(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、伸び率は鈍化したものの、企業業績や雇用情勢等の改善傾向が続き、緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、不安定なヨーロッパ情勢、中国をはじめとしたアジア新興国の成長鈍化や資源安による資源国での経済混乱等により、日本国内景気も下振れリスクが懸念され、景気の先行きの不透明感が増してまいりました。
こうした背景を受け、当社の主力事業である工場廃液の中間処理・リサイクル業は、低迷する国内工業生産の影響により受注が伸び悩み、かつ原油安の影響により当社が製造するリサイクル燃料価格が大幅に下落するなど、厳しい外部環境にさらされることとなりました。そうした中でも、顧客数拡大に努め、シェアアップを図ってまいりましたが、外部環境の悪化には抗しきれず、同部門では減収・減益の結果となりました。
同様に、金属相場の下落により、鉛リサイクル事業を行う株式会社ダイセキMCRも、国内鉛価格が下落し、赤字幅が拡大する結果となっております。ただ、立ち上がりの遅れていた新工場は、徐々に稼働率が上昇し、改善の方向に向かってまいりました。
一方、連結子会社の株式会社ダイセキ環境ソリューションが手掛ける土壌汚染の調査・分析・処理事業は、国内の不動産取引や公共投資・建設需要の拡大を受け、順調に受注件数を伸ばしてまいりました。このため、売上・利益とも過去最高を更新しております。また、大型タンク等の洗浄事業を行うシステム機工株式会社におきましても、新規顧客を獲得するなどにより順調に受注を伸ばし、業績は堅調に推移いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高50,809百万円(前年同期比11.0%増)、営業利益7,849百万円(同7.4%増)、経常利益7,955百万円(同6.9%増)、当期純利益3,847百万円(同4.6%減)となりました。
当社グループは、環境関連事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の獲得7,509百万円、投資活動による資金の支出2,829百万円、財務活動による資金の支出3,702百万円、また、当連結会計年度より、株式会社グリーンアローズ九州を連結の範囲に含めた事により資金が83百万円増加したことにより、前連結会計年度末に比べ1,060百万円増加し、当連結会計年度末には27,723百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、主に法人税等の支払額2,654百万円等があったものの、税金等調整前当期純利益7,897百万円、減価償却費2,319百万円等により、総額では7,509百万円の収入(前年同期比43.2%増)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入391百万円等があったものの、有形固定資産の取得による支出3,035百万円等により、総額では2,829百万円の支出(前年同期比13.4%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入れによる収入1,200百万円等があったものの、自己株式の取得による支出2,672百万円、配当金の支払額1,127百万円等により、総額では3,702百万円の支出(前年同期比664.3%増)となりました。
当社グループは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、環境関連事業の単一セグメントであります。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) |
前年同期比(%) |
|
環境関連事業(百万円) |
49,378 |
112.1 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.処理実績等にて記載しております。
3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) |
前年同期比(%) |
|
環境関連事業(百万円) |
846 |
74.0 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)受注状況
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
環境関連事業 |
49,426 |
113.8 |
1,933 |
105.1 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(4)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) |
前年同期比(%) |
|
環境関連事業(百万円) |
50,809 |
111.0 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成26年3月1日 至 平成27年2月28日) |
当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) |
||
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
中日本高速道路株式会社 |
450 |
0.9 |
6,366 |
12.5 |
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)コンプライアンス体制の充実
環境関連事業を営む当社グループは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」をはじめとした環境関連法規制の遵守を企業の最重要課題と位置付け、法令遵守に対する一層の社内意識の向上と体制強化を図るため、継続的な施策を採り、社会的な信頼を得る努力を行ってまいります。
(2)関東地区・関西地区での事業拡大
当社グループは、引続きエリア戦略として、大規模な市場を有しかつ相対的に当社グループのシェアが低い関東地区・関西地区において、業容拡大のための積極的な設備投資と営業力の注入を第一に位置付け、実行しております。
(3)リサイクル技術の向上
当社グループの産業廃棄物中間処理の基本はリサイクルであります。リサイクル処理による環境負荷の低減が社会貢献につながり、また当社グループの処理コストの低減にも役立っております。当社グループは、積極的な研究開発・設備投資によりリサイクル技術を向上させ、社会貢献と収益確保の両立を図ってまいります。
(4)情報化投資
当社グループは、業容拡大に伴い、正確かつ迅速な情報把握により的確な経営の意思決定の迅速化を促進するため、また迅速な情報開示体制の確立のため、全社レベルでの情報システムの再構築に取り組んでおります。これに加え、業務改革も併せて実行することにより、企業運営上のコストの削減にも取り組んでまいります。また、重要情報の漏洩を防止するための情報セキュリティの強化にも取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)法的規制リスク
①「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」及びその関係法令等
当社グループは、産業廃棄物の収集運搬・中間処理を主たる業としており、当該事業は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(以下、「廃掃法」という。)及びその関係法令等により規制されております。基本法である「廃掃法」では、廃棄物の適正処理のための様々な規制を行っております。基本的に、廃棄物処理業は許可制であり、当社グループの主要業務である産業廃棄物処理事業は各都道府県知事又は政令市長の許可が必要とされ、また、産業廃棄物処理施設の新設・増設に関しても各都道府県知事又は政令市長の許可を必要とする旨規定されております。
