第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

私たちウィルソン・ラーニングは、創業時から「人や組織が、そのもてる力を最大限に発揮できるようお手伝いします---充実感を伴ったパフォーマンス---」というミッションを掲げ、これを全世界に共通した私たちの“存在理由”としています。その遂行を図ることが会社経営の基本であり、次の2点をその基本戦略に据えています。

ひとつは“テクノロジー・ドリブン”。最新の人間工学や産業心理学に基づくテクノロジーとIT技術によって、ミッション遂行を切り開いていくのが私たちの基本です。もうひとつは“グローバリゼーション”。テクノロジーにはもともと、極めて伝搬しやすいという性質があります。グローバルに展開が可能なこのテクノロジーをフルに活かし、世界中の企業の「人と組織の成長のパートナー」としてお手伝いしていくのが当社の方針です。

 

(2)会社の経営戦略

 グローバルに展開する世界でも数少ない人材育成企業として、他社にない体制で実施できる強みを発揮していきます。

 日本においては、人的資本経営を追い風に、イノベーション・イネーブル領域のビジネスを、他社と連携しながら拡大していく予定です。

 米国においては、利益率の高いライセンス案件の提案機会を増やしていく予定です。

 2024年3月期は、2023年度に収益認識基準上、複数年契約案件を売上計上したため、売上は一時的に落ち込む見込みです。

 

(3)経営環境と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 国内

 イノベーション・イネーブルメント領域においては、単独でのプロモーションにとどまらず、他社連携をして共同での販促や営業活動を行い、案件数の増加を計画しております。

 資本面では新株の発行等、資本強化の施策を引続き行っていく予定です。

② 北米

 事業活動としては、引き続き営業要員の能力向上を図り、利益率の高いライセンス型案件の提案に注力する予定です。

 マーケティングや商品開発としては、ATDへの参加による見込み客増、提携プラットフォーム上での商品改善を引続き進めてまいります。

③ 欧州

 欧州の営業体制を、要員採用を行い再強化する予定です。引続きマーケティング活動からの大型提案・受注強化を予定しております。

④ 中国

 継続して現地中国企業の人材育成案件の受注に一層力を入れていく予定です。

⑤ アジア・パシフィック

 ASEAN、インドを中心としたアジア・パシフィックは、自グループ内営業育成・マーケティング・会計など、効率化を強化していきます。

⑥ 収益構造及び営業利益率の改善

 英国でのオフィス移転(今年度予定)による経費節減等、引続き経営資源の効率的な運用に向けて改善を進めていく予定です。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 “テクノロジー・ドリブン”。最新の人間工学や産業心理学に基づくテクノロジーとIT技術によって、ミッション遂行を遂行していくこと。もうひとつは“グローバリゼーション”。世界中の企業の「人と組織の成長のパートナー」としてお手伝いしていくのが私たちの基本戦略です。この2つが当社のサステナビリティを巡る取組の基本的な方針の元となります。それぞれが、知的財産投資、及び人的資本投資が極めて重要な分野となりますので、今後も継続して知財への投資を重視した経営を進めてまいります。

 当社は、2010年3月18日付で国連が提唱する「グローバル・コンパクト」へ参加いたしました。「グローバル・コンパクト」に参加したことにより今後当社は、より良い社会の実現に向けて、一層、企業の社会的責任の取り組みに努めてまいります。

 

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

 国際的に社会環境が大きく変化し、環境問題への意識が高まっております。当社グループを取り巻く環境も変化しております。変化し続ける事業環境に対応し、安定的な事業基盤を構築するため、多様性をもった取締役会を中心に体制を構築しております。資本政策等を含む経営基盤を強化し、事業の拡大と経営課題の解決を図ってまいります。

 

(2)戦略

 今後研修の開発手法がAIを用いたものに変化し、実施手法がよりハイブリッド化される等、環境面にも影響がある変化が促進されていくと想定されます。

 また、運営面では節電や印刷量削減による、紙消費量の節約・リサイクルなどに積極的に取り組んでいます。またグローバル・コンパクト10の原則の9に掲げられている「環境にやさしい技術の開発と普及」に重きをおいております。私たちは、iCT技術を活用して、eラーニングや、ウェブを使った研修や、従業員のコミュニケーションサイトを国内外に導入するビジネスを実施していますが、これにより従業員の不要な移動をしなくてすみ、二酸化炭素の排出量削減に貢献しています。現在約60%以上の研修が、ハイブリッド化されて実施されており、この比率をさらに向上させていく予定です。

