文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
「企業風土の変革」「中核分野の拡充」「事業推進力の強化」「プロフェッショナル人材の育成」「効率性向上によるコスト最適化」「サステナビリティ経営の推進」「株主利益の維持・向上」の7つを中期経営方針として、企業風土の変革とともに、当社の強みとなる事業の成長と収益力の向上を図り、企業価値の拡大に取り組んでおります。
① 企業風土の変革
企業理念、経営指針の浸透を図り、実践していくことで企業文化・風土を変革する。
「情報サービス市場の変化への的確な対応」を基本として、アウトソーシング事業の拡大を継続推進するとともに、IT技術の進化に応じたスキルやサービスを常に追求し、当社の強み・得意分野の強化を図る。
顧客ニーズの迅速な把握と提案力の向上を図り、顧客の期待を超える付加価値の高いサービスを提供する。プロジェクトマネージャーと担当営業の連携や拠点間連携など、組織力を生かした営業力を強化することで事業の拡大を図る。
当社にとって重要な資産である優秀な人材の確保と技術力向上に向け、効果的な採用活動を行うとともに、ジョブローテーションによるキャリアアップを活性化することで、高度技術者の育成やマネジメント能力、折衝力を備えたコアリーダーの育成を行い、当社の中枢を担っていく人材の強化を図る。
業務の効率化、適正な工数管理等による案件毎の採算性向上と販管費の削減を徹底することで、コスト最適化を追求し、収益力の強化を図る。
持続可能な社会の実現と地球環境の保全に真摯に取り組み、すべてのステークホルダーから信頼され、必要とされる企業を目指す。当社の事業モデルにおいては、関連法令や社会通念の遵守はもとより、情報セキュリティ体制を強化し、ミスや事故を発生させないことが顧客サービスの基本となる。内部統制システムの適正運用をはじめ、コンプライアンスの徹底を図るとともに、環境への取り組み等も積極的に行い、モラルの高い健全な企業体質を維持・向上する。
業容、業績の拡大とともに、継続的に企業価値を向上させることで株主利益の維持・拡大を図る。また、コーポレート・ガバナンスの質的向上を図り、市場での認知度、評価の向上を目指す。
当社は、健全かつ堅実な経営を第一義としつつ、成長性と収益性の向上を図るとともに、企業価値の向上による株主利益の増大を目指しております。
経営指標としては、売上高及び営業利益の前年比、配当性向を重視しております。
新型コロナウイルス感染症の再拡大やインフレ圧力に加えウクライナ情勢の影響懸念により、世界経済とともに日本経済においても先行きは不透明な状況が続くものと見込まれております。
国内ITサービス市場においては、IoT、AIを活用したITサービス進展等の先進的分野への需要は継続されるものの、経済的影響からIT投資全般は抑制される可能性もあり、当社を取り巻く事業分野におきましても、顧客のコスト削減要請が続くなどの厳しい環境が見込まれます。
このような状況の下、当社はテレワーク対応やWeb会議等の活用により、これまで以上に顧客との綿密なコミュニケーションを図り、迅速な提案活動を強化いたします。また、クラウド、RPA等の新技術分野の案件需要に対応した開発・構築・運用管理業務に注力いたします。これらを重点的に取り組むことで、新型コロナウイルス感染症による事業活動の制約やインフレ圧力等によるユーザー企業のIT投資抑制など、業績への影響を最小限にとどめるよう努力してまいります。
中期的には優秀な人材の確保・育成と技術力の向上が重要な課題となります。当社は引き続き効果的な採用活動を行うとともに、ジョブローテーションによるキャリアアップを活性化するなど、高度技術者の育成やマネジメント能力、折衝力を備えたコアリーダーの育成を行い、当社の中枢を担っていく人材の強化を図ります。
事業展開においては、アウトソーシング事業の拡大と上流工程への移行による高付加価値化を進めてまいります。また、ITサービスのクラウド化やセキュリティ対策への対応、多様な業種にわたる運用ノウハウを活かしたソリューションなど、当社の強み・得意分野の向上を図り、より一層の業容拡大を目指すとともに、受注案件ごとの採算性向上に努め、収益力の強化を図ってまいります。
当社の経営成績、財政状況等に影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。なお、記載のリスクについては、リスクの全てを網羅しているものではありません。また、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社が属する情報サービス産業は、ユーザーである個々の企業等の情報化投資に係る予算統制の影響を受けることから、経済情勢の変化等により事業環境が悪化した場合、経営成績に影響を与える可能性があります。
当業界では「顧客ニーズの多様化」「クラウド化の進展」「IoT、AIの活用」などの環境変化により、技術レベルの高度化、複雑化とともに、顧客ニーズに対する付加価値の高いサービスの提供が求められており、ますます競争が激化しております。また、情報サービス産業は比較的参入障壁が低く、価格競争が生じやすい業界となっていることから、従来型の技術やサービスでは価格の低下に拍車がかかり、当社の経営成績に影響を与える可能性が考えられます。
当社は、一括アウトソーシング事業のほかに常用雇用型の技術者派遣事業を展開しており、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」による規制を受けております。同法をはじめとする関係諸法令は継続的に見直しが行われており、当社の事業に対して著しく不利となる改正が行われた場合は、経営成績に影響を与える可能性があります。なお、当社は従業員を無期雇用(正社員)としており、当該事業に対する影響は軽微なものと判断しております。また、当社ではリスク軽減のため、アウトソーシングによる請負化を進めております。
大規模なシステム運用管理業務において、システム運用ミスによるシステムダウンが起きれば、損害賠償を請求される可能性があります。当社では、日常的なチーム活動(小集団活動)の推進や「ノーミス・情報セキュリティ強化月間」を設ける等、社員の技術力・意識の向上を図り、リスクの回避に努めております。
