第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)業績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響から金融経済・実物経済ともに大幅な調整となり、東京オリンピックは1年延期が決定されました。欧州、米国など世界の主要国でも感染が拡大して、世界的な景気調整局面に陥っております。

ラックランドグループを取りまく経済環境は、主に街角景気判断DI(内閣府)、第3次産業活動指数(経済産業省)、及びマネタリー・ベース平均残高(日本銀行)の動向等から判断しております。街角景気判断DIは、2018年以降は下向きに転じて50(好況・不況の分岐水準)を割り込んで調整局面に入っており、直近(3月)は新型コロナウイルス感染拡大の影響で最低水準に低下しております。非製造業やサービス業の動向を示す第3次産業活動指数は緩やかな上昇傾向が続いていますが、2010年代後半の伸び率(前年比)は平均で+1%弱にとどまっています。近年、我々の主要顧客である飲食・小売業界では人手不足や人件費高騰といった問題が顕著になっており、加えて、3月以降は新型コロナウイルスの影響で落ち込む局面が見込まれます。また、マネタリー・ベース平均残高は日銀の緩和政策により増加基調が継続していますが、伸び率(前年比)は2014年初期の+50%超から、足元は +0%近辺に低下しており、景気押し上げ効果は薄れております。これら指標の動向から、当第1四半期連結累計期間の当社グループを取りまく経済環境は、特に3月以降非常に弱まっており、景気の短期(3年前後)サイクルの底入れのみならず、長期(10年前後)サイクルの底入れ期にあり、新型コロナウイルス収束後はこれまでとは異なる世界・社会に突入する可能性があると考えられます。

リーマン・ショックが起きた12年前、当社は景気動向の影響を受けやすい「店舗施設の制作事業」を主力事業としていたことから、売上高は大幅に減少し、初めて営業赤字に転落しましたが、その苦しい経験を糧に「いかなる環境下においても成長していける基盤の構築」をスローガンとして掲げ、景気が落ち込んでも業績は影響を受けにくい企業体制の構築を進めた結果、顧客や事業内容の多様化を実現し、「店舗施設の制作事業」について2008年当時と2019年を比較しますと、売上高は約1.7倍に増やしながらも、売上高全体に占める比率は87.5%から43.2%にまで低下させることができました。

2019年から2021年の3ヵ年の中期目標は「化:時代が求めている企業へ化ける」としております。その2年目である2020年は子年で新たな12年サイクルのスタートであり、また当社が設立50周年を迎える節目の年でもあります。「化けきってみせる2年目」をスローガンとして、グループ全体では昨年から取り組んでいる課題に引き続き挑んでまいります。さらに、当社単体としては設計施工案件の管理体制及び売上総利益率を改善し、生産性をもう一段上げること、国内グループとしてはグループ間シナジーの創出と各々が化ける土台を確立すること、海外グループとしては3つの基幹事業(店舗制作・エンジニアリング・建築金物)を軌道に乗せて黒字化を定着させ、戦力となる現地外国人社員を育成すること、をそれぞれの新たな課題としております。

新型コロナウイルスは現在のところ収束する目途が立っておらず、長期化すれば今年後半以降の業績に影響が出てくる可能性もあることから、冷静かつ慎重に見極めてまいります。しかしながら、当社グループはこれまで時間をかけて専門知識・技術を持つグループ会社を増やし、各種施設の企画・設計から建築・内装・設備等の施工、設備機器メンテナンスやビル管理まで総合的に請け負うという、他にないユニークな企業スタイルを確立してまいりました。同時に、現在、売上高比率で50%超を占めるまでに成長してきている「商業施設の制作事業」「食品工業、物流倉庫の制作事業」及び「建築事業」の3事業分野は大型案件も多く、工期が長いため、短期的な景気動向に左右されにくい特性があります。加えて、日本より経済成長率が高い東南アジアや台湾でも事業展開することで、市場を拡大できるとともにリスク分散にもなることから、より盤石な経営基盤の構築ができると見込んでおります。

当第1四半期連結累計期間の受注案件においては新型コロナウイルスの影響はそれほど大きくなく、概ね想定どおり進捗しました。また、数年前からIT技術やモバイル端末、サテライトオフィスを積極的に導入し、働き方改革にも柔軟に対応してきたことから、社員はリモートワークで業務を滞らせることなく遂行できました。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高97億8千4百万円(前年同四半期比43.4%増)、営業利益8千3百万円(前年同四半期は営業損失3億1千万円)、経常利益4千3百万円(前年同四半期は経常損失3億3百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益1百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失2億8百万円)となりました。

 当社グループでは、事業内容を明確化するために事業分野を6つに区分しております。

 事業分野別の売上高及び概況は、以下のとおりであります。

 

