第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは創業時より、企業理念である「祈りの経営」のもと、世の中の人に喜ばれる「喜びのタネまき」を実践してまいりました。今後も、「世界一ひとにやさしいダスキン」を目指した取り組みで、地域の人々と喜びを分かち合い、物も心も豊かな暮らしに貢献することを通じて、継続的な企業価値の向上を実現してまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標

①長期戦略「ONE DUSKIN

お客様に対して、当社グループの全ての事業が一つになってホスピタリティ溢れる対応ができる、すなわち「ONE DUSKIN」を実現することを目指して、多様なお客様のニーズに応える商品・サービスの開発に取り組んでまいります。

 

②第3フェーズ「中期経営方針2022」(2023年3月期~2025年3月期)

長期戦略「ONE DUSKIN」第3フェーズにあたる「中期経営方針2022」を、2022年2月9日及び同年5月13日に公表しております。

 

■「中期経営方針2022」策定に関するお知らせ

https://www.duskin.co.jp/ir/news/2022/pdf/20220209.pdf

 

■「中期経営方針2022」数値目標及び株主還元方針に関するお知らせ

https://www.duskin.co.jp/ir/news/2022/pdf/20220513_02.pdf

 

(3)対処すべき課題

①2023年3月期の主な取り組み

<既存事業の変革・発展>

イ.訪販グループ

既存商品の除菌・抗菌・抗ウイルス対応、新商品の開発等、最重要領域と定めた「衛生領域」に注力し、それらの売上構成比率が50%を超える水準となりました。

また、「ワークライフマネジメント領域」では、ニーズに対応すべくケアサービスの出店促進や近畿圏で暮らしの駆けつけサービスとして鍵のトラブルに対応する「ダスキンレスキュー」の検証を実施しました。

「高齢者サポート領域」では、ライフケア事業・ヘルスレント事業の成長のための出店促進を図りました。

ロ.フードグループ

ミスタードーナツは、引き続き「misdo meets」「ミスドゴハン」に注力しました。また、お客様の利便性向上にも注力し、出店及び店舗改装を進めると共に、ネットオーダーの機能強化を図りました。

 

<新しい成長機会への投資>

イ.業務提携

暮らしの駆けつけサービスを一層拡充し、生活者のより豊かな生活の実現に貢献することを目的に、株式会社クラシアンと業務提携契約を締結しました。

ロ.海外展開

中国進出の拠点であり、これまで当社事業の原材料及び資器材の貿易業を主業としてきた楽清香港有限公司の機能を当社に集約、業務効率化を図り収益性を向上することを目的に同社を解散することを決定すると共に、海外拠点拡大を目指してミスタードーナツのシンガポール展開を決定し、R E & S Enterprises Pte Ltdとマスターフランチャイズ契約を締結、加えて楽清服務股份有限公司で「家庭向けお掃除・家事おてつだいサービス」事業の導入契約を締結しました。

 

<経営基盤の構築>

「中期経営方針2022」で最重要戦略投資と位置付けている、レンタル商品へのRFID(電子タグ)取り付けを開始しました。

また、人的資本経営推進の一環として従業員自らが課題を発見し自ら解決していく企業風土作りのために、従業員の意識改革を主導する業務改革推進部の立ち上げを決定しました。

年齢に関係なく、全ての社員が自分の個性を活かし、働きがいを持って活躍できる環境整備と、ダイバーシティ&インクルージョンを推進するために人事制度を刷新しました。

②経営環境の変化及び経営課題の認識

新型コロナウイルス感染症が感染症法の定める五類感染症へ移行したことは、我が国経済におけるウイズコロナの新たな段階への転換点と捉えております。コロナ禍で大きくクローズアップされ、高まり続ける衛生管理ニーズ、フードサービスにおけるネットでの注文やデリバリー需要の確実な対応が必要であり、同時に、高齢化社会の進行、それに伴う労働力人口の減少や介護問題の深刻化、原材料価格や物流コスト及び人件費の高騰等への対応が求められます。

また、「食」の安全・安心志向のニーズへの対応や、加速度的に変化するデジタル技術を活かすビジネス変革も不可欠です。

更には、東京証券取引所の市場再編から1年が経過し、「プライム市場」を選択した当社には、資本コストや株価を意識した経営が求められており、ROE(自己資本利益率)、PBR(株価純資産倍率)の向上が重要と考えております。

 

③経営課題に対する今後の取り組み

中期経営方針2022[テーマ1]事業ポートフォリオの変革

<既存事業の変革・発展>

イ.訪販グループ

衛生的で快適な暮らしが無理なくつづけられる「生活調律」を目指す訪販グループは、「中期経営方針2022」のテーマに沿って情報と流通の改革によるお客様接点の強化を目指します。

新規顧客獲得のための新たな営業組織を立ち上げると共に、2024年3月期中に流通総数約3,100万枚のマット・モップへRFID(電子タグ)の取り付け完了を目指し、並行してRFID(電子タグ)との連動を目指すスマートファクトリー化の取り組みも進めてまいります。

また、市場ニーズが高い“衛生機能”を強化した高付加価値商品(既存商品の抗菌・抗ウイルス機能において第三者機関の確認、認証が得られた衛生関連商品)の開発、衛生管理のトータル提案等、最も注力する「衛生領域」の拡充、働く方とその家族に時間を創出し暮らしの充実を提供する「ワークライフマネジメント領域」への取り組みを役務提供サービスを中心に強化、前期高齢者へのアプローチや介護保険対象外市場のサービスメニューの拡大を図る「高齢者サポート領域」の拡充に取り組んでまいります。

ロ.フードグループ

誰もが、いつでも「しあわせな時間」を過ごせるショップ作りを目指すフードグループにおいては、中心事業であるミスタードーナツにおいて、引き続き最高水準の素材、技術を持つ企業との共同開発商品「misdo meets」等、魅力的な商品開発に注力すると共に、利用動機拡大のための他企業との協業やコラボレーション企画等も継続展開してまいります。

また、引き続き高いテイクアウト需要に対し、デリバリーサービスの拡充やネットオーダーサービス定着のための更なる機能強化を図ります。加えて多様な店舗形態による都市部の未出店エリアへの出店、従来型店舗の改装等、積極的に進めてまいります。

 

<新しい成長機会への投資>

イ.海外展開

台湾で「家庭向けお掃除・家事おてつだいサービス」事業の導入を図り、トータルクリーンケアの完成に向けて前進してまいります。

台湾、タイ、フィリピン、インドネシアで展開しているミスタードーナツは、新たにシンガポールへの出店を行い、今後も東南アジアを中心に展開をしてまいります。

 

