第3四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中における将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものです。
2020年9月の日銀短観によりますと、大企業製造業の業況判断指数(DI)は、2020年6月調査から7%ポイント上昇のマイナス27%ポイントとなりました。一方、大企業非製造業におきましては、前回調査から5%ポイント上昇のマイナス12%ポイントとなりました。また、中小企業の業況判断におけるDIは、製造業は前回調査から1%ポイント上昇のマイナス44%ポイント、非製造業は4%ポイント上昇のマイナス22%ポイントとなりました。3か月後を予想する業況判断では、大企業製造業ではマイナス17%ポイント、大企業非製造業ではマイナス11%ポイントと、新型コロナウイルスにおける緊急事態宣言が解除されたとはいえ、世界的な未曾有の危機に直面し、感染収束の見通しが見えないことから、景気の先行きを懸念する企業が多い状況です。
こうした経済情勢の下でありますが、当社の事業と関わりの深い国土交通省の2020年度の省全体の公共事業関係費予算案は、「防災・安全交付金」と「社会資本整備総合交付金」の総額で対前年度比0.96倍と前年並みの予算が閣議決定されております。これとは別枠で、浸水対策に係る個別補助制度などを含む下水道関係費の総額は、前年度比1.90倍の296億5900万円が計上されています。さらに、2018年度の第2次補正予算から2020年度までの3カ年で、重要インフラの「3カ年緊急対策」に関して、下水道の事業規模で総額3,400億円となる緊急対策が計上されています。
我が国の上下水道インフラ資産は、約130兆円との内閣府の試算があり、セクター別で道路に次ぐストックがあります。このうち、上水道はほぼ普及し、国内の全管路延長は約67万kmに達していますが、管路の年間更新率は全国平均で0.75%と低く、管路をすべて更新するのに約130年かかる計算となっています。水道管路は法定耐用年数が40年でありますが、高度成長期に大量に整備された管路施設の更新が進まないため、管路の老朽化はますます上昇すると見込まれ、安全な水を安定的に給水するために経年管路の更新が重要な課題となっています。
一方、全国の汚水処理人口普及率が91.7%(2019年度末)となっていますが、そのうち下水道によるものが79.7%にとどまり、未だに約1,048万人が汚水処理施設を利用できない状況にあり、普及促進の加速が求められています。施設の新設のニーズは減少の一途を辿っていますが、高度成長期に急速に整備した上下水道施設は毎年大量に耐用年数を迎え、安心・安全で文化的生活を送るために不可欠なこれらのインフラ資産を維持、更新していくことが求められています。また、近年頻発するゲリラ豪雨、大型台風による風水害などから人命や資産を守る浸水対策や地震が発生してもトイレが使えるなどの耐震化、津波に強い下水道施設の補強対策などのニーズも高まっています。
コロナ禍の中、感染予防対策として、手指消毒と共に、手洗い・うがいが有効であることが国内で定着しました。その前提として、国内の水道水は、一般的に、塩素等による消毒の効果が高いため、適切に塩素消毒されている水道水が原因となって新型コロナウイルスに感染することはないと考えられます。また、新型コロナウイルスに関する最新の知見によると、感染者が発生している地域の下水中にウイルス遺伝子が存在し得ることが明らかとなってきています。そのため、下水疫学調査は特定の地域における新型コロナウイルスの侵入、流行状況、分子疫学および流行収束の判断材料として利用できる可能性があると報告されています。WHOによれば、まだデータは得られていないものの、新型コロナウイルスは腸管系ウイルスよりも環境中での生残性が低く、現行の浄水・下水処理で十分に除去・不活化されることが期待されています。このように、国内では主に地方自治体が所有・運営する上下水道事業は、収束が見えないコロナ禍において、諸外国と比較して極めて少ない感染者の増加を抑制する公衆衛生の要、エッセンシャルワークの一つとして捉えられています。
当社は、このような外部環境のもと、主に、上水道分野では、「安全・強靭・持続・連携・挑戦」をキーワードとした厚生労働省水道課が掲げる新水道ビジョンに則ったアセットマネジメント関連業務の積極的な受注活動を展開しております。下水道分野では、国土交通省下水道部の主要7大テーマ、「震災復旧・復興の支援の強化と全国的な安全・安心対策の実施」、「未普及地域の早期解消」、「水環境マネジメントの推進」、「施設管理・運営の適正化」、「下水道経営の健全化」、「低炭素・循環型社会への取組推進」及び「国際展開と官民連携による水ビジネスの国際展開」に沿った受注活動を展開しました。更に、総務省が支援を行っている簡易水道・下水道事業における地方公営企業法の適用による公営企業会計の導入支援関連業務、下水道事業経営戦略策定業務等の受注活動などを推進しております。海外分野では、官民連携による新興国の案件発掘などの受注活動を展開しております。
