第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針・経営戦略等

当社グループは「人を創る、ともに創る」をビジョンに掲げ、学びの場、生活支援の場を通じて豊かな人生、笑顔あふれる社会の実現をめざし、教育サービス事業と介護福祉サービス事業を主要なビジネスセグメントとしております。教育サービス事業においては、受験のみに特化した従来型の「学習塾」から領域を拡大し、幼児部門など対象年齢層の拡大、映像授業販売の全国展開など対象地域の拡大、日本語学校の運営、海外事業(香港・北京)の展開、教育関係者や受験生を主な対象とした旅行業への参入などによりサービス内容の拡充を図っております。介護福祉サービス事業においては、小規模デイサービスやグループホームの運営、小規模多機能型居宅介護事業、介護職初任者研修等の研修事業も実施するなど、それぞれの事業会社が地域に根差した質の高い介護サービスを提供すべく取り組んでおります。また、教育サービス事業、介護福祉サービス事業ともにM&Aによる事業拡大も積極的に進めております。

幅広い世代かつ広範囲の地域のお客様に対しそれぞれのニーズへの丁寧かつ柔軟な対応、新商品開発によるサービスの拡充などにより企業価値の向上を図ってまいります。

 

(2)経営環境及び優先的に対処すべき課題

教育サービス業界を取り巻く環境は、少子化による学齢人口の減少や教育費の抑制傾向等により依然として厳しい状況が続き、オンライン教育、Webやデジタルを活用した教育サービスや学習支援ツールを利用した新たなサービスの需要が高まり、異業種の新規参入も顕著となってきております。また、介護福祉サービス業界を取り巻く環境としましては、高齢者の人口増加に伴い、介護サービスの需要がますます高まることが予想される一方で、人材確保や介護報酬改定の動きへの適切な対応が重要な課題となっております。いずれの業界でも社会的ニーズや経営環境の変化に対し迅速かつ柔軟な対応力が求められていると考えております。

このような環境のもと、当社グループは「マーケティング」、「イノベーション」、「人材育成」の3つをグループ全体の重点テーマとして設定し、全事業会社の目標達成度合いの指標としては、より具体的な業績評価につながる重要な指標(KPI)を用い、これを職員間で共有しつつ日々の活動を推進しております。さらには、グループ全体の企業価値向上を図るためにも、引き続き、グループ会社間の連携を深めることにも注力してまいります。

 

 

<教育サービス事業>

① 学習塾事業

学習塾事業においては、現在の好調な在籍生徒数をさらに増やし、合格実績を積み重ねていくことを目標としております。そのため、塾の本来価値への原点回帰、つまりは「教え込む」「鍛える」「結果を出す」という強い循環を、市進教育グループ全体の教育方針として再定義し、これを定着させることに取り組んでまいります。幼児、低学年指導については、引き続き、小学校低学年専門教室・オンライン講座の「パンセ・フロンティエル」の活用により強化してまいります。小学生から中学生、高校生へと継続して通塾していただくためにも、学習サービスのさらなる向上、英語教育においては4技能の方向性と一貫性の確保と推進、そして、思考力・表現力育成については、カリキュラム・アセスメントの研究・開発などを今後の重点テーマとして併せて取り組んでまいります。また、当社グループ内の学習塾間同士の横の連携にもより一層注力し、グループ全体でのサービス強化、向上をめざしてまいります。

② 教育関連事業

教育関連事業においては、コンテンツとサービスの一体感の醸成、成績アップや十分な合格実績によるブランドリフト戦略、VR、AR、メタバースなどを利用した動画制作や配信事業の拡張など、さらなるイノベーションを今後の課題として取り組んでまいります。また、幼児教育や英語教育においては、これを今後の成長軸と捉え、サービス向上及び顧客満足度向上、集客力強化のための研究を重ねてまいります。

