンイノベーション推進室」をグリーン専任組織として新設し、グリーンイノベーション推進委員会をリードしながら、当社グループ全体の取り組みを推進しています。
グリーンイノベーション推進委員会では、委員長である代表取締役副社長執行役員(当連結会計年度末現在)が、気候変動に関する取り組みの最高責任を負っています。2023年4月時点では、グリーンイノベーション推進委員会内に戦略に基づく主要な12のタスクフォースとその実行を支える分科会等を設置し、各タスクフォースでは、執行役員等がリーダーとして全社横断で関係者を含めた取り組みを推進しています。
取締役会はグリーンイノベーション推進委員会で協議した内容の報告を受け、重要な経営・事業戦略として議論、方針の決定に加え、気候変動問題への実行計画等について監督を行っています。当社はサステナビリティに関して高い専門性を有した社外取締役を選任しており、気候変動対応に対しても、客観的かつ専門性を持った監督を実施しています。また、2022年度からは役員や社員の報酬と連動した気候変動関連のKPIも設定し、目標達成に対する社員や経営層の関与の深化を図っています。
2021年度より、内部統制推進委員会での全社リスクマネジメントにおいても、「気候変動」を重要リスクとして位置づけています。さらに、気候関連リスク・機会については、TCFDのフレームワークに沿った分析・評価を実施し、より長期の気候関連リスク・機会においての対策検討を進めています。
■気候変動ガバナンス体制

② 戦略(気候関連リスク及び機会に関する戦略)
当社グループは、以下<気候変動シナリオ分析の概要>記載のとおり気候変動シナリオの分析を行い、気候変動に関するリスクと機会による影響を把握しています。その結果を中期経営計画(2022年度~2025年度)に取り込むことにより、サステナブルな社会の実現に向け、企業・業界の枠を超えた革新的なサービスの提供を一層推し進める戦略を遂行しています。
また、当社グループでは、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し対応するため、全社的な視点でリスクマネジメントを統括・推進する役員を置くとともに、各部門とグループ会社にCRO・リスクマネジメント推進責任者を配置しています。年3回の内部統制推進委員会において、リスク低減に関する施策を討議するとともに、有効性に関する評価等を行い、その結果を取締役会に報告しています。
最高責任者の代表取締役副社長執行役員(当連結会計年度末現在)がグリーンイノベーション推進委員長及び環境保護推進委員長として、半期に一度、各々の会議体を通じ、全社リスクマネジメントの中で気候変動及び環境全般に関するリスク管理を行っています。また、リスクの内容と顕在化した際の影響、及びリスクへの対応策に関しては③リスク管理 表1(気候関連のリスク)をご参照ください。
<気候変動シナリオ分析の概要>
当社グループでは、気候変動に関する事業影響を把握し、気候関連リスク・機会に対する当社戦略のレジリエンスを評価することを目的として、シナリオ分析を実施しています。具体的には、パリ協定を踏まえて低炭素経済に移行する1.5℃シナリオと、現状予想される以上に気候変動対策が実施されない4℃シナリオを中心に分析を行っています。
1.5℃シナリオでは、カーボンプライシングが導入されるなどの気候変動対策が強化される一方、気候変動の物理的な影響は2022年3月末レベルにとどまり、それ以上の深刻な影響は発生しないと仮定しています。4℃シナリオでは、気候対策は2022年3月末レベルである一方、異常気象の激甚化等の気候変動の物理的な影響が生じると仮定しています。
分析の結果、当社グループでは、1.5℃シナリオによる持続可能な社会において、社会の移行に伴うリスクと機会の両方が影響すると考えています。それ以外のシナリオによる社会では、リスクの影響が大きくなる可能性が高いことが明らかとなりました。また、各シナリオによるリスク・機会は、それぞれの影響度・発生可能性等を考慮し、事業戦略へ反映しています。
2022年度には、上記に加えて、半年間にわたり、気候変動シナリオ分析のスコープ・時間軸の具体化によるグループ連結でのレジリエンス強化を図ることを目的とした当社グループ横断のシナリオ分析検討会を実施しました。事業部門、コーポレート部門、海外グループ会社等から選抜メンバーが参画し、外部動向調査・知見に基づく各種基礎データ等をインプットとした検討結果を、今後のサステナビリティ経営及び長期の経営戦略に反映することをめざしています。
※気候変動シナリオの詳細は、サステナビリティレポートをご参照ください。
[リスクの内容と顕在化した際の影響] 及び [リスクへの対応策]
・リスクと機会
当社グループは、シナリオ分析に基づき、気候関連リスク・機会による事業への影響を評価し、その結果を気候変動戦略として事業戦略に反映することで、気候関連リスクへの対応を進め、また気候関連の機会実現を図っています。
気候関連リスク・機会に関しては短期・中期・長期の時間軸を考慮し、財務的影響への影響度を高・中高・中・低の4段階、発生可能性をほぼ確実・非常に高い・高い・低い、の4段階で評価しています。気候関連リスク・機会の評価は「表1(気候関連のリスク)」及び「表2(気候関連機会)」のとおりです。
※各評価項目の詳細は「表1(気候関連のリスク)」及び「表2(気候関連機会)」の注記参照
※「表1(気候関連のリスク)」及び「表2(気候関連機会)」の内容にNTT Ltd.連結拡大の影響を含まず
表1(気候関連のリスク)
表2 (気候関連機会)
※1 期間の定義は以下のとおりです。
※2 影響度の定義は以下のとおりです。
※3 2022年度~2025年度の累計額
・資本配備
中期経営計画期間(2022年度~2025年度)における気候関連の対策費・投資額の予定は、「表1(気候関連のリスク)」及び「表2(気候関連機会)」の「対策費・投資額」のとおりです。(以下再掲)
※NTT Ltd.連結拡大の影響を含まず
④ 指標及び目標(気候関連リスク・機会の管理指標と目標)
気候関連のリスク管理及び機会実現の戦略のために、当社グループで定めている指標と目標はそれぞれ以下のとおりです。
(3)人的資本
人的資本に関するガバナンスは、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ経営 ①ガバナンス」をご参照ください。
[人財戦略―すべての戦略を支える「人財・組織力の最大化」]
技術の進化が著しいITサービス業界において、顧客ニーズや技術のトレンドを掴み、イノベーションを生み出し続けるためには、多様かつ優秀な人財が不可欠です。また、長期にわたる強固な顧客基盤から得たお客様業務ノウハウやアプリケーションノウハウは人と組織に蓄積されるため、人財は当社グループの競争力の源泉であり、最も重要な経営資源です。
Group Vision「Trusted Global Innovator(お客様から長期的に信頼されるパートナー)」にも示すとおり、当社グループは長期的な視点で、働く一人ひとりの多様性を尊重することによって、グローバルに通用する創造力を培い、刺激し、更に成長させていきます。
そのような考えから、2022年度~2025年度の中期経営計画においても、「人財・組織力の最大化」をサステナブルな社会を実現するための土台と位置付け、最優先で取り組むべきテーマとしています。
Foresight起点のビジネス構想力(コンサル人財)、先進技術活用力(テクノロジー人財)の向上により、顧客提供価値を高めるとともに、グループシナジーを発揮することで、真のグローバル企業をめざします。
■中期経営計画(2022~2025年度)戦略の全体像

[人財育成方針・DEI推進方針・社内環境整備方針(Best Place to Workの実現)]
当社グループは、高度な専門性と変化への対応力を有するプロフェッショナル人財やグローバルで活躍できる人財の育成に注力しており、社員の多様な専門性・志向に応じた育成体系及び幅広いコンテンツの整備に加え、コミュニティ学習を通じた共創や学びあうカルチャーの醸成を推進しています(Advanced Training)。
また、性別・国籍・性的指向・障がい・スキル・職歴等によらず多様な人財が活躍できるカルチャーを実現します。高い専門性に応じた多様なキャリアパスを実現する制度を整備しています(Promote Diversity Equity & Inclusion)。
業務プロセスと目的に応じて働く場所や時間を柔軟に設定できる環境を整備することで、一人ひとりが活躍しやすい企業へと変革していきます(Future Workplace)。
これらを通じて、各戦略の実行を支える人財・組織力を最大化し、 Best Place to Work を実現することで将来にわたっての企業価値を高めていきます。
■中期経営計画(2022~2025年度)戦略5「人財・組織力の最大化」の全体像

1.「Advanced Training」
(高度な専門性と変化への対応力を有するプロフェッショナル人財の育成)
・社員が高度な専門性と変化対応力を有するプロフェッショナル人財となることを目的に、当社におけるめざすべき人財像や成長の道筋を示し、その専門性とレベルを認定する制度として「プロフェッショナルCDP(Career Development Program)」を2003年以降、約20年にわたり運用しています。「プロフェッショナルCDP」は、若手社員から役員までの一人ひとりの自律的な成長を支援するもので、「プロがプロを育てる」という思想にもとづき、所属組織のタテの関係性のみでなく、組織を越えた専門性のカテゴリーによるヨコ、ナナメで指導しあう仕組みとして機能しています。2022年度には国内外*で19,400人が新規認定され、延べ106,300人超が当社グループで認定されています。
・プロフェッショナルCDPは、事業環境、テクノロジーの変化に応じて進化を続けています。2019年度には「ビジネスディベロッパ」、「データサイエンティスト」、2020年度にはITスペシャリストの専門分野に「クラウド」を追加、2021年度にはデジタルビジネスを牽引する人財として「デジタルビジネスマネージャ」、エンドユーザー視点で新たな価値を提案する「サービスデザイナ」、プロジェクトマネージャの新たな区分として「アジャイル」を追加、2022年度には「ITサービスマネージャ」に顧客価値向上の観点を追加しています。
■プロフェッショナルCDPの人財タイプ

*国内会社においては、プロフェッショナルCDP の名称で実施。海外会社においてはNTT DATA Learning
Certification Institute (NLCI)の名称で同等の内容で実施しており、認定者数等は合算値。
(グローバルマーケットで活躍できる人財の育成)
・海外事業の急速な拡大に伴い、市場や競争環境の変化に応じて柔軟に活躍することのできるグローバル人財を育成するために、主として(i)「グローバルに活躍できる幹部人財の育成」と(ii)「日本国内で採用した人財のグローバル化」を軸とした取り組みを実施しています。
i. グローバルに活躍できる幹部人財の育成として、全世界のグループ会社合同で、次世代を担う経営層を育成するためのGlobal Leadership Program(GLP)を2009年から実施しています。GLP では、グローバル/ローカル両面の戦略に対する課題を検討し、その両面からOne NTT DATA を実現するためには何が必要か、何をすべきかを自分ごととして考えることを目的としており、このようなグローバルのプログラムから輩出された卒業生は900 人となりました(2022年度のGLP新規修了者は31名)。
ⅱ. 日本国内で採用した人財に向けては、グローバルビジネスで活躍できる人財の育成を目的としたプログラムを各階層に展開しています。例えば若年層向けにはReadiness Drive プログラムを実施しています。このプログラムでは、演習やグループワークを通じて、異文化対応力の強化、自社のグローバルビジネスの理解、英語力の向上を図るとともに、海外企業に対しビジネス提案や、多国籍チームで働く実践トレーニングも行います。また、グローバルな実務経験を有する社員を育成するため、海外案件への派遣を支援するBAA(Business Acceleration Assignments) プログラムや、オンラインで各国の若手社員が学びを共有するコミュニティNINGEN(NTT DATA's International Network of NextGEN)の形成を通じ、社員がグローバル対応力を強化できる多様な「場」を提供しています。世界50カ国・地域超に広がる社員の多様性と個性とを尊重し合える育成の場を実現することは、当社グループのダイナミズムそのものであり、より高みのあるビジネスに挑戦する原動力となっています。
■「日本国内で採用した人財」向けの階層別グローバル人財育成フレーム

・また、世界トップクラスの先進技術活用力の獲得をめざし、2022年8月に世界6か国に立ち上げたイノベーションセンタでは、先進技術に対する感度が高いイノベータ顧客と共創R&Dを行い、世界トップクラスの先進技術の活用ノウハウを有したグローバルチームを組成しており、世界各地域でのプロジェクトへの参加・ネットワーク形成を通じて日本国内で採用した人財の育成にもつながっています。