当業界の開発需要は一括請負契約による受託案件が多く、受注時の見積以上の作業工数増大等により赤字が計上される場合があります。また、納品の遅延や最終的に納品できなかった場合には、損害賠償責任が発生する可能性があります。当社が受注するシステム開発は比較的小型案件が多く、業績に大きな影響を及ぼす赤字プロジェクトの発生リスクは少ないと考えております。
当社の取引先は、官公庁、自動車、電気機器、金融等特定の産業分野にかたよらない上場企業を中心とした優良企業であります。主要取引先への売上割合は、最大で21%程度となっており、特定の取引先への依存度による事業リスクは限定的と考えております。
当社は、業務を遂行するうえで個人情報を含む顧客の機密情報を取扱う場合があり、厳格な対応が求められております。当社では、情報セキュリティ基本方針を定めるとともに、機密情報が厳正に保護、管理されるよう、定期的な強化月間や勉強会を実施するなど、実効性のある施策を講じております。
また、全社的に個人情報マネジメントシステムを確立して個人情報の取扱いを厳格に管理しており、個人情報の管理体制が十分に整っている企業に与えられるプライバシーマークを取得しております。しかしながら、万一、機密情報の外部への漏洩が生じた場合、損害賠償を請求される可能性があり、当社の信用の失墜を招くことにより、経営成績等に影響を与える可能性があります。
当社の成長と業績は人材に大きく依存しており、高度技術者の採用・育成が重要となります。情報サービス産業では人材の獲得競争が激しく、優秀な人材の確保は恒常的な課題となっております。人材の採用・育成または既存社員の流出を防止できない場合は、当社の成長と業績に大きく影響する可能性があります。
新型コロナウイルス感染症につきましては、感染拡大の長期化や再発が繰り返されるような事態が生じた場合、国内ITサービス市場においても規模縮小や業績悪化などのマイナスの影響は大きく、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。なお、当社ではリスク軽減のため、テレワーク対応やWeb会議等の活用により、感染予防に努めております。
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大により特定地域を対象とした緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出と解除に伴う経済活動の制限と緩和が繰り返され、全般的に厳しい状況で推移しました。ワクチン接種の促進や社会全体での感染予防対策の効果により、経済活動が正常化に向かったことで、企業収益や雇用・所得情勢に加え個人消費にも持ち直しの動きがみられるなど、景気回復への期待がありました。しかしながら、先行きにつきましては、感染再拡大やインフレ圧力に加えウクライナ情勢をめぐる経済への影響懸念により、極めて不透明な状況にあります。
情報サービス産業におきましては、IoT、AIを活用したITサービスの進展、クラウドサービスやセキュリティ対策、RPA等の需要に加え、テレワーク環境の整備・強化に向けた需要も底堅く推移しました。また、企業等のIT投資は慎重な姿勢ながらも回復傾向にありましたが、既存システムにおけるITサービスに対するコスト抑制姿勢は根強く、当社を取り巻く環境は厳しさが継続しました。
このような情勢の下、当社ではテレワーク対応や提案活動の継続強化により、顧客との綿密なコミュニケーションを図り、新規案件の獲得や既存案件の追加受注に注力しました。
当事業年度の経営成績は、売上高12,971百万円(前期比5.6%増)、経常利益1,265百万円(前期比2.5%増)、当期純利益863百万円(前期比2.3%増)となりました。
部門別の概況は、次のとおりであります。
(ネットワークサービス)
アウトソーシング案件の取引拡大を図るとともに、顧客への提案活動を強化し、案件の早期受注に注力した結果、売上高は10,555百万円(前期比7.4%増)となりました。
(システム開発)
業務系アプリケーション等の案件獲得に努めましたが、開発案件の延期や縮小などが発生した結果、売上高は2,084百万円(前期比1.8%減)となりました。
(システム運用)
汎用系の運用やオペレーション業務は、市場の縮小とともに価格下落が継続していることから、汎用系技術からネットワーク系技術への移行に継続して取り組んだ結果、売上高は331百万円(前期比0.9%減)となりました。
当事業年度末における流動資産は、前事業年度末より479百万円増加し、8,916百万円となりました。これは主に、売掛金117百万円、有価証券498百万円の増加と、現金及び預金135百万円の減少によるものであります。固定資産は、前事業年度末より141百万円増加し、3,239百万円となりました。これは主に、投資有価証券12百万円、保険積立金99百万円、前払年金費用32百万円の増加によるものであります。
この結果、資産総額は、前事業年度末より620百万円増加し、12,156百万円となりました。
当事業年度末における流動負債は、前事業年度末より57百万円増加し、2,466百万円となりました。これは主に未払金39百万円、未払費用47百万円、賞与引当金42百万円の増加と、未払法人税等16百万円、その他に含まれる未払消費税等57百万円の減少によるものであります。固定負債は、前事業年度末より2百万円減少し、98百万円となりました。これは主に、役員退職慰労引当金2百万円の減少によるものであります。
この結果、負債総額は、前事業年度末より54百万円増加し、2,564百万円となりました。
当事業年度末における純資産は、前事業年度末より566百万円増加し、9,591百万円となりました。これは主に、当期純利益863百万円の計上による増加と、配当金307百万円の支払いに伴う減少によるものであります。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末より135百万円減少し、4,943百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果増加した資金は781百万円(前事業年度は992百万円の増加)となりました。これは主に、税引前当期純利益1,265百万円、売上債権の増加117百万円、法人税等の支払額426百万円によるものであります。
