文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当社は、社員の一体感を高め、社員全体が一丸となってパワーを発揮できる組織とし、未来のために貢献できる会社を目指したいとの思いの下、「社員すべてが心と力を合わせ、企業の発展と成長を通じて、未来のより良い環境作りに貢献する。」を経営理念とし、以下の3つの責任を果たしてまいります。
・個人責任 人間性と技術力を磨き、最高のサービスをお客様に提供します。
・企業責任 社員相互が信頼し合い、安心かつ働きがいのある会社を作ります。
・社会責任 お客様、投資家、株主から信頼され、社会から必要とされる会社を作ります。
当社は、企業価値を向上させるとともに株主価値を高めるため、事業規模拡大の成果を示す売上高と、収益性向上による利益拡大の成果を示す営業利益、経常利益を重視しております。また、財務体質強化の観点からは、実質有利子負債の削減を重視し企業経営に取組んでおります。
近年の情報サービス産業は、生産年齢人口の減少による限られた労働力の効率化や、収集したデータの分析結果を活用することによるデータの高付加価値化、デジタルトランスフォーメーションの進展によるシステムの最適化等、ICTを活用した社会・経済システムの改革が加速しております。当社が持続的な成長を実現するためには、時代の流れと当社の強みを組合わせることによって得られるシナジー効果を追求した新たなソリューションの創出及び新規事業領域の開拓が求められます。当社では経済状況に左右されない盤石な企業となるべく、より一層の企業価値向上を目指し、目標を定めて業容拡大に取組んでまいります。
公共関連事業の大規模システム開発で培った様々な業務ノウハウを基に、今後想定される法改正や社会環境の変化に伴うシステムの更改に十分対応可能な人材確保と体制の維持を図り、引き続き大規模案件のプロジェクトマネジメントを行える人材育成強化に取組みつつ、確実な受注獲得を行ってまいります。また、将来的に継続的成長が見込めるプロジェクトを見極め、事業本部内の連携により人材を集中させることで、新たな柱となる業務の創造にも注力してまいります。
長年培ってきたインフラ構築技術・保守運用技術・ソフトウェア設計開発技術を基に、組込制御技術を活かしたIoT分野の拡大、最新のアプリケーション開発ツールを用いた高生産性の開発案件の拡大をとおして、売上及び利益の向上を図ります。また、プリセールス体制の拡充及び新技術習得環境の整備により、既存事業の拡大のみならず、成長ソリューションへの取組みを推進し、新たな分野におけるビジネス創出を狙ってまいります。
これまで培ってきた暗号及び電子透かし並びにデジタルフォレンジック等、高付加価値なコア技術を活かし、専門スキルの向上及び提案型営業力の強化を継続することで、ターゲットを広げたソリューションを創出し、顧客基盤の拡大を図ります。また、IoT機器に係るセキュリティ技術の研究にも注力していき、新たなビジネス展開の実現に向けた検討を進めてまいります。
新型コロナウイルス感染症の拡大が経済活動にも大きな影響を及ぼしており、先行きに不透明感が増しております。そのような中、より広く、より長期的な視野でBCP(事業継続計画)を見直し、複合リスクに対処できる企業であり続けなければいけません。BCP(事業継続計画)の実効性を高めるため、PDCAサイクルで継続的な改善を実行し、事業継続力の強化を図ってまいります。
情報サービス産業における高スキル人材の獲得についても厳しい競争状態が続いており、人材がかけがえのない経営資源である当社としましては、一層の採用強化及び従業員定着率向上に向けた取組みが求められます。この様な状況を踏まえ、当社は、従業員及び求職者にとってより魅力ある企業になるべく、高付加価値をつけるための教育・研修投資及び働き方改革等の施策により、企業価値の向上を推進してまいります。
また、各セグメントにおける主な課題は、以下のとおりであります。
公共関連事業においては、新型コロナウイルス感染症に係るわが国の経済対策に伴い、公共事業に関する予算縮小等による業務量の減少や、オフショアによる単価削減の継続が予想されます。そのため、顧客のニーズを聞いてシステムを構築する当社の受託型戦略ビジネスにおいては、効率的な開発を前提とした高付加価値な提案を行うことで、収益性を高めながら顧客満足度を向上させるべく、既存顧客の「競争優位性の拡大」をサポートするソリューション能力を有する人材育成を行ってまいります。
民間関連事業においては、新型コロナウイルス感染症が既存顧客の業況に影響を及ぼした場合、案件の縮小・消失により、当社の計画が想定通りに進捗しない可能性があります。そのため、既存案件の拡大のみならず、新規顧客・新規事業の開拓にも、より一層注力してまいります。また、AIやIoT、RPA等の先端技術を活用した高度な情報システム構築に対応できる人材の確保・育成、請負案件の拡大等を通して、競争力の強化、人的リソースの効率化、収益性の向上を図ります。
セキュリティ機器関連事業においては、高スキル人材不足が深刻化している中、技術の進歩が速く、それに即応していくことが事業の維持・発展に必要不可欠であります。それに対処すべく国内外からの情報収集能力を強化するとともに、最新技術の習得及びスペシャリストの育成に努めてまいります。また、顧客の課題を的確に把握・解決するために、提案型テクニカル営業の強化にも注力してまいります。