《店舗施設の制作事業》

 店舗施設の制作事業につきましては、長らく当社グループの中心事業でありますが、景気動向の影響を受けやすく、ネットショッピングの発展が著しい中で、今後、店舗の役割や意義が変わってくることもあり得ると考えております。そのため、近年ではスーパーマーケットや飲食店、小売店に加え、様々な業態の店舗施設の開拓に挑み、かつ「現場力の強化」をスローガンとして、企画・設計・施工に関する現場力(技術者)の内製化を進めており、部門やグループ会社といった枠組みを超えてチームが一丸となって、単なる施工ではなく、付加価値をつけた提案もできるよう努めております。

 その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は40億3千9百万円(前年同四半期比0.9%増)となりました

 

《商業施設の制作事業》

 商業施設の制作事業につきましては、複数テナントを有する商業施設(テナント及び共用部工事を含む)と建築設備事業を基幹分野のひとつとして位置付けております。当該分野を一段と強化するとともに、大手デベロッパーや電鉄系の顧客開拓を進めており、受注件数は着実に増えてまいりました。今後、グループ会社間のシナジー創出により、大きく発展する事業分野だと考えております。

 その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は31億1千3百万円(前年同四半期比225.5%増)となりました。

 

《食品工場、物流倉庫の制作事業》

 食品工場、物流倉庫の制作事業につきましては、当社設立時からの基幹技術である冷凍冷蔵技術を活かす重要分野であり、またネットショッピングの拡大に伴い成長させていきたい分野でもあり、近年では大手ゼネコンやエンジニアリング会社からの受注獲得を目指し、積極的に営業活動を展開しております。同時に、これまでに培ってきた技術に甘んずることなく、常に新たな知識も取り入れながら、技術力向上を図っております。

 その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は7億7百万円(前年同四半期比4.9%減)となりました。

 

《店舗メンテナンス事業》

 店舗メンテナンス事業につきましては、CS(カスタマー・サティスファクション)サポート部を中心に、お客様からの修理依頼に応えるだけではなく、お客様の満足度を高めるための保守改善提案等にも力を入れております。メンテナンス営業の専門チームを立ち上げ、これまでの取引先に加え、新規顧客の開拓を続けたことにより、新規の保守メンテナンス店舗数は2019年末より1,500件超増加し、総数では16,000件を突破しました。また、各地のお客様からのご依頼に迅速に対応するため、2020年1月には北東北地域の拠点として青森営業所を開設いたしました。新たなサービスの形として食品工場向けの常駐型設備メンテナンスサービスも行っており、当社グループのエースセンター株式会社が担うビルメンテナンスは当該分野において主力の一角となっております。

その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は5億1千3百万円(前年同四半期比22.3%増)となりました。

 

《省エネ・CO2削減事業》

 省エネ・CO2削減事業につきましては、2010年に開発した冷蔵ショーケース用棚下LED照明「棚子ちゃん」、及び同シリーズの累計出荷本数は17万5千本超となり、着実に実績を伸ばしてまいりました。今後は、当社グループの照明会社である日本ピー・アイ株式会社との協業体制でさらなる発展を目指しており、今年5月には日本ピー・アイ株式会社から「棚子ちゃん」を改良リニューアルした「TANAKO」を新発売する予定です。また、エアコンレンタルから始まったレンタル事業(れん太くんシリーズ)は、食洗機、電気フライヤー、油ろ過機、業冷庫、製氷機、キュービクル(高圧受電設備)、GHP(ガスヒートポンプ)とラインナップを増やし、これらを組み合わせてレンタルできるカスタマイズレンタルも展開し、お客様のニーズに合わせた多様なレンタルパターンを提案しております。当第1四半期連結累計期間は、LED主力商品のリニューアル準備による一時的な販売休止や季節要因等もあり、売上高は前年同四半期を下回りましたが、レンタル事業ではエアコン以外の導入事例も徐々に増えており、引き続き、工事以外の分野でも営業攻勢をかけてまいります。

その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は3千2百万円(前年同四半期比41.2%減)となりました。

 

《建築事業》

 建築事業につきましては、これまで耐震診断及び補強工事が中心でありましたが、この数年間で培ってきた実績と技術力の積み上げにより、建物の躯体に関わる部分から、建物に付随する設備や建物内の内装に至るまで、当社グループですべて請け負うことが可能になったことから、新築・増改築の引き合いも増え、主力事業のひとつに成長いたしました。当該事業をさらに強靭な柱として発展させるべく、設計も含めた施工体制の充実を図ってまいります。当該事業分野においては、工期が長く、受注額の大きい案件も多いことから、四半期ごとの売上高や利益の振れが激しい傾向がありますが、逆に短期的な景気動向の影響を受けにくい事業分野でもあります。当第1四半期連結累計期間は大型ホテル案件等が寄与いたしました。