中期経営方針2022[テーマ2]経営基盤の構築

イ.人的資本経営の推進

経営基盤の根本である「人財」へ積極的に投資することで、事業ポートフォリオの変革を行える人材育成・強化を図ります。従業員の能力を最大限に発揮し、お客様ニーズに合わせた新たな価値創造を強化します。当社の価値創造モデルには、性別、年齢、国籍、キャリア、ライフスタイル等の違いにかかわらず、お互いを尊重し、個々の能力を最大限に発揮できる人材の育成を掲げており、人的資本経営の取り組みを強化することにより、従業員のモチベーション向上や生産性向上を実現してまいります。

また、「中期経営方針2022」において人材育成を重要な戦略テーマとして掲げており、従業員一人ひとりが自己実現できる環境作りの取り組みとして、全従業員向け教育ツールの導入を開始します。

ロ.資本コストや株価を意識した経営の実現

売上・利益水準のみを意識するだけでなく、資本コスト・資本収益性を意識した経営を実践し、持続的な成長と中長期的な企業価値の更なる向上を目指し、経営資源の適切な配分とモニタリングを一層強化してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、当社グループが有価証券報告書提出日現在において合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の結果とは様々な要因により大きく異なる可能性があります。

 

(1)サステナビリティに関する考え方

当社グループは、企業として社会から求められる期待に喜びをもって応え、社会のお役に立ちながら持続的に成長するためのサステナビリティ方針を掲げております。この方針を実現するためには、ステークホルダーの皆様との対話を通じて取り組むべきESG課題を特定すると共に、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する多様な視点・側面からの取り組みを推進していくことが重要だと考えております。こうしたサステナビリティへの取り組みについて、期待と信頼に応えるべく継続して改善を図り、更なる企業価値の向上と持続可能な社会の実現に貢献する企業を目指しております。

 

<サステナビリティ方針>

創業以来、社会から求められる期待に喜びをもって応え、社会のお役に立ちながら持続的に成長することを追求する、「道と経済の合一」を経営の根幹としております。そこで、社員一人ひとりが守るべき行動の原則を定め、それによって自らの行動を律しております。

1.持続可能な成長   私たちは、「喜びのタネ」をまき、社会の信頼に応え続けます

2.人権尊重      私たちは、一人ひとりの人権を守り、個性を尊重します

3.環境保全      私たちは、あらゆる活動を通して、地球環境の保全に努めます

4.対話・交流     私たちは、人を思いやり、より良い社会を目指します

5.商品・サービス   私たちは、お客様に喜ばれる商品・サービスを提供します

6.職場環境の向上   私たちは、誰もが公正に個性や能力を伸ばし、働く喜びが得られる職場を築きます

7.コンプライアンス  私たちは、相手の身になって考え、行動します

8.情報管理      私たちは、情報の取り扱いに細心の注意を払い、適正に管理します

9.危機管理      私たちは、緊急時には生命の安全を最優先し、地域一体で助け合います

 

①ガバナンス

当社は、企業としての成長と持続可能な社会の発展への貢献を両立する重要性を認識し、グループ全体でCSV経営を推進しております。2017年よりサステナビリティの観点を経営に統合するため、サステナビリティを推進する経営企画部担当執行役員を委員長とし、会長、執行役員、社外取締役、常勤監査役を委員とする「サステナビリティ委員会」を取締役会の諮問機関として設置しております。

当委員会は年2回開催し、サステナビリティに関わる基本方針や重要なリスクと機会への対応策の検討、指標と目標の設定の他、主要な年次活動の特定、未対応課題への取り組み等の検討・審議・評価・改善を担い、重要な決議事項は取締役会に報告しております。

 

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②リスク管理

サステナビリティ関連のリスクと機会への対応を管理・強化していくに当たり、サステナビリティ委員会は、経営企画部門と共に各リスク・機会の重要性を評価しております。

外部環境の変化と事業への影響を踏まえ、将来的に当社グループが直面し得るリスクがバリューチェーンのどこにあるのか、今後マテリアルな課題になり得るのか、といった点を検討し、重大な財務上又は戦略的な影響を及ぼす可能性があると評価したリスクについては、具体的な対応策を講じておくことで、リスクを回避又は最小化することに努めております。

③戦略

当社では、外部環境を政治・経済・社会・技術の観点から整理・分析することで、各ステークホルダーの視点でそれぞれリスクと機会を特定し、企業としての成長と持続可能な社会の発展への貢献を両立するために必要なマテリアリティ(重要課題)を認識しております。

その1つである「人的資本・多様性」においては、事業ポートフォリオ変革に必要な人材育成方針・社内環境整備方針を整理し、維持・向上するための指標と目標を設定しております。

また、「気候変動への対応」においては、世界的に共通したサステナビリティ課題であり、また時間軸や規模等の観点で不確実性が高いため、この緩和・適応策の検討に特に注力し、優先的に取り組みを推進しております。なお、気候関連財務情報開示の質の向上を目指してTCFD提言に賛同しており、当該提言に沿って随時情報開示を拡充しております。

 

(2)人的資本・多様性に関する方針

当社において連結グループにおける人材育成方針・社内環境整備方針の記載は、連結グループでの方針整備に取り組んでいる現状に鑑み、現時点においては連結グループにおける主要な事業を含む会社単体での記載としております。

 

①戦略

イ.人材育成方針

当社では、あらゆるサービスの基本は「人」であると考えております。お互いに支え合い、成長を目指し調整できる人作りを重視し、知識と技術に心が伴った人材の育成に取り組んでおります。また、「祈りの経営」の理念を理解し、全ての行動の源とできる人材を育成するため、様々な教育や研修を推進しております。一人ひとりが必要な知識やスキルを修得し、役割を効果的に果たせるように、新入社員を含めて階層別に研修を実施している他、加盟店を活性化するエリアマネジャーの育成にも注力しております。また、公的資格の取得や通信教育による自己啓発を奨励し、自主的に学ぶ姿勢を大切にしております。

 

ロ.社内環境整備方針

当社では、多様なキャリア・社会的背景(性別、年齢、国籍、ライフスタイル等)を持つ社員が最大限能力を発揮できるように、各種制度の整備を行っております。2023年3月期より新人事制度を導入しており、専門職の設定や早期に責任職に登用できる仕組み等を採り入れております。新人事制度導入を通じて、今まで以上に各人のキャリア志向に応じてステップアップしていくことが可能な環境を整えております。また、当社では社員とその家族の健康維持・増進にも取り組んでおり、健康且つ豊かな発展を実現する環境作りも推進しております。時間外労働の削減を通じてワーク・ライフバランスの実現だけでなく、健康経営にも注力しており、社員とその家族の健康に関するプログラムも積極的に実施しております。

