第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度(平成28年1月1日~平成28年12月31日)におけるわが国経済は、政府の各種政策により雇用・所得環境の改善が継続し、景気は緩やかな回復基調で推移したものの、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響等により、依然として先行き不透明な状況が続きました。

当社グループの主要顧客である大手製造業各社において、為替の影響が懸念され、電機分野については一部弱含みも見られましたが、半導体分野は回復傾向が続きました。また、自動車関連分野は引き続き研究開発投資が活発であり、総じて堅調に推移いたしました。

このような環境の下、当社は「チームアルプス」というビジョンを掲げ、より結束力の高い技術者集団となることを目指しています。また、当社グループの中核である技術者派遣事業では、採用施策の強化、優秀な技術者の確保に努めました。さらに全社を挙げて、新卒早期稼働の促進及び契約単価の向上、チーム派遣の推進等の営業施策に取り組みました。以上のような施策の結果、稼働率は高水準を維持し、契約単価、稼働人数ともに上昇いたしました。これらの技術者派遣事業における諸要因を主因として、売上高は267億43百万円(前年同期比17.7%増)、営業利益は28億57百万円(同32.0%増)、経常利益は29億49百万円(同32.6%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は19億88百万円(同37.4%増)となりました。

 

セグメント別の状況は以下のとおりであります。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの「職業紹介事業」を「アウトソーシングサービス事業」に含めたことにより、「アウトソーシングサービス事業」と「グローバル事業」の2セグメントに変更しております。「アウトソーシングサービス事業」の前年同期比につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組替えた上で算出しております。

 

① アウトソーシングサービス事業

  当社グループの主要事業であるアウトソーシングサービス事業におきましては、優秀な人材の確保、契約単価の向上を柱とした営業施策に注力した結果、稼働人数は前年をさらに上回り、契約単価も上昇いたしました。

以上により、当連結会計年度における売上高は247億61百万円(同14.9%増)、営業利益は26億86百万円(同26.9%増)となりました。

 

② グローバル事業

  グローバル事業におきましては、工程事業の大型工事検収により、当連結会計年度における売上高は19億82百万円(同68.2%増)、営業利益は1億68百万円(同251.9%増)となりました。

 

  なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は69億87百万円となり前連結会計年度末に比べて4億24百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

  営業活動の結果得られた資金は、当連結会計年度には20億31百万円(同68.2%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加によるものであります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

  投資活動の結果使用した資金は、当連結会計年度には8億95百万円(前年同期は9億14百万円の獲得)となりました。これは主に子会社株式の取得によるものであります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

  財務活動の結果使用した資金は、当連結会計年度には7億円(同13.4%増)となりました。これは主に配当金の支払いによるものであります。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年1月1日

至 平成28年12月31日)

前年同期比(%)

アウトソーシングサービス事業(千円)

18,212,443

114.6

グローバル事業(千円)

1,582,594

109.8

合計(千円)

19,795,037

114.2

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.第3四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更し、アウトソーシングサービス事業、グローバル事業の2事業としております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」に記載しております。

 

(2)受注状況

 当社グループの事業については、提供する主要なサービスの性格上、受注状況の記入になじまないために記載を省略しております。

 

(3)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年1月1日

至 平成28年12月31日)

前年同期比(%)

アウトソーシングサービス事業(千円)

24,761,558

114.9

グローバル事業(千円)

1,982,187

168.2

合計(千円)

26,743,746

117.7

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がないため、主な相手先別の販売実績の記載を省略しております。

3.第3四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更し、アウトソーシングサービス事業、グローバル事業の2事業としております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (セグメント情報等)」に記載しております。

3【対処すべき課題】

(1)対処すべき課題

  当社グループは無期雇用型技術者派遣事業をコアとしており、採用・教育・営業の仕組みを抜本的に変革し、高度技術者集団としてのブランドの確立を図るため、「連携強化による効果的な事業推進」、「未来を見据えた事業拡大への挑戦」、「組織力の強化」など諸施策のさらなる強化を図り、顧客の量的・質的ご要望にお応えするとともに、技術者と顧客の最適な組み合わせによる高付加価値サービスの提供により、企業価値の向上を持続させていくことが重要な課題と認識しております。

