第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、米国・中国等の海外経済の堅調から輸出関連・製造業といった外需部門は拡大傾向が続く一方、内需部門は構造的要因によるマインドの低下と、政治不信や天候不順の影響等もあって緩やかな回復にとどまり、株式市場は地政学リスクが懸念されて伸び悩みましたが、秋口からは新たな上昇局面に入っており、全体としては底堅く推移しておりました。

 長期サイクル(コンドラチェフ・サイクル 約50~60年)では、2010年代の日本経済・株式市場は1950年代または1960年代当時に対応する局面で、2010年代後半は新しい技術や産業の登場で1950年代後半、1960年代後半当時のように新たな成長・上昇局面に入る可能性もあると見ております。2010年代のGDP成長率(前年同期比)は1950年代、1960年代当時の水準に及ばないものの、企業の売上高経常利益率は大幅上昇して、過去最高水準にあります。また、国際商品市況は約30年サイクルが見られ、最初の10年が大幅低下局面、次の10年が横這い局面、最後の10年が大幅上昇局面で構成されており、2010年代後半は1950年代後半、1980年代後半当時に似た大幅低下局面から横這い局面への移行期にあります。原油(ガソリン)や原材料、食品等の価格が低位安定することで個人消費の下支えになると同時に、企業収益の拡大要因ともなり、設備投資の増加や賃金の上昇の余地があると考えられます。

 当社グループを取りまく経済環境は、主に街角景気判断DI(内閣府)、第3次産業活動指数(経済産業省)、及びマネタリー・ベース平均残高(日本銀行)の動向から判断しております。街角景気判断DIは2016年後半から上昇局面に入っており、2017年初めは一時的に低下しましたが、3月を底に持ち直し、直近は50(好況・不況の分岐水準)を上回っております。一方、主に非製造業の動向を示す第3次産業活動指数は2016年以降、横這い圏の動きが続き、前年比は小幅な伸びにとどまっておりましたが、2017年に入って緩やかながら上向きつつあります。また、マネタリー・ベース平均残高は、日銀の緩和政策継続により大幅増加基調に変わりはないものの、直近の前年比は10%を割り込んでおり、景気押し上げ効果は薄れてきております。これら指標の動向から、当連結会計年度の当社グループを取りまく経済環境は、やや勢いにはかけるものの底堅く、回復基調が継続していると見ております。

 当社グループは、課題としております「開拓してきた幅広いマーケットの深掘りと利益基盤の構築」の実現に向け、従来の主要分野である店舗施設事業での顧客数やメンテナンス事業での店舗数の拡大を目指すことに加え、新たなる市場で開拓してきた分野につきましても、将来的に期待できる柱として成長させるべく取り組んでおります。加えて、日本だけではなく、経済成長率が高く、日系企業の進出も多い東南アジアでの事業展開を進めており、2017年8月には海外7拠点目として台湾に現地法人を設立いたしました。今後、東南アジアでの本格的な事業拡張に向け、足場を固めてまいります。また、昨今の労働市場における人手不足に対応するため、数年前から新卒採用を大幅に増やし、企業内職人の育成を進めるとともに、M&Aを積極的に行い、これまで当社グループが弱かった分野の強化や技術者の補充を図っております。本年度は新たに6社が当社グループに加わり、業容の拡張、技術の共有、制作コストの削減といったグループ会社間のシナジーも生まれております。こうした活動により、現在では様々な施設の企画・設計から建築・内装・設備等の施工、その後のメンテナンスまで総合的に請け負える体制が整ってまいりました。

 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高311億1千万円(前期比11.0%減)、営業利益8億5千7百万円(前期比21.1%減)、経常利益9億6千万円(前期比13.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6億7千7百万円(前期比4.6%減)となりました。

 次に、部門別の売上高と各部門の営業概況についてご報告いたします。

 

(単位:千円未満切捨)

 

関連部門の名称

前連結会計年度

(自 平成28年1月1日

 至 平成28年12月31日)

当連結会計年度

(自 平成29年1月1日

 至 平成29年12月31日)