■イノベーションセンタのコンセプト

2.「Promote Diversity Equity & Inclusion」(多様な人財が活躍できるカルチャーの醸成)
・当社グループでは、グループビジョンである「Trusted Global Innovator」の3本柱のひとつとして、“働く一人ひとりの多様性を尊重することにより創造力を高めていくこと”を掲げ、全世界共通の「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン・ステートメント – “Bloom the Power of Diversity”」のもと、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンを推進しています。性別・国籍・性的指向・障がい・スキル・職歴等を問わず多様な価値観を持つ社員がともに働き、時代の変化に対応した、当社ならではの価値を生み出すことをめざしています。
■Bloom the Power of Diversityのコンセプト

・女性活躍について、当社では2025年度末までに女性管理職比率15%*とすることをNTTグループ全体の目標として2022年度に掲げ、継続的かつ積極的に取り組みを進めています。女性リーダー候補層を対象とした研修、育児休職中等の社員を対象としたキャリア形成支援セミナー、仕事と育児の両立事例セミナーなどの取り組みを進めており、女性採用比率は2016年から継続して30%超、女性の育児休職からの復職率はほぼ100%など、各種女性比率の向上や、管理職を担う女性社員の増加などの成果をあげています。当社の経営に携わる執行役員におけるダイバーシティの推進も重要と考えており、女性経営幹部数(役員、組織長等)は毎年増加し、2022年度は14名となりました。また、女性活躍及び社員の働き方変革の一環から、男性の育児休職取得の推進にも積極的に取り組んでいます。
■女性管理職数の推移

*「一般事業主行動計画(2021年4月から2026年3月の5年間)」では、女性管理職比率10%をめざすものとして策定。
・また、採用にあたっては国内外で多くの経験者採用を実施しており、入社後の早期定着、社員のリテンションに積極的に取り組んでいます。特に流動性の高い海外市場においては、経験者採用者には都度各地におけるオンボーディングセッションの実施、Values(私たちが大切にする価値観) について社員同士が語り合うグローバル全体でのValues Weekワークショップや表彰等の取り組みを通じて、単一組織の域を超え、世界中の社員が等しく多様に交流できる機会を提供しています。
(自律的なキャリア構築を促進する専門性に応じた多様なキャリアパス)
・社員の有する多様なスキルの更なる発揮にあたって職務に応じて社員をマッチングさせる仕組みを取り入れることが必要と考えています。このことから、Advanced Professional(ADP)制度を2018年12月に創設し、卓越した知見を持った旬のビジネスを牽引する即戦力人財を外部からも獲得できるようにしました。加えて、2019年10月にはスペシャリストのキャリアパスを実現するTechnical Grade(TG)制度を創設しました。また、2020年7月には社員の多様な強みの発揮による価値創出を最大限に引き出すために、その職務が生み出す価値をベースとしたジョブ型雇用制度であるFlexible Grade制度(FG制度)を創設し、2022年7月より管理職すべてに適用しました。
・社員自身のキャリア像については、従来、直属上司とのコミュニケーションの中ですり合わせをおこなっていましたが、2023年度は、更なる自律的キャリア構築を促す取り組みとして、従来の取り組みに加え、より上位の上長が社員とキャリア面談を実施し、社員が描く中長期的なキャリアビジョンを把握し、ありたい姿の実現に向けた行動の支援に繋げていきます。初年度の取り組み目標としては、一般社員のキャリア面談実施率75%をめざします。多様な専門性を有する人財が共存し、相互に支え、刺激し合うことで個人の成長、ビジネスの発展を実現するため、タイムリーな制度の推進・拡充に取り組み、多様なスキルやパフォーマンス発揮に対応する「プロフェッショナリティのベストミックス」を実現していきます。
■キャリアパス体系

3.「Future Workplace」(業務プロセスと目的に応じて働く場所や時間を柔軟に設定できる環境の整備)
・働き方変革を実現する具体的な施策のひとつとして、2018年4月には、働く空間・時間のフレキシビリティを高めることをめざして従来のテレワーク制度を見直し、実施日数上限の撤廃や、自宅以外の場所での実施を実現した結果、当社全社員が当制度を活用するようになっています。更に2020年10月には、在宅勤務率の上昇に伴い増えてきた社員の諸経費負担への対応としてリモートワーク手当を創設しました。2022年11月から、多様な働き方を支援するため新たなリアルとリモートのベストミックスによるハイブリッドワークに対応する制度を実施しています。全社一律ではなく、組織・プロジェクトの状況などに応じて各組織で働き方改革方針を議論し、業務目的に応じたリアルとリモートの服務制度、働き方の選択が可能となっています。(2022年度のリモートワーク率71%)
・場所にとらわれない働き方のほか、勤務時間に関しても柔軟な働き方を推進することを目的に導入したフレックスタイム制度及び裁量労働制の利用者数はそれぞれ全社員の半数を超えています。加えて、2020 年10 月にはコアタイムを撤廃したスーパーフレックス制度を導入し、より一層の柔軟な働き方の実現・適用範囲の拡大を実現しました。また、社員のワーク・ライフ・バランス推進のため、リフレ休暇、アニバーサリー休暇等を設けて、有給休暇の積極活用を奨励しており、2022年度の有給休暇取得率は85.2%となりました。制度や労働環境の整備、開発生産性向上や顧客・取引先との協力による長時間労働を是正し、「労働市場に『選ばれる』企業」をめざしています。
■Future Workplaceのコンセプト

・また、IT環境としてEmployee Centric(従業員を中心に考える)をコンセプトに、利用者である従業員の行動を中心にとらえた設計で、業務・意思決定プロセスの高度化、組織間連携強化、ナレッジ共有の加速等を実現する仕組みであるEmployee Experience Platformを提供することにより、社員の生産性やエンゲージメントの向上のみならず、事業成長、顧客提供価値の最大化をめざしています。
■Employee Centricのコンセプト

当社グループの成長と利益は、デジタル技術等の専門性に基づいて顧客に価値を提供する優秀な人財の確保・育成に大きく影響されます。こうした優秀な人財の確保・育成が想定どおりに進まない場合、事業計画の達成が困難になることや、システムやサービスの提供が困難になることがあります。これによって、お客様業務や一般利用者の生活に多大なる影響を及ぼすこととなり、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があることから、重要リスクであると認識しています。詳細については、
当社では、各取り組みの進捗をモニタリングしながら、3つの方針である「Advanced Training」、「Promote Diversity Equity & Inclusion」、「Future Workplace」によって人財・組織力の最大化をめざします。
当社グループで定めている指標及び目標は以下のとおりです。
(注) 特に記載がない限り、当社単体の集計値を記載
*1 当社単体、国内グループ会社及び一部海外グループ会社の集計値
*2 当社グループ連結(国内、海外グループ会社含む)の集計値
*3 社員エンゲージメント率について国内は毎年調査、海外は隔年調査(海外を含めた当社グループ連結の2021年度実績は76%)
*4 社員エンゲージメントサーベイの、成長の機会、多様性の受容、カルチャー・風土に関する3つの設問の向上率の合計が2022年度実績から10%以上となることをめざす
*5 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異についての実績は、
[方針]
当社グループは、事業の健全な成長を推進することを目的に、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し、経営への影響を抑制・低減していくため、全社的な視点でグループのリスクマネジメントを統括・推進する役員及びリスクマネジメント部門を置くとともに、主要なグループ会社にリスクマネジメントを統括する役員を選任し、グループで連携してリスクマネジメント体制を整備しています。
また、当社グループの事業計画の達成、存立基盤に重大な影響を与える可能性のあるリスクを「重要リスク」として取締役会において選定し、更に「重要リスク」のうち、平時の統制に加え迅速な有事対応を必要とするリスクについては「特に重要なリスク」と定義しています。
各「重要リスク」については、グループ全体として重点的な統制活動を推進し、内部統制委員会において、その統制状況について定期的なモニタリングやその有効性の確認、改善事項の提言等を実施するとともに、その他リスクマネジメントの浸透・徹底に必要な事項の審議・決定を行っています。
また、グループ全体としての「重要リスク」の統制に加え、各事業会社や海外統括会社においても、それぞれの事業特性に応じた「重要リスク」を選定し、その統制やモニタリングを行っています。グループ全体としてのリスク統制活動と、各事業会社・海外統括会社でのリスク統制活動は、各社のリスクマネジメント統括役員間の連携体制の下で相互連携しながら実施しており、これらの活動全体を内部統制委員会でモニタリングすることで、グループ一体的なリスクマネジメント活動の推進を図っています。
[重要リスク]
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業計画の達成、存立基盤に重大な影響を与える可能性のあるリスクには以下の(1)から(16)のリスクがあります。このうち、(1)から(8)を平時の統制に加え、迅速な有事対応を必要とするリスクである「特に重要なリスク」として定め、 有事発生時の対応を含め、特に重点的に統制活動を行っています。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における判断によるものです。
(1)システム開発リスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループの主力事業であるシステムインテグレーション事業では、一般に請負契約の形態で受注を受けてから納期までにシステムを完成し、お客様に提供するという完成責任を負っています。
そのため、契約内容の曖昧性等による当初想定していた見積りからの乖離や、開発段階に当初想定し得ない技術的な問題、プロジェクト管理等の問題が発生し、原価増となることがあります。
不採算案件が発生した場合、想定を超える原価の発生や納期遅延に伴う損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。以下に記載のリスクへの対応策を実施していますが、当該リスクが顕在化する可能性を完全には否定できません。
[リスクへの対応策]
システムの完成責任を全うするため、お客様・業務・技術のいずれかに新規性のある大規模案件を対象に当社内の第三者組織による提案準備段階における提案内容の実現性確認・契約内容の明確化等のリスクへの早期対応、受注時計画や原価見積の妥当性審査と納品までのプロジェクト実査を行っています。更に、お客様・業務のいずれかに新規性のある一定以上の規模の案件はグループ会社の案件も含めて「高リスク案件」として選定し、進捗や課題の状況、リスクとその軽減策を定期的に把握・管理するなど、不採算案件の抑制に努めています。
(2)出資・M&A・設備投資に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、新技術やソリューション、開発リソースの獲得及び戦略的パートナーシップの構築等を目的とし、国内外の企業・組織への出資を実施しています。また、Global 3rd Stageの達成に向けてはM&Aを重要な手段の一つと捉え、グローバル成長の推進力としてM&Aを活用しています。M&Aの実施にあたっては、当社グループと共通の価値観・親和性を持っていることを最重要視し、主にGeography(重点地域)、Offering(サービス提供力)の観点から、当社グループとのシナジー効果の実現性の見極めを実施しています。
M&Aにおいては、特に海外の出資先において法的規制、税制、商習慣の相違、労使関係、各国の政治・経済動向等の要因により、当社グループの適切なコントロールが及ばず事業運営を円滑に行うことが困難となった場合や出資先に対し当社グループとのシナジー効果を十分に発揮できず売上や利益が想定を大きく下回るなど、期待したリターンが得られなかった場合、のれん等の減損処理を行うなど、当社グループの経営成績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性があります。以下に記載のリスクへの対応策を実施していますが、当該リスクが顕在化する可能性を完全には否定できません。
