平成29年12月の日銀短観によりますと、大企業製造業の業況判断指数(DI)は、平成29年9月調査から3%ポイント上昇の25%ポイントとなりました。一方、大企業非製造業におきましては、前回調査から横ばいの23%ポイントとなりました。また、中小企業の業況判断におけるDIは、製造業は前回調査から5%ポイント上昇の15%ポイント、非製造業も、1%ポイント上昇の9%ポイントと、ともに改善しました。3か月後を予想する業況判断では、大企業製造業でマイナス6%ポイント低下となり、大企業非製造業でもマイナス3%ポイントと、人手不足感の強まりを懸念し、景気の先行きを慎重に見ている企業が多いようです。
こうした経済情勢の下、当社の事業と関わりの深い国土交通省の平成29年度予算は、「防災・安全交付金」と「社会資本整備総合交付金」の総額で対前年度比1.00倍と前年並みの予算が計上されております。また、全国の政令指定都市及び東京都区部の下水道事業費の合計は、対前年度比2.4%増となっています。我が国の上下水道インフラ資産は、約130兆円との内閣府の試算があり、セクター別で道路に次ぐストックがあります。
全国の汚水処理人口普及率が90.4%(平成28年度末)となっていますが、そのうち下水道によるものが78.3%にとどまり、未だに約1,200万人が汚水処理施設を利用できない状況にあり、普及促進の加速が求められています。施設の新設のニーズは減少を辿っていますが、高度成長期に急速に整備した上下水道施設は毎年大量に耐用年数を迎え、安心・安全で文化的生活を送るために不可欠なこれらのインフラ資産を維持、更新してゆくことが求められています。また、近年頻発するゲリラ豪雨などから人命や資産を守る浸水対策や地震が発生してもトイレが使えるなどの地震対策、津波に強い下水道施設の補強対策など、新たなニーズも高まっています。
一方、上水道はほぼ普及し、国内の全管路延長は約66万kmに達していますが、管路の年間更新率は全国平均で0.76%と低く、管路をすべて更新するのに約130年かかる計算となっています。水道管路は法定耐用年数が40年でありますが、高度成長期に大量に整備された管路施設の更新が進まないため、管路の老朽化はますます上昇すると見込まれ、安全な水を安定的に給水するために経年管路の更新が重要な課題となっています。
当社は、このような外部環境のもと、主に、上水道分野では、「安全・強靭・持続・連携・挑戦」をキーワードとした厚生労働省水道課が掲げる新水道ビジョンに則ったアセットマネジメント関連業務の積極的な受注活動を展開しました。下水道分野では、国土交通省下水道部の主要7大テーマ、「震災復旧・復興の支援の強化と全国的な安全・安心対策の実施」、「未普及地域の早期解消」、「水環境マネジメントの推進」、「施設管理・運営の適正化」、「下水道経営の健全化」、「低炭素・循環型社会への取組推進」及び「国際展開と官民連携による水ビジネスの国際展開」に沿った受注活動の他、平成28年4月に発災した熊本地方における地震被害への復旧支援業務も行っております。更に、総務省が支援を行っている簡易水道・下水道事業における地方公営企業法の適用による公営企業会計の導入支援関連業務、下水道事業経営戦略策定業務等の受注活動などを推進してまいりました。海外分野では、官民連携による新興国の案件発掘などの受注活動を展開しました。
他方、社内体制につきましては、「維持・運営の時代」を見据えた組織づくり、社内の各階層での意思疎通と情報共有、部署別経営指標の随時確認による経営課題の迅速な軌道修正、受注したプロジェクトの適正な予算管理、工程管理、外注管理、社内エンジニアのスキル向上、次代を担う若手人材の確保・育成、政府も力を入れている「長時間労働の是正」や社員一人ひとりがそれぞれの事情に応じていきいきと働くことができるワークライフバランスを目指した社内制度・オフィス環境の導入、社外ネットワークの拡大などによる生産性向上と原価低減を図り、社員還元と収益の拡大に努めてまいりました。
この結果、当事業年度の受注高は65億4千7百万円となりました。一方、完成業務高は62億5千6百万円(前期比12.0%増)、営業利益は10億1千2百万円(前期比77.8%増)、経常利益は10億1千7百万円(前期比73.8%増)、当期純利益は9億7千3百万円(前期比135.6%増)となりました。
当社における事業部門別の業績は、次のとおりであります。
建設コンサルタント部門につきましては、受注高は61億5千5百万円となりました。一方、完成業務高は58億7千7百万円となりました。
情報処理部門につきましては、受注高は3億9千1百万円となりました。一方、完成業務高は3億7千8百万円となりました。
なお、受注高、事業部門別の受注高及び完成業務高は、前連結会計年度において、それぞれ単体での開示を行っていないため、前年同期との比較分析を行っておりません。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、主として税引前当期純利益の計上、売上債権の減少などにより、当事業年度末の残高は27億9千8百万円となりました。なお、前連結会計期間は、連結キャッシュ・フロー計算書を作成し、キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、前年同期との比較分析を行っておりません。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と増減の要因は、次のとおりであります。
営業活動により獲得した資金は4億3千4百万円となりました。
これは主に税引前当期純利益の計上によるものであります。
投資活動により獲得した資金は1億3千3百万円となりました。
これは主に投資有価証券の償還による収入2億円によるものであります。
財務活動により使用した資金は7千5百万円となりました。
これは主に配当金の支払額5千4百万円によるものであります。
当事業年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
