文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、「信頼されるサービスを提供し、人が生活するあらゆる場面において、常に安全・安心・快適な環境を創造する」という経営理念のもと、働き甲斐のある革新し続ける企業を目指すことにより、信頼されるサービスを提供し、地域社会の発展に貢献することを経営の基本方針としております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、安全・安心・快適な環境を創造するプロフェッショナル集団を目指し、警備事業を中心とした建物総合管理サービス事業および人材サービス事業における業務の効率化により、収益構造の向上に取り組んでおり、経営指標としては「売上高」と「営業利益率」を重要視しております。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、お客さまに対して業務の適切な提案を行い確実に実施することにより、企業としての信頼を獲得して安定した収益を確保します。また、当社グループは、オフィスビルや商業施設に必要となる、警備・清掃・設備・派遣を主要な業務としており、各業務を連携することにより、事業規模の拡大と収益力の強化に取り組んでまいります。また、少子高齢化等による人材不足への対応と労働生産性向上のため、新技術活用の検討や女性の活躍に向けた体制の整備を進めてまいります。
(4) 対処すべき課題
今後の日本経済は、新型コロナウイルスの変異株による感染症拡大の懸念に加え、ウクライナ情勢の緊迫による世界的なエネルギー価格の上昇、物資の調達難の影響による物価高騰等、厳しい状況が続くと思われます。
このような環境下におきましても、当社は新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策における国の基本的対処方針およびガイドラインに基づき、各管理施設においてBCP対策を講じることにより、安全・安心に貢献してまいります。
また、安定した従業員の雇用確保のため、資格取得の推進や教育制度等社内制度の見直しにより従業員エンゲージメントを高めるとともに、女性活躍推進法に基づき、女性が活躍できる雇用環境の整備を重点課題と位置付けて、女性の職域拡大に積極的に取り組んでまいります。
提供しているサービスでは、品質向上を目指し、新たな技術・情報を取り入れることにより、業務の効率化および生産性の向上を図り、コスト管理体制のさらなる強化、各サービスの相互連携によるワンストップソリューションの提供により収益構造の改善を図ってまいります。
建物総合管理サービス事業につきましては、多種多様なお客さまのニーズに迅速かつ的確な対応を図ることで、お客さまとの信頼関係を強固にし、既存先への深耕開拓営業による受注拡大に邁進してまいります。また、新技術の活用として、セキュリティロボットを導入し、大型複合施設で活用してまいります。今後、さらなる品質や生産性の向上を図るため、新たな技術を積極的に活用し、常駐警備業務や建物管理業務における付加価値の高い新サービスを創出し、新規獲得を目指します。併せて、人材不足への対応も重要な課題であり、採用体制および教育の強化を図るとともに管理施設のエリア管理による省人化を図ってまいります。
人材サービス事業につきましては、昨年度の東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う運営業務受託の反動により厳しい業績が予測されますが、新型コロナウイルス感染症の影響から一定の制限はあるものの、ウィズコロナを前提に、各種イベント業務をはじめ臨時業務や派遣業務におきまして、引き続き深耕開拓・新規営業を推進してまいります。また、コンプライアンスを重視した営業活動およびスタッフへの研修教育、キャリア支援を実施してまいります。
当社グループの事業及びその他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。なお、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。当社グループは、事業活動上のリスクの把握・評価および対策を実施する体制として、リスク等管理委員会を設置し、事業を取り巻く様々なリスクに対して適確な管理を行うことにより、業務の運営を図っております。
国内景気の不透明な状況及び世界経済の失速や国際金融市場の不安定要素等を背景に、建物総合管理サービス事業及び人材サービス事業においては、同業他社との価格競争並びに景気の悪化によるお客さまからの値下げ要請等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
警備保障業務を営むにあたり、警備業法及び関連法令の規制を受けております。この法律は警備業について必要な規則を定め、警備業務の適正な実施を図ることを目的としており、警備業務を営むためには本社及び各営業拠点が所在する都道府県公安委員会から認定を得る必要があります。
子会社である株式会社アール・エス・シー中部も同様に警備業法及び関連法令の規制を受けております。
人材サービス事業に関しましては労働者派遣法、介護サービス事業は介護保険法の規制をそれぞれ受けております。労働者派遣法は、職業安定法と相まって労働力需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営に関する措置を講ずるとともに、労働者の就業条件の整備等を図り、派遣労働者の雇用の安定、その他福祉の増進に資することを目的としております。