[リスクへの対応策]
M&Aやデータセンタ事業投資の意思決定時には、資本効率性を意識した投下資本利益率(ROI)、正味現在価値(NPV)等の指標を用いた投資対効果の評価や、第三者評価による財務健全性の評価等を判断要素としています。
M&Aにおける重要なリスクと認識している、当社グループの適切なコントロールが及ばず事業運営を円滑に行うことが困難となるリスクについては、出資時の意思決定において、社内ビジネス部門及びファイナンシャルアドバイザ・会計士・弁護士等外部有識者によるビジネス面に着目したデューデリジェンスと、出資先のカントリーリスクを踏まえたコンプライアンスに着目したデューデリジェンスの実施を必須とし、発見された各リスクの検証、対応策を踏まえた意思決定を実施することにより、当該リスクの低減に努めています。
また、当社グループとのシナジー効果を十分に発揮できず売上や利益が想定を大きく下回るなど、期待したリターンが得られないリスクについては、当社グループとのシナジー創出による買収先会社の継続的成長を重要視し、案件の規模や内容に応じてロングタームインセンティブ(一定期間の勤続に伴う報酬)やアーンアウト(買収価格の分割払い)等のスキームを活用しています。加えて、意思決定時にM&A実施後の統合プロセス(PMI)計画の作成を必須とし、M&A効果の最大化に向けた統合プロセスを早期から実施することにより、当該リスクの低減に努めています。
当社は連結会計年度末における予期せぬリスクの顕在化を抑制するために、四半期ごとに買収先会社の経営状況、PMIの取り組み状況等のモニタリング及び必要な是正を行っています。
上記のような対応策により、当該リスクが当社グループの経営成績及び財務状況に大きな影響を与えることのないよう、入念な検証及び適切なガバナンス体制の構築を行うことで、リスクの顕在化防止に努めています。
(3)情報セキュリティに関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは業務遂行の一環として、個人情報や機密情報を取り扱うことがあります。これらの情報について、サイバー攻撃等による情報セキュリティ事故のリスクがあります。国内外問わず、最近ではランサムウェアをはじめとする標的型メール、フィッシングによる攻撃や、急速に普及拡大するテレワークやオンライン会議の脆弱性を狙ったサイバー攻撃が急増しています。これに加えて、国家紛争やテロと連動した武力とサイバー攻撃を組み合わせたハイブリッド型攻撃や、海外政府等のスパイや転職等に伴う人的な機密情報の持出しのリスクも顕在化してきています。当社は自ら社会インフラを提供する企業であるとともに、取引先でもあり、当社にとってサイバー攻撃のリスク顕在化の可能性は日常的にあると認識しています。当該リスクが発生した場合、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い、法的罰則等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。以下に記載のリスクへの対応策を実施していますが、当該リスクが顕在化する可能性を完全には否定できません。
[リスクへの対応策]
当該リスクを低減するため、当社では、「情報セキュリティ委員会」のもと、情報セキュリティポリシーや個人情報保護方針を制定し、情報技術の進歩や社会情勢の変化外部の脅威動向等を把握し、技術、管理の両面から関連施策の見直しや改善を実施しています。
サイバー攻撃への備えとしては、防止・検知・対応・復旧のための各種ソリューションの導入、24時間体制の監視運用を行うとともに、インシデント発生時の緊急対応のためのCSIRT組織として「NTTDATA-CERT」を設置し、万一に備えての初動対応訓練等を実施しています。
(4)コンプライアンスに関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループはグローバルに企業活動を展開しており、海外事業の拡大に伴い、国内だけでなく、海外の法令を遵守する必要が生じています。各国の法令の中には、当該国内における企業活動について適用されるだけではなく、EUのGDPR(注1)や米国のFCPA(注2)等、当該国の域外においても適用される法令があり、当社グループはこれら域外適用法令も遵守する必要があります。これらの法令に違反した場合は多額の制裁金や当局対応に要する費用の支払いが必要となる可能性があります。この他にも、会計基準や税法、取引関連等の様々な法令の適用を受けています。不正な会計処理やサプライチェーン上における不正や横領等といった法令違反が発生した場合は、当該不正等による損害はもとより、課徴金の支払い等が必要となる可能性があります。
更に、このような法令違反が発生した場合は、費用の支出といった経済的損失のみならず、社会的信用やブランドイメージが大きく毀損され、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。50カ国・地域超、約19.5万人(2023年3月31日現在)で事業運営をしている状況において、以下に記載のリスクへの対応策を実施していますが、当該リスクが顕在化する可能性を完全には否定できません。
[リスクへの対応策]
当社グループでは、法令違反等のコンプライアンスリスクの低減・未然防止のため、コンプライアンスリスクをグローバル全体で見ていく重要リスクとして設定し、全社的な対策の実施とモニタリングを実施しています。
また、コンプライアンスリスクについて、抑止し、探知し、対応するためのコンプライアンスプログラムをグローバルで構築し、同プログラムを継続的に評価・改善することにより、コンプライアンス強化に努めています。具体的には、リスク抑止の仕組みとしてグループの役員及び社員が遵守すべき「NTTデータグループ行動規範」を制定して日々の活動における規範を明確化し、行動規範に沿って、必要な規程類を整備し、研修等の教育啓発を行っています。また、リスク探知の仕組みとして内部通報制度を導入して社員からの通報を促す仕組み等をグローバルで整備しています。リスクが顕在化した際には、影響最小化に向けた対応、再発防止に向けたプログラムの改善等の対応を行っています。
(5)システム・サービス運用リスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループが提供するシステムやサービスには、社会的なインフラとなっているものが多くあります。また、海外事業統合によって、データセンタやネットワークサービスの割合も増えています。これらにおいて運用中に障害が発生し、システムやサービスが停止すると、お客様業務や一般利用者の生活に多大な影響を及ぼすことがあります。また、顧客データの喪失等の問題が発生した場合には更に影響は大きくなり、場合によっては発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。加えて、システムやサービスの運用が滞ることは、当社グループの社会的信用やブランドイメージの低下にもつながります。以下に記載のリスクへの対応策を実施していますが、当該リスクが顕在化する可能性を完全には否定できません。特に、市販製品や他社提供クラウド起因の故障は対応に時間を要する場合もあります。
[リスクへの対応策]
当社グループでは、システムを安定運用し、継続してサービスを提供できるように、障害発生の未然防止と障害発生時の影響極小化の両面から、市販製品や他社提供クラウドの不具合情報や対処策情報の積極的な収集と周知、過去発生した障害の原因分析結果及び再発防止策の社内共有、チェックリストを用いた定期点検、故障発生時の連絡体制の構築や障害発生対応訓練等の様々な活動を実施しています。
(6)大規模災害や重大な感染症等に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループが提供するシステムやサービスには、社会的なインフラとなっているものもあることから、行政のガイドラインに準拠した事業継続のための体制整備や防災訓練のほか、従業員の安否状況確認等を適宜実施しています。
しかしながら、巨大地震や気候変動、その他の大規模な自然災害等が発生した場合、システムや従業員等の多くが被害を受けることでサービスの提供が困難になり、お客様業務や一般利用者の生活に多大なる影響を及ぼすことがあります。その結果、当社グループの社会的信用やブランドイメージが低下するおそれがあるほか、多額の復旧費用等により、当社グループの経営成績及び財務状況等に大きな影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症のような大規模な感染症等の発生によって、従業員等の感染や、感染拡大防止のために従業員が出社できなくなること等によってシステムやサービスの提供が困難になる可能性があります。
これらリスクの発生により当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクについては、リスク発生そのものは回避できないものの、以下に記載のリスクへの対応策によりリスク発生時の影響を最小化するように努めています。
[リスクへの対応策]
被災時における事業継続については、従業員等の安全の確保と事業の継続を目的として、一定の基準を超える災害発生時には事業継続計画を発動し、代表取締役社長を執行責任者とする体制により、臨機応変な対応を行います。また、事業継続性を確保するために、新型コロナウイルスの感染拡大を機に、オンライン環境の増強を進め、オンラインで可能な業務はオンラインで実施することで、社員や協業者の安全確保を行いながら、確実に事業を遂行します。
また、一方では従来以上に、お客様の働き方改革やそれに伴うIT投資、デジタル化のニーズが顕在化する可能性もあり、社会的なインフラを担うシステムやサービスを提供する当社は取り組みを通じて得た、デジタル等先進技術に関するノウハウやインダストリーの知見を最大限活用し、お客様・社会全体のデジタル化への貢献を通じて事業拡大に取り組んでいます。
(7)人権対応に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
お客様にとって最適なサービス・ソリューションの提供をグローバルに展開する当社グループは、各国・各地域における法令遵守はもとより、国際基準に適合した適切な企業行動が必要です。とりわけ、国連「ビジネスと人権に関する指導原則(注3)」に対しては、サプライチェーンを含めて、企業が適切な責任を果たすことが社会から求められております。
サプライチェーン上の人権課題に対し、適切な対応が取られていない場合、経済的損失、社会的信用の低下による当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。以下に記載のリスクへの対応策を実施していますが、当該リスクが顕在化する可能性を完全には否定できません。
[リスクへの対応策]
当社グループは、「NTTデータグループ行動規範」を制定し、社会課題への取り組み姿勢や、社員が事業活動において参照すべき行動を明確に示すとともに、サステナブルな社会をめざし、各国・各地域に存在する様々な人権テーマ、サプライチェーンにおける人権課題への姿勢を示した「NTTグループ人権方針」に沿ってDiversity & Inclusionの推進、高い倫理観に基づくテクノロジーの推進、Work in Life(健康経営)の推進、適切な表現・言論・表示の推進をし、企業活動を展開しています。
また、NTTグループとして、「ビジネスと人権に関する指導原則」をもとに、人権デューデリジェンスプロセスを用いて、人権課題の特定、防止、軽減、是正をグローバル規模で進め、人権意識の向上、人権マネジメントの向上に努めています。
(8)地政学に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループの事業は、日本国内だけではなく、50カ国・地域超において広く事業展開を行っています。そのため、世界各国の政治・経済・社会情勢等の変化や、テロや戦争といった国際紛争の発生などにより、お客様に対するシステムやサービスの提供停止、事業継続困難等の事象が生じることにより、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクについては、リスク発生そのものは回避できないものの、以下に記載のリスクへの対応策によりリスク発生時の影響を最小化するように努めています。
[リスクへの対応策]
当社グループは、特定のリージョンに依存しない事業ポートフォリオとすることで、各国における政治・経済動向等の変化がもたらすリスクを分散し、事業全体が大きな影響を受けない構造にしています。
また、当社は、関連する組織による社内横断的な体制において、本リスクについて継続的に必要な情報収集、影響分析を行いつつ、本リスクが発現した場合は派生的に発生する各種リスクへの対応も含め、迅速かつ的確に対処することを可能とする体制を構築しています。
なお、2022年2月以降のロシアのウクライナ侵攻による影響及びリスクについては、社員の安全管理や経済制裁への対応等をはじめとした対策を実施しました。事業への中長期的な影響について、引き続き注視、対応します。
