第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度は海外事業、特に北米が好調に推移し、欧州、アジア・パシフィックは予算達成には到りませんでしたが、昨年度を上回る利益を確保出来ました。

 中国は経済失速の影響を受け減収減益となりました。

 日本国内事業は、受注は期初予想を上回る規模に達し、好調に推移しましたが、管理コスト等がかさみ、営業損失となりました。

 株式会社日本経済新聞社との協業は、ASEANでの研修事業が立ち上がって成果が出始めております。

 この結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高34億4千6百万円(前期比7.0%増)、営業利益1億5千2百万円(前期比118.3%増)、経常利益1億5千2百万円(前期比22.4%増)と増収増益を達成しました。ただ、親会社株主に帰属する当期純利益は1千3百万円(前期比96.9%減)となりました。前期は繰延税金資産を計上したためと、当期は国内保有の研修施設の減損損失を計上したことによります。

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

① 国内

 国内は大型のプロジェクトの受注が継続し、売上高は大幅に増加いたしました。事業収支も改善が進みましたが、グローバルを含めた管理コストの増大等で、営業損失を計上しました。

 この結果、売上高15億2千7百万円(前期比20.4%増)、営業損失6千4百万円(前連結会計年度は7千7百万円の営業損失)となりました。

② 北米

 大手企業を中心に、人材育成に関する総合的なソリューションを提案した結果、大型案件の受注に成功し、売上高は増加しました。

 この結果、売上高19億円(前期比6.9%増)、営業利益1億6千9百万円(前期比117.3%増)となりました。

③ 欧州

 売上高は、イギリスにおいて既存顧客に加え新規の顧客からの受注を獲得し、増収増益となりました。しかし、フランスにおいて売上高が減少し、前期を下回りました。

 この結果、売上高4億2千5百万円(前期比10.1%減)、営業利益3千1百万円(前期比5.9%増)となりました。

④ 中国

 中国経済の影響で既存顧客の売上高は減少し、営業損失となりました。

 この結果、売上高1億3千5百万円(前期比36.5%減)、営業損失2千2百万円(前連結会計年度は1百万円の営業利益)となりました。

⑤ アジア・パシフィック

 売上高は、アジア地区においてエージェントからの収入が引き続き増加しました。しかしオーストラリア及びインドにおいて既存顧客の受注が減少し、前期を下回りました。

 この結果、売上高1億4千9百万円(前期比14.3%減)、営業利益1千9百万円(前期比5.1%増)となりました。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(2) キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、税金等調整前当期純利益、減損損失を計上し、収入として仕入債務の増加、投資事業組合分配金による収入がありましたが、支出として、売上債権の増加、長期借入金の返済による支出、社債の償還による支出があり、前連結会計年度末に比べ3千6百万円減少し、当連結会計年度末には、16億5千8百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は、8千3百万円(対前連結会計年度比35.4%増)となりました。この主な理由は、税金等調整前当期純利益9千7百万円、減損損失5千5百万円を計上し、収入として仕入債務の増加7千8百万円、賞与引当金の増加5千1百万円等がありましたが、支出として売上債権の増加2億5千6百万円等があったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果増加した資金は、1千5百万円(対前連結会計年度比78.6%減)となりました。この主な理由は、収入として投資事業組合分配金による収入4千8百万円等がありましたが、支出として有形固定資産の取得による支出2千2百万円、敷金及び保証金の差入による支出1千万円等があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は、1億2千3百万円(対前連結会計年度比118.9%増)となりました。この主な理由は、支出として長期借入金の返済による支出6千8百万円、社債の償還による支出4千9百万円があったことによるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

588,930

35.0

北米(千円)

319,617

△17.0

欧州(千円)

113,249

△2.0

中国(千円)

36,422

△43.5

アジア・パシフィック(千円)

25,083

△19.4

合計(千円)

1,083,301

4.9

 (注)1.金額は売上原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)受注状況

 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

受注高

前年同期比
(%)