これらの取組みによって、企業価値向上戦略を実現し、企業の発展と成長を通じて、未来のより良い環境作りに貢献する、という当社の経営理念を実行してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 特定の事業分野への依存について
公共関連システム分野を事業の安定的収益基盤かつ当社の特長の一つとしており、売上高が占める割合は、全体の32.2%(前事業年度は32.1%)となっております。それらの多くの直接の販売先は、大手SIerでありますが、最終ユーザーは主に官公庁や地方自治体であり、政権交代や政策転換、国家的緊急事態の発生等により、予算の組替え・削減等が起きた場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が携わる公共関連システムは、社会性・公共性が高いシステムが多く、当該リスクが発生した場合にも、多くのシステムが連続的に消失する可能性は低く、経営基盤を揺るがすほどの影響を及ぼすことは考え難い一方で、リスク発生時の影響を最低限に留める必要があります。当社はセグメント問わず、全事業本部において営業企画又は業務推進専門の部門を設置しており、事業部を超えた連携により人員の柔軟な配置を可能とする体制を整備するとともに、平時より新規案件の獲得及び新規ビジネスの推進に努めております。
(2) 大型開発案件における特定取引先への依存について
当事業年度における、主要顧客上位3社向け売上高が占める割合は、全体の44.8%(前事業年度は43.9%)となっております。3社ともに、長期にわたり継続的に取引を維持できておりますが、その継続が保証されているものではなく、その事業方針の変更や案件の獲得(受注)状況によって、当社の経営成績が変動する可能性があります。
大型開発案件における主要顧客との継続的取引は、安定的な収益確保のために必要不可欠であり、当社は主要顧客にとってかけがえのない存在であり続けなければなりません。顧客のニーズに的確に即応すべく、当社は長期的に継続する多数の大型案件に携わってきたことで培ってきた深い専門知識と豊富な実績を、同業他社にとって参入障壁となり得る当社の強みと位置付け、慣例的にジョブローテーション等を実施することはせずに、各案件においてスペシャリストを育成し、顧客満足度を高めるためのサポート体制を維持しております。
(3) 協力会社への依存について
受託開発等、顧客のニーズに即した受注増大への対応及びコスト低減・効率化等を目的として、業務の一部を協力会社へ委託しております。
当社売上原価に占める外注費の割合は、当期は約5割となっております。協力会社から十分な開発人員を確保できない場合や、品質管理に問題が生じる場合等には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は独立系のシステムインテグレーターであり、その事業内容は人材や保有する技術力に大きく依存するため、要件を満たす人材の適時確保及び適切な管理体制が必要不可欠です。当社は、直接部門と間接部門が連携をとりながら、協力会社との関係強化及び協力会社の満足度向上を図り、安定的な人材確保に努めております。また、スキルレベルの観点から協力会社に依存することがないよう、当社の従業員に対しては、多岐にわたる研修プログラムの提供及び先端技術を習得するための機会創出に取組んでおります。
(4) 人材の確保について
雇用環境や市場の変化等によって新卒もしくはキャリア採用が想定通りに進まなかった場合、当社から人材が多数離職した場合、また採用や育成に伴う経費が増大した場合は、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
人材が最も重要な経営資源である当社にとって、優秀な人材の確保・育成・定着率向上のための戦略的な取組みは必要不可欠です。
当社は、顧客のニーズに即した人材の採用・育成及び協力会社との連携体制強化に努めるほか、ワークライフバランスやダイバーシティ、健康経営の推進を通じて、働きやすい職場環境を整備する等、人材の定着にも注力しております。
(5) 不採算案件の発生について
請負契約形態のプロジェクトにおいては、当初想定していた見積り金額からの乖離や、プロジェクト管理等の問題によって、予定外の原価の増加や納期遅延に伴う損害等が発生した場合、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
ICT技術の急速な進歩に伴い、システムの高度化・複雑化・短納期化が進んでいる中、不採算案件発生の回避及び発生時の影響の極小化するためのリスクマネジメントの徹底は必要不可欠です。当社は受注時における見積精度の向上、受注判定会議の厳格化、また受注後における進捗管理・品質管理の高度化に努めております。
(6) コンプライアンスについて
法改正等による対応に不備を生ずる事態が発生した場合、信用失墜による社会的信用の低下、発生した損害に対する損害賠償請求等、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
会社法をはじめ、多岐にわたる法令等の遵守を最優先に事業を推進すべく、故意・過失によりコンプライアンス違反が発生するリスクの軽減及びコンプライアンス違反発生時の早期発見を実現するための仕組みが必要不可欠です。当社は「内部統制システム構築の基本方針」に基づき、コンプライアンス体制の構築や、社内教育の実施、コンプライアンス通報制度の構築等、法令遵守の徹底を図っております。