(9)気候変動に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響] 及び [リスクへの対応策]
気候変動が世界的に深刻化し、当社グループの気候変動取り組みが遅れることによる評判低下、異常気象による災害リスクの増加、及びカーボンプライシングによるコスト増加等のリスクがあります。この対策として、全社横断のグリーンイノベーション推進委員会による活動推進、レジリエンスの高いデータセンタやオフィス環境の実現、省エネや再エネ導入等を進めています。
詳細は、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)気候変動 ③リスク管理 表1(気候関連のリスク)をご参照ください。
(10)人財確保に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループの成長と利益は、デジタル技術等の専門性に基づいて顧客に価値を提供する優秀な人財の確保・育成に大きく影響されます。これは当社グループに限らず、協力会社の人財確保状況からも大きな影響を受けます。こうした優秀な人財の確保・育成が想定どおりに進まない場合、事業計画の達成が困難になることや、システムやサービスの提供が困難になることがあります。これによって、お客様業務や一般利用者の生活に多大なる影響を及ぼすこととなり、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。以下に記載のリスクへの対応策を実施しており、当該リスクの顕在化については、一定程度抑制可能であると認識しています。
[リスクへの対応策]
・当社グループに関する対応策
当社グループは、Group Visionにて「働く一人ひとりの多様性を尊重することによって、グローバルに通用する創造力を培い、刺激し、更に成長させていく」ことをめざしています。
そのような背景から「人財・組織力の最大化」を中期経営計画(2022年度~2025年度)の成長戦略の一つと位置付け、次の取り組みを進めています。
経営戦略の実現に向けて、中長期的に当社ビジネスを担う人財として、ビジネス構想力や先進技術活用力を有する人財や、グローバルビジネスを推進できる素養のある人財の採用及び育成の強化を推進しています。
国内外問わず人財獲得競争が激化するなか、各種取り組みを通じて、量及び質の確保に努めています。具体的には、国内の採用市場においては、新卒・経験者ともに様々なメディアを活用した母集団形成や、専門性の高さ等に応じた処遇を実現する制度(Advanced Professional制度、Technical Grade制度)での人財獲得、海外の採用市場においては、大学との連携強化による即戦力人財の育成・獲得やDX企業の買収を通じた人財拡充等を進めています。また、労働流動性が高い海外においては、各地におけるオンボーディングセッション、Values Weekワークショップや表彰等の実施により、人財の早期定着、社員のリテンションに繋げています。なお、2023年1月に優れた人事方針とその実践を認める「Top Employer 2023」に日本を含む世界15か国で認定されました。引き続き、専門機関からのフィードバックを活用しながら、今後も世界各国でより良い職場環境づくりを推進していきます。
育成においては、高度な専門性と変化への対応力を有するプロフェッショナル人財やグローバルで活躍できる人財の育成に注力しており、社員の多様な専門性・志向に応じた幅広いコンテンツの整備、学習の設計と獲得スキルの見える化、コミュニティ学習を通じた共創促進と学びあう風土の醸成を推進していきます。また、当社においては高い専門性に応じた処遇の実現等、社員の自律的な成長を促すことを目的に2023年4月に新たな制度を導入し、2022年度には業務の特性等に応じて働く時間と場所を柔軟に設定できる環境を実現しています。
多様な人財ひとり一人が自分自身を表現し、活躍できる組織機能・カルチャーをもった、働く人にとって魅力的な企業へと変革し、各戦略の実行を支える人財・組織力を最大化するとともに、将来にわたっての企業価値を高めていきます。
・協力会社に関する対応策
国内においては、従来より協力会社とのパートナー制度を導入し、当社と協力会社との深いパートナーシップを構築することにより、当社のニーズにマッチした、安定的な人材確保に貢献いただいています。具体的には、協力会社をコアビジネスパートナー、ビジネスパートナー、アソシエイトパートナーとして認定し信頼関係を築くとともに、①社長を含む当社の経営幹部と協力会社の経営幹部が対話を行う会の開催による一体感醸成、②当社の方針や成長戦略の共有等を通じたコミュニケーションの深化、③当社のシステム開発標準の研修や新規技術分野のセミナーの開催等による技術情報提供、④生産性向上支援等、様々な共同施策を実施しています。
また、技術の専門性や当社のビジネス領域の変化に対応し、新たなパートナー会社の追加や見直しをしています。
更に、DX領域の人財については主管する推進組織を中心に協力会社と強く連携し、スタートアップ企業の開拓、DX人財へのリスキルを含めた育成プログラムなどの取り組みをするなど更なる人財の安定的確保に努めています。
(11)技術革新に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループが属する情報サービス産業では、破壊的技術革新のような不連続な技術環境の変化が生じることがあります。当社グループの重要事業領域やその周辺で、予想を超える破壊的技術革新があり、それらへの対応が遅れた場合、市場での競争力やブランド価値が低下し、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。以下に記載のリスクへの対応策を実施しており、当該リスクの顕在化については、一定程度抑制可能であると認識しています。
[リスクへの対応策]
予想を超える技術革新は日常的に発生する可能性はありますが、当社グループでは、先進技術への感度が高い海外に専門拠点を設置し、新興技術の情報を早期に収集し、グローバルメンバーによるステアリングコミッティにて経営トレンドや技術トレンド等も考慮しながら革新技術を見極める取り組みを推進しています。そして、特に力を入れて投資すべき注力技術を、グローバルで技術戦略を議論するCTO級会議にて決定し、取り組みを推進しています。また、NTT研究所の研究開発成果を取り入れています。
(12)知的財産権に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループが事業を遂行する上で必要となる知的財産権等の権利につき、当該権利の保有者よりライセンス等を受けられず、その結果、特定の技術、商品又はサービスを提供できなくなる可能性があります。当社グループはグローバルでビジネスを行っており、また、従来からの個別受注型システムインテグレーションビジネスに加え、最近ではより多くのお客様への提供が見込まれるソリューション展開型やプラットフォーム提供型のビジネスが増加しています。これにより、他者の知的財産権を侵害したとして、損害賠償請求を受ける可能性が高まっています。いずれの場合も当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。以下に記載のリスクへの対応策を実施していますが、当該リスクが顕在化する可能性を完全には否定できません。
[リスクへの対応策]
当社グループでは知的財産権活動を推進する担当組織を設置し、適正な権利化や侵害予防調査(クリアランス)、知的財産権に関するプロジェクトからの各種相談対応や当社グループ内での教育・啓発活動を実施し、当社グループの知的財産権の保護・活用、第三者の知的財産権侵害防止に努めています。
(13)競争激化に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
社会を取り巻く環境は日々大きく変化しており、社会課題の解決・地球環境への貢献と、新しい価値創造をはじめとした経済価値向上の両立等、企業経営に求められる要素は多様化しています。テクノロジーの進化を背景に様々なモノ・ヒトがつながることで、企業活動から人々の消費・生活スタイルまであらゆる社会トレンドが変化しており、DXに代表されるITサービスの重要性はますます高まっています。
お客様企業におけるデジタルトランスフォーメーションの需要は増加しており、需要環境については堅調に推移していくものとみられていますが、新規プレイヤーの参入等、IT市場の競争環境は依然として激化しており、この状況は継続していくものとみられます。市場環境の変化に迅速・柔軟に対応し、更なるグローバルレベルでの事業競争力強化に努めない限り、中長期的には当社の競争優位性は失われ、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。以下に記載のリスクへの対応策を実施していますが、当該リスクが顕在化する可能性を完全には否定できません。
[リスクへの対応策]
当社グループはグローバル全体での事業競争力強化に向け、ITとConnectivityを融合したサービスをトータルで提供する企業へ進化するべく、2022年10月1日をもってNTTグループ傘下のNTT株式会社と海外事業を統合し、海外事業会社としてNTT DATA, Inc.を設立いたしました。コンサルティングやアプリケーション開発に留まらず、Connectivity領域までを含むデジタルトランスフォーメーションに必要なサービス・ラインナップを一元的に整備し、複雑化・多様化するお客様のニーズにグローバルレベルで対応していきます。 加えて、業界・技術のForesightを起点としたコンサルティング力強化と、高いアジリティを実現するアセットベースの価値提供により、経営変革・事業変革の構想策定から実現まで、End to Endの対応力を強化し、お客様への提供価値を最大化していきます。
また、先進技術活用力とシステム開発技術力の強化としてEmerging、Growth、Mainstreamの技術の成熟度に応じた3つ領域における活動を推進し、未来の競争力獲得に向けた先進技術活用力の強化と生産性の向上に向けたシステム開発技術力の強化を両輪で進めると共に、サステナビリティやIOWNといった社会変革を実現するテーマに対する投資枠を新設し、将来のビジネス創出に向けた戦略的な投資をグローバル全体で推進し、将来に渡っての事業競争力を強化していきます。
(14)規制対応に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、グローバルに企業活動を行っており、活動を行っている地域・国の規制、法令適用や政府の政策等、様々な要因の影響下にあります。また、これらの要因は当社グループが関与し得ない理由によって大きく変化する場合があり、このような変化が生じた際には、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
例えば、国際情勢の変化等により、本邦及び各国で定める経済安全保障関連の法令及びガイドラインが厳格化される傾向があります。当社がその対応に遅れた場合、当局による処分だけでなく、重要な社会基盤を支える当社事業に対する信頼そのものが揺らぐことで、事業戦略やビジネスモデルの変更を余儀なくされる可能性があります。当該リスクについては、リスク発生そのものは回避できないものの、以下に記載のリスクへの対応策によりリスク発生時の影響を最小化するように努めています。
[リスクへの対応策]
各種法令や政策動向によるリスク要素の重要性が高まっていることを踏まえ、各国の規制環境に関する情報把握・分析や政府検討状況を注視しつつ、安定的なサービス提供の確保に向け適切な対応を行っていきます。
(15)為替・金利の変動やインフレーションの進行に関するリスク
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、グローバルに企業活動を行っており、当社グループが拠点とする機能通貨以外での売買取引、ファイナンス、M&Aや設備投資等に伴う為替変動リスク、有利子負債による資金調達に伴う金利変動リスク、及び、当社グループが事業を行う国・地域でのインフレーションの進行に伴う調達コスト、人件費等の高騰リスクに晒されています。
外部・内部環境変化による予測の範囲を超える急激な為替変動、金利変動及びインフレーションの進行がある場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、2022年10月のNTTグループ内の海外事業統合により、当社グループにおけるデータセンタ事業の割合が増加しています。当該事業の特性上、先行的かつ大規模な設備投資を必要とするため、有利子負債が増加しており、金利変動による当社の経営成績及び財務状況等への影響度が増加しています。
当該リスクについては、リスク発生そのものは回避できないものの、以下に記載のリスクへの対応策によりリスク発生時の影響を最小化するように努めています。
[リスクへの対応策]