その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は13億7千7百万円(前年同四半期比114.5%増)となりました。

 

(注)事業分野名称に含まれる「制作事業」とは、ここでは企画、設計及び施工の事業を指しております。

(当社グループの事業内容を正確にご理解いただくために、2020年第1四半期より事業分野につい

て、事業分野名称のみ変更しております。なお、各事業に含まれる事業内容、算出基準等は変更して

おりません。

 

(参考資料)『部門別売上高及び概況』

 部門別の売上高及び概況は、以下のとおりであります。

 

《スーパーマーケット関連部門》

 スーパーマーケット関連部門につきましては、スーパーマーケット販売統計調査(スーパーマーケット3団体)を参考にして見ますと、日本経済の成長率鈍化に伴い、2019年の売上高の伸び率(前年比)は平均で約0%に低下しておりましたが、新型コロナウイルスの影響で今年2月以降の売上高の伸び率(前年比)は高まっています。当社グループは経済環境に大きく左右されず、あらゆる営業機会を逃さないために、各グループ会社の強みを活かして、設計や内装施工だけではなく、給排水・空調設備工事や電気設備工事など、店舗内で対応できる事業領域を拡大してまいりました。当第1四半期連結累計期間は新型コロナウイルスの影響は少なく、概ね堅調に推移しました。

その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は25億8千1百万円(前年同四半期比21.0%増)となりました。

 

《フードシステム関連部門》

 フードシステム関連部門につきましては、中心顧客である飲食店の動向に関し、外食産業市場動向調査(日本フードサービス協会)を参考にして見ますと、店舗の売上高の伸び率(前年比)は、2017年には3%前後で推移していましたが、2018年後半以降は若干勢いが弱まって、足元は2%程度に低下しております。新型コロナウイルス感染拡大で、当社の主要顧客である飲食店、小売店、商業施設、ホテル等はその影響を大きく受けざるを得ない状況にはありますが、当第1四半期連結累計期間は昨年から準備をしていた案件が予定どおり進み、前年同四半期の売上高を大幅に上回りました。

その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は66億3千万円(前年同四半期比58.6%増)となりました。

 

《保守メンテナンス部門》

 保守メンテナンス部門につきましては、旧来からの店舗設備機器のメンテナンス体制を整えるとともに、メンテナンス要員の技術力向上を図っております。加えて、各種の専門分野を持つグループ会社を増やし、顧客の依頼に迅速かつ的確に対応することができる保守点検網の拡充を進めており、2020年1月には北東北地域の拠点として新たに青森営業所を開設いたしました。また、当社グループのエースセンター株式会社が担うビルメンテナンス事業も当部門に寄与しております。

その結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は5億7千2百万円(前年同四半期比12.8%増)となりました。

 

(注) 2018年12月期までは、部門別の売上高のみを記載しておりましたが、当社の事業内容が変化してきたことにより、事業分野別売上高の方が事業の実態をより表しているため、2019年12月期より事業分野別売上高を主、部門別売上高を参考情報としております。

 

 (2)財政状態の分析

(資産の部)

 当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、332億4千万円と前連結会計年度末に比べ10億9千4百万円の減少となりました。

 流動資産は、229億6百万円と前連結会計年度末に比べ7億1千7百万の減少となりました。これは、第2四半期以降に引渡し予定の案件の仕掛品が増加したものの、売上債権の回収及び消費税の還付による未収消費税等の減少が主な要因であります。

 固定資産は、103億3千4百万円と前連結会計年度末に比べ3億7千6百万円の減少となりました。これは、保有株式の株価下落による投資有価証券の減少が主な要因であります。

(負債の部)

 流動負債は、194億9百万円と前連結会計年度末に比べ2千1百万円の減少となりました。これは、短期借入金及び前受金が増加したものの、仕入債務及び未払法人税等が減少したことが主な要因であります。

 固定負債は37億5千8百万円と前連結会計年度末に比べ6億5千万円の減少となりました。これは、長期借入金の減少が主な要因であります。

 以上の結果、負債の部は231億6千8百万円と前連結会計年度末に比べ6億7千2百万円の減少となりました。

(純資産の部)

 純資産の部は100億7千1百万円と前連結会計年度末に比べ4億2千1百万円の減少となりました。これは、保有株式の株価下落によるその他有価証券評価差額金の減少及び配当金の支払いが主な要因であります。

 なお、自己資本比率は30.2%と前連結会計年度末より0.1ポイント減少しております。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 金額が僅少のため、記載を省略しております。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。