第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当事業年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益を背景に雇用環境の改善が続いており、一部には遅れがみられるものの緩やかな回復基調にありますが、東アジア、中東地域などの地政学リスクもあり、引き続き留意を要する状況で推移いたしました。

 少子社会において学習塾業界では合併・買収が相次ぎ、今後、大掛かりな再編の波が訪れるのではないかという見方もでています。

 このような状況下において、当社は独自路線を貫き、業績に関しては期待値を上回る成績向上と第一志望校合格を実現させ、さらには教室環境の改善により生徒、保護者の満足度向上を図り、特に経営地盤である鹿児島、宮崎における圧倒的地域ナンバーワンの実績構築に注力いたしました。

 事業展開としては、個別指導大塚教室(宮崎県宮崎市)を需要の多い高校生のニーズに対応するため東進衛星予備校へ転換いたしました。また経営資源の効率的運用のため、7月に姪浜校および個別指導姪浜教室(福岡県福岡市)を近隣の教室へ統廃合いたしました。

 そのほか、再開発が進み、若年層の人口増加が見込まれる鹿児島市北部に位置する吉野地区の今後の街づくり計画を踏まえ、吉野校を新築移転いたしました。

 生徒構成においては、小学部では好調な「キッズくらぶ」に加え、通常コースも堅調に推移しました。中学部では通常コースはやや減少いたしましたが、前年度導入いたしました、中学1、2年生を対象とした受講科目の少ないコースは、潜在的需要を掘り起し、前年実績を上回り順調に推移いたしました。

 また東進衛星予備校を運営する高等部においては新設校1校を加えたことが寄与し前年実績を上回り推移いたしました。一方、個別指導部では前述のとおり、2教室減少したこともあり前年実績を回復するまでには至りませんでした。

 この結果、当事業年度の売上高は3,461百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益268百万円(前年同期比11.3%増)、経常利益295百万円(前年同期比9.7%増)、当期純利益は167百万円(前年同期比448.3%増)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前事業年度末残高に比べ、18百万円減少しました。この結果、資金の当事業年度末残高は143百万円となりました。

 また、当事業年度における各キャッシュ・フローは、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において営業活動の結果得られた資金は365百万円(前年同期比25.8%増)となりました。これは主に災害損失の支払額の減少等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において投資活動の結果使用した資金は251百万円(前年同期比1,567.0%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出の増加によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度において財務活動の結果使用した資金は133百万円(前年同期比49.8%減)となりました。これは主に長期借入れによる収入の増加によるものであります。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)校舎数と収容能力

 当社は、学習塾事業の単一セグメントであり、生徒に対して進学指導を行うことを主たる業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。これにかえて、売上高及び企業規模と比較的関連性が高いと認められる校舎数、教室数及び収容能力(座席数)を示せば、次のとおりであります。

項目

第59期

(平成29年2月28日現在)

第60期

(平成30年2月28日現在)

校舎数

72校舎

70校舎

教室数

469教室

464教室

収容能力(座席数)

14,194席

13,931席

 

(2)販売実績

 当社は単一のセグメントであるため、事業部門別により表示しております。

 

① 販売方法

 募集要項に基づき、直接生徒を募集しております。

 

② 販売実績

部門

売上高

金額(千円)

前年同期比(%)

幼児・小学部

1,041,171

105.6

中学部

1,916,447

98.4

高等部

169,383

104.4

個別指導部

216,500

92.0

その他

117,636

102.6

合計

3,461,139

100.4

(注)1 その他は、合宿収入等であります。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

 子どもの可能性は無限との考えから「我が子、我が事と思い、厳しく指導する」「学力、気力、体力を養成する」「責任をもって一人残らず第一志望校に合格させる」を指導理念としております。一人ひとりの子供たちを、豊かな人間性を備え、優れた創造力・逞しき意志・柔軟な思考力と応用力をもった人間、の育成に努め、子供たちが自己の持つ能力を最大限に発揮し、大きな目標に向かって挑戦するエネルギーを持って成長していくことを願っております。

 

(2) 目標とする経営指標

 当社の目標とする経営指標は、「総資産経常利益率」及び「自己資本当期純利益率」の向上であります。これを長期的に引き上げていくことと、有利子負債の圧縮をすすめ財務体質の改善充実をはかり、株主の皆様に対する安定的な利益還元を実現してまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

 当社は、将来の九州全域への事業展開を視野にいれ、福岡への進出に重心をおきながらも、引き続き地元鹿児島の経営基盤の充実強化に努めてまいります。そのためには「ブランド力の強化」「人材の育成」「経営の効率化の促進」等が欠かせません。中長期的なスタンスで徹底して生徒・保護者のニーズに応え、生徒・保護者の期待値以上の成績向上の実現、付加価値の高い商品・サービスの提供、社員一人当たりの生産性の見直し等の実施により利益率の向上と、変化の激しい経営環境に迅速に対応する企業風土の醸成に取り組み着実に成長を実現してまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