  当社グループが対処すべき主要な経営課題は、以下のとおりであります。

 

 ① 採用の強化

 当社グループの主要事業である技術者派遣事業においては、顧客からの即戦力かつ高度技術を有する人材の要請が高まっていることから、中途入社社員数の増大や、優秀な新卒社員の獲得に向けた積極的な採用活動の展開を図ってまいります。また、全役職員一体となり採用連携を強化し、全国での採用活動を活発化させるとともに、多様な採用チャネルを構築してまいります。

 

 ② 技術力の強化

 当社グループでは、技術者が高い志をもって、自らの技術力を向上させることが企業価値の源泉であるとの思いの下、創業以来、技術者教育には特に力を入れてまいりました。この考えは今後も変わることなく、引き続き高度な技術力と、顧客から信頼される人間力を兼ね備えた社員の育成に努めてまいります。

  なかでも、顧客ニーズに特化したカスタマイズ研修、技術者の長期キャリア形成を目的とした、シニア人材を含む年代別キャリア開発研修、次代を担う若手人材向けのマネジメント研修等に取組んでまいります。

 さらに、積極的に「チーム派遣」を推進するためには、高度な技術力を有するに留まらず、工程管理やマネジメントにも長けた、いわゆる「チームリーダー」を育成すべく、リーダー養成の研修を実施し、市場価値の高い高度技術者を養成してまいります。

 また、座学の研修に留まらず、ものづくりの現場に携わることも、技術者、とりわけ若手の社員にとっては実践的な技術力を身につけるために必要な経験であるとの認識から、引き続きOJTの場を多く設けるとともに、アルプスロボットコンテストや新入社員の技術発表会等により、「ものづくり」の技術力を高めてまいります。

 

 ③ 営業力の強化

 当社グループの主要顧客である自動車、半導体、電機メーカーなど大手製造業各社においては、国際競争力強化の必要性から、今後も引き続き、設計開発部門における効率化の流れは継続するものと思われます。その影響により、複数名の技術者をまとめて派遣する「チーム派遣」や、開発工程の一定部分を受託する「プロジェクト受注」への要請は一層の高まりをみせております。このような環境変化に対応すべく、営業部門の強化、拠点体制の見直し、営業と技術者との連携強化を図ることで、「チーム派遣」や「プロジェクト受注」等を積極的に開拓してまいります。

 さらに、医療・電子部品を始めとする成長分野における需要が拡大していることから、マーケティング機能を強化し、当該分野の案件獲得を図ってまいります。また、「チームアルプス」というビジョンの下、営業担当者のみならず、技術者自身も顧客ニーズへの迅速な対応と付加価値の高いサービス提供を行うことで、高水準の契約単価を実現させることにも注力してまいります。

 

 ④ 国際化への対応、グループ戦略

 中国を始めとするアジア圏における高度経済成長を睨み、上海と台湾に現地法人を構え、製造業各社に対するエンジニアリング事業(生産ライン等の据付工事請負業務)を台湾のみならず中国全土に展開しております。

 さらに、現地における人材確保等、当社グループの有する強みを活かし、国内グループ各社と海外現地法人とが緊密な連携を図ることで、製造業各社の中国戦略にも積極的に対応してまいります。

 また、加速化するグローバル競争の中で、技術アウトソーシング企業としてのプレゼンスを高めるため、平成27年4月に設立したヤンゴン支店(ミャンマー)を軸に、引き続き東南アジアにおける多角的な人材ビジネスを検討いたします。

 平成28年9月には、高度技術者派遣で30年以上の実績を持つ㈱パナR&Dがグループ会社に加わりました。今後も製造メーカー全工程におけるワンストップ技術サービスをさらに強化してまいります。

 

 ⑤ コンプライアンス及びCSR(企業の社会的責任)への取組み

 当社グループでは従来より「企業倫理憲章」を始めとした社内ルールを制定するとともに、法令・社会倫理規範遵守のための社内体制を整備し、コンプライアンス教育を徹底してまいりました。コンプライアンスは経営の最重要課題の一つと認識し、今後も引き続き取組んでまいります。