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事業部門の名称 |
当事業年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
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前年同期比(%) |
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建設コンサルタント部門 |
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上下水道(調査・計画・実施設計・施工監理)(千円) |
5,840,988 |
- |
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その他(千円) |
19,834 |
- |
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小計(千円) |
5,860,823 |
- |
|
情報処理部門 |
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都市施設情報管理・ソフト開発 (千円) |
377,089 |
- |
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小計(千円) |
377,089 |
- |
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合計(千円) |
6,237,912 |
- |
(注)1.金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.前事業年度において単体での生産実績を開示していないため、前年同期との比較分析は記載しておりません
当事業年度における受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
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事業部門の名称 |
受注高(千円) |
|
受注残高(千円) |
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前年同期比(%) |
前年同期比(%) |
|||
|
建設コンサルタント部門 |
|
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|
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上下水道(調査・計画・ |
6,127,319 |
- |
4,892,381 |
- |
|
その他 |
28,180 |
- |
13,839 |
- |
|
小計 |
6,155,499 |
- |
4,906,220 |
- |
|
情報処理部門 |
|
|
|
|
|
都市施設情報管理・ |
391,941 |
- |
421,551 |
- |
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小計 |
391,941 |
- |
421,551 |
- |
|
合計 |
6,547,441 |
- |
5,327,771 |
- |
(注)1.金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.前事業年度において単体での受注実績を開示していないため、前年同期との比較分析は記載しておりません
当事業年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりであります。
|
事業部門の名称 |
当事業年度 |
|
|
前年同期比(%) |
||
|
建設コンサルタント部門 |
|
|
|
上下水道(調査・計画・実施設計・施工監理)(千円) |
5,857,993 |
- |
|
その他(千円) |
19,854 |
- |
|
小計(千円) |
5,877,848 |
- |
|
情報処理部門 |
|
|
|
都市施設情報管理・ソフト開発(千円) |
378,590 |
- |
|
小計(千円) |
378,590 |
- |
|
合計(千円) |
6,256,438 |
- |
(注) 1.金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
|
相手先 |
前事業年度 (自 平成28年1月1日 至 平成28年12月31日) |
当事業年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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官公庁 |
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日本下水道事業団 |
- |
- |
1,181,131 |
18.8 |
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その他 |
- |
- |
4,924,383 |
78.7 |
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小計 |
- |
- |
6,105,514 |
97.5 |
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民間 |
|
|
|
|
|
その他 |
- |
- |
150,924 |
2.4 |
|
小計 |
- |
- |
150,924 |
2.4 |
|
合計 |
- |
- |
6,256,438 |
100.0 |