為替変動リスクに対しては、当社グループは非機能通貨のキャッシュ・フローの経済価値を保全するべく為替予約等の契約を利用することにより、為替変動リスクを管理しています。これらの取引が為替変動による影響を有効に相殺していると判断しています。
金利変動リスクに対しては、当社グループは長期固定的な条件での調達を実施することを基本としつつ、資金使途や金融市場の状況に応じて複数の調達手段及び調達条件を組み合わせることで、安定的かつ低利な資金の確保を行い、当該リスクが当社経営成績へ与える影響の抑制に努めています。
調達コストの高騰リスクについて、NTTグループ内の調達専門会社(NTT Global Sourcing, Inc. )の活用や、広く国内外の調達先から提案を頂く等により、より良い製品をより安く調達する努力を行うことで影響の抑制に努めています。
また、当社は単純な価格転嫁ではなく、より高い付加価値を生み出し、お客様にサービス提供することで、価格上昇についてご理解いただくよう努めています。
(16)親会社の影響力
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社の親会社である日本電信電話株式会社(以下、NTT)は、当連結会計年度末現在、当社の議決権の57.7%を保有している大株主であります。当社はNTTから独立して業務を営んでいますが、重要な問題については、NTTとの協議、もしくはNTTに対する報告を行っています。このような影響力を背景に、NTTは、自らの利益にとって最善であるが、他の株主の利益とはならないかもしれない行動をとり、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクについては、以下に記載のリスクへの対応策によりリスク発生時の影響を最小化するように努めています。
[リスクへの対応策]
グローバルを展望した事業環境の変化を踏まえ、引き続きお客さま事業の成長に貢献し、長きにわたり社会インフラを支えていくためには、NTTグループとの連携を強化し、NTTグループトータルで新たな価値を創造していく必要があると考えています。また、NTTグループ全体の調達集約等によるコスト削減などのスケールメリットを生かした連携も進めています。
このような連携を進めつつ、NTTから独立した意思決定を確保するため、当社は、NTTとの間で締結する重要な契約については、法務部門による法務審査を行った上で、意思決定を行っています。また、特に重要な契約については独立社外取締役が出席する取締役会での承認を必須としています。
今後も引き続き、NTTとの間で、相互の自主性・自律性を十分尊重し、NTTとの取引等について法令に従い適切に行うことで、リスクの顕在化防止に努めます。
(注1)GDPR
EU域内の個人情報を取り扱う際に適用されるEU一般データ保護規則のことです。
(注2)FCPA
贈収賄にかかる米国の海外腐敗行為防止法のことです。
(注3)ビジネスと人権に関する指導原則
2011年6月に国連の人権理事会において全会一致で支持された文書であり、「人権を保護する国家の義務」、「人権を尊重する企業の責任」、「救済へのアクセス」の3つの柱で構成されています。
(業績等の概要)
[事業活動の取り組み状況及び業績]
グローバルでのデジタルトランスフォーメーション等の加速や、ニーズの多様化・高度化に対応するため、グローバル市場でビジネス拡大を図り、市場の変化に対応したデジタルオファリングの拡充を進めました。
NTT Ltd.との海外事業統合により、グローバルでのConnectivity領域のケイパビリティも獲得し、コンサルティングからアプリケーション開発、インフラサービスまでを含めた多様なITサービスの提供に取り組みました。
当期における業績につきましては、海外事業統合に伴うNTT Ltd.連結拡大影響等により、売上高・営業利益・当期利益は増となりました。売上高は、連結拡大影響に加え、全セグメントにおける規模拡大及び為替影響により増収となりました。営業利益は、全社戦略投資の増加及び不採算案件の損失等はあるものの、連結拡大影響に加え、増収等により増益となりました。
セグメント別の取り組み及び業績については、以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
(公共・社会基盤)
デジタル庁設置などを契機としたデジタル改革や構造改革を伴うデジタル社会実現に向けた取り組みが加速する中、当社グループは政府・インフラ企業の基幹業務への先進技術適用・付加価値提案による『顧客ビジネス深化』を実現するとともに、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」に沿った利用者目線での『社会システム創出』により事業拡大をめざしました。
<がん患者様が「バイタルデータ」と「食事」を管理できるサービスを提供開始>
・当社は、オムロンヘルスケア株式会社、三井不動産株式会社、株式会社リンクアンドコミュニケーションとともに、2022年7月より「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」(注1)に滞在するがん患者様向けにデジタル技術を活用したバイタルデータ管理サービス「Health Data Bank for Medical」と、食事管理サービス「カロママ プラス」内の食事療養コース(注2)の提供を開始しました。
「Health Data Bank for Medical」は、患者様にオムロンヘルスケア株式会社の医療デバイスやウエアラブルデバイスを貸与し、記録したバイタルデータを自身で参照できる他、患者様の同意のもと、治療を行う国立がん研究センター東病院の医療従事者やホテルの従業員が閲覧し、患者様の状況をより適切に把握することが可能です。また、株式会社リンクアンドコミュニケーションが提供する「カロママ プラス」内の食事療養コースでは、食事・運動・睡眠などの情報をもとに、がん患者様向けの食事のアドバイスを実施します。「Health Data Bank for Medical」は、蓄積した複数のバイタルデータを用いて、病院やホテルの業務効率化や診療の質の向上に向けた検証を行います。また、将来的には本人の同意のもと、プラットフォーム「Dot to Dot」(注3)を利用することで得られたデータやノウハウを、新たな患者様向けのサービス開発に活用することで、連続的な価値創造をめざします。本サービスを通じて「企業が医療機関と協力して、がん患者様を支える」というモデルを構築します。
<文化遺産等コンテンツホルダーと支援者をつなぐプラットフォーム事業の展開>
・当社は、バチカン教皇庁図書館(以下:バチカン図書館)と協力し、デジタルコンテンツとNFT(注4)を組み合わせた文化活動支援「バチカン図書館×Web3(注5)支援プロジェクト」の実証実験を2023年2月から3月に行いました。
当社とバチカン図書館は、2014年からデジタルアーカイブソリューション「AMLAD(注6)」を活用し、貴重な手書き文献の長期保存・公開を目的とするデジタルアーカイブ事業「DigiVatLib(注7)」に取り組んでいます。本実証実験では、オンライン上でバチカン図書館への支援者を募集し、その支援活動をNFT・ブロックチェーン技術(注8)を用いて証明する仕組みと、その証明を持つユーザのみが本事業のために特別にバチカン図書館より提供された高精細データを閲覧できる仕組みを公開し、実証実験期間内で20,000人を超える利用者が閲覧しました。当社は、文化機関とその支援者のコミュニティを、Web3技術を用いてオンライン上で拡張していく可能性を検証し、技術面・運用面で実現性と集客等の事業性を確認しました。当社は、本実証実験の結果を踏まえ、Web3技術を用いたサービスの本格開発を進め、美術館等の文化・芸術分野機関への展開をめざします。また、今後も貴重な文化遺産の保全、及び各国各機関とその支援者の新たなコミュニティ構築に貢献していきます。
当期の公共・社会基盤セグメントの業績は以下のとおりです。
・売上高は、中央府省及びテレコム向けサービスの規模拡大等により、635,942百万円(前期比7.8%増)となりました。
・営業利益は、不採算案件の発生はあるものの、増収等による増益により、68,648百万円(前期比0.8%増)となりました。
(金融)
社会のデジタル化の要請を受け、金融機関と非金融事業者が業界の枠を超えて相互連携を加速し、社会課題を解決する新たな金融サービスが次々と登場しています。金融インフラの安全性が改めて注目される中、当社は持続可能な社会の実現に向けて、安心・安全で高品質な金融インフラを支え続けるとともに、公共・社会基盤、法人分野組織等と連携して、業界を超えてお客様とともに社会課題の解決を促進する新たな金融サービスの拡大をめざしました。
<ワンストップ決済サービスにより支払業務の効率化に寄与>
・当社と株式会社りそな銀行(以下:りそな銀行)は、法人及び個人事業主のお客様を対象に、新たな決済サービスである「りそな支払ワンストップ」を2022年7月より開始しました。本共同事業は、りそな銀行が自社の顧客基盤から把握した電子化対応の遅れ等によるお客様の決済業務の課題やニーズに対して、当社が技術力やパートナーシップによりシステム構築を行いました。
本サービスは、AI-OCRによりアップロードされた請求書情報から自動的に支払いデータを作成し、りそな銀行のインターネットバンキング「りそなビジネスダイレクト」にシームレスに連携して振込を実行します。また、支払いが完了した請求書データは自動的に電子保管され、いつでも簡単に検索が可能になります。2023年2月よりクレジットカード払い機能を追加しており、利用機会の少ないB to B分野でのカード払いを促進し、多様な決済手段を提供することでお客様のデジタル化・業務効率化を支援してまいります。
今後も、改正電子帳簿保存法(注9)に準拠した効率的な企業間決済の実現を通じて、電子化対応の遅れによるアナログ作業や非効率な業務等の決済業務の社会的課題の解決をめざします。
<国内初の共同利用型勘定系システム向け「統合バンキングクラウド」を検討開始>
・当社は、金融機関に求められる高い信頼性をクラウド上で確保し、安心・安全・安価に永続的なサービス提供をめざす「統合バンキングクラウド」の提供に向けた検討を2022年11月より開始しました。
本サービスは、バンキングシステム専用の国産の超高SLA(注10)クラウドです。データセンタ・ハードウエア・ミドルウエアを集約し、当社がワンストップで提供することにより、金融機関の効率的な運用や管理負担軽減に寄与します。これにより金融機関は、勘定系システム以外の競争領域にリソースを集中させDX対応力を高めることで、新たな顧客価値創出につなげることが可能となります。
また、当社は、すでに提供している共同利用型勘定系システムの本クラウドへの段階的な搭載を検討しており、2028年頃に地銀共同センター(注11)への適用、2030年頃にMEJAR(注12)や他業態への適用拡大をめざします。なお、当社及びMEJAR利用行は、株式会社広島銀行のMEJARへの参加及び前述のクラウド適用を含め第4期MEJARについて検討を進めることを合意しました。当社は、推進する「OSA」(注13)のコンセプトに基づき、金融機関のビジネスパートナーとして、顧客体験価値の向上に向けたDXの加速に貢献していきます。
当期の金融セグメントの業績は以下のとおりです。
・売上高は、大手金融機関向けサービスの規模拡大等により、662,155百万円(前期比3.5%増)となりました。
・営業利益は、増収等による増益により、68,798百万円(前期比13.1%増)となりました。
(法人)
デジタル化が加速する事業環境において、インダストリー・テクノロジーの未来予測からお客様の経営課題・戦略を提示し、先進テクノロジーやグローバルソリューションを活用した最適な価値提供により、お客様のビジネス変革、サービス創出をともに実現しました。
<カーボンニュートラル実現への取り組み>
当社は、カーボンニュートラルに向けた様々な取り組みを実施しています。サプライチェーン全体の温室効果ガス削減につながるコンサルティング、ソリューションを提供することで社会全体のカーボンニュートラルの実現に貢献していきます。
・当社と旭化成㈱(以下、旭化成)は共同で最終製品別の温室効果ガス(Carbon Footprint of Products(以下:CFP(注14))) 管理基盤を開発し、2022年5月から旭化成の機能材料事業部のお客様にCFPデータ提供を開始しました。本基盤により、旭化成自身の脱炭素化の推進に加え、サプライチェーン下流のお客様に対し最終製品別のCFPデータを提供することで、サプライチェーン全体での脱炭素化の推進にも寄与しています。更に、自社のCFPに価格を付ける「Internal Carbon Pricing」を活用し、利益とCFPのバランスを重視することで、将来的な製品競争力向上や事業拡大・行動変容を見据えたサービスの提供を行っています。
・また、2022年8月に気候変動の領域で権威ある国際NGOのCDPが保有するグローバル各企業の温室効果ガス排出量情報等の使用許諾契約を、国内企業として初めて締結しました。これにより当社は、温室効果ガス可視化プラットフォーム「C-Turtle」においてCDP保有データを活用し、「総排出量配分方式」によりサプライヤの排出量削減効果を効率的に算定することが可能となり、サプライチェーン全体での排出量削減促進を実現します。
