当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善等により景気は緩やかな回復基調が続きました。一方で、不透明な海外情勢に起因した為替変動等により、楽観視できない状況で推移しました。
当社グループの主要顧客であります流通小売業界におきましては、消費者の節約志向や低価格志向が継続し、業種・業態を超えた競争の激化および人材確保が困難な状況が続く等、依然厳しい経営環境が続いております。
② 当連結会計年度のセグメントの概況は次のとおりであります。
I 国内棚卸サービス
平成28年5月19日付にて千葉労働局長より、長時間労働について是正指導を受けました。その後、指導内容を真摯に受け止め、長時間労働を撲滅すべく労働時間管理の徹底、業務量の平準化および業務の効率化を最優先課題として取り組んでまいりました。その結果、是正指導を受けた平成28年5月以降、1カ月当たり100時間を超える時間外・休日労働を行った従業員は当会計年度末現在まで継続して0名となり、労働環境改善に向けた成果は継続的に得られております。
業績面につきましては、売上高は長時間労働対応として繁忙時期における業務の受注を調整いたしましたが、その一部については閑散時期への移行ができたこともあり、前年同水準となりました。利益面においては、「収益力強化」を中期課題と位置づけ、前期より取り組んでまいりました。重点施策である棚卸閑散期の業容拡大および生産性の改善については、いずれも前期に続き着実に成果が表れました。その結果、売上高は17,906百万円(前年同期比0.0%増)、セグメント利益は2,428百万円(前年同期比10.3%増)となりました。
i. 国内棚卸受託収入
棚卸サービスの売上高は前年同期比0.8%減の17,039百万円となりました。業態別の内訳は下記のとおりで
す。
(コンビニェンスストア)
既存顧客の受注増等により、売上高は前年同期比1.3%増の3,966百万円となりました。
(スーパーマーケット)
既存顧客の受注増等により、売上高は前年同期比0.8%増の2,443百万円となりました。
(ホームセンター・ドラッグストア)
既存顧客の受注減等により、売上高は前年同期比1.9%減の3,707百万円となりました。
(書店)
既存顧客の受注減等により、売上高は前年同期比6.6%減の836百万円となりました。
(G.M.S.)(注)
既存顧客の受注増等により、売上高は前年同期比3.4%増の2,449百万円となりました。
(専門店等)
既存顧客の受注減等により、売上高は前年同期比4.3%減の3,636百万円となりました。
ii. その他
既存顧客の受注増等により、売上高は前年同期比20.4%増の682百万円となりました。
iii. ロイヤリティ収入
ロイヤリティ収入は前年同期比19.5%増の185百万円となりました。
(注)G.M.S.(General Merchandise Store)
大衆実用品のうち、新機能開発品主力の総合店。いわゆる日本型大型総合スーパーであります。
Ⅱ 海外棚卸サービス
売上高は為替変動により2,118百万円(前年同期比3.6%減)となり減収となりましたが、現地通貨ベースで
は連結子会社7社すべてにおいて増収となり、売上増加基調で推移しております。
セグメント利益は203百万円(前年同期比40.5%増)となりました。中国事業会社2社において黒字転換し、
全7社において黒字化を達成しました。その結果、海外事業全体で大幅に収益改善が進みました。
Ⅲ リテイルサポートサービス
平成28年4月における連結子会社の合併効果により、売上高は5,804百万円(前年同期比55.6%増)、セグメ
ント利益は405百万円(前年同期比37.0%増)となりました。
これらの結果から、当連結会計年度の業績は、売上高25,829百万円(前年同期比8.4%増)、営業利益3,058
百万円(前年同期比15.5%増)、経常利益3,089百万円(前年同期比15.0%増)、親会社株主に帰属する当期
純利益2,125百万円(前年同期比20.3%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が
3,080百万円でありましたが、法人税等の支払い、投資有価証券の取得および配当金の支払い等により、前連結会計年度末に比べ1,637百万円増加し、当連結会計年度末には、6,278百万円(前年同期比35.3%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、2,095百万円(前年同期比5.9%増)であります。その主な内訳は、収入要因として税金等調整前当期純利益が3,080百万円、支出要因として法人税等の支払額が1,094百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、472百万円(前年同期比206.9%増)であります。その主な内訳は、支出要因として投資有価証券の取得による支出が510百万円、収入要因として投資有価証券の償還による収入400百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、218百万円(前年同期比82.8%減)であります。
その主な内訳は、支出要因として配当金の支払額219百万円であります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
Ⅰ 国内棚卸サービス |
|
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|
国内棚卸受託収入 |
|
|
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コンビニエンスストア |
3,966,950 |
101.3 |
|
スーパーマーケット |
2,443,386 |
100.8 |
|
ホームセンター・ドラッグストア |
3,707,243 |
98.1 |
|
書店 |
836,019 |
93.4 |
|
G.M.S. |
2,449,327 |
103.4 |
|
専門店等 |
3,636,192 |
95.7 |
|
小計 |
17,039,120 |
99.2 |
|
ロイヤリティ収入 |
185,044 |
119.5 |
|
その他 |
682,820 |
120.4 |
|
国内棚卸サービス計 |
17,906,985 |
100.0 |
|
Ⅱ 海外棚卸サービス |
2,118,480 |
96.4 |
|
Ⅲ リテイルサポートサービス |
5,804,469 |
155.6 |
|
合計 |
25,829,935 |