対前連結会計年度比増減額

(△は減)

対前連結会計年度比

増減率(%)

スーパーマーケット関連部門

13,849,959

14,114,968

265,009

1.9

フードシステム関連部門

19,608,947

14,967,667

△4,641,279

△23.7

保守メンテナンス部門

1,495,374

2,028,131

532,756

35.6

34,954,281

31,110,767

△3,843,513

△11.0

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

   《スーパーマーケット関連部門》

 スーパーマーケット関連部門につきましては、主要顧客である中堅の小売店(中堅チェーン企業や複数店舗を有する企業)の経営環境は総じて底堅く推移しておりました。スーパーマーケット販売統計調査(スーパーマーケット3団体)を見ますと、2016年から食品部門の伸び率(前年比)は鈍化傾向にあるものの、直近1年間の平均伸び率は2%弱で推移しております。近年、企業間格差が広がったことでM&A等による業界再編が急速に進み、店舗再編も活性化しております。この流れを逃すことなく、新規出店や既存店の改修案件等を適宜受注できるよう、継続的な不動産情報の提供や省エネ提案なども合わせて行ってまいりました

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は141億1千4百万円(前期比1.9%増)となりました。

 

   《フードシステム関連部門》

 フードシステム関連部門につきましては、中心顧客である飲食店の動向を外食産業市場動向調査(日本フードサービス協会)を参考にして見ますと、2016年以降、店舗の売上は前年比で平均3%の伸びとなっている一方、店舗数は伸び悩んでおりましたが、2017年に入っては回復の兆しが見られ、当第3四半期以降の当社グループの受注も上向いてきております。今後も飲食店に加え、ホテル、食品加工センター、物流倉庫などの開拓余地の大きい商業施設に関しても精力的に営業活動を拡げてまいります。本年度は大型ホテルのリノベーション工事において、工事内容の大幅な追加変更により工期が延長となったことから、竣工高は減少しております。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は149億6千7百万円(前期比23.7%減)となりました。

 

   《保守メンテナンス部門》

 保守メンテナンス部門につきましては、旧来からの店舗設備機器のメンテナンス技術及び体制を充実させるとともに、M&Aによりメンテナンス対応可能なグループ会社を増やし、保守点検網の拡充を進めております。加えて、当社グループのエースセンター株式会社が担うビルメンテナンスも当該分野に寄与しております。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は20億2千8百万円(前期比35.6%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5億9千5百万円増加し、当連結会計年度末残高は49億4千2百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動による資金の減少は16億2千2百万円(前連結会計年度は11億3千3百万円の増加)となりました。

 これは、税金等調整前当期純利益の計上及び回収により売上債権が減少したものの、平成29年12月末日以降の引渡し物件にかかるたな卸資産が増加したことが主な要因であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金の減少は8億9千万円(前連結会計年度は10億8千6百万円の減少)となりました。

 これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入及び投資有価証券の売却による収入があったものの、主に本社賃借物件の土地及び建物の購入による支出をしたことが主な要因であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の増加は31億2千3百万円(前連結会計年度は7億6千8百万円の増加)となりました。

 これは、短期及び長期の借入を行ったことが主な要因であります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 当社グループは、一貫した店舗施設制作事業を事業内容とする単一セグメントであるため、制作、商品仕入、受注及び販売実績については、関連部門別に記載しております。

 

(1)制作実績

 当連結会計年度における制作実績を関連部門ごとに示すと、次のとおりであります。

関連部門の名称

制作高(千円)

前年同期比(%)

スーパーマーケット関連部門

13,110,656

107.3

フードシステム関連部門

19,256,840

110.9

32,367,497

109.4

 (注)1 金額は販売価額で算定しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)商品仕入実績

 当社グループは、スーパーマーケット関連部門、フードシステム関連部門において外部より商品を仕入れておりますが、商品仕入時においてはどの部門で販売されるか確定していないため、関連部門ごとの商品仕入実績の記載は省略しております。