(7) 情報セキュリティについて
システムインテグレーションも含めたITサービス事業の性質上、システム上に保存、蓄積された顧客情報を取扱う場合があります。万が一、第三者によるサイバー攻撃又は当社の責めに帰すべき事由による個人情報や機密情報の紛失、破壊、漏洩等が発生した場合、社会的信用の喪失、損害賠償責任等により、当社の経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
情報セキュリティ対策は当社の重要課題であり、厳格な情報管理と徹底した社内教育が必要不可欠であります。当社はセキュリティポリシーを定め、関連規程を整備し、プライバシーマーク付与認定及び情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得しております。また従業員が故意・過失に関わらず情報セキュリティ事故を起こすことがないよう、社員教育の徹底を図っております。
(8) 自然災害等について
地震・風水害等の自然災害、火災等の事故、大規模な停電、紛争・テロ、重篤な感染症の大流行等が予測の範囲を超える規模で発生し、就業場所の確保、協力会社も含めた技術者の確保、情報システムの正常稼働に支障が生じて事業活動が停滞した場合、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また当社の施設やシステムが被害を免れた場合においても、取引先の被害状況によっては同様のリスクが発生する可能性があります。
万が一、そのような自然災害等が発生した際に、適切な対応を取るための仕組みが必要不可欠です。当社はBCP(事業継続計画)の観点から、リスク発生時の被害を最小限に留め、早期復旧するための体制構築やマニュアル整備、防災訓練等を実施しております。
なお、新型コロナウイルス感染症につきましては、当社又は協力会社において感染が拡大した場合や、顧客企業のIT投資の削減が進んだ場合、プロジェクトの縮小・延期・中止が発生する可能性があります。そのような中、当社は、政府が示した「新しい生活様式」の実践に努める等、引き続き感染防止に取組むと共に、当社の事業活動及び経営成績への影響を最小限に留めるため、「新しい働き方のスタイル」に順応するための創意工夫を図っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、第3四半期累計期間までは緩やかな回復基調にありましたが、第4四半期になってからは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて景気が大幅に下押しされており、今後も厳しい状況が続くことが見込まれます。
また、世界経済につきましても、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行により経済活動が急速に減速していることから、内外経済が更に下振れするリスクに注意する必要があります。
情報サービス業界におきましては、高速・低遅延・大量接続を可能とする「第5世代移動通信システム(5G)」のサービスが開始され、あらゆるモノが5Gでつながる本格的なIoT時代が始まりつつあります。また、ICTが単なる効率化の手段ではなく、新たな価値を生み出すものであり、データが価値創出の源泉と位置付けられるようになってきたことから、産業を問わずICT投資需要の拡大が続いている一方で、先端技術のスキルを持つ技術者不足や技術者の高齢化等の問題が、以前にも増して顕著になっております。
このような状況の中、当社は、持続的な発展と成長のため、企業力の向上に努めております。人材確保・育成につきましては、スキルエリアの拡大及び企業価値向上のための研修新設等を行いました。また、新製品・新サービス・新規事業領域の開拓につきましては、既存3事業の拡大のみならず、AIやRPA、クラウド、三次電池等、将来を見据えた取組みを強化するとともに、プロジェクトルームを複数新設する等、新たなビジネスチャンスを確実に獲得するための投資も行いました。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、通勤や商談、出張の自粛等、外出規制に伴う制約が発生したものの、全社としてテレワークを可能な限り推進し、当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大が当社の業績に与える影響は軽微に留まりました。
この結果、当事業年度業績は、売上高22,703百万円(前事業年度比5.8%増)、営業利益1,428百万円(前事業年度比4.4%増)、経常利益1,467百万円(前事業年度比6.7%増)、当期純利益930百万円(前事業年度比6.4%増)となり、売上高・各利益ともに過去最高を更新しました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(公共関連事業)
最終ユーザーが官公庁及び地方自治体向けであり、財務システム、貿易システム、航空管制システム、福祉介護システム、社会保険システム等、社会インフラ基盤のシステム実現に向けた提案、設計、製造、試験からシステム稼動後の運用、保守に至るまでトータルソリューションの技術支援を行っております。