<NTTデータとAnaplan、マルチエンタープライズコラボレーション領域におけるサービスを共同展開>
・当社は、Anaplan Japan㈱とマルチエンタープライズコラボレーション領域における提携を強化し、2023年1月より当社の「iQuattro(注15)」とAnaplanJapan㈱の「Anaplan(注16)」の共同展開を開始しました。
「iQuattro」は、企業間や業務プロセス間の情報活用を推進するプラットフォームであり、予算策定や需給調整等の計画・実績管理業務向けプラットフォームである「Anaplan」と連携することにより、サプライチェーンの大規模データを効果的に収集・蓄積・活用することを可能とし、企業の持続可能なサプライチェーンの構築を加速します。また、昨今重要性の増している温室効果ガス排出量の可視化等も含めたサステナビリティ経営推進への迅速な対応が可能となります。
今後は、両社の顧客基盤を活かして共同でビジネス展開し、各企業やプロジェクト間で発生する多種多様な大規模データを、迅速に連携して活用可能とするサービスを実現します。業界をリードする大手企業の複雑なサプライチェーン向けに導入を進め、2025年までに500社規模の導入をめざします。
当期の法人セグメントの業績は以下のとおりです。
・売上高は、製造業、流通・サービス業及びペイメント向けサービスの規模拡大等により、520,409百万円(前期比11.5%増)となりました。
・営業利益は、増収等により、51,403百万円(前期比18.6%増)となりました。
(海外)
コンサルティング及びデジタル領域を中心としたオファリングの拡充、既存ビジネス領域での自動化促進等を含めた収益性向上、デジタル人財の拡充及び育成をグローバル一体となって行いました。更に、デジタルトランスフォーメーションが加速する中で求められるサービスにNTT Ltd.が持つデータセンタやネットワークサービス等のインフラ・Connectivityの強みを加えトータルに提供し、複雑化・多様化するニーズにグローバルレベルで対応しました。
<北米:グローバルデジタルオファリングを活用した大型契約の獲得>
・当社グループのNTT DATA Servicesは、世界有数の金融サービス会社の1つであるMetLife, Inc.が提供する共済商品に関する契約を受注しました。NTT DATA ServicesのMetLife, Inc.との10年以上における取引で得た信頼関係を評価頂いたものです。
本案件では、NTT DATA Servicesは、同社のGlobal Insurance Digital Platform(GIDP)(注17)を活用し、顧客体験の向上と業務効率化を推進します。特に、保険代理店へのシングルビューの提供(統一的なデータアクセスの実現等)、保険金請求プロセス自動化を支援します。
<EMEA・中南米:水道事業のサステナビリティをめざす先進的なシステムの提供進>
・当社グループのNTT DATA ITALIA S.p.A.とイタリア最大の複合公益事業体であるAcea S.p.A.は、クラウド、IoT、AIといった先進的なテクノロジーを活用し水循環全体を管理するデジタルプラットフォーム「Waidy Management System」を2020年度より提供しており、2022年度には水道区間の異常検知や水の流出入バランスをモニタリング・コントロールする機能の追加等を実施しました。
本システムは、事業体のエコシステムと統合し、水循環全体を通じて、水の流出入バランスの制御、水道管からの漏れ等による水資源の損失の削減、水質の監視等の水資源を保全及び拡充することを目的とし、安全な水資源の最適な利用の計画・開発・分配・管理を行います。
水資源の管理は、水不足が国連の「2030アジェンダ」の重要課題であり、SDGsの目標6「すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」の達成の点からも重要であることから、今後もサービスの継続を通じて持続可能な水利用の実現をめざします。
<NTT Ltd.:グループのSI力とインフラ構築能力を掛け合わせた工場のイノベーション促進>
・当社グループのNTT Ltd. とNTT DATA EMEALは、BMW グループ、Intel Corporation、Microsoft Corporationと協力し、BMWグループのドイツの工場内に企業をまたいだオープンイノベーションの場であるイノベーションハブ(注18)を2022年6月に開設し、工場や物流業務のオペレーションのデジタル化に向けたユースケースを開発・実行するプロジェクトを開始しました。
ユースケースの1つである「工場内自動運転」では、工場内での自動車の保管場所の分析を行い、組立ラインから保管場所まで自動で車を誘導し、工場内での生産プロセスのデジタル化を促進します。本ユースケースにおいて、NTT Ltd.はプライベート5G ネットワークの構築等の支援を担い、NTT DATA EMEALは車や工場内のセンサーから取得するデータをもとにした車両制御機能の開発を担います。
今後も当社グループのSI力とITインフラ構築力の強みを掛け合わせ、様々な分野のイノベーション促進に貢献します。
当期の海外セグメントの業績は以下のとおりです。
・売上高は、NTT Ltd.の連結拡大影響、為替影響、及び欧州での規模拡大等により、1,880,351百万円(前期比80.8%増)となりました。
・営業利益は、データセンタ関連の一括収益計上を含むNTT Ltd.の連結拡大影響により、81,597百万円(前期比162.3%増)となりました。
当期末における主な海外拠点の状況は以下のとおりです。
(2023年3月31日現在)
(注1)三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド
国立がん研究センター東病院の敷地内に立地し、がん患者様と家族を24時間サポートする滞在環境を提供する「がん患者さんをサポートするホテル」のことです。
(注2)食事療養コース
「カロママ プラス」内のがん患者さん向けのコースのことです。抗がん剤の副作用やがん種、毎日の体調をアンケート形式で入力いただくことで、適切な食事アドバイスを受けることができます。また、水分摂取の記録や運動コンテンツの閲覧も可能です。
(注3)Dot to Dot
2020年11月より、柏の葉スマートシティにて提供が開始されたプラットフォームのことです。一般社団法人UDCKタウンマネジメントがBIPROGY㈱(旧日本ユニシス㈱)と共同で管理・運用しています。パーソナルデータ活用の意思決定を個人が行う「データの個人主権」と、事業者が持つ自社サービスのデータを必要な時のみ他事業者と連携する「分散型データ管理」の2つの理念に基づいた安全なデータ流通により、サービスの開発や価値向上、研究開発活動等の促進を実現します。
(注4)NFT
その情報が「改ざんできない」、「永続的に残る」、そして「透明性がある(共有・参照が容易)」という特徴を持つ、ブロックチェーン上に登録されるトークンのことです。今回のプロジェクトでは、所有者の方がバチカン図書館への支援を行ったことと、本サイト上で提供する高精細画像を閲覧いただける権利を有していることを証明するためにNFTを用いています。なお、このNFTはこれらの高精細画像を自ら閲覧する以外の目的に利用する権利を支援者の方に提供するものではありません。
(注5)Web3
ブロックチェーン技術によって実現した分散型インターネットのことです。デジタルデータが分散型ネットワークに保持されることで、国や企業をまたいだ活用が実現し、形成されるコミュニティが広がります。
(注6)AMLAD(アムラッド)
美術館などが保有するデジタルコンテンツを一元管理、利活用可能な形で資源化し、パソコンなどの様々なデバイスから簡単に検索・閲覧することを可能とするデジタルアーカイブソリューションのことです。
(注7)DigiVatLib(デジバットリブ)
バチカン図書館が保有する貴重な手書き文献の長期保存・公開を目的とするデジタルアーカイブ事業のことです。
(注8)ブロックチェーン技術
中央管理者を置かずに、複数の参加者によって分散的に情報を管理するデータベースのことです。特定のサービス事業者が管理するデータベースに比べ、データの透明性と信頼性の確保に利点を持ちます。本実証実験のブロックチェーン基盤にはNTTデータが提供するBlockTraceを活用しております。
(注9)改正電子帳簿保存法
国税関係帳簿書類について、一定の要件を満たした上で電磁的記録(電子データ)による保存を可能とすること及び電子的に授受した取引情報の保存義務等を定めた法律のことです。2022年1月(宥恕期間あり)より、電子取引に係る取引情報は、例外なく、電子データにより保管する義務が課されています。
(注10)SLA(Service Level Agreement)
提供サービスの品質保証のレベル(定義、範囲、内容、達成目標等)を示す指標のことです。
(注11)地銀共同センター
当社が構築・運営する、地方銀行・第二地方銀行向け基幹系共同センターのことです。
(注12)MEJAR(Most Efficient Joint Advanced Regional banking-system)
当社が構築・銀行が主体で運営する、地方銀行・第二地方銀行向け基幹系共同センターのことです。第4期MEJARは2030年度開始予定です。参加行は以下のとおりです。
(利用開始及び銀行コード順)
㈱横浜銀行、㈱北海道銀行、㈱北陸銀行、㈱七十七銀行、㈱東日本銀行、㈱広島銀行
(注13)OSA(Open Service Architecture)
ポストコロナに求められる新しい金融ITの姿を具体化した標準アーキテクチャーのことです。
(注14)Carbon Footprint of Products(CFP)
商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量を二酸化炭素に換算して定量的に算定したもののことです。製造プロセスごとに効果的な削減対策の検討を可能にします。旭化成で算定を行っているCFP はプロセス合算型データ(Cradle-to-Gate)の考え方に基づいたもので、旭化成の上流にあたる原料由来のものや輸送時に発生するもの、旭化成における製造プロセス上で発生するもの、また製造に使用される電力などのエネルギーに由来するものの合算値です。
(注15)iQuattro
当社が2017年から提供しているプラットフォームのことです。数百社で構成される組み立て製造業の大規模サプライチェーンデジタル化プロジェクトなどの実績を有し、サプライチェーンの高度化をめざす企業様の構想立案から施策実行及び定着までをトータルサポートします。
(注16)Anaplan
ビジネスの分析、計画、実行のための革新的な方法を提供するプラットフォームのことです。Anaplan独自のHyperblockテクノロジーは、リアルタイムにパフォーマンスを分析し、将来の結果を予測することで、より迅速かつ確実な意思決定を可能にし、ビジネスを前進させるため、企業全体で統合された戦略や計画を実現します。
(注17)Global Insurance Digital Platform(GIDP)
年金・生命保険業界のお客様に最適な様々な機能・サービス・ソリューションを組み合わせ、コンサルティングからデジタルプラットフォームの導入、BPO移行・運用までを一貫して提供する、デジタルオファリングのことです。
(注18)イノベーションハブ
本件においては、実際の工場内に設けられた実環境で新技術を検証するための環境をさしています。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産は、海外事業統合に伴う連結拡大影響により、前連結会計年度末に比べ3,073,681百万円増加して、6,158,194百万円となりました。負債も、連結拡大影響及びこれに対応する有利子負債増加等により前連結会計年度末に比べ2,005,584百万円増加して、3,761,829百万円となりました。
また、資本は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,068,098百万円増加して2,396,365百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は415,359百万円と前連結会計年度末に比べ168,419百万円増加となりました。
当期における営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支出はあるものの、税金等調整前当期純利益の
増加、減価償却費の増加等により350,568百万円の収入(前期比40,164百万円の収入増加)となりました。
一方、投資活動によるキャッシュ・フローは、NTT DATA,Inc.株式の追加取得、及びそれに関連した現預金の受け入れによる影響があることに加え、有形固定資産、無形資産及び子会社の取得等による支出により322,281百万円の支出(同125,794百万円の支出増加)となったことから、当期のフリー・キャッシュ・フローは28,286百万円の黒字(同85,630百万円減少)となりました。