(3)受注実績

       当連結会計年度における受注実績を関連部門ごとに示すと、次のとおりであります。

関連部門の名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

スーパーマーケット関連部門

14,031,508

116.9

742,645

89.9

フードシステム関連部門

17,985,538

94.2

7,976,332

160.9

32,017,046

103.0

8,718,977

150.7

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4)販売実績

 当連結会計年度における販売実績を関連部門ごとに示すと、次のとおりであります。

関連部門の名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

スーパーマーケット関連部門

14,114,968

101.9

フードシステム関連部門

14,967,667

76.3

保守メンテナンス部門

2,028,131

135.6

31,110,767

89.0

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

 「社会を構成するメンバーとして、尊敬され、関係する様々な方々の期待に応える企業」

それが我々の求めるラックランドグループの姿です。

 我々は日々、様々な方々と関係を持ち、相互の協力の下、活動をしています。そして、その様々な方々からの期待を担っています。我々にとって期待に応える相手とは、お客様、協力会社、地域社会、株主の皆様、そして社員等、我々と関係するすべての方々(ステークホルダー)に他なりません。その期待に対し、誠実に応えていくことが我々の望む姿です。

 「商空間創りを通じ、皆の笑顔を創りだす」

我々は商空間の企画・制作・保守メンテナンス等を通じ、様々な人々の期待に応え、笑顔を創りだしていきます。この笑顔とは、「お客様の笑顔」、「お店で働かれている方の笑顔」、「お店に集う方の笑顔」、「地球(すべての人)の笑顔」など様々です。企業として存続していくためには単なる「モノ作り」でなく、社会において様々な「笑顔になれるコト」を創りだしていかなければなりません。このことこそが、我々が自らの仕事をサービス業と考える原点です。

 そして、時代のニーズは新たな技術とともに変化していきます。我々は安定した収益基盤を確立しながら、従来の枠組みに捉われず、時代の変化に柔軟に対応し、成長し続けられる企業でありたいと考えております。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、2016年度よりスタートいたしました第二次10年計画「世界でも期待される企業に成る」の下、最初の3年間は「開拓してきた幅広いマーケットの深掘りと利益基盤の構築」を課題として、2018年度までに売上高 400億円、経常利益 15億円の達成を目指しております。また、当社グループが経営指標として重視しておりますのは、売上高経常利益率及び自己資本利益率であり、中期目標として、売上高経常利益率の4.0%以上への上昇(2017年度実績 3.1%)と、自己資本利益率の12.7%以上への上昇(2017年度実績 10.3%)を掲げております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 2015年度までの第一次10年計画は「未来へ進むための基盤作り」であり、その一環として2015年10月には東京証券取引所 市場第一部への指定替えを達成することができました。2016年度からの第二次10年計画は「世界でも期待される企業」への進化を遂げ、2025年度までには売上高 500億円(国内 450億円、海外 50億円)、経常利益 30億円を実現できるよう、グループ一丸となって邁進してまいります。

 国内においては、当社がこれまで弱かった分野や技術の補強、及び未進出地域への営業網の拡大を目的として、積極的にM&Aを行っております。各専門分野を持つグループ会社がそれぞれの強みを活かして協業することにより、対応できる業務範囲が広がるとともに、新たな事業の創出も可能となり、また制作コストの削減を図ることもできるなど、様々なグループ会社間シナジーが生まれております。今後、グループ会社間の連携を深め、グループ会社間シナジーをさらに発揮することで、我々の目標に着実に近づけると考えております。

 加えて、当社グループの成長には、日本より経済成長率が高く、日系企業の進出が盛んな東南アジア圏における海外事業の拡大が必須です。2013年1月のシンガポールを皮切りに、カンボジア、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア、台湾と、現在までに7ヶ国で現地法人を設立し、各国での施工実績も増えてまいりました。2017年7月には株式会社プロネクサス様との業務連携による、飲食・小売業界向けのアジア進出支援サービス「スグデル」の提供も開始しました。引き続き、アジア進出を目指す日系企業のお客様のご要望に迅速かつ真摯に応えられるよう、各国において現地に根付いた営業網を拡充し、信頼と実績に基づいた当社グループのブランドを確立します。

 