(注) 1.金額は販売価額で表示しており、消費税等は含まれておりません。
2.前事業年度において単体での販売実績を開示していないため、前年同期との比較分析及び主な相手先別の販売実績及び当期販売実績の総販売実績に対する割合は記載しておりません。
当社は「生活環境の保全に貢献する」、「たゆまざる努力と先端技術の開発とによって卓越したテクノロジーを提供する」、「社会の信頼を基盤として企業の発展と社員の福祉増進を追求する」を会社の基本理念としております。この基本理念に基づいて、安全・安心・安定的な水の供給、公共用水域の水質改善、資源・エネルギー循環の形成、経営基盤の強化などに係る技術やサービスの開発を通じて事業領域を広げ、地域社会への貢献、業績と従業員満足度の向上及び株主価値の増大を図ることを基本方針としております。
経営環境
当社の主要なビジネスターゲットである上下水道事業は、高度成長期に集中的に整備されてきた上下水道施設の多くが耐用年数を越えてくることから、他の公共インフラと同様に老朽化した施設の計画的な改築・更新、必要な事業予算の確保が求められています。また、度重なる豪雨や地震による被災に対応した対応についてのニーズも高まっています。このような観点も踏まえ、当社の事業と関わりの深い国土交通省の平成30年度の省全体の公共事業関係費予算案は、「防災・安全交付金」と「社会資本整備総合交付金」の総額で対前年度比1.00倍と前年並みの予算が閣議決定されております。また、平成29年度補正予算案も防災・安全交付金に国費約2,407億円(この内数に下水道整備による緊急的な浸水対策も含まれる)計上されています。地方公共団体の予算案は今後順次公開されていくことになりますが、相対的には前年並みの予算が計上されることが見込まれます。
こうしたニーズに応えるべく、当社に在籍する経験豊富なエンジニア集団の力を結集するとともに、長年にわたり開発・蓄積したICT技術を活用して、主力とする上下水道分野をはじめ、河川分野、廃棄物・環境分野、海外分野における社会課題の解決に努めて参ります。
対処すべき課題
今期の受注残は前期よりも増加していることから、官公庁の会計年度の関係上、納期が集中する年度末に向けて、今まで以上に細心の注意を払い、各受注案件の予算、工程、外注、品質を適切に管理して成果品の納品に努めるとともに従業員の健康に留意した労務管理を徹底致します。その上で、引き続き以下の項目を重点課題として外部環境の変化に対応した事業戦略を実施し、持続的に企業価値の向上を実現してまいります。
(1) 今後の水道事業・下水道事業政策に即した提案型営業を推進し、受注の拡大を図ります。
(2) 総合原価を低減し、収益の向上を図ります。
(3) 市場のニーズに合わせた先端技術を導入し、提供サービスの品質向上を図ります。
(4) 顧客ニーズを速やかに把握し、より良い解決策を提供します。
(5) 国内外のネットワークを活用し、海外水ビジネスへの積極的な営業活動を展開します。
(6) 働き方改革先進企業を目指し、ワークライフバランスへの取り組みを推進し従業員の労働環境の向上を図
ります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
当社は、民需を含めた新規分野及び海外水ビジネスへの事業展開を進めておりますが、官公庁・公団・地方公共団体等の公共事業が極めて高い割合を占めております。また国の公共事業予算の配分の見直し及び地方自治体の財政状態により本事業の公共下水道分野の予算は今後も縮減傾向が予想されることから、完成業務高及び利益に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、徹底した成果品の品質確保及び向上に力を注いでおり、品質保証システムISO9001を導入しておりますが、成果品のミスが原因で重大な不具合が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債および収益・費用の計上および開示に関する経営者の見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績などを勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 重要な会計方針」に記載しております。
当事業年度における当社の売上高は、前事業年度比6億6千7百万円増収の62億5千6百万円になりました。また、利益につきましては、受注したプロジェクト毎の適切な予算管理及び工程管理による生産性の向上並びに原価低減等により、経常利益は、前事業年度比4億3千2百万円増益の10億1千7百万円、当期純利益は、上記理由に加え、繰延税金資産の増加による税金費用の減少により、前事業年度比5億6千万円増益の9億7千3百万円となりました。
「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当事業年度における総資産は70億6百万円(前期は60億7千3百万円)、負債の部は14億2千2百万円(前期は14億2千万円)となりました。資産の増加の主なものは、完成業務未収入金の増加5億3千5百万円によるものであります。負債の増加の主なものは、未成業務受入金の増加8千万円によるものであります。純資産の部は55億8千4百万円(前期は46億5千2百万円)となりました。純資産の増加の主なものは、当期純利益の計上による利益剰余金の増加9億7千3百万円によるものであります。
営業活動により獲得した資金は4億3千4百万円となりました。これは主に税引前当期純利益の計上によるものであります。
投資活動により獲得した資金は1億3千3百万円となりました。
これは主に投資有価証券の償還による収入2億円によるものであります。
財務活動により使用した資金は7千5百万円となりました。これは主に配当金の支払額5千4百万円によるものであります
以上の結果、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は27億9千8百万円となりました。