また、学習塾事業、教育関連事業に共通した人材育成の面では、専門部署を新たに設置し、「多様化するサービスを支える人材」や「変化の激しい環境の中で、今までにない新たな価値を生み出す人材」をテーマに取り組んでまいります。

 

<介護福祉サービス事業>

介護福祉サービス事業においては、2022年9月から紙ふうせん株式会社が、2023年4月からはトップケアサイエンス有限会社が当社グループに新たに加わり、介護福祉サービス事業の会社は合計7社となりました。介護福祉サービス事業のさらなる成長に向けて、グループ内共通の介護人材の確保、人材育成システムの整備、またグループ内の人材の流動性の向上などを重要テーマに、介護サービスのノウハウや情報の共有も図ることで、グループ間の連携を深めつつ相乗効果をさらに高めてまいります。

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスク、リスクへの対応策は、以下のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合の当社グループの業績に与える影響については、合理的に予見することが困難なため記載しておりません。

当社グループでは、リスク管理体制の基礎として管理規定を定め、危機管理委員会を編成しております。万一不測の事態が生じた場合には、代表取締役を本部長とする対策本部を設置し、顧問弁護士等を含めた対策チームを組織し、損害の拡大の防止と、被害を最小限に止める体制を整えております。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2023年2月28日現在)において判断したものであります。

 

① 少子化など業界の動向及び業界再編について

教育サービス業界におきましては、少子化、受験制度や教育ニーズの多様化などにより、同業他社間の競争も一段と激しくなり、経営環境はますます厳しいものになっております。同業他社との競争が激化する中、近年、業界再編の動きは活発化しております。当社を取り巻く経営環境の変化や業界再編の動きを迅速に察知できずにその対応が遅れた場合は、業績等に影響を与える可能性があります。

当社グループにおきましては、株式会社学研ホールディングス、株式会社ウィザスとの業務資本提携等によるお互いの相乗効果により、より効果的な経営活動を行っております。また2018年設立の一般社団法人教育アライアンスネットワークの活動を通じ、全国の学習塾との連携も強化しております。今後も国や自治体の施策をはじめとする教育サービスに係る変化に適時適切に対応できるよう情報収集や各社各所との連携に努めてまいります。

 

② 主要事業での人材の確保について

教育サービス事業におきましては、質の高い教育サービスを提供するため、人材の採用・育成を重要な課題としてとらえております。営業をマネジメントする正社員や教務に専念する常勤講師・非常勤講師ばかりでなく、受付などの窓口業務や各種試験の実施などを補助する嘱託・アルバイト職種についても、人材募集から採用・研修・現場での育成まで、多くの人的・物的経営資源を投入しております。しかし、経済情勢や雇用情勢などに採用業務が左右されることも多く、新設教室の開設計画が遅れるなどの可能性があります。介護福祉サービス事業におきましては、介護業界の成長に伴う需要の増大による労働力不足が懸念されており、従業員の確保が進まない場合、拠点展開や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

対策として、株式会社市進ホールディングスに人事部を設置し、グループ全社の人事を統括管理するほか、各事業会社にも必要に応じて人材開発部署を設置し、事業会社と連携したグループ横断での採用業務に専念できる体制を敷いております。

 

③ 個人情報について

当社グループは多数の生徒に関わる個人情報、従業員、取引先、株主等に関わる個人情報を有しております。何らかの事情により個人情報が外部に漏洩した場合は、当社グループの社会的信用の失墜により業績に影響を与える可能性があります。

当社グループでは、個人情報の管理については、重要課題であることをグループ内で共有し、社内規程の整備、eラーニングなどの活用も含めた従業員への教育指導の徹底などにより、個人情報の管理に万全を期しております。

 

④ 減損会計への対応

当社グループでは、教室設備や土地・建物等の有形固定資産、映像コンテンツ等の無形固定資産や事業譲受に伴うのれんを計上しております。これらにつきましては、事業の収益性が大きく低下した場合や不動産の市場価格が著しく下落した場合等には、減損損失が発生する可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります

 

 

⑤ 新型コロナウイルス感染症の拡大など大規模自然災害等によるリスク

新型コロナウイルス感染症の拡大など、想定外の大規模地震・津波・洪水等の自然災害や火災等の事故災害、感染症の流行、その他の要因による社会的混乱等が発生したことにより、当社グループや主要取引先の事業活動の停止または事業継続に支障をきたす事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

新型コロナウイルス感染症拡大につきましては、当社グループでは、各種施設において、消毒、検温、換気、マスクの着用等の感染防止対策の徹底、学習塾においては、オンライン授業や映像授業コンテンツのさらなる充実、また従業員に対してはリモートワークの奨励や会議のオンライン化などにより、リスクを最小限度にすべく努めてまいります。

 

⑥ 敷金及び保証金の保全、回収について

当社グループが展開する校舎の多くは、賃借物件を利用しております。しかしながら、賃貸人の調査確認は必ずしも常に完璧に行えるとは言い切れない面もあり、賃貸人の状況によっては、敷金及び保証金の保全、回収ができない可能性があります。

対策として、新規で賃貸借契約を締結するに際しては、可能な限り賃貸人の経営状況等の確認を行うとともに、契約条件に関しても近隣相場や採算性を十分考慮して決定しております。また、契約締結後も、主管部署が中心となり賃貸人の状況変化の把握に努めております。

 

⑦ 四半期ごとの収益変動について

学習塾業界におきましては、通常の授業に加え春期、夏期、冬期の講習会を実施しております。そのため講習会を実施する月の売上高は増大します。また講習会を実施する時期に重点的に生徒募集を継続していくため、新年度がスタートしてから受験期を迎えるまで生徒数は増大し、1月にピークを迎えます。一方、教室運営費用(人件費、家賃等)は通期で継続して発生します。このため、第1四半期、第3四半期の収益性が低くなる傾向にあります。

 

⑧ 競合に関する影響について

当社グループの主要事業である教育サービス業界におきましては、参入障壁が低く多数の競合先があります。競合先の教育サービスの内容が相対的に向上した場合及び競合先の合格実績が相対的に上昇した場合、生徒数の減少を招き、業績に影響を及ぼす可能性があります。対策として、当社グループでは千葉県、茨城県、東京都東部地域を重点地域と定め、教育サービスの質を向上させるとともに合格実績を追求すること等により競合他社との差別化を図り、生徒数の確保に努めております。

 

⑨ 顧客の安全管理に関する影響について

学習塾や介護福祉サービス拠点の安全管理について、何らかの事情により管理責任を問われる事態が発生し、当社グループの評価の低下につながり、これらに関する費用が増大した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは安全な学習環境、サービス環境の提供に努めております。定期的な施設点検はもちろんのこと、防災グッズの配備や学習塾では通塾メールの導入等を実施しております。

 

⑩ 教育サービス事業に関する影響について

教育サービス事業におきましては、地域に根ざした質の高い教育サービスを提供しております。行政による教育制度の変更や入試制度の変更、学習指導要領の改訂等が度々行われており、万一、これらの制度変更に早期に対応できなかった場合や、予期せぬ大きな制度変更が生じ対応に時間を要した場合は、生徒数の減少を招き、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは各事業会社の教育本部が中心となり、制度変更に対応する入試対策、学習指導を実施しております。

 

 

⑪ 介護福祉サービス事業に関する影響について

介護福祉サービス事業におきましては、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしができるようグループホームやデイサービス等の運営を行っております。ご利用者に食事や入浴等のサービスを提供していることから、事故、食中毒、集団感染等が発生する可能性があり、訴訟や風評被害が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の社会保障制度や法令の改正によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは介護福祉サービス事業のご利用者に安全・安心にご活用いただけるように努め、関係法令に従い展開しております。

 

