第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、グループ理念に「時代に応える、 時代を先取る快適さを実現する。」を掲げております。日常に当たり前にある「快適さ」や、世の中になかった新しい「快適さ」を届けることで、そこに住み、そこに生きる人々や街、社会が、より豊かに、より魅力溢れるものになるよう挑戦を続けていくことで、お客様との相互理解を深め、人々に、時代に求められている「快適さ」を実現し、社会の持続的発展に貢献してまいります。 

 

(2) 目標とする経営指標

 当社グループが、時代に求められている「快適さ」を実現し、社会の持続的発展に貢献するためには、各事業規模の拡大とサービスの拡充及び進化が重要であることから、高い成長性と収益性の確保が経営課題であると認識しております。そのため、最も重視する経営指標に経常利益成長率を掲げ、2桁成長の継続を目指しております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループを取り巻く事業環境は、「所有から利用へ」「自動車のIoT化」「自動車燃料の変化」「自動運転」等、モビリティに関する新しい概念が誕生し、同時に技術革新が世界的に急速に進展することで大きく変化しております。当社グループは、これからのモビリティ社会において、当社グループが有する人(会員)・クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場の4つのネットワークをさらに拡大し、これらをサービスの拡充によってシームレスにつなげることで、日本国内をはじめ世界においても、時代に求められている「快適さ」を実現し、社会の持続的発展に貢献してまいります。

駐車場事業においては、安定的に駐車場を開発することで駐車場ネットワークの拡大を推進すると同時に、より快適にご利用いただける駐車場サービスの開発に努めてまいります。

モビリティ事業においては、レンタカーサービスとカーシェアリングサービスの融合を強力に推進することで、お客様が借りたい時間に、借りたい場所で、借りたいタイプのクルマを、借りたい期間だけ借りることができる極めて利便性の高い新しいモビリティサービス「タイムズカー」を構築してまいります。併せて、モビリティ車両の増加及び貸出拠点数の増加によるモビリティネットワークの拡大も推進してまいります。

お客様の目的地となる街においては、キャッシュレス決済サービス「タイムズペイ」の加盟店数を増やすことで加盟店とお客様、両者の快適さを実現すると同時に、街(目的地)のネットワーク拡大を図ってまいります。

会員においては、クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場、それぞれのサービスがシームレスにつながることで、より便利にご利用いただけるよう、アプリの開発等によるソフト面の強化に注力してまいります。さらに、サービスの利便性を高めることで、法人・個人ともに会員規模の拡大を図ってまいります。

海外においては、2017年10月期に「Secure Parking」、「National Car Parks」をグループに迎え、世界で新たなモビリティサービスを提供する土壌作りに着手いたしました。各社が持つ駐車場ネットワークと、当社グループが日本において培った駐車場事業及びモビリティ事業におけるノウハウやマネジメント力を融合することで、事業基盤の強化を最優先に行いながら、事業規模の拡大及び日本国内と同様に快適にご利用いただけるサービスの拡充を推進してまいります。

当社グループは、世界各地で駐車場を含めたモビリティサービスを提供する企業として、収益性においてはもちろんサービス面においても世界No1の企業となるべく持続的成長を図るとともに、企業の社会的責任を果たすことで企業価値の向上に努め、全てのステークホルダーの信頼と期待に応えてまいります。

 

(4) 会社の対処すべき課題

当社グループが、グループ理念に掲げる「時代に応える、 時代を先取る快適さを実現する。」に向けて、取り組むべき課題は以下のとおりです。
① 4つのネットワークの拡大
 当社グループは、4つのネットワーク、人(会員)・クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場、それぞれの規模を拡大することで、お客様に、より快適に当社グループのサービスをご利用いただく環境を構築してまいります。そのため、それぞれのネットワークにおける開発力やサービス提案力等営業力の強化に加え、事業データ分析やデータマーケティング等においてICTの活用も推進してまいります。
② 4つのネットワークのシームレス化
 当社グループは、4つのネットワークをシームレスにつなげることで、お客様に当社グループのサービスを回遊してご利用いただく快適な環境を提供してまいります。そのため、マーケティングをベースにしたサービスの設計やICTを活用した高付加価値サービスの開発等を推進してまいります。
③ 安定したサービスの提供
 当社グループは、駐車場サービス及びモビリティサービスは社会インフラとしての側面も持ち合わせていると認識しております。そのため、各サービスが安定的に供給できるよう、グループで一元管理できる運用体制の構築に加え、品質を維持するための厳格なルールを制定して事業を推進しております。 