 

ワークスタイルと人材育成

 コロナ禍でテレワーク化が進み、どこにいても仕事ができる状況になりましたが、従来よりグローバルでは分散しながらも自律したワークスタイルでビジネスを進めておりました。

 しかしながら自立しながらもコラボレーション可能な新しい働き方が求められてきており、今後も継続して、非常に変化の厳しい環境に対しグローバルに活躍できるよう自社の研修コースも活用した研修制度を用いて人材育成を行ってまいります。

 

人材の育成及び社内環境整備に関する方針

 コンサルティングという業務の特徴から、裁量労働制やフレックス制を採用。業務内容に応じて柔軟な雇用形態を試みております。ライフスタイルが変化しても、継続して働きやすい環境を整えています。すべての育児中の社員に対して、育児休暇の取得や時短勤務も奨励しており、子育て中の社員にとって働きやすい環境です。その中で女性、外国籍社員の存在等、元来グローバル企業であるため、多様性確保は継続的に行われております。今後も引き続き多様性の確保に向けた施策を推進してまいります。

 

(3)リスク管理

 当社は、気候変動や多様性におけるリスクや機会について、全社的にリスク管理を行っております。特に今後研修の開発手法がAIを用いたものに変化し、実施手法がよりハイブリッド化される等、環境面にも影響がある変化が促進されていくと想定されます。今後も対応策を検討・実施し、環境変化に応じて見直しを行い、継続的に取り組んでまいります。

 

(4)指標及び目標

 環境原則に対しては現在約60%以上の研修が、ハイブリッド化されて実施されておりますが、2025年までにこの比率を80%とし、さらに向上させていくことを目指します。

 今後も継続して環境整備をはじめとした取り組みを推進していくとともにグローバルへの展開を目指してまいります。

 

 また、女性管理職比率においては、2023年度期初では単体で36.4%、連結グループで42.9%と、厚生労働省による令和3年度雇用均等基本調査結果における全国の企業の平均を上回っておりますが、今後も50%を目標として、継続して環境整備をはじめとした取り組みを推進してまいります。

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)新型コロナウイルスの収束時期と市場環境の変化

 当社グループの主要な商品はワークショップ型の研修であり、世界各国での新型コロナウイルスの収束時期により当社グループの業績に大きな影響を与えます。また、非接触型の研修であるオンライン研修に市場がシフトしており、市場環境の変化への対応における開発費用や対応のスピードが当社グループの業績に影響を及ぼします。

 

(2)為替変動

 当社グループの売上高の約6割は海外売上高であります。また、当社のロイヤリティ売上高も海外子会社からのものであります。期初に想定為替レートを定めて予算等の計画を作成しておりますが為替変動は当社グループの経営成績及び財政状態、また、競争力にも影響し、長期的に当社グループの業績に影響します。このような状況から円が他の通貨、特に米ドルに対して円高になると悪影響を受ける可能性があります。

 

(3)個人情報

 当社グループは、事業遂行に関連して、多数の個人情報を有しております。これらの個人情報については、その管理に万全を期しておりますが、予期せぬ事態により流出する可能性が皆無ではなく、このような事態が生じた場合、当社グループの社会的信用に影響を与え、その対応のための多額の費用負担やブランド価値の低下が当社業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)継続企業の前提に関する重要事象等

(継続企業の前提に関する重要事象等)

 当社グループは、2020年3月期以降売上高が著しく減少し、重要な営業損失、経常損失及び親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。なお、当連結会計年度においては、営業利益146,162千円、経常利益18,578千円、親会社株主に帰属する当期純損失26,704千円、マイナスの営業キャッシュ・フロー128,379千円を計上する結果となり、当社グループの業績は改善傾向にありますが、前連結会計年度まで3期連続で営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失及び重要なマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しました。このような状況のなか、今後追加の運転資金が必要になることが想定されますが、現時点では金融機関等からの新たな資金調達について見通しが得られている状況にはありません。これらの状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。このような状況の解消を図るべく、当社グループは、以下の諸施策を遂行することにより、収益構造の改善及び財務基盤の安定化に取り組んでおります。

 

(事業等のリスクに記載した重要事象等を解消するための対応策)

 当社グループは、上記に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。当該事象又は状況を解消するための対応策として、当社グループは以下の施策を実施してまいります。

 