⑫ 海外事業に関する影響について

当社グループでは、海外での学習塾事業、語学関連事業の拠点運営、海外からの留学生を対象とした日本語学校の運営、国外を含む旅行サービス事業の運営をしております。海外に関連する事業では、各国の法律や規制、税制などの変化、自然災害の発生、政治情勢及び経済情勢の変化、商習慣や文化の相違、戦争や紛争、テロの発生等により事業継続に支障をきたした場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは拠点のある各国、地域の動向など情報収集を行い、適切な事業運営が継続できるよう努めております。

 

⑬ システム障害に関する影響について

当社グループでは、在籍管理、授業料の請求、授業映像の配信等、システムに依存している業務が存在します。大規模なシステム障害が発生し、修復にとりわけ長い時間を要した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

対策としては、システム専門会社と業務資本提携を行い、障害発生時にも適時に対応可能な体制を講じております。

 

⑭ 「市進学院」「個太郎塾」のフランチャイズ展開について

当社グループでは、「市進学院」「個太郎塾」のフランチャイズ展開をしております。フランチャイズ展開は、加盟者と当社グループが対等なパートナーシップと信頼関係に基づき、それぞれの役割を担う共同事業であるため、加盟者もしくは当社グループのいずれかがその役割を果たせないことにより、多くの加盟者との契約が維持できなくなった場合、重大な事故もしくは不祥事等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

対策としては、株式会社市進東京、株式会社個学舎にフランチャイズ運営本部を設置し、フランチャイズオーナーとの良好なパートナーシップの構築に日々努めております。

 

⑮ 訴訟及び法的規制等について

当社グループの事業に関連する主な法令は、特定商取引に関する法律、著作権法、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、労働基準法等があります。関連する法令等に基づいて損害賠償請求等に係る訴訟等が提起された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、経営者及び従業員に法令等の遵守の重要性及び必要性について周知徹底に努め、法令遵守のための体制強化に努めております。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績

当連結会計年度(2022年3月1日から2023年2月28日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響は続いたものの、行動制限緩和などにより経済活動は正常化へと近づきました。一方で急激な為替相場の変動や世界的な原材料価格、エネルギー価格の高騰などもあり、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。

当社グループは、教育サービス分野及び介護福祉サービス分野の2つを主要なビジネスセグメントとして事業展開を行っております。教育サービス業界におきましては、小学生の英語教科化や大学入試改革、文科省によるGIGAスクール構想など様々な教育制度改革が進められ、大きな変革の時期を迎えております。また、介護福祉サービス業界におきましては、今後も高齢者人口が増加する中、介護サービスの需要はますます高まることが見込まれる一方で、人材確保や新たな介護報酬制度への適切な対応が重要な課題となっております。

このような経営環境のもと、当社グループでは、グループ全体の当期重点テーマとして「マーケティング」「イノベ―ション」「人材育成」の3つを設定し、さらには、グループ会社間の連携を深めることにも注力することで、グループ全体の企業価値向上を図っております。また、「一生涯を通じた幅広い『学び』の機会を提供することで、ともに人間力を高め、笑顔あふれる社会を実現すること」をグループの理念とし、すべてのステークホルダーの皆さまへ貢献できるよう永続的な発展をめざしております。

当連結会計年度におきましては、グループ全体の売上高は、前連結会計年度比微減という結果でした。経費面におきましては、水道光熱費をはじめとする物価高騰の背景がありましたが、必要な投資については積極的に進める一方、人材の適正配置、賃借面積の適正化、業務効率化などを進め、利益率改善に努めた結果、営業利益、経常利益につきましては前連結会計年度を上回る結果となりました。一方、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、法人税等調整額の影響から前連結会計年度比減少となりました。

当連結会計年度の連結業績は、売上高17,292百万円(前年同期比99.8%)、営業利益894百万円(前年同期比107.7%)、経常利益734百万円(前年同期比106.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益365百万円(前年同期比86.8%)となりました。

 

 

