(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、政府による経済政策、日銀による金融緩和策を背景に、企業収益、雇用環境の改善が続いており、一部には遅れがみられるものの緩やかな回復基調となりましたが、中国を中心とした新興国経済の成長鈍化、欧米における保護主義傾向の強まりにより株価、為替は大きく変動し、先行きに対する不透明感が強まりました。
学習塾業界においては、深刻化する少子社会において学習塾は乱立気味となり、競合は激しさを増しております。
このような状況下において当社は、期待値を上回る成績向上と第一志望校合格の実現、さらには教室環境の改善により生徒、保護者の満足度向上を図ってまいりました。
また、事業展開としては、市場環境の変化に対するため、経営資源の効率的運用と集中を目的に末吉校(鹿児島県曽於市)、個別指導の加治屋教室(鹿児島県鹿児島市)、個別指導明午橋教室及び個別指導水前寺公園教室(熊本県熊本市)と個別指導平尾教室(福岡県福岡市)を近隣の教室へ統廃合いたしました。さらに高等部においては、鹿児島市、宮崎市、都城市で行っていたライブ授業を廃止し、新たに加治木校(鹿児島県姶良市)、都城校(宮崎県都城市)を加えた「東進衛星予備校」のフランチャイズ運営に完全移行いたしました。
また、小学生を対象として脳力開発を行う新ブランド「すばるアカデミー城西教室」を鹿児島市に開校いたしました。
生徒構成においては、小学部では「キッズくらぶ」を中心に引き続き堅調に推移しました。中学部では中学1、2年生を対象に「受講科目の少ないコース」を導入し、潜在的需要の掘り起こしを図った結果、想定以上の成果を得ることができました。さらに東進衛星予備校の運営に特化した高等部においては新設校も加え前年実績を上回り推移いたしました。個別指導部では4教室を統廃合したこともあり前年実績を回復するまでには至りませんでしたが、総生徒数はわずかばかり前年を上回る結果となりました。受講科目の少ないコース生の増加は単価が廉価なため、売上高の増加までには至りませんでした。
この結果、当事業年度の売上高は3,446百万円(前年同期比2.0%減)、営業利益240百万円(前年同期比21.5%減)、経常利益269百万円(前年同期比19.8%減)となりました。一方、熊本地震に係る特別損失として69百万円と減損損失85百万円を計上したことにより、当期純利益は30百万円(前年同期比80.3%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末残高に比べ、9百万円増加しました。この結果、資金の当事業年度末残高は161百万円となりました。
また、当事業年度における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は290百万円(前年同期比25.5%増)となりました。これは主に退職給付引当金の増加額と未払消費税等の減少額等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果使用した資金は15百万円(前年同期比20.8%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出の増加等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果使用した資金は265百万円(前年同期比13.8%減)となりました。これは主に短期借入金と長期借入金の返済による支出の減少等によるものであります。
(1)校舎数と収容能力
当社は、学習塾事業の単一セグメントであり、生徒に対して進学指導を行うことを主たる業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。これにかえて、売上高及び企業規模と比較的関連性が高いと認められる校舎数、教室数及び収容能力(座席数)を示せば、次のとおりであります。
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項目 |
第58期 (平成28年2月29日現在) |
第59期 (平成29年2月28日現在) |
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校舎数 |
77校舎 |
72校舎 |
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教室数 |
477教室 |
469教室 |
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収容能力(座席数) |
14,484席 |
14,194席 |
(2)販売実績
当社は単一のセグメントであるため、事業部門別により表示しております。
① 販売方法
募集要項に基づき、直接生徒を募集しております。
② 販売実績
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部門 |
売上高 |
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
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幼児・小学部 |
985,646 |
103.2 |
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中学部 |
1,948,027 |
97.4 |
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高等部 |
162,267 |
109.0 |
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個別指導部 |
235,439 |
84.5 |
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その他 |
114,656 |
86.3 |
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合計 |
3,446,037 |
98.0 |
(注)1 その他は、合宿収入等であります。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当社が認識している当面の課題と中長期的な課題については次のとおりです。
①社員が働き甲斐を持てる諸制度の見直しと基本の徹底
少子化の影響もあり人員確保が難しい時代となりました。有能な人材を確保するためにも諸制度の見直しを図っていきます。
また、経済優先の時代にあって、組織の末端まで当社の基本的考え方が浸透しているとは言えない状況にあるので、世界に通用する人材を育てるために、組織の強化と基本の徹底を図っていきます。
②採用活動の強化
採用活動を強化するために、人事採用担当の人員を増員してきました。今後しばらくは採用が難しい時代が続くと予想されるので、アルバイト講師からの社員化や採用媒体の多様化などにより、有為の人材確保に尽力していきます。
③スクラップ&ビルドの強化