(4) 会社の対処すべき課題

 当社グループを取りまく経済環境は、先述のとおり、当面は底堅く推移すると見ておりますが、景気にはサイクルが存在すること、また東京オリンピック需要が一巡した後は経済環境が大きく変化する可能性も十分にあることから、日本経済や主要事業分野が伸び悩んでも、生き残れるだけの利益を確保できる基盤を構築することが必要です。目下、当社グループが対処すべき重要課題は、グループ会社間の連携を深め、グループ会社間シナジーをさらに発揮することであります。このことが、グループ全体としての業務範囲の拡大に繋がるとともに、新たな事業分野の創出と深掘りが可能になると考えております。

 旧来の当社は、主にサービス業のお客様をターゲットとして下記の10事業分野において開拓と深掘りを重点的に進めてまいりましたが、グループ会社が増え、対応できる分野が拡がったことで、今後は製造業を営む企業も大きなターゲットにしていきたいと存じます。

 そして、さらに競争力を強化するためには、より生産性の高い人材を育成することが不可欠です。M&Aや中途採用も含め、高い専門知識や技術を持つ企業内職人を増やす取り組みを行うと同時に、その知識や技術を共有できる体制を整えております。加えて、2017年7月から将来の当社グループを担う人材を育成するプロジェクトを立ち上げ、管理者育成にも力を入れております。

 一方、近年、問題となっております人手不足と働き方改革に対しましては、積極的な新卒採用及び育成、女性社員が長く働きやすい環境整備や雇用形態の多様化、IT並びにRPA(ロボットによる定型業務の自動化)も活用した業務改善等に意欲的に取り組み、管理部門(体制)の見直しも行っております。

 

① 物流センターにおける冷凍冷蔵設備分野

② 新規店舗(これまでに取引のない店舗)へのメンテナンス及び営繕分野

③ 企画・設計・デザイン・コンサルティング等のソフトサービス分野

④ 省エネルギー機器や付加価値機器の開発・製造・販売・レンタル分野

⑤ デベロッパーが所有する大型店舗や商業ビルにおける建築設備分野

⑥ 中小規模の店舗・工場・物流施設における建築分野

⑦ 医療モールやクリニックを含むメディカル分野

⑧ ASEAN圏・台湾における海外分野

⑨ 店舗や食品工場における食品の生産機器や厨房設備分野

⑩ 宿泊施設・ホテルにおけるリノベーション分野

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 (1) 特定の業界及び特定の取引先への依存について

 当社グループは、新規顧客の開拓等による取引先分散の継続的な推進を行っており、特定取引先への販売依存はありませんが、飲食料品小売業界及び外食業界に属する企業への売上高が大きなウェイトを占めております。このため、これらの業界動向の変動により顧客企業の事業環境に急激な変化が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。平成29年12月期(連結)における飲食料品小売業界への依存度は47.6%(平成28年12月期(連結)51.7%)、外食業界への依存度は19.3%(平成28年12月期(連結)20.8%)であります。

 

  (2) 業績の季節変動について

 当社グループは、食品スーパーマーケットや外食産業の店舗における企画・設計・施工・メンテナンスを主な事業としている関係上、顧客企業の出店政策や出店計画に影響を受け、業績に季節的な変動が見られます。売上高の季節的変動に伴い、営業利益も同様の傾向があります。当連結会計年度及び前連結会計年度の上半期・下半期のそれぞれの売上高及び営業利益は下記のとおりであります。

(単位:千円)

 

 

上半期(1月~6月)

下半期(7月~12月)

平成28年12月期

売上高(構成比)

16,506,185(47.2%)

18,448,096(52.8%)

営業利益(構成比)

333,395(30.7%)

753,458(65.7%)

平成29年12月期

売上高(構成比)

12,134,073(39.0%)

18,976,693(61.0%)

営業利益(構成比)

77,278(9.0%)

780,524(91.0%)

  (注)上記売上高及び営業利益は、消費税等を含んでおりません。

 

