(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「人が生活するあらゆる場面において、お客さまから信頼されるサービスを提供し、常に安全・安心・快適な環境を創造する」ことを経営理念とし、お客さま及び従業員の満足度向上を追求し、最高のサービスを提供するとともに、法の下に社業を忠実に行い、企業価値を高め、社会や人々から信頼されることを目指しています。
(2) 目標とする経営指標
2021年3月期の目標は、以下の通りです。
※金額については、百万円未満を四捨五入しております。
(3) 対処すべき課題
今後の日本経済は、新型コロナウイルス感染症拡大によるイベント・外出自粛等の動きが、足元における個人消費の冷え込みや生産・投資の縮小等、国内外の経済活動に急速に影響を及ぼしつつあり、今後の景気動向が下振れしていく懸念により先行き不透明な状況が続くと思われます。
このような環境下におきましても、当社は従業員の処遇改善や採用・教育の強化により、安定した従業員の確保に取り組んでまいります。また、新たな技術・情報を取り入れ、業務の効率化および生産性の向上を図るとともに、コスト管理体制のさらなる強化、品質マネジメントシステムの適切な運用、情報セキュリティマネジメントシステムに基づいた情報の管理等により品質の高いサービスの提供を目指し、業績の向上に取り組んでまいります。
建物総合管理サービス事業につきましては、多種多様なお客さまへのニーズに迅速かつ的確な対応を図ることで、お客さまとの信頼関係を強固にし、既存先への深耕開拓営業による受注拡大に邁進してまいります。併せて、人材不足への対応も重要な課題であり、採用体制の強化および教育の強化に引き続き注力するとともに、さらなる品質や生産性の向上を図るため、AI・IoT等新たな技術を活用し、常駐警備業務や建物管理業務の新規獲得を推進してまいります。
人材サービス事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、東京オリンピック・パラリンピックを始め、予定していた各種イベントも延期・中止となっております。また、売り手市場が一変し、企業の雇用情勢は不安定な状況ではありますが、新型コロナウイルス感染症の終息を見据えて、引き続き派遣業務ならびにイベント業務の受託を中心に、深耕開拓・新規営業を推進してまいります。またコンプライアンスを重視した営業活動およびスタッフへの研修教育、キャリア支援を推進し、お客さま・派遣スタッフ双方とのコミュニケーションを図る体制を強化してまいります。
介護サービス事業につきましては、訪問介護を行う従業員の増員と、定期的な研修の強化による従業員の一層のレベルアップを図り、お客さま支援を充実させることにより事業規模の拡大に取り組んでまいります。
株主の皆さまには、なお一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。
当社グループの事業及びその他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社グループは、事業活動上のリスクの把握・評価および対策を実施する体制として、リスク等管理委員会を設置し、事業を取り巻く様々なリスクに対して適確な管理を行うことにより、業務の運営を図っております。
国内景気の不透明な状況及び世界経済の失速や国際金融市場の不安定要素等を背景に、建物総合管理サービス事業及び人材サービス事業においては、同業他社との価格競争並びに景気の悪化によるお客さまからの値下げ要請等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
警備保障業務を営むにあたり、警備業法及び関連法令の規制を受けております。この法律は警備業について必要な規則を定め、警備業務の適正な実施を図ることを目的としており、警備業務を営むためには本社及び各営業拠点が所在する都道府県公安委員会から認定を得る必要があります。
子会社である株式会社アール・エス・シー中部も同様に警備業法及び関連法令の規制を受けております。
人材サービス事業に関しましては労働者派遣法、介護サービス事業は介護保険法の規制をそれぞれ受けております。労働者派遣法は、職業安定法と相まって労働力需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営に関する措置を講ずるとともに、労働者の就業条件の整備等を図り、派遣労働者の雇用の安定、その他福祉の増進に資することを目的としております。
介護保険法は、要介護者及び要支援者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うことを目的としております。
警備業法、労働者派遣法、介護保険法及びこれらに関係する法令に定められた事項に抵触した場合、認定取り消しを含む行政処分がなされることがあります。また、これら法令の改正に伴う対応のための追加費用の発生等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、建物総合管理サービス、人材サービス、介護サービスの各事業においてお客さまのニーズに合った最適なサービスの提供を行うために、業務遂行上、お客さまの機密情報その他の情報を知り得る場合があります。
当社グループでは、お客さまから知り得た情報の管理及びプライバシーの保護を各事業の推進における重要事項の1つであると位置付け、集合教育及びOJTを通じた指導等によりお客さまの情報が外部に漏洩しないように情報管理及びプライバシー保護に努めております。
万一、お客さまの情報が外部に漏洩した場合には、お客さまに多大なご迷惑をお掛けすることとなり、当社グループの信用が損なわれるとともに、損害賠償請求等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
大規模地震等が発生した場合、建物総合管理サービス事業におけるお客さま、特に近年の耐震構造に基づき建設された以外の建物には、重大な損傷が発生する事が予測されるため、この様な事態が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス等の感染症が拡大した場合にも、当社グループの業務に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、企業業績が堅調に推移し、雇用環境の改善等を背景に引き続き緩やかな回復基調で推移したものの、人件費の上昇、消費税率引き上げ後の個人消費の落ち込みに加えて、期末には新型コロナウイルス感染症の発生・拡大による世界経済への影響も懸念され、先行き不透明な状況で推移いたしました。また、当社グループを取り巻く環境におきましても、長期化する人手不足およびお客さまからのコスト削減要請等厳しい状況で推移いたしました。
このような状況のもと、当社グループは引き続き「お客さま第一主義」に徹した経営姿勢を貫き、業務品質の向上に取り組むとともに、お客さまのニーズに合った提案型営業を推進し、新規業務の受注や既存先の仕様拡大等に注力してまいりました。
費用面におきましては、原価管理の徹底ならびに販売管理費の改善、不採算案件の見直し等に努めてまいりましたが、次年度繁忙期に向けた人材の確保・教育訓練費用等が増加いたしました。