当セグメントにおきましては、事業部間を越えた協働体制及び高収益体制の強化を図ったことで、セグメント全体を通し、売上・利益ともに成長基調を維持しました。
その結果、売上高は7,300百万円(前年同期比5.9%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は1,221百万円(前年同期比7.0%増)となりました。
(民間関連事業)
最終ユーザーが主に一般民間企業向けであり、個別ニーズに合わせた、各種アプリケーションシステムの開発、通信制御分野における各種開発、ハードウェア周り・ネットワーク・OS・ミドルウェア等のインフラ設計・構築、またシステムの運用保守や技術支援サービスを行っております。
当セグメントにおきましては、ビジネス領域の拡大に向けた人材育成投資及び設備投資を行いつつも、新規案件の確保や既存案件の拡大を着実に進め、売上・利益ともに堅調に推移しました。
その結果、売上高は14,088百万円(前年同期比5.9%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は1,643百万円(前年同期比6.7%増)となりました。
(セキュリティ機器関連事業)
最終ユーザーは官民問わず多岐にわたっており、暗号技術・電子透かし・デジタルフォレンジック・サイバーセキュリティ等の技術を活用し、セキュリティ事故を防ぐための防御対策から事後対応までカバーすることで、顧客の幅広いニーズにお応えしております。
当セグメントにおきましては、セキュリティ製品、デジタルフォレンジック製品共に販売が好調だったものの、デジタルフォレンジック分野において、サイバーセキュリティニーズの高まりにより競争が激化し、利益よりもシェア拡大のための確実な案件確保を優先した大型案件が複数あったこと等が利益率の低下に繋がりました。
その結果、売上高は1,314百万円(前年同期比4.3%増)となりました。セグメント利益(営業利益)は240百万円(前年同期比24.0%減)となりました。
② 財政状態の状況
当事業年度における資産は、前事業年度末に比較し630百万円減少し、15,361百万円となりました。これは主に売掛金の増加778百万円、繰延税金資産70百万円があった一方で、投資有価証券の減少961百万円、現金及び預金の減少719百万円によるものであります。
負債は、前事業年度末に比較し409百万円減少し、6,475百万円となりました。これは主に買掛金の増加250百万円があった一方で、長期借入金の減少445百万円、繰延税金負債の減少290百万円によるものであります。
純資産は、前事業年度末に比較し220百万円減少し、8,885百万円となりました。これは主に繰越利益剰余金の増加554百万円があった一方で、その他有価証券評価差額金の減少772百万円によるものであります。
当社は、財務体質強化の観点から実質有利子負債の削減を重視して企業経営に取組んでおりますが、2018年3月期に実質無借金を実現させた後も更なる改善を達成しております。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比較し715百万円減少し、4,062百万円(前事業年度比15.0%減)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローでは、745百万円の収入がありました。これは主に、売上債権の増加額804百万円、法人税等の支払額481百万円があった一方で、税引前当期純利益1,430百万円、仕入債務の増加額250百万円、減価償却費167百万円等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、587百万円の支出がありました。これは主に、有形固定資産の取得による支出232百万円、投資有価証券の取得による支出210百万円、差入保証金の差入による支出92百万円等によるものであります。
財務活動におけるキャッシュ・フローでは、874百万円の支出がありました。これは主に、社債の発行による収入591百万円、長期借入れによる収入200百万円があった一方で、社債の償還による支出690百万円、長期借入金の返済による支出582百万円、配当金の支払額374百万円等によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。
この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なる場合があります。
財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下の通りです。
(a) 工事契約(請負)に関する収益の会計処理
当社のシステム開発に係る収益の計上基準のうち、請負契約に関するものについては、「工事契約に関する会計基準及び適用指針」に準拠し、原則として、工事完成基準又は工事進行基準を適用しております。工事進行基準の適用にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び事業年度末における工事進捗度を合理的に見積る必要があります。工事進行基準による収益の計上の基礎となる工事原価総額は、契約ごとの実行予算を使用して見積りを行っておりますが、工事契約等の実行予算の策定にあたっては、工事等の完成のために必要となる作業内容及び工数の見積りに不確実性を伴うため、当社の業績を変動させる可能性があります。また、損失の発生が見込まれる工事契約について、将来の損失に備えるため、その損失見込額を計上しております。