108.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、昭和53年の創業時から「お客様に棚卸のプロフェッショナルとして最高レベルの棚卸サービスを提供する」を基本方針としてまいりました。創業から40年を迎えるにあたりグループ経営理念として「Mission」および「Values」を定め、エイジスグループとしてチェーンストアの発展と豊かな社会の実現に貢献していくことを目指して、日々の事業活動を行っております。
また、業界のトップ企業であることを強く自覚し、プロフェッショナルとしてお客様に最高のサービスを提供してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループでは従前より、売上高および営業利益の拡大を第一の目標にしてまいりました。今後もチェーンストアの発展に貢献する高い品質のサービスを提供するため、開発投資を十分に行った上で、従来から重視してきた営業利益率を意識した経営を進めていく考えであります。当期の連結営業利益率は、11.8%となりました。今後も連結営業利益率については、前期水準の維持と更なる向上を目標としてまいります。効率性を測る指標であるROA(総資産利益率)やROE(自己資本利益率)についても、現在の水準からの更なる向上を図っていく所存であります。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは中長期的な経営戦略として、以下の3つに取り組んでまいります。
① 国内棚卸サービスの収益力強化
国内棚卸サービスは引き続き収益力改善を図り、投資原資を生み出すための事業と位置付け、成長分野であるリテイルサポートサービス・海外棚卸サービスに対しての投資を行ってまいります。
② 棚卸サービスのアジア展開
アジア地域は「成長マーケット」と位置付けております。国内棚卸サービスで培った高度な技術やスタッフ教育のノウハウを海外でも展開いたします。日本で高い競争力を維持している棚卸サービスのノウハウを現地スタッフに教育し、現地での事業基盤を強固なものにしてまいります。
③ リテイルサポートサービスの拡大
国内棚卸サービスで培った顧客資産を活用し、既存サービスの拡販を進めてまいります。また、新たなサービスの開発と販売に取り組んでまいります。
(4)会社の対処すべき課題
中長期的な経営戦略を実行するために、最重要課題として従業員が安心・安全に働くことができる環境の整備に取り組み、人材の確保と働きやすい職場づくりを推進してまいります。また、各セグメントにおいては、次の課題に取り組んでまいります。
① 国内棚卸サービスは、独自技術を身につけた「プロフェッショナル集団」を構築し、収益力強化に取り組んでまいります。これを具現化するために、IE(動作・作業分析)等の科学的手法の活用、独自能力のレベルアップ、最新技術の積極的導入等をすすめ、それにより精度および生産性の飛躍的な向上を図ってまいります。
② 海外棚卸サービスの業容拡大を図るために、各国において棚卸アウトソーシングニーズを顕在化させる提案営業を行ってまいります。
③ 実地棚卸サービス以外の顧客のニーズに対応するマーチャンダイジングサービスをはじめとするリテイルサポートサービスの拡充を行ってまいります。
(5)経営環境等
当社グループの主要顧客であります流通小売業界におきましては、人口減少・高齢化の深まりによって従来の消費行動や流通の仕組みに変化が生じ、ますます業種・業態を超えた競争が激化するものと想定されます。また、積極的に先端技術を導入し労働生産性を高める取り組みなど、様々な分野においてビジネスモデル革新が進み、社会構造や消費意識も大きく変化していくものと認識しております。
当社および子会社の事業その他に関するリスクとして投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①雇用環境について
流通小売業の決算期が集中する7、8、9月および1、2、3月の繁忙期において、労働環境の変化等により、人材の採用、確保が困難になる可能性があります。また、それに伴い人件費高騰も考えられ、当社の業績および財務状況に影響を与える可能性があります。
②短時間労働者への社会保険適用基準の拡大について
社会保険の適用拡大案が実施された場合、当社の社会保険料負担が増加し、当社の業績および財務状況に影響を与える可能性があります。
③ICタグ普及による棚卸方法等への影響について
現在、流通小売業界においてICタグ導入によるさまざまな効果が議論されており、その導入については一部衣料品チェーンおよびコンビニエンスストアにおいて、実装実験の段階に入っております。現時点では、技術および費用の面等から、流通小売業全体への普及にはもうしばらく時間がかかることが予想されます。しかし、それらの各種課題が解決された場合、実地棚卸業務の方法等に影響を与える可能性があります。
④法規制の影響について
当社グループの事業において、労働者派遣法等に関する法規制を受けております。今後これらの変更が発生した場合、当社グループの事業遂行や財務状況に影響を与える可能性があります。
⑤海外の事業展開について
現在、当社グループは韓国、中国、台湾、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピンの各国において海外棚卸サービスを行っております。これらの国での予期しない法律改正、テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱等が発生した場合、当社グループの事業遂行や財務状況に影響を与える可能性があります。
当社は、下記のとおりフランチャイズ契約を締結しております。
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相手先 |
国名 |
契約の内容 |
契約期間 |
摘要 |
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エイジス九州株式会社 |
日本 |
当社が開発した棚卸作業手順、棚卸システム及び、当社が使用を許諾した流通業周辺サービス事業を九州全域、沖縄県、広島県及び山口県において独占的に使用する権利の供与 |
平成18年3月31日より |
(注)1,2 |
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エイジス北海道株式会社 |
日本 |
当社が開発した棚卸作業手順、棚卸システム及び、当社が使用を許諾した流通業周辺サービス事業を北海道全域において独占的に使用する権利の供与 |
平成18年3月31日より |
(注)1,3 |
|
エイジス四国株式会社 |
日本 |