 また、当社は企業市民として環境経営の推進や、財団、NPO法人を通じて起業家育成・教育・コミュニティー活動等の社会貢献活動を支援してまいります。

 

 

 ⑥ 労働者派遣法の改正について

 平成27年9月30日に改正労働者派遣法が施行され、派遣業界全体の健全化や派遣労働者のキャリアアップに資する研修の実施等が求められることになりました。改正内容は、「無期雇用型技術者派遣」に対して何ら規制強化となるものではございません。他方、当社グループの主要顧客である大手製造業各社における外部人材活用の必要性はなお一層の高まりをみせていることから、当社グループは、法改正をビジネスチャンスと捉え、引き続き顧客とのパートナーシップを強化してまいります。

 

(2)株式会社の支配に関する基本方針について

当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は、次のとおりであります。

当社は、平成28年2月15日開催の当社取締役会において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号に規定されるものをいい、以下「基本方針」といいます。)の継続を決定し、平成28年3月28日開催の当社第35回定時株主総会において、当社の企業価値の向上、株主共同の利益確保・向上のための取組みとして、当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を継続することについて、株主の皆様のご承認をいただきました。

① 基本方針の内容

当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、技術者派遣企業として成長を継続し、企業価値ひいては株主共同の利益を安定的に確保し、向上させていくことが必要であると考えております。当社は、株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。

当社の株主の在り方について、当社は、公開会社として株主の皆様が所有する当社株式は市場での自由な取引を通じて決まるものと考えております。従って、会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるものと考えております。

しかし、株式の大量取得行為や買付提案の中には、買付の目的や買付後の経営方針等に鑑み企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、買付に対する代替案を提示するために合理的に必要とする期間を与えることなく行われるもの、当社の持続的な企業価値増大のために必要不可欠な従業員、顧客などの利害関係者との関係を破壊し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する重大なおそれをもたらすもの等が想定されます。

このような大量取得行為や買付提案を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考え、当社は本プランを導入し、当社の企業価値・株主共同の利益を確保するものであります。

② 基本方針の実現に資する取組み

ア.企業価値向上のための取組み

当社は、昭和43年創業以来、社会や企業の発展も技術開発も、人と人の心のつながりが基本であるとの意味をこめた、「Heart to Heart」の経営理念に基づいて、製品の開発・設計分野において優れた技術力の提供とソリューションの提案によって高い付加価値を生み出し、製造業のイコールパートナーを目指し日本の製造業の発展を支える技術者派遣企業として成長してまいりました。

当社は、グループの企業価値を高めるため、イノベーションによる企業規模の拡大に取組み、具体的には営業・採用・教育の仕組みを抜本的に変革し、高度技術者集団としてのブランドを確立し、また、顧客ニーズ、成長分野へ的確に対応することで、企業規模の拡大を図ってまいります。グループ会社は、それぞれの分野で高い独自性と収益性を発揮することで、当社グループの成長・拡大を図り、さらに、アジア地域での事業基盤拡充により、グローバルなアウトソーシングサービスを提供してまいります。

これらの実現により、エンジニアリングアウトソーシング業界におけるリーディングカンパニーとなることを目指してまいります。

(ア)イノベーションによる企業規模の拡大の取組み(要旨)

・ 技術、産業の変化を先取りし、高度で多様な技術サービスを提供

多様化する顧客ニーズに対応するため、技術者と営業・採用・教育研修部門が一体となった「チームアルプス」というビジョンを掲げ、高度技術者集団の技術サービスを提供することで、顧客により良い価値の提供、新たな価値を生み出すソリューションの提案を行ってまいります。これにより製造業のベストパートナーとして「信頼され選ばれる技術者派遣会社」を目指してまいります。

技術者一人ひとりがリーダーシップを持ち、変化に対応した技術サービスを提供することで、顧客満足度を高め、高度技術者集団としてのブランドを確立してまいります。

また、営業・採用・教育の仕組みを変革すること、優秀な人材の確保、エンジニアサポートシステムに基づいた技術者の支援・教育研修の充実によって高度技術者を育成することで、顧客の開発戦略を支え、成長分野、成長顧客を先取りし、事業規模を拡大してまいります。