他方、社内の就労環境については、全社9割の社員にスマートフォンとノートパソコンを支給し、フリーアドレスと無線LANを取り入れたオフィス環境の整備により、オフィス内だけでなく、外出先でも働く場所を選ばないテレワーク環境を提供しております。全社で意識付けを行っている社内の各階層での迅速な情報共有、部署別経営指標の随時確認による部署課題へのスピーディな対応、受注プロジェクトの適正な予算・工程・進捗・外注管理、社内エンジニアのスキル向上、次代を担う若手人材の確保・育成、改正労働基準法を遵守した残業時間の削減、健康経営の促進、時差出勤制度、有給休暇の取得促進など、社員一人ひとりがそれぞれの事情に応じてメリハリをつけて働くことができる社内制度の活用などにより、生産性向上と原価低減を図り、社員還元と収益の拡大に努めております。
当四半期中、国内での新型コロナウイルス感染症の影響は続いており、当社では、在宅勤務や時差出勤などによる感染防止策を講じて、社員の安心・安全に十分配慮して事業活動を継続しました。また、当社では予てからテレワーク環境が整備済みであり、オンラインワークに馴染んでいるため、オフィスに出勤せずとも作業性を低下させることのないよう取り組んでおります。
この期間中、各地方自治体の予算執行状況を注視しておりましたが、当社に関連する地方自治体に関しては、概ね予定通り執行されました。しかしながら、各県の新型コロナウイルス感染防止ポリシーなどにより、当社の技術スタッフの多くが居住する大都市から、多くの顧客を抱える地方部への出張が制限された影響で、オンラインでは難しい現地調査、対面協議などが滞り、多くのプロジェクトや業務案件の進捗が遅延しております。また、海外案件についても渡航ができない状況が続き、影響が出ております。
この結果、当第3四半期累計期間の受注高は50億7千2百万円(前年同四半期比2.3%増)となりました。一方、完成業務高は46億6千3百万円(前年同四半期比4.2%減)、営業利益は5億3千7百万円(前年同四半期比25.3%減)、経常利益は5億7百万円(前年同四半期比29.1%減)、四半期純利益は3億7百万円(前年同四半期比32.4%減)となりました。
当社における事業部門別の業績は、次のとおりであります。
[建設コンサルタント部門]
建設コンサルタント部門につきましては、受注高は47億4千7百万円(前年同四半期比3.3%増)となりました。一方、完成業務高は42億6千2百万円(前年同四半期比4.8%減)となりました。
[情報処理部門]
情報処理部門につきましては、受注高は3億2千5百万円(前年同四半期比10.5%減)となりました。一方、完成業務高は4億1百万円(前年同四半期比2.5%増)となりました。
(流動資産)
当第3四半期会計期間における流動資産は、55億3千6百万円(前事業年度末比0.6%減)となりました。これは主に業務代金の入金による「現金及び預金」が増加、「完成業務未収入金」が減少したことによるものであります。
(固定資産)
当第3四半期会計期間における固定資産は、14億9千1百万円(前事業年度末比3.7%増)となりました。これは主にリース資産の増加により「有形固定資産」が増加したことによるものであります。
(流動負債)
当第3四半期会計期間における流動負債は、11億8千9百万円(前事業年度末比9.3%減)となりました。これは主に外注先への支払いによる「業務未払金」及び「未払法人税等」が減少、「賞与引当金」が増加したことによるものであります。
(固定負債)
当第3四半期会計期間における固定負債は、2億2千万円(前事業年度末比16.6%増)となりました。これは主に「リース債務」の増加、「退職給付引当金」が減少したことよるものであります。
(純資産)
当第3四半期会計期間における純資産は、56億1千8百万円(前事業年度末比2.0%増)となりました。これは主に「利益剰余金」が増加したことによるものであります。
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
当第3四半期累計期間において、該当事項はありません。
当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。