警備業法、労働者派遣法、及びこれらに関係する法令に定められた事項に抵触した場合、認定取り消しを含む行政処分がなされることがあります。また、これら法令の改正に伴う対応のための追加費用の発生等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、建物総合管理サービス、人材サービスの各事業においてお客さまのニーズに合った最適なサービスの提供を行うために、業務遂行上、お客さまの機密情報その他の情報を知り得る場合があります。
当社グループでは、お客さまから知り得た情報の管理及びプライバシーの保護を各事業の推進における重要事項の1つであると位置付け、集合教育及びOJTを通じた指導等によりお客さまの情報が外部に漏洩しないように情報管理及びプライバシー保護に努めております。
万一、お客さまの情報が外部に漏洩した場合には、お客さまに多大なご迷惑をお掛けすることとなり、当社グループの信用が損なわれるとともに、損害賠償請求等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
大規模地震等が発生した場合、建物総合管理サービス事業におけるお客さま、特に近年の耐震構造に基づき建設された以外の建物には、重大な損傷が発生する事が予測されるため、この様な事態が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス等の感染症が拡大した場合にも、当社グループの業務に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、売上高、セグメント利益に与える影響はありません。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種の普及により、社会・経済活動の正常化への期待が高まる一方で、「オミクロン株」や「デルタ株」等変異ウイルスの出現により、各地で度重なる緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の適用等で企業活動や個人消費が大きく収縮する事態となりました。さらに、ウクライナ情勢の緊迫による原材料価格の高騰や為替変動リスクの影響により経済活動の停滞が懸念され、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境におきましても、企業間競争の激化に加えて、新型コロナウイルス感染症のリスクも継続しており、一部では感染防止対策による業務のニーズが発生しているものの、依然として業績への影響を及ぼしております。また原材料価格の高騰が継続することが予想されます。雇用情勢におきましては、緊急事態宣言が解除されたことによる経済活動の再開により、緩やかに回復しているものの、最低賃金の上昇や社会保険加入の拡大を受け、雇用環境は引き続き厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは「信頼されるサービスの提供」を目指した経営姿勢のもと、各分野において十分な感染症対策を講じた勤務体制および業務品質の向上に取り組むとともに、お客さまのニーズに寄り添った提案型営業を推進し、新規業務の受注や既存先の仕様拡大等に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は57億4,286万円(前年同期比3.2%減)となり、利益面につきましては、経常利益は2億4,364万円(前年同期比11.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、1億6,436万円(前年同期比11.6 %増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
建物総合管理サービス事業
建物総合管理サービス事業につきましては、警備部門では、新規に丸の内ビルディング・三菱ブロックの常駐警備業務を受注しました。清掃部門では、巡回清掃業務のエリアを縮小したものの、業務の効率化・仕様の見直しを実施し、品質向上のため従業員の教育に努めてまいりました。設備工事部門では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により施設工事が延期となっておりましたが、期末に向けて徐々に回復した結果、堅調に推移いたしました。しかしながら、官公庁における入札案件の不落札や、新型コロナウイルス感染症拡大の継続から、臨時のイベント警備等の減少が影響し、売上高は前年を下回りました。
費用面におきましては、低採算契約の改善交渉および業務仕様変更の提案に注力いたしました。また、勤怠管理の徹底や離職率低下に向けた取り組みを実施し、採用に伴う募集費や教育研修費等の原価が改善され収益面に大きく寄与いたしました。
この結果、売上高は46億3,225万円(前年同期比4.4%減)となりましたが、セグメント利益は5億1,006万円(前年同期比5.7%増)となりました。
人材サービス事業
人材サービス事業につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、イベントプロモーション運営や各種イベント案件は年間を通して縮小傾向となりました。このような状況のもと、新規および既存顧客先への提案を展開することにより、新型コロナウイルスワクチンの職域接種運営業務やコールセンター業務の増員および企業受付業務を新たに受注いたしました。また、東京オリンピック・パラリンピック運営業務を受注したことにより、収益において予想を上回ることができました。加えて採用・教育コストの見直し等、原価管理を徹底したことが利益面に大きく寄与いたしました。