・ 関係会社の自立、成長により、当社グループの規模拡大を加速

グループ会社は、アウトソーシングサービス・グローバルの各事業を営んでおります。当社グループの事業拡大の具体的取組みとして、グループ間の営業連携の強化・組織体制の強化を図り、海外子会社については、人材サービス提供の拡大、海外子会社の連携により、それぞれの分野で高い独自性と収益性を発揮することで、当社グループの成長、拡大を図ってまいります。

・ アジアに展開するグローバル企業グループへの躍進

当社は、成長を続ける東南アジアを主な対象地域とし、現地の人材、ネットワークを活用した事業展開を進め、具体的には台湾、中国において、エンジニアリング事業や人材サービス事業基盤のさらなる強化と事業分野の拡大を図ってまいります。また、ミャンマーに支店を開設し、人材育成・受入プログラム・体制を構築し、グローバル人材の受け入れを推進してまいります。

これらにより、アジア地域におけるグローバルなアウトソーシングサービスを提供する企業グループを目指してまいります。

・ 技術力・チーム力の強化

当社グループでは、技術者が高い志をもって、自らの技術力を向上させることが企業価値の源泉であるとの思いの下、創業以来、技術者教育には特に力を入れてまいりました。この考えは今後も変わることなく、引き続き高度な技術力と、顧客から信頼される人間力を兼ね備えた社員の育成に努めてまいります。なかでも、環境・エネルギー関連を中心とした成長分野に対応できる高度技術者を養成すべく、高度専門技術研修を強化してまいります。

さらに、「チーム派遣」に対応するためには、高度な技術力を有するに留まらず、工程管理やマネジメントにも長けた、いわゆる「チームリーダー」の育成が急務であることから、チームリーダー養成の専門部署を設置し、市場価値の高い高度技術者を養成してまいります。

(イ)コーポレート・ガバナンスの強化による企業価値・株主共同の利益向上への取組み

 当社は、広く社会から期待される企業となるべくコーポレート・ガバナンスの充実を経営の最重要課題の一つとして位置づけております。このため、取締役会の運営においては、社外取締役を選任し経営の透明性・公正性及び効率性を確保することを基本としております。

 当社は監査役会設置会社として、独立性の高い社外監査役を含めた監査役の監査により経営の実効性を高め、取締役会の意思決定の監視・監督機能の強化を図っております。

 また、リスク管理や内部統制システムの整備等を通じ内部管理体制の強化に努め、企業倫理憲章及び行動規範大綱に基づいた健全な企業活動を推進し、ガバナンスの充実を図っております。

 当社は、企業価値・株主共同の利益の向上を図るための取組みとして、株主の皆様に対する経営陣の責任を明確にするため、取締役の任期を1年としております。

 以上のような諸施策を実行し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に努めております。

イ.基本方針に照らして、不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

 当社は、平成28年3月28日開催の第35回定時株主総会において、株主の皆様のご承認を得て、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)として買収防衛策を継続いたしました。

 具体的には、当社の発行済株式総数の20%以上となる株式の買付または公開買付を実施しようとする買付者には、必要な情報を事前に当社取締役会に提出していただきます。当社取締役会の決議により設置する独立委員会は、外部専門家等の助言を得て、買付内容の評価・検討、株主の皆様への情報開示と取締役会が提案した代替案の開示・検証、必要に応じて買付者との交渉等を行います。買付者が本プランの手続きを遵守しない場合や、当社の企業価値・株主共同の利益を侵害する買付であると独立委員会が判断した場合は、対抗措置の発動(買付者等による権利行使は認められないとの行使条件を付した新株予約権の無償割当ての実施)を取締役会に勧告いたします。また、独立委員会は新株予約権の無償割当てを実施することについて、株主意思を確認することが相当であると判断した場合は、当社取締役会に対して株主総会を招集し、新株予約権無償割当ての実施に関する議案の付議を勧告することができるものといたします。