 

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②指標及び目標

人材育成方針・社内環境整備方針を維持・向上するための指標とその現状・目標は以下のとおりになります。

 

人材育成方針に関する指標と実績・目標

指標

2023年3月期実績

目標

達成年度

意識調査「キャリア充実度」

77.5%

全年代80%以上

2025年3月期

社員一人当たり年間研修時間

18.6時間

15時間以上且つ

研修未受講の人をなくす

2025年3月期

 

社内環境整備方針に関する指標と実績・目標

指標

2023年3月期実績

目標

達成年度

女性管理職比率

13.1%

13%以上

2026年3月期

男性育休取得率

※会社独自「育児休暇制度」

 取得を含む

100%

100%

2026年3月期

一人当たり年間労働時間

1,811時間

1,800時間以下

2025年3月期

 

(3)気候変動への対応(TCFD提言への取組)

①戦略

イ.短期・中期・長期の気候関連リスク・機会の特定

気候関連の外部環境の変化をふまえ、当社にとって重大な財務上又は戦略的な影響を及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会を認識しました。これらのリスク・機会に対して「顕在化時期」及び「事業への影響度」の2軸により優先度をスクリーニングすることで、特に焦点とすべき3つのリスクを特定しております。

 

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ロ.気候関連リスク・機会が事業・戦略・財務計画に及ぼす影響

特定した優先度の高い3つのリスクに対して気候関連のシナリオ分析を実施することでより詳細な財務影響額を算出し、分析結果を経営戦略に反映させるべく、各リスクに対する対応方針を策定しております。

事業リスク

顕在化時期

事業影響度

財務影響

(億円)

対応方針

農産物(小麦、コーヒー、パーム油)の生産量減少、原材料の高騰

中期

3.3~14

・サプライヤーとのリスク共有と対策の共同検討

・複数産地からの調達を前提とした商品開発・設計(調達産地の複線化)

工場・店舗の浸水頻度

中期

5.2~9.2

・災害時の早期復旧に向けたBCPの定期的な見直し

・定期見直しに基づく計画的な設備投資

・定期的な災害訓練と緊急物資の確保

炭素税上昇による租税コストの増加

中期

1.3~4.3

・環境目標2030「CO2排出量46%削減」必達による租税コストの抑制

・2050年カーボンニュートラルに向けた取り組み

 

②指標と目標

戦略とリスク管理に即した気候関連のリスクと機会の評価に使用する指標(Scope1、Scope2のGHG排出量)

優先度の高いリスクのひとつである「炭素税上昇による租税コストの増加」リスクの評価に使用する指標及び目標を以下のように設定しております。

 

■2030年目標

・再生可能エネルギー利用比率 50%

・ダスキングループ拠点CO2排出量 46%減(2013年度比)

 

■CO2排出量実績

https://www.duskin.co.jp/sus/ecology/savingenergytcfd/

 

 

なお、情報開示の正確性・透明性を確保するため、CO2排出量及び再生可能エネルギー利用率について第三者保証を取得しております。

https://www.duskin.co.jp/sus/library/opinion/

 

 

3【事業等のリスク】

以下におきまして、当企業集団(当社及び当社の子会社)の事業展開及びその他に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。これらのリスクの可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。ただし、全てのリスクを網羅したものではなく、記載したリスク以外のリスクも存在します。係るリスク要因のいずれにおいても、投資家の判断に影響を及ぼす可能性があります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)ビジネスモデル(フランチャイズ方式)に関するリスク

①加盟店との関係性について

当企業集団における事業展開は、主としてフランチャイズ方式を中心に展開しており、当企業集団及び加盟店の収益向上のために必要な新商品・サービスの開発・導入、新規出店、既存店の改装等の施策を計画、実施しておりますが、これら施策の実行には加盟店の理解・協力、資金負担等が必要な場合があり、加盟店の理解等を得られない場合には、計画の中止又は遅延の場合もあります。

また、加盟店との間にトラブル等が発生した場合、加盟店の離脱、訴訟の発生又は、加盟店の法令違反、不祥事等により、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

②法的規制について

当企業集団は、フランチャイズ方式による店舗展開に関して中小小売商業振興法、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)及び「フランチャイズ・システムに関する独占禁止法上の考え方」(改正:2021年4月28日公正取引委員会)等の規制を受けております。従いまして、これらの法令等の改廃、新たな法令等の制定により、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(2)経営環境の変動リスク

①事業環境について

訪販グループの主要事業であるクリーンサービス事業は、家庭市場においては、使い捨て商品の普及等により、また、事業所市場においては、企業の経費削減意識の浸透等により、市場規模は減少傾向にあると推測しております。一方、同グループで展開するケアサービス事業は、家庭市場、事業所市場共にアウトソーシングニーズの増大による市場拡大を見込んでおります。クリーンサービス事業では、衛生領域商品の開発、販売チャネルの拡大、決済方法の多様化への対応、ケアサービス事業においては、同じく衛生領域商品の開発、新規加盟店の募集等により事業拡大を図っていく方針でありますが、各事業に関連する市場動向、競合の状況、お客様ニーズの変化等によって、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

フードグループの主要事業であるミスタードーナツ事業では、郊外・都市立地等への新規出店、利用動機や立地環境に応じた店舗の改装・再配置、時間帯別に応じたメニューや付加価値の高いメニューの開発、アジア市場への進出等により事業拡大を図っていく方針でありますが、市場動向、競合の状況、消費者の嗜好の変化や原材料等の高騰等により、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

②法的規制について

クリーンサービス事業の商品は洗浄工程等を経て複数回のレンタルを行っております。洗浄工程では薬剤と大量の水を使用しておりますが、当企業集団及び委託先では、薬剤の使用量削減と水の再利用等による環境負荷の低減に努めております。しかしながら、当企業集団又は委託先において水質汚濁防止法等の法的規制に違反する事象又は何らかの問題が生じる、或いは、環境保護に係る法的規制等が強化された場合、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

ケアサービス事業は、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」等の法的規制を受けております。

また、当企業集団で展開する事業は、食品衛生法、不当景品類及び不当表示防止法、下請代金支払遅延等防止法等の法的規制を受けております。従いまして、これらの法令等の改廃、新たな法令の制定、当企業集団の違反に対する行政指導等により、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

 