 (3) 品質管理について

 品質管理につきましては、設計及び制作分野における知識や経験の豊富な専門人員で構成する品質管理の専門部署を社内に設置し、設計及び施工の過程において同部署による複数回の品質チェックを行うなど、十分な品質管理体制を整備しております。

 

 (4) 債権管理について

 債権管理につきましては、顧客企業からの受注に当たって事前の与信調査から債権発生・回収まで、一貫した管理体制を整備しております。また、原則として債権を長期間にわたり分割して回収する延払条件付き契約の締結は禁止しておりますが、諸々の事情を鑑み、当該契約の締結を行う場合には、連帯保証や担保差入れなどにより債権保全を図っております。

 訴訟による和解決定など特殊な事情により締結した延払条件付き契約に係る債権については、当該債権残高に対して個別に回収可能性を検討し貸倒引当金を計上しております。

 しかしながら、経済環境の激変などにより顧客企業の属する業界動向に急速な悪化が生じた場合には、債権の滞留や貸倒れが発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (5) 業界に対する特有の法的規制並びに主要な業務に係る免許及び許認可等について

 当社グループの主要な事業活動の継続には下記の許認可が必要ですが、「建設業法」においては第8条、第28条及び第29条、「建築士法」においては第2条、第3条、第10条、第23条及び第24条、「宅地建物取引業法」につきましては第3条及び第5条に免許の取消、営業停止または更新欠格事由が定められております。当社グループは、平成29年12月31日現在において、これらに該当する事実はないと認識しております。

 しかしながら、将来、許可の取消等の事由が生じた場合、当社グループの事業遂行に支障をきたし、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(平成29年12月31日現在)

許認可等の名称

根拠法令

許認可等の内容

有効期間

特定建設業

建設業法

電気工事業、管工事業、建築工事業、熱絶縁工事業、内装仕上工事業、大工工事業、左官工事業、とび・土工工事業、石工事業、屋根工事業、鉄筋工事業、板金工事業、鋼構造物工事業、タイル・れんが・ブロック工事業、ガラス工事業、塗装工事業、防水工事業、

建具工事業の許可

(特-26)第10470号

平成27年3月4日~

平成32年3月3日

一般建設業

建設業法

土木工事業、ほ装工事業、水道施設工事業、消防施設工事業の許可

(般-26)第10470号

平成27年3月4日~

平成32年3月3日

一級建築士事務所

建築士法

一級建築士事務所の登録許可

東京都知事登録

第40172号

平成27年8月10日~

平成32年8月9日

一級建築士事務所の登録許可

宮城県知事登録

第14010149号

平成26年10月27日~

平成31年10月26日

宅地建物取引業

宅地建物取引業法

不動産の売買、仲介、斡旋、賃貸及び管理

(4)第81110号

平成29年8月24日~

平成34年8月23日

 

 また、当社グループの主要顧客先であるスーパーマーケット業界や外食業界に対する主な法的規制として、大規模小売店舗立地法、中心市街地活性化法、都市計画法、食品衛生法、食品リサイクル法があります。当社グループは、自社グループ及び顧客の事業に関連する各種法令を熟知し遵守して、要件の充足、免許の取得、必要な届出等を行い、事業の展開しております

 しかしながら、当該各種法令の改廃や新たな法的規制が導入された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (6) 人材の確保について

 当社グループは、設計・施工・メンテナンス業務の内製化による収益確保のため、数年前より先行して人員確保を行い、専門的な技能者の育成に努めてまいりました。しかしながら、今後の育成が計画通りに進まず、必要数の技能者の確保が困難な状態となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (7) 資材価格の変動について

当社グループは、冷凍冷蔵機器や工事主要材料等につきまして、受注後に即時発注するなど資材価格の変動を極力抑制する原価管理体制を整備しております。しかしながら、原材料価格の高騰を請負代金に反映することが困難な状態となった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

 (8) 有価証券投資について

 当社グループは、既存顧客との営業上の取引関係の更なる強化、あるいは新規顧客の開拓及び取引関係の強化のため、株式の持合を行っております。

 当連結会計年度末の残高は2,859,692千円でありますが、顧客企業が属する業界の株式市場の低迷などにより、株価が著しく下落した場合は評価損が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (9) ストックオプションについて