 なお、独立委員会が対抗策の発動について、相当でないと判断した場合は、取締役会に対して、不発動の勧告をいたします。

 当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重して新株予約権の無償割当ての実施または不実施の決議を行うものとします。なお、独立委員会から、株主総会を招集し、新株予約権の無償割当ての実施に関する議案を付議する旨の勧告がなされた場合には、当社取締役会は、株主総会の開催が著しく困難な場合を除き、実務上可能な限り最短の期間で株主総会を開催できるように、速やかに株主総会を招集し、新株予約権の無償割当ての実施に関する議案を付議し、株主の皆様の意思を確認するものといたします。

 当社取締役会は、上記決議を行った場合、速やかに当該決議の内容その他の事項について、情報開示を行います。

 本プランが発動されることとなった場合、当社は買付者による権利行使は認められないとの行使条件及び当社が当該買付者以外の者から当社株式1株と引き換えに新株予約権1個を取得する旨の取得条項が付された新株予約権をその時点の全ての株主様に対して無償割当ていたします。

 

③ 当社の導入した買収防衛策は、基本方針に沿うものであり、当社の企業価値または株主共同の利益を損なうものでなく、当社役員の地位の維持を目的とするものでないこと

 当社取締役会は、以下の理由から、本プランが当社の企業価値・株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社経営陣の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

ア.株主意思の反映

 本プランは、平成28年3月28日開催の当社第35回定時株主総会において承認されております。また、本プランの有効期間(3年)満了前であっても、当社取締役会の決議によって本プランを廃止することができます。当社取締役の任期は1年とされていることから、取締役の選任議案を通じても、1年ごとに株主の皆様のご意思が反映されます。

イ.独立性の高い社外監査役及び有識者の判断の重視

 当社の取締役会を監督する立場にある社外監査役及び有識者を含めて独立委員会を構成することにより、当社の経営陣の恣意的判断を排し、その客観性、合理性を担保すると同時に独立委員会は当社の実情を把握し当社の企業価値・株主共同の利益に及ぼす影響を適切に判断できると考えております。

ウ.本プラン発動のための合理的な客観的要件の設定

 本プランは、あらかじめ定められた合理的な客観的要件が充足されなければ、発動されないように設定されており、これらの客観的要件は本プランにおける当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないとされる場合と内容的に一致させております。これにより、当社の取締役の地位の維持を目的とするものではありません。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループにとり事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を個々に記載しております。なお、投資者に対する積極的情報開示の観点から、事業上のリスクに該当しないと考えられる事項であっても、投資者が投資判断する上で、あるいは当社グループの事業活動を理解する上で重要であると考えられる事項を含めて記載しております。当社グループはリスク発生の可能性の認識、発生の回避及び発生した場合の対応に努めてまいります。下記の事項には、将来に係るリスク要因が含まれておりますが、これらの事項は有価証券報告書提出日現在における判断を基にしており、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

① 人材の確保や育成について

 当社グループの事業は、高い意欲と技術力を備えた人材に支えられています。したがって、優秀な派遣技術者の確保・育成・定着率の向上が命題となっております。人材確保の環境においては、少子高齢化・労働人口の減少により、中長期的には人材の確保が難しくなる傾向にあります。引続き優秀な人材の確保に努めるとともに、定着率・人材の育成についても、技術者が自らの技術力を向上させ、自立的キャリアデザインを描けるよう、技術力や経験を踏まえた教育・人事・ローテーションが一体となったライフキャリアサポートを実施してまいります。雇用情勢や経済環境によっては、計画どおりの人材確保・育成ができず当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 労働者派遣法改正による影響について

 当社グループの主要事業である無期雇用型技術者派遣事業は、労働者派遣法に基づいて派遣業務を行っております。平成27年第189回通常国会に派遣法改正案が提出され平成27年9月30日に施行されました。その主な改正ポイントは、専門26業務を撤廃、派遣期間は職種から個人ごとになり、また、派遣労働者は派遣会社と無期労働契約を締結することにより、同じ職場で勤務可能となりました。また、特定派遣事業の場合、従来届出制でしたが、許可制に変更となりました。これらから当社の派遣社員は無期雇用のため、派遣先において派遣社員の自由度が高まり、当社の事業活動が制限されることはありませんが、万一、新たな法的規制が設けられた場合、当社の事業活動が制限を受け、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 内部統制・コンプライアンスについて