(3)製商品の安全性に関するリスク

①製商品の安全性について

訪販グループで展開する事業では、環境衛生用品・清掃用資器材、キャビネットタオル、トイレタリー商品、天然水等のドリンク商品、家庭用電気製品、化粧品や健康食品等について安全性を確認した上でレンタル又は販売を行っておりますが、これら製商品に何らかの品質上の問題が発生した場合、当企業集団に対する信用の低下等により、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

②食品の安全性について

フードグループで展開する事業では、食品衛生法の改正に合わせ、国際標準の衛生管理手であるHACCP(Hazard Analysis Critical Control Point:危害分析重要管理点方式)の考え方を取り入れた衛生管理ガイドの整備、自主的に外部検査機関を使った定期検査を実施する等、食品の安全性を確保するための社内体制を構築し、運用しております。しかしながら、当企業集団又は加盟店の店舗において食中毒が発生したり、食品衛生法等の法的規制に違反する事象が生じた場合、損害賠償金の負担の発生、これらの店舗の全部又は一部の営業停止や当企業集団に対する信用の低下等により、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(4)サービスの品質に関するリスク

訪販グループで展開するライフケア事業の利用者は、主に高齢者等であり、サービス提供による不測の事故が起こる可能性もあります。事故の発生防止や緊急時対応等、教育研修による徹底的なスキルアップ、マニュアルの整備等に積極的に取り組んでおりますが、万一サービス提供中に事故等が発生し、過失責任が問われるような事態が生じた場合は、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

また、ケアサービス事業では、サービススタッフは一定の技能を必要とすることから、研修制度、ライセンス制度によりサービス品質の向上及び均一化を図っております。更に、サービスの提供に用いる資器材等については安全性を確認した上で、研修を受けたサービススタッフが用いることとなっております。しかしながら、サービススタッフが提供するサービスに瑕疵があった場合やサービスに用いる資器材等に何らかの問題が発生した場合、更に、これらのサービスを原因として健康被害等が発生した場合には、当企業集団への損害賠償請求や当企業集団に対する信用の低下等により、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(5)特定の製品の製造元に関するリスク

当企業集団における主要製品については、製造技術に関する特異性等の観点から特定の関係会社及び外部企業に製品の製造、取引等を依存しております。これら製造業者の被災等の有事に早期復旧を可能とするため、複数購買・類似品代替品対応等の事前対策を講じております。しかしながら、予期せぬ天災地変等で製品の製造が困難になった場合は、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(6)自然災害・感染症に関するリスク

当企業集団は、地震、台風、洪水、津波等の自然災害や気候変動に伴う異常気象等の災害に対して、発生時の損害を最小限に抑えるため、安否確認体制の構築、自然災害対応マニュアルの作成、事業継続計画の整備に努め、災害発生を想定した訓練を実施しております。しかしながら、日本全国に事業を展開していることから全ての被害や影響を回避することは困難であり、また、大規模な災害が発生した場合、被災地域における営業活動の停止、被害を受けた設備等の修復等、電力・燃料・水等の供給停止が生じた場合は、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(7)情報セキュリティに関するリスク

当企業集団及び加盟店は、事業運営に当たりお客様の個人情報を取得、利用しております。「個人情報保護規程」をはじめとする諸規程の制定、役員・従業員への研修の実施、加盟店を対象とした勉強会の開催、システムのセキュリティ対策等個人情報の管理体制を構築・運用しており定期的に監査も実施しております。しかしながら、外部からのサイバー攻撃等で、システムに不正にアクセスされることにより、個人情報の流出等の重大なトラブルが発生した場合、当企業集団への損害賠償請求や当企業集団に対する信用の低下等により、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(8)人材の育成と確保に関するリスク

当企業集団では、あらゆるサービスの基本は、お客様を始めとする様々なステークホルダーに対して、人にしかできないホスピタリティを実践できる人材だと考え、さまざまな教育や研修を通じて人材の育成を進めております。また、新卒者の安定的採用や専門的知識・経験を持ち即戦力となる中途採用により、計画的に人材の確保を図っております。現時点では当企業集団の人事制度・教育制度により、必要な人材は確保されております。しかしながら、今後の労働市場の逼迫により人材の確保が困難になる、又は、優秀な人材が流出した場合には、競争力や効率性が低下し、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

(9)海外展開に関するリスク

当企業集団は、アジア圏の国と地域において、クリーンサービス事業及びミスタードーナツ事業等を展開しております。これらの国と地域において政治・経済の混乱及び想定していなかったテロ・労働争議の発生等といった障害に直面し、日本外務省からの現地退避勧告が発令された場合、若しくは身の危険を感じ、退避が必要と判断した場合には、速やかに日本若しくは近隣の安全な国・地域に退避を指示する方針です。

また、法令や各種規制の制定若しくは改正がなされた場合、事業活動が期待どおりに展開できない可能性があります。こうした海外における障害に対しては、人事コンサルティング会社及び経理財務協力会社等から事前に情報提供を受けられるように、問合せ窓口を一覧表で管理し、案件毎にその回避策を講じてリスク管理に努めておりますが、完全に回避できるものではなく、リスクが顕在化した場合には、当企業集団の事業及び経営成績が影響を受ける可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日、以下「当期」という。)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症(以下「コロナ」という。)拡大下の厳しい行動制限が緩和されるに従って正常化に向かい緩やかに持ち直す状況にありましたが、コロナ拡大状況は一進一退を繰り返し、経営環境は依然として厳しい状況が続きました。期の後半は、2023年5月からのコロナの「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」が定める五類感染症への移行に向けて一層行動制限の緩和が進み、ウイズコロナの新たな段階への移行の取り組みが進んだものの、ロシア・ウクライナ情勢の長期化、エネルギー価格や原材料価格の高騰、不安定な外国為替相場等、先行きの不透明感は依然として高い状況となりました。

 

そのような環境の中、長期戦略「ONE DUSKIN」の最終第3フェーズ「中期経営方針2022」(2023年3月期~2025年3月期)のスタートを切った当社は、売上拡大施策に注力しつつも、社会価値の向上と企業としての持続的な成長、双方の実現を目指した取り組みを進めました。

具体的には、シンガポールでのミスタードーナツ事業展開を目的とした現地企業とのマスターフランチャイズ契約締結、暮らしの駆けつけサービスを一層拡充し、生活者のより豊かな生活の実現に貢献するための株式会社クラシアンとの業務提携契約締結等の新しい成長機会への投資、「中期経営方針2022」において最重要の戦略的投資と位置付けている、レンタル商品へのRFID(電子タグ)の取り付け開始等、経営基盤の構築にも注力しました。更には、取締役会構成における女性比率引き上げ等、取締役会の実効性向上や資本効率の向上にも取り組み、コーポレート・ガバナンス強化も図りました。

一方では、原材料価格高騰、物流コストの上昇等に対して、お客様に安定的に商品を供給するため、訪販グループ主力のクリーンサービス事業(ダストコントロール商品のレンタルと販売)のレンタル品、一部の定期補充商品・販売商品、並びにフードグループ主力のミスタードーナツの一部商品の価格改定を実施しました。

当期は、全てのセグメントが増収となったことにより、連結売上高は前期から72億83百万円(4.5%)増加し1,704億94百万円となりました。利益面につきましては、特にミスタードーナツが好調を維持したフードグループの売上総利益が増加したものの、訪販グループが計画に沿って戦略的投資を進めたこと等で原価が大幅に増加したこと等により、連結営業利益は前期から12億61百万円(12.7%)減少し86億37百万円、連結経常利益は持分法による投資利益が増加したこと等により減益幅は縮小したものの前期から8億39百万円(6.9%)減少し113億75百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、無形固定資産の一部減損損失計上等により前期から9億35百万円(11.5%)減少し71億96百万円となりました。

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

 

前  期

(2022年3月期)

当  期

(2023年3月期)

増  減

 

増減率 (%)

連結売上高

163,210

170,494

7,283

4.5

連結売上総利益

74,908

76,019

1,110

1.5

連結営業利益

9,899

8,637

△1,261

△12.7

連結経常利益

12,215

11,375

△839

△6.9

親会社株主に帰属する

当期純利益

8,132

7,196

△935

△11.5

 

<セグメント毎の状況>

セグメント別売上高

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

前  期

(2022年3月期)

当  期

(2023年3月期)

増 減

 

増減率 (%)

 

 

訪販グループ

107,128

108,469

1,341

1.3

 

 

フードグループ

43,818

48,879

5,061

11.6

 

 

その他

15,414

16,229

815

5.3

 

 

小計

166,361

173,579

7,218

4.3

 

 

セグメント間取引消去

△3,150

△3,085

65

 

 

連結売上高

163,210

170,494

7,283

4.5

(注)各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。

 

 

セグメント別営業利益

 

(単位:百万円)

 

 

 

 

前  期

(2022年3月期)

当  期

(2023年3月期)

増 減

 

増減率 (%)

 

 

訪販グループ

10,539

8,114

△2,425

△23.0

 

 

フードグループ

3,619

5,473

1,853

51.2

 

 

その他

873

702

△170

△19.5

 

 

小計

15,032

14,290

△742

△4.9

 

 

セグメント間取引消去

及び全社費用

△5,133

△5,652

△519

 

 

連結営業利益

9,899

8,637

△1,261

△12.7

(注)各セグメントの営業利益は、セグメント間の取引を含んでおります。

 

イ.訪販グループ

訪販グループの売上高は、ケアサービス事業(役務提供サービス)が前期並みとなったものの、主力のクリーンサービス事業が増加した他、レントオール事業(日用品・イベント用品等のレンタル)、ヘルスレント事業(介護用品・福祉用具のレンタルと販売)等その他の事業も増加し、全体の売上高は前期から13億41百万円(1.3%)増加し1,084億69百万円となりました。しかしながら原価、経費とも増加し、営業利益は前期から24億25百万円(23.0%)減少し81億14百万円となりました。

 

当期7月に価格改定を行った訪販グループ主力のクリーンサービス事業は、家庭向け、事業所向けとも売上は増加しました。

家庭向け商品につきましては、リニューアルした「ロボットクリーナーSiRo」の売上が寄与した他、「おそうじベーシック3」(フロアモップ「LaLa」、ハンディモップ「shushu」、「MuKuモップクリーナー」のセット商品)の売上が増加し、主力商品であるモップ商品全体の売上高は増加しました。事業所向け商品につきましては、空間清浄機「クリア空感」本体、加湿器本体等の売上が減少しましたが、高い衛生対策ニーズの下で、抗菌・抗ウイルス加工を施した高機能のマット売上が増加する等、主力商品であるマット商品全体の売上は増加しました。

ケアサービス事業につきましても、お客様のニーズに応えるべく出店を促進したこと等により、展開している全ての事業(「サービスマスター」(プロのお掃除サービス)、「メリーメイド」(家事代行サービス)、「ターミニックス」(害虫獣の駆除と総合衛生管理)、「トータルグリーン」(緑と花のお手入れサービス)、「ホームリペア」(住まいのピンポイント補修))のお客様売上が増加しました。

訪販グループのその他の事業につきましては、イベントがコロナ拡大以前の状況に戻りつつあるレントオール事業が増収となった他、引き続き好調を維持しているヘルスレント事業、ユニフォーム関連事業、化粧品関連事業、ライフケア事業(ご高齢者の暮らしのお手伝い)も増収となりました。

 

ロ.フードグループ

フードグループは、主力事業であるミスタードーナツの全店合計お客様売上が増加し、原材料売上、ロイヤルティ売上が増加したこと等により、売上高は前期から50億61百万円(11.6%)増加し488億79百万円、営業利益は前期から18億53百万円(51.2%)増加し54億73百万円となりました。

 

ミスタードーナツは、前期3月に続いて当期11月に一部商品の価格改定を実施しましたが、その後も好調を維持し、来店お客様数、お客様単価とも前期を上回った結果、1店当たりのお客様売上は前期を上回りました。更に新規出店等により稼働店舗数が増加したことも加わり、全店合計お客様売上も前期を上回りました。商品別に見ますと、商品戦略の中心を成す「misdo meets」は、第1四半期の宇治茶専門店「祇園辻利」、第2四半期の株式会社BAKEが展開する3つのブランドとの共同開発商品、更には、第4四半期に発売した日本を代表するパティシエである鎧塚俊彦氏との共同開発商品「misdo meets Toshi Yoroizuka」全6種も好評を博しました。その他の商品では、「さつまいもド」、「MISDO HALLOWEEN」、「ポン・デ・ショコラ」、「桜もちっとドーナツ」がいずれも好評を得て、季節の定番商品として定着しつつあります。また、年末年始に実施した株式会社ポケモンとのコラボレーション企画「クリスマスコレクション」「ミスド福袋」も好評で、売上増加に寄与しました。

フードグループのその他の事業は、とんかつレストラン「かつアンドかつ」が増収となったものの、店舗数が減少したパイ専門店「パイフェイス」が減収となったこと及び2021年11月に連結子会社蜂屋乳業株式会社の全株式を譲渡しアイスクリーム事業から撤退したこと等により、全体では減収となりました。

ハ.その他

国内連結子会社につきましては、株式会社ダスキンヘルスケア(病院施設のマネジメントサービス)、ダスキン共益株式会社(リース及び保険代理業)とも増収となりました。

海外連結子会社につきましては、楽清(上海)清潔用具租賃有限公司(中国におけるダストコントロール商品のレンタルと販売)は、コロナ再拡大に伴う上海のロックダウンの影響が大きく減収となりましたが、楽清香港有限公司(原材料及び資器材の調達)は、海外のミスタードーナツ売上が回復したこと等により増収、Big Appleグループ(マレーシアを中心にドーナツ事業を展開)も増収となりました。更に円安も寄与し、全体の売上高は前期を上回りました。

以上の結果、その他の売上高は前期から8億15百万円(5.3%)増加し162億29百万円となりましたが、国内連結子会社の原価及び経費の増加等により、営業利益は前期から1億70百万円(19.5%)減少し7億2百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末の399億63百万円から86億87百万円減少し312億75百万円となりました。各々のキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

イ.営業活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、120億61百万円の資金収入(前期は195億96百万円の資金収入)となりました。その要因は、法人税等の支払額39億60百万円、退職給付に係る資産又は負債の増減額15億41百万円等の資金減少要因に対し、税金等調整前当期純利益107億13百万円、減価償却費74億96百万円等の資金増加要因によります。

 

ロ.投資活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、128億44百万円の資金支出(前期は85億24百万円の資金支出)となりました。その要因は、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入273億67百万円等の資金増加要因に対し、有価証券及び投資有価証券の取得による支出333億28百万円、有形固定資産の取得による支出43億94百万円、無形固定資産の取得による支出19億78百万円等の資金減少要因によります。

 

ハ.財務活動によるキャッシュ・フロー

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、79億92百万円の資金支出(前期は8億35百万円の資金支出)となりました。その要因は、自己株式の売却による収入4億16百万円の資金増加要因に対し、配当金の支払額45億89百万円、自己株式の取得による支出33億6百万円等の資金減少要因によります。

 

③生産、受注及び販売の実績

イ.仕入実績

 セグメントの名称

  前連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

  当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

 増減

金額

(百万円)

構成比

(%)

金額

(百万円)

構成比

(%)

金額

(百万円)

増減率

(%)

訪販グループ

28,265

50.4

32,113

50.4

3,848

13.6

フードグループ

24,108

43.0

27,357

42.9

3,249

13.5

その他

3,710

6.6

4,301

6.7

590

15.9

合計

56,083

100.0

63,772

100.0

7,688

13.7

(注)訪販グループでは生産を行っており、主なものは下記のとおりであります。

(訪販グループにおける生産実績)

 区分

  前連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

  当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

 増減

回数

(ワッシャー)

構成比

(%)

回数

(ワッシャー)

構成比

(%)

回数

(ワッシャー)

増減率

(%)

マット

1,178,429

85.8

1,162,096

86.1

△16,333

△1.4

モップ

156,094

11.4

151,253

11.2

△4,841

△3.1

ウエス

25,478

1.9

25,004

1.9

△474

△1.9

ロールタオル

12,665

0.9

11,572

0.8

△1,093

△8.6

合計

1,372,666

100.0

1,349,925

100.0

△22,741

△1.7

 

ロ.受注実績

該当事項はありません。

 

ハ.販売実績

 セグメントの名称

  前連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

  当連結会計年度

(自 2022年4月1日

  至 2023年3月31日)

 増減

金額

(百万円)

構成比

(%)

金額

(百万円)

構成比

(%)

金額

(百万円)

増減率

(%)

訪販グループ

106,483

65.2

107,786

63.2

1,303

1.2

フードグループ

43,805

26.8

48,859

28.7

5,053

11.5

その他

12,921

8.0

13,847

8.1

926

7.2

合計

163,210

100.0

170,494

100.0

7,283

4.5

(注)セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.経営成績の分析

(イ)全国チェーン店お客様売上高

フランチャイズ方式を中心に事業展開する当社は、国内外の直営店・子会社等及び加盟店推定売上高の合計値である「全国チェーン店お客様売上高(以下「お客様売上」という。)」の状況・推移を最も重要視しております。

当連結会計年度(以下「当期」という。)は、新型コロナウイルス感染症拡大(以下「コロナ」という。)の影響があったものの、各種施策に取り組んだ結果、お客様売上の合計は増加(前期比5.7%増)しました。

セグメント別に見ますと、訪販グループは、ユニフォームサービス事業、ヘルス&ビューティ事業のお客様売上は減少したものの、クリーンサービス事業のお客様売上は微増となった他、衛生意識の高まりによるケアサービス事業の受注増加やレントオ―ル事業がイベント・企業の会議研修等の増加で、お客様売上が前期を上回ったこと等により、訪販グループ全体のお客様売上高も増加(前期比1.7%増)しました。

フードグループは、主力であるミスタードーナツが好調を維持し、お客様売上が4期連続で増加(前期比13.6%増)したことにより、フードグループ全体のお客様売上高も増加(前期比13.0%増)となりました。

その他につきましても、海外における訪販関連事業、ドーナツ事業がコロナ影響からの回復により、お客様売上は増加(前期比19.5%増)しました。

新型コロナウイルス感染症は2023年5月に感染症法の定める五類感染症へ移行しておりますが、依然として先行きを見通すことは困難な状況が続いております。当社はこの事業環境の変化を新たな成長の機会と捉えて、今後も各種施策の実行に取り組んでまいります。

 

<全国チェーン店お客様売上高推移>                       (単位:百万円)

 

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

訪販グループ

271,811

271,189

253,178

265,659

270,081

フードグループ

76,741

79,714

80,148

95,031

107,388

その他

28,440

29,521

26,255

28,698

34,302

合計

376,994

380,425

359,582

389,388

411,772

(注)全国チェーン店お客様売上高には、一部、推定値が含まれております。

 

(ロ)収益性

当社が収益性の指標として重要視しているROEの推移は以下のとおりであります。

 

ROE推移>

 

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

ROE(%)

4.0

3.8

2.0

5.5

4.8

純利益(百万円)

5,984

5,591

2,821

8,132

7,196

自己資本(百万円)

149,627

141,739

145,508

150,661

151,360

(注)純利益:親会社株主に帰属する当期純利益

 

2023年3月期は、訪販グループが計画に沿って戦略的投資を進め、原価が大幅に増加したこと等で当期純利益が減少しており、2022年11月より自己株式の取得を実施したもののROEは前期から0.7ポイント減少となりました。

ROEにつきましては、2025年3月期の目標を6%以上とし、目標の達成を目指してまいります。

 

 

ロ.財政状態の分析

(イ)流動資産

当連結会計年度末における流動資産残高は691億22百万円となりました。前連結会計年度末と比較して149億80百万円減少しております。その要因は、有価証券が107億39百万円、現金及び預金が51億52百万円減少したことに対し、原材料及び貯蔵品が10億87百万円増加したこと等であります。

(ロ)固定資産

当連結会計年度末における固定資産残高は1,284億2百万円となりました。前連結会計年度末と比較して144億49百万円増加しております。その要因は、投資有価証券が155億66百万円増加したこと等であります。

(ハ)流動負債

当連結会計年度末における流動負債残高は368億32百万円となりました。前連結会計年度末と比較して11億73百万円減少しております。その要因は、未払法人税等が12億11百万円、流動負債その他が10億56百万円減少したことに対し、支払手形及び買掛金が6億30百万円、未払金が6億23百万円増加したこと等であります。

(ニ)固定負債

当連結会計年度末における固定負債残高は89億17百万円となりました。前連結会計年度末と比較して1億5百万円減少しております。その要因は、長期借入金が4億14百万円減少したことに対し、繰延税金負債が3億47百万円増加したこと等であります。

(ホ)純資産

当連結会計年度末における純資産残高は1,517億74百万円となりました。前連結会計年度末と比較して7億48百万円増加しております。その要因は、利益剰余金が25億42百万円、その他有価証券評価差額金が13億37百万円増加したこと等に対し、自己株式の取得等により、自己株式が28億82百万円増加(純資産は減少)、退職給付に係る調整累計額が5億5百万円減少したこと等であります。

 

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

当社グループの主な資金需要は、各事業の営業活動に必要な原材料・製商品の仕入、販売促進活動等の営業活動費用並びに工場設備の維持更新投資、店舗の出店・改装投資及び成長が見込まれる分野への投資等であります。これらの必要資金については、主として自己資金で賄っておりますが、機動性及び長期安定性の確保、企業価値向上に資する成長投資のため、金融機関からの調達も想定に含めております。株主還元につきましては経営の重要課題と位置づけ、持続的な成長と企業価値向上のための投資や様々なリスクに備えるための財務健全性とのバランスを考慮した上で、業績に応じた利益配分を行うことを基本方針としており、毎期の配当額は連結配当性向60%又は自己資本配当率(DOE)2.5%のいずれか高い額といたします。

また、災害等のリスク発生時には、当社グループの事業継続のための資金需要が見込まれます。このような不測の資金需要に対して資金調達の機動性を高めるため、主要取引金融機関とコミットメントライン契約を締結しております。今後も安定的な外部調達能力の維持向上のため、強固な経営基盤を維持しつつ、事業継続及び拡大に注力してまいります。

<キャッシュ・フロー指標のトレンド>

 

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

自己資本比率(%)

76.6

77.2

76.1

76.6

時価ベースの

自己資本比率(%)

75.7

72.9

67.1

78.3

キャッシュ・フロー

対有利子負債比率(年)

0.0

0.0

0.1

0.1

インタレスト・カバレッジ

・レシオ(倍)

65,046.2

13,876.4

43,519.1

65,517.1

(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により、それぞれ下記の算式により算出しております。

自己資本比率 :(純資産-新株予約権-非支配株主持分)÷総資産

時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額÷総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債÷営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー÷利払い

2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

5.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)フランチャイズ契約

当社は、加盟店と共に全国的な営業網を確立し、永続的な信頼関係を保持するために、事業内容の基本的な事項並びに相互の利益と本部及び加盟店の権利・義務等を明確にすることを目的として契約を締結しております。主な契約は次のとおりであります。

セグメント名称

契約の名称

契約期間

訪販グループ

ダスキン愛の店ダストコントロールフランチャイズチェーン契約

締結日から3年間 (注)1

(ただし3年目の途中で3月31日を迎える場合はその日まで)

ダスキン・フランチャイズチェーン支店契約

締結日から3年間 (注)2

(ただし3年目の途中で3月31日を迎える場合はその日まで)

ダスキンサービスマスターフランチャイズチェーン契約

締結日から3年間 (注)2

(ただし3年目の途中で3月31日を迎える場合はその日まで)

フードグループ

ミスタードーナツチェーン契約

5年間 (注)3

(新コンセプト店舗については、締結日から8年経過後に到来する3月31日まで (注)4)

 (注)1.期間満了30日前までに当社又は加盟店の何れか一方からの異議がない場合は1年間自動更新。

2.期間満了3ヵ月前までに当社又は加盟店の何れか一方からの異議がない場合は1年間自動更新。

3.期間満了6ヵ月前までに当社又は加盟店の何れか一方からの異議がない場合は2年間自動更新。

4.期間満了6ヵ月前までに当社及び加盟店協議の上、合意が成立した場合には再契約。

(2)技術提携契約

契約

会社名

相手方

契約名称

契約概要

契約期間

名称

国名

当社

三井物産株式会社

日本

業務提携契約

両者の持つ経営資源やノウハウを結集し、両者対等の立場で協力関係を構築することによって両者の企業基盤の拡充と競争力強化を図り、より一層の発展を期する。

2009年9月7日より

1年間

以降1年毎の自動更新

当社

シーバイエス株式会社

日本

業務提携契約

洗剤、ワックス等の製品の開発・販売に関する契約

自 1998年1月1日

至 2002年12月31日

以降1年毎の自動更新

当社

統一超商股份有限公司

台湾

合弁契約

合弁事業契約(合弁企業名:楽清服務股份有限公司)

- (注)1

当社

株式会社ニップン

日本

取引基本契約

原材料ノウハウの開示及び製造委託に関する契約

自 1972年4月1日

至 1974年3月31日

以降1年毎の自動更新

当社

統一超商股份有限公司

台湾

合弁契約

合弁事業契約(合弁企業名:統一多拿滋股份有限公司)

- (注)2

 

 

契約

会社名

相手方

契約名称

契約概要

契約期間

名称

国名

当社

株式会社モスフードサービス

日本

資本・業務提携契約

それぞれの加盟店及び顧客の利便性の向上、それぞれの得意分野や経営資源の有効活用により、両社の外食事業を一層発展させる。

自 2008年2月20日

至 2009年2月19日

以降1年毎の自動更新

当社

ServiceMaster Clean/Restore SPE

LLC

米国

住宅・商業施設クリーニングサービス製品製造ライセンス第二更新契約

サービスマスター業務の実施許諾契約

自 1993年12月31日

至 2003年12月31日

(注)3

当社

ARAMARK MANAGEMENT

SERVICES LIMITED

PARTNERSHIP

米国

ヘルスケアマネジメントサービス国際ライセンス更新契約

ヘルスケアマネジメント業務の実施許諾契約

自 1992年4月1日

至 2002年3月31日

(注)3

当社

The Terminix Company, LLC

米国

ターミニックスサービス国際ライセンス更新契約

ターミニックス業務の実施許諾契約

自 1997年5月11日

至 2007年5月10日

以降10年毎の自動更新

当社

Merry Maids SPE LLC

米国

メリーメイドサービス国際ライセンス更新契約

メリーメイド業務の実施許諾契約

自 1998年11月12日

至 2008年11月11日

以降10年毎の自動更新

当社

株式会社サカイ引越センター

日本

業務提携契約

相互の専門分野を有効に組み合わせて新たなサービスを創出する、及び需要を発掘する。

自 2008年1月28日

至 2009年3月31日

以降1年毎の自動更新

当社

PIE FACE HOLDINGS

PTY LIMITED

豪州

ライセンス契約

パイフェイス業務の実施許諾契約

自 2014年10月8日

至 2024年3月31日

以降10年毎の自動更新

当社

株式会社ナック

日本

資本業務提携契約

ナック(加盟店)における当社との間で新たに締結するフランチャイズチェーン契約に基づくナック既存事業の追加、及び新規事業展開

自 2018年8月30日

至 2020年8月29日

以降1年毎の自動更新

当社

株式会社クラシアン

日本

業務提携基本契約

自社の顧客に対する相手方サービスの提供、及び両社の経営アセットを活用した新サービスの共同展開

2022年11月8日から

2年間

以降1年毎の自動更新

 (注)1.契約締結日は1994年8月25日であり、期間の定めはありません。

2.契約締結日は2004年8月17日であり、期間の定めはありません。

3.契約終了時の2年前までに当社から本契約を更新する旨の書面による通知を行うことにより10年間更新。

 

 

6【研究開発活動】

当企業集団では、主に当社が提供する商品及びサービスに関連する清掃及び洗浄関連商品と加工技術の研究開発に取り組んでおり、品質・環境対策を重視した活動を行っております。

 

(1)研究開発方針

当社は、消費者に対して当社が届けるトータルクリーンケアに関する商品・サービスについて、安心且つ信頼のおけるダスキンブランドの確立を目指しており、基盤技術深耕、新商品開発、商品の品質向上及びSDGsへの対応を中心とした研究開発活動に取り組んでおります。

この目的達成のために、清掃・衛生関連分野において、生活者を第一に捉え、下記5項目を実践し、社会に対して健康で快適な暮らしを提供することを基本方針として研究開発に取り組んでおります。

・常に社会・家庭の実態を把握し、お客様の困りごとを分析して研究開発の優先度を決定します。

・新規性、進歩性、独自性に富んだ研究や技術開発を行います。

・社会・人・自然に対して、安全・安心が担保できる商品を開発します。

・環境保全に寄与し、省資源化が可能な原材料を使用した商品を開発します。

・市場に導入された商品は、常に改良を図り、顧客・生活者に最適な機能とご満足をお届けします。

また、当期は研究開発活動を広く知っていただくことを目的に、当社ホームページの開発研究所「衛生分野の研究」や「ホコリ分野の研究」を更新し、各種学会や団体主催のセミナーでの情報発信を行っております。

 

(2)研究開発体制

2023年3月31日現在、開発研究所は生活者や事業者に密着し、環境衛生分野における新しい事実や法則性を見つけ、明らかにする実験的研究を担う「基礎研究室」、基礎研究で得た知識や新たな素材・技術を元に実用化に向けた研究を行う「応用研究室」、モップ・マットを中心とした新たなレンタル商品素材や製造・加工方法を研究・開発する「ダストコントロール研究室」、化成品・フィルターを中心とした衛生関連商品素材の製造・加工方法を研究・開発する「ハイジーンコントロール研究室」の4部門構成であり、部長を含め46名の体制となっております。

 

(3)当連結会計年度における主な成果

①基礎研究関連

ハウスダスト中の健康阻害物質(ダニアレル物質、食物アレルゲン、カビ、花粉、SVOC(準揮発性有機化合物))の実態把握に関する研究をおこないました。得られた結果は、アレルギー協会主催の市民公開講座(近畿2府3県)での講演で発表し、またWEBサイトを通して情報発信を行いました。新たな試みとして清掃方法の行動認識技術の研究を開始しました。清掃による行動データの蓄積を図り、衛生管理分野での応用を検討しております。

②応用研究関連

基幹事業であるモップ・マット構成素材の新素材や製造技術研究、吸着剤の機能開発に取り組みました。オーダーメイドマットの撚糸及び熱処理加工の内製化に続き、一部のレディメイドマットの撚糸内製化を完了しました。家庭用モップ、事業所用モップの「抗ウイルス加工」と「抗菌防臭加工」に続き、事業所用の一部の商品で「制菌加工」のSEKマークを取得しました。

③ダストコントロール研究関連

既存モップ・マットの軽量化や高耐久化に向けた研究開発に取り組むと共に、モップ分野では事業所用の汚れ取りと吸水の用途を両立した制菌加工モップや家庭用の抗菌コーティングモップ商品を導入しました。新たに化粧室用モップや、ペット用フロアモップの研究開発を行っております。マット分野では、水系吸着剤、ノーオイルマットも含めて全マット商品の抗菌性能付与が完了し、マット用油系吸着剤の抗ウイルス性付与については抗ウイルス効果のエビデンスを取得しました。引き続き、その他の吸着剤についても抗ウイルス性能付与の研究開発を進めております。

④ハイジーンコントロール研究関連

既存洗剤類の「安全・安心」の向上や除菌、抗ウイルス等の「機能性」の向上のための研究開発を継続して進めております。また、環境配慮の観点から主要な洗剤のボトルに使用している樹脂の削減に取り組み、2022年度から順次導入を開始しております。またツール等商品のパッケージフィルムの薄肉化にも取り組んでおります。フィルトレーション分野では再生加工できる空気清浄機フィルタ―の素材や、洗浄方法の研究を行い、リサイクル、廃棄物削減化に向けて取り組んでおります。新たな分野として、ペット飼育家庭のニオイ対策をテーマに臭気成分の分析、消臭・脱臭技術の研究を行い、サービスメニューの開発を行いました。また新規の衛生管理提案として除菌水の製造技術の研究にも取り組んでおります。

 

(4)研究開発費

当連結会計年度の研究開発費の総額は727百万円であります。