 当社はストックオプション制度を採用しており、当社役職員及び当社子会社役職員に対して新株予約権を付与しております。

 これらの新株予約権が行使された場合、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。また、今後、優秀な人材を確保するために同様のインセンティブプランの継続を検討しており、これから付与される新株予約権の行使が行われた場合にも、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。なお、短期的な需給バランスの変動が発生し、株価形成に影響を及ぼす可能性があり、ストックオプションに係る新しい会計基準が設定された場合、当該基準の変更内容によっては当社の業績に影響を及ぼす可能性があります

 (10) M&A、組織再編等について

 当社グループは、事業戦略上、企業価値の向上を目的として必要に応じて企業や事業の買収、組織再編等を行っております。

 当該行為に際しては、入念な調査、分析、検討を行っておりますが、買収時点では想定できなかった収益性の低下等の不測の事態が生じる場合や、グループ会社間におけるシナジーが当初想定したほど発揮されない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (11) 事故及び災害について

 当社グループは、現場での安全確保・管理には万全を期して取り組んでおりますが、施工中に予期せぬ重大事故が発生した場合には、経営成績や社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。また、地震、風水害等の予期しない大規模災害が発生した場合にも、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 金額が僅少のため、記載を省略しております。なお、当社グループにおいて、研究開発活動は連結子会社であるマッハ機器株式会社のみが行っております。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 この連結財務諸表の作成にあたり、当連結会計年度末における資産、負債の金額、並びに当連結会計年度における収益、費用の金額に影響を与える重要な会計方針及び各種引当金等の見積り方法(計上基準)につきましては、「第5 経理の状況 1[連結財務諸表等][注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりであります。

(2)財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末における資産合計は、274億1千9百万円と前連結会計年度末に比べ61億9千7百万円の増加となりました。

流動資産は、188億6千8百万円と前連結会計年度末に比べ40億5千2百万円の増加となりました。これは、売上債権の回収が進んだものの、平成29年第4四半期以降の引渡し物件にかかる仕掛品が増加したことが主な要因であります。

固定資産は、85億5千万円と前連結会計年度末に比べ21億4千5百万円の増加となりました。これは、本社賃借物件の土地及び建物の購入、保有株式の株価上昇による投資有価証券の増加及びM&Aによるのれんの取得が主な要因であります。

(負債の部)

流動負債は、175億1百万円と前連結会計年度末に比べ43億7千9百万円の増加となりました。前受金が減少したものの、資金需要増加による短期借入金の増加及び支払手形及び買掛金が増加したことが主な要因であります。

固定負債は29億6千7百万円と前連結会計年度末に比べ10億9千万円の増加となりました。これは、保有株式の株価上昇による繰延税金負債の増加及び本社賃借物件の土地及び建物の購入にかかる長期借入金が増加したことが主な要因であります。

以上の結果、負債の部は204億6千9百万円と前連結会計年度末に比べ54億7千万円の増加となりました。

(純資産の部)

純資産の部は69億5千万円と前連結会計年度末に比べ7億2千7百万円の増加となりました。これは、配当金の支払があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び保有株式の株価上昇によるその他有価証券評価差額金が増加したことが主な要因であります。

なお、自己資本比率は25.2%と前連結会計年度末より4.0ポイント減少しております。

 

(3)経営成績の分析

当連結会計年度におけるわが国経済は、米国・中国等の海外経済の堅調から輸出関連・製造業といった外需部門は拡大傾向が続く一方、内需部門は構造的要因によるマインドの低下と、政治不信や天候不順の影響等もあって緩やかな回復にとどまり、株式市場は地政学リスクが懸念されて伸び悩みましたが、秋口からは新たな上昇局面に入っており、全体としては底堅く推移しておりました。