受注残高

前年同期比
(%)

国内(千円)

1,277,689

21.0

234,098

△7.3

北米(千円)

1,550,808

3.2

196,626

△6.2

欧州(千円)

441,623

6.0

98,575

227.9

中国(千円)

102,659

△51.8

2,463

△77.3

アジア・パシフィック(千円)

93,514

△18.0

12,772

△40.3

合計(千円)

3,466,293

5.0

544,534

3.8

 (注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 平成27年4月1日
 至 平成28年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

1,296,004

20.6

北米(千円)

1,563,878

8.6

欧州(千円)

373,115

△9.5

中国(千円)

111,068

△36.6

アジア・パシフィック(千円)

102,142

△14.2

合計(千円)

3,446,207

7.0

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 業績全般

 ローバル展開戦略として、1.認知度の向上、2.ラーニング・テクノロジーの強化、3.社員教育の強化、4.プライシングシステムの開発の4項目を挙げ、各国に展開しております。業績向上にもつながり、次期も引き続きこの戦略に基づきグローバル展開を強化します。

 株式会社日本経済新聞社との協業は重要な経営戦略で、全社体制で行います。

(1) 国内

 人材育成のためのプログラムの開発や、ポータルサイトの構築で、大型の案件が引き続き増加する傾向にあり、社内の実行体制の増強を進めています。

 また今年度は、「ハーバード流交渉術」など長年好評を博してきた研修プログラムのバージョンアップを計画しており、プロモーション面でも力を入れていきます。

 日本企業の海外拠点での人材育成は、ASEAN各国を中心に引き続き強化しています。そのために、営業活動のほか各国子会社、代理店との調整などを行う専門組織を設立しました。

(2) 北米

 引続き企業の人材育成予算は高水準にあると予想しています。営業の増員とコンサルタントの採用を行い、大型案件を獲得する体制を強化いたしました。

 マーケティング力の強化を継続して行い営業展開を図っていきます。

(3) 欧州

 欧州の経済状況は不安定ですが、引き続きマーケティング強化を図り、営業パイプラインの増強とグローバル案件の獲得に注力していきます。

(4) 中国

 経済状況は不透明でありますが、欧米企業の案件を中心に営業強化を図っていく予定です。

(5) アジア・パシフィック

 オーストラリアはマーケティングを強化し、既存顧客の拡大及び新規顧客の開拓を図り、成長を目指します。インドは、営業増員により、新規の顧客増を目指します。

 なお、アジアは引き続き、欧米のグローバル企業に加えて、日本企業の拠点に対する人材育成で、ビジネスの更なる拡大を図ります。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)市場環境の変化

 日本では企業業績の回復は新卒採用の増加につながり、新卒採用による社員の増加は長期的な育成の必要性へとつながります。したがって、新卒採用の減少、リストラによる社員の減少等は人材育成予算に影響を与えることから、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外で人材育成を目的とした人材開発のコンサルティングを展開しており、海外市場の経済の低迷も、また、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(2)為替変動

 当社グループの売上高の約6割は海外売上高であります。また、当社のロイヤリティ売上高も海外子会社からのものであります。期初に想定為替レートを定めて予算等の計画を作成しておりますが為替変動は当社グループの経営成績及び財政状態、また、競争力にも影響し、長期的に当社グループの業績に影響します。このような状況から円が他の通貨、特に米ドルに対して円高になると悪影響を受ける可能性があります。

(3)個人情報

 当社グループは、事業遂行に関連して、多数の個人情報を有しております。これらの個人情報については、その管理に万全を期しておりますが、予期せぬ事態により流出する可能性が皆無ではなく、このような事態が生じた場合、当社グループの社会的信用に影響を与え、その対応のための多額の費用負担やブランド価値の低下が当社業績に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

重要な契約等はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループは、HRD事業を中心に研究開発活動を行っております。