 少子化という趨勢と激しく変化する厳しい経済環境下にあって、他社との差別化をはかるためにも、ブランド力を強化し、資質の高い優秀な人材(講師)の確保・育成に努め、良質の教務サービスの提供を積極的に継続してまいります。

 わが国の教育行政は、ゆとり教育からの大転換により教育制度、カリキュラムの変革が進行しております。

 当社といたしましては、このような変革へ対応しながら「民間教育機関」として、今一度当社の「指導理念」を忠実に具現化し、生徒・保護者のニーズの実現に全力で取り組んでまいります。また、効率的な教室展開と人員体制を推進するとともに、コスト構造の見直し改善を継続的に実施してまいります。

 

4【事業等のリスク】

1 少子化の影響

 学習塾業界は出生率低下に伴う少子化によって、学齢人口の減少問題に直面しております。絶対数の減少は、入学試験の平易化による通塾に対する動機の希薄化と、生徒数獲得のため企業間競争の激化をもたらしており、このような状況が続くと業績に影響を与える可能性があります。

 

2 調達金利

 当社は、自社物件が多いため、平成30年2月末現在の有利子負債総額は2,048百万円であります。このうち、635百万円は変動金利であり、今後の金利情勢の変化によって、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 個人情報の管理

 当社は、学習指導や生徒募集のため、多くの生徒・保護者の個人情報を保有しています。管理には十分な注意をはらっておりますが、何らかの要因で個人情報が漏洩した場合には、社会的信用が失墜して、業績に影響を与える可能性があります。このリスクを軽減させるため保険契約を結んでおります。

 

4 減損会計の適用について

 当事業年度において、一部の教室において地価の下落等により土地・建物等について、37百万円の減損損失を計上いたしましたが、今後、地価の下落及び少子化による同業他社との競合激化により、営業活動による損益が悪化する場合には、減損損失が発生する可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 

提携先

提携の内容

契約期間

㈱四谷大塚

インターネットを活用した㈱四谷大塚が主催するテスト会「四谷大塚テスティングネットワーク(通称YTネット)」への参加と㈱四谷大塚が使用している教材の優先的利用。

契約日   平成10年2月1日

ただし、双方が契約の更新を望む時は、2年毎に自動的に更新される。

㈱ナガセ

東進衛星予備校システムの衛星講義等を受講することなどによる学習支援。

契約日   平成27年2月27日

本契約の締結の日より、満5年を経過した直近の2月末日。ただし期間満了の1年前までに当事者のいずれかから相手方に対し書面による契約終了の申し入れがない限り、本契約は5年間自動更新されるものとし、以降も同様とする。

 

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成いたしております。

 

(1)財政状態の分析

 当事業年度末の資産合計は、期首に比べて83百万円増加して、6,907百万円となりました。流動資産は期首に比べ14百万円増加して369百万円、固定資産は期首に比べ68百万円増加して6,537百万円となりました。

 流動資産増加の主な要因は、その他の未収入金が増加したことによるものであります。

 固定資産増加の主な要因は、有形固定資産の建物の取得によるものであります。

 当事業年度末の負債合計は、期首に比べ12百万円増加して、3,518百万円となりました。流動負債は期首に比べ69百万円減少して1,452百万円、固定負債は期首に比べ82百万円増加して2,065百万円となりました。

 流動負債減少の主な要因は、短期借入金の減少によるものであります。

 固定負債増加の主な要因は、長期借入金の増加によるものであります。

 当事業年度末の純資産合計は、期首に比べ70百万円増加して、3,388百万円となりました。

 その主な要因は、当期純利益による繰越利益剰余金の増加によるものであります。

 

(2)キャッシュ・フローの分析

 当社の資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、365百万円(前年同期比25.8%増)のキャッシュを得ております。これは主に災害損失の支払額の減少等によるものであります。

 投資活動によるキャッシュ・フローでは、251百万円(前年同期比1,567.0%増)のキャッシュを使用しております。これは主に有形固定資産の取得による支出の増加等によるものであります。

 財務活動によるキャッシュ・フローでは、133百万円(前年同期比49.8%減)のキャッシュを使用しております。これは主に長期借入れによる収入の増加によるものであります。

 この結果、当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末残高に比べ18百万円減少し、資金の当事業年度末残高は143百万円となりました。

 

(3)経営成績の分析

 当事業年度における売上高は3,461百万円(前年同期比0.4%増)、売上原価2,604百万円(前年同期比0.7%減)、販売費及び一般管理費588百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益268百万円(前年同期比11.3%増)、経常利益295百万円(前年同期比9.7%増)、当期純利益167百万円(前年同期比448.3%増)となりました。

 売上高の増加については、生徒数の増加によるものであります。

 売上原価の減少については、教室の統廃合に伴う地代家賃及び減価償却費の減少によるものであります。

 販売費及び一般管理費の増加については、事業税の増加に伴う租税公課の増加によるものであります。

 営業利益の増加については、売上高の増加と売上原価の減少によるものであります。

 経常利益並びに当期純利益の増加についても、同様の理由が大きな要因であります。