長期サイクル(コンドラチェフ・サイクル 約50~60年)では、2010年代の日本経済・株式市場は1950年代または1960年代当時に対応する局面で、2010年代後半は新しい技術や産業の登場で1950年代後半、1960年代後半当時のように新たな成長・上昇局面に入る可能性もあると見ております。2010年代のGDP成長率(前年同期比)は1950年代、1960年代当時の水準に及ばないものの、企業の売上高経常利益率は大幅上昇して、過去最高水準にあります。また、国際商品市況は約30年サイクルが見られ、最初の10年が大幅低下局面、次の10年が横這い局面、最後の10年が大幅上昇局面で構成されており、2010年代後半は1950年代後半、1980年代後半当時に似た大幅低下局面から横這い局面への移行期にあります。原油(ガソリン)や原材料、食品等の価格が低位安定することで個人消費の下支えになると同時に、企業収益の拡大要因ともなり、設備投資の増加や賃金の上昇の余地があると考えられます。

当社グループを取りまく経済環境は、主に街角景気判断DI(内閣府)、第3次産業活動指数(経済産業省)、及びマネタリー・ベース平均残高(日本銀行)の動向から判断しております。街角景気判断DIは2016年後半から上昇局面に入っており、2017年初めは一時的に低下しましたが、3月を底に持ち直し、直近は50(好況・不況の分岐水準)を上回っております。一方、主に非製造業の動向を示す第3次産業活動指数は2016年以降、横這い圏の動きが続き、前年比は小幅な伸びにとどまっておりましたが、2017年に入って緩やかながら上向きつつあります。また、マネタリー・ベース平均残高は、日銀の緩和政策継続により大幅増加基調に変わりはないものの、直近の前年比は10%を割り込んでおり、景気押し上げ効果は薄れてきております。これら指標の動向から、当連結会計年度の当社グループを取りまく経済環境は、やや勢いにはかけるものの底堅く、回復基調が継続していると見ております。

当社グループは、課題としております「開拓してきた幅広いマーケットの深掘りと利益基盤の構築」の実現に向け、従来の主要分野である店舗施設事業での顧客数やメンテナンス事業での店舗数の拡大を目指すことに加え、新たなる市場で開拓してきた分野につきましても、将来的に期待できる柱として成長させるべく取り組んでおります。加えて、日本だけではなく、経済成長率が高く、日系企業の進出も多い東南アジアでの事業展開を進めており、2017年8月には海外7拠点目として台湾に現地法人を設立いたしました。今後、東南アジアでの本格的な事業拡張に向け、足場を固めてまいります。また、昨今の労働市場における人手不足に対応するため、数年前から新卒採用を大幅に増やし、企業内職人の育成を進めるとともに、M&Aを積極的に行い、これまで当社グループが弱かった分野の強化や技術者の補充を図っております。本年度は新たに6社が当社グループに加わり、業容の拡張、技術の共有、制作コストの削減といったグループ会社間のシナジーも生まれております。こうした活動により、現在では様々な施設の企画・設計から建築・内装・設備等の施工、その後のメンテナンスまで総合的に請け負える体制が整ってまいりました。

その結果、当連結会計年度の業績は、売上高311億1千万円(前期比11.0%減)、営業利益8億5千7百万円(前期比21.1%減)、経常利益9億6千万円(前期比13.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6億7千7百万円(前期比4.6%減)となりました。

 

(4)資金の流動性についての分析

 当社グループの資金状況は、現金及び現金同等物の期末残高では、前連結会計年度末より5億9千5百万円増加し、49億4千2百万円となりました。

 営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より27億5千6百万円減少し、16億2千2百万円のキャッシュの支出となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上及び回収により売上債権が減少したものの、平成29年12月末日以降の引渡し物件にかかるたな卸資産が増加したことが主な要因であります。

 投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より1億9千6百万円増加し、8億9千万円のキャッシュを使用しております。これは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入及び投資有価証券の売却による収入があったものの、主に本社賃借物件の土地及び建物の購入による支出をしたことが主な要因であります。

 財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より23億5千4百万円増加し、31億2千3百万円のキャッシュを得ております。これは、短期及び長期の借入を行ったことが主な要因であります。

 

(5)経営者の問題意識と今後の対応について

 経営者の問題意識と今後の対応につきましては、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照ください。