さらに、当社グループは、システムを通じてお客様へのサービス提供をおこなっております。そのため、システムにおいては十分な設備投資並びに人材の育成・採用等を行うことで安定稼働に努めてまいります。
④ グローバルな事業展開
 当社グループは、2006年にアジア、2017年にM&Aによってオセアニアと欧州に駐車場事業を拡大いたしました。2017年にグループ化したSecure ParkingとNational Car Parksにおいては、グループ理念の浸透を推進し、持続的成長に向けた意識の共有を図ってまいります。さらに、事業基盤の整備と強化並びに事業拡大による収益性の改善と向上が喫緊の課題と認識しております。そのため、駐車場の管理及び運営体制の改善、新しいサービスの展開による新規マーケットへの参入等を強力に推進することで課題の解決に注力してまいります。
⑤ コーポレート・ガバナンスの強化
 当社グループの持続的成長による企業価値の向上を実現するためには、経営基盤強化としてコーポレート・ガバナンスの強化が重要と考えております。そのため、的確かつ迅速な意思決定及び業務執行体制並びに適正な監督・監視体制の構築を図っております。また、経営の健全性、公正性の観点から、コーポレート・ガバナンスの実効性を一層強化するため、当社グループ全体で、リスク管理、内部統制、コンプライアンスへの取組みを徹底することで自浄能力の向上に努め、全てのステークホルダーからの信頼の向上につなげてまいります。
⑥ 多様な人材育成と働きがいのある環境の創出
 当社グループは、従業員がお客様へ提供するサービスといった価値の多くを生み出しており、その持続的発展のためには、人材の育成と採用及び働きがいのある環境の創出が不可欠と考えております。商品やサービスが厳しく選別される時代において、従業員は企業の競争優位性を決定づける大切な経営資源であることから、人材ビジョンに「持てる個性を最大限発揮し、期待される役割を十二分に果たすとともに自らの能力を持続的に高める人材」を掲げ、多様性を尊重した人材育成及び採用に努めております。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

(1) 経済環境変化リスク

世界的な或いは特定の地域における景気減速は個人消費の減少や交通量の低下をもたらします。その結果、駐車場やモビリティサービスの需要が低下し、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、将来の経済状況が、燃料及びエネルギー価格、金利及び税率を含む諸問題に影響を与えた場合、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 災害等リスク

地震、津波、洪水、台風、積雪、火山噴火等により、駐車場及びモビリティ車両が毀損した場合、これらのサービス提供に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、駐車場やモビリティサービスの展開地域の分散を図ることで、リスク回避に努めておりますが、管理センターや情報センター等の設備が壊滅的に損害を被った場合、お客様へのサービス提供が困難になると同時に修復・買替等に多額の費用が発生する等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性がります。

(3) 駐車場事業国内に関わるリスク

① 駐車場解約リスク

当社グループの主力事業である駐車場事業国内は、土地や施設を保有せずに土地や駐車場施設等のオーナー様から、賃貸借契約に基づいてそれらを借り受けるサブリース型駐車場が事業の大宗を占めております。サブリース型駐車場は、スタンダードにおいては小規模駐車場の開発を、パートナーサービスにおいては当社グループの各サービスと連携することで解約されにくい駐車場の開発を推進し、事業基盤の安定化を図っておりますが、複数の高収益物件の賃貸借契約の解約が発生した場合、当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 地価上昇リスク

地価の上昇は、土地オーナー様の売却(解約)意向の上昇や、新規開発段階における賃料の上昇につながり、駐車場規模の拡大戦略に悪影響を及ぼす可能性があります。当社は地価上昇が賃料に影響を及ぼしにくいエリアでの開発を推進していることから、過去に地価上昇が賃料の上昇に繋がったことはないものの、解約率及び賃料の上昇が起こった場合、当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(4) モビリティ事業に関わるリスク

① 競合状況リスク

モビリティ事業においては、同業他社のみならずオートリース会社、タクシー会社等との間で、パーソナルモビリティ市場における品質、価格、サービス等を巡って競合状態にあり、他社の状況によっては当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