 当社グループは、業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、事業活動に係る法令等の遵守並びに資産の保全という観点から内部統制システムの整備・運用に努めており、平成27年5月には会社法及び同施行規則改正に伴う「内部統制システム構築の基本方針」の一部改定を実施しました。当社グループは、コンプライアンスの徹底を図るため、倫理や行動規範を定めた「企業倫理憲章」や諸規程等のルールを遵守し、倫理観を通して公正な職場と健全な取引関係を築くことに努めております。当社は、内部統制委員会を軸に、コンプライアンス・リスク管理等の各委員会により内部管理体制を構築しており、役職員に対して法令遵守の周知徹底を図っていますが、役職員の故意または過失による法令違反行為により損害賠償を求められる事案が発生する可能性があります。その結果、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

④ 海外情勢の影響について

 中国を始めとするアジア圏における高度経済成長を睨み、上海と台湾に現地法人を構え、製造業各社に対するエンジニアリング事業(生産ライン等の据付工事請負業務)を台湾のみならず中国全土に展開しております。さらに、ミャンマーのヤンゴン市に海外支店を設け、グローバル人材の確保を図るため現地における人材育成推進等、当社グループの有する強みを活かし、当社、国内グループ各社と海外現地法人とが緊密な連携を図ることで、製造業各社のアジア戦略にも積極的に取組んでおります。

 中国や台湾等における政治・社会情勢の変化や予期しない法令・規制の変更等により、現地法人の事業継続が困難となる場合、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑤ M&Aについて

 当社は、人材関連ビジネスをコアとするグループ戦略を進めており、このコアの強化・補完を図るため、M&A並びにグループ再編に取組んでいきたいと考えております。企業や事業の買収にあたり多額の資金需要が発生するほか、のれんの償却等により業績が影響を受ける場合もあります。また、見込みどおり連結収益に寄与するとは限らない場合もあります。これらにより、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 関係会社について

 当社のグループ会社は、国内子会社2社、海外子会社2社で構成されております。グループ会社の業績向上に対する管理体制の強化を図るとともに、グループ間の緊密な連携によりシナジー効果を高め、グループの企業価値向上に取組んでおりますが、こうした取組みにも拘らず期待した収益を生まない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 減損会計について

 当社グループは、事業用資産・賃貸用資産を有しており、保有資産の将来キャッシュ・フロー等を算定し、減損の測定を実施しております。今後、地価の動向及び対象となる固定資産の事業の収益状況によっては、減損損失が発生し当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ システム障害について

 当社グループにおける様々な事業運営にシステム障害は多大な影響を与えることとなります。情報システムの停止・誤作動、ネットワークセキュリティー対策の不備による外部からの不正アクセス、情報システムの開発・運用に係る不備等によるシステム障害並びに大規模な自然災害によるシステム障害が考えられ、それらの復旧作業活動により直接・間接コストの発生や社会的信用失墜の可能性があります。当社グループは、システム障害リスクを掌握し、障害が発生した場合の危機管理対策を事前に準備し、業務を継続的に運営できる体制にすべく整備しております。こうした運営にもかかわらず、障害が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑨ 情報セキュリティー・機密情報管理に関するリスク

 当社グループは、技術者派遣事業等の活動にあたり、多数の顧客情報・個人情報・機密情報を有しております。情報管理においては、規程を整備するとともに全社員に啓発・教育を行い情報セキュリティー・管理の周知徹底に努めております。しかしながら、第三者による不正アクセス等により、万が一、機密情報漏洩が発生した場合、当社グループの社会的信用に影響を与え、その対応のための多額の費用負担や企業イメージ低下が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 企業買収等について