HRD事業は、その中心となるスキルベースの研修プログラム、アセスメント・メジャメントプログラムの基礎研究を米国の子会社であるウィルソン・ラーニング ワールドワイド インク(以下、WLW社という)が行っております。具体的には、WLW社は研修プログラム及びリサーチプログラムの基礎となる人間の言動・心理に関する基礎研究を行っております。また、WLW社の研究成果はHRD事業に寄与するだけでなく、ロイヤリティの源泉にもなっております。

当連結会計年度におけるHRD事業の研究成果は以下のとおりです。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は133,139千円となっております。

当連結会計年度中は、顧客の要望がサービスに変化していることから主にサービス系のプロダクト(コーチングサービス、アセスメントサービス、ファシリテーションサービス)に継続して開発投資を行いました。また、リーダーシップ系として、セールスリーダーシップにも継続して投資を行い、米国を中心にこれらの提供を開始いたしました。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状況の分析

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、27億2千4百万円(前連結会計年度末は25億7千万円)となり、1億5千4百万円増加しました。これは、主に受取手形及び売掛金の増加2億3千1百万円があったことによるものです。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、7億4千4百万円(前連結会計年度末は9億5千1百万円)となり、2億7百万円減少しました。これは、主に繰延税金資産の減少1億円、投資有価証券の減少4千2百万円、建物及び構築物の減少3千3百万円、土地の減少1千9百万円があったことによるものです。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、8億8千7百万円(前連結会計年度末は7億8千9百万円)となり、9千8百万円増加しました。これは、主に大型プロジェクトの開発に伴う外部企業への発注等で買掛金が7千1百万円増加したほか、賞与引当金の増加5千1百万円があったことによるものです。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、1億6千1百万円(前連結会計年度末は2億4千万円)となり、7千9百万円減少しました。これは、主に社債の減少5千1百万円があったことによるものです。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、24億2千1百万円(前連結会計年度末は24億9千3百万円)となり、7千1百万円減少しました。これは、主に為替換算調整勘定の減少7千6百万円があったことによるものです。

(2)経営成績の分析

 当連結会計年度は海外事業、特に北米が好調に推移し、欧州、アジア・パシフィックは予算達成には到りませんでしたが、昨年度を上回る利益を確保出来ました。

 中国は経済失速の影響を受け減収減益となりました。

 日本国内事業は、受注は期初予想を上回る規模に達し、好調に推移しましたが、管理コスト等が重み、営業損失となりました。

 株式会社日本経済新聞社との協業は、ASEANでの研修事業が立ち上がって成果が出始めております。

 この結果、当連結会計年度における連結業績は、売上高34億4千6百万円(前期比7.0%増)、営業利益1億5千2百万円(前期比118.3%増)、経常利益1億5千2百万円(前期比22.4%増)と増収増益を達成しました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は1千3百万円(前期比96.9%減)となりました。前期は繰延税金資産を計上したためと、当期は国内保有の研修施設の減損損失を計上したことによります。

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、税金等調整前当期純利益、減損損失を計上し、収入として仕入債務の増加、投資事業組合分配金による収入がありましたが、支出として、売上債権の増加、長期借入金の返済による支出、社債の償還による支出があり、前連結会計年度末に比べ3千6百万円減少し、当連結会計年度末には、16億5千8百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は、8千3百万円(対前連結会計年度比35.4%増)となりました。この主な理由は、税金等調整前当期純利益9千7百万円、減損損失5千5百万円を計上し、収入として仕入債務の増加7千8百万円、賞与引当金の増加5千1百万円等がありましたが、支出として売上債権の増加2億5千6百万円等があったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果増加した資金は、1千5百万円(対前連結会計年度比78.6%減)となりました。この主な理由は、収入として投資事業組合分配金による収入4千8百万円等がありましたが、支出として有形固定資産の取得による支出2千2百万円、敷金及び保証金の差入による支出1千万円等があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は、1億2千3百万円(対前連結会計年度比118.9%増)となりました。この主な理由は、支出として長期借入金の返済による支出6千8百万円、社債の償還による支出4千9百万円があったことによるものです。