セグメント別の概況は以下のとおりです。

<教育サービス事業>

教育サービス事業のうち、学習塾事業におきましては、常に「考えさせる発問」を行うことで「なぜ」を共有し、学び合う「市進の共演授業」(商標登録6581124)の実践を通じて、合格に結びつく「真の学力」を醸成すること、また、ご家庭との連携・学習サポートを徹底し、授業と家庭学習との両輪指導によって「自ら学習する習慣」「自ら考え、自ら取り組む姿勢」を一人一人の生徒に身に付けてもらうことを最重要テーマとして日々の学習指導に取り組んでおります。全体運営方針としましては、小学校低学年専門教室・オンライン講座の「パンセ・フロンティエル」をはじめとする小学校低学年からの指導に注力することで、子供たちの学習機会を拡充し、学力向上を図るとともに、在籍生徒数・合格実績においても全体の底上げを実現できております。また、高校受験における都県別対策講座、地域別の定期テスト対策、学習環境の変化を踏まえた公開模試などの実施が、生徒入会に寄与し、在籍生徒数は引き続き順調に推移しております。地域的には千葉県・東京都東部地域・茨城県を中心に、神奈川県・埼玉県においても展開し、各地域でのニーズに応じた教育サービスの提供、地域ごとの合格実績の確立に取り組み、集客力をより高めております。新設拠点としましては、「市進学院」では夏期講習から南行徳教室を開校し、教育人口増加地区である流山市においては、在籍生徒数の増加により現在3号館まで出店している市進学院流山おおたかの森教室1号館を夏期講習から増床・リニューアル開校するなど千葉県内のドミナントをさらに強固にしております。また、東京都では市進学院大井町教室を冬期講習から開校いたしました。大井町教室は地域の中学受験ニーズが高いことから中学受験専門教室「中学受験合格突破館」として運営し、順調な集客状況で推移しております。茨城県においては「茨進」古河諸川校を夏期講習から開校し、茨城県西部での集客強化を進めております。なお、茨城県での県立高校、県立中高一貫教育校においては、2023年度入試においても地域一番店として十分な合格実績を残すことができております。個別指導塾の「個太郎塾」では、東京都内に都立家政教室など直営教室の出店を進めるとともに、フランチャイズ教室の展開にも引き続き注力し、堅調に推移しております。また、当連結会計年度から、従来「個太郎塾」において実施していた社員独立制度を「市進学院」においても拡充し、「市進学院」の教室責任者を経験した社員によるフランチャイズ化を開始しております。コンテンツ事業をはじめとする教育関連事業では、映像授業コンテンツ「ウイングネット」の全国学習塾への販売において、様々な教育制度改革が進む中、変革する教育環境に対応できる学びのトータルサポートを推進しております。当連結会計年度からは、東京大学、京都大学、国立大医学部など最難関大学受験に特化した対策講座「スーパーウイング」を新たに配信し、新体系「スーパーウイングネット元年」として始動いたしました。その結果、加盟校数、拠点数は伸長し、好調な業績を維持しております。

当連結会計年度のセグメントの経営成績は売上高15,293百万円(前年同期比98.8%)、セグメント利益(営業利益)705百万円(前年同期比106.7%)となりました。

 

<介護福祉サービス事業>

当連結会計年度9月から紙ふうせん株式会社が当社グループに加わりました。同社は2008年の創業以来、東京都世田谷区にて居宅介護支援、訪問介護支援を主な事業として介護活動に取り組んでおります。当社グループの介護福祉サービス事業は、紙ふうせん株式会社の加入により合計6社となり、デイサービス、グループホーム、小規模多機能事業などのサービスを首都圏1都3県、計35ヶ所の拠点で展開しております。介護福祉サービス事業においては、当連結会計年度もコロナ禍の厳しい環境が続く中、感染拡大の防止に最大限の注意を払いつつ良質なサービスの提供継続に努め、いずれも多くのご利用者様にご活用いただき順調に稼働しております。また埼玉県を中心に東京都新宿区でも介護職初任者研修、実務者研修等の介護研修事業も実施し、教育サービス事業で培ったノウハウを活かし就労希望者向けに資格取得支援とキャリアアップの機会を提供しております。この介護研修事業は、業績への貢献だけではなく、人材育成や人材確保にも寄与しております。介護福祉サービス事業においては、信頼獲得を第一義とした質の高い介護サービスを心掛けており、今後も高い稼働率、入居率を継続できるよう取り組んでまいります。