投資活動の結果減少した資金は610百万円(前事業年度は0百万円の増加)となりました。これは主に、投資有価証券取得による支出500百万円、有価証券取得による支出800百万円、保険積立金の積立による支出99百万円、有価証券の償還による収入800百万円によるものであります。
財務活動の結果減少した資金は307百万円(前事業年度は308百万円の減少)となりました。これは主に、配当金の支払額307百万円によるものであります。
当事業年度の生産実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
当事業年度の受注実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
当事業年度の販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
(注) 最近2事業年度の主な取引先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に関する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。また、この財務諸表作成における見積りにつきましては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で行われている部分があります。これらの見積りにつきましては、継続して検証し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
なお、当社の会計上の重要な見積りに、新型コロナウイルス感染症が及ぼす影響は現時点では認識されておりません。
当事業年度の売上高は、顧客のシステム投資計画延期等の発生や事業活動面では対面営業の制限等があったものの、テレワーク対応や提案活動の継続強化により、顧客との綿密なコミュニケーションを図り、新規案件の獲得や既存案件の追加受注に注力した結果、12,971百万円(前期比5.6%増)となりました。
部門別では、ネットワークサービス部門10,555百万円(前期比7.4%増)、システム開発部門2,084百万円(前期比1.8%減)、システム運用部門331百万円(前期比0.9%減)となりました。
当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べ588百万円増加の10,191百万円(前期比6.1%増)となりました。これは主に、技術者の増員等による労務費とビジネスパートナー活用推進に伴う外注費の増加によるものであります。なお、売上高に対する比率は0.4ポイント増加の78.6%となりました。
当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ62百万円増加の1,532百万円(前期比4.2%増)となりました。これは主に、コロナ禍による活動制限が緩和された影響を受け、募集費が増加したことによるものであります。なお、売上高に対する比率は0.2ポイント減少の11.8%となりました。
上記の結果、営業利益は前事業年度に比べ37百万円増加の1,248百万円(前期比3.1%増)となりました。
当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べ31百万円増加の1,265百万円(前期比2.5%増)となりました。これは主に、営業利益の増加によるものであります。
当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ19百万円増加の863百万円(前期比2.3%増)となりました。
なお、1株当たり当期純利益は、前事業年度に比べ2円52銭増加し111円04銭となり、1株当たり年間配当金は、創立60周年記念配当3円を含み、前事業年度に比べ3円50銭増額の43円といたしました。この結果、配当性向は38.7%となりました。
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。なお、当社のキャッシュ・フロー関連指標の推移は下記のとおりであります。
※ 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
1.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。
2.有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
また、利払いについてはキャッシュ・フロー計算書の利息額を使用しております。
当社は、イベントリスクによって経済や市場が混乱し、当社事業においても多大な影響が生じた場合でも、ステークホルダーに影響を及ぼさないだけの手元現預金を保有し、それを超える部分については企業価値向上に資する経営資源の配分に努めます。
事業への資源配分については、既存事業のさらなる強化・成長に資する投資を最優先としながら、将来のキャッシュ・フロー成長を支える無形資産(人材・ICT)への資源配分を継続的に実施します。
株主還元については、経営における最重要課題の一つと考えており配当性向を重視し、増配を目標に継続的に実施していきます。
当社は、事業運営上必要な流動性を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備資金は、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は4,943百万円、短期借入金の残高は260百万円であります。
また、重要な資本的支出の予定はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。