当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
なお、重要事象等は存在しておりません。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当第3四半期連結累計期間(2021年11月1日~2022年7月31日)における世界経済は、多くの国が新型コロナウイルス感染症(以下、感染症)の影響から回復へ向かう一方、長期化するロシア・ウクライナ情勢に伴うエネルギー価格や原材料価格の高騰等の影響を受け、先行き不透明な状況となりました。日本経済においては、当連結会計年度の初めは新規感染者数が低水準で推移したことから経済活動の持ち直しが見られましたが、2022年1月から新規感染者数が再拡大し、抑制のためのまん延防止等重点措置(以下、重点措置)が全国的に適用されたことにより回復が鈍化しました。その後、供給制約の継続等、一部にマイナス影響が残るものの、3月に重点措置が解除されて以降、経済活動は緩やかな回復基調にあります。
このような環境のもと、当社グループは、当連結会計年度も一定程度感染症の影響は継続する前提としながらも、絶対黒字化を目標に掲げ、こうした状況下でも収益化が可能な事業基盤の強化と、将来の成長に向けた基盤整備を進めております。
営業概況といたしましては、国内外事業ともに第2四半期連結会計期間に感染症による行動制限等の影響を大きく受けましたが、第3四半期連結会計期間は全ての事業が順調に回復しました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の当社グループ業績は、売上高は2,110億30百万円(前年同期比14.7%増)、営業利益は119億63百万円(前年同期営業損失99億18百万円)、経常利益は93億63百万円(前年同期経常損失123億74百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は23億13百万円(前年同期親会社株主に帰属する四半期純損失126億92百万円)となりました。
報告セグメントごとの業績は次のとおりであります。
駐車場事業国内
当連結会計年度の初めは新規感染者数が継続的に減少したことにより交通量も感染症流行前の水準に近づき、駐車場の稼働は順調に推移しました。2022年1月中旬の感染症拡大に伴い、全国的に重点措置の適用がなされたことから、交通量が減少し駐車場の稼働も低下しましたが、3月に重点措置が解除されて以降回復しました。その後、7月上旬から再度感染症が拡大したことで、行動制限等が実施された場合に比べて軽微ではあるものの、駐車場の稼働に影響が出ました。
このような中、引き続き不採算駐車場の縮小に向けた取り組みを行うとともに、感染症の影響下でも収益化が可能な駐車場を厳選して開発することにより事業の筋肉質化を推進しております。また、今後の収益性向上に向けた取り組みとして、アプリケーション等を用いた決済手段の多様化や、より簡単に入出庫が可能な次世代駐車場サービスの構築を進めております。
この結果、国内におけるタイムズパーキングの運営件数は17,488件(前連結会計年度末比2.2%減)、運営台数は552,229台(同1.8%減)、月極駐車場及び管理受託駐車場等を含めた総運営件数は25,345件(同0.8%減)、総運営台数は736,323台(同1.3%減)となり、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は1,177億87百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益は248億83百万円(同81.7%増)となりました。
駐車場事業海外
当第3四半期連結累計期間における海外各国の連結対象期間は2021年10月1日~2022年6月30日となりますが、主要な展開国における状況につきましては、豪州は当連結会計年度の初めに発令されていたロックダウンや行動制限が段階的に緩和され、2月以降の駐車場の稼働は堅調に推移いたしました。英国においては、2021年12月に在宅推奨等の行動規制がありましたが、2022年2月のイングランド地方における規制撤廃以降、人流の回復に合わせ、駐車場の稼働は回復いたしました。その他の国につきましては、一部の地域で感染症の再拡大影響が見られたものの、海外全体としては、当第3四半期連結累計期間は堅調に推移いたしました。
このような中、事業構造改革の一環として、駐車場の新規開発においては、日本国内におけるタイムズパーキングの特長である「小型・分散・ドミナント化」をベースとし、海外各国の事情に合わせた短期契約型駐車場「各国版タイムズパーキング」の開発を推進しました。また、英国では、土地オーナー様との個別の話し合いを通じた解約や賃料改定によるコストの見直しや、その他の国においても管理・メンテナンスの効率化等の駐車場運営コスト削減を積極的に推進し、事業の筋肉質化を進めました。
この結果、海外の駐車場の総運営件数は2,341件(前連結会計年度末比5.8%増)、総運営台数は562,240台(同4.9%減)となり、日本を含む全世界における駐車場の総運営件数は27,686件(同0.3%減)、総運営台数は1,298,563台(同2.9%減)となり、当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は411億18百万円(前年同期比49.1%増)、営業損失は46億52百万円(前年同期営業損失126億24百万円)となりました。
モビリティ事業