② 中古車市場リスク

モビリティ車両の中古車市場への売却を営業サイクルの一環として行っておりますが、中古車市場の状況が急激に変化した場合、当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

③サービスの安全性リスク

モビリティ車両は、法定点検のみならず当社グループの基準において整備を行っておりますが、車両整備に関する事故が発生した場合、当社グループに対するお客様の信頼や社会的評価が失墜し、事故直後から中長期にわたって需要が低下し、当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 駐車場事業海外に関わるリスク

当社グループは、2017年にSecure ParkingとNational Car Parksをグループ化し、現在は台湾、韓国、オーストラリア、ニュージランド、シンガポール、マレーシア、英国の7か国で駐車場事業を展開しております。

会社の自律的な法令遵守やリスク管理等、適切な内部統制確立のために各地におけるガバナンス体制の構築を早期に図っておりますが、その取り組み等の遅れにより不祥事が発生した場合、当社グループに対するお客様の信頼や社会的評価が失墜することで、駐車場需要の低下や駐車場開発における制限等、当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

さらに、海外各国においてもリスクを早期に察知し、顕在化する前に具体的かつ適切な対処をするよう取り組んでおりますが、予期できない租税制度や法律、規制等の改正、政治的要因及び経済的要因の変動、伝染病の流行による社会的・経済的混乱、予測の範囲を超えた市場や為替レートの変動、テロ・戦争の勃発による社会的・経済的混乱等、予測の範囲を超える変化があった場合、当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6) ITシステムリスク

当社グループは、お客様へのサービス提供及びそれらに付随する業務等、システム依存度が高い事業を展開しております。自然災害、事故、コンピュータ・ウィルス、不正アクセス、電力供給の制約や大規模停電、故障や不具合等によりかかるシステムあるいは通信ネットワークに重大な障害が発生した場合、お客様へのサービス提供及び事業運営の維持が困難になるとともに、信用失墜により当社グループの事業や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 顧客情報漏洩リスク

当社グループは、会員制ポイントプログラム「タイムズクラブ」やカーシェアリングサービス「タイムズカーシェア」等の会員情報をはじめ、膨大な顧客等に関する情報を保持しており、個人情報保護法やその他諸外国の類似法令により、これらの個人情報を適切に管理することが求められております。

当社グループでは、プライバシーポリシーを定め、情報管理者への教育・研修による情報管理の重要性の周知を徹底するとともに、システム対策を含め情報セキュリティについては想定しうる対策を講じております。また、セキュリティホールをなくすべく、業務手順の改定やシステム改修を継続的に実施しておりますが、不正アクセスや業務上の過失等、何らかの原因により大規模な個人情報漏洩事故が発生した場合、多額の損害賠償費用が発生し、また、信用失墜により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 法的規制に関わるリスク

当社グループは、国内で事業を遂行していく上で、駐車場法、道路交通法、道路運送法等様々な法的規制の適用を受けております。また海外事業を展開していく上でも関係する法律、規制等の適用を受けております。これらの法律、規制等が変更された場合、又は予期し得ない法律、規制等が新たに導入された場合、当社グループの事業や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

(9) 人材確保・人材育成に関わるリスク

当社グループは、持続的な成長によって企業価値向上を図るため、人材ビジョンに「持てる個性を最大限発揮し、期待される役割を十二分に果たすとともに自らの能力を持続的に高める人材」を掲げ、多様性を尊重した人材育成に努め、その結集としての組織力強化を図っております。また、グループ経営を推進する人材の育成に向けて、持続的な企業成長を推進するトップ及びミドルマネジメント層のリーダーシップ強化に取り組んでおります。しかしながら、グループ経営を推進する人材や事業活動に必要な高い専門性を持った人材を十分に確保・育成できない場合は、競争優位性のある組織が実現しない可能性があります。