当社が開発した棚卸作業手順、棚卸システム及び、当社が使用を許諾した流通業周辺サービス事業を四国全域において独占的に使用する権利の供与 |
平成18年3月31日より |
(注)1,4 |
(注) 1 ロイヤリティとして売上高の一定率を受け取っております
2 昭和57年5月20日からの年間継続契約の内容を見直し、平成18年3月31日に再締結いたしました。
3 昭和59年4月6日からの年間継続契約の内容を見直し、平成18年3月31日に再締結いたしました。
4 平成4年9月1日からの年間継続契約の内容を見直し、平成18年3月31日に再締結いたしました。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社グループ経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、連結決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断をしておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループは、特に以下の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成において使用される重要な判断と見積りに影響を及ぼす可能性があります。
① 貸倒引当金
当社グループは、将来の顧客の支払不能時に発生する損失の見積額について、貸倒引当金を計上しております。顧客の財務状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
② 投資の減損
当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する少数持分を所有しております。投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、投資の減損を計上しております。将来の市況の悪化または投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(財政状態)
①資産、負債及び純資産の状況
(イ)資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、19.3%増加し、11,286百万円となりました。これは、主として現金及び預金が増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて、2.9%減少し、4,035百万円となりました。これは、主として子会社と関係会社の合併により、投資その他の資産に含まれる関係会社株式が減少したことによるものです。
(ロ)負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、7.9%減少し、3,632百万円となりました。これは、主として未払法人税等が減少したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて、9.2%増加し、96百万円となりました。その他の負債の増加によるものであります。
(ハ)純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、21.0%増加し、11,593百万円となりました。これは、主として利益剰余金の増加によるものであります。
(経営成績)
当連結会計年度の概況につきましては、「1業績等の概要(1)業績」に記載しております。具体的な経営成績の分析につきましては以下のとおりであります。
① 売上高
売上高は25,829百万円となり、前連結会計年度の売上高23,835百万円と比較して1,994百万円の増加となりました。セグメント別の売上高および主な理由につきましては、「1業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。
② 営業利益
当連結会計年度の営業利益は3,058百万円となり、前連結会計年度と比較して411百万円の増加となりました。 セグメント別の営業利益および主な理由につきましては、「1業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。
③ 営業外収益、営業外費用
当連結会計年度の営業外収益は57百万円となり、前連結会計年度と比較して16百万円の減少となりました。
当連結会計年度の営業外費用は26百万円となり、前連結会計年度と比較して9百万円の減少となりました。
④ 経常利益
上記の③営業外収益、営業外費用の結果、当連結会計年度の経常利益は3,089百万円となり前連結会計度と比較して403百万円の増加となりました。
前記の「事業等のリスク」に記載した事項について、取締役会等において都度状況等を把握し、対応策を検討していきたいと考えております。
当社グループといたしましては、これらの状況を踏まえて、中期的な経営戦略として、以下の3つに取り組んでまいります。
① 国内棚卸サービスの収益力強化
国内棚卸サービスは、引き続き収益力改善を図り、投資原資を生み出すための事業と位置付け、成長分野であるリテイルサポートサービス・海外棚卸サービスに対しての投資を行ってまいります。
② 棚卸サービスのアジア展開
アジア地域は「成長マーケット」と位置付けております。国内棚卸サービスで培った高度な技術やスタッフ教育のノウハウを海外でも展開いたします。日本で高い競争力を維持している棚卸サービスのノウハウを現地スタッフに教育し、現地での事業基盤を強固なものにしてまいります。
③ リテイルサポートサービスの拡大
国内棚卸サービスで培った顧客資産を活用し、既存サービスの拡販を進めてまいります。また、新たなサービスの開発と販売に取り組んでまいります。
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローでは、2,095百万円を得ました。投資活動によるキャッシュ・フローにおいては、投資有価証券及び関係会社株式の取得等により472百万円を支出しました。財務活動によるキャッシュ・フローにおいては、配当金の支払による支出等により218百万円の支出となりました。 これらのことから現金及び現金同等物は1,637百万円の増加となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は6,278百万円であります。今後も営業活動により獲得する資金を、投資活動に使用しながら、一定程度の手許資金を保有し、財務の健全化に努めてまいります。
当社グループの経営陣は、現在の事業環境および入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めております。