①収益構造の改善

・高収益化体質の確立に向け、北米の営業要員の早期戦力化を図り、利益率の高いライセンス型の案件の提案に引き続き注力してまいります。

・2022年10月に学習管理システム(LMS)国内大手企業である株式会社ライトワークスと業務提携を行いました。同社のLMS上に当社商品「ハイブリッドラーニングサービス」を搭載し、双方のお客様へのクロスセル等を実施してまいります。

・アフターコロナ時代の新しい研修スタイルを睨んだWebマーケティング投資、リーダーシップ領域、オンライン研修領域における新規商品群への開発投資を積極的に推進しております。既に、国内外において複数のお客様に向けたオンライン研修やアセスメントサービスを実施しており、収益機会の拡大を図ってまいります。

・販売費及び一般管理費について、人件費や業務委託費の見直しを行い、本社等移転により諸経費削減を推進しております。北米では今後の黒字化を達成するため、2022年3月に人件費を中心に大幅なコスト削減を実施しました。また、IT関連の外部委託化も推進しております。

 

②財務基盤の安定化

 当社グループは、運転資金及び開発投資資金の安定的な確保と維持に向け、取引金融機関と協議を進め新規融資の申請や資本の増強策の可能性について検討しておりましたが、実現には至っておりません。このため、今後はグループ内の資金を移動させることで必要な資金を確保し、運転資金の改善に努めております。

 

 以上の施策を実施するとともに、今後も引き続き有効と考えられる施策につきましては、積極的に実施してまいります。しかしながら、収益構造の改善には新しい取り組みが含まれていることから不確実性が認められるとともに、新型コロナウイルス感染症拡大によって受けた業績低迷からの回復に時間を要しております。

 また、財務基盤の安定化については、資本の増強策の可能性などについて継続的に検討しているものの、見通しが得られている状況ではありません。

 したがって、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。

 

 なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、このような継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるグローバル経済は、ロシア-ウクライナ戦争の長期化により、原材料・エネルギー価格のさらなる高騰に見舞われ、インフレーションが世界的に進行し予断を許さない状況となっています。また、ゼロコロナ政策を進める中国の大規模ロックダウンが、生産・物流面へ大きな影響を及ぼしました。低金利政策の続いた日本では、大幅な円安基調が見られました。

研修市場の傾向としては、特に日本においては「リスキリング支援」への政府による1兆円の投資が表明されたこと、及び「人的資本経営」の関連で上場企業は「人的資本情報の開示」が要求されるようになったことにより、研修ニーズは拡大基調にあります。EUはインフレーションの影響で、研修予算の手控え傾向が出ております。米国において、IT業界を中心とした人材削減が始まりましたが、雇用統計は依然堅調に推移しています。

 

日本及び米国での当連結会計年度の実績は下記となります。

国内

・2022年10月に学習管理システム(LMS)国内大手企業である株式会社ライトワークスと業務提携を行いました。

同社のLMS上に当社商品「ハイブリッドラーニングサービス」を搭載し、双方のお客様へのクロスセル等を実施してまいります。

 

海外

・2023年3月に“ビジネス界のアカデミー賞”と称される世界最高峰のビジネス賞“スティービー・アワード”第17回(2023年)「セールス&カスタマー・サービス部門」で2つの賞を受賞しました。

セールス・トレーニング・プラクティス・オブ・ザ・イヤー金賞

ベストユースオブ・ソートリーダーシップ・イン・ビジネス・ディベロップメント銅賞

・2023年3月に「Training Industry.com」から、「2023年セールス・トレーニング及びイネーブルメント企業トップ20社」に15年連続して選ばれました。

・2023年3月に「Training Industry.com」から、「2023年リーダーシップ・トレーニング企業トップ20社」に14年連続して選ばれました。

 

日本の売上回復が遅れておりながらも、米国での売上高が回復基調にあり、大型の複数年ライセンス契約を受注したため、当連結会計年度においてはグループ全体で売上高は前年同期比で大幅な増収となり、営業利益を計上いたしました。

 

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a. 財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億1千6百万円増加し、21億2千5百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1億9千8百万円増加し、10億1千5百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1億1千8百万円増加し、11億9百万円となりました。

 

b. 経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高24億9千2百万円(前期比39.4%増)、営業利益1億4千6百万円(前連結会計年度は5億3千5百万円の営業損失)、経常利益1千8百万円(前連結会計年度は4億9千1百万円の経常損失)となっております。また親会社株主に帰属する当期純損失は2千6百万円(前連結会計年度は3億8百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