(10) 財務に関わるリスク

当社グループの事業資金は、銀行借入・社債発行等により調達を行っております。しかしながら、今後、当社グループの事業環境が悪化した場合、金融市場が混乱した場合、税制・金融政策及び政府系金融機関の保証制度等が変更された場合、もしくは当社の信用格付けが格下げされた場合等においては、当社にとって有利な条件による資金調達が困難又は不可能となる結果、資金調達コストが増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境において高水準を維持しながらも足元ではやや弱含みの状態となっております。また、海外においては米国の通商政策による貿易摩擦の動向や金融政策に対する懸念、英国のEU離脱問題等、先行きの不透明感が強まっております。
 このような環境のもと、当社グループは2021年に創業50周年を迎えるに先立ち、2019年5月にコーポレートアイデンティティ(グループ理念やスローガン等)及びブランドアイデンティティを再定義した上でリニューアルいたしました。また、同年5月に創業の地である五反田(東京都品川区)に本店を移転し、創業時の「挑戦」の精神を再認識すると同時に、当社グループの持続的な成長に向けて新たな一歩を踏み出しました。
 各展開サービスにおいては、新・グループ理念「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。」に向けて、人(会員)・クルマ(モビリティ)・街(目的地)・駐車場の4つのネットワークの拡大と、それらをシームレスにつなぐ新たなサービスの創出を推進するとともに、国内外ともに事業基盤の整備及び強化に努めてまいりました。
 また、令和元年台風19号等の自然災害により、駐車場設備やモビリティ車両等に若干の被害を受けたものの、その影響は限定的となっております。

 これらの結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は3,174億38百万円(前連結会計年度比6.3%増)、営業利益223億22百万円同1.0%減)、経常利益215億66百万円同4.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益123億48百万円同10.9%減)となりました。

 

<新・グループ理念>

 時代に応える、時代を先取る快適さを実現する。

 パーク24グループは、日常に当り前にある「快適さ」や、世の中になかった新しい「快適さ」を届けることで、

 そこに住み、そこに生きる人々や街、社会が、より豊かに、より魅力溢れるものになるよう挑戦を続けていきます。

 お客様との相互理解を深め、人々に、時代に求められている「快適さ」を実現し、社会の持続的発展に貢献する。

 この考えのもと、全てのステークホルダーの期待に応えてまいります。

 

なお、2019年10月1日からの消費増税への対応について、駐車場事業においては、これまでの消費税率の変更時に駐車場の100円単位料金を据え置くなど、企業努力により増税分の一部を吸収してまいりましたが、今回の増税を契機にサービス価格と消費税額を明確にし、当社グループの各種サービス料金を「本体価格+消費税」として考え方及び表記を統一いたしました。駐車料金の変更につきましては、10月1日より順次実施しております。モビリティ事業においては、2019年10月1日より「タイムズカー」を本格的にスタートすることに伴い、タイムズカーとしての料金体系を制定し、カーシェアリングサービスはタイムズカーの料金体系に移行しております。また、レンタカーサービスについても、順次「タイムズカー」の料金体系へと変更してまいりますが、一部現行の料金体系に基づくサービス形態は継続いたします。

 

 報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。

 

①駐車場事業国内

 駐車場を保有する法人様への運営提案営業や地域密着型のきめ細かな営業活動により、収益性の高い駐車場の開発による規模の拡大に努めると同時に、新規開発駐車場の早期収益化を図りました。さらに、タイムズビジネスサービス(法人会員様専用の売掛決済カードサービス)の拡大及び利用促進、タイムズクラブ会員様をはじめとするお客様の利便性の向上、多様な決済方法に対応可能な新型精算機タイムズタワーの設置促進、タイムズパーキング周辺店舗の集客やビジネスをサポートするためのキャッシュレス決済サービス「タイムズペイ」の規模拡大による街のネットワーク化の推進等に取り組むことで、駐車場の収益基盤の強化と収益性の向上に努めました。また、ブランドアイデンティティのリニューアルに伴い、タイムズパーキングの看板等を順次、新しいサービスロゴに変更しております。2019年10月1日からの消費増税への対応については前述のとおりですが、同10月末時点で約1/3のタイムズパーキングの駐車料金の変更が完了しており、2019年12月末で概ね変更が完了する見込みです。

 

 この結果、国内のタイムズパーキングの運営件数は18,908件(前連結会計年度末比107.5%)、運営台数は604,413台(同104.1%)、月極駐車場及び管理受託駐車場を含めた国内の総運営件数は20,337件(同107.1%)、総運営台数は755,809台(同104.3%)となっております。
 上記より、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は1,659億97百万円(前連結会計年度比5.7%増)、営業利益は273億円(同1.5%増)となりました。