なお、当事業年度末においては損失見込額がないため計上しておりません。
(b) 投資の減損
当社は、所有する有価証券について、決算日の市場価格等に基づく時価相当額で計上しております。時価のある有価証券については、市場価格等が取得価額に比べて50%超下落した場合に、原則として減損処理を行っております。また、下落率が30%以上50%以下の有価証券については、過去2年間の平均下落率においても概ね30%以上50%以下に該当した場合に減損処理を行っております。時価のない有価証券については、その発行会社の財政状態の悪化により実質価額が取得価額に比べて50%超下落した場合に原則として減損処理を行っております。将来の市況悪化又は投資先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。
(c) 繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産の回収可能性があると考えられる金額まで減額するために評価性引当額を計上しております。評価性引当額の必要性を検討するに当たっては、将来の課税所得見込み及び税務計画を検討しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、繰延税金資産の取崩しが必要となる可能性があります。
(d) 貸倒引当金
売上債権等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。取引先の財務状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当金が必要になる可能性があります。
当社の当事業年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
(a)経営成績の分析
当事業年度の経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況」をご覧ください。
(b)財政状態の分析
当事業年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要② 財政状態の状況」をご覧ください。
(c)キャッシュ・フローの分析
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 経営成績等の状況の概要③ キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社の資金需要の主なものは、ソフトウェア開発を下請け外注するための協力会社への支払及び人件費の支払であります。
当社は、必要な運転資金について外部借入により賄っております。外部借入の場合、短期借入金、長期借入金、無担保社債の発行を行っており、当社では、今後とも営業活動によって得る自己資本を基本的な資金源としながら、必要に応じて銀行借入により資金調達を行っていく考えであります。
該当事項はありません。
当社の研究開発活動としましては、新技術の共同基礎研究及び新技術の共同開発を行っております。
当事業年度の研究開発は、各セグメントに配分できない研究開発であり、当事業年度の研究開発費の総額は
研究開発活動を示すと次のとおりであります。
(1)発電機能を有する低コストで安全な新しい電池「三次電池」に係る研究
国立大学法人筑波大学と、温度差による発電機能を搭載した電池の実装を目指し、共同で基礎研究を行っております。
身近に存在する温度変化を利用した発電機構を有する新たな電池型の発電機構「三次電池」は、従来の使い捨て電池や充電池の「交換」「廃棄」といった既存の問題を解決できる技術であります。
本共同研究では、10mV/Kの熱起電力を発生する材料を開発し、コインセルで性能評価を行うことを目標としております。実装が実現した際には、今後ますます増加するIoT機器や、その他の小型電子機器にも利用し、「電池交換を極小化した環境にやさしい低コストIoTシステム」の開発を目指します。当事業年度における研究開発費の金額は5,744千円であります。
(2)聴覚障害者の職域拡大や環境改善を目指した、複数人との会話におけるリアルタイム字幕表示に係る研究
国立大学法人筑波技術大学産業技術学部と、会議やワークショップ等、複数話者が同時に音声を発するような場面において、聴覚障害者に有効な字幕提示ユーザーインタフェース(以下、「UI」)に係る共同研究を行っております。
「誰が」「何を話したか」といった大量の聴覚情報をリアルタイムに視覚情報に変換し、聴覚障害者の情報取得の助けとなる機能性を持ったUIの開発を行います。
本共同研究では、MR(複合現実)デバイスを用いて、聴覚障害者が音声を視覚的に認知しやすくなるUIを検討しております。また、聴覚障害者の職域の拡張や環境改善につながる知見が得られることや、多人数同時参加型の新たなコミュニケーションプラットフォーム開発につながる成果が得られることが期待されます。当事業年度における研究開発費の金額は3,735千円であります。