また、財務活動によるキャッシュ・フローについては、長期資金の調達等により135,659百万円の収入(同302,173百万円の収入増加)となりました。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりです。
(注)D/Eレシオ:有利子負債/自己資本(資本合計-非支配持分)
なお有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、社債及び借入金を対象としています。
(生産、受注及び販売の状況)
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 金額は、製造原価(販売価格)によっています。
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 ANSER、CAFIS等利用量に見合う料金をいただくサービスについては、受注高に含めていま
せん。
3 当連結会計年度の受注高には、NTT Ltd.連結拡大影響を含めていません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
各販売先における販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満であるため、主な相手先
別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合の記載を省略しています。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1) 当連結会計年度の経営成績の分析
以下は、前年度実績対比及び2022年5月12日に公表の業績予想対比の分析を記載しています。
① 売上高の状況
前年度実績対比においては、海外セグメントにおけるNTT Ltd.連結拡大影響に加え、全セグメントにおける規模拡大及び為替影響により、前連結会計年度を上回りました。
また、業績予想対比においては、全セグメントで好調な成長が継続したことに加え、通期で想定を上回る円安傾向となったことから、業績予想を上回りました。
② 営業利益の状況
前年度実績対比においては、主に海外セグメントにおけるNTT Ltd.連結拡大影響や全セグメントでの増収等により、前連結会計年度を上回りました。
また、業績予想対比においても、公共・社会基盤セグメントの不採算案件による損失等はあるものの、主に予想を上回る増収等により、業績予想を上回りました。
③ 当社株主に帰属する当期利益の状況
前年度実績対比においては、NTT Ltd.連結によって有利子負債が増加したことによる金融費用の増等はあるものの、営業利益の増益により、前連結会計年度を上回りました。
また、業績予想対比においても、営業利益の増益等により業績予想を上回りました。
(2) 当連結会計年度末の財政状態の分析
当連結会計年度末における財政状態の概況については、「業績等の概要 (2) 財政状態の状況」をご参照ください。
(3) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① 財務方針
社会や金融・経済を支える大規模システムの開発・構築を担う企業として、ビジネスを安定的に継続し、中長期的な企業価値の向上を実現していくためには、強固な財務基盤を維持することが重要と考えています。現中期経営計画においては、財務レバレッジを高め将来の利益源獲得に向けた更なる積極投資を実施することで、中長期的な競争優位性の維持・強化していく方針ですが、一定の財務健全性と積極投資とのバランスをコントロールするために、Net Debt EBITDA倍率(注)を重要指標と位置付け、2026年3月期に2倍程度を目安としてキャッシュ・フロー創出力と有利子負債のバランスをコントロールしていきます。
(注)Net Debt EBITDA倍率=(有利子負債-現預金)/EBITDA
② 経営資源の配分(資金需要)・株主還元
社会を支える情報インフラの開発・運用のための先行投資に加え、グローバルで質の伴った成長をするために、デジタル対応力強化やM&A等の成長に必要な事業投資に優先的にキャッシュを振り向けていきます。
株主還元については、成長に必要な事業投資と健全な財務基盤の維持のバランスを総合的に勘案した上で、中長期的に充実していく方針です。
資本効率の向上については、収益性の向上や投資回収期間の短期化等による投下資本の圧縮等、多面的な対応を図っていきます。
③ 資金調達
資金調達は、金融機関等からの借入、各種社債の発行等にて対応する方針です。
長期的な資金については、当社はNTTグループの強固な財務基盤を背景としたNTTグループファイナンスによる資金調達に加え、多様な資金調達手段を確保するために、国内の2つの格付機関から長期債の格付けを取得しています。
短期的な資金についても、国内の2つの格付機関からコマーシャル・ペーパーの格付けを取得し、150,000百万円の発行枠を保有するとともに、NTTグループのキャッシュマネジメントシステムにも加入しており、現金及び現金同等物の代替となる資金流動性も十分確保しています。また、当社グループの国内外の子会社69社にグループキャッシュマネジメントシステムを導入し、当社グループ内の資金集中・配分を実施しています。
これら複数の安定的な資金調達手段を確保しつつ、金利条件や為替リスク等を勘案して、様々な資金調達・配分方法を組み合わせることで、当社グループ全体の有利子負債と支払利息の低減を図っています。
④ キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況については、「業績等の概要 (3) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当社グループにおける重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記3.重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりです。
(1)日本電信電話株式会社(以下、NTT)と当社を含むNTTグループ企業の間で、NTTが行う基盤的研究開発の成果の使用権を得るための契約及び相互の自主・自律性を尊重しつつ、NTTグループ全体の利益の最大化を通じて、グループ各社の利益を最大化することを目的としたグループ経営に関わる契約を引き続き締結しています。
(2)海外事業統合に係る吸収分割契約の締結及び持株会社体制への移行に伴う国内事業吸収分割契約の締結
当社は、2022年5月9日開催の取締役会において、当社グループの海外事業にNTTの完全子会社であるNTT株式会社(現在の商号:株式会社NTT DATA, Inc.。以下、NTT, Inc.)グループの海外事業を統合すること(以下「本海外事業統合」という。)を決議し、同日付で、2022年10月1日を効力発生日として、当社が営む海外事業をNTT, Inc.に承継した上でNTT, Inc.及びその子会社を当社の子会社とするための吸収分割契約(以下「本海外事業分割契約」といい、当該契約に基づく会社分割を「本海外事業分割」という。)をNTT, Inc.との間で締結いたしました。
また、当社は、2022年5月9日開催の取締役会において、当社グループの国内事業について、当社の完全子会社となる分割準備会社として株式会社NTTデータ国内事業準備会社(以下、国内事業分割準備会社)を設立した上で、国内事業分割準備会社への吸収分割(以下「本国内事業分割」という。)によって承継することにより、当社が、NTT, Inc.及び国内事業分割準備会社の2社を子会社とする持株会社へ移行すること(以下「本持株会社化」という。)を決議いたしました。そして、当社は、2023年5月12日開催の取締役会において、2023年7月1日を効力発生日として、本国内事業分割に係る吸収分割契約(以下「本国内事業分割契約」という。)を国内事業分割準備会社との間で締結することを決議し、同日付で本国内事業分割契約を締結いたしました。
(海外事業統合に係る吸収分割契約の締結)
①本海外事業分割の目的
これまで当社は、深い顧客理解と高度な技術力による“つくる力”で、様々な企業システムや業界インフラを支えてきましたが、今回の統合により、NTT Limitedのもつ“つなぐ力”と組み合わせることで提供価値を高めていきます。
具体的には、NTTデータの持つコンサルティング、アプリケーション開発を主としたシステムインテグレーション力(つくる力)と、NTT Limitedが得意とするデータセンタ、ネットワーク、マネージドサービスを主としたEdge to Cloudのサービスオペレーション力(つなぐ力)を組み合わせ、ITとConnectivityを融合したサービスをTotalで提供する企業へ進化していきます。Connectivity領域を含むデジタルトランスフォーメーションに必要なサービスラインアップを一元的に整備し、複雑化・多様化するお客さまのニーズにグローバルレベルで対応していきます。
加えて、NTTグループの海外事業に関する人財を結集することで、海外各地域における事業特性やお客さま特性に合わせた迅速な意思決定を実現し、今後の事業成長を支える強固なグローバルガバナンス体制を構築していきます。
中長期的には、あらゆるモノがセキュアにつながるITとConnectivityを融合したEdgeからCloudまでを含む総合的なマネージドサービスの提供を通じて、企業・業界の枠を超えた新たな社会プラットフォームや革新的なサービスの創出に取り組んでいくとともに、NTTのIOWN技術を活用した革新的なサービスをグローバルで展開し、サステナブルな未来のしくみを創造できる企業をめざしていきます。
本海外事業統合は、世界のお客さまに対する一元的な理解を促進させ、世界中のお客さまからより信頼されるブランドとなるとともに、事業競争力の強化による更なる成長と企業価値向上を実現するものと考えています。
②本海外事業分割の日程
③本海外事業分割の方式
当社が営む海外事業について、当社を吸収分割会社とし、NTT, Inc.を吸収分割承継会社とする吸収分割であります。
④本海外事業分割に係る割当ての内容
NTT, Inc.は、本海外事業分割の対価として、普通株式3,315株を発行し、当該NTT, Inc.株式を当社に割当交付いたしました。その結果、本海外事業分割の効力発生日における本海外事業分割後のNTT, Inc.株式の保有比率は、当社が51%(保有株式数3,315株)、NTTが49%(保有株式数3,185株)となりました。なお、本海外事業分割の効力発生日付で、当社は、NTTの保有するNTT, Inc.の普通株式260株(同日における発行済株式総数の4%に相当)を総額1,120億円にて追加取得いたしました。その結果、NTT, Inc.株式の保有比率は、当社が55%(保有株式数3,575株)、NTTが45%(保有株式数2,925株)となりました。
⑤本海外事業分割に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い
当社は新株予約権及び新株予約権付社債を発行していないため、該当事項はありません。
⑥本海外事業分割により増減する資本金
本海外事業分割に際し、当社の資本金の増減はありません。
⑦承継会社が承継する権利義務
当社が海外事業に関して有する権利義務のうち、本海外事業分割契約において規定するものを当社からNTT, Inc.が承継いたしました。
⑧債務の履行の見込み
本海外事業分割の効力発生日以降において、NTT, Inc.が履行すべき債務について、その履行の見込みに問題がないものと判断しております。
⑨本海外事業分割に係る割当ての内容の根拠及び理由
当社は、割当ての公正性を担保するために選定した第三者算定機関による本海外事業分割における割当株式数に関する算定結果、リーガル・アドバイザーからの助言を参考に、かつデューディリジェンスの結果等を踏まえて、当社及びNTT, Incそれぞれの財務の状況、資産の状況、将来の見通し等の要因を総合的に勘案しながら、慎重に交渉・協議を重ねるとともに、NTT及びNTT, Inc.と利害関係を有しない当社の監査等委員でない社外取締役であり、かつ、独立役員である平野英治氏、藤井眞理子氏及び池史彦氏の3名によって構成される特別委員会から取得した答申書等も踏まえた上で、NTT, Inc.株式3,315株(株式割当比率1.04に相当)を対価とする本海外事業分割を含む本海外事業統合を行うことが妥当であるとの判断に至り、当社及びNTTは2022年5月9日に開催された取締役会において、本海外事業分割を含む本海外事業統合を決議し、合意いたしました。
⑩承継会社が承継する資産・負債の状況(2021年3月31日現在)
(注)上記資産・負債の各項目の金額は、一定の仮定に基づき算出した社内管理数値であり、非監査の参考値です。上記資産・負債の各項目と金額は、2021年3月31日現在の貸借対照表を基礎としているため、実際に承継会社が承継した金額(上記金額に本海外事業分割の効力発生日までの増減を加除した金額)とは異なります。
⑪本海外事業分割の承継会社の概要(2022年9月30日現在)
(注)2023年3月31日現在の当該承継会社の概要は以下のとおりです。
名称 :株式会社NTT DATA, Inc.