当社が教室を展開している九州は、少子高齢化のスピードが速い地域です。そのため今後、閉鎖しなければならない教室も出てくることが予想されます。そういう中でも人口が増加している地域もあり、また行動スタイルにも変化が起こっている状況を踏まえ、移転や新規教室の展開などを積極的に進めていきます。
④公立高校の定員割れ問題
少子化が進むに従って、従来の1クラスが40人定員のままでは当然のこととして定員割れが生じています。このため、それほど勉強しなくても公立高校に入学できるとして、小学校時代から勉強しない風潮が地域に根付いています。公立高校が定員割れしないような教育イノベーションを望んでいますが、教育委員会への働きかけが功を奏するところまではいっておりません。
このままでは、人材が育つことはなく、九州各県延いては日本の衰退を招きかねないので、実現するまで発信を続けていきます。
⑤成績アップと授業形態の多様化
少子化と公立高校の定員割れのため、基礎基本が身についていない生徒が多数存在しているのが現状です。当社としては学習塾の本来の目的である成績アップと第一志望校合格を実現させるため、成績上位生は学問の楽しさを知るレベルまで、また基本が必要な生徒については、やり抜く力を身につけつつ、学年で持つべきレベルまで鍛える態勢を整えました。
また離島を含む地方の教育環境の劣化が進んでいます。向上心のある児童・生徒について人員を沢山割くことなく学力向上を図る教室運営の方法の模索を続けていきます。
当社はこういう時代にあっても、勝ち残り生き延びるために、他社との差別化を図り、地域や生徒・保護者のニーズを掘り起こし、事業の拡大を図っていきたいと考えております。
1 少子化の影響
学習塾業界は出生率低下に伴う少子化によって、学齢人口の減少問題に直面しております。絶対数の減少は、入学試験の平易化による通塾に対する動機の希薄化と、生徒数獲得のため企業間競争の激化をもたらしており、このような状況が続くと業績に影響を与える可能性があります。
2 調達金利
当社は、自社物件が多いため、平成29年2月末現在の有利子負債総額は2,097百万円であります。このうち、1,196百万円は変動金利であり、今後の金利情勢の変化によって、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
3 個人情報の管理
当社は、学習指導や生徒募集のため、多くの生徒・保護者の個人情報を保有しています。管理には十分な注意をはらっておりますが、何らかの要因で個人情報が漏洩した場合には、社会的信用が失墜して、業績に影響を与える可能性があります。このリスクを軽減させるため保険契約を結んでおります。
4 減損会計の適用について
当事業年度において、一部の教室において地価の下落等により土地・建物等について、85百万円の減損損失を計上いたしましたが、今後、地価の下落及び少子化による同業他社との競合激化により、営業活動による損益が悪化する場合には、減損損失が発生する可能性があります。
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提携先 |
提携の内容 |
契約期間 |
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㈱四谷大塚 |
インターネットを活用した㈱四谷大塚が主催するテスト会「四谷大塚テスティングネットワーク(通称YTネット)」への参加と㈱四谷大塚が使用している教材の優先的利用。 |
契約日 平成10年2月1日 ただし、双方が契約の更新を望む時は、2年毎に自動的に更新される。 |
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㈱ナガセ |
東進衛星予備校システムの衛星講義等を受講することなどによる学習支援。 |
契約日 平成27年2月27日 本契約の締結の日より、満5年を経過した直近の2月末日。ただし期間満了の1年前までに当事者のいずれかから相手方に対し書面による契約終了の申し入れがない限り、本契約は5年間自動更新されるものとし、以降も同様とする。 |
該当事項はありません。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成いたしております。
(1)財政状態の分析
当事業年度末の資産合計は、期首に比べて195百万円減少して、6,823百万円となりました。流動資産は期首に比べ5百万円増加して354百万円、固定資産は期首に比べ200百万円減少して6,468百万円となりました。
流動資産増加の主な要因は、現金及び預金が増加したことによるものであります。
固定資産減少の主な要因は、有形固定資産の減価償却と建物等の減損処理によるものであります。
当事業年度末の負債合計は、期首に比べ150百万円減少して、3,505百万円となりました。流動負債は期首に比べ24百万円増加して1,522百万円、固定負債は期首に比べ174百万円減少して1,983百万円となりました。
流動負債増加の主な要因は、短期借入金の増加と前受金の増加によるものであります。
固定負債減少の主な要因は、長期借入金の減少によるものであります。
当事業年度末の純資産合計は、期首に比べ45百万円減少して、3,318百万円となりました。
その主な要因は、剰余金の配当による繰越利益剰余金の減少によるものであります。
(2)キャッシュ・フローの分析
当社の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、290百万円(前年同期比25.5%増)のキャッシュを得ております。これは主に退職給付引当金の増加額と未払消費税等の減少額等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、15百万円(前年同期比20.8%増)のキャッシュを使用しております。これは主に有形固定資産の取得による支出の増加等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローでは、265百万円(前年同期比13.8%減)のキャッシュを使用しております。これは主に短期借入金と長期借入金の返済による支出の減少等によるものであります。
この結果、当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末残高に比べ9百万円増加し、資金の当事業年度末残高は161百万円となりました。
(3)経営成績の分析
当事業年度における売上高は3,446百万円(前年同期比2.0%減)、売上原価2,622百万円(前年同期比0.3%減)、販売費及び一般管理費582百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益240百万円(前年同期比21.5%減)、経常利益269百万円(前年同期比19.8%減)、当期純利益30百万円(前年同期比80.3%減)となりました。
売上高の減少については、単価が廉価な中学1、2年生を対象とした受講科目の少ないコース生の増加によるものであります。
売上原価の減少については、教室部門の従業員数及び臨時雇用者数の減少に伴う人件費の減少によるものであります。
販売費及び一般管理費の増加については、管理部門の従業員数の増加に伴う人件費の増加によるものであります。
営業利益及び経常利益の減少については、売上高の減少が大きな要因であります。
当期純利益の減少については、熊本地震に係る特別損失と建物等の減損損失を計上したことによるものであります。