 

②駐車場事業海外

 各国、各地域のガバナンス体制やIT環境の整備を行うと同時に、営業人員の強化や駐車場運営体制の整備等、成長戦略が実行可能となる新体制に向けて事業基盤の強化に取り組んでまいりました。また、日本国内で培った駐車場運営に関する技術やノウハウと、各国のそれらとの融合を段階的に行っており、海外駐車場の収益の最大化に努めております。

 この結果、当連結会計年度末における海外の駐車場の総運営件数は2,631件(前連結会計年度末比107.1%)、総運営台数は665,774台(同102.8%)となり、日本を含む全世界における駐車場の総運営件数は22,968件(同107.1%)、総運営台数は1,421,583台(同103.6%)となっております。

 上記より、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は659億76百万円(前連結会計年度比3.4%減)、営業損失は9億92百万円(前連結会計年度8億79百万円の営業損失)となりました。

 

③モビリティ事業

 レンタカーサービスについては、拡大する個人需要の取り込みに向けた車両配備の適正化を行うと同時に、同じく拡大するインバウンド需要に対応した外国語予約サイトのリニューアル等のサービス強化を行いました。
 カーシェアリングサービスについては、積極的な車両配備を行うと同時に、法人会員様の利用の拡大に努めました。また、新幹線駅や各地域の主要駅等交通結節点への車両配備の強化や、行政や鉄道会社と協働で観光振興型カーシェアを展開する等、移動がストレスなくできる環境づくりを行っております。
  さらに、当期より、モビリティに関する移動を取り巻く環境を、もっと便利で使いやすく快適なものへと変えていき、移動に関わるあらゆるニーズに応えることができる新たなモビリティサービス「タイムズカー」を本格的に展開しております。タイムズカーとは、無人サービスのカーシェアリングと有人サービスのレンタカー、それぞれの強みを組み合わせた今までにないモビリティサービスで、お客様の用途に合った最適な移動手段となるべく環境整備を進めております。本取り組みについては、前述のとおりタイムズカーの料金体系を制定したことに加え、多くのレンタカー店舗でもタイムズカーをご利用いただけるようになっております。

なお、2019年11月1日より、お客様に、より便利で使いやすいサービスを迅速かつ高品質に提供するために、レンタカーサービスの事業主体とカーシェアリングサービスの事業主体を統合した新会社「タイムズモビリティ株式会社」にてモビリティ事業を運営しております。これにより、「タイムズカー」サービスの育成にさらにドライブをかけてまいります。

この結果、当連結会計年度末におけるカーシェアリングサービスのステーション数は12,643ステーション(前連結会計年度末比111.8%)、配備台数は27,096台(同115.6%)、会員数は1,305,324人(同118.8%)となりました。

 上記より、モビリティ事業全体の当連結会計年度末の車両台数は前連結会計年度末比105.7%の57,716台(うち、レンタカーサービスの車両台数は30,620台)となり、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は858億47百万円(前連結会計年度比16.8%増)、営業利益は91億12百万円(同32.9%増)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて51億20百万円減少し、246億64百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により得られたキャッシュ・フローは、456億95百万円(前連結会計年度比77億81百万円の減少)となりました。主な内訳といたしましては、減価償却費を加えた税金等調整前当期純利益503億61百万円に対し、法人税等の支払額91億7百万円があったことなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動に使用したキャッシュ・フローは、494億54百万円(前連結会計年度比63億58百万円の支出の増加)となりました。これは主として、西五反田新社屋の建設費用やタイムズパーキングの開設、営業車両の取得に伴う有形固定資産の取得による支出428億45百万円、長期前払費用の取得による支出43億13百万円によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、7億82百万円の資金の支出(前連結会計年度比25億36百万円の支出の増加)となりました。これは、長期借入金による収入151億27百万円、短期借入金の純増額43億34百万円があった一方で、リース債務の返済による支出58億6百万円、配当金の支払額108億21百万円があったことなどによるものです。

 