この結果、売上高は10億9,467万円(前年同期比7.4%増)となり、セグメント利益は7,084万円(前年同期比46.5%増)となりました。
介護サービス事業
介護サービス事業につきましては、昨年6月30日を以って、当該事業から撤退したため、売上高は1,593万円(前年同期比76.7%減)となり、セグメント損失は136万円(前年同期は618万円のセグメント損失)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物等(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて2億1,791万円減少し、当連結会計年度末には、9億5,313万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果稼得した資金は8,281万円(前連結会計年度は1億9,303万円の稼得)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益が増加したものの、法人税等の支払額が多かったこと等によるものです。
投資活動の結果使用した資金は1億3,853万円(前連結会計年度は3,408万円の使用)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出等によるものです。
財務活動の結果使用した資金は1億6,219万円(前連結会計年度は3,162万円の稼得)となりました。これは主に、長期借入の返済による支出等によるものです。
当社グループは、役務提供を主体としているため、受注生産は行っておりません。このため、生産、受注の記載は行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(売上高及び売上総利益)
売上高は、企業間競争の激化に加えて、新型コロナウイルス感染症リスク継続の影響により、予定していた各種イベント等の開催が延期・中止となったこと等から、57億4,286万円(前年同期比3.2%減)となりました。
費用面におきましては、原価管理の徹底、不採算案件の見直し等を積極的に推し進めた結果、売上総利益は、10億9,279万円(前年同期比2.1%増)となりました。
(営業損益及び経常損益)
当連結会計年度の営業利益につきましては、創立50周年に伴う諸費用等の増加もありましたが、原価同様に販売管理費削減の強化を継続して行ったことにより、2億1,687万円(前年同期比7.1%増)、経常利益につきましても、2億4,364万円(前年同期比11.7%増)となりました。
(税金等調整前当期純損益及び親会社株主に帰属する当期純損益)
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、事務所移転に伴う固定資産の除却・廃棄損2,298万円があったものの移転補償金2,248万円の計上により、2億3,921万円(前年同期比4.3%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、1億6,436万円(前年同期比11.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業運営上必要な資金の流動性の向上と資金の源泉を安定的に確保することを基本としております。
当社グループは、円滑な事業活動に必要な流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本方針としており、手元現金は、月商の2カ月から3カ月を適正レベルとして保有しております。
資金調達は主として、金融機関からの長期借入金によっております。取引金融機関とは良好な取引関係を維持しており、資金調達に関しては適切で最良な金利水準を採用しております。
資金需要の主なものは、労働集約型産業であるため人件費とそれに付随する費用であります。
当社グループは、フリーキャッシュ・フロー指標を戦略的投資または、株主還元、有利子負債の返済に配分するなど、有用な指標と考え以下のとおり算出しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、「第5 経理の状況」に記載のとおりでありますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
当社グループの経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営陣は、貸倒れ債権、棚卸資産、投資、法人税等、財務活動、退職金、偶発事象や訴訟等に関する見積り及び判断に対して、継続して評価を行っております。経営陣は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数字についての判断の基礎となります。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、当連結会計年度末現在において入手可能な情報を基に検証等を行っております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。