タイムズカー(カーシェアとレンタカーの融合サービス)については、駐車場事業国内と同様、当連結会計年度の初めはモビリティ車両の稼働は堅調に推移しましたが、2022年1月中旬の感染症再拡大に伴う全国的な重点措置適用の影響を強く受け、稼働は低水準で推移しました。3月に重点措置が解除されて以降順調に回復しましたが、7月上旬から感染症が再拡大し、重点措置適用時に比べ軽微なものの、法人を中心に車両の稼働に影響が出ました。
このような中、当第3四半期連結累計期間においては、中古車市場の環境を鑑み予定より前倒しで車両売却を実施した他、より柔軟に需要を取り込むための運用体制構築に取り組みました。具体的には、モビリティサービス「タイムズカー」の可変モデル(1車室から複数台を貸し出すモデル)により、需要に応じた最適な車両提供を行う運用システムの構築を進めております。さらに、貸出場所であるステーションを480カ所開設し、ネットワーク強化を進めるとともに、タイムズカー公式アプリの機能追加により予約から鍵の解施錠、決済までを会員カードを取り出すことなく利用できるようにする等、利便性の向上に努めております。また、利用促進による車両1台当たりの収益力の最大化を図るため、法人営業強化やサービスチケットの配布、各種キャンペーン施策に取り組みました。
この結果、モビリティ車両台数は53,481台(前連結会計年度末比1.8%増)、会員数は1,940,396人(同12.5%増)となりました。車両台数については、当連結会計年度は2021年10月期末の水準を維持し、車両1台当たりの稼働を高める方針です。当事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は557億81百万円(前年同期比17.6%増)、営業利益は12億96百万円(前年同期営業損失12億88百万円)となりました。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末比31億7百万円減少し、3,165億20百万円となりました。主な増減といたしましては、増加でのれんを含む無形固定資産が31億11百万円、減少でリース資産を含む有形固定資産が66億70百万円となっております。
負債合計は、同285億20百万円減少し、2,746億75百万円となりました。主な減少といたしましては、長・短期借入金が237億25百万円、リース債務が46億80百万円となっております。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による増加23億13百万円、海外募集による新株式発行に伴う資本金及び資本剰余金の増加251億36百万円、退職給付に係る調整累計額の減少14億73百万円等により、同254億12百万円増加し、418億44百万円となりました。
<海外募集による新株式発行について>
当社グループは、感染症拡大前から中長期成長方針として、人・クルマ・街・駐車場の「4つのネットワークの拡大とシームレス化」を掲げており、感染症禍にあっても当方針は維持しております。
当社グループの業績は、感染症の拡大により甚大な影響を受けましたが、2021年10月期第4四半期連結会計期間からは四半期毎に黒字化しており、全事業が回復傾向にあります。
今後の全事業の本格回復を見据え、機動的な成長投資を実行し、中長期的な成長を確実に推進するため、2022年4月12日に海外募集による新株式発行を決議いたしました。資金使途としては、「シームレス化」に必要な当社グループサービスの利便性向上や業務効率改善のためのアプリ等の開発、事業基盤システムの刷新等のデジタル投資として約100億円、さらに、「4つのネットワークの拡大」のうちモビリティサービスの拡大に必要なモビリティ車両(EV含む)の購入に約150億円を充当する予定です。
なお、当第3四半期連結累計期間末における株主資本は525億95百万円、株主資本比率は16.6%となっております。
当第3四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて77億54百万円減少し、840億41百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られたキャッシュ・フローは、152億89百万円(前年同期比85億35百万円の減少)となりました。主な内訳といたしましては、減価償却費を加えた税金等調整前四半期純利益305億61百万円があった一方、未払金の減少額55億28百万円、前払費用の増加額49億93百万円、売上債権の増加額44億59百万円があったことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動に使用したキャッシュ・フローは、125億42百万円(同9億11百万円の支出の増加)となりました。これは主として、タイムズパーキングへの設備投資やモビリティ車両の取得などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、120億2百万円の資金の支出(同320億13百万円の支出の増加)となりました。これは主に株式の発行による収入があった一方、長期借入金及びリース債務の返済による支出があったことなどによるものです。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等については重要な変更はありません。
前事業年度の有価証券報告書に記載した「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の「重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」の記載について重要な変更はありません。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
特記事項はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。