 営業損益は、前連結会計年度に比べ6億8千1百万円改善しており、また、重要な経営指標として位置付けております「営業利益率」は、プラスとなりました。これは主に、これは主に、北米子会社において、大型ライセンス案件の受注・売上があったためです。

 

 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

1)国内

 日本では、当連結会計年度の大半の期間中、企業研修市場は回復傾向にあり、新規の引合いも増加してまいりましたが、既存大型案件で本年度は受注できなかった案件がありました。しかしながら、新規領域であるイノベーション・イネーブルメント分野での新規受注が進んだことと、グループ内ロイヤリティ収入の増加により増収となりました。販売管理費につきましては、グローバルでのマーケティングと研究開発費用負担分が増加しておりますが、引続き抑制策を続けております。

 この結果、売上高8億2千9百万円(前期比0.8%増)、営業損失1億4千2百万円(前連結会計年度は1億6千5百万円の営業損失)となりました。

2)北米

 米国では、物流の混乱やインフレーションの影響はあるものの、継続してマーケットは回復傾向にあり、売上高も回復基調にありました。また、第4四半期連結会計期間に5年契約の大型ライセンス契約の受注があり、収益認識上は当連結会計年度の売上計上となるため、大幅な増収増益となりました。

 販売管理費については、2022年3月に実施した人件費削減策及びITのアウトソーシング策の継続により引続きコストを削減しております。

 この結果、売上高14億5千9百万円(前期比142.9%増)、営業利益4千7百万円(前連結会計年度は5億8千9百万円の営業損失)となりました。

3)欧州

 ウィルソン・ラーニング ヨーロッパ(英国)の売上高は堅調でありますが、急激なインフレーションによる経済への影響で企業の研修投資意欲が減退しており、引続き減収減益となっております。引続き大型案件獲得の営業活動を継続しております。ウィルソン・ラーニング フランスは、堅調に売上高を確保しておりましたが、営業体制の変更(要員減)により、減収減益となっております。

 この結果、売上高3億8百万円(前期比13.6%減)、営業損失1千5百万円(前連結会計年度は1千9百万円の営業利益)となりました。

4)中国

 中国では、新型コロナウイルス感染症のため、当連結会計年度に二度大規模なロックダウンが行われました。この影響により大幅な減収減益となりました。

 この結果、売上高8千4百万円(前期比34.2%減)、営業損失4千万円(前連結会計年度は1千5百万円の営業損失)となりました。

5)アジア・パシフィック

 インドでは、経済活動は拡大しており、増収となりましたがグループ内支払い経費の増加により減益となっております。アジアでは、引続きグループ内での受注案件が増加した結果、増収となりましたが、原価が先行しており、増収減益となりました。

 この結果、売上高1億6千2百万円(前期比33.2%増)、営業損失1千6百万円(前連結会計年度は1百万円の営業損失)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億2千7百万円減少し、6億7千9百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動の結果減少した資金は、1億2千8百万円(前連結会計年度は5億2千5百万円の資金の減少)となりました。この主な理由は、収入として長期未払費用の増加額2億1千1百万円があったものの、支出として長期未収入金の増加額4億5千4百万円等があったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は、6百万円(前連結会計年度は1億3千7百万円の資金の増加)となりました。この主な理由は、支出として有形固定資産の取得による支出1千1百万円等があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は、7千5百万円(前連結会計年度は4千6百万円の資金の減少)となりました。この主な理由は、支出として短期借入金の返済による支出4千万円及びリース債務の返済による支出2千7百万円等があったことによるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

189,131

△18.3

北米(千円)

401,846

235.9

欧州(千円)

79,578

△1.0

中国(千円)

13,547

△44.2

アジア・パシフィック(千円)

23,982

56.2

合計(千円)

708,086

50.3

 (注)金額は売上原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

b. 受注実績

 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

受注高

前年同期比
(%)

受注残高

前年同期比
(%)

国内(千円)

563,707

△7.2

139,830

9.1

北米(千円)

1,444,165

131.4

89,927

△0.4

欧州(千円)

286,787

△7.4

78,196

1.9

中国(千円)

80,368

△34.2

39,096

89.4

アジア・パシフィック(千円)

159,148

60.1

16,773

174.7

合計(千円)

2,534,177

43.8

363,824

13.0

 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

 

 

c. 販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

 至 2023年3月31日)

前年同期比(%)

国内(千円)

552,071

△15.4

北米(千円)