所在地 :東京都江東区豊洲三丁目3番3号
代表者の役職・氏名:代表取締役社長 西畑 一宏、代表取締役副社長 奥野 恒久
事業内容 :NTTデータグループにおけるグローバル事業のガバナンス及び戦略策定、施策推進等
(持株会社体制への移行に伴う国内事業吸収分割契約の締結)
①本国内事業分割の目的
グローバルレベルでのデジタルトランスフォーメーションへの取り組み加速とお客さまのニーズの複雑化・多様化等を背景にした本海外事業統合を踏まえ、グループ経営体制の再構築を図り、外部環境の変化及び地域マーケットに応じた迅速な意思決定、機動性の向上、柔軟な制度設計等を通じてより一層のガバナンス強化を進めることが不可欠と判断し、本持株会社化を行います。
本持株会社化実施後において、当社は、持株会社としてグループ全体最適の視点からの成長戦略の策定・遂行、経営管理等に特化し、グループ全体の企業価値向上に努めてまいります。
②本国内事業分割の日程
③本国内事業分割の方式
本国内事業分割は、当社を吸収分割会社とし、2022年11月1日に設立された当社の完全子会社である国内事業分割準備会社を吸収分割承継会社とする吸収分割であります。
④本国内事業分割に係る割当ての内容
国内事業分割準備会社は、本国内事業分割の対価として、国内事業分割準備会社の普通株式999株を当社に交付する予定であります。
⑤本国内事業分割に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い
当社は新株予約権及び新株予約権付社債を発行していないため、該当事項はありません。
⑥本国内事業分割により増減する資本金
本国内事業分割に際し、当社の資本金の増減はありません。
⑦承継会社が承継する権利義務
本国内事業分割準備会社は、当社が国内事業に関して有する権利義務のうち、本国内事業分割契約において規定するものを当社から承継いたします。
⑧債務の履行の見込み
本国内事業分割の効力発生日以降において、国内事業分割準備会社が履行すべき債務について、その履行の見込みに問題がないものと判断しています。
⑨承継会社が承継する資産・負債の状況(2023年3月31日現在)
(注)上記資産・負債の各項目の金額は、一定の仮定に基づき算出した社内管理数値であり、非監査の参考値です。上記資産・負債の各項目と金額は、2023年3月31日現在の当社の貸借対照表を基礎としているため、実際に承継会社が承継する金額(上記金額に本国内事業分割の効力発生日までの増減を加除した金額)とは異なります。
⑩本国内事業分割の承継会社の概要(2023年3月31日現在)
(注)2023年7月1日付で「株式会社NTTデータ」に商号変更予定です。
当社グループは、グローバルでの厳しい競争に勝ち残っていくため、新しい技術トレンドを積極的にビジネスに取り入れる「最先端技術・イノベーション推進」に取り組むとともに、システム開発の高速化、高品質化やクラウド化・デジタル化を見据えたクラウド基盤の構築等、「生産技術革新」に関する研究開発に取り組んでいます。最先端技術に関する知見やノウハウをグローバルで集約・活用しイノベーションを推進していくとともに、次世代の生産技術を磨いていきます。
更に、日本電信電話株式会社との研究開発連携により、基盤的研究開発テーマについてはその成果を活用し、当社のリソースを応用的研究開発テーマに重点配分しています。
当連結会計年度の研究開発費は
<グローバル6カ国に「イノベーションセンタ」を設立>
当社は、世界トップクラスの先進技術活用力の獲得をめざし、2022年8月に世界6カ国にイノベーションセンタを設立しました。本センタは、技術戦略を策定する戦略グループと、日本・米国・イタリア・ドイツ・中国・インドのローカルセンタで構成され、各拠点に技術戦略に基づいた技術テーマを設定し、先進的なお客様と共創R&Dを進めるほか、大学やスタートアップとの連携により、現地で先行する技術活用事例をいち早く収集し次の技術戦略に活かします。設立に当たり、今まで世界中に点在していたリサーチャー、コンサルタント、エンジニアを中心としたエキスパート100名を本センタに集結しました。
本センタは、各国で先進的なお客様とのPoC(注1)を実施しており、今年度イタリアのメディア会社とインダストリアルデジタルツイン領域におけるイノベーションパートナーシップ契約を締結したほか、メタバース領域や量子コンピューティング領域において、それぞれ重工業・自動車製造業等の大型の先進的なお客様との共同プロジェクトを受注しています。
今後は、2025年度末までに体制を300名に増強の上、先進的なお客様との中長期R&Dパートナーシップを50件以上創発することをめざします。2023年度は、インダストリアルデジタルツイン領域や量子コンピューティング領域、及び当社がEverest Group PEAK Matrixにてお客様をサポートする世界のリーディングITサービスプロバイダーであると評価(注2)されたブロックチェーン領域を含めた3領域を、中期経営計画の戦略4(先進技術活用力とシステム開発技術力の強化)で策定しているEmerging領域の次の段階であるGrowth領域として注力設定し、お客様のビジネスを革新するための実ビジネス拡大を加速します。
<イジングマシン(注3)を用いた組合せ最適化技術を活用>
当社と株式会社香味醗酵(以下、香味醗酵)、及び日本電信電話株式会社(以下、NTT)の3社は共同で、数千種類の匂い成分から最適な組み合わせを計算し、少数の匂い成分で様々な匂い・香りを瞬時に再構成する手法の実機検証を2022年11月から2023 年3月に実施しました。
本検証は、香味発酵の持つ匂いデータベースから最適な組み合わせを算出する「匂い分子の組み合わせ最適化」について、NTTの次世代光イジングマシンLASOLV及び当社の分析技術(注4)を用いた最適化計算を適用し、従来手法との比較評価を実施しました。従来の手法では、匂いの組み合わせ計算で対象とする匂い成分は1,000種類が限界でしたが、8,000種類以上に拡張可能であることが確認できました。また、最適化計算精度の向上や匂いのABテスト(注5)工程支援にも、本検証の手法が有効であるとの結果を得ました。
前述の成果を得たことから、当社と香味醗酵は、2023年4月よりパートナーシップ契約を締結しており、ビジネス連携も含めた検討を開始しています。今後両社は、香料開発の効率化・高度化だけでなく、映像産業やメタバースへの匂い情報の実装などを含めた新たなビジネスの開拓に取り組み、2025年までに10件以上の匂いに関するビジネス創出をめざします。また、当社は、香料分野に限らず様々な分野で組合せ最適化問題に対する新たな手法の適用によるビジネスイノベーションを推進します。グローバルに量子コンピュータや次世代アーキテクチャー・ラボのサービス展開を行い、今後3年間で100件以上の新手法による業務改善の実現をめざします。
(注1) PoC(Proof of Concept)
「概念実証」のことで、新たな概念やアイディアの実現可能性を示すための簡易な試行のことです。
(注2) Everest Group PEAK Matrixにてお客様をサポートする世界のリーディングITサービスプロバイダーであると評価
当社は、2021年12月に発行された米国社の調査レポート「Enterprise Blockchain Services PEAK Matrix Assessment 2022」において、「リーダー」評価を獲得しました。
(注3) イジングマシン
次世代光イジングマシンLASOLV は、NTTが研究開発に取り組む、新しい原理に基づいた計算装置です。LASOLVは常温で利用可能で、複数のパルス光の位相の組合せ、“光の物理現象” でイジングモデルを模擬し、解の候補が最適に近いほど位相の組合せの変化が少なくなる(=安定する)といった相互作用を作り出すことで解を導出します。LASOLVは組合せ最適化問題を極めて高速に解くことが可能であるため、これまでは解くことができなかった課題の解決が期待されています。
(注4) 当社の分析技術
当社は、業界を問わず様々な実ビジネスの問題を、量子コンピュータや「組合せ最適化」の効率的な計算を行うイジングマシンを適切に活用し、業務要件に基づいた検証・評価を行うサービスを提供しています。
(注5) ABテスト
2つのパターンを比較し、どちらの方が良いかを決定するテスト手法のことです。
この有価証券報告書に掲載されているサービス及び商品等は、当社あるいは各社等の登録商標又は商標です。