(受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

当社グループは、国内と海外における駐車場事業及びモビリティ事業を行っており、生産実績として表示すべき適当な指標はありません。これにかえて、セグメントの売上高及び事業規模と比較的関連性が強いと認められる国内及び海外における駐車場数・駐車能力(駐車台数)及び営業所数・車両数(台数)を次のとおり示しております。

セグメント

当連結会計年度末

(2019年10月31日現在)

前年同期比増減(%)

駐車場事業国内

 

 

 駐車場数(ヵ所)

18,908

+7.5

 駐車能力(駐車台数)

604,413

+4.1

駐車場事業海外

 

 

 駐車場数(ヵ所)

2,631

+7.1

 駐車能力(駐車台数)

665,774

+2.8

モビリティ事業

 

 

 営業所数(ヵ所)

340

△2.3

 車両数(台数)

57,716

+5.7

 

(注)この内、カーシェア車両は27,096台(前年同期比15.6%増)であります。

 

(2) 販売実績

セグメントごとにおける販売実績は以下のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 2018年11月1日 至 2019年10月31日)

前年同期比増減(%)

駐車場事業国内(百万円)

165,733

+5.7

駐車場事業海外 (百万円)

65,976

△3.4

モビリティ事業(百万円)

85,728

+16.8

合計

317,438

+6.3

 

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 記載の金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

(財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析)

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

(売上高と営業利益)

当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比189億21百万円増加3,174億38百万円前連結会計年度比6.3%増)、営業利益は同2億17百万円減少223億22百万円同1.0%減)となりました。

これは、国内駐車場及び海外駐車場の管理運営台数、営業用車両数及びカーシェアリングサービスの会員数の増加を主な要因とするものです。また営業利益の売上高に対する比率は、のれんの償却費等もあり、前連結会計年度の7.6%から7.0%へ0.6ポイントの減少となりました。売上高及び営業利益の内訳は「(業績等の概要) (1)業績」をご参照下さい。

 

(営業外損益と経常利益)

営業外収益は前連結会計年度比8億62百万円減少し6億58百万円、営業外費用は同1億14百万円減少し14億14百万円となりました。支払利息が減少し、補助金収入と持分法による投資利益は増加したものの、駐車場違約金収入が減少しました。

この結果、経常利益は前連結会計年度比9億66百万円減少215億66百万円となり、売上高に対する比率は前連結会計年度の7.5%から6.8%へ0.7ポイントの減少となりました。

 

(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益)

税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比24億22百万円減少して、193億45百万円前連結会計年度比11.1%減)となりました。特別損失で新本社竣工による本社移転費用とブランド変更費用が発生したことにより親会社株主に帰属する当期純利益は同15億3百万円減少123億48百万円前連結会計年度比10.9%減)となりました。

 

 

(3) 財務状態の分析

(資産)

総資産は、前連結会計年度末比99億25百万円増加して2,930億97百万円となりました。主な増減といたしましては、増加で建物及び構築物を含む有形固定資産が149億98百万円、売掛金を含む流動資産が22億99百万円、減少でのれんが49億54百万円、契約関連無形資産が44億8百万円となっております。

 

(負債)

負債合計は、同139億81百万円増加し、2,023億5百万円となりました。主な増加といたしましては、短期借入金を含む流動負債が73億14百万円、長期借入金を含む固定負債が66億66百万円となっております。

 

(純資産)

親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加123億48百万円、為替換算調整勘定の減少47億35百万円、利益剰余金の配当による減少108億23百万円等により、同40億55百万円減少し、907億91百万円となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況は、「(業績等の概要) (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(5) 財務政策について

当社グループは、事業活動に必要な資金を営業活動によるキャッシュ・フローの他、金融機関からの借入金や新株予約権付社債により調達しております。

また、資金調達方針としましては、低コストで安定的な資金の調達を方針とし、日銀等が行う制度融資を積極的に有効活用しております。同時にグループ内の資金を一元管理することにより、資金効率の最大化も図っております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当社は、2019年9月26日開催の臨時株主総会において、当社の完全子会社であるタイムズ24株式会社が展開するモビリティ事業を吸収分割により、当社の完全子会社であるタイムズモビリティ株式会社(2019年11月1日付でタイムズモビリティネットワークス株式会社から商号変更)に承継させることを決議いたしました。

詳細は『第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な後発事象)』をご参照ください。

 

5 【研究開発活動】

特記事項はありません。