当連結会計年度のセグメントの経営成績は売上高1,998百万円(前年同期比108.3%)、セグメント利益(営業利益)188百万円(前年同期比112.0%)となりました。

 

 

(2)財政状態

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較し288百万円減少し、12,417百万円となりました。前連結会計年度末と比較して、流動資産は338百万円減少5,744百万円となり、固定資産は49百万円増加6,672百万円となっております。

流動資産の減少要因は、現金及び預金の減少などであります。

固定資産の増加要因は、長期貸付金の増加などであります。

また、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比較し517百万円減少し、10,120百万円となりました。前連結会計年度末と比較して、流動負債は582百万円減少3,297百万円となり、固定負債は65百万円増加6,822百万円となっております。

流動負債の減少要因は、短期借入金の減少などであります。

固定負債の増加要因は、長期借入金の増加などであります。

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較し228百万円増加し、2,297百万円となりました。

主な要因としましては利益剰余金の増加などであります。

この結果、当連結会計年度における自己資本比率は18.3%(前連結会計年度16.2%)となり、当連結会計年度における1株当たり純資産額は228円11銭(前連結会計年度202円72銭)となっております。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、3,164百万円(前年同期比86.9%)となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは855百万円の収入(前年同期比53.1%)となりました。主な要因としましては、税金等調整前当期純利益の計上579百万円の他、減価償却費496百万円を計上している点等が挙げられます。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは724百万円の支出(前年同期比150.5%)となりました。主な要因としましては、有形固定資産の取得による支出307百万円(新規教室開校等)、長期貸付による支出182百万円、映像授業コンテンツの制作による支出83百万円を計上している点等が挙げられます。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは609百万円の支出(前年同期比220.2%)となりました。主な要因としましては、長期借入金の返済による支出832百万円、短期借入金の減少額500百万円を計上している点等が挙げられます。

 

 

(4)生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

当社グループは、主に生徒に対して授業を行うことを業務としておりますので、生産能力として表示すべき適当な指標はありません。

 

ロ.受注実績

該当事項はありません。

 

ハ.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

教育サービス事業

15,293

98.8

介護福祉サービス事業

1,998

108.3

合計

17,292

99.8

 

(注)セグメント間取引については相殺消去しております。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性

当社グループの主要な資金需要は、運転資金と戦略的投資資金であります。運転資金需要の主なものは、季節講習など売上の季節変動に伴うものであり、戦略的投資資金としては、拠点展開等の設備投資、映像コンテンツ関連の投資、企業買収などであります。運転資金及び戦略的投資資金は、主に内部留保資金及び金融機関からの借入により、資金調達することとしております。

 

(6)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、連結売上高、連結営業利益の達成度を経営上の目標の達成状況を判断するための指標としております。また、収益性の判断指標としては、売上高営業利益率を重視しております。これらを前提として、中期的には新規の投資と既存事業の成長を両立させながら売上高営業利益率5%を持続することを目標としております。

 

(7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

(1)業務・資本提携契約

当社は、2014年5月14日付、株式会社学研ホールディングスと業務・資本提携契約を締結しております。

 

(2)株式譲渡契約

当社は、2022年8月30日開催の取締役会において、紙ふうせん株式会社の全株式を取得することを決議し、2022年9月1日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

また、当社は、2023年3月28日開催の取締役会において、トップケアサイエンス有限会社の全株式を取得することを決議し、2023年4月1日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。