 昨今、新しい法制度の整備や企業構造の変化等を背景に、会社の経営陣や多くの株主の賛同を得ることなく、一方的に大量の株式の買付を行う動きが顕在化しつつあります。当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、技術者派遣企業として、成長を継続し企業価値ひいては株主共同の利益を安定的に確保し、向上させていくことが必要であると考えております。そうした中で当社が企業買収の対象となる場合があります。買収の目的や買収後の経営方針によっては、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

⑪ 自然災害等について

  予期せぬ台風・地震等の大規模な自然災害や事故等により、当社グループや主要顧客の事業活動の停止もしくは事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1)財政状態の分析

 当社グループにおける当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は164億58百万円となり前連結会計年度末に比べ19億円増加いたしました。これは主に現金及び預金の増加によるものであります。負債合計は56億14百万円となり前連結会計年度末に比べ6億89百万円増加いたしました。これは主に未払金の増加によるものであります。この結果、純資産の部は108億43百万円となり前連結会計年度末に比べ12億10百万円増加いたしました。

 

(2)キャッシュ・フローの分析

 当社グループにおける当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は69億87百万円となり前連結会計年度末に比べて4億24百万円増加いたしました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 ① 営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果得られた資金は、当連結会計年度には20億31百万円(前年同期比68.2%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の増加によるものであります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は、当連結会計年度には8億95百万円(同前年同期は9億14百万円の獲得)となりました。これは主に子会社株式の取得によるものであります。

 ③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果使用した資金は、当連結会計年度には7億円(同13.4%増)となりました。これは主に配当金の支払いによるものであります。

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度(平成28年1月1日~平成28年12月31日)におけるわが国経済は、政府の各種政策により雇用・所得環境の改善が継続し、景気は緩やかな回復基調で推移したものの、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響等により、依然として先行き不透明な状況が続きました。

当社グループの主要顧客である大手製造業各社において、為替の影響が懸念され、電機分野については一部弱含みも見られましたが、半導体分野は回復傾向が続きました。また、自動車関連分野は引き続き研究開発投資が活発であり、総じて堅調に推移いたしました。

このような環境の下、当社は「チームアルプス」というビジョンを掲げ、より結束力の高い技術者集団となることを目指しています。また、当社グループの中核である技術者派遣事業では、採用施策の強化、優秀な技術者の確保に努めました。さらに全社を挙げて、新卒早期稼働の促進及び契約単価の向上、チーム派遣の推進等の営業施策に取り組みました。以上のような施策の結果、稼働率は高水準を維持し、契約単価、稼働人数ともに上昇いたしました。これらの技術者派遣事業における諸要因を主因として、売上高は267億43百万円(同17.7%増)、営業利益は28億57百万円(同32.0%増)、経常利益は29億49百万円(同32.6%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は19億88百万円(同37.4%増)となりました。

 

 セグメント別の状況は次のとおりであります。

 ① 売上高

  ア.アウトソーシングサービス事業

 当社グループの主要事業であるアウトソーシングサービス事業におきましては、優秀な人材の確保、契約単価の向上を柱とした営業施策に注力した結果、稼働率及び稼働人数は前年をさらに上回り、契約単価も上昇いたしました。

 その結果、当連結会計年度における売上高は247億61百万円(同14.9%増)、売上高構成比率は92.6%となりした。

  イ.グローバル事業

 グローバル事業におきましては、工程事業の大型工事検収により、当連結会計年度における売上高は19億82百万円(同68.2%増)、売上高構成比は7.4%となりました。

 ② 営業利益

 ア.アウトソーシングサービス事業

 営業利益は26億86百万円(同26.9%増となりました。

  イ.グローバル事業

 営業利益は1億68百万円(同251.9%増となりました。

 ③ 経常利益

経常利益は、高稼働率の維持、契約単価・稼働人数の上昇により、29億49百万円(同32.6%増)となりました。

 ④ 親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益については、19億88百万円(同37.4%増)となりました。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(5)経営戦略の現状と見通し

当社グループの主要顧客である大手製造業各社において、欧米やアジア新興国等の経済の先行き、政策の不確実性による影響の懸念があるものの、当社グループに対する足下の派遣要請は引き続き堅調であり、この傾向は継続すると見込んでおります。

経営戦略の現状と見通しは、「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりであります。