第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績や雇用環境に改善の兆しが見受けられるなど、国内景気はゆるや

かな回復基調で推移いたしましたが、中国経済の減速傾向や原油価格の下落など、国内経済を下押しするリスクの

懸念等もあり、先行き不透明な状況が続きました。

 平成27年12月の日銀短観によりますと、大企業・製造業の業況判断指数(DI)は、平成27年9月調査から横ば

いの12%ポイントとなり、大企業・非製造業も横ばいの25%ポイントとなりました。また、中小企業の業況判断で

は、DIは、製造業は前回調査と同じ0%ポイントであった一方、非製造業は、前回調査比2%ポイント上昇の

5%ポイントに改善しました。

 また、3か月後を予想する業況判断では、大企業・製造業でマイナス5%ポイント低下となり、同・非製造業で

はマイナス7%ポイントと、国内外の景気の先行きの業況を慎重に見ている企業が増えているようです。

 こうした経済情勢のもと、当社の事業と関わりの深い国土交通省をはじめとした国の予算は、「復興・防災対

策」、「暮らしの安全・地域活性化」、「成長による富の創出」を目指した過去2番目の規模の補正予算を含めた

15か月予算の執行に続き、今期も前期並みの予算が計上されております。我が国の上下水道インフラ資産は、約

130兆円との内閣府の試算があり、セクター別で道路に次ぐストックがあります。上水道はほぼ普及しているもの

の、下水道が未普及の地域があることから、施設の新規の整備は残すものの減少を辿っています。しかしながら、

高度成長期に急速に整備した上下水道施設が毎年大量に耐用年数を迎え、安心・安全で文化的生活を送るために不

可欠なこれらのインフラ資産を維持、更新してゆくことが求められています。

 当グループは、このような外部環境のもと、主に、上水道分野では、「安全・強靭・持続・連携・挑戦」をキ

ーワードとした厚生労働省水道課が掲げる新水道ビジョンに則ったアセットマネジメント関連業務の積極的な受注

活動を展開しました。また、下水道分野では、国土交通省下水道部の主要7大テーマ、「震災復旧・復興の支援の

強化と全国的な安全・安心対策の実施」、「未普及地域の早期解消」、「水環境マネジメントの推進」、「施設管

理・運営の適正化」、「下水道経営の健全化」、「低炭素・循環型社会への取組推進」及び「国際展開と官民連携

による水ビジネスの国際展開」に加え、総務省が支援を行っている簡易水道・下水道事業における地方公営企業法

の適用による公営企業会計の導入支援関連業務等の受注活動などを推進してまいりました。海外分野では、官民連

携による新興国の案件発掘などの受注活動を展開しました。

 他方、5月には、当社グループの更なる企業価値向上および競争力強化を図るため、2015年をスタートとする中

期的なビジョン・戦略・重点施策をまとめた「ヴィジョナリーMAP 2015」を策定し、社内外に発信いたしました。

こうした方針のもと、社内体制につきましては、「維持・運営の時代」を見据えた組織づくり、社内の各階層での

意思疎通と情報共有、部署別経営指標の随時確認による経営課題の迅速な軌道修正、受注したプロジェクトの適正

な予算管理、工程管理、社内エンジニアのスキル向上、社外ネットワークの拡大などによる生産性向上と原価低減

を図り、収益の拡大に努めてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の受注高は57億5千5百万円(前期比3.0%増)となりました。一方、完成業務高は

54億2千7百万円(前期比5.7%増)、営業利益は4億9千5百万円(前期比4.6%減)、経常利益は4億9千万円

(前期比6.6%減)、当期純利益は4億3千4百万円(前期比9.4%減)となりました。

 当グループにおける事業部門別の業績は、次のとおりであります。

[建設コンサルタント部門]

 建設コンサルタント部門につきましては、受注高は52億5千3百万円(前期比2.8%増)となりました。一方、完成業務高は49億2千7百万円(前期比6.3%増)となりました。

[情報処理部門]

 情報処理部門につきましては、受注高は5億1百万円(前期比5.5%増)となりました。一方、完成業務高は4億9千9百万円(前期比0.4%増)となりました。

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、主として税金等調整前当期純利益の計上、定期預金の減少などにより、前連結会計年度末に比べて6億8百万円増加し、当連結会計年度末の残高は19億7千4百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と増減の要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により獲得した資金は4億7千万円(前期は3億5千2百万円の獲得)となりました。

これは主に税金等調整前当期純利益の計上によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により獲得した資金は1億6千6百万円(前期は3億5千3百万円の獲得)となりました。

 これは主に定期預金の純増減額3億円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により使用した資金は3千万円(前期は4億3百万円の使用)となりました。

 これは主に配当金の支払い額2千6百万円によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

 

前年同期比(%)

建設コンサルタント部門

 

 

上下水道(調査・計画・実施設計・施工監理)(千円)

4,835,610

106.97

その他(千円)

77,098

57.82

小計(千円)

4,912,709

105.56

情報処理部門

 

 

都市施設情報管理・ソフト開発
(千円)

497,510

99.69

小計(千円)

497,510

99.69

合計(千円)

5,410,220

104.99

 (注) 金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。

(2)受注実績

 当連結会計年度における受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門の名称

受注高(千円)

 

受注残高(千円)

 

前年同期比(%)

前年同期比(%)

建設コンサルタント部門

 

 

 

 

上下水道(調査・計画・実施設計・施工監理)

5,209,547

103.50

3,732,808

110.65

その他

43,920

55.43

27,828

45.39

小計

5,253,467

102.75

3,760,637

109.48

情報処理部門

 

 

 

 

都市施設情報管理・ソフト開発

501,686

105.51

382,684

100.65

小計

501,686

105.51

382,684

100.65

合計

5,755,153

102.99

4,143,321

108.60

 (注) 金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

 当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。

事業部門の名称

当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

至 平成27年12月31日)

 

前年同期比(%)

建設コンサルタント部門

 

 

上下水道(調査・計画・実施設計・施工監理)(千円)

4,850,403

107.7

その他(千円)

77,405

58.2

小計(千円)

4,927,809

106.3

情報処理部門

 

 

都市施設情報管理・ソフト開発
(千円)

499,213

100.4

小計(千円)

499,213

100.4

合計(千円)

5,427,022

105.7

 (注)1.金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

 前連結会計年度

(自 平成26年1月1日

   至 平成26年12月31日)

 当連結会計年度

(自 平成27年1月1日

   至 平成27年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

官公庁

 

 

 

 

日本下水道事業団

772,616

15.1

825,441

15.2

その他

4,167,247

81.2

4,446,383

81.9

小計

4,939,864

96.2

5,271,824

97.1

民間

 

 

 

 

その他

193,242

3.8

155,198

2.9

小計

193,242

3.8

155,198

2.9

合計

5,133,106

100.0

5,427,022

100.0

 (注) 金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

 当グループの主要なビジネスターゲットである上下水道事業は、これまでに集中的に整備されてきた上下水道

施設が他の社会インフラと同様に急速な老朽化が予測されていることから、今後の事業予算については既存施設

の維持管理・更新に重点を置く方向にあります。また、業務については、施設の安全性・健全性を把握し、維持

管理・更新の水準を高めるための高度で多岐にわたるコンサルティング需要がますます増加しております。対処

すべき課題としては、こうした需要に応えるべく、長年にわたり開発・蓄積したICT技術を土台として、主力とす

る上下水道分野をはじめ、河川分野、廃棄物・環境分野、海外分野をターゲットとし、各種ソフトウェア

(VISTAQUA)の提供、および建築土木構造物・機械設備診断ビジネスと多岐に及ぶコンサルティングサービスの

提供により、他社との差別化を図り、中長期の経営基盤を構築していくことにあります。

 このような状況の中で当グループは、引き続き以下の項目を重点課題として外部環境の変化に対応した事業戦略を実施し、持続的に経営の健全化を実現してまいります。

(1)今後の公共下水道事業政策に即した提案型営業を推進し、受注の拡大を図ります。

(2)総合原価を低減し、収益の安定化を図ります。

(3)市場のニーズに合わせた先端技術を導入し、提供サービスの品質向上を図ります。

(4)顧客ニーズを速やかに把握し、より良い解決策を提供します。

(5)国内外のネットワークを活用し、海外水ビジネスへの積極的な営業活動を展開します。

 

4【事業等のリスク】

   有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。

   (1)公共事業への依存について

 当グループは、民需を含めた新規分野及び海外水ビジネスへの事業展開を進めておりますが、官公庁・公団・地方公共団体等の公共事業が極めて高い割合を占めております。また国の公共事業予算の配分の見直し及び地方自治体の財政状態により本事業の公共下水道分野の予算は今後も縮減傾向が予想されることから、完成業務高及び利益に影響を及ぼす可能性があります。

   (2)成果品に対する瑕疵責任について

    当グループは、徹底した成果品の品質確保及び向上に力を注いでおり、品質保証システムISO9001を導入しておりますが、成果品のミスが原因で重大な不具合が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

   該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

   文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。

     (1)重要な会計方針及び見積り

 当グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債および収益・費用の計上および開示に関する経営者の見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績などを勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

     (2)経営成績の分析

 当連結会計年度における当グループの売上高は、前連結会計年度比2億9千3百万円増収の54億2千7百万円になりました。また、利益につきましては、生産性の向上、固定費削減効果などにより、経常利益は、前連結会計年度比3千4百万円減益の4億9千万円、当期純利益は、繰延税金資産の計上による税金費用の負担軽減などにより、前連結会計年度比4千4百万円減益の4億3千4百万円となりました。

     (3)経営成績に重要な影響を与える要因

    「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

     (4)財政状態の分析

 当連結会計年度における総資産は55億7千9百万円(前期は49億8千4百万円)、負債の部は12億1千1百万円(前期は10億3千7百万円)となりました。資産の増加の主なものは、現金及び預金の増加3億8百万円によるものであります。負債の増加の主なものは、未払消費税等の額の増加1億7百万円によるものであります。純資産の部は43億6千8百万円(前期は39億4千7百万円)となりました。この増加の主なものは、当期純利益の計上による利益剰余金の増加4億3千4百万円によるものであります。

     (5)キャッシュ・フローの分析

 営業活動により獲得した資金は4億7千万円(前期は3億5千2百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上によるものであります。

 投資活動により獲得した資金は1億6千6百万円(前期は3億5千3百万円の獲得)となりました。これは主

に定期預金の減少額3億円によるものであります。

 財務活動により使用した資金は3千万円(前期は4億3百万円の使用)となりました。これは主に配当金の支

払額2千6百万円によるものであります

 以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末より6億8百万円増加し、当連結会計年度末の残高は19億7千4百万円となりました。