1,444,527

149.0

欧州(千円)

285,354

△15.2

中国(千円)

61,917

△49.9

アジア・パシフィック(千円)

148,480

55.1

合計(千円)

2,492,351

39.4

 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、連結会計年度末日現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 経営成績等

1)財政状態

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、14億6千5百万円(前連結会計年度末は15億6千7百万円)となり、1億2百万円減少いたしました。これは、主に現金及び預金の減少1億2千1百万円があったことによるものです。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、6億6千万円(前連結会計年度末は2億4千万円)となり、4億1千9百万円増加いたしました。これは、主に長期未収入金の増加4億5千4百万円があったことによるものです。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、6億1千2百万円(前連結会計年度末は5億9千8百万円)となり、1千3百万円増加いたしました。これは、主に短期借入金の減少4千万円があったものの、その他の増加5千4百万円があったことによるものです。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、4億3百万円(前連結会計年度末は2億1千8百万円)となり、1億8千5百万円増加いたしました。これは、主に長期未払費用の増加2億1千1百万円があったことによるものです。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、11億9百万円(前連結会計年度末は9億9千1百万円)となり、1億1千8百万円増加いたしました。これは、主に為替換算調整勘定の増加1億4千5百万円があったことによるものです。

 

2)経営成績

(売上高)

 売上高は、前連結会計年度に比べ7億3百万円増加し、24億9千2百万円(前期比39.4%増)となりました。これは主に、北米子会社で大型の複数年ライセンス契約を受注し、収益認識上当連結会計年度の売上計上となったためです。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

 売上原価は、前連結会計年度に比べ2億3千3百万円増加し、7億1千万円(前期比49.1%増)となりました。これは主に、売上高増加に伴うものであります。

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ2億1千1百万円減少し、16億3千5百万円(前期比11.5%減)となりました。これは主に、北米子会社での人員リストラによるものです。

(営業利益)

 当連結会計年度においては、営業利益1億4千6百万円(前連結会計年度は5億3千5百万円の営業損失)となりました。また、重要な経営指標として位置付けている「営業利益率」は、5.9%(前期比35.8ポイント増)となりました。これは主に、北米子会社での大型ライセンス契約の受注及び売上によるものです。

 

(営業外損益)

 営業外収益は、前連結会計年度に比べ3千9百万円減少し、9百万円(前期比81.0%減)となりました。これは主に、為替差益1千8百万円及び投資事業組合運用益1千8百万円が減少したことによります。

 営業外費用は、前連結会計年度に比べ1億3千2百万円増加し、1億3千6百万円(前連結会計年度は4百万円の営業外費用)となりました。これは主に、為替差損1億2千8百万円が増加したことによります。

(経常利益)

 当連結会計年度においては、経常利益1千8百万円(前連結会計年度は4億9千1百万円の経常損失)となりました。

(特別損益)

 特別利益は、前連結会計年度に比べ1億7千9百万円減少し、0百万円(前期比99.7%減)となりました。これは主に、補助金収入1億2千2百万円が減少したことによるものです。

 特別損失は、前連結会計年度に比べ5千万円増加し、5千1百万円(前連結会計年度は1百万円の特別損失)となりました。これは主に、子会社清算損3千5百万円が増加したことによります。

(税金等調整前当期純損失)

 当連結会計年度においては、税金等調整前当期純損失3千2百万円(前連結会計年度は3億1千2百万円の税金等調整前当期純損失)となりました。

(法人税等)

 法人税等は、前連結会計年度に比べ1百万円減少し、△5百万円(前連結会計年度は△3百万円)となりました。これは主に、法人税、住民税及び事業税が4百万円減少したことによります。

(親会社株主に帰属する当期純損失)

 当連結会計年度においては、親会社株主に帰属する当期純損失2千6百万円(前連結会計年度は3億8百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

b. 経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1億2千7百万円減少し、6億7千9百万円となりました。詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b. 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループは、運転資金及び開発投資資金の安定的な確保と維持に向け、グループ内の資金を最大限に有効活用してまいります。民間の金融機関に対しても、新規の資金融資交渉を行うほか、資本の増強策の可能性についても検討しております。

 

 以上の施策を実施するとともに、今後も引き続き有効と考えられる施策につきましては、積極的に実施してまいります。しかしながら、収益構造の改善には新しい取り組みが含まれていることから不確実性が認められるとともに、中国におけるゼロコロナ政策廃止による大規模感染の影響など、新型コロナウイルス感染拡大による業績へのマイナス影響は今後も継続する可能性があります。