この結果、当連結会計年度におきましては、売上高は59億8,774万円(前年同期比0.3%増)となりましたが、利益面につきましては、経常利益が1億4,331万円(前年同期比12.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては1億87万円(前年同期比13.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
建物総合管理サービス事業
建物総合管理サービス事業につきましては、企業間競争の激化に加えて、従業員の採用難および高齢化の問題から、人材の確保におきましても厳しい状況で推移いたしました。
このような状況のもと、警備部門におきましては新規の常駐施設管理業務を複数受注したことに加えて、既存事業所における値上げ交渉を実施してまいりました。また、設備部門ならびに工事部門におきましては、大規模物流倉庫における消防設備の改修やオフィスビルにおける電気設備の増設工事、大型複合施設におけるシャッター設備の更新工事等多数の案件を受注し、売上高は前年を上回ることが出来ました。
費用面におきましては、既存事業所における業務仕様変更の提案や勤怠管理の徹底等、コストの削減に努めましたが、人材の採用に伴う募集費用や品質向上に向けた教育訓練の強化および従業員の離職防止等に伴う費用が増加いたしました。
この結果、売上高は48億1,772万円(前年同期比2.0%増)となりましたが、セグメント利益は4億718万円(前年同期比6.0%減)となりました。
人材サービス事業
人材サービス事業につきましては、働き方改革等における労働環境の変化により、企業の人手不足感はますます広がり、外部人材の採用や業務のアウトソース等、労働力確保に関する意識は依然として高く、人材派遣のニーズも増加いたしました。
このような状況のもと、新規および既存顧客先への提案を展開することにより、派遣業務におきましては、コールセンター業務の増員およびアミューズメント施設の案内業務の受注に加え、商品プロモーション関連のイベント運営業務ならびに公共施設の駐車場案内業務を受注いたしました。しかしながら、売り手市場による人材不足や新型コロナウイルス感染症の流行により、受注したイベントの中止等が影響し、売上高、利益ともに目標を下回りました。
この結果、売上高は10億9,954万円(前年同期比6.1%減)となり、セグメント利益は4,264万円(前年同期比10.5%減)となりました。
介護サービス事業
介護サービス事業につきましては、増大する社会保障費用に対する削減圧力が強まっており、法改正による介護報酬の削減や競合の激化等、事業を取り巻く環境は依然として厳しい状況が継続いたしました。
このような状況のもと、コスト管理の徹底に加え、地域包括支援センターおよび近隣の居宅介護支援事業所に営業活動を行い、新規の介護サービス利用者獲得を進めてまいりましたが、利用者の入院等によりサービスの終了を余儀なくされた案件が多数発生いたしました。
この結果、売上高は7,047万円(前年同期比4.7%減)となり、セグメント損失は1,056万円(前年同期は972万円のセグメント損失)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物等(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて2,890万円減少し、当連結会計年度末には、9億8,047万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果稼得した資金は1億7,624万円(前連結会計年度は2億6,028万円の稼得)となりました。
これは主に、仕入債務の減少等によるものです。
投資活動の結果使用した資金は1,748万円(前連結会計年度は813万円の稼得)となりました。
これは主に、定期預金の預入による支出等によるものです。
財務活動の結果使用した資金は1億8,767万円(前連結会計年度は1,720万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済及び配当金の支払等によるものです。
当社グループは、役務提供を主体としているため、受注生産は行っておりません。このため、生産、受注の記載は行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
2 本表の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(売上高及び売上総利益)
売上高は、企業間競争の激化やお客さまからのコスト削減要請等の継続に加え、長期化する人材不足と高齢化の問題が懸念となっており、人材の確保が厳しい状況ですが、新規業務の受注や既存先の仕様拡大等に注力してきたこと等から、59億8,774万円(前期比0.3%増)となりました。
費用面におきましては、人材の確保、更なるサービス品質向上に向けた教育訓練等の強化費用等が増加しましたが、原価管理の徹底、不採算案件の見直し、既存先への値上げ交渉等を積極的に推し進めた結果、売上総利益は、9億6,600万円(前期比0.5%増)となりました。
(営業損益及び経常損益)
当連結会計年度の営業利益につきましては、原価同様に販売管理費削減の強化も継続して行ってまいりましたが、人件費の高騰及び業務品質向上のための研修教育費等が嵩んだ結果、1億3,828万円(前年同期比11.3%減)、経常利益につきましても、1億4,331万円(前年同期比12.3%減)となりました。
(税金等調整前当期純損益及び親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、事務所移転に伴う移転補償金617万円、固定資産除却損423万円の計上により、1億4,525万円(前年同期比4.3%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、1億87万円(前年同期比13.2%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概況②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な資金の流動性の向上と資金の源泉を安定的に確保することを基本としております。
当社グループは、円滑な事業活動に必要な流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本方針としており、手元現金は、月商の2カ月から3カ月を適正レベルとして保有しております。
資金調達は主として、金融機関からの長期借入金によっております。取引金融機関とは良好な取引関係を維持しており、資金調達に関しては適切で最良な金利水準を採用しております。
資金需要の主なものは、労働集約型産業であるため人件費とそれに付随する費用であります。
当社グループは、フリーキャッシュ・フロー指標を戦略的投資または、株主還元、有利子負債の返済に配分するなど、有用な指標と考え以下のとおり算出しております。
(注)2018年3月期の投資活動によるキャッシュ・フローは、主に定期預金の解約による収入であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、「第5 経理の状況」に記載のとおりでありますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
当社グループの経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は、貸倒れ債権、たな卸資産、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。