当社グループは、「廃掃法」に基づいて、産業廃棄物の収集運搬・中間処理業を行うために必要な許可を取得しておりますが、万一、「廃掃法」に抵触し、当該営業の全部又は一部の停止命令や許可取消等の行政処分を受けた場合は、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
②建設業関係法令
当社グループにおける土壌汚染処理事業においては、原位置での処理の場合と、土壌を掘削し、掘削除去した土壌を処理する場合があり、原位置での処理と土壌の掘削については、土木工事に該当するため、「建設業法」の規制を受けます。
当社グループは、土木工事業等について「特定建設業」の許可を取得しておりますが、万一、「建設業法」に抵触し、当該営業の全部又は一部の停止命令や許可取消等の行政処分を受けた場合は、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
③土壌汚染調査・処理関係法令
当社グループにおける土壌汚染調査・処理事業においては、工場跡地等の不動産の売買時や同土地の再開発時等に汚染の有無を確認するための調査を行っておりますが、「土壌汚染対策法」で土壌汚染状況調査を義務付けられた区域の調査は、環境大臣による指定を受けた「指定調査機関」が調査を行うこととされております。
当社グループは、「指定調査機関」の指定を受けておりますが、万一、「土壌汚染対策法」に抵触し、「指定調査機関」の指定を取り消された場合は、「土壌汚染対策法」で土壌汚染状況調査及び第16条第1項の調査(以下、「土壌汚染状況調査等」という。)を義務付けられた区域の調査を受注することができなくなるため、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
④計量証明事業関係法令
当社グループにおける計量証明事業は、土壌中の有害物質の分析や廃棄物の成分分析を主に行っており、当該事業は「計量法」の規制を受けます。
当社グループは、「計量証明事業」の認定を受けておりますが、万一、「計量法」に抵触し「計量証明事業」の登録や認定の取消等の行政処分を受けた場合は、当社グループの事業展開に影響を与える可能性があります。
(2)市場ニーズの変化
当社グループにおける土壌汚染調査・処理の需要は、企業の環境投資や「土壌汚染対策法」及び各地方自治体により施行される条例等の影響を受けます。
例えば、土壌汚染調査が必要な場合は、有害物質使用特定施設の使用が廃止された場合や、3,000㎡以上の土地の形質変更を届け出て都道府県知事等に汚染の恐れがあると判断された場合(土壌汚染対策法)等、法令や条例等により具体的に決められており、その際の調査方法、浄化対策等もそれぞれ法令や条例等で基準が設定されております。
今後、法令や条例等が新設又は改正される場合、その内容によっては、調査、処理の機会が増加し、調査方法、浄化対策等の基準もさらに厳しくなると考えられます。その結果、土壌汚染調査・処理の需要が拡大する可能性がありますが、法規制の強化に当社グループが対応できない場合は、拡大する需要を受注に結びつけられず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループの主な研究開発活動は、産業廃棄物を有効利用するために、産業廃棄物から再利用可能な資源を回収し、それらをリサイクルする技術、及び複雑化する産業廃棄物を複合処理する技術等の研究開発であります。当連結会計年度における主な研究開発実績は、次のとおりであります。なお、当社グループは環境関連事業の単一セグメントのため、セグメントごとの記載を省略しております。
コスト削減と合理化について検討
回収資源の品位向上と拡大ついて検討
再生重油の品位向上についての検討
なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は69百万円であります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成においては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要といたします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性の存在によりこれらの見積りと異なる場合があります。
(2)財政状態の分析
当社グループの総資産は、前連結会計年度末に比べ327百万円減少し70,350百万円となりました。これは、資産の部におきましては、主に現金及び預金3,867百万円が増加したものの、有価証券が1,801百万円、長期預金が1,500百万円、たな卸資産が213百万円それぞれ減少したこと等によります。負債の部におきましては、主に長期借入金が725百万円増加したものの、短期借入金が660百万円、退職給付に係る負債が244百万円がそれそれ減少しております。
当社グループの純資産は59,283百万円と前連結会計年度末に比べ664百万円増加いたしました。これは主に自己株式の取得により自己株式が2,669百万円、利益獲得により利益剰余金が2,918百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
(3)当連結会計年度の経営成績の分析
国内においては、わが国経済は、伸び率は鈍化したものの、企業業績や雇用情勢等の改善傾向が続き、緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、不安定なヨーロッパ情勢、中国をはじめとしたアジア新興国の成長鈍化や資源安による資源国での経済混乱等により、日本国内景気も下振れリスクが懸念され、景気の先行きの不透明感が増してまいりました。
こうした背景を受け、当社の主力事業である工場廃液の中間処理・リサイクル業は、低迷する国内工業生産の影響により受注が伸び悩み、かつ原油安の影響により当社が製造するリサイクル燃料価格が大幅に下落するなど、厳しい外部環境にさらされることとなりました。そうした中でも、顧客数拡大に努め、シェアーアップを図ってまいりましたが、外部環境の悪化には抗しきれず、同部門では減収・減益の結果となりました。
同様に、金属相場の下落により、鉛リサイクル事業を行う株式会社ダイセキMCRも、国内鉛価格が下落し、赤字幅が拡大する結果となっております。ただ、立ち上がりの遅れていた新工場は、徐々に稼働率が上昇し、改善の方向に向かってまいりました。
一方、連結子会社の株式会社ダイセキ環境ソリューションが手掛ける土壌汚染の調査・分析・処理事業は、国内の不動産取引や公共投資・建設需要の拡大を受け、順調に受注件数を伸ばしてまいりました。このため、売上・利益とも過去最高を更新しております。また、大型タンク等の洗浄事業を行うシステム機工株式会社におきましても、新規顧客を獲得するなどにより順調に受注を伸ばし、業績は堅調に推移いたしました。
以上の結果、売上高は50,809百万円(前年同期比11.0%増)、売上総利益は13,088百万円(同1.3%増)、販売費及び一般管理費は5,238百万円(同6.5%減)、営業利益は7,849百万円(同7.4%増)、経常利益は7,955百万円(同6.9%増)、当期純利益は3,847百万円(同4.6%減)となりました。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析
「1 業績等の概要(2)キャッシュ・フロー」に記載しております。