 また、財務基盤の安定化については、新規の資金融資及び資本の増強の可能性などについて継続的に検討しているものの、その実現には時間を要しており、確実な見通しが得られている状況ではありません。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。

 当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に次の項目が連結財務諸表の作成に重要な影響を及ぼすものと考えております。

 

a. 固定資産の減損損失

 当社グループは、固定資産について、収益性が著しく低下した場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。事業用資産については管理会計上の区分を基本としてグルーピングを行っており、遊休資産については個別資産ごとにグルーピングを行っております。なお、当連結会計年度において、10,634千円の減損損失を計上しております。

 その他詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

b. 繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産について、回収可能性が高いと考えられる金額へ減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の金額を算定するに当たっては、課税主体ごとに将来の課税所得を見積り、繰延税金資産の回収見込みを慎重に検討しておりますが、課税所得の見積りの前提とした諸条件の変化により、追加引当て若しくは引当額の取崩しが必要となる場合があります。

 また、繰延税金資産は各国の現時点における実効税率に基づき計上しておりますが、将来、税率が変更された場合には、繰延税金資産の残高が増減する可能性があります。

 

c. 関係会社への投資及び債権の評価

 詳細は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(業務提携契約)

当社は、2022年10月19日開催の取締役会において、株式会社ライトワークス(以下、「ライトワークス」という。)と業務提携契約を締結することを決議し、2022年10月20日付で業務提携契約を締結しました。

 

業務提携の内容

①「オンライン」環境下においても「集合研修」を上回る効果をもたらす“デジタルハイタッチコンセプト”に基づいた「ハイブリッドラーニングサービス」の提供

デジタルコンテンツやツールとライブセミナーをデザインした「ハイブリッドラーニングサービス」を、学習プラットフォーム「CAREERSHIP®」に搭載し両社のお客様へ提供します。

「ハイブリッドラーニングサービス」では、単に知識を取り入れる(Outside-In)だけの学びではなく、学習者の個々の課題や想いを引き出し(Inside-Out)行動変容に結びつける、デジタルを活用したハイタッチな学習体験プロセスを、良質なデジタルプラットフォーム上でお届けします。

本サービスは人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで中長期的な企業価値向上につなげる「人的資本経営」の推進においての主要課題である「組織カルチャー分野」と「リーダーシップ分野」を皮切りに、今後様々なプログラムやサービスに適用・展開してまいります。

<ハイブリッドラーニングサービスのラインナップ>

分野

テーマ

プログラム

組織カルチャー分野

主体的な挑戦を育む組織文化の創造

価値創造イネーブルメント

多様な個人が生きるダイバーシティ

ソーシャル スタイルと対応性

リーダーシップ・

マネジメント分野

変革と成果を生み出す管理者の育成

パーパス浸透のためのコミュニケーション

メンバーの主体性を引き出す目標管理

ブレないリーダーシップの自覚と実践

 

②両社のサービスと強みを組み合わせた、新しい価値の創造と提供

当社のワールドクラスの学習及びアセスメント技術と、ライトワークスの人材育成分野で鍛え抜かれたIT技術を組み合わせ、人的資本の可視化、成長支援とその実行による企業文化への定着など、お客様の人材戦略の実現を支援してまいります。

 

6【研究開発活動】

当社グループは、HRD事業を中心に研究開発活動を行っております。

HRD事業は、その中心となるスキルベースの研修プログラム、アセスメント・メジャメントプログラムの基礎研究を米国の子会社であるウィルソン・ラーニング コーポレーション(以下、WLC社という。)が行っております。具体的には、WLC社は研修プログラム及びリサーチプログラムの基礎となる人間の言動・心理に関する基礎研究を行っております。また、WLC社の研究成果はHRD事業に寄与するだけでなく、ロイヤリティの源泉にもなっております。

当連結会計年度におけるHRD事業の研究成果は以下のとおりです。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は123,670千円となっております。

当連結会計年度中は、新型コロナウイルスの影響により顧客の要望がオンラインでのサービスに変化していることから、グローバルでは、主にプラットフォーム関連(ラーニングトランスファーやアセスメントサービスのシステム関連)に継続して商品開発を行いました。またニーズの高まったオンライン研修への転換は引き続き行っていく予定です。

国内では、イノベーションリーダーシップ系の顧客ニーズが強く、オンライン・カードゲームの商品開発と調査商品のリリースを行いました。