文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国の経済状況は、中国や新興国などの海外経済の不透明感に起因し、上昇基調にあった株価の下落や名目賃金の伸び悩みによる個人消費が低調であるなど、景気は足踏み状態と言える状況にありました。
当社グループの主力市場であります測量市場におきましては、当事業年度開始直後に統一地方選挙が実施されたこともあり、自治体の主導する各種事業における予算執行が停滞し、その結果公共事業請負金額が前年を下回るなどの影響から、設備投資意欲が喚起されない状況にありましたが、第1四半期末頃から徐々に、最新の計測機器を中心としたソリューションへの投資回復傾向の流れがうかがえる環境となりました。
こうした状況の中で当社グループは、第1四半期から引き続き、本年3月にリリースしました主力製品の最新バージョン「Wingneo INFINITY Ver.5」が備えた既存図面等成果物の効果的な利活用を可能とする新機能を通して、お客様に業務効率化の提案活動を実施してまいりました。また、高精度三次元システム(以下、MMS)で計測し作成される、高精度三次元地図データベースを利用した自動走行支援の実現を目指した様々な実証実験に技術協力するとともに、当社独自の先行研究開発も進めてまいりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は1,058百万円(前年同期比0.1%減)、営業利益は53百万円(前年同期比24.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は29百万円(前年同期比41.2%減)となりました。
セグメント別においては、次の通りであります。
①測地ソリューション事業
測地ソリューション事業におきましては、公共事業請負金額が前年を下回る状況が続く厳しい市場環境の下、お客様の業務をトータルでソリューションすることを目的に、主力製品「Wingシリーズ」の最新バージョンである「Wingneo INFINITY Ver.5」を中心にライカジオシステムズ株式会社の最新計測機器にて現場作業の効率化を提案、既存図面並びに成果物の利活用を目的とした複合機等周辺機器の提案など、幅広い活動を実施してまいりました。また、当期間中に全国各地にて「アイサンフェア2015」を開催し、最新の「Wingneo INFINITY Ver.5」やMMSを中心とした各種計測機器の実機展示とともに、測量・位置情報に関する各種セミナーを実施し、お客様の業務改善に向けた活動を継続して行ってまいりました。特に、高額計測機器の販売台数も増加傾向にあり、新しい技術への投資回復傾向の流れがうかがえる環境となりました。
以上の結果、測地ソリューション事業の売上高は762百万円(前年同期比2.4%減)、当セグメント利益(営業利益)は167百万円(前年同期比14.1%減)となりました。
②G空間ソリューション事業
G空間ソリューション事業におきましては、前事業年度より引き続きITS業界を中心に自動走行支援のための高精度三次元地図データベースに関する研究開発や、実証実験等を重点的に実施してまいりました。また6月には「アイサンテクノロジーITSフェア2015」を開催し、自動車メーカー及びITS関連企業に対し、各種製品の展示を行うとともに自動走行・安全運転支援に係る最新技術情報をお伝えしてまいりました。特に昨年設立した国立大学法人 名古屋大学及び当社グループを中心とした自動運転技術の公道実証実験ワーキンググループである「アーバンドライブWG」では、名古屋市内における公道での実証実験を行うなど、研究開発は順調に進捗しております。
また、高精度三次元計測機器であるMMS車両販売に関しては、本機器を用いた計測作業により収集されるデータを解析した成果物の有用性を各方面に継続的に提案し、高い評価も得ており、受注も順調に進んでおります。
更に、期初に発表しました屋内3D計測に関しても、各方面への提案活動を行ってきた結果、徐々に浸透し受注実績も上がりつつあります。一方では自動走行運転の実現に向けた高精度三次元地図情報を整備するための研究開発や計測機器への投資も積極的に進めております。
以上の結果、G空間ソリューション事業の売上高は288百万円(前年同期比10.4%増)、当セグメント利益(営業損失)は△21百万円(前年同期は5百万円の営業損失)となりました。
③その他
その他事業の売上高は6百万円(前年同期比56.1%減)、当セグメント利益(営業利益)は0百万円(前年同期は5百万円の営業損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は(以下「資金」という。)は、前年同四半期末と比較して12百万円減少し、840百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は10百万円となり、前年同期より166百万円の収入減少となりました。これは主に、仕入債務の減少360百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、支出した資金は94百万円となり、前年同期より30百万円の支出減少となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出35百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は80百万円となり、前年同期より7百万円の支出増加となりました。これは主に、配当金の支払額による支出36百万円等によるものであります。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は85百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
変化の激しいIT業界において、最新OSとパソコンをバンドルしたビジネスモデルは、タブレット型端末及びスマートフォンの飛躍的な台頭を受け、また、過度ともいえる製品機能強化で自社のソフトウェアの優位性を競うビジネスモデルは成熟期を迎え、その大きな転換期を迎えております。ソフトウェアの運用におきましても「クラウド」モデルは市民権を確実に得始めている今日においては、当社グループが開発・販売するソフトウェアとソリューションも同様の転換期にある環境であります。当社では、お客様の業務の効率化、利便性ならびに製品やサービスの提供価格を総合的に鑑み、製品・サービスの利用環境、提供方法の検討も継続的に行っております。
また、当社グループにおける主たる販売市場であります測量市場における公共事業の在り方も道路・港湾・トンネルに代表される社会インフラの維持管理にシフトする中、当社の製品像も変化していく必要があります。
このような環境の中、測地ソリューション事業におきましては、縮小傾向にある市場に対し、主力製品「Wingneo INFINITY」の導入提案を中心に、測量現場に求められる測量計測機器の取扱いも充実させるとともに、周辺機器のラインナップも強化し、測量業務全体をトータルでサポートする事業展開を進めております。
一方、G空間ソリューション事業におきましては、計測作業により収集したデータの解析、成果物の作成に至る一連の作業工程の強化を図るとともに、そのコストをより圧縮し、利益率の向上を目指し、体制の見直しを図っております。
研究開発部門におきましては、2018年に4機体制となり、実用化が進む準天頂衛星システムを中心としたGNSS(グローバルナビゲーションサテライトシステム)等に係る研究をさらに進め、その技術を各方面にて生かすべく、対応する製品開発及びサービスを実現すべく活動を行っております。
管理部門におきましては、適切なコスト負担による人材獲得と教育投資による人材の徹底活用を推進するとともに、組織体制、コンプライアンス体制、リスク管理体制をより一層充実させ、更なるコストの見直しと削減を進めるとともに、コーポレートガバナンス、内部統制の強化にも継続的に取り組み、公正で透明性の高い、社会から信頼を寄せられる経営を進め、当社グループに関わるステークホルダーに貢献すべく取り組んでまいります。
(6)資本の財源及び流動性についての分析
当社グループの事業資金については、自己資金及び金融機関からの借入金により調達しております。なお、当第2四半期連結会計期間末現在において、当社グループの流動性は十分な水準にあり、資金調達手段は分散されていることから、財務の柔軟性は引き続き高いと考えております。
(7)経営者の問題意識と今後の方針について
日本国内及びアジア太平洋を中心とした諸外国での準天頂衛星とGPSと連携した24時間測位サービス提供が2018年より開始され、また、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催から、新たなビジネスシーンが創造されると予想される中、当社グループが誇る高精度位置情報解析技術を更に追求した新次元のシステム開発・販売を目指すとともに準天頂衛星の利活用、自動走行支援実用化を見据えた先行研究を進めるべく、資源の集中を行う必要があります。
一方で、提供する製品・サービスの品質管理を徹底するとともに、公正